神経 平成18年度概説
【1】正しいものはどれか?
a)髄内腫瘍では仙髄領域の感覚が保たれる。
b)後索性失調ではRomberg徴候が陽性となる。
c)手袋靴下型の感覚障害は脊髄炎でみられる。
d)脊髄空洞症では深部感覚が傷害され易い。
e)末梢顔面神経麻痺では前頭筋の麻痺が認められる。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:2
a)○ 脊髄視床路は身体下部からの線維ほど脊髄表面に位置 b)○
c)× 糖尿病などでみられる d)× 触覚と深部感覚は保たれる e)○
【2】上位運動ニューロン障害で起こるものは以下のどれか?
a)筋束維性収縮 b)Babinski反射陽性 c)仮性球麻痺
d)四肢筋萎縮 e)腱反射の低下あるいは消失
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:3
【3】小脳性運動失調症で見られる所見はどれか?
a)位置覚低下 b)眼振 c)測定異常 d)断綴性発語 e)静止時振戦
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:4
【4】次の神経徴候とその障害部位( )との組み合わせで正しいものは?
a)垂れ足(腓骨神経) b)垂れ手(橈骨神経) c)猿手(尺骨神経)
d)ガワーズ徴候[Gowers徴候](下肢遠位筋)
e)レルミット徴候[Lhermitte sign](後索障害)
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:2
a)○ b)○ c)× 正中神経 d)× 下肢近位筋 e)○ 頚部の後索障害
【5】35歳、男性。30歳時に左下肢の筋力低下と運動障害が出現したが、1ヶ月程度で自然治癒。2週間前より風邪気味であったが、今朝起床時に複視が出現したため来院。来院時の眼球運動を図に示す。この眼球運動障害はどれか。(図は2003年度概説5番と同じ。)
1)Parinaud徴候 2)動顔神経麻痺 3)核間性眼筋麻痺
4)注視麻痺 5)one and
half症候群
答:3
1)垂直性注視麻痺、輻輳麻痺
2)散瞳、対光反射消失、眼球が上下内側に動かない、眼瞼下垂
3)両眼の共同性側方視で外転眼は外転するが、内転眼は内転しない。輻輳はできる。
外転眼には眼振が生じる
4)眼球運動障害により上下、左右を注視することができない。輻輳はできる
5)橋の障害で起こる病変側へ向かう両眼の水平性注視麻痺、反対側へ向かう際の内転
眼麻痺、外転は可能な状態。輻輳はできる
【6】アルツハイマー病について正しいものはどれか?
a)短期記憶障害での発症が多い。 b)多幸的である。
c)生々しい幻視・幻覚が目立つ。 d)失語・失行・失認はまれ。
e)初期よりふらつき歩行がある。
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:1
【7】ピック病の特徴について正しいものはどれか?
a)記憶障害での発症が多い。 b)初期から性格変化が見られる。
c)前頭葉の萎縮が目立つ。 d)幻視・幻覚が多い。
e)失語・失行・失認が目立つ。
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:3
【8】ハンチントン病について正しいものはどれか?
a)黒質のドパミンが減少する。 b)尾状核が著明に萎縮する。
c)認知症と舞踏病を合併する。 d)IT15遺伝子のCAGリピートが増加する。
e)末梢血に有棘赤血球が見られる。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:4
解説:尾状核と前頭葉が萎縮、トリプレットリピート病
【9】パーキンソン病の特徴はどれか?
a)無動 b)筋強剛(硬直・固縮) c)静止時振戦
d)アテトーゼ e)舞踏病運動
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:1
解説:無動・固縮・静止時振戦・姿勢反射障害
α-シヌクレインを主成分とするレビー招待がみられる
【10】筋萎縮性側索硬化症(ALS)で通常初期には見られないものはどれか。
a)褥創 b)眼球運動障害 c)排尿障害 d)腱反射亢進 e)舌の萎縮
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:1
解説:いわゆる陰性徴候。他にも感覚障害、認知症など
【11】反射レベルで正しいものは?
a)腹筋反射 − 胸髄Th2〜5 b)下顎反射 − 橋
c)二頭筋反射 − 頚髄C5,6 d)膝蓋腱反射 − 胸髄Th12〜腰髄L1
e)アキレス腱反射 − 腰髄L3,4
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:3
a)× Th6〜L1 b)○ c)○ d)× L2〜L4 e)× S1,S2
【12】運動ニューロン疾患(MND)に関して正しいのはどれか?
a)遺伝性ALSの一部では、SOD1遺伝子にCAGリピート延長がある。
b)脊髄性進行性筋萎縮症(SPMA)では下位運動ニューロン障害が主体である。
c)通常、SPMAの方がALSよりも病気の進行が遅い。
d)若年性一側上肢筋萎縮症(平山病)は男性に多い。
e)幼少時期に発症するほど予後が良い。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:4
a)×
リピート延長ではない b)○ c)○ d)○ e)×
【13】オリーブ橋小脳萎縮症(OPCA)でよくみられるものはどれか?
a)腱反射消失 b)ジストニア c)パーキンソニズム
d)起立性低血圧 e)小脳失調
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:5
解説:OPCA,SND,Shy-Dragerは多系統萎縮症に含まれ、合併しやすい
【14】皮質性小脳萎縮症(CCA)の特徴はどれか?
