心身医学 平成19年度概説

(デジカメで撮影)

  2007.9.14 13:0015:00実施

  問題用紙と解答用紙セット

  不合格:0人

 

 

【1】次の問に答えよ。(20点)

 1)心身症の定義について述べよ。また、DSM-W(精神疾患の分類と診断の手引)では

心身症はどのようになっているか。第T軸、第V軸の点から述べよ。

 

  答:

 

 

 

2)心身医学の成立背景について5つ挙げよ。

 

  答:

 

 

 

 3)Alexithymiaとは何か。

 

  答:

 

 

 

 4)治療的自我Therapeutic selfとは何か。

 

  答:

 

 

 

【2】心身相関について次の問に答えよ。(5点)

 1)Cannon Aの緊急反応で見られる症状はどれか?

  @ 消化管運動機能亢進  A 瞳孔の縮小  B 血圧の上昇  C 心拍出量の増加

  a)@A b)@C c)AB d)BC

 

  答:

 

 

 2)セリエの汎適応症候群(general adaptation syndrome)でみられる状態の反応で正

しいのは?

a)抵抗期−疲はい期−ショック期−反ショック期

b)抵抗期−反ショック期−ショック期−疲はい期

c)ショック期−抵抗期−反ショック期−疲はい期

d)ショック期−反ショック期−抵抗期−疲はい期

 

答:

 

 

 3)神経伝達物質について正しいのはどれか。

  @ ドーパミンやアドレナリンはカテコールアミンと総称される。

  A うつ病では中枢性ノルアドレナリンやセロトニンの上昇が推定されている。

  B 急性の情動ストレスでは、カテコラミン・コルチゾールが低下する。

  C 不安の発現には、セロトニンやノルアドレナリンの関与が示唆されている。

  a)@A b)@C c)AB d)CD

 

  答:

 

 

 4)急性のストレスによる身体反応でみられるものはどれか。

  @ 胃・十二指腸に潰瘍の発生  A リンパ節の萎縮

  B 副腎皮質の萎縮  C 胸腺の腫大

  a)@A b)@C c)AB d)BC

 

  答:

 

 

 5)次のうち正しいものの組み合わせをあげよ。

  @ ベルナール ホメオスターシス  A W.B.キャノン 内部環境

  B 急性の情動ストレス 交感神経の亢進  C 情動に関する脳の部位 扁桃体

  a)@A b)@C c)AB d)BC

 

  答:

 

 

【3】免疫系の心身医学について次の問に答えよ。(5点)

 1)ストレスと神経―免疫―内分泌系に関する次の記述のうち正しいものをあげよ。

  1)脳の特定部位の破綻によって免疫機能は必ず抑制される。

  2)免疫系組織には自律神経が分布していない。

  3)種々の心理社会的ストレスは免疫機能を変化させる。

  4)インターロイキンTは発熱に深く関与している。

  5)免疫機能が条件づけされることはない。

  a)12 b)15 c)23 d)34 e)45

 

  答:

 

 

 2)ストレスと神経―免疫―内分泌系に関する次の記述のうち正しいものをあげよ。

  1)ストレス刺激は、主として副交感神経および視床下部―下垂体―副腎系を活性化

させる。

  2)キャノンによって提唱されたホメオスタシス(生体恒常性維持)の概念は、セリ

エによってさらに発展し、いわゆるアロスタシス(allostasis)として集大成され

た。

  3)副交感神経の遠心路は免疫機能に影響を与えると考えられている。

  4)心理的ストレスも身体的ストレスと同じく免疫機能に影響する。

  5)神経系と免疫系に共通の情報伝達物質や受容体機構はない。

  a)12 b)15 c)23 d)34 e)45

 

  答:

 

 

 3)次のうち正しいものの組み合わせをあげよ。

  1)配偶者との死別 リンパ球幼若化反応の上昇

  2)喪失体験 口唇ヘルペス再発の増加

  3)うつ病患者 NK細胞活性低下

  4)自然災害 NK細胞活性上昇

  5)心理社会的問題 上気道感染の罹患率低下

  a)12 b)23 c)34 d)45 e)すべて

 

  答:

 

 

 4)次のうち、正しいものの組み合わせをあげよ。

  1)インターフェロンα 食欲亢進

 2)インターロイキン6 ACTH分泌増加

  3)腫瘍壊死因子(TNF 発熱

  4)インターロイキン5 視床下部―下垂体―副腎系の活性化

  5)インターロイキン1 肥満細胞

  a)12 b)23 c)34 d)45 e)すべて

 

  答:

 

 

