平成17年度 薬理学 本試験

(獲得)

○ 実施日: 2005.9.28

○ 試験時間: 90

○ 問題用紙: 問題用紙と解答用紙共通でA4が8

○ 不合格:  20

○ 総括: 筆記試験と出席とレポートを合わせて評価する模様。この年はちょっと傾向が変わってヤマが外れた。試験官は前と後ろに1人ずつ。

 

 

【1】 次の文章には 1.(a. 正、 b. 正 ) 、 2.(a. 正、 b. 誤 ) 、 3.(a. 誤、 b. 正 ) 、 4.(a. 誤、 b. 誤 ) がある。正しい番号を解答欄に記入せよ。

(A) 薬物の細胞膜透過について

a. 弱酸性及び弱塩基性薬物は非イオン型のみ受動拡散できる。

b. 血漿蛋白と結合している薬物は、飲作用 (pinocytosis) によって蛋白と共に細胞内に取り込まれる。

 

<解答>2.b.血漿タンパクと結合しているものは取り込まれることはない。

 

 

(B) 薬物の pKa (イオン化定数) について

a. アスピリンとテオフィリンはどちらも酸性薬物であるが、pKa はそれぞれ 3.5 と 8.8 である。より胃 (pH=1.4) で吸収されやすいのはアスピリンである。

b. 塩基性薬物のカナマイシンは pKa が 7.2 である。尿が酸性に傾くほど、この薬物の腎からの排泄は促進される。

      * a.b. とも最初の文章は正しい。 2番目の文について正誤を答えること。

 

<解答>3.

a.×Henderson-Hasselbalchの式】

酸性薬物 pH=pKa+log([A-]/[HA])

塩基性薬物 pH=pKa+log([HA]/[A-])

A-はイオン型薬物濃度、HAは非イオン型薬物濃度。

両方とも酸性薬物なので上の式よりテオフィリンの方がHAの値が大きく、吸収されやすい。

b.○塩基性薬物なので下の式より尿が酸性になるほどA-の値が大きくなり、再吸収されにくくなり腎から排泄されやすくなる。

 

 

(C) 拮抗薬の Ki ( 阻害定数 ) について

a. Schild プロットで求めることができる pA2 値との関係式は、Ki = -pA2 である。

b. アゴニストの KD 値を 2 倍にする拮抗薬の濃度が Ki 値に等しい。

 

 

(D) 薬物受容体について

a. ニコチン性アセチルコリン受容体はクロライドチャネルを形成するイオンチャネル内蔵型受容体である。

b. 受容体型チロシンキナーゼの活性化によるキナーゼ活性の発現には G 蛋白質の共役を必要としない。

 

<解答>3.

a.クロライドチャネル→ナトリウムチャネル

b.Gタンパク共役型及びイオンチャネル内蔵型のどちらにも属さない

 

 

(E) 薬物のターゲットとしてのイオンチャネルについて

a. 電位依存性 Ca2+ チャネルにはいくつかの種類があるが、心筋・平滑筋に作用するカルシウム拮抗薬のターゲットとなるのはN型チャネルである。

b. 糖尿病治療薬の gkibenclamide によって閉じる ATP 感受性 K+ チャネルは6回膜貫通型 K+ チャネルに分類される。

 

<解答>2

a.× L型。N型は神経細胞に特異的に存在する。

例えば降圧剤の一部はL型Caチャネル阻害作用により直接的に血管に働き緩徐な降圧作用を,N型Caチャネル阻害作用により交感神経終末からのノルエピネフリン放出抑制を介した間接的な血管弛緩作用や降圧時の反射性交感神経緊張を抑制することによる頻脈発生の防止作用を持つ。

b.6→2

 

 

(F) 薬物の体内での代謝について

a. 酸化などの第 l 相変換の多くには肝臓のCYP( チトクロームP450) が関与する。

b. グルクロン酸抱合やアセチル抱合などの第 2 相変換は、多くの薬物の活性発現に必須のものである。

 

<解答>2.

a.○ 

第1相反応

酸化 :肝臓ミクロゾーム内のチトクロムP450が中心となる。

還元

加水分解

第2相反応

グルクロン酸抱合 glucuronide conjugation :多くの薬物は glucuronide と共役し、水溶性を付加されて速やかに尿中に排出される。

その他にもイオウ付加、メチル化、アセチル化など。

b.×

原則

脂溶性の薬物は肝細胞で水溶性に変換されてから、腎臓で排泄される

多くの場合、代謝を受けた薬物は失活する

ただし prodrug は逆に代謝によって反応性中間体が生成され活性化するものをいう。

 