a)遺伝性のものは臨床的にHolmes型と呼ばれる。
b)自立神経障害(起立性低血圧や排尿障害など)は伴わない。
c)鑑別すべき疾患としてビタミンE欠乏やparaneoplastic syndromeがある。
d)筋萎縮、脱力を合併する。
e)MRI画像では小脳以外に脳幹の萎縮も見られる。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:1
a)○ b)○ c)○ d)× e)× 小脳のみが萎縮するのが特徴
【15】ギラン・バレー症候群について正しいものはどれか?
a)1ヶ月以上進行する例が多い。 b)日本人では脱髄型が大部分を占める。
c)抗ガングリオシド抗体が認められる。 d)ガンマグロブリン大量療法が有効である。
e)血漿交換が治療に有効である。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:5
a)× b)× c)○ d)○ e)○
【16】家族性アミロイドポリニューロパチーに関して正しいものはどれか?
a)常染色体劣性遺伝の遺伝形式をとる。 b)運動障害が主体。
c)起立性低血圧、排尿・排便障害をきたしやすい。 d)治療として肝移植が有効。
e)アミロイドが末梢神経に沈着。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:5
a)×
優性 b)× 温痛覚・自律神経障害 c)○ d)○ e)○
【17】Charcot-Marie-Tooth病に関して正しいものを選べ。
a)常染色体優性遺伝形式をとるものが圧倒的に多い。
b)主に感覚性ポリニューロパチーを呈する。
c)動揺性歩行(wadding
gait)を呈する。
d)逆シャンペンボトル足を呈する。
e)神経生検でonion
bulbを認める。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:3
a)○ b)× 主として運動障害 c)× 下肢近位筋の筋力低下でみられるもの
d)○ e)○
【18】20歳男性。18歳頃より下肢筋力低下に気づく。血中CK13,000IU/l。同胞男児に塁症者あり。筋ジストロフィーを疑い筋生検を施行し、ジストロフィン染色を行った。筋生検の所見の正しい組み合わせはどれか。(カラーの図が4つありました)
1) a)健常人 b)症例 c)Becker型筋ジストロフィー d)保因者
2) a)健常人 b)症例 c)Duchenne型筋ジストロフィー d)保因者
3) a)健常人 b)Becker型筋ジストロフィー c)症例 d)保因者
4) a)健常人 b)Duchenne型筋ジストロフィー c)症例 d)保因者
5) a)健常人 b)Duchenne型筋ジストロフィー c)Becker型筋ジストロフィー
d)保因者
解説:症例はBecker型筋ジストロフィー(年齢よりDuchenne型はありえない)
Becker型はジストロフィンが少なく、まだらに存在。
Duchenne型は全く染色されない。
【19】次の記載で、誤っているものはどれか?
a)Duchenne型筋ジストロフィーは、伴性劣性遺伝をする。
b)肢帯型筋ジストロフィーでは、筋痛はあまりみられない。
c)多発筋炎の筋組織では、間質に炎症細胞浸潤がみられる。
d)周期性四肢麻痺では、血液中カリウムが上昇することが多い。
e)ミトコンドリア脳筋症は常染色体優性遺伝することが多い。
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:5
a)○ b)○ c)○ CD8陽性T cellが主体 d)× e)×
【20】筋緊張性ジストロフィーについて正しい組み合わせを選べ。
a)高齢発症である。
b)近位筋優位の筋萎縮と筋力低下を認める。
c)握った手を開きにくいgrip myotoniaを認める。
d)しばしば白内障を合併する。
e)遺伝形式は、伴性劣性遺伝である。
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:4
a)× 20〜50歳ぐらいで発症 b)× 遠位筋優位 c)○ d)○
e)×
常染色体優性遺伝
【21】65歳、男性。8年前に早期胃癌のため胃の2/3を切除している。2ヶ月ほど前より歩行時のふらつき、両下肢のジンジン感出現。両側アキレス腱反射の消失、両側膝蓋腱反射の低下、両側病的反射陽性。両下肢の温・痛覚の軽度低下、振動覚・関節位置覚の高度低下を認める。この症例でよくみられるものはどれか?
a)脊髄の後側索の脱髄変性 b)悪性貧血 c)眼筋麻痺
d)膀胱直腸障害 e)末梢神経障害
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:2
解説:B12欠乏症(亜急性脊髄連合変性症)
【22】脊髄空洞症に関する記述で正しいものはどれか?
a)急激に発症する b)インターフェロンαが有効である c)脊髄神経回避を伴う
d)宙吊り型感覚障害を伴う e)筋萎縮がおこりやすい
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:5
a)× b)× 手術が基本 c)○? d)○ e)○
【23】髄液検査について正しいものはどれか?
1)正常人では髄液糖は血糖とほぼ同じレベルである
2)髄液検査は腰椎の上部(第1腰椎付近)を穿刺して行う
3)眼底検査でうっ血乳頭がある場合には腰椎穿刺を行わない
4)細菌性髄膜炎では、髄液中に単核球優位の細胞増多がある
5)ウイルス性髄膜炎では糖の値が著明に低下する
答:3
1)×
血糖値の55〜80%が正常 2)× 絶対にしてはならない
3)○
頭蓋内圧亢進状態で腰椎穿刺は禁忌 4)× 好中球 5)×
【24】次の中で謝っているものはどれか?