 5)ストレスとアレルギーに関する疫学研究において今までに報告されたことがあるも

のの組み合わせをあげよ。

1)育児者のストレスが、小児喘息の増悪因子として認められた。

2)小児喘息の増悪因子として、良好でない家族関係を認めた。

3)精神的ストレスが、アトピー性皮膚炎患者の症状の増悪因子として認められた。

4)好ましくないライフイベントが、小児喘息の発作リスクを増大させた。

5)患者の心理社会的因子が、喘息罹病率と関わっていた。

  a)12 b)23 c)34 d)45 e)すべて

 

  答:

 

 

【4】アレルギー・呼吸器系の心身症について次の問に答えよ。(5点)

 1)過換気症候群で正しいのはどれか。

  a)過換気症候群を診断するときには過呼吸テストが大事である。

  b)過換気発作のときはPaCO2の著明な上昇と代謝性アルカローシスが認められる。

  c)救急疾患の中で過換気症候群患者はまれである。

  d)発作のときに手足のしびれを伴うことが多い。

  1)ab 2)bc 3)cd 4)da

 

  答:

 

 

 2)過換気症候群で正しいのはどれか。一つ選べ。

  a)治療法としては空気飢餓感があるので酸素を投与することが大事である。

  b)治療法として紙袋を用いた再呼吸法は今でも行われている。

  c)過換気症候群では発作時に脳血管が拡張し、拍動性の頭痛を伴うことが普通であ

る。

  d)発作時にベンゾジアゼピン系薬物を投与することはほとんど行われなくなった。

 

  答:

 

 

 3)気管支喘息の治療のなかで誤っているものはどれか。

  a)最近の気道炎症論に基づきβ2刺激剤の使用が多くなった。

  b)吸入ステロイド剤は副作用が多く長期には使用しないほうが良い。

  c)吸入ステロイドはリモデリングのため、出来るだけ遅く導入する。

  d)ピークフローメーターでの測定は喘息状態のよい指標となるが、測定方法が複雑

なので一年に数回すれば良い。

  1)abc 2)bcd 3)acd 4)abd 5)すべて

 

  答:

 

 

 4)気管支喘息の心身医学的病態のなかで正しいものはどれか。

  a)発作のきっかけとしては風邪や気象の変化、精神的ストレスなどが多い。

  b)ストレスから喘息発作に至るpathwayは自律神経系、内分泌・免疫系および患者

の行動を通して起こると考えられる。

  c)喘息患者では他人や家族に気兼ねして発作を放置してしまい、喘息状態が悪化し

てしまうことがある。

  d)小児喘息児では小児期から思春期に移行するにつれて、薬の飲み忘れなどが増加

してくることが知られている。

  1)ab 2)bc 3)cd 4)da 5)すべて

 

  答:

 

 

 5)アレルギー疾患の心身医学的観点について正しいものを選べ。

  a)喘息治療ではパートナーシップよりも治療者が指示を与えることが大事である。

  b)心身医学的治療には、薬物療法などの身体面からのアプローチは含まない。

  c)喘息があることによって二次的に起こる障害も、心身医学的治療の対象である。

  d)アトピー性皮膚炎のitch-scratch cycleにもストレスが関与する。

  1)ab 2)bc 3)cd 4)da

 

  答:

 

 

【5】消化器系の心身症について次の問に答えよ。(5点)

 1)次の各々の記述のうち正しい組み合わせを1つ選べ。

  a)潰瘍性大腸炎においても消化器心身症の側面があり、心身両面の治療が有効であ

る。

  b)過剰適応と消化器心身症の強い関わりを認める症例がある。

  c)失感情症という心理特性は、消化器心身症の発症・持続に関与することはない。

  d)胃・十二指腸潰瘍はヘリコバクターピロリの除菌により全て治癒する。

  e)肝胆道系においては心因が関与するような機能的障害を認めることはない。

  1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de

 

  答:

 

 

 2)functional dyspepsiaRomeV診断基準に含まれる症状について正しい組み合わせ

を選べ。

a)胸骨後部痛  b)空腹時上腹部痛  c)早期満腹感

d)上腹部灼熱感  e)下腹部痛

1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de

 

答:

 

 

3)functional dyspepsiaについて正しい組み合わせを選べ。

a)functional dyspepsiaは胃・十二指腸潰瘍を含む。

b)functional dyspepsiaはストレスとの関連性は低いといわれている。

c)functional dyspepsiaは排便によって症状が軽快することが多い。

d)functional dyspepsiaの治療には良好な医師―患者関係に基づいた説明と保証が

最も重要である。

e)functional dyspepsiaに対するヘリコバクターピロリの除菌療法は保険で認めら

れていない。

1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de

 

   答:

 

 

