平成20年度 聴・嗅・味覚器 卒業試験

 

 

正しい語句を記号で答えよ。

1、中耳伝音系の音圧増幅機構で、鼓膜とアブミ骨底の面積比でどれくらいの増幅が行われるか。

    (a)2.5 dB(b)5 dB(c)10 dB(d)15 dB(e)20 dB(f)25 dB

  ツチ骨とキヌタ骨のテコ比でどれくらいの増幅が行われるか。

    (a)2.5 dB(b)5 dB(c)10 dB(d)15 dB(e)20 dB(f)25 dB

                                                                 (      )(      )

2、鼓膜穿孔によりアブミ骨と蝸牛窓には同位相の音圧が伝わり、内耳への伝播が抑制される。

  この現象を何と言うか。

    (a)cancel effect,(b)window protection effect,(c)impedance effect,

    (d)place effect,(e)travelling wave effect

 

この現象でどれくらいの抑制があるか。

    (a)4 dB(b)8 dB(c)12 dB(d)16 dB(e)20 dB

  (      )(      )

3、下の聴力像について各問いに答えよ

この聴力像は下記のどの難聴か。記号で答えよ。

  (a)両伝音難聴、(b)両感音難聴、(c)両混合難聴、(d)両伝導難聴、

(e)両神経難聴、(f)両内耳難聴

                                                                  (      )

4、聴力検査につき正しいのはどれか。

 (1)白記オージオグラムの鋸歯状波の振幅縮小は補充現象陽性を示す。

 (2)気導聴力と骨導聴力とを比較すれば内耳性・後迷路性難聴を鑑別できる。

 (3)聴性脳幹反応(ABR)は主観的聴力検査である。

 (4)語音弁別能(語音明瞭度)は正常入では100%に達する。

 (5)聴神経腫瘍の患者では一過性閾値上昇が現れる。

    a  (1),(2),(3)        b  (1),(2),(5)       c  (1),(4),(5)

    d  (2),(3),(4)        e  (3),(4),(5)                          (      )

 

 

5、突発性難聴について正しいのはどれか。

  (1)早期治療が重要。

  (2)内耳性難聴が多い。

  (3)めまいは伴わない。

  (4)両側性である。

  (5)顔面神経麻痺を伴うことがある。

    a  (1),(2)   b  (3),(4)    c  (2),(3)   d  (1),(2),(5)   e  すべて

(       )

6Meniere病につき正しいのはどれか。

 (1)発症は発作性で反復性である。

 (2)発作の激しい時は意識障害を伴う。

 (3)進行すると温度眼振検査で半規管麻痺(CP)を生じる。

 (4)初期は低音域障害型の難聴が多い。

 (5)めまいのため、物が二重にみえる。

    a  (1),(2),(3)   b  (1),(2),(4)   c  (1),(3),(4)

    d  (2),(3),(4)   e  (3),(4),(5)                               (       )

 

7、聴神経腫瘍について正しいのはどれか。

 (1)突発性難聴で発症することがある。

 (2)Brunsの眼振は聴神経腫瘍に特異的な眼振である。

 (3)眼振に潜時、疲労現象がある。

 (4)顔面神経麻痺はおこさない。

 (5)前庭神経由来が多い。

    a  (1),(5)   b  (3),(4)   c  (2),(3),(4)   d  (1),(2),(5)   e  すべて

(       )

8、内耳性難聴をきたすものはどれか。

 (1)アスピリン。

 (2)アミノ配糖体抗生物質。

 (3)砒素。

 (4)ループ利尿剤。

 (5)シスプラチンなどの抗ガン剤。

    a  (1),(5)   b  (3),(4)   c  (2),(3),(4)   d  (1),(2),(5)   e  すべて

(       )

9、次の組み合わせのうち正しいのはどれか。

(1)Bruns nystagmus       聴神経腫瘍

(2)ジャンブリング現象     外リンパ痩

(3)グリセロールテスト     先天性風疹症侯群

(4)Mondini           ステロイド依存性感音難聴

(5)C5-dip                      騒音性難聴

a  (1),(2)   b  (1),(5)    c  (2),(3)   d  (3),(4)   e  (4),(5)

(       )

 

鼻・副鼻腔疾患・アレルギー

以下の設問に答えなさい。(解答は解答欄に記入すること)

 

問題1アレルギー性鼻炎で正しいのはどれか。

1.III型アレルギーである。

2.鼻粘膜が浮腫状である。

3.中鼻道に膿汁がみられる。

4.鼻汁中に好中球がみられる。

5.画像上前額洞に陰影がみられる。

 

問題2慢性副鼻腔炎で誤っているのはどれか。

a.蝶形骨洞に多い。

b.中鼻道に膿性鼻汁がみられる。

c.鼻茸を形成する。

d.嗅覚障害を生じる。

e.鼻出血が反復する。

1.ab     2. ae     3. bc     4. cd     5. de

 

問題3術後性上顎嚢胞で正しいのはどれか。

1.手術後3年以内に出現する。

2 嚢胞内に血液が貯留する。

3.骨破壊をきたすことがある。

4.鼻出血を伴う。

5.顔面神経麻痺を伴う。

 

