肝胆膵H20年度卒業試験 2008.10.21

 

.正しい組み合わせはどれか。

a. A型肝炎では慢性化はしないが、遷延化することがある。
b. A
型肝炎では劇症化しない。
c. A
型肝炎の潜伏期は一週間程度である。
d. A
型肝炎では病気が明らかになった後の方が潜伏期より他者に感染させやすい。
e. A
型肝炎もE型肝炎も経口感染する。
1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de

 

2.正しい組み合わせはどれか

a.A型肝炎の治療にワクチンを用いる。

b.A型肝炎に季節性はない。

c.A型肝炎の既感染者は高齢者のほうが若年者よりも多い。

d.A型肝炎の予防にワクチンを用いる。

e.A型肝炎ではAST/ALTの肝酵素に比べ、ALP/γ-GTPの胆酵素の上昇を認める。

1)a,b  2)a,e  3)b,c  4)c,d  5)d,e

 

3.正しい組み合わせを選べ

a IgMタイプのHA抗体の上昇を確認した場合急性A型肝炎と診断できる

b HBVキャリアからは劇症肝炎は発生しない

c HBe抗体陽性はセロコンバージョンを意味しHBV感染終息を意味する

d HBVは成人になってからの性的感染の場合急性肝炎で終息するよりも慢性化しやすい

e HBV感染者はHCV感染者よりも肝細胞癌の若年発症のリスクが高い

1)a,b 2)a,e 3)b,c 4)c,d 5)d,e

解答 2

HBe抗体陽性は無症候性キャリアを意味する

HBVの成人発症は一過性に経過しキャリア化は稀である

 

4.正しいものを選べ。

a.

b.HBVキャリアの妊婦が出産する際、新生児にHBIGHBワクチンを投与することで、HBVの垂直感染は激減した。

c.HBVによる慢性肝炎の治療にIFNを用いることがある。

d.慢性B型肝炎の治療には全て核酸アナログを使用するべきである。

e.日本の肝炎患者ではHBVによるものが最多である。

1.ab 2:ae 3:bc 4:cd 5:de

おそらく3

 

5.以下の文章のうち正しい組み合わせを選べ 

a. HCVは感染後ほぼ全例急性肝炎を起こすことなくキャリアとなる。
b.
慢性C型肝炎から肝硬変への移行を考えるデータとして血小板の減少がある。
c. HCV-RNA
の値が低いとインターフェロンの効果が期待できる。
d.
慢性C型肝炎の治療として近年ペグ化したインターフェロンとリバビリンの併用でほぼ全例の治癒が望めるようになってきた。
e. HCV
抗体陽性はHCV-RNA陽性を意味する。
1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de

 

7.正しい記載を選べ。

a.自己免疫性肝炎(AIH)では抗核抗体に加えて抗ミトコンドリア抗体が出現する。

b.AIHの組織では、周囲に慢性非化膿性破壊性胆管炎を認める。

c.AIHではIgGとガンマグロブリンが上昇する。

d.AIHどはステロイドをよく使用する。

e.PBCの治療ではステロイドが第1選択である。

 

 

8、正しいものを選べ

a.薬剤性肝障害ではIgAが上昇する。

b.一般的に貼付剤では、薬剤性肝障害は起こさない。

c.薬剤性肝障害では、好酸球が上昇する。

d.薬剤性肝障害が生じたときには、DSLTを行う方がいい。

e.漢方薬では、薬剤性肝障害は起こさない。

 

9.正しいものを選べ。

a、肝細胞癌はStageによって治療方針を定める。

b、肝原発の悪性腫瘍のうち肝細胞癌が四分の三を占める。

C、転移性肝癌は典型的なブルズeyeを呈する。

d、高分化肝細胞癌は造影CTにてハイローパターンを示さないものが多い。

e、胆管細胞癌は移植適応となるものが多い。

1)      ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de

 

10.機会飲酒程度の45歳男性が全身倦怠感を主訴に来院。2週間ほど前から感冒様症状にて市販の内服薬を使用している。肝脾は触知しない。採血にて、AST/ALT 148/320A肝、B肝、C肝は後日の検査結果より否定的であった。肝生検にて同図の所見を認める。