1)単純ヘルペス脳炎では、後頭葉がおかされやすい
2)単純ヘルペス脳炎の第一選択薬はアシクロビルである
3)亜急性硬化性全脳炎SSPEは、風疹ウイルスが原因である
4)亜急性硬化性全脳炎SSPEは、成人発症例は少ない
5)進行性多巣性白質脳症PMLは、AIDS患者に起きやすい
答:?
1)×
側頭葉・辺縁系が好発部位 2)○ 静注 3)× 麻疹ウイルス
4)○
小児に見られる 5)○ JCウイルスの再燃で、免疫不全で起こりやすい
【25】クロイツフェルト・ヤコブ病であまり見られない症候はどれか?
a)MLF症候群 b)てんかん c)ミオクローヌス
d)認知症 e)眼瞼下垂
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:2
【26】椎骨脳底動脈の脳梗塞で見られるものはどれか?
a)Gerstman症候群 b)Wallenberg症候群 c)小脳失調症
d)交叉性片麻痺 e)観念運動失行
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:4
【27】以下の診断について、正しいものはどれか?
a)糖原病6型(Tarui病)は嫌気性運動負荷試験(阻血下運動負荷試験)で血中乳酸・ピルビン酸が上昇する
b)Lesch-Nyhan症候群は低尿酸血症を呈する
c)ガラクトシアリドーシスは、ミオクローヌス、小脳失調、痙攣を認めることが多い
d)Fabry病は、間歇性四肢疼痛で発症し、被角血管腫、角膜混濁を伴うことが多い
e)副腎白質ジストロフィーは血中の極長鎖脂肪酸値が高値を呈する
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:5
a)× b)× HGPRTの完全欠損による高尿酸血症 c)○ d)○ e)○
【28】18歳、女性。手の震えと、体の動きが悪く転びやすくなったなどの症状で来院。軽度の知能低下を認め、性格は多幸的。頚部と四肢に筋固縮、寡動、右手のジストニーあり。病的反射なし。感覚障害、小脳症状、骨格の変形などはない。血液検査で軽度の肝機能障害を認め、腹部超音波検査で肝硬変の所見。肝生検で肝細胞に銅の沈着が認められた。頭部MRI画像と眼球の写真を示す(2003年概説【24】の写真)。この疾患に関して正しいのはどれか?
a)血清セルロプラスミンは高値をとる。
b)尿中銅排泄は低下する。
c)羽ばたき振戦を認める。
d)D-ペニシラミンとビタミンB6の併用内服治療が有効である。
e)眼球にKayser-Fleischer角膜輪を認める。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:5
解説:Wilson病
a)×
低下 b)× 増加 c)○ d)○ e)○
【29】20歳の女性。生来健康であったが、2年前急に左目がみえにくくなったが、2-3ヶ月で視力は徐々に回復した。1年前に左をみると物が二重に見え、歩行時にふらつくようになったが、この症状も数ヶ月で改善した。しかし2週間前から両下肢の脱力をきたし、3日前から歩行不能、尿閉となった。両下肢の筋力は著明に低下し、腱反射の亢進とBabinski反射が陽性であった。腹部の臍付近に帯状に絞扼感(girdle sensation)を認め、それより下の温痛覚、振動覚の低下を認めた。この疾患について正しいものはどれか?
a)髄液検査でオリゴクローナルバンドを認めることが多い
b)日本・アジア人では視神経脊髄型が多い
c)インターフェロンβ療法が再発抑制に有効である
d)MRIで大脳皮質に病巣を認めることが多い
e)本来の好発年齢は50-70歳で、男性に多い
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:1
解説:多発性硬化症
a)○ b)○ c)○ d)× 白質 e)×
【30】重症筋無力症(MG)とLambert-Eaton筋無力症候群(LEMS)について誤っているものを一つ答えよ。
1)MGは眼症状が高頻度で認められる。
2)LEMSは誘発筋電図の高頻度刺激で漸増現象(waxing)が見られる。
3)MG,LEMSともに自己抗体が出現する。
4)MGのクリーゼの治療法としては、一般に血漿交換が用いられる。
5)LEMSにはステロイド薬が有効である。
答:4
4)×
有用だが、第一選択ではなく適応はクリーゼを繰り返す例など。
長期効果は望めない。
【31】25歳の女性。視野の右半分にキラキラ光る点が見え、その部分が見えなくなり、10分後に激しい頭痛が起こる。全身所見、神経学的検査に異常を認めず、頭部MRIも正常であった。正しいものはどれか?
a)光過敏・音過敏を伴うことがある。
b)若年成人に多い。
c)60分以内におさまる。
d)頭痛は非拍動性の締め付けられるような痛みのことが多い。
e)トリプタン製材が有効である。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:2
解説:片頭痛
a)○ b)○ c)× 4〜72時間頭痛発作が持続する d)× 拍動性 e)○
【32】以下の中毒物質と良く見られる所見との組み合わせについて正しいものはどれか?
a)ボツリヌス − 筋無力症様症状 b)ヒ素 − 末梢神経障害
c)タリウム − 小脳失調 d)有機水銀 − パーキンソン症候群
e)有機リン − 縮瞳
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:2
解説:タリウム中毒の重症例で小脳失調になることはある。
また、有機水銀でおこるのはHunter-Russel症候群。
【33】我が国の脳卒中関連事項につき正しいのはどれか?
