平成15年度 「内分泌・代謝」 卒業試験
次の症例提示を読み、問いに答えなさい。 問1. 20歳、男性。弟に同様の症状あり。6歳時より、全身の色素沈着出現。10歳時、発熱、嘔吐が出現し、コルチゾール補充療法を受け症状軽快。18歳時、二次性徴の発来を認めず、検査のため入院。身長167cm、体重46kg、血圧110/52mmHg、爪・口唇の色素沈着著明。腋毛・恥毛を認めず、外性器と睾丸容積は発育不良。嗅覚正常。抗副腎抗体、抗下垂体抗体等の自己抗体はすべて陰性。ツベルクリン反応は陰性。胸部腹部単純X線写真異常なし。腹部CTで副腎石灰化なし。頭部MRI異常なし。骨年齢は13.5歳。染色体46XY。 <内分泌学検査>
<ACTH-Z連続負荷試験>
<LH-RH負荷試験>
<hCG負荷試験>
(1) この患者さんは2つの病気を持っています。各々の病名と、その診断の根拠を書きなさい。 (2) 2つの病気を一元的に考えるとすれば、その可能性のある病名を書きなさい。またその根拠を書きなさい。 |
【解答】
(1) 1. 副腎皮質機能低下症:ACTH増加による色素沈着が認められるが、Cortisol・Aldosterone・DHEA-Sの分泌は低下している。
2. 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症:二次成長の発来(-)、LH-RH負荷によるLH/FSHの分泌(+)、hCG負荷によるtestosteroneの分泌(+)
(2) DAX-1異常症:弟にも同様の症状があり遺伝性疾患の可能性が高い。加えて男性であること、副腎皮質機能低下症と低ゴナドトロピン性性腺機能低下症を合併していること(、あと出題者)から考えて、DAX-1異常症が最も疑わしい。
問2. 38歳男性、元来健康であったが、偶然平成12年10月の人間ドックにて、腹部エコーにて右副腎に辺縁が不整な直径の7cmの内部エコー不均一な腫瘍を指摘された。精査のため、当科に入院。身長177cm、体重81kg、血圧120/86mmHg、胸腹部に理学的に異常を認めない。 (1) このような腫瘍は何と呼ばれるか。 (2) 上記のエコー所見を示す頻度の高い疾患を2つ挙げ、以下の問に答えなさい。 1. 疾患名 2. 診断に大切な内分泌検査 3. 放射性アイソトープを使用する特異的画像診断法 |
【解答】(1) 副腎偶発腫瘍
(2) 1.副腎腺腫:尿中17-KS↓:131I-アドステロールシンチ
2.副腎癌:尿中17-KS↑:131I-アドステロールシンチ
※※ 副腎・性腺 ※※
問題1:症例は65歳女性、骨密度の低下とエコーで指摘された左副腎腫瘍の精査のため、当科入院。血圧は148/88mmHgとやや高めである以外、理学的所見には異常を認めなかった。血中コルチゾールは8.7μg/dlで正常なるも日内変動は認めず、1mg dexamethasone抑制試験では5μg/dlと抑制を認めなかった。renin-angiotensin-aldosterone系には負荷試験でも異常を認めず、原発性アルドステロン症は否定的であった。また、血中カテコラミン、尿中カテコラミン3分画でも異常を認めず、褐色細胞腫は否定的であった。 設問1:この腫瘍の機能的・画像的評価として、最優先で行われるべき画像シンチグラフィーは以下のうちどれか? ○をつけよ。 1.MIBGシンチ 2.タリウムシンチ 3.アドステロールシンチ 4.テクネシウムシンチ |
【解答】3:腺腫では患側のみ描出、癌では患側腫大だが両側陰性のこともある
設問2:下線部の負荷試験とは次のどの試験がもっとも適切か? また、その負荷試験におけるrenin・aldosteroneの原発性アルドステロン症における予想される反応パターンを記載せよ。 1. グルカゴン負荷試験 2. アルギニン負荷試験
3. Lasix立位負荷試験 |
【解答】3、反応パターン:血漿レニン活性低値、血中アルドステロン高値
設問3:尿中カテコラミン3分画とは何か? 記載せよ。 |
【解答】・アドレナリン ・ノルアドレナリン ・ドパミン
設問4:この患者さんについて記載として正しいものに○をつけよ。 1. 血中コルチゾールの値が正常なので、非機能性副腎腺腫が考えやすい。 2. 左副腎腫瘍には自律性があると考えられる。 3. 骨密度低下は左副腎腫瘍と関連がないと言える。 4. 高血圧は左副腎腫瘍による二次的なものである可能性がある。 5. この患者さんはプレクリニカル(サブクリニカル)クッシング症候群という。 |
【解答】1.×:日内変動がないことと1mg dexamethasone抑制試験で抑制されない。
2.○:1mg dexamethasone抑制試験で抑制されない。
3.×:更年期による骨粗鬆症かもしれないが、関連がないとは断定できない。 4.○
