平成16年度 統合生理学(1生理) 前期 追試験

 

2004.10.13実施
解答は後日発表されたもの。

(1枚目)

1.体性感覚系に関する以下の記述で、( )に入れる最も適当と思われる語句を解答欄に記入しなさい。

1)体性感覚神経の細胞体は(1)節に、顔面からのそれは(2)節に存在し、抹消と中枢に枝を伸ばしている。皮膚に分布する末梢受容器は(3)小体、(4)終末や(5)終末と呼ばれる構造を持ち、(3)は皮下組織に存在し、皮膚に加わった(6)を感知する。また、(4)は皮膚の変形を、また(5)は(7)や(8)を感知する受容体である。これらの受容体のうち最も皮膚表面に近く存在するのは(9)である。感覚は主に伝導速度の速い(10)線維によって伝えられるが、(7)や(8)の感覚は(11)線維によって運ばれる。

2)筋からの感覚情報は(12)や
と呼ばれる線維によって伝えられ、(12)は(13)にある(14)受容器からの情報を伝え、筋の(15)を調節している。

3)感覚の伝導路の一つに(16)路があり、これは触、圧、固有受容体からの情報を伝える回路で、(17)線維によって脊髄に運ばれ、(18)を上行し、(19)下部に存在する(20)核と(21)核に情報を伝える。その後、反対側に移行した後、(22)と呼ばれる神経路を上行し、視床の(23)核に終わる。一方、温・痛覚は(24)線維によって、また、機械的な速い痛みは(25)線維によって脊髄に伝えられる。(24)線維による情報は(26)脊髄視床路を通り、(25)線維による情報は(27)脊髄視床路を上行し視床に至る。

4)視床からの体性感覚情報は大脳皮質の(28)葉にある(29)に運ばれ知覚され、さらに(30)野に蓄えられた記憶と照合され認識される。



解答:(1)後根神経(2)三叉神経(3)パチニ(4)ルフィニ(5)自由神経(6)振動(7)温度(8)痛み(9)自由神経終末(又は5)(10)Aβ(11)C(12)
a(13)筋紡錘(14)伸張(15)緊張度(又は感度)(16)後索(17)Aβ(18)後索(19)延髄(20)楔状束(21)薄束(22)内側毛帯(23)後外腹側(24)C(25)Aδ(26)外側(27)腹側(28)頭頂(29)中心後回(30)感覚連合(又は連合)

*20・21は順不同。



(2枚目)

2.痛みに関して、次の点について知るところを記しなさい。

 慢性疼痛の種類を3つに分類し、その1)発生原因、2)特徴、3)治療法


3.足で釘を踏むと屈曲反射が起こるが、その反射経路を図示し、説明しなさい。




4.錐体路に関する次の点について、知るところを記しなさい。
 1)起始細胞、2)起始細胞からの経路(脊髄運動ニューロンに至る経路)を図示、3)内包で障害された時の代表的な症状(錐体外路も同時に障害され、ある程度時間が経過したとき)


5.1)小脳統御回路と2)基底核統御回路が障害されたときの症状(または病名)を列記しなさい。


(3枚目)

1.下図は、網膜を模式的に示したものである。(1)~(4)の問いに答えなさい。





(1)光の入射方向は、AかBか。

(2)かっこ内に適切な語句を入れなさい。

アおよびイは視細胞で、それぞれア( )、およびイ( )といい、アはおもにウ( )について、イはエ( )についての分析能力を持っている。

(3)かっこ内の正しい方を、丸で囲みなさい。

視細胞は、光が当たると、(脱分極、過分極)する。

(4)かっこ内に適切な語句を入れなさい。

ウおよびエは、それぞれウ( )、およびエ( )という。


解答:(1)B (2)ア(杆状(体)細胞) イ(錐(状)体) ウ(明暗) エ(色) (3)過分極 (4)ウ(色素上皮(細胞)) エ(神経節細胞)



2.以下の語句を説明しなさい。

(1)蝸牛マイクロフォン電位

(2)単一聴神経活動の特徴

(3)音源定位

解答:
(1)有毛細胞の受容器電位の総和、電位の大きさ=基底膜の変位の大きさ、周波数は刺激音と同じ。低周波音はより蝸牛頂に近いところで振幅大、間隔毛の屈曲(外側)で脱分極。
(2)特徴周波数、自発発射、応答野、高域遮断低域漸増、発火の定位相性、順応
(3)両耳機能、時間ー強さ取引、オリーブ核、小動物、高周波、耳介



3.身体を左回りに回転させた時の、前庭性眼振(vestibular nystagmus)について、以下の問いに答えなさい。

(1)水平半規管における内リンパの動きを図示しなさい。


(2)左右の前庭神経線維の活動について述べなさい。

(3)眼球の動きについて、カッコ内に(右)または(左)を入れなさい。

  眼球はゆっくり( )へ、そして急速に( )へ動く。

(4)眼振の方向はどちらか。

(5)眼球がゆっくり動く時、右の外転神経核ニューロンの活動について述べなさい。

(6)カロリックテストで、同様の眼振をおこすためには、どうすればいいか。



解答:
(1)

(2)左:活動上昇、右:活動低下

(3)眼球はゆっくり(右)へ、そして急速に(左)へ動く。

(4)左

(5)興奮する

(6)右の外耳道に冷水を入れる。(または、左の外耳道に温水を入れる。)




(4枚目)
1.自律神経系(交感神経と副交感神経)の節前ニューロンと節後ニューロンの主な化学伝達物質とその受容体を述べよ。


2.臓器移植による除神経後にアドレナリン作動性終末とアセチルコリン受容体に起こる変化を述べよ。


3.12対の脳神経の名称を記載せよ。その中で、嚥下反射に関わる脳神経に○をつけなさい。


(5枚目)

問1.嗅球の構造と、嗅球における情報処理の特徴について説明せよ。

問2.ニオイの識別機構について説明せよ。

問3.味覚器において味物質の濃度情報がどのように情報変換されるかを説明せよ。


A:
問1.嗅神経、嗅覚系の第一次中枢、糸球、僧帽細胞、房飾細胞、収束、抑制性介在ニューロン、傍糸球細胞、顆粒細胞、相反性シナプス、遠心性支配

問2.今年のノーベル医学・生理学受賞!

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