a)寝たきりの一位、認知症の1/2を占める。
b)頭痛はまず必発の臨床症状として重要である。
c)高齢者の拡張型心筋症が危険因子として注目を浴びている。
d)予備軍を入れると高血圧が約7,500万人、糖尿病が約1,600万人異常いる。
e)脳卒中の予防には、何よりも生活習慣や動脈硬化の是正が最重要である。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:3
a)○ b)× c)× 心房細動 d)○ e)○
【34】脳卒中の疫学につき正しいのはどれか?
a)脳卒中の病型別発症頻度では虚血性(脳梗塞)が約5割を占める
b)脳出血の死亡率についてはこの40年の間に大きな変化はみられない
c)脳梗塞の発症率は60歳台がピークで、70歳以降ではむしろ低下する
d)降圧治療は脳卒中の再発予防にも効果ありというエビデンスが増えつつある
e)近年本邦では、ラクナ梗塞の割合は相対的に減少し、アテローム血栓性脳梗塞が増加している
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:5
a)×
脳梗塞はもっと多い b)× 高血圧の是正で低下 c)× d)○ e)○
【35】脳梗塞について正しいものはどれか?
a)心原性脳塞栓症では、出血性梗塞を合併する頻度が低い。
b)ラクナ梗塞は脳皮質にも出現する。
c)ラクナ梗塞では脳出血を合併することは少ない。
d)アテローム血栓性脳梗塞では虚血性心臓病を合併しやすい。
e)アテローム血栓性脳梗塞では、症状が突発完成をすることがある。
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:5
【36】脳出血に関して正しいのはどれか?
a)アミロイド血管症は高齢者の脳出血の重要な原因の一つである
b)日中活動時に突発して起こることが多い
c)急性期には頭部CTによって高吸収域として観察される
d)出血部位として多いのは小脳と橋である
e)急性期には抗血小板薬が有用である
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:1
a)○ b)○ c)○ d)× 被殻と視床が多い e)×
【37】脳出血に関して正しいのはどれか?
a)被殻出血では上肢に強い対側の片麻痺を呈することが多い。
b)視床出血では対側の感覚障害を呈することが多い。
c)橋出血では病巣側に向かう眼球共同偏倚がみられる。
d)小脳出血では同側の片麻痺を呈することが多い。
e)皮質下出血では痙攣の合併が多い。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:2
a)○ b)○ c)× 健側に向かう眼球共同偏倚 d)× e)○
【38】脳卒中の画像診断につき正しいのはどれか?
a)CTアンジオグラフィーは脳動脈瘤の評価に優れている
b)頭部MRIでは、出血巣における経時的な信号強度の変化は少ない
c)頭部MRI拡散強調画像は脳出血急性期の診断に有用である
d)頚部血管エコー検査を用いて血流速度を測定することにより、遠位部の閉塞性病変の推測が可能である
e)心内血栓の検出や大動脈病変の観察には、経胸壁心エコー検査より経食道心エコー検査の方が優れている
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:3
a)○ b)× ヘモグロビンの変化とともに変わる c)× CTが第一選択
d)○ e)○
【39】α波の特性について正しいものはどれか?
1)α波の周波数は7〜12Hzである。 2)α波は開眼時に消失する。
3)α波は側頭部優位である。 4)α波は覚醒度が低下すると周波数が遅くなる。
5)α波は過呼吸により出現しやすくなる。
答:2
1)×
8〜13Hz 2)○ 3)× 後頭部 4)× 消失していく 5)×
【40】脳波賦活法について誤りはどれか?
1)開眼 − α波の反応性を調べる。
2)強い疼痛刺激 − 脳死判定時に有用である。
3)光刺激 − 光感受性が高いと光突発反応が出現する。
4)過呼吸 − モヤモヤ病では禁忌である。
5)睡眠 − てんかん棘波が抑制される。
答:5
1)○ 2)○ 3)○ ポケモンなど 4)○ 5)×
【41】脳波所見と疾患の組み合わせで誤りはどれか。
1)三相波 − 肝性脳症 2)平坦脳波 − 脳死
3)焦点性棘徐波結合 − 全般てんかん 4)PSD − Creutzfeldt-Jakob病
5)PLEDs − ヘルペス脳炎
答:3
【42】誘発電位について正しいものはどれか?
1)体性感覚誘発電位は、脊髄前索障害を検出できる。
2)視覚誘発電位は、潜在性の視神経障害を検出できる。
3)聴覚脳幹誘発電位は、聴覚野障害を検出できる。
4)運動誘発電位は、錐体外路障害を検出できる。
5)事象関連誘発電位は、認知症患者では正常である。
答:2
【43】神経原性萎縮で認められない針筋電図の所見を選べ。
1)陽性鋭波 positive sharp potential
2)線維攣縮電位 fibrilation
potential
3)線維束性攣縮 fascicaltation
potential
4)短時間・低振幅電位 short duration low amplitude potential
5)巨大電位 giant potential
答:4
4)× 筋原性
【44】神経伝達速度について誤りはどれか?