5.○:Cushing症候群特有の症状はないが、ACTHやコルチゾールの自律的な分泌があり、高血圧や肥満、耐糖能異常などの非特異的症状の精査の際見つかることが多い。
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問題2:次の中から正しい文章の番号に○をせよ。 1. Kleinefelter症候群は高ゴナドトロピン性性腺機能低下症を呈する。 2. インスリン負荷試験によりカテコラミンの分泌予備能をみることができる。 3. 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の治療はもし可能であればLH-RHパルス療法の施行がもっとも望ましい。 4. 褐色細胞腫は片側性が約10%である。 5. 甲状腺髄様癌では血中CEA値は低値となることが多い。 6. アジソン病でも二次性副腎機能低下症でも色素沈着を認める。 7. 先天性副腎過形成症候群のうち男性化タイプでは、男性ホルモンの過剰のため高身長になることが多い。 8. 特発性副腎萎縮の成因は自己免疫性と考えられている。 9. ターナー症候群では翼状頸、外反肘を認めることがある。 10.二次性性腺機能低下症の患者では男性ホルモン(テストステロン)を補充するだけで、外見を男性化させることも精子形成能も回復させることも可能である。 |
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【解答】1.○ 2.×:カテコラミン→成長ホルモン。
3.×:LH-RHを補充してもLH・FSHは分泌されない。 4.×:片側性→両側性。
5.×:低値→高値。 6.×:二次性ではACTH低下なので色素沈着はない。
7.×:骨端線の早期閉鎖で最終的には低身長になる。
8.○?:特発性副腎萎縮=自己免疫性副腎炎らしい。 9.○ 10.○?
※※ 副甲状腺・カルシウム代謝 ※※
正しいものには○、誤ったものには×を番号につけなさい。 1. 血中アルブミン濃度が4.5g/dlで、Ca測定値が11mg/dlの場合、補正Ca濃度は10.5mg/dlとなる。 2. 戦後の日本人は乳製品の摂取が劇的に増加したため、現在では欧米人並みの1日Ca摂取量となっている。 3. 血中のPTHは極めて安定であるため、測定法による誤差はほとんどないと考えてよい。 4. 骨粗鬆症の診断では、平均的日本人の約20-30歳代の骨塩量に対してどれだけ減少しているかが大切である。 5. 高Ca血症の症状として特徴的なものはないが、口渇・多飲・多尿に注意する必要がある。 6. 原発性副甲状腺機能亢進症で、頸部に腫瘤を触知する場合は、癌腫を念頭におく必要がある。 7. MIBGシンチグラムは、特に深在性もしくは異所性の副甲状腺腫瘤の診断に有用である。 8. MENI型は副甲状腺・下垂体・膵ラ氏島に病変が生じるが、責任遺伝子はmeninである。 9. 特発性副甲状腺機能低下症では、Ellsworth-Howard試験で、尿中のP、cAMPがともに増加する。 10.偽性副甲状腺機能低下症では、Gsタンパク質の異常の有無で、4つのサブタイプに分類される。 |
【解答】1.×:アルブミンによるCa補正はAlb<4の時のみ
2.×:日本人の1日Ca摂取量は600mgに満たない。欧米では1000mgを超えている。
3.×:intactPTHの血中半減期は4分と極めて短い。またPTHのうち大半を占めるC-PTHは腎排泄型であり、腎不全で容易に血中濃度が上がる。
4.○:YAM(young adult mean,20-44歳)値の70%以下が診断基準。
5.○:腎のADH感受性低下により尿濃縮力障害を起こす。
6.○:統計上腺種80%、過形成15%、癌5%だが、高齢者、Ca≧15mg/dl、腫瘤触知は癌腫を念頭に置く。
7.×:MIBIシンチグラム。 8.○
9.○:PTHに対する尿細管の反応性をみる試験なので、PTH分泌不全の本症ではともに増加する
10.×?:分類はIa,Ib,Ic,IIの4つ。ただこれはGsタンパク異常の違いだけではなく、Ellsworth- Howard試験、Albright徴候の有無によって分類したものである。
※※ 間脳・下垂体1 ※※
<1> 下記の文章中の( )内に適当な語句を記入してください。 1) 先端肥大症では、糖負荷試験・TRHあるいは( 1 )負荷試験でしばしば( 2 )反応を認め、GHの増加をみる。 2) 先端肥大症の薬物療法として、( 3 )やオクトレオチドが用いられる。 3) プロラクチノーマは、女性では(
4 )や無月経、男性では(
5 )や視野障害と主訴として発見される。 |
【解答】 1)LH-RH 2)奇異性 3)ブロモクリプチン 4)乳汁漏出 5)性腺機能低下
