平成16年度 「内分泌・代謝」 卒業試験
<問題の概説>問題は分厚く1綴り。解答書き込み型。一人一人に配るので持ち帰りはやや難。
※※ 1枚目
名和田先生 問題1(1)~(4) 問題2(1)~(2) ※※
1. 60歳くらいの男性。口渇・多飲・多尿を症状とし、高Ca血症と診断されている。検査では胸頚部CTや種々のシンチ(Tl/Tcサブストラクションなど)で副甲状腺の腫大や異常集積なし。血液検査ではAlb 3.5(正常)、Ca 14.5↑、P 2.5位↓、intactPTHrP↑、尿中Ca↑。その他は異常なし(問題文には色々検査データはあったが正常範囲)。 (1) Ca補正値をかけ。
(2) 病名とその根拠をかけ。 (3)
病因をかけ。
(4) 治療をかけ。 |
【解答】(1) [補正Ca]=[測定Ca]+(4-Alb) (但しAlb<4.0)。よって14.5+(4-3.5)=15.0
(2) 頚部CT・シンチにて異常なく、原発性副甲状腺機能亢進症は否定的であり、また血液検査にて、血中Ca↑、P↓、intactPTHrP↑、尿中Ca↑であることから悪性腫瘍随伴性高Ca血症(MAH)の中のHHM(Humoral
Hypercalcemia of Malignancy)が最も疑わしい。(因みにintactPTHは低下する)
(3) 腫瘍細胞がPTH様活性を有する液性因子PTHrPを産生することによる。
(4) 急激な高Ca血症の進展を認めるため、緊急治療が必要となる。Bisphosphonate製剤点滴を基本とし、加えて生食大量div.+ループ利尿薬(→尿中Ca排泄促進)、カルシトニンを用いる。副腎皮質ステロイド(腫瘍細胞に働きかけPTHrPの産生を抑制)もしばしば併用される。
※※ 2枚目 副腎・性腺1 ※※
問1. [問題文復元できず。(Cushing病や原発性アルドステロン症などに関する問題と思われます)] 3. 診断のために必要な検査を2つ選べ。 1. CRH負荷試験
2. デキサメサゾン抑制試験
3. フロセマイド−立位負荷試験 4.
ACTH負荷試験 5. TRH負荷試験 |
【解答】問題文がないから各検査法について。
1.:CRHを静注してACTHとcortisolを測定。Cushing病では過剰反応を示す。
2.:正常ならDEX少量でcortisolが抑制される。Cushing病ならDEX大量で抑制。
3.:レニン分泌を刺激。原発性アルドステロン症では血漿レニン活性は低値のまま。
4.:ACTHを静注してcortisolを測定。Cushing病で過剰反応を示す。
5.:甲状腺機能低下が下垂体性か視床下部性かを判断するのに使う。
問2. 正しいものに〇をつけよ。 1. ターナー症候群の核型は47XXYである。 2. インスリン負荷試験によりACTHの分泌予備能をみることができる。 3. 高ゴナドトロピン性性腺機能低下症では、LH-RHパルス療法による治療が通常可能である。 4. 褐色細胞腫は悪性が約10%である。 5. MENタイプIIBでは粘膜神経腫を認める。 6. 先天性副腎過形成症候群のうち男性化タイプでは、男性ホルモンの過剰のため最終的に低身長になることが多い。 7. 特発性副腎萎縮の成因は結核性と考えられている。 8. Kleinefelter症候群では女性化乳房を認めることがある。 9. 二次性性腺機能低下症の患者では、男性ホルモン(テストステロン)を補充するだけで、外見を男性化させることも精子形成能を回復させることも可能である。 10. 男性仮性半陰陽とは遺伝的性は男性ながら、外陰部の表現型が女性型の場合をいう。 |
【解答】1.×:45XOが約80%。 2.○:GH分泌能も分かる。
3.×:testosterone投与。
4.○:10%disease。 5.○:粘膜神経腫+甲状腺髄様癌+褐色細胞腫 6.○