 

(G) 薬物の治療域と中毒域について

a. ED50値と LD50値の比 ( 治療係数 :therapeutic index) が大きい薬物ほど安全性が高い薬物といえる。

b. LD50値はヒトの場合は副作用の出現が予想される量と考えることができる。

 

<解答>2.

a.○

ED₅₀:反応を%でとり効力が50%となる用量。濃度50%有効量。CD₅₀(濃度50%有効濃度)とも。または薬理作用が50%の個体に出現するときの用量。

通常、ED50は、LD50の5~10%の用量となる。

LD₅₀ Lethal Dose:縦軸を死亡した動物の数の百分率でとると50%致死量(LD50

治療係数 thrapeutic index :致死量と有効量の比率であり、一般にはこの値が大きいほど安全性が高い。LD/ED。治療係数が、3以下では危険、100以上では安全。治療係数が3以下は、ジギタリス、リドカイン、リチウムなど。

その他

ID5050%阻害量

b.lethalだから違うんじゃないですか?ちなみに半数で副作用が主作用よりも強く現われる投与量のことをTD(toxic dose)という

 

 

 

【2】 次の特性を示すアゴニスト A の用量反応曲線を描き、それがある濃度の競合阻害薬 B と非競合阻害薬 C によってどのように変化するか、下のグラフに 3 本の線を引いて示しなさい。曲線には A( アゴニストのみ ) 、 A+B( 競合阻害薬存在下 ) 、 A+C( 非競合阻害薬存在下 ) のアルファベットを明記のこと。

 

・ A の特性 : 0.1 μM では反応を示さず、100 μMで最大反応を示す。EC50値は 3 μM。

             B の特性 : この使用濃度の存在下で、Aの EC50値は 30 μMになった。

・ C の特性 : この使用濃度の存在下で、Aを 100 μM投与すると、非存在下の 50%の反応が得られた。このとき Aの EC50値には変化がなかった。

 


【3】 肥満によって糖尿病の成因のひとつであるインスリン抵抗性が生じる機序を述べなさい。また pioglitazone などのチアゾリン系薬がインスリン抵抗性を改善する細胞内機序について説明しなさい。

 

<解答>

肥大化した脂肪細胞より産生されるTNFα、遊離脂肪酸(FFA)などにより、インスリンと受容体の結合からGlut4の細胞膜移行に至るまでの過程のいずれか(insulinプラスインスリン受容体αーsubunit→αーsubunitのinternaliation→βーsubunitのチロシンキナーゼ活性化→IRS-1(insuline receptor substrateー1)のリン酸化→PI-3キナーゼ活性化など)が阻害されるため。

pioglitazoneはPPARγ(Peroxisome Proliferator Activated Receptorγ)活性化による脂肪細胞の分化誘導(肥大化阻止)、アポトーシス誘導、→末梢細胞でのブドウ糖取り込み促進、肝臓での糖新生抑制・糖取り込み促進

 

 

 

【4】 以下の副腎皮質ホルモン薬の文章について、正しいものには○を、誤りがあるものには×をつけなさい。

(1) 細胞内または核内の受容体に結合したのち mRNA 発現を介して効果が現れるため、注射投与でも数分以内に効果が得られることはない。

(2) その作用強度は構造と密接に関連し、側鎖が長くなるほど作用が強い。

(3) Hydrocortisone < Prednisolone < dexamethasone の順で半減期が長く、また作用も強い。

(4) 長期に大量投与したのちに中止する場合は、急性副腎皮質不全を防ぐため、徐々に減量する必要がある。

(5) 重要な副作用として低血糖や感染症が生じることがある。

 

<解答>

(1)○

(2)○

(3)○

(4)○(ステロイドは急性・慢性副腎皮質不全の治療の適応でもある)

(5)×(低血糖→高血糖)

 

 

 

【5】 Aの各消化器作用薬の作用に関連する文章として正しいものを B からひとつずつ選び、番号を記入しなさい。

 

A:(1)Buthylscopolamine

(2)Calcium carbonate (CaC03)

(3)Cimetidine

(4)Glycyrrhzin

(5)Lactulose

(6)Loperamide

(7)Magnesium sulfate (MgS04)

(8)Omeprazole

(9)sennoside

(10)Ursodeoxycholic acid

 