 4)過敏性腸症候群のRomeV診断基準に含まれる症状と分類について正しい組み合わせ

を選べ。

  a)腹痛や腹部不快感などの症状は排便によって増悪する。

  b)腹痛や腹部不快感などの症状は排便頻度の変化で始まる。

  c)腹痛や腹部不快感などの症状は便性状(外観)の変化で始まる。

  d)兎糞状便が便形状の25%以上、かつ、水様便が便形状の25%未満の場合は下痢型

に分類される。

  e)硬便が便形状の25%以上、かつ、軟便が便形状の25%以上の場合は分類不能型に

分類される。

  1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de

 

  答:

 

 

 5)過敏性腸症候群について正しい組み合わせを選べ。

  a)一般人口の1015%の有病率である。

  b)過敏性腸症候群では血便が見られることが多い。

  c)過敏性腸症候群では便秘と下痢が交互に繰り返されることはない。

  d)過敏性腸症候群の治療において抗うつ薬の有効性は認められていない。

  e)過敏性腸症候群の消化器症状は不安・緊張や抑うつと相関することが多い。

  1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de

 

  答:

 

 

【6】循環器心身症について次の問に答えよ。(10点)

1)タイプA行動について正しいのはどれか。

  1)心不全の危険因子である。

 2)わが国と欧米とでタイプAの内容は異なっている。

  3)報酬により強化された行動様式なので修正することができる。

  4)ストレスにより交感神経機能の低下した状態になりやすい。

  a)12 b)23 c)34 d)41

 

  答:

 

 

 2)タイプA行動について正しいのはどれか。

  1)陰性感情を抑圧する  2)神経質である

  3)強い競争心をもつ  4)精力的である

  a)12 b)23 c)34 d)41

 

  答:

 

 

 3)冠動脈疾患について正しいのはどれか。

  1)うつ病は冠動脈疾患の危険因子である。

  2)急性心筋梗塞患者ではうつ病の合併が多い。

  3)心筋梗塞に伴ううつ病はとくに治療の必要はない。

  4)心筋梗塞患者の不安はとくに治療の必要はない。

  a)12 b)23 c)34 d)41

 

  答:

 

 


 4)右の図の(1)、(2)に入る適切なのはどれか。

  a)(1)白衣高血圧と(2)夜間高血圧

  b)(1)白衣高血圧と(2)仮面高血圧

  c)(1)緊張性高血圧と(2)夜間高血圧

  d)(1)緊張性高血圧と(2)仮面高血圧

 

  答:

 

 

 5)高血圧について正しいのはどれか。

  1)生活習慣の修正が治療管理の基本となる。

  2)家庭で患者が測定した血圧は参考にしないほうが良い。

  3)ガイドラインによればバイオフィードバックやリラクゼーションの有効性が確立

している。

  4)食餌療法や運動療法には行動療法的アプローチが有効である。

  a)12 b)23 c)34 d)41

 

  答:

 

 

 6)パニック障害にしばしばみられるのはどれか。

  1)甲状腺機能亢進症  2)低酸素血症  3)予期不安

  4)大脳辺縁系の活動亢進

  a)12 b)23 c)34 d)41

 

  答:

 

 7)パニック障害について正しいのはどれか。

  1)家族内発症の傾向がある。 2)50歳以上のひとで多い。

  3)女性より男性のほうが多い。

 4)長期化すると広場恐怖やうつ病がしばしば見られる。

  a)12 b)23 c)34 d)41

 

  答:

 

 

 8)パニック障害の治療法について正しいのはどれか。

  1)テオフィリン系薬剤  2)SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)

  3)ベンゾジアゼピン系薬剤  4)炭酸リチウム

  a)12 b)23 c)34 d)41

 

  答:

 

 

 9)起立性低血圧を起こしやすい疾患や状態はどれか。

  1)抗パーキンソン病薬内服中  2)うつ病  3)ShyDrager症候群

4)長期間の宇宙旅行からの帰還時

  a)12 b)23 c)34 d)41

 

  答:

 

 

 10)起立性低血圧について正しいのはどれか。

  1)うつ病に似た症状を呈することがある。

  2)規則正しい生活の指導が重要である。

  3)神経調節性失神はアナフィラキシー反応により起こる。

  4)診断にはヘッドダウンティルト試験を行う。

  a)12 b)23 c)34 d)41

 

  答:

 

 

【7】摂食障害の治療について次の問に答えよ。(5点)

 1)栄養障害について正しいものを選べ。

  @ クワシコールとはエネルギーが欠乏した栄養障害のことをさす。

  A クワシコールの状態では、脂肪肝になることが多い。

  B マラスムスでは、筋肉や脂肪を利用して糖新生がおきている。

  C マラスムスでは、アルブミンが低下する。

  a)@A b)@B c)AB d)@C e)AC

 

  答:

 

 