7.×:特発性=原因不明。Addison病は結核性45%、特発性22%。 8.○
9.×?:HMG-HCG療法が必要?。 10.○:精巣性女性化症候群など。
※※ 3枚目 : 副腎・性腺2 ※※
1. 性腺機能低下症に属する以下の説明に該当する疾患名を挙げてください。 1) 性染色体構成が47XXYを示し、女性化乳房や無精子症を呈する。 2) 嗅覚脱失ないし低下を伴う低ゴナドトロピン性性腺機能低下症。発生初期の嗅原基にみられるLH-RH発現細胞の視床下部への遊走の異常が原因と考えられる。 3) その完全型欠損は精巣性女性化症と呼ばれ、外見は女性型、膣が盲端、子宮はなく、思春期以降に原発性無月経を主訴に病院を受診し初めて診断される。 |
【解答】1)
Klinefelter症候群 2) Kallmann症候群 3) アンドロゲン受容体異常症
2. 38才女性。3年前より頭痛、胸部圧迫感を感じていた。最近高血圧を指摘された。身長160cm、体重51kg、脈拍80、血圧180/110。胸写異常なし。血中Na 148、血中K 2.5、血漿アルドステロン200、尿中Na 150、尿中K 90。考えられる疾患は? 1. Cushing症候群 2. 11βヒドロキシラーゼ欠損症 3. 腎血管性高血圧 4. レニン産生腫瘍 5. 原発性アルドステロン症 a(1 2 3) b(1 2 5) c(1 4 5) d(2 3 4) e(3 4 5) |
【解答】e
アルドステロン高値による高血圧を選ぶ。3,4はレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の活性化。
3. 褐色細胞腫の臨床症状並びに高血圧の治療、禁忌薬剤に関して知るところを述べよ。 |
【解答】症状:5-H’s disease ― 1.Hypertension、2.Hypermetabolism:やせ、頻脈、振戦、発汗過多、FFA↑、T.chol↑、便秘、3.Hyperglycemia(高血糖)、4.Headache、5.Hyperhydrosis(多汗)
治療:α1-blockerとβ-blockerを併用する。β-blocker単独投与は発作を招くので禁忌。
※※ 4枚目 : 副甲状腺・Ca代謝 ※※
正しいものに○をつけよ。 1) 副甲状腺ホルモンは、腸管からのCaとリンの吸収を促進するが、これには活性型vitamin Dの作用が必須である。 2) 植物にもvitamin Dが存在し、食物として摂取することが可能である。 3) 骨代謝マーカーのうち、骨形成を反映するものは、血中オステオカルシン、血中ALP、および血中NTXである。 4) 骨塩(Bone Mineral Density)定量で重要なのは、平均的日本人の最大骨塩量(YAM値) に対して各人が何パーセントの骨塩量を有しているかである。 5) 高Ca血症を呈する疾患のうち、副甲状腺ホルモンが抑制されないのは、原発性副甲状腺機能亢進症と家族性低Ca尿性高Ca血症のみである。 6) 副甲状腺ホルモン過剰による症状には特異的なものが少なくなく、Albright徴候が代表的である。 7) 腫大した副甲状腺の部位診断に現在よく用いられる検査のひとつとして、MIBGシンチグラムがあるが、保険適応がまだである。 8) 当初、受容体たんぱく質それ自体の異常が想定されていた偽性副甲状腺機能低下症は、遺伝子検索の結果、現在では代表的な「受容体病(receptor disease)」として知られている。 9) 悪性腫瘍随伴性高Ca血症は大きく2種類に分類されるが、このうちPTHrPが関与するのはHumoral Hypercalcemia of malignancy(HHM)である。 10) 緊急の高Ca血症(高Ca血症クリーゼ)の治療で、現在最も繁用されるのはbisphosphonate製剤の点滴である。 |