症例1:35歳 男性

主訴:膿性鼻汁

現病歴:10年前から通年性の鼻閉、くしゃみがある。数年前より後鼻漏ならびに膿性鼻汁の排出を認めるようになった。

既往歴:特記なし

家族歴:母がアレルギー性鼻炎

鼻鏡検査:両側下甲介粘膜の腫脹があり、色調は発赤、膿性鼻汁の貯留ならびに中鼻道にポリープを認める。

副鼻腔単純X線検査:両側上顎洞に陰影を認めた。

 

問題4,5 もっとも疑われる疾患を2つ選びなさい。

a)     急性副鼻腔炎 b)慢性副鼻腔炎 c)副鼻腔嚢胞 d)アレルギー性鼻炎 e)歯性上顎洞炎

 

問題6治療法として不適切なものを1つ選びなさい。

a)マクロライド系抗生剤内服 b)内視鏡下鼻副鼻腔手術e)上顎洞全摘出術

c)抗ヒスタミン薬内服 d)下甲介粘膜焼灼術

 

 

 症例2:2歳、女児

 主訴:左鼻漏、左鼻閉

 現病歴:7日前から左鼻腔より膿性、悪臭のある鼻汁および鼻閉が続いている。発熱、食欲不振等なく、元気 である。視診上、顔面の発赤、腫脹もない。

 既往歴:特記なし。

 家族歴:特記事項なし

 副鼻腔単純X線検査:異常なし。

 

 問題7 最も疑われる疾患を1つ選びなさい

a)     副鼻腔腫瘍 b)慢性副鼻腔炎 c)鼻腔異物 d)アレルギー性鼻炎 e)鼻真菌症

 

 問題8 診断のために最も重要な検査を1つ選びなさい

  a)嗅覚検査 b)血清IgE検査 c)鼻汁好酸球検査 d)ファイバー e)鼻腔通気度検査

 

症例3:52歳 男性

 主訴:複視、頭痛

 現病歴:1か月前から頭痛が出現したが放置していた。1週間前より感冒様症状あり、その後複視を来したた め、眼科を受診しCTを施行された。その結果ある病変を指摘され当科紹介となった。

 家族歴:特記なし。

 既往歴:20歳で副鼻腔炎の手術歴あり。

 鼻鏡検査:鼻腔には特に異常を認めなかった。

 

 問題9 最も疑われる疾患を1つ選びなさい

  a)歯性上顎洞炎 b)篩骨洞のう胞 c)上顎洞真菌症 d)慢性副鼻腔炎 e)アレルギー性鼻炎

 

 問題IO 手術法として最適なものを1つ選びなさい

  a)内視鏡下副鼻腔手術 b)後鼻神経切断術 c)下甲介粘膜焼灼術

d)粘膜下下甲介骨切除術e)鼻中隔矯正術

 

 

 

Ⅰ 5歳男児。風邪症状のため1週間前から小児科で処方された薬を飲んでいた。治りかかった頃右耳痛、発熱を来たして来院した。右鼓膜は膨隆し切開により排膿が見られた。

1.     診断は何か。

2.     このとき難聴があるとすればどういった種類の難聴か。

3.     この疾患を繰り返す児がいるが、そのリスクファクターとしてどのようなものが挙げられているか。

 

Ⅱ 50歳女性。30代頃から徐々に進行する難聴を訴え来院した。聴力検査では両伝音難聴であった。耳硬化症と診断し手術を施行、聴力は改善した。

1.     この疾患は耳小骨のうちどこの病変か。

2.     耳硬化症の聴力検査で特徴的な2kHzの周波数の骨導聴力低下が見られることがあるが、これをなんというか。

3.     伝音難聴を来たすが鼓膜所見が正常である疾患を耳硬化症以外にもうひとつ挙げよ。

 

Ⅲ 中耳伝音機構について、以下の各文で下線の部分に誤りがあれば正しい言葉を、誤りがなければ○を解答欄に記せ。

1.     中耳伝音機構の要素は面積比、てこ比、遮蔽効果である。

2.     中耳伝音機構は全体として40dBの音圧利得作用がある。

3.     中耳伝音機構が完全に破綻すると約40B感音難聴を来たす。

4.     中耳伝音機構のうち、てこ比による利得が最も大きい。

 

Ⅳ 聴覚補充(リクルートメント)現象について、以下の各文で下線の部分に誤りがあれば正しい言葉を、誤りがなければ○を解答欄に記せ。

1.     聴覚補充現象は感音難聴のうち後迷路性難聴の時に見られる現象である。

2.     聴覚補充現象とは聴覚域値より少し大きい音圧で、小さな音圧の変化に対し鈍感になる現象である。

3.     SISI(short increment sensitivity index)検査は聴覚補充現象の有無を調べる代表的な検査である

 

Ⅴ 次の各問いに対し5つの選択肢の中から1つ選べ

. 乳幼児の聴力検査として最も行いにくいものはどれか

(1) 聴性行動反応検査

(2) 聴性脳幹反応検査

(3) 歪音耳音響放射検査

(4) 自記オージオメトリ

(5) 条件検索反応聴力検査

 