 2)神経性食欲不振症についてよく見られる身体所見について、正しいものを選べ。

  @ AST上昇  A 骨粗鬆症  B 高カリウム血症  C 甲状腺機能亢進症

  a)@A b)AB c)BC d)@B e)@C

 

  答:

 

 

 3)神経性食欲不振症と診断する際に鑑別すべき疾患を以下から選べ。

  @ クッシング病  A 脳腫瘍  B 統合失調症  C 結核

  a)@のみ誤り b)Aのみ誤り c)Bのみ誤り

 d)すべて誤り e)すべて正しい

 

  答:

 

 

 4)神経性食欲不振症の入院治療について正しい組み合わせはどれか。

  @ 入院治療では、患者の病的な部分が顕在化してくることが多い。

  A 経鼻経管栄養は望ましくない。

  B 著しい低体重(BMI<12)では、急速に十分なカロリーの補給を行う。

  C 甲状腺機能低下症には甲状腺ホルモンを投与する。

  a)@のみ正しい b)@A c)@B d)@C e)Cのみ誤り

 

  答:

 

 

 5)神経性食欲不振症の認知行動療法を用いた治療上の注意点について正しい組み合わ

せはどれか。

  @ 入院中、食事に関する患者の要求はすべて受け入れる。

  A 入院治療の目標の一つは、望ましい食行動の形成である。

  B 入院治療では医師が治療目標を決定し、責任を医師が引き受けることが何より重要

である。

  C 段階的に体重を増加させることは、肥満恐怖の改善に役立つ。

  a)@のみ正しい b)@A c)AB d)AC e)Cのみ誤り

 

  答:

 

 

【8】摂食障害の治療について次の問に答えよ。(5点)

1)神経性食欲不振症の病態について誤った記述の組み合わせを選びなさい。

@ 精神分析論的に、発達課題からの現実回避反応と理解する立場がある。

A 行動論的に、強迫的防衛と理解する立場がある。

B うつ病は、多くの患者でみられる。 C 人格障害の併存例は稀である。

a)@A b)AB c)BC d)AC e)すべて

 

  答:

 

 

 2)神経性食欲不振症の行動療法について正しい組み合わせを選びなさい。

  @ 刺激統制下におき、症状持続・強化因子を消去する。

  A 食事量や体重、尿量の記録、観察は不可欠というわけではない。

  B 多くは親子関係に問題があるため、家族面接が中心となる。

  C 違反行為があれば直ちに介入するのが望ましい。

a)@A b)AB c)BC d)@C e)すべて

 

  答:

 

 

 3)神経性食欲不振症の入院治療について誤った記述の組み合わせを選びなさい。

  @ 行動制限は患者の意思に反するので、現在ではあまり用いられていない。

  A 食べられない食事は残してもよいから、食べられる物から先に摂取するのが原則で

ある。

  B 患者が希望すれば、高カロリー食から開始し、できるだけ体重をはやく増やしてあ

げる。

  C 食べられない物がある場合は、不足分を点滴または経鼻経管栄養で補うのがよい。

  a)@A b)AB c)BC d)AC e)すべて

 

  答:

 

 

 4)摂食障害患者によく見られる認知のパターンとその具体例について誤った記述の組

み合わせを選びなさい。

  @ 過度の一般化:自分が病気のほうが家族がうまくいく。

  A 選択的抽出:吐いたらやせた。吐かなかったらどんどん太る。

  B 全か無か思考:一度過食するともう今日はダメな日と考え、一日中過食する。

  C 肥満恐怖:太りやすい体質だ。水を飲んでもすぐ太る。

  a)@A b)AB c)BC d)AC e)@C

 

  答:

 

 

 5)神経性食欲不振症の外来治療に際し、家族のとるべき対応としてふさわしくない記

述の組み合わせを選びなさい。

  @ 患者の食行動異常を見つけたら直ちに指摘し改善を促すのが正しい。

  A 患者に対し、両親が一致して自分たちの責任で病気にさせたことを率直に詫びる。

  B 低体重であっても、できるだけ外来で体重を増やすように励ます。

  C 患者の自立を促す意味で、親はできるだけ患者との同席面接は控えた方がよい。

  a)@A b)AB c)BC d)AC e)すべて

 

  答:

 

 

【9】糖尿病・代謝系の心身症について次の問に答えよ。(5点)

1)正しい組み合わせを選べ。

a)1型糖尿病の若い女性では、体重を減らそうとしてインスリン注射を省略したり

減量したりする者が、少なくない。

b)1型糖尿病ではインスリン注射さえ適切に行っていれば特別の食事療法・運動療

  法をしなくても比較的良好な血糖コントロールが得られる。

c)患者が糖尿病のセルフケアをうまくできないでいる時には、もっと苦しんでいる

人は世の中にいくらでもいることに、気付かせることが重要である。

d)糖尿病患者はやせていなくてはならない。

1)ab 2)bc 3)cd 4)ad 5)ac 6)bd

 