【解答】1)×:腎でのCaの再吸収↑、Pの再吸収↓(←活性型Vit.Dの作用が必要)。 2)○
3)×:NTXは骨吸収マーカー 4)○
5)×:他に家族性副甲状腺機能亢進症、異所性PTH産生腫瘍など。
6)×:偽性副甲状腺機能低下症などではAlbright徴候と呼ばれる低身長、円形顔貌、中手足骨短縮などの特徴的所見がみられる。
7)×:MIBIシンチグラム。MIBGシンチは褐色細胞腫の検査で行う。
8)×:PTH/PTHrP受容体以外の異常が想定されている。 9)○ 10)○
※※ 5枚目 間脳・下垂体 -
1.は復元できず ※※
2. 完全型中枢性尿崩症と健常人の高張食塩水負荷試験の結果をまとめた文章である。下線部に適当な言葉をいれて文章を完成させなさい。 健常人では高張食塩水負荷によって、ADH分泌が 1
、尿量が 2
と同時に尿浸透圧が 3 。そのため血漿浸透圧が上昇しない。 完全型尿崩症では高張食塩水負荷によって、ADH分泌が 4 、尿量が 5 と同時に尿浸透圧が 6 。そのため血漿浸透圧が上昇する。 |
【解答】1.上昇し 2.減少する 3.上昇する 4.起こらず 5.変わらない(多尿のまま) 6.変わらない(低いまま)
※※ 6枚目 : 糖尿病 ※※
1. 54歳男性。勤務先の健康診断で以下のような異常を指摘され、精査加療目的で紹介来院。 主訴:口渇、多飲、多尿 身長171cm、体重88kg、血圧154/98mmHg 尿所見:尿糖(+)、尿蛋白(-)、尿ケトン(-) 血清生化学所見:空腹時血糖116mg/dl、食後血糖230mg/dl、HbA1c 7.2%、空腹時インスリン10.6μU/ml、尿中Cペプチド120μg/day 1) 本症が糖尿病と診断できる理由を述べよ。 2) この患者のBMIを求めよ。 3) この患者での糖尿病は、インスリン抵抗性およびインスリン分泌障害のどちらの機序が考えられるか? 4) この患者での摂取エネルギーは何kcal/dayが適当と考えられるか? 5) この患者に対する治療で、スルフォニルウレア剤は適当かどうか述べよ。 |
【解答】(1) 随時血糖値が230mg/dlと基準値である200mg/dlを超え糖尿病型を示しており、かつHbA1c 7.2%で基準値である6.5%を超えており、糖尿病の典型的症状(口渇、多飲)が認められるため。
(2) BMI=(体重)÷(身長)2より、88÷(1.71)2=30.09 ≒ 30.1 kg/m2
(3) インスリン抵抗性。
(4) 症例患者の標準体重は1.71×1.71×22=64.3kg。年齢を考慮して身体活動量を30kcal/kgとすると、摂取エネルギーは64.3×30≒1930kcal/dayとなる。(入院しているので身体活動量を25kcal/kgとしても○?。その場合は約1600kcal/day)
(5) 現段階ではスルフォニルウレア薬の投与は適当ではない。理由としては、1.生活習慣の改善(食事療法・運動療法および患者教育)を行い、それでも血糖のコントロールがうまくいかない場合に経口血糖降下薬の投与を検討すべき 2.尿中Cペプチド120μg/dayとインスリン分泌能はある程度保たれており、インスリン抵抗性であることからSU剤よりもビグアナイド、チアゾリジン誘導体、αグルコシダーゼ阻害薬など非SU剤を投与すべき、の2点があげられる。
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2. 以下の文章について正しいものには○、誤っているものには×を( )にいれよ。 1.( )脳はぶどう糖を唯一のエネルギー源として使い、絶食状態においてもケトン体を利用することができない。 2.( )クッシング症候群、褐色細胞腫では糖尿病の合併が多い。 3.( )糖尿病性自律神経障害では心電図R-R間隔変動が増加する。 4.( )α-グルコシダーゼ阻害薬は2糖類の分解を阻害し血糖値の上昇を抑える。 