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<2> 38歳男性。2年前より高血圧を指摘され、最近体重増加ならびに手掌の色素沈着を認めている。昨日、階段を降りる際に腰痛を自覚、近医整形外科受診。腰椎圧迫骨折の指摘を受け内科紹介受診となる。来院時身体所見:身長172cm、体重85kg、中心性肥満、赤ら顔、腹部の皮膚線条を認める。血圧:164/90mmHg、検査所見:血中コルチゾール25μg/dl(正常5-20)、デキサメサゾン1mg抑制後血中コルチゾール22μg/dl あなたはこの患者さんの主治医です。 1) 鑑別診断を挙げ、他にどのような検査が確定診断に必要か述べて下さい。 2) あなたが考える診断名を1つ挙げ、その治療法につき述べて下さい。 |
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【解答】1) 鑑別診断:Cushing病、Cushing症候群(副腎腫瘍、異所性ACTH症候群)
検査 : デキサメサゾン8mg抑制試験、血中ACTH値、尿中17-KS、副腎シンチ
2) 副腎腺腫:片側副腎全摘+ステロイド補充
副腎癌:片側副腎全摘 Cushing症候群:Hardy手術
※※ 間脳・下垂体2 :
担当 第3内科 岡部 ※※
1. 成人の下垂体前葉機能低下症の治療についての設問である。6種類の下垂体前葉ホルモンの名前をあげ、それぞれのホルモン欠乏時に補充に用いられるホルモンの名前を書きなさい。通常補充が行われない場合はその旨を書きなさい。 |
【解答】
[名称] adrenocorticotropic hormone(ACTH) 副腎皮質刺激ホルモン
growth hormone(GH) 成長ホルモン
thyroid-stimulating hormone(TSH) 甲状腺刺激ホルモン
follicle-stimulating hormone(FSH) 卵胞刺激ホルモン
luteinizing hormone(LH) 黄体化ホルモン
prolactin(PRL) 乳腺刺激ホルモン
[補充療法] 下垂体前葉機能低下症のホルモン補充療法は理論的に下垂体前葉ホルモン投与が望ましいが下垂体前葉ホルモンは入手しにくく、注射でしか投与できず、また抗体をつくり効果が減弱することから、小児におけるGHの場合を除いて原則として標的内分泌腺のホルモンによる補充療法が中心となる。
・副腎皮質ホルモン:続発性副腎皮質機能低下症に対してはコルチゾール投与。
・成長ホルモン:hGH製剤の投与を行う。欧米ではGH補充療法が認可されている。本邦では臨床検討中である。
・甲状腺ホルモン:続発性甲状腺機能低下症に対してはサイロキシンを投与。甲状腺ホルモンはコルチゾールの代謝を促進し、副腎クリーゼを起こす可能性があるので、コルチゾール投与を少なくとも1週間は先行して行う必要がある。
・性ステロイド:続発性性腺機能低下症に対しては、男性ではテストステロン、女性ではエストロゲンとプロゲステロンを交互に投与する。
・ゴナドトロピン:続発性性腺機能低下症で妊娠を希望する場合にはゴナドトロピンを投与する。男性では始めLHまたはhCGを投与しライディッヒ細胞からのテストステロン分泌を高めた後にFSHを投与して精子形成を促進させる。女性では、はじめFSHを投与して卵胞を発育させて、ついでLHまたはhCGを投与して排卵させる。
2. 未治療の典型的な完全型中枢性尿崩症における血漿浸透圧、尿浸透圧、血中ADH値、下垂体MRI所見について簡潔に述べなさい。 |
【解答】 ADHの基礎分泌が低下する。また、血漿浸透圧の上昇や循環血液量の減少(←口渇感を強く刺激するため多飲(←通常突然現れる)となる)があってもADHの分泌は促進されない。そのため著しい多尿、低張尿が持続する(多飲によって体内水分量の減少を阻止している)。血中ADH値は基礎値および水制限や高張食塩水負荷による刺激においても著しく低下している。MRI所見では、ADHを生合成する視床下部、輸送部である下垂体柄、貯蔵・分泌部である下垂体後葉のいずれかに器質的変化が見られる。
I. 以下の文章を読み、続く文章で適切なものに○、そうでないものに×を入れよ。 1) 60歳の男性。上行結腸癌に対して右半結腸切除術が予定されている。また7年前より糖尿病と診断されている。血圧130/65mmHg、赤血球数480万/μl、白血球数5200/μl、空腹時血糖140mg/dl、1日尿糖6g、肝機能および腎機能に異常はない。周術期管理を行う。 ( ) できるだけ経口薬による治療を行う。 ( ) HbA1cは、1~2ヶ月間の血糖コントロール状況を反映する。 ( ) 術後の抗生物質投与は通常より少なくする。 ( ) 術中術後は乳酸アシドーシスの発症に注意する。 ( ) 周術期の輸液ではぶどう糖含有液を使用する。 |