  答:

 

 

 2)正しい組み合わせを選べ。

  a)1型糖尿病は、生活習慣の悪化がその発症の引き金となる。

  b)1型糖尿病の若い女性患者において、血糖コントロール不良の最も大きな要因の一

つは摂食障害の合併である。

  c)1型糖尿病と2型糖尿病は成因が異なるので、治療方法もかなり変える必要がある。

  d)1型糖尿病は若年者のみに生じ、中高年では発症しない。

1)ab 2)bc 3)cd 4)ad 5)ac 6)bd

 

  答:

 

 

 3)正しい組み合わせを選べ。

  a)食事制限は、糖尿病患者が感じるストレスの最も大きいものの一つである。

  b)インスリン注射の導入は、内因性インスリンの分泌低下につながるので、やむを

えない場合に限るべきである。

  c)糖尿病の治療がうまくいくためには、患者は治療者の指導に常に従順であるべき

である。

  d)合併症を発症すると、血糖コントロールは無意味であると考えて、自己管理がい

い加減になってしまう患者もいる。

1)ab 2)bc 3)cd 4)ad 5)ac 6)bd

 

  答:

 

 

 4)正しい組み合わせを選べ。

  a)糖尿病は生活習慣病であり、糖尿病患者は他の人たちよりも悪い生活習慣をもっ

ていたから発症したと考える。

  b)若い1型糖尿病患者の場合、血糖コントロールを大切と思っているので、過食を

する人は普通人に比べて少ない。

  c)1型糖尿病の若い女性の中には、インスリン注射は太ると思って勝手に注射を省略

したり減量したりする者がいる。

  d)糖尿病患者はうつ病を合併する率が高い。

1)ab 2)bc 3)cd 4)ad 5)ac 6)bd

 

  答:

 

 

 5)正しい組み合わせを選べ。

  a)患者の関心を持っていることや気持をしっかり聞くことが、糖尿病患者のセルフ

ケアを改善し、良好な血糖コントロールにつながることが、少なくない。

b)1型糖尿病も2型糖尿病も、食べ過ぎや運動不足が発症の主な原因である。

c)過食を繰り返す糖尿病患者には、指示カロリーを少なくして食事制限の大切さを

  強調する必要がある。

d)糖尿病に合併したうつ病の治療は、患者の気分、血糖コントロール、QOLに望ま

  しい効果をもたらす。

1)ab 2)bc 3)cd 4)ad 5)ac 6)bd

 

  答:

 

 

10】慢性疼痛について次の問に答えよ。(10点)

 1)次の文章の空欄に適切な言葉を下記から選べ。

  近年痛みの研究が盛んになり、大脳皮質の体性感覚野以外に(a)や島皮質といった

情動に関与する(b)系が侵害刺激によって活性化されていることがわかってきた。

  1)前部帯状回  2)末梢神経  3)情動  4)脳下垂体

 5)運動  6)大脳辺縁

 

  答:

 

 

 2)次の文章の空欄に適切な言葉を下記から選べ。

  1987年の米国精神医学会による診断基準(DSMV)で(a)と呼ばれていた慢性疼痛

の概念は、現在のDSMW-TRでは(b)、ICD-10では(c)と呼ばれている。

1)疼痛性障害  2)学習性疼痛  3)妄想性疼痛  4)心因性疼痛障害

5)認知性疼痛  6)持続性身体表現性疼痛障害

 

  答:

 

 

 3)次の文章の空欄に適切な言葉を下記から選べ。

  慢性疼痛に対しての治療として有効性が知られている行動療法では、治療の対象を「痛

みの存在を周囲の人に示す行動」である(a)として考え、(a)の持続によって得ら

れていた擁護反応、現実回避、(b)、および家族システムの維持といった個々の患者

にとっての社会生活での報酬を(c)によって獲得できるように援助していくことが

重要である。

1)疼痛行動  2)適応行動  3)疼痛  4)逃避行動

5)心因性顕示行動  6)葛藤回避

 

  答:

 

 

 4)次の文章の空欄に適切な言葉を下記から選べ。

  抗うつ薬が痛みに奏功する機序は、シナプス間隙でのノルアドレナリンや(a)とい

った神経伝達物質の(b)という作用により、(c)の機能を賦活することで、脊髄後

角での侵害受容ニューロンを抑制することが知られている。

  1)取り込み阻害  2)アセチルコリン  3)グルタミン酸  4)セロトニン

  5)逃避行動  6)再取り込み促進  7)下行性疼痛抑制系  8)脊髄視床路

 

  答:

 

 