5.( )ビグアナイド薬は膵β細胞からのインスリン分泌促進作用が主たる作用である。 6.( )糖尿病腎症によるネフローゼ症候群にはインスリンとステロイドの併用療法が行われる。 7.( )新生血管は単純性網膜症でみられる。 8.( )糖尿病性腎症は、慢性腎不全についで透析導入の原因の第2位である。 9.( )ミトコンドリア遺伝子異常による糖尿病は常染色体劣性遺伝形式をとる。 10.( )糖尿病患者の脳血管障害は、脳出血より脳梗塞の方が多い。 11.( )プロインスリンはインスリンとCペプチドに分解される。 |
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【解答】1.×:ケトン体も利用できる。 2.○ 3.×:減少する。
4.○
5.×:SU剤の説明。ビグアナイド剤は肝での糖新生抑制など。
6.×:ネフローゼではステロイド、免疫抑制薬は糖尿病を増悪させるので使用しない。
7.×:新生血管は前増殖網膜症から。 8.×:糖尿病性腎症が1位。
9.×:ミトコンドリア遺伝子は母系遺伝。
10.○:http://www.city.yokohama.jp/me/eisei/nou/sub10.html参照 11.○
※※ 7枚目 : 脂質代謝 3内科 中牟田先生担当分野 - 昨年までと同じ(2の選択肢組換あり) ※※
30歳女性が検診にて高脂血症を指摘されて来院した。家族歴として、母、姉も高脂血症があり治療を受けている。検査結果としては、総コレステロール350mg/dl(正常220mg/dl以下)、中性脂肪100mg/dl(正常150mg/dl以下)、HDLコレステロール60mg/dl(正常範囲内)であった。 1. 診察において認められる可能性が最も強いものを選びなさい。 a.肝腫大 b.関節腫脹 c.腱黄色腫 d.浮腫 e.中心性肥満 1. a 2. b 3. c 4. d 5. e |
【解答】3 総コレステロール高値、中性脂肪正常よりIIa型高脂血症と考えられる。
家族性高コレステロール血症……総コレステロール高値260mg/dl以上でIIaまたはIIbの表現型を示す。腱黄色腫または皮膚結節性黄色腫が存在する。LDL受容体活性低下または異常が認められる。
2. 下記の検査の中で最も必要なものを選びなさい。 a.筋電図検査 b.胸部単純撮影 c.心電図検査 d.心エコー e.上腹部内視鏡検査 1.(a b c) 2(a b e) 3(a d e) 4(b c d) 5(c d e) |
【解答】4 冠動脈疾患に注意?
3. 本症例はWHOの高脂血症の分類ではどれに該当するか選びなさい。 a.I b.IIa c.III d.IV e.V 1. a 2. b 3. c 4. d 5. e |
【解答】2
4. 本症例の病態で正しいものを選びなさい。 a. VLDL(very low density lipoprotein)の増加が著明である。 b. LPL(lipoprotein lipase)の欠損症が原因と考えられる。 c. カイロミクロンの増加が著明である。 d. LDL(low density lipoprotein)の増加が著明である。 e. レセプターの異常が原因と考えられる。 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e |
【解答】5
5. 本症例を治療する際に第1選択薬となるものを選びなさい。 a. フィブレート系薬剤 b. カルシウム拮抗剤 c. HMG-CoA還元酵素阻害剤 d. 利尿剤 e. ビタミンK製剤 1. a 2. b 3. c 4. d 5. e |
【解答】3
6. 本症例のようなタイプの高脂血症の鑑別診断で最も重要なものを2つ選びなさい。 a. 甲状腺機能低下症 b. ネフローゼ症候群 c. 副腎機能低下症 d.