1)神経根が障害されるとF波伝導速度は低下する。
2)軸索が障害されると筋電図(M波)振幅は低下する。
3)髄鞘が障害されると伝導速度は低下する。
4)皮膚温が低下すると伝導速度は低下する。
5)神経筋接合部が障害されると伝導速度は低下する。
答:5
a)○ b)○ c)○ d)○ 1度低下すると約5%低下(『臨床神経内科学』参照)
e)× 筋接合部で起きてるのは『伝達』、NMC障害では『ブロック』
【45】てんかんに関する記述で誤っているものはどれか。
1)単純部分発作では意識障害が起こらない。
2)複雑部分発作では意識障害が起こる。
3)複雑部分発作では二次性全般化は起こらない。
4)全般発作では前兆(aura)が出現する。
5)全般発作では全般性棘徐波結合が出現する。
答:3
1)○ 2)○ 3)× 4)△ かつては大発作に先行して現れる前駆症状を指していたが、現在では部分発作の一亜型 5)○
【46】てんかんの診断・治療で正しいものはどれか?
1)抗てんかん薬は単剤投与が原則である
2)抗てんかん薬は1日1回投与が原則である
3)けいれん重積状態ではまずフェニトインを静注する
4)複雑部分発作ではジアゼパムが有効である
5)ミオクローヌスてんかんではカルバマゼピンが有効である
答:1
1)○ 2)× 1〜3回 3)× ジアゼパム
4)×
カルバマゼピン、フェニトインが著効 5)× クロナゼパム、バルプロ酸
【47】不随意運動と病変部位の組み合わせで誤りはどれか?
1)ヘミバリズム − 視床下核
2)コレア − 線条体(尾状核、被殻)
3)ミオクローヌス − 小脳歯状核
4)静止時振戦 − 淡蒼球
5)動作時振戦 − 赤核
答:4
4)×
黒質
【48】振戦について、正しい組み合わせはどれか?
1)甲状腺機能亢進症 − 安静時振戦
2)本態性振戦 − 動作時振戦
3)パーキンソン病 − 姿勢時振戦
4)肝性脳症 − 羽ばたき振戦
5)生理時振戦 − 安静時振戦
答:4
1)× 2)× 姿勢時振戦 3)× 静止時振戦 4)○ 5)× 姿勢時振戦
【49】「熟性けいれん」について、正しいものはどれか?
a)単純型と複合(複雑)型に分類される
b)小児の0.6〜0.7%に発症する
c)発症は生後1か月から6か月以内である
d)約30%がその後てんかんを発症する
e)大部分の症例が全般発作を呈する
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:2
a)○ b)× 6〜8% c)× 生後6ヶ月〜6歳 d)× 3% e)○
【50】「West症候群」について正しいものはどれか?
a)臨床症状では、発作のシリーズ形成と発達の遅滞・停止が特徴的である。
b)高振幅徐波の上に多焦点性の棘波が重なり非常に不規則な印象を与える脳波所見を示す。
c)ビタミンB12による治療をまず行う。
d)潜因性West症候群ではステロイドパルス療法を早期に行う。
e)結節性硬化症や脳形成障害では症候性West症候群を示す。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:2
a)○ b)○ ヒプサリズミアのこと c)× ビタミンB6、ACTH d)× e)○
【51】「Lennnox症候群」について、正しいものはどれか?
a)発作型は強直発作のみであることが多い
b)発症は学童期が多く、West症候群からの移行は1%以下である
c)けいれんは難治性であるが、知能障害を伴うことがほとんどない
d)脳波所見は遅棘徐波結合が特徴的である
e)覚醒中だけでなく、夜間睡眠時にも発作が起こる
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:5
a)×
強直発作に他の小型発作を伴う b)× 幼児期 c)× d)○ e)○
【52】「正常乳児の発達」について、正しいものはどれか?
a)満1歳児では有意語が1個あり1−2歩くことができる
b)満2歳児では歩いたり走ったりできるが、二語文は話せない
c)満3歳児ではまだ名前や年齢の問いに答えられない
d)満4歳児では二語文が話せるようになるが、三語文は話せない
e)満5歳児では左右が区別できる
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:2
a)○ b)× c)× d)× e)○
【53】小児期発症の疾患について、正しいものはどれか?
a)Werdnig-Hoffmann病は脊髄前角運動細胞の変性による疾患である
b)Becker型筋ジストロフィー症の患児は初診時にフロッピーインファントである
c)Sturge-Weber病では四肢と体幹だけにポートワイン様血管腫を認める
d)結節性硬化症では顔面血管腫、てんかん、精神遅滞を三徴とする
e)福山型先天性筋ジストロフィー症では知能障害を伴う
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:2
a)○ b)× c)× 他の部位にもできる
d)×
血管線維腫と皮膚の白斑、てんかん、精神遅滞 e)○
【54】脊椎、脊髄の解剖について正しいものはどれか?
a)脊髄視床路は白質の後方部分にある。
b)脊髄円錐は頚椎から胸椎の移行部に存在する。
c)脊髄灰白質の障害により髄節徴候(segmental sign)が生じる。
d)脊髄は通常第1腰椎〜第2腰椎レベルが尾側端である。
e)圧迫による脊髄の障害は、動的因子の関与が大きい。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:5
【55】次のうち正しいものはどれか?
a)頚髄中心性損傷では上肢の麻痺が強い
b)椎体圧迫骨折では基本的に椎体後壁の骨折は伴わない
c)化膿性脊椎炎では椎弓根から病変が始まることが多い
d)脊髄ショックとは受傷直後に心臓が停止することを言う
e)硬膜内髄外腫瘍で最も頻度の高い腫瘍は、神経鞘腫である
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:2
a)○
下肢・直腸膀胱機能は速やかに改善する b)○ c)× 椎間板から広がる
d)×
脊髄損傷で反射が消失すること e)○
【56】遅発性尺骨神経麻痺について誤っているものはどれか?