【解答】上から順に×, ○, ×, ×, ○。順に1~5とすると、
1.×:右半結腸切除術予定! 2.○ 3.×:糖尿病では免疫能低下による易感染性あり。
4.×:乳酸アシドーシス→糖尿病性ケトアシドーシス 5.○
2) 54歳の男性。勤務先の健康診断で以下のような異常を指摘され精査・加療目的にて来院した。身長170cm、体重78kg(最近5年間で10kg増加)、血圧154/98mmHg、尿糖(+)、血液生化学所見:総コレステロール232mg/dl(基準120-220)、中性脂肪286mg/dl(基準30-150)、空腹時血糖132mg/dl(70-110)、HbA1c 6.5%(4.3-5.8)。 ( )腹部内臓脂肪は減少している。 ( )超低比重リポ蛋白は増加している。 ( )空腹時インスリンは低値である。 ( )リポ蛋白リパーゼ活性は亢進している。 ( )高比重リポ蛋白は増加している。 ( )スルフォニルウレア薬が第1選択薬である。 |
【解答】左の列が上から×?, ×, ×。右の列が○, ×, ×。この順に1~6とすると、
2.×:糖負荷後のインスリン分泌反応の低下。 3.×:HDLは善玉コレステロール。
6.×:肥満があるためSU薬は×。
インスリンは脂肪細胞のhormone-sensitive lipaseを抑制して蓄えられた中性脂肪(トリグリセリド)の分解を抑制する作用を持つ。糖尿病状態では中性脂肪の分解が亢進し、血中のグリセロールとFFAが上昇する。FFAは肝に取り込まれVLDLとして血中に放出される。LPL((リポ蛋白リパーゼ) VLDL中のトリグリセリドを加水分解する)もインスリンによって活性化されるため、糖尿病患者ではLPL活性低下により、高VLDL・高トリグリセリド血症をきたす。このVLDLの異化障害の結果、高レムナント血症とともにHDLの産生低下を引き起こす。
II. 二次性糖尿病の原因となる疾患に○、原因となりにくいものに×をつけよ。 ( ) クッシング症候群 ( ) 末端肥大症 ( ) 甲状腺機能低下症 ( ) アジソン病 ( ) 褐色細胞腫 |
【解答】甲状腺機能低下症とアジソン病が×。あとは○。
※※ 脂質代謝 :
3内科 中牟田誠 ※※
30歳女性が検診にて高脂血症を指摘されて来院した。家族歴として、母、姉も高脂血症があり治療を受けている。検査結果としては、総コレステロール350mg/dl(正常220mg/dl以下)、中性脂肪100mg/dl(正常150mg/dl以下)、HDLコレステロール60mg/dl(正常範囲内)であった。 1. 診察において認められる可能性が最も強いものを選びなさい。 a.肝腫大 b.関節腫脹 c.腱黄色腫 d.浮腫 e.中心性肥満 1. a 2. b 3. c 4. d 5. e |
【解答】3 総コレステロール高値、中性脂肪正常よりIIa型高脂血症。
家族性高コレステロール血症……総コレステロール値260mg/dl以上でIIaまたはIIbの表現型を示す。腱黄色腫または皮膚結節性黄色腫が存在する。LDL受容体活性低下または異常が認められる。
2. 計算上予測されるLDL値(mg/dl)を選びなさい。 a.190 b.230 c.270 d.290 e.310 1. a 2. b 3. c 4. d 5. e |
【解答】3 LDL値=総コレステロール - HDLコレステロール - トリグリセリド/5
3. 本症例はWHOの高脂血症の分類ではどれに該当するか選びなさい。 a.I b.IIa c.III d.IV e.V 1. a 2. b 3. c 4. d 5. e |
【解答】2
4. 本症例の病態で正しいものを選びなさい。 a. VLDL(very low density lipoprotein)の増加が著明である。 b. LPL(lipoprotein lipase)の欠損症が原因と考えられる。 c. カイロミクロンの増加が著明である。 d. LDL(low density lipoprotein)の増加が著明である。 e. レセプターの異常が原因と考えられる。 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e |
【解答】5
5. 本症例を治療する際に第1選択薬となるものを選びなさい。 a. フィプレート系薬剤 b. カルシウム拮抗剤 c. HMG-CoA還元酵素阻害剤 d. 利尿剤 e. ビタミンK製剤 1. a 2. b 3. c 4. d 5. e |
【解答】3
6. 本症例のようなタイプの高脂血症の鑑別診断で最も重要なものを2つ選びなさい。 a. 甲状腺機能低下症 b. ネフローゼ症候群 c. 副腎機能低下症 d.