 5)うつ病と痛みについて正しいものを選べ。

  a)うつ病の身体症状には、頭重感(頭痛、肩こり)、筋肉痛(背部痛、腰痛)、神経

痛といった体の痛みの症状が40-90%の高い頻度で観察されるため、鎮痛薬で改善

されない痛みが持続している症例では、うつ病を疑うことが重要である。

  b)鎮痛作用を期待して三環系抗うつ薬を投与する際は、めまい、立ちくらみ、口渇、

便秘、排尿障害といった抗コリン作用が副作用として出ることを十分に説明して

患者に納得してもらった上で投与することが重要である。

  c)抗うつ薬に認められる鎮痛作用は抗うつ効果が出てくる前に発現する。

  d)うつ病に伴う自律神経系の機能異常による末梢血管や消化管、胆道系の不安定な

収縮や拡張、骨格筋の緊張によっても機能性疼痛の痛覚過敏が起こる。

  1)ab 2)abc 3)全て 4)d

 

  答:

 

 

11】生理学的検査法・神経筋肉系の心身症について次の問に答えよ。(5点)

 1)次のうち正しいものの組み合わせを選べ。

  a)CVR-Rは、心臓迷走神経活動の反映であり精神的緊張の指標となる。

  b)CVR-Rは、起立性低血圧の患者においては高値を示す。

  c)不安障害の患者においては、ストレスに対する自律神経反応の低下が見られる傾

向にある。

  d)脳波によって睡眠パターンをステージ別に解析することができるが、睡眠の質的

な評価にはならない。

  1)a 2)b 3)c 4)d 5)全て誤り

 

  答:

 

 

 2)次のうち正しいものの組み合わせを選べ。

  a)片頭痛は神経性血管周囲炎による器質的な痛みであり、緊張型頭痛とは異なり心

因の影響はあっても副次的である。

  b)典型的片頭痛でも、激しい嘔吐を伴う場合は片頭痛とは異なる機序の存在が考え

られる。

  c)緊張型頭痛で心因やストレスが関与する場合には、トリプタン製剤が有効である。

  d)抑うつ患者が内科に頭重感や頭痛を主訴として来院することがあるが、実際には

本人が抑うつを自覚している事が多い。

  1)a 2)b 3)c 4)d 5)全て誤り

 

  答:

 

 

 3)次のうち正しいものの組み合わせを選べ。

  a)斜頚はほとんどの場合、明らかな心因の存在が発症因子として認められる。

  b)書痙は書く動作に集中することによって症状を軽減できるように練習を行う。

  c)自律訓練法(AT)は、生活環境要因が増悪因子となっているジストニアにも適応

がある。

  d)斜頚・書痙などのジストニアは、状況回避型のヒステリー的機序が増強因子となる

ことが多い。

  1)a 2)b 3)c 4)d 5)全て誤り

 

  答:

 

 

 4)次のうち正しいものの組み合わせを選べ。

  a)バイオフィードバック(BF)は通常意識化されない生体情報を明示化し、オペラ

ント条件付けを行う治療法である。

  b)BFは通常随意筋の制御の訓練を行うものであり、不随意筋の制御は行わない。

  c)BFによる皮膚温度の変化には、意識的な自律神経機能の変容が介在している。

  d)機器の補助を用いた身体の制御と症状の緩和が、BFの最終的な目標である。

  1)ab 2)bc 3)cd 4)ac 5)bd

 

  答:

 

 

 5)次のうち正しいものの組み合わせを選べ。

  a)めまいや耳鳴りは、うつ病の一症状としてしばしば見られるものである。

  b)心因性のめまい症には、回転性のものと動揺性のもの両方が存在する。

  c)めまい症状などに対し抗不安薬や抗うつ薬が効果があれば、器質的要因はほぼ除

外できる。

  d)心身症では心理的な要因は意識されていないことも多いので、症状と背景との十

分な聴取が必要である。

  1)abc 2)bcd 3)acd 4)abd 5)全部正しい

 

  答:

 

 

12】心理面接について次の問に答えよ。(5点)

 1)共感について(  )の中に入る正しい言葉を選べ。

  共感:他者の感情をその人の身になって感じ取り、できるだけ正確に理解すること。

     「(  )」も同義語。

  1)感情移入  2)全人的理解  3)気付き  4)同情

 

  答:

 

 

 2)インテーク面接について正しいものを選べ。

  a)患者との関係づくりを主要目的とする。

  b)患者の正確傾向と症状との関係を明らかにして性格の修正を行う。

  c)患者の心理社会的背景を聴取して病態仮説を作成する。

  d)患者の症状は過労に起因するとの病態仮説が得られて、主治医は患者に休養を勧

めた。

  1)ab 2)ac 3)bd 4)cd

 

  答:

 

 