B:① 胃酸を化学的に中和して胃粘膜を保護する。大量投与ではミルク・アルカリ症候群に注意が必要。

② ヒスタミン H2 受容体を競合阻害し、胃酸の分泌を抑制する。

③ プロトンポンプを非可逆的に阻害し、胃酸の分泌を抑制する。

④ 胃腸運動を低下させることから、消化管疾患の鎮痛薬として用いられる。

⑤ 副腎皮質ステロイドと類似の抗炎症・抗アレルギ一作用をもち、肝炎や薬物アレルギーの治療に使用される。

⑥ コレステロール性胆石の形成を抑制し、溶解を促進する。

⑦ 嘔吐中枢のセロトニン 5-HT3 受容体を競合阻害し、制吐作用を示す。

⑧ トウゴマの実から抽出される非常に強力な小腸性下剤である。

⑨ 塩類下剤のひとつ。腸管粘膜から吸収されにくいために浸透圧作用によって腸管内に水をとどめ、便容量を増加させる。

⑩ 浸透圧性下剤のひとつで、 NH3 の吸収を抑制することから肝不全に伴う肝性脳症の治療にも用いられる。

⑪ 大腸粘膜を刺激して蠕動運動を充進させ、排便を促す。

⑫ 腸管のオピオイドμ受容体を刺激し、腸の運動と消化液分泌を抑制して止瀉作用をもたらす。

 

<解答>

(1)④ (2)① (3)② (4)⑤ (5)⑩ (6)⑫ (7)⑨ (8)③ (9)⑪ (10)⑥

 

 

 

【6】 カテコラミンのβ-作動薬は心筋では収縮増強、気道や血管の平滑筋では弛緩を引き起こす。心筋および平滑筋についてその理由についてそれぞれ3つ以上挙げて説明しなさい。

 

<解答>

アゴニストがβレセプターに結合→Gタンパクを介してアデニル酸シクラーゼを活性化→cAMP生成→PKA活性化→①、②、③→気管支、血管、消化管平滑筋弛緩

①ミオシン軽鎖キナーゼをリン酸化→不活化

②イノシトールリン脂質代謝を阻害→IP3産生低下

③筋小胞体Caポンプを活性化→Ca取り込み促進→Ca濃度の低下が早まる

 

・直接型:ドブタミン…心臓のβ1レセプターに直接作用→心拍数、心拍出量↑

      サルブタモール…イソプレナリンと類似の構造をとり、β2受容体に選択性が高く、直接作用して気管支、子宮、血管平滑筋などを弛緩させる

・間接型:フロプロピオン…COMT阻害→NAの分解阻害→Oddi括約筋弛緩

混合型:エフェドリン…エフェドリンはアドレナリン作用性神経終末に作用してNAを遊離させ、間接的にアドレナリン作用を示すと同時に直接受容体に作用してβ作用

 

 

 

【7】 重症無力症の発生機序について説明し、その診断と治療に用いられる薬剤名を一つ挙げ、それらが用いられる理由について説明しなさい。

 

<解答>

NMJの終板のAChレセプターの数が体液性、細胞性免疫因子により減少するため伝達が障害される。神経終末部でもACh量が減少し、接合部での伝達の際、AChが有効濃度に達しないなど、接合部前位および後位に障害が及ぶ。

その診断の目的でエドロホニウムが用いられる。投与すると、症状が改善される。コリンエステラーゼ阻害薬で治療中の患者にエドロホニウムを投与して、有効であれば用量不足であり、症状が悪化すれば用量過剰であり、治療効果を判定できる。

治療の目的でネオスチグミン及びその代用約が用いられる。可逆性コリンエステラーゼ阻害薬でコリン作用性神経刺激反応を増強する。またニコチンレセプターに直接作用薬としても働く。

 

 

 

【8】 腎機能及び腎における薬物の動態に関する以下の記述で誤った箇所のある記述の番号を 3 つ選びなさい。

(1) 糸球体で自由にろ過され尿細管で再吸収されにくい物質は利尿作用をもつ。

(2) 糸球体ろ過は加圧ろ過過程であり、ボウマン嚢内圧が糸球体の毛細血管内圧よりも高いために起こる。

(3) クレアチニンの腎クリアランスは糸球体ろ過速度にほぼ相当する。

(4) フロセミドはヘンレ係蹄下行脚において Na+ - K+ - 2Cl- の共輸送を阻害する。

(5) 尿 pH の低下によって弱酸性薬物の尿中排泄が減少するのは尿細管再吸収の増大による。

(6) 血圧が降下すると腎の傍糸球体細胞からのレニン分泌は促進される。

(7) アセタゾラミドは近位尿細管に作用して H+ - K+ 交換系を抑制する。

(8) アンギオテンシン II の主な生理作用には血管収縮作用、アルドステロンの分泌促進作用とカテコールアミンの遊離促進作用がある。

(9) スピロノラクトンはアルドステロン依存性の Na+ - K+ 交換系を抑制し利尿を起こす。

(10) エタクリン酸は遠位尿細管腔に到達する Na+ の増大により K+ の排泄を低下させる。

 