糖原病 e. 性腺機能異常症 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e |
【解答】1
ネフローゼ症候群では肝臓での脂肪合成が促進されているために高脂血症となる。
25歳男性で検診にて高脂血症を指摘され来院した。諸検査によりI型高脂血症と診断された。なお、総コレステロール(TC)180mg/dl、中性脂肪(TG)1200mg/dlであった。 7. I型高脂血症の合併症としてもっとも重要と思われるものを選びなさい。 a.尿管結石 b.急性肝炎 c.急性膵炎 d.イレウス(腸閉塞) e.胃・十二指腸潰瘍 1. a 2. b 3. c 4. d 5. e |
【解答】3 I型の家族性LPL欠損症ではカイロミクロンが上昇し、中性脂肪の急激な上昇が見られ、急性膵炎を起こすことがある。
8. I型高脂血症で正しいものを選びなさい。 a. HMG-CoA還元酵素阻害剤が第一選択剤となる。 b. LPL(lipoprotein lipase)の欠損症である。 c. フィブレート系薬剤が第一選択剤となる。 d. カイロミクロンの増加が著明である。 e. LDLの増加が著明である。 1. a,b,c 2. b,c,d 3. c,d,e 4. a,b,e 5. a,d,e |
【解答】2 高中性脂肪血症には主としてフィブラート系薬剤が使用される。
I.( )の中に最も適切と思われる記号を記入せよ。複数回答も可。 1. 次の項目の中で、バセドウ病のときに高値を示す検査値はどれか。 a.アルカリホスファターゼ b.総コレステロール c.CK d.TSH受容体抗体 e.TSH値 |
【解答】a,d
バセドウ病では代謝が亢進するため総コレステロールは低下し、アルカリホスファターゼは上昇する。フィードバックのため、TSH値は低下。CKは不変。
2. 次の項目の中で亜急性甲状腺炎のときに高値を示す検査値はどれか。 a. 遊離T4値 b. CRP c. 赤沈 d. 抗TPO抗体 e. 甲状腺ヨード摂取率 |
【解答】a,b,c
炎症があるのでCRPは上昇し、赤沈は亢進する(白血球は増加しない)。また甲状腺が破壊されるため、甲状腺ホルモンの原料となるヨードの取り込みは低下する。同時にT4が血中に出てくるので遊離T4値は上昇する。抗TPO抗体、抗サイログロブリン抗体は慢性甲状腺炎(橋本病)で陽性になる。
3. クレチン症のとき、高値を示すものはどれか。 a. 身長 b. TSH値 c. CK d. 総コレステロール e. 知能指数 |
【解答】b,c,d
クレチン症では甲状腺ホルモンが低いため、TSH値は高値を示し、精神運動面の発達(身長、知能指数)も悪くなる。また代謝回転が悪いのでCK、総コレステロールは上昇する。
4. 甲状腺の乳頭癌と濾胞癌との鑑別に有用な検査はどれか。 a.血中サイログロブリン値 b.超音波 c.甲状腺シンチグラム d.細胞診 e.CT f.MR |
【解答】b,d
鑑別の点では細胞診が最も優れている。CT、MRは遠隔転移の評価に用いる
5. 甲状腺髄様癌のときに高値を示すものはどれか。 a.TSH値 b.遊離T4値 c.カルシトニン d.CEA e.抗サイログロブリン抗体 |
【解答】c,d
甲状腺機能は正常なので、TSH、遊離T4値は正常である。カルシトニン、CEAは髄様癌のマーカーであり、上昇する。
6. チオナマイド系抗甲状腺剤の副作用として注意を要するものはどれか。 a.心房細動 b.蕁麻疹 c.肝障害 d.白血球減少 e.腎障害 |
【解答】b,c,d
まず白血球減少(無顆粒球症)を考える。副作用はこの他に再生不良性貧血、間質性肺炎、SLE様症状、ANCA関連血管炎症候群がある。
※※ 乳腺疾患 ※※
1) 乳癌に関して下記の記述の中で正しいものを選びなさい。 (1) 手術法の進歩により乳房温存術が過半数を占めるようになった。 (2) マンモグラフィー上、腫瘤の境界は微細分葉状~微細鋸歯状で、粗大石灰化を認めることが多い。 (3) 長胸神経は前鋸筋を支配しており、損傷すると上肢が挙上できず、髪結びができなくなる。 (4) 視触診による乳癌検診により乳癌の早期発見と乳癌死亡率の低下が期待できる。 (5) 指で皮膚をはさむと乳房皮膚が陥凹するdimplingはCooper靭帯への浸潤の所見である。 a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(4) c. (1)(2)(5) d. (1)(3)(4) e. (1)(3)(5) f. (2)(3)(4) g. (2)(3)(5) h. (2)(4)(5) i. (3)(4)(5) |
【解答】i
(1)×:乳房温存術は乳癌手術の30~40%を占める。
(2)×:粗大石灰化(線維腺腫で見られる) → 微小石灰化
(3)○:前鋸筋-長胸神経→髪結い 広背筋-胸背神経→帯結び(この2つは必須)
(4)○:非触知乳癌の早期検出にはマンモグラフィーが必要ではある。
(5)○:皮膚陥凹(Delle)、えくぼ症状(dimpling)はCooper靭帯への浸潤所見。
2) 乳癌(特に硬癌)の超音波所見として正しいものを選びなさい。 (1) 腫瘤エコーは低エコー不均一で、点状の高輝度エコーが認められることが多い。 (2) 境界エコーは線状を呈する。 (3) 後方エコーは減弱ないし消失することが多い。 (4) 縦横比は大きく、1以上となることが多い。 (5) 浸潤によりCooper靭帯の断裂所見が認められる。 a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(4) c. (1)(2)(5) d. (1)(3)(4) e. (1)(3)(5) f. (2)(3)(4) g. (2)(3)(5) h. (2)(4)(5) i. (3)(4)(5) |
【解答】d (1)○ (2)×:線状(良性腫瘍の所見) → 不規則、帯状
(3)○ (4)○:1.5cm以下の腫瘤で縦横比が1以上のものは80%が癌である。
(5)×:Cooper靭帯の肥厚が認められる。
3) 乳癌の薬物治療に関して下記の記述の中で誤ったものを選びなさい。 (1) リンパ節転移がない場合の術後化学療法には内分泌療法を選択する。 (2) 乳癌術後補助化学療法には強力な化学療法ではなく、副作用の少ない化学療法を選択する。 (3) 再発乳癌には強力な化学療法が第一選択となる。 (4) 閉経後は卵巣からの女性ホルモンの分泌が無いため、内分泌療法が有効である。 (5) 閉経前乳癌患者ではアロマターゼ阻害薬による内分泌療法は無効である。 a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(4) c. (1)(2)(5) d. (1)(3)(4) e. (1)(3)(5) f. (2)(3)(4) g. (2)(3)(5) h. (2)(4)(5) i. (3)(4)(5) |
【解答】?
