平成18年度 免疫学 追試験

 

2007.3.7実施

 

1.胸腺におけるT細胞の選択機構について

1)正および負の選択の結果、成熟してくるT細胞の抗原認識における特徴をそれぞれ述べよ。
2)正しいものを選べ。
@MHCa×b
のマウスの骨髄細胞を放射線照射したMHCbマウスに移入して、MHCaマウス由来の皮膚を移植したところ、皮膚は生着した。
AMHCa×b
のマウスの骨髄細胞を放射線照射したMHCaマウスに移入して分化してきたT細胞はMHCbマウス由来の抗原提示細胞で提示された抗原にも反応できた。
BMHCb
マウスの骨髄細胞を移入した放射線照射MHCaマウスに卵白抗原を投与したところ、卵白抗原特異的T細胞が活性化された。
CMHCa×b
のマウスの骨髄細胞を放射線照射したMHCbマウスに移入して、MHCbのマウスを皮膚移植したところ、皮膚は拒絶された。

 

2.自然免疫と適応免疫の特徴を説明し、その大きな違いを述べなさい。

 

3.免疫グロブリンの各クラスの構造的特徴および機能について説明せよ。

 

4.アレルギーを4型に分類し、各々の発生機序を説明せよ。

 

5.次の( )内に適切な用語を回答欄に記入せよ。
主要組織適合抗原(MHC)は、抗原ペプチドを(a)に提示することで免疫応答を惹起する。MHCはクラスT分子とクラスU分子に大別される。クラスT分子は、細胞内に侵入したウイルス等の内在性抗原を主に提示するが、その際ユビキチン化された蛋白抗原は(b)で分解され、エネルギー依存的に(c)を介して輸送されクラスT分子へとローディングされる。一方、クラスU分子は細菌等の外来性抗原を主に提示する。MHCクラスU分子は(d)と会合した形で、小胞体からゴルジ体を経て、エンドゾームヘと運搬される。この過程で(e)は分解され、CLIPと呼ばれるペプチドフラグメントとしてクラスU分子のペプチド結合溝を占拠しているが、これは(f)によって除去され、最終的に細胞内にとりこまれた外来抗原由来のペプチドがMHCクラスU分子と結合することになる。

 

6.次のうち正しいものには○、間違っているものには×を記せ。

()樹状細胞はナイーブT細胞を活性化することができる。

(2)表皮ランゲルハンス細胞系樹状細胞の分化にはTGFβが必要である。

(3)形質細胞様樹状細胞はウイルス感染により多量のインターフェロンα/βを産生する。

()樹状細胞は死細胞を貪食して、効率よくMHCクラスT分子にそれ由来の抗原ペプチドを提示できる。

(5)成熟樹状細胞は未熟樹状細胞よりも貪食能が強い。

 

7.補体の機能について簡潔に述べなさい。

 

8.CDヘルパーT細胞には現在Th1とTh2が良く知られている。それぞれのヘルパーT細胞の分化に必要なサイトカインは何か。またそれぞれのT細胞から放出される代表的なサイトカインは何か。

 

9.マクロファージが病原体で刺激されると活性化されて炎症性サイトカインを放出する。このとき放出される代表的なサイトカインを3つあげ、それぞれの役割を簡潔に示せ。(2−3行)

 

10.タンパク質のユビキチン化と抗原提示の関係について、下記の10個のキーワードを全て使って論ぜよ。
<
キーワード>ユビキチン、プロテアソーム、ElE2E3、クラスTMHCTAP、ウイルス蛋白、細胞内抗原、免疫寛容

 

11.アポトーシスのシグナル伝達系について、概念図を書き、それを文章で説明せよ。(図のみは不可)

 

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