<解答>

(2)糸球体の毛細血管内圧がボウマン嚢内圧よりも高いために起こる。

(4)下行脚→上行脚

(7)H+―K+交換系→Na+―H+交換系。これによりNaの再吸収は抑制

(10)エタクリン酸はHenle係蹄上行脚の管腔側膜でNa/K/2Clsymportの阻害

おかしいね。3つと指示されたものの4つ間違ってる。

 

 

 

【9】 B 項の中の物質のうち A 項の中枢性神経伝達物質の働きに最も影響を及ぼすものを選び、その記号を解答欄に記入せよ。

 

A 項

1. GABA (γ- aminobutyric acid)

2. L-glutamate

3. dopamine

4. 5-hydroxytriptamine

5. noradrenaline

 

B 項

1. A taurin     B haloperidol    C morphin      D diazepam      E reserpine

2. A kainate    B bicuculline    C picrotoxin    D phenylephrine  E maprotiline

3. A atropine   B desipramine   C amphetamine  D phenobarbital  E ketamine

4. A aspirin     B mitrazepam   C LSD         D lidocaine      E aspartate

5. A isoflurane  B carbamazepine C bromocriptine  D atropine      E desipramine

 

<解答>

1.D

・taurin…?

・haloperidol…D2受容体ブロッカー→抗精神病薬(精神分裂病etc)

・morphine…MOP(μ)受容体選択的アゴニスト

・diazepam…GABAの存在下でジアゼパムが受容体に結合→Clが細胞内に流入→過分極→GABAA受容体機能亢進

reserpine…小胞モノアミントランスポーターを阻害→①、②→アドレナリン作用性神経のNA枯渇

①NAの貯蔵顆粒への取り込み阻害→NAを神経終末内に遊離→遊離されたNAがMAOにより分解

②ドパミンの貯蔵顆粒への取り込み阻害→貯蔵顆粒内に存在するドパミン―β― ヒドロキシラーゼによるドパミンからNAへの生合成阻害→MAOによりドパミン分解

 

2.A

・kainate…グルタミン酸受容体アゴニスト

チャネル型グルタミン酸受容体は

①NMDA受容体…グルタミン酸、グリシンの存在下で細胞膜の脱分極によりMgの阻害を解除するとカチオンが流れる。

②non―NMDA受容体…カチオンチャネル

に分けられ、②はさらに

(Ⅰ)AMPA受容体

(Ⅱ)カイニン酸(kainate)受容体

に分類される。

・bicuculline…GABAA選択的拮抗薬

・picrotoxin…Clチャネルブロッカー(痙攣薬)

・phenylephrine…α1選択的アゴニスト(昇圧剤)

・maprotiline…レセルピン拮抗作用、抗カタレプシー作用、中枢性抗コリン作用、NAの取り込み阻害作用(抗鬱薬)

 

3.C

・atropine…非選択的ムスカリン受容体拮抗薬

・desipramine…抗ムスカリン作用、NA阻害作用

・amphetamine…NAやドパミンを遊離させ、取り込みを阻害し、MAOを阻害することで交感神経興奮作用と中枢興奮作用

・phenobarbital…GABAA受容体に結合→Clチャネルを開く

・ketamine…NMDA受容体アンタゴニスト(解離性麻酔薬、静脈麻酔薬)

 

4.C

・aspirin…COX活性部位にあるセリンをアセチル化することで不可逆的にその活性を阻害する(NSAIDs、抗血小板薬、解熱鎮痛剤)

・nitrazepam…GABAの存在下にベンゾジアゼピンがベンゾジアゼピン受容体に結合→Cl細胞内流入→過分極→GABAA受容体機能亢進(抗不安薬)

・LSD…セロトニン受容体と結合(幻覚剤)

・lidocaine…Naチャネル拮抗薬(局所麻酔薬、心筋梗塞に伴う心室性不整脈の緊急治療薬)