(1)×:腫瘍径、女性ホルモンレセプター(ER)の有無、病理組織学的異型度、年齢でリスク分類して、治療方針を決定する。リスクが高ければ、たとえリンパ節転移がない場合であっても化学療法を選択する。
(2)×:術後化学療法はより強く。
(3)×:再発乳癌で、生命の危険のため迅速な腫瘍縮小効果が求められる場合は、化学療法を第一選択にすべきであるが、通常は内分泌療法が第一選択となる。
(4)×:ER陰性であれば、閉経後でも内分泌療法はほとんど効果がない。
(5)○:閉経前では癌細胞は卵巣からの女性ホルモンに依存しているため、アロマターゼ阻害薬による内分泌療法は無効である。
4) 乳癌の術式について次の組み合わせの内、誤ったものを選びなさい (1) Patey手術 - 小胸筋を切除し、腋窩・鎖骨下リンパ節を郭清 (2) Auchincloss手術 - 小胸筋を温存し、腋窩・鎖骨下リンパ節を郭清 (3) Halsted - 大・小胸筋を切除し、腋窩・鎖骨下・鎖骨上リンパ節を郭清 (4) 乳房温存術 - 乳腺を部分切除し、腋窩リンパ節郭清を行わない (5) 児玉法 - 大胸筋を温存し、腋窩・鎖骨下リンパ節を郭清 a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(4) c. (1)(2)(5) d. (1)(3)(4) e. (1)(3)(5) f. (2)(3)(4) g. (2)(3)(5) h. (2)(4)(5) i. (3)(4)(5) |
【解答】f (2)×:鎖骨下リンパ節は郭清しない。
(3)×:鎖骨上リンパ節を郭清するのは拡大乳房切除術。
(4)×:乳房温存術でも腋窩リンパ節郭清は行う。
※※ 甲状腺疾患の外科治療 ※※
1) 甲状腺悪性腫瘍について正しいものを選びなさい。 1. 乳頭癌はリンパ節転移より血行性転移の頻度が高い。 2. 乳頭癌は細胞診で診断できるが濾胞癌は細胞診で診断できない。 3. 濾胞癌は最も頻度の高い甲状腺悪性腫瘍である。 4. 遠隔転移のある濾胞癌は甲状腺全摘を行う。 A. 1 B. 4 C. 2,4 D. 2,3,4 E. 1~4の全て |
【解答】C
1.×:リンパ節転移の頻度が高い。(気管支周囲、側頚部など)
2.○:細胞診のみでは濾胞癌の場合、腺腫との鑑別が困難である。
3.×:最も頻度が高いのは乳頭癌である。(甲状腺悪性腫瘍の75~80%)
4.○:甲状腺全摘後に放射性ヨード治療を行う。
2) 副甲状腺機能亢進症の外科治療について正しいものを選びなさい。 1. 手術適応となることが少ない。 2. 多発内分泌腺腫症を考慮する必要がある。 3. 手術療法は副甲状腺全摘術が望ましい。 4. 二次性副甲状腺機能亢進症は保存的治療が効果なければ手術すべきである。 A. 1 B. 4 C. 2,4 D. 2,3,4 E. 1~4の全て |
【解答】C
1.×:原発性副甲状腺機能亢進症の治療は外科的摘除しかない。
2.○:MENI型、II型の両方を考える必要がある。
3.×:副甲状腺機能亢進症の原因が過形成の場合亜全摘(3腺+1/2腺)あるいは全摘+一部自家移植、腺腫の場合は腺腫のみ摘除する。
4.○:内科的にコントロール出来ない場合は、全摘+一部自家移植。
※※ 担当:永淵正法 保健学科 一内科 ※※
問題1. 以下の説明で正しいものには○、誤っているものには×をつけよ。 1. 肥満者におけるインスリン抵抗性の主因は、脂肪細胞からのTNF-αの産生である。 2. 肥満者では血中レプチン濃度は高値を示す。 3. I型高脂血症の治療の中心は、HMG-CoA還元酵素阻害剤である。 4. II型高脂血症の治療の中心は、食事中の脂肪制限である。 5. 経口糖負荷試験で境界型を示す人も、動脈硬化症のハイリスク群である。 6. 食品交換表の表3で1単位は、卵1コに相当する。 7. 尿崩症では血清Na濃度は上昇する。 8. 低血糖昏睡のとき血糖上昇の目的で、グルカゴンを注射する。 |
【解答】
1.○:インスリン抵抗性の主因は脂肪細胞におけるインスリンレセプターの減少と脂肪細胞からのTNF-αの産生である。
2.○:レプチンは脂肪細胞で産生され肥満者では高値を示す。