 3)面接について正しいものを選べ。

  a)「カウンセリング」は支持的精神療法とほぼ同じ意味で使われることがある。

  b)心理面接では無意識の葛藤を取り扱うのが特徴である。

  c)洞察的精神療法とは支持的精神療法の別名である。

  d)薬物療法を拒否する患者がいた場合、拒否する理由を開かれた質問によって明ら

かにする。

  1)ab 2)bc 3)cd 4)ad

 

  答:

 

 

 4)面接について正しいものを選べ。

  a)要約の技法は、インテーク面接に特有のものである。

  b)精神分析療法では人格の問題を取り扱う。

  c)治療者は患者の気持に共感しようといつも心掛けるのが良い。

  d)傾聴と支持は同じ意味である。

  1)ac 2)bc 3)cd 4)ad

 

  答:

 

 

 5)面接について以下の文章を読み正しいものを選べ。

  22歳の過食症の女性患者の治療をある医師が薬物療法と精神療法によって治療して

 いる。職場や家庭での人間関係が面接では語られ、自分を正当に理解してくれない上

司や両親に対する不満を患者はしばしば述べている。面接治療開始後半年がたったあ

る日の診療場面で、患者は「先生は私のことをわかっていない」と訴えた。

  a)まず医師に対する患者の訴えを傾聴するのが適切

  b)患者は権威者との人間関係でトラブルが生じやすいと推測される

  c)この患者に共感するのは患者の不満を強める可能性がある

  d)このような場合、患者への共感は適度に控えるのがよい

  1)ab 2)bc 3)cd 4)ad

 

  答:

 

 

13】自律訓練法について次の問に答えよ。(5点)

 1)自律訓練法の訓練の仕方について、正しい記述の組み合わせを選べ。

  a)ドイツの大脳生理学者フォクト(Vogt.O)の催眠に関する研究が、自律訓練法の

重要なヒントになっている。

  b)フォクト(Vogt.O)は、繰り返して中性的催眠状態に入る「予防的休息法」を考

慮した。

  c)ドイツの精神科医であったシュルツ(Schultz.JH)は、他社催眠に導入された人

が胸や脚に重たさや温かさをしばしば報告するという事実から、他者暗示法によ

る自律訓練法を考案した。

  d)自律訓練法は四肢の重感と温感の体験を中心とした基本的な練習段階として考案

され、それは今日自律療法の体系の中で、自律性修正法と呼ばれている。

  1)ab 2)bc 3)cd 4)ad

 

  答:

 

 

2)自律訓練法の禁忌症(準禁忌症)について、正しい記述の組み合わせを選べ。

a)心臓疾患のある患者は、心臓の活動に恐怖感を感じることがあるので心臓調整練

  習を省略する。

b)過換気症候群は呼吸器に異常が認められる疾患ではないので、積極的に呼吸調整

  練習を行い、息苦しくなる心配を取り除くのがよい。

c)糖尿病の患者が腹部温感練習を行うと、血糖値が上がる傾向にあるのでこの練習

  は行わないほうがよい。

  d)頭痛やてんかんを症状としてもつ患者は、額部涼感練習を行わない。

1)ab 2)bc 3)cd 4)ad

 

  答:

 

 

 3)自律訓練法を開始するときの心構えについて、正しい記述の組み合わせを選べ。

  a)重たくしようという、積極的姿勢により強い重感が得られる。

  b)明るい部屋ではカーテンを閉めるなどして、リラックスしやすい状況を整えても

良い。

  c)訓練に慣れないうちはリラックスしやすい環境を整えて練習を開始する。

  d)身体の感覚や訓練公式への積極的態度が、訓練では最も重要である。

1)ab 2)bc 3)cd 4)ad

 

  答:

 

 

 4)自律訓練法の訓練の仕方について、正しい記述の組み合わせを選べ。

  a)しばらくの間は一人での練習はせず、必ず治療者の暗示を受けながら行う。

  b)長い時間訓練を行うと集中力が低下してしまうことがあるので、一定の時間で終

了するのが良い。

  c)雑念が心に浮かんできたときには、訓練を中断しても良い。

  d)自律訓練法でリラックスした状態では、身体に力が入りにくいので必ず治療者が

いるところで訓練を行う。

1)ab 2)bc 3)cd 4)ad

 

  答:

 

 

 5)自律療法体系に関する記述について、正しい記述の組み合わせを選べ。

  a)自立性黙想法は、標準練習を習得した後に実施する治療法である。

  b)空間感覚練習は、標準練習を習得しなくても実施できる治療法である。

  c)意志訓練公式として、気管支喘息患者が「肺が温かい」という特殊な公式を用い

ることがある。

  d)意志訓練公式として、緊張型頭痛患者が「頭が温かい」という特殊な公式を用い

ることがある。

1)ab 2)bc 3)cd 4)ad

 