1)骨間筋や小指球筋の萎縮がみられる 2)Froment徴候陽性である
3)wrist flexion testが陽性となる 4)claw handを呈する
5)幼少時期に生じた上腕骨遠位骨折後の外反射で生じることが多い
答:3
【57】前骨間神経麻痺について正しいものはどれか?
a)母指・示指の屈曲障害を示す b)正中神経領域の知覚障害を示す
c)手関節伸展運動障害を示す d)肘伸展位での前腕回内が障害される
e)母指対立機能は障害されない
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:2
a)○ b)× 運動麻痺のみ c)× 屈曲 d)× e)○
【58】末梢神経損傷後に中枢側の遠位端にできる膨らみ(断端神経腫)の主体はどれか?
1)Schwann細胞 2)再生軸索 3)膠原線維 4)弾性線維 5)血管
答:1(『標準整形外科学』末梢神経損傷p745参照)
【59】右内頚動脈閉塞による急性期脳梗塞の画像を図に示す。発症3時間後の脳血流SPECTとMRI拡散強調画像、および発症24時間後のCTである。正しい記述はどれか?
a)SPECTの血流低下とMRI異常信号は一致している
b)SPECTの血流低下とCT低吸収域は一致している
c)SPECTで血流低下がみられる領域のうち、健側と比べ血流比0.6以下の領域が梗塞に陥る
d)SPECTで、病巣血流が同側の小脳血流に比較して0.35未満の場合は、出血性梗塞のリスクが高くなる
e)本症例では出血性梗塞を起こしている
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
【60】しばしば生理的に石灰化を示す部位はどれか?
a)下垂体 b)松果体 c)脈絡叢 d)視床 e)くも膜
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:3
【61】CT値について正しいのは次のうちどれか?
a)水のCT値は0である b)空気のCT値は-1000である
c)脂肪のCT値は正の値である d)急性期血腫のCT値は脳実質のCT値より小さい
e)X線吸収値の絶対値を表す
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:1
【62】MRIのT2強調画像で脳実質に比べ低信号を示す病変または病態はどれか?
a)多発性硬化症 b)動脈内血流 c)ヘモジデリン沈着
d)星細胞腫 e)慢性期脳梗塞
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:3
【63】造影剤について正しいのはどれか?
a)ガドリニウム造影剤はT1を延長させる
b)CT検査ではヨード造影剤が使用される
c)造影剤の使用に先立ってアレルギー歴などについて問診を行う必要がある
d)ヨード造影剤は血液脳関門を通過し、脳組織内に移行する
e)ヨード造影剤はほとんど肝から排泄される
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:3
a)×
短縮(T1 長い→low,短い→high T2 長い→high,短い→low)
b)○ c)○ d)× e)× 腎
【64】脳脊髄液の循環路について正しい順序はどれか?
1)側脳室→ルシュカ孔→第3脳室→中脳水道→第4脳室→モンロー孔
2)第3脳室→中脳水道→側脳室→モンロー孔→第4脳室→マジェンディ孔
3)第3脳室→中脳水道→マジェンディ孔→側脳室→第4脳室→ルシュカ孔
4)側脳室→マジェンディ孔→第3脳室→中脳水道→第4脳室→ルシュカ孔
5)側脳室→モンロー孔→第3脳室→中脳水道→第4脳室→マジェンディ孔
答:5
【65】頭蓋内圧亢進状態の3徴候はどれか?
a)頭痛 b)項部硬直 c)ラセーグ徴候 d)嘔吐 e)うっ血乳頭
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:3
【66】次の脳神経核のうち、中脳に存在するものはどれか?
a)顔面神経 b)外転神経 c)動眼神経 d)滑車神経 e)三叉神経
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:5
【67】急性硬膜血腫の出血源として最も多い動脈が通る穴はどれか?
1)頚静脈孔 2)棘孔 3)正円孔 4)モンロー孔 5)卵円孔
答:2
解説:中硬膜動脈が多い
【68】右頭頂葉切除で起こりうる視野障害はどれか?
1)左上1/4盲 2)左下1/4盲 3)右下1/4盲 4)左耳側半盲 5)右同名半盲
答:2
【69】65歳、男性。突然の左片麻痺で発症。単純CTを図に示す。正しいものはどれか?
1)最も考えられる原因は、脳動脈瘤の破裂である
2)脳室穿破を伴った被殻出血である
3)脳室穿破を伴った視床出血である
4)脳ヘルニアを示す所見を認める
5)緊急に開頭血腫除去術が必要である
【70】20歳、男性。左内頚動脈撮影の側面像を図に示す。正しいものはどれか?
1)良性神経膠腫の脳血管撮影所見である
2)診断確定のために生検術を施行する
3)出血で発症することは稀である
4)脳動脈奇形の脳血管撮影所見である
5)放置すると急速に増大する
【71】60歳、女性。急速に進行する右動眼神経麻痺で来院。右内頚動脈撮影の正面像を図に示す。診断で正しいものはどれか?