3.×:I型高脂血症(高カイロミクロン血症)では、食事中の脂肪制限が中心である。
4.×:高脂血症の治療は食事療法、運動療法が第一である。薬物療法ではLDLが増加するII型高脂血症の場合、LDLの合成を強力に抑えるHMG-CoA還元酵素阻害剤が有効である。
5.○ 6.○:卵1コ(50g)は、1単位(80kcal)に相当する。
7.○:尿崩症では血清Na濃度が上昇するものの、口渇中枢が作用して飲水を行うため正常上限には留まる。
8.○:グルカゴン1mg筋注あるいはブドウ糖(15~25g)静注を行う。
※※ 病態修復内科学 第一内科 下田慎治 ※※
以下の設問で正しいものの番号を記入して下さい。 (1) 脂肪肝の場合、腹部CTでは肝臓のCT値は脾臓よりも低い(肝臓の方が脾臓よりも黒い)。 (2) ヘモクロマトーシスの肝病変は、頻回の輸血に起因することが多い。 (3) 家族性アミロイドニューロパチ-の場合、移植後の摘出肝臓をドミノ移植として新たなレシピエントに移植しても良い。 (4) ネフローゼ症候群では、窒素平衡が正に傾いている。 (5) ウィルソン病では血清セルロプラスミンは高値を呈する。 |
【解答】
(1)○:脂肪のCT値は-100程度(正常肝は45~75)で、これが肝臓に蓄積されるため、脾臓の35~55に比べると低くなる。
(2)○:ヘモクロマトーシス(続発性)の原因には、他に溶血性貧血、鉄芽球性貧血がある。
(3)○:レシピエントがニューロパチ-を発症するまで30~40年かかるので移植しても良いとされている。
(4)×:ネフローゼ症候群では、蛋白喪失が起こるため、窒素平衡はむしろ負に傾く。
(5)×:ウィルソン病では血清セルロプラスミンの合成はむしろ低下している。
以下の設問で誤ったものの番号を記入して下さい。 (1) ヘモクロマトーシスの肝病変は脂肪肝が特徴的である。 (2) 晩発性皮膚ポルフィリン症では尿中ウロポルフィリンが著増する。 (3) 消化管アミロイドーシスを疑って、十二指腸あるいは直腸生検した場合、偏光顕微鏡検査で診断し得る。 (4) ウィルソン病の治療としてキレート剤であるデスフェラールは無効である。 (5) ヘモクロマトーシスの場合、腹部CTでは肝臓のCT値はびまん性高吸収像を呈する。 |
【解答】(1)×:脂肪肝→肝硬変とすればよい。
(2)○:晩発性皮膚ポルフィリン症では肝のウロポルフィリノーゲンデカルボキシラーゼ(UROD)活性が減少しているため、尿中ウロポルフィリンが増加する。
(3)○:アミロイドーシスでは出血しやすいため生検には注意を要する。
(4)○:ウィルソン病の治療には銅のキレート剤であるD-ペニシラミン、塩酸トリエンチンを用いる。デスフェラールは鉄のキレート剤であり、無効である。
(5)○:ヘモクロマトーシスでは肝臓に鉄が沈着するため、腹部CTで高吸収値を示す。(white liver)
I. 正しい文章に○、誤った文章には×を記せ。 1.( )ビタミンB12欠乏症は胃全摘後急速に起こるので注射による補充が必要である。 2.( )ビタミンB12欠乏では小球性低色素性貧血のパターンが典型的である。 3.( )ビタミンB1欠乏はアルコール常用者に多い傾向がある。 4.( )抗生物質を長期投与された患者に出血傾向が生じた場合ビタミンC欠乏を疑う。 5.( )ビタミンA欠乏の夜盲症とは明順応の低下である。 6.( )ビタミンKを出生後直後に投与することにより新生児メレナは激減した。 7.( )微量元素欠乏による症状発現は常に急激である。 8.( )納豆はビタミンKを大量に含むので、ワ-ファリン治療中には禁止すべきである。 9.( )痛風患者における尿路結石合併率は一般集団における発生率の2倍ぐらいである。 10.( )all-trans-retinoic acidは悪性リンパ腫の治療薬として注目されている。 |
【解答】
1.×:ビタミンB12欠乏症は胃全摘後数年たってからおこる。一方鉄欠乏性貧血は早ければ半年以内におこる。
2.×:大球性正色素性貧血
3.○
4.×:ビタミンK欠乏を疑う。腸内細菌により産生されたビタミンK2は凝固因子産生に利用されるので、抗生物質投与により腸内細菌叢が抑制されるとビタミンK欠乏がおこる。