正しいのはどれか。

a.      胆道系酵素の上昇は認めない。

b.      慢性化する。

c.       治療でステロイドを使う。

d.      劇症肝炎の原因となる。

e.       性的接触にて起こる。

1)      abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde

(選択肢の文章が若干正確でないかもしれません。)

 

11.症例:肝機能異常で受診した38歳女性。今ひとつはっきりせず、少しだらしが

ない印象で、血液検査ではAST/ALTの異常高値が見られた、画像所見上は著名な腹水

が見られる。(画像あり)

以下のうち、正しいものを2つ選べ

 a. HBVキャリアの男性と最近性交渉を持った。

 b. 高蛋白食は禁忌である。

 c. 脳波上特徴的な棘波が認められる。

 d. HCVが原因となるものが1~2割ある。

 e. 第一選択はインターフェロン治療である。

1.ab  2.ae  3,bc  4.cd  5.de

 

12.肝動脈、胆管、門脈、肝静脈の通常の位置関係について正しいものを1つ選べ

 a.門脈は総胆管の右側を走行する

 b.固有肝動脈は総胆管の腹側を走行する

 c.胆嚢管は門脈の背側を走行する

 d.左門脈は左肝動脈の腹側を走行する

 e.右肝動脈は総胆管の背側を走行する

1)a 2)b 3)c 4)d 5)e

 

16.早期肝細胞癌について正しいものを選べ

 a.腹部超音波検査で辺縁低エコーが特徴である

 b.CTAP

 c.CTで

 d.高分化型の肝細胞癌は門脈支配を受けない?

 e.SPIOが診断に有用である?

1. abc 2. abe 3. ade 4. bcd 5.cde

 

17.原発性肝癌について誤っているものを選べ。

  a.我が国では、肝細胞癌の原因ではC型肝炎が最も多い。

  b.古典的肝細胞癌では、超音波検査で内部がモザイク状を呈する。

  c.肝細胞癌の転移では肝内転移が最も多い。

  d.肝細胞癌は肝内胆管癌より予後良好である。

  e.脂肪化を伴う肝細胞癌は予後不良である。

1.a 2.b 3.c 4.d 5.d

 

18.肝切について誤っているものをひとつ選べ。

 1.出血量を減らすため、CVPを低く保つ。

 2.左葉切除の際は、中肝静脈をともに切除する。

 3.右前区域切除の切離面には右肝静脈が露出する。

 4.左外側区域はS2S3である。

 5.肝十二指腸間膜を遮断するPringle法が出血量を減らすために用いられる。

解答. 2が×グラフトにしない場合は通常残す。

 

20.移植に関して正しいものを選べ。

 1我が国で脳死肝移植は年間約100例行われている

 2意志表示カードで提供臓器は選択できる

 3単発、6cmの肝細胞癌はミラノ基準に合わない

 4小児では劇症肝炎が多い

 5忘れました

選択肢:AB AE BC CD DE

 

23 正しいものを選べ。

54歳女性、14年前肝酵素の上昇を契機に原発性胆汁性肝硬変と診断され近医にて経過加療中。12年前より数回の吐血あり内視鏡的に加療。3年前から肝機能の増悪を認め今回生体肝移植目的に手入院となった。脳症あり、血算凝固、WBC4290RBC310万、Hb10.9 Plt3.2PT14.9(69%)生化Alb2.8 Tbil15.6 AST95 ALF2.7 PIVCA19 Hbs抗原陰性HCV抗体陰性、次の図は門脈相の造影CTである。

a 組織像で慢性非化膿性破壊性胆管炎の所見を認める

b 食道静脈瘤の根治治療としてBRTOを行う

c 易感染性に対し脾摘出を行うのは禁忌である

d 門脈に血栓を認め術前血栓溶解療法を行う

e PBCに対する肝移植の5年生存率は70%を超える

1) ab 2) ae 3) bc 4) cd 5) de

解答:1だと思います。

 

25.正しい組み合わせを選べ。
a
肝硬変では早朝空腹時の低血糖、食後の高血糖が顕著となる傾向がある。
b
脂質は腸管よりカイロミクロンの形で吸収されVLDLIDLLDLHDLと形を変え,その比重は,カイロミクロン>VLDLIDLLDLHDLの順に重い。
c
家族性高コレステロール血症ではVLDLが増加する。
d
完全閉塞性黄疸では,尿中ウロビリノーゲンが著増する。
e