糖原病
e. 性腺機能異常症 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e |
【解答】1 ネフローゼ症候群では肝臓での脂肪合成が促進されているために高脂血症となる。
25歳男性で検診にて高脂血症を指摘され来院した。諸検査によりI型高脂血症と診断された。なお、総コレステロール(TC)180mg/dl、中性脂肪(TG)1200mg/dlであった。 7. I型高脂血症の合併症としてもっとも重要と思われるものを選びなさい。 a.尿管結石 b.急性肝炎 c.急性膵炎 d.イレウス(腸閉塞) e.胃・十二指腸潰瘍 1. a 2. b 3. c 4. d 5. e |
【解答】3 I型の家族性LPL欠損症ではカイロミクロンが上昇し、中性脂肪の急激な上昇が見られ、急性膵炎を起こすことがある。
8. I型高脂血症で正しいものを選びなさい。 a. HMG-CoA還元酵素阻害剤が第一選択剤となる。 b. LPL(lipoprotein lipase)の欠損症である。 c. フィブレート系薬剤が第一選択剤となる。 d. カイロミクロンの増加が著明である。 e. LDLの増加が著明である。 1. a,b,c 2. b,c,d 3. c,d,e 4. a,b,e 5. a,d,e |
【解答】2 高中性脂肪血症には主としてフィブラート系薬剤が使用される。
※※ 8枚目 : 甲状腺 ※※
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正しいものに○、誤っているものに×をつけよ。 1. 甲状腺中毒症では甲状腺ヨード摂取率はいつも高値を示すが、亜急性甲状腺炎の場合のみは低値を示すこともある。 4. 九大の橋本策先生が抗サイログロブリン抗体と抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体を初めてドイツの雑誌に発表した。 5. 穿刺吸引細胞診で、スリガラス様の核、核のしわ、核内封入体、砂粒状小体などの所見が見られれば、甲状腺濾胞癌が考えられる。 7. Basedow病の治療は日本では薬物療法、アメリカではアイソトープ療法が主体だが、アメリカでも妊婦にはアイソトープ療法はやらない。 8. ヨード欠乏症によるクレチン症が問題となるが、日本ではヨード過剰摂取による甲状腺中毒が問題となる。 9. Basedow病で上方への眼球運動障害があれば上直筋の障害を考える。 10. カルシトニン上昇で髄様癌が示唆される場合、CEAも高値を示す。 11. 甲状腺機能亢進症では血中ALP、総コレステロールが上昇し、甲状腺機能低下症ではCKが上昇する。 12. チオナマイド系の抗甲状腺薬の最も注意すべき副作用は肝障害である。 |
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【解答】1)×:無痛性甲状腺炎も低値 4)×?:当時抗体を証明できたかどうか… 5)×:乳頭癌 7)○
8)×:クレチン症の原因で多いのは甲状腺形成異常である。しかもヨード過剰摂取だと逆に甲状腺機能低下となることがある。
9)×:下直筋が炎症のため伸びない 10)○ 11)×:総コレステロールは下がる 12)×:無顆粒球症
※※ 9.乳腺外科、10.甲状腺疾患の外科治療、11.肥満:永淵先生、は復元なし ※※
※※ 12枚目 : タンパク質・アミノ酸代謝 ※※
【問題】正しい内容の文章にのみ、解答欄の番号を○で囲みなさい。 1. ネフローゼ症候群では窒素平衡は正に傾いている。 2. 低蛋白血症の主な原因はアルブミンの減少である。 3. ヘモクロマトーシスはセルロプラスミンの低値を伴うことが多い。 4. ウィルソン病は皮膚色素沈着、肝硬変、糖尿病を特徴とする。 5. α1-アンチトリプシン欠損症は若年者の肝硬変を特徴とする。 6. シトルリン血症はアルギノコハク酸合成酵素の欠損が原因である。 7. アルギナーゼはTCAサイクルの酵素の一つである。 8. 尿素サイクル酵素異常症は尿素の毒性による病態が主体をなす。 9. 家族性アミロイドポリニューロパチーはDNA診断が可能である。 10.家族性アミロイドポリニューロパチーの治療として肝臓移植が行われている。 |