1)前大脳動脈遠位部動脈瘤 2)前交通動脈瘤 3)中大脳動脈分岐部動脈瘤
4)脳底動脈先端部動脈瘤 5)内頚動脈・後交通動脈分岐部動脈瘤
【72】60歳、男性。突然の頭痛で発症した。図のようなCT所見があり、すぐに開頭手術を行った。術後経過は良好であったが、1週間後から意識混濁と右片麻痺が生じてきた。最も適切な治療の組み合わせはどれか?
a)Hypertension b)Hyperglycemia c)Hyperventilation
d)Hypervolemia e)Hemodilution
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:3
解説:くも膜下出血術後のvasospasm
【73】痙攣発作で発症した14歳女性の左右脳血管撮影側面像を示す。神経学的所見では明らかな異常はみられなかった。診断名は何か?
1)脳動静脈奇形 2)硬膜動静脈瘻 3)ウィリス動脈輪閉塞症(もやもや病)
4)神経膠芽腫 5)脳炎
【74】76歳、男性。突然左上下肢脱力を生じ、頭部MRI拡散画像で右半卵円中心に小さな梗塞がみられた。発症1ヵ月後の頭部MRIT2強調画像と右総頚動脈撮影側面像を示す。最も適切な治療はどれか?
1)組織型プラスミノゲン・アクティベータ(t-PA)静注療法
2)内頚動脈血栓内膜剥離術
3)内頚動脈バルーンアンジオプラスティ
4)浅側頭動脈中大脳動脈吻合術
5)超選択的動脈内血栓溶解療法(局所線溶療法)
【75】右内頚動脈瘤クリッピング術後患者は左片麻痺を生じた。術後3日目の頭部CTを示す。梗塞を生じた責任血管は何か?
1)内頚動脈 2)前脈絡叢動脈 3)レンズ核線条体動脈
4)前大脳動脈 5)脳底動脈
【76】34歳、女性。1ヶ月前に左聴力低下、耳鳴を自覚した。造影MRIを示す。腫瘍の発生母地と考えられるものはどれか?
1)聴神経 2)硬膜 3)椎骨動脈 4)三叉神経 5)外転神経
答:1
【77】52歳、男性。6年前より顔貌変化、靴サイズが大きくなった。造影MRIを示す。診断は何か?
1)頭蓋咽頭腫 2)髄膜腫 3)脊索腫 4)巨大動脈瘤 5)下垂体腺腫
答:5
【78】72歳、男性。頭部精査にて異常を指摘された。造影MRIを呈示する。最も考えられる腫瘍はどれか?
1)神経膠腫 2)神経鞘腫 3)髄膜腫 4)胚細胞腫 5)下垂体腺腫
答:画像がないので確定できませんが3だったと思います
【79】転移性脳腫瘍の原発巣として、頻度の高いものはどれか?
a)肝臓癌 b)胃癌 c)乳癌 d)肺癌 e)前立腺癌
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:4
【80】2歳、男児。頭痛と嘔吐を訴え来院した。Gadolinium造影MRIを示す。可能性の高い診断は何か?
a)髄膜腫 b)神経鞘腫 c)悪性リンパ腫 d)髄芽腫 e)上衣腫
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:5
【81】61歳、女性。3ヶ月前より言葉の出にくさを自覚し、徐々に増悪してきた。Gadolinium造影MRIを示す。可能性の高い診断は何か?
a)髄膜腫 b)髄芽腫 c)転移性脳腫瘍 d)膠芽腫 e)上衣腫
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:4
【82】11歳、女児。生来チアノーゼがあり3歳のとき心臓弁膜症の手術を受けた。2週間前に抜歯後発熱があり、全身痙攣をきたした。MRI(T1強調画像とGd造影)を図に示す。最も可能性の高い診断名はどれか?
1)転移性脳腫瘍 2)脳内寄生虫症 3)血管芽腫 4)脳膿瘍 5)膠芽腫
答:4
【83】細菌性髄膜炎の髄液所見として誤っているものを一つ選べ。
1)糖は増加している 2)性状は混濁している
3)細胞数は多核球が優位に増加している 4)髄液圧は上昇している
5)髄液中蛋白は増加している
答:1
【84】次の頭部外傷のうち最も予後の良いものはどれか?
1)急性硬膜外血腫 2)脳震盪 3)びまん性軸索損傷
4)急性硬膜下血腫 5)脳挫傷
答:2
【85】74歳、女性。3週間前に転倒して後頭部を打撲した。数日前から右片麻痺と失語が出現した。頭部単純CTを示す。診断はどれか?
1)急性硬膜外血腫 2)慢性硬膜下血腫 3)脳挫傷
4)急性硬膜下血腫 5)高血圧性脳出血
答:2
【86】40歳、男性。書字で手が震えるようになり、食事もできなくなってきた。安静時には震えは見られない。定位脳手術で破壊または脳深部刺激の治療対象となる部位はどこか?
1)赤核 2)視床 3)尾状核 4)黒質 5)歯状核
答:2
【87】22歳男性のMRIを示す。幼児期に熟性痙攣の既往がある。10歳の頃より宙を見つめて右手で無目的にまさぐる発作を十数秒間生じるようになった。考えられる病態はどれか?