. 聴覚補充現象を示す疾患はどれか

(1) 耳硬化症

(2) 前庭神経炎

(3) 聴神経腫瘍

(4) メニエール病

(5) 皮質性難聴

 

. 小児の難聴について正しい記述はどれか

(1) 乳児期に難聴が疑われたら身体の成長を待って聴力検査を行う

(2) 頭部、顔面に奇形がある児は先天難聴のリスクがあると判断する

(3) 全ての先天難聴児に人工内耳は有用である

(4) 純音聴力検査は1歳ごろから施行可能である

(5) ABRの施行はある程度コミュニケーションの取れる学童期以降でないと難しい

 

. メニエール病について正しい記述はどれか

(1) ほとんどの例で両耳に進行性の難聴を伴う

(2) 激しいめまい発作時にものが二重に見えることがある

(3) 顔面神経麻痺や三叉神経麻痺などの脳神経障害をともなう

(4) 内耳を破壊してはじめて症状がおさまる例がある

(5) 内耳有毛細胞の変性が病因である

 

1. 次の記載のうち、正しいものを選択せよ。

(1) 嚥下運動は生理学的に口腔期、咽頭期、食道期の3期に分けられる。

(2) 一側声帯麻痺では咳嗽効率が低下し、肺炎を生じやすい。

(3) Vernet症候群(頚静脈孔症候群)では病巣の対側の咽頭筋麻痺を生じることが多い。

(4) 一般に球麻痺タイプの嚥下障害では水様物を、偽性球麻痺型の嚥下障害ではゼリーなどの反固形物を嚥下しづらい。(半固形物の間違い?)

(5) 嚥下児の喉頭挙上は、誤嚥の防止と食道入口部の開大に関与する。

a:(1)(5) b:(3)(4) c:(2)(3)(4) d:(1)(2)(5) e:すべて

 

2. 次の記述の()内に適切な語彙を入れて文章を完成させよ。

(1) (  )とは嚥下時に嚥下物が声門をこえて下気道に侵入することをいう。

(2) 下気道に吸引された嚥下物や唾液によって生じる肺炎を(  )という。

(3) パーキンソン病では気道防御反射の感覚入力路である(  )神経の閾値が上昇し不顕性誤嚥を来たしやすい。

(4) 気管切開時に血管損傷による出血を避ける上で安全とされる領域を(  )の三角と呼んでいる。

(5) 痙攣性発声障害の病態は、喉頭の局所性(  )と考えられており、ボツリヌストキシンの声帯内注射が有効であるとされている。

 

 

頭頚部形成外科

以下の文章で正しいものには○、誤っているものには×を( )内に記入せよ。

① ( )連続縫合は秦皮にかかる緊張を減ずるため、肥厚性瘢痕の予防に役立つ。

② ( )natural skin lineに一致する瘢痕は目立ちにくい。

③ ( )Z形成術の効果には延長効果、分断効果、位置の変換、四面体効果がある。

④ ( )皮弁は血管系によってAxial pattern flapRandom pattern flapに分類される。

⑤ ( )頭頚部皮膚軟部組織の損傷では、解剖学的に正しい位置に組織を戻すことが重要である。

⑥ ( )顔面骨骨折患者で咬合異常を訴える場合、上顎骨骨折と下顎骨骨折を考える。

⑦ ( )顔面骨骨折では1週間以内に骨折を整復しなければならない。

⑧ ( )口蓋裂では口蓋・咽頭筋群の走行異常があり、鼻咽腔閉鎖機能不全や中耳炎を合併しやすい。

  Pierre Robin症候群では、眼瞼外下方偏位、下眼瞼外側2/3の睫毛欠損、類骨形成不全などがみられる。

⑩ ( )頭頚部悪性腫瘍の治療に際しては、呼吸、嚥下、音声機能に対する配慮が重要である。

 

155歳男性。食事をすると左の口角から水が漏れることを主訴に来院した。4日前から左耳介後部に鋭い痛みがあり、左外耳道に水疱を認める。体幹と四肢に神経学的な異常を認めない。本症例に認めるのはどれか?

a.左前額のしわよせ困難 b.左眼の散瞳 c.舌の左方偏位 d.左顔面の知覚低下 e.右へのカーテン徴候

 

2】唾石症について正しいのはどれか?

a.摂食時に疼痛が増強する

b.舌下腺に好発する

c.腺内唾石は口内法で摘出する

d.X線透過性のものが多い

e.膠原病との相関が多い

 

3】耳下腺疾患で顔面神経麻痺をきたすものはどれか?

a.悪性腫瘍

b.Warthin腫瘍

c.流行性耳下腺炎

d.唾石症

e.化膿性耳下腺炎

 

4】末梢性顔面神経麻痺の原因とならないのはどれか?

a.耳性帯状疱疹

b.真珠腫性中耳炎

c.前庭神経炎

d.側頭骨骨折

e.顔面神経鞘腫

 

5】中耳真珠腫に合併する味覚障害は次のうちどの神経の枝か?

a.舌下神経

b.舌咽神経

c.迷走神経

d.副神経

e.顔面神経

 

 

 

 

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