5.×:暗順応の低下 6.○ 7.× 8.○ 9.×:200倍
10.×:前骨髄球性白血病(M3)の治療薬。
II. 下記の文章の(1)~(10)にはいる適当な語句を考え解答欄に記せ。 血清尿酸は種々の原因で上昇し、HGPRT欠損症として有名なLesch-Nyhan症候群は( 1 )遺伝形式を示す。高尿酸血症の原因を大きく分類すると、体内での尿酸合成が亢進する状態と排泄が低下する状態が考えられる。前者による高尿酸血症は抗腫瘍薬を使用するときには特に注意する必要がある。( 2 )や重症の糖尿病で尿pHが( 3 )するような状態では後者が原因となることが多い。一般集団では高尿酸血症は男性に多いが、女性でも( 4 )以降は急速に頻度が増してくる。また、高尿酸血症は高脂血症・肥満・耐糖能異常あるいは高血圧などの生活習慣病の合併が多く、軽症例に対する治療の基本はまず食事療法である。( 5 )の制限とともにプリン体の多い食物摂取は控えるよう指導する。一方、痛風関節炎や腎障害などの合併症を引き起こしてくるような状態では薬物による血清尿酸値のコントロールが必要である。ただし、( 6 )の発作時には急速な尿酸値の是正は禁忌であり、消炎鎮痛剤を投与して炎症の緩和を優先する。赤沈や( 7 )などの非特異的炎症マーカーが低下し炎症が寛解したのちに尿酸コントロール薬を開始する。尿酸合成を阻害する薬剤としては( 8 )、尿酸排泄促進剤としては( 9 )が代表的である。また、頻回に痛風発作を繰り返す患者には発作前兆がある場合に( 10 )の投与が有効である。 |
【解答】1.伴性劣性 2.副甲状腺機能低下症 3.低下 4.閉経 5.摂取カロリー 6.痛風
7.CRP 8.アロプリノール 9.ベンズブロマロン 10.コルヒチン
※※ 下垂体疾患の外科治療 脳神経外科 宮園正之 ※※
1) 下垂体腺腫の外科治療を2つ挙げ、それぞれの利点欠点を簡潔に述べなさい。 2) トルコ鞍周辺部腫瘍の鑑別診断は?(下垂体腺腫以外の腫瘍を4つ挙げなさい) |
【解答】
1)1.経蝶形骨洞法(Hardy手術):一般的な方法。比較的侵襲が少なく、微小腺腫や鞍上部への進展が小さな腺腫に対して有利。術後の髄液漏や感染が問題となる。
2.前頭開頭法:侵襲が大きい。腺腫が上方に大きく広がっている場合に用いられる。
2)頭蓋咽頭腫、胚腫、髄膜腫、視神経膠腫、ラトケ嚢腫など
※※ 骨代謝 ※※
問1 骨粗鬆症について誤っているものをひとつ選べ。 a) 原発性骨粗鬆症の頻度は、続発性骨粗鬆症より多い。 b) 骨粗鬆症の最終的な治療目標は、骨折の予防である。 c) 授乳(母乳栄養)は、骨粗鬆症のリスクファクター(危険因子)である。 d) 骨量が最大に達する年齢は、男女とも20歳前後である。 e) 日本人のカルシウム摂取量は、一般成人では1日1100mgである。 |
【解答】a)○:原発性=閉経後+老人性+特発性 b)○ c)○ d)○
e)×:成人600mg、妊婦900mg、授乳婦1100mg
問2 骨粗鬆症に関連する骨折の好発部位として誤っているものをひとつ選べ。 a) 大腿骨頸部 b) 脊椎 c) 上腕骨外科頸 d) 橈骨遠位端 e) 中手骨 |
【解答】a)○ b)○ c)○ d)○ e)×
※※ 整形外科 神宮司誠也 ※※
1. 骨粗鬆症に対する治療薬であるアレンドロネートの主な効果はどれか。 (1)腸管からのカルシウム吸収促進 (2)骨芽細胞増殖促進 (3)骨芽細胞分化促進 (4)破骨細胞分化抑制 (5)破骨細胞アポトーシス促進 a)(1)(2) b)(1)(5) c)(2)(3) d)(3)(4) e)(4)(5) |
【解答】e アレンドロネート:第三世代ビスフォスフォネイト
2. 骨芽細胞について正しいのはどれか。 (1) 破骨細胞の分化に関与する。 (2) オステオカルシンを産生する。 (3) ビタミンKにてアポトーシスが誘導される。 (4) 骨吸収を行う。 (5) 骨のリモデリングに働く。 a)(1)(2)(3) b)(1)(2)(5) c)(1)(4)(5) d)(2)(3)(4) e)(3)(4)(5) |
【解答】b
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