1)視床下部過誤腫 2)モヤモヤ病 3)欠神発作
4)海馬硬化 5)結節性硬化症
答:4
【88】新生児から乳児期の水頭症の症状で起こりやすいものはどれか?
a)頭囲拡大 b)大泉門の拡大 c)落陽減少
d)うっ血乳頭 e)浅側頭動脈の怒張
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
答:1
【89】脊髄披裂に合併しやすい病態は次のうちどれか?
a)頭蓋縫合早期癒合症 b)くも膜嚢胞 c)Chiari奇形
d)水頭症 e)Dandy-Walker症候群
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:4
【90】73歳、男性。2年前より徐々に進行する両上肢知覚鈍麻、痙性対麻痺、膀胱直腸障害を生じた。第3頚椎CTと頚椎MRIを示す。病名は何か?
1)脊髄硬膜外腫瘍 2)頚椎後縦靭帯骨化症 3)頚椎黄靭帯骨化症
4)頚椎硬膜外血腫 5)頚髄空洞症
答:画像がないのでわかりませんが、2か3でした
【91】55歳、男性。2年前より右下肢脱力、歩行障害、膀胱直腸障害を生じた。神経学的検査ではTh10以下の感覚鈍麻、痙性対麻痺、膀胱直腸障害がみられた。胸椎MRI(左)と胸髄血管撮影(右)を示す。診断名は何か?
1)胸髄髄内腫瘍 2)胸髄海綿状血管腫 3)胸髄硬膜動静脈瘻
4)胸髄空洞症 5)化膿性胸椎炎
【92】正しいものを選べ。
a)前交通動脈は内頚動脈から分枝する。
b)高血圧はラクナ梗塞の危険因子となる。
c)脳血管アミロイドはβ蛋白沈着が最も多い。
d)脳血流量の自動能は主にウィリス動脈輪が担っている。
e)慢性高血圧では潅流量低下に対する脳血管の拡張反応が亢進している。
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:3
a)×
前大脳動脈 b)○ c)○ d)× 比較的太い脳軟膜動脈 e)× 低下
【93】正しいものを選べ。
a)ミトコンドリア遺伝子は父親から受け継がれる。
b)フェニルケトン尿症は食事療法で発症を防止する。
c)肝性脳症はアルツハイマー2型グリアがみられる。
d)SMONはカドミウム中毒症である。
e)Wilson病は腸管の吸収障害による銅の欠乏症である。
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:3
a)× 母親 b)○ c)○ d)× キノホルム中毒 e)× これはkinky hair disease
【94】45歳、男性。大脳の水平断と髄鞘染色をカラー図に示す。これについて正しいものはどれか?
a)痙攣発作で発症するものが多い b)脳室周囲がおかされやすい
c)血管周囲にリンパ球やマクロファージがみられる d)多発性脳梗塞がみられる
e)動脈硬化が危険因子である
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:3
解説:多発性硬化症
【95】70歳、男性。痴呆症状が徐々に出現し、大脳皮質にベータ蛋白に対する免疫組織化学染色にて図に示す構造物が多数見られた。この疾患について正しいものはどれか?
a)遺伝することが多い b)神経原線維変化を伴う c)海馬の萎縮がみられる
d)プリオン蛋白が沈着している e)大脳皮質の海綿状変化を認める
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:3
解説:アルツハイマー病
【96】正しいものはどれか?
a)アストロサイトーマにおいてローゼンタール線維の出現は退形成の指標となる。
b)脳原発の悪性リンパ腫はT細胞リンパ腫が多い。
c)血管周囲偽ロゼットはエペンディモーマ(上衣腫)に特徴的な所見である。
d)上衣下巨細胞性星細胞腫は結節性硬化症に合併する。
e)クラニオファリンジオーマ(頭蓋咽頭腫)は下垂体後葉より発生する。
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:4
a)× b)× B cell c)○ d)○ e)× 頭蓋咽頭管の遺残より発生
【97】正しいものはどれか?
a)グリオブラストーマ(膠芽腫)のほぼ全てにp53遺伝子異常がみられる
b)血管周囲性偽ロゼットはオリゴデンドログリオーマに特徴的な所見である
c)シュワン細胞腫は偽柵状配列を伴う壊死巣が特徴である
d)脳原発の悪性リンパ腫はB細胞リンパ腫が多い
e)転移性脳腫瘍は皮質と白質の境界に腫瘤を形成することが多い
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:5
a)× secondary typeのみ b)× 上衣腫に特徴的
c)×
柵状配列。偽柵状配列はグリオブラストーマ d)○ e)○
【98】正しいものはどれか?
a)舌下神経核は味覚を伝える b)成人の脊髄は第5腰椎まで伸びている
c)視神経にはシュワン細胞が存在する
d)神経細胞の軸索には微小管が豊富に存在する
e)脳室周囲器官には血液脳関門が存在しない
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:5
a)× b)× c)× 視神経は発生学的に中枢神経系の突起 d)○ e)○
【99】オリーブ橋小脳萎縮症(OPCA)と共通の疾患概念と考えられる神経変性疾患はどれか?
a)線条体黒質変性症 b)パーキンソン病 c)筋萎縮性側索硬化症
d)ハンチントン病 e)Shy-Drager症候群
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答:2
【100】脳の前額断の染色標本を図に示す。診断名はなにか?
1)アテローム血栓性脳梗塞 2)ラクナ梗塞 3)高血圧性脳出血
4)クモ膜下出血 5)心原性脳塞栓症
答:図がないので確定できませんが確か2だったと思います
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