  答:

 

 

14】交流分析について次の問に答えよ。(5点)

 1)交流分析について、正しいものを1つ選べ。

  a)交流分析は、日本で初めて創始された理論とそれに基づく治療体系である。

  b)交流分析は、自分の性格における不調和に気付くことが可能である。

  c)交流分析は、コミュニケーションの分析により過去と他人は変えられるとの考え

方に基づくものである。

  d)交流分析は、「構造分析」「交流パターン分析」「ゲーム分析」の3つから成り立っ

ている。

 

  答:

 

 

 2)構造分析について、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。

  @ 自我状態とは、感情・思考・行動パターンを包括したものである。

  A 「大人の自我状態」は、養育者の影響を受けている。

  B 「親の自我状態」が十分に機能していると、その人はのびのびとしていて遠慮する

ことがない。

  C 常に1つの自我状態を機能させていることが、健康な状態であるとはいえない。

  a)@A b)AB c)BC d)@C

 

  答:

 

 

 3)交流パターン分析について、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。

  @ 交流パターン分析とは、個人の無意識の人生計画を探る治療である。

  A 交流パターン分析において、分析するのは自分自身の交流の持ち方のみである。

  B 交流パターン分析では、表情や姿勢、声の調子など非言語的なものも含まれる。

  C 交流パターン分析では図を用いることが多い。

  a)@B b)AC c)BC d)@A

 

  答:

 

 

 4)交流パターンの型と例について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  a)相補的交流―信頼関係のある医師・患者のやりとり

  b)交叉的交流―本音と建前

  c)裏面的交流―情報交換

  d)裏面的交流―意見の対立

 

  答:

 

 

 5)ゲーム分析と脚本分析について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  @ ゲームとは、定型化し繰り返され、ある種の心地よさと生産的な結末(友好関係、

協力関係など)で終わるコミュニケーションである。

  A ゲームは生育の過程で、否定的ストロークを交換する態度が習慣化したものである。

  B 脚本分析では、幼少期に与えられた禁止令は重視されない。

  C 脚本から脱却するための方法として、再決断療法がある。

  a)@A b)AC c)@B d)@C

 

  答:

 

 

15】芸術療法について次の問に答えよ。(5点)

 1)芸術療法について適切な組み合わせを1つ選びなさい。

  1)芸術療法では言語を介した知的な作業が中心となる。

  2)芸術療法における媒体の導入は適度な退行を促進させることが多い。

  3)芸術療法を行う際には、媒体となる道具は十分に揃える必要がある。

  4)芸術療法における治療者の役割の一つに患者の状態にあった場を提供することが

ある。

  a)13 b)24 c)12 d)34

 

  答:

 

 

 2)芸術療法のメカニズムについて適切な組み合わせを1つ選びなさい。

  1)芸術療法の根底にはイメージ的・身体的自己表現がある。

  2)芸術療法では患者の通常の防御機制が保たれている。

  3)芸術療法は患者の行動化や転移を和らげるメリットがある。

  4)芸術療法は言語的な表現を促進する可能性はない。

  a)13 b)24 c)14 d)23

 

  答:

 

 

 3)芸術療法における媒体の選択について適切な組み合わせを1つ選びなさい。

  1)硬い素材は患者の抵抗や防御が強い場合に導入するのに適している。

  2)柔らかい素材は治療的に退行を促進するのに適している。

  3)フィンガーペインティングやなぐり描きは硬い素材の代表である。

  4)工作や短歌の持つ枠組みはゆるいので患者の衝動を表出させるのに適している。

  a)13 b)24 c)12 d)34

 

  答:

 

 

 4)芸術療法の導入について適切な組み合わせを1つ選びなさい。

  1)芸術に対する興味や関心は誰にでもあるので、導入の際には患者の抵抗はほとん

ど認められない。

  2)治療者が表現のモデルを示すことは患者の表現の自由を奪うのでどのような場合

も慎むべきである。

  3)患者の抵抗の処理には、治療者が上手く描かなくてもよいモデルを示すことも必

要である。

  4)導入に際して評価される不安が強い患者には、比較的枠組みが強い素材を選択す

ると良い。

  a)13 b)24 c)12 d)34

 

  答:

 

 

5)芸術療法の適応について適切な組み合わせを1つ選びなさい。

 1)芸術療法の適応は芸術に興味がある患者に限られる。

 2)実際場面では芸術療法の適応は言語的アプローチで奏功しない症例であることが

多い。

 3)緊張が強い患者や知的障害で言語的表現が十分でない患者は芸術療法の適応とな

りえる。

 4)小児や高齢者は芸術療法の導入が困難なので適応の対象からはずしたほうがよい。

  a)12 b)34 c)14 d)23

 

  答:

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