【解答】1.×:正→負。 2.○ 3.×:セルロプラスミン低値はWilson病のとき。
4.×:ヘモクロマトーシスの三徴。 5.○ 6.○ 7×:TCAサイクル→尿素サイクル。
8.×:アンモニア。 9.○ 10.○
※※ 13枚目 : 尿酸、微量元素・ビタミン ※※
1. 次のうち正しい選択肢を選べ 1) 微量元素欠乏症は徐々に発症する 2) ワーファリン投与中はビタミンEを多く含む食物を摂取することは避ける 3) ビタミンEを出生後投与することで新生児メレナは激減した 4) 葉酸欠乏症はビタミンB12欠乏症に比べて神経障害はあまりみられない 5) ビタミンDは骨粗鬆症の予防だけでなく、乾せんにも有効性がある |
【解答】1)○? 2)×:K 3)×:K 4)○ 5)○
2. 誤ったものを3つ選べ 1. 急性リンパ性白血病の治療にall-trans-retinoic-acidが有効である 2. ビタミンは体内で合成されない微量元素の総称である 3. ナイアシン欠乏のペラグラは皮膚炎・痴呆・下痢を来たす 4. 脂溶性ビタミンを投与するときは点滴よりも経口がよい 5. ビタミンKはアルギニンをシトルリン化することによって蛋白活性を得る a.125 b.135 c.134 d.234 e. 245 |
【解答】a 1)×:骨髄性(M3) 2)×:元素ではない。 3)○ 4)○
5)×:グルタミン酸をGla化。
3. 痛風の治療について知るところを述べよ |
【解答】
1. 発作の予兆期 ⇒ コルヒチン1錠(0.5mg)投与
2. 発作極期 ⇒ 酸性非ステロイド抗炎症薬、特にアリール酢酸系(インドメタシン)の短期大量衝撃療法
3. 慢性期
・食事療法(肉の過食、アルコール多飲を控える)
・薬物療法
1. アロプリノール(尿酸合成阻害薬)……急性発作には有効でない
2. プロベネシド(腎での尿酸排泄促進)
3. 重炭酸Na(尿のアルカリ化)、アセタゾラミド(尿への尿酸溶解を促進)
※※ 14.下垂体疾患の外科治療、15.骨粗鬆症:高杉先生、16.骨粗鬆症:神宮司先生、は復元なし ※※
※※ 17枚目 : 乳腺(病理) ※※
1. 次の文章で正しい組み合わせを選びなさい。 a. 乳癌の中で基底膜を破る浸潤の見られないものを早期乳癌と定義している b. 組織学的に筋上皮細胞と上皮細胞の二相性を保って増殖することが乳癌の特徴である c. 日本の乳癌取り扱い規約分類では乳管内進展の形で広がる浸潤癌を乳頭腺管癌と分類している d. 日本の乳癌取り扱い規約分類では膨張性発育を特徴とする乳癌を充実性腺癌と分類している 1. a,bのみ 2. b,cのみ
3. c,dのみ 4. a,cのみ 5. b,dのみ |
【解答】3 a.×:腫瘍径2cm以下のもの b.×:非浸潤性乳管癌は一相性である。
2. 次の文章で間違っている組み合わせを選びなさい a. 乳腺粘液癌は手術後の予後が比較的良好な癌である b. 乳腺髄様癌は間質へのリンパ球浸潤を特徴としている c. 乳腺髄様癌は細胞異型が高度で悪性度が高く、予後不良の癌と考えられている d. 乳腺線維腫は高齢者に見られ、乳癌の合併率の高い病変として知られている 1. a,bのみ 2. b,cのみ 3. c,dのみ 4. a,cのみ 5. b,dのみ |
【解答】3 c.×:低分化で核分裂目立つが予後良好 d.×:20-30歳に見られ、乳癌合併は稀
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