・aspartate…グルタミン酸受容体アゴニスト

 

5.(B or) E

・isoflurane…?(吸入麻酔薬)

・carbamazepine…GABA神経機能亢進、青斑核NA神経発射増大(大発作、三叉神経痛などの神経痛に対して用いる)

・bromocriptine…非選択的抗ムスカリン薬(消化管運動抑制)

 

 

 

【10】 B 項の中の薬物より A 項の疾患の治療に最も適した薬物を選び、その記号を解答欄に記入せよ。

 

(A 項)

1. パーキンソン症候群

2. 躁うつ病

3. 小発作

4. 大発作

5. 神経症

 

(B 項)

1. A diazepam     B levodopa    C dentrolene   D amobarbital    E reserpine

2. A imipramine    B clonazepam  C haloperidol   D phencyclidine  E trifluoperazine

3. A ethosuximide  B bicuculline  C carbamazepine D phenobarbital  E hydantoin

4. A ethosuximide  B hydantoin   C nitrazepam   D primidone     E pentylentetrazol

5. A tremorine     B diazepam   C cocaine      D amantadine    E primidonie

 

<解答>

1.B

A diazepam(てんかん発作重積症の第一選択薬)

B levodopa(ドパミンの前駆体)

C dentrolene

D amobarbital(入眠薬)

E reserpine(高血圧治療薬)

 

2.A

A imipramine(抗鬱薬)

B clonazepam(ミオクローヌス発作、小発作)

C haloperidol(D2アゴニスト、抗精神病薬)

D phencyclidine(幻覚薬)

E trifluoperazine

 

3.A

A ethosuximide(小発作の第一選択薬)

B bicuculline(GABAAアンタゴニスト)

C carbamazepine(小発作以外のてんかん発作の第一選択薬)

D phenobarbital(大発作に用いる。小発作無効)

E hydantoin(フェニトイン、エトトインなど。大発作)

 

4. B or D

A ethosuximide(小発作の第一選択薬)

B hydantoin(大発作)

C nitrazepam(clonazepamと同じ)

D primidone(小発作以外のてんかんに有効な抗てんかん薬)

E pentylenetetrazol(GABAA受容体のベンゾジアゼピン部位に結合→Clチャネルブロック→興奮。てんかん誘発)

 

5.

A tremorine

B diazepam(てんかん発作重積症の第一選択薬)

C cocaine(表面麻酔薬)

D amantadine(抗インフルエンザウイルス薬、ドパミン遊離促進→Parkinson病治療薬)

E primidone(小発作以外のてんかんに有効な抗てんかん薬)

 

 

 

【11】 次の記述のうち、正しいものには○、誤っているものには×を解答欄に記入せよ。

1. 三環性抗うつ薬は直接アミンの作用より間接アミンの作用を強く増強する。

2. 三環性抗うつ薬は noradrenaline や dopamine 、および serotonin などの monoamine 類の再取込みを強力に抑制する。

3. dopamine や serotonin などのアミン性伝達物質は脳幹より下行性に軸索を延ばし  脊髄後角にシナプスをつくり、痛覚伝導を抑制している。

4. パーキンソン氏病の治療には黒質-線条体系の伝達物質である dopamine の投与を行う。

5. morphine の疼痛抑制作用は中枢神経内での作用であるが、アスピリンなどの非ステロイド性鎮痛薬は末梢の受容器レベルでの作用である。

6. chlorpromazine は強力な制吐作用を有するので乗物酔いの予防に使用される。

7. Major tranquilizer を投与すると脳内 dopamine 代謝は充進する。

8. Major tranquilizer はアルコールや麻酔薬の作用に拮抗する。

9. Pentetrazol (PTZ) テストは大発作に有効な薬物をスクリーニングするのに適している。

10. アルツハイマー病の病因の一つとして無名核のアセチルコリンニューロンの変性が指摘されている。

 

<解答>

1.○? 

2.×(ドパミンは阻害しないっぽい) 

3.×?(セロトニンはそうだけどドパミンは多分下行性にインパルスを伸ばしていない) 

4.×(前駆体のlevodopa)

5.○ 

6.×(制吐薬だが乗り物酔いは内耳から直接延髄の嘔吐中枢に入るため効果なし) 

7.×(D2受容体ブロッカー) 

8.×(麻酔薬、睡眠薬の作用を増強) 

9.×(Pentetrazolは強直性痙攣、その後間代性痙攣を引き起こす) 

10.○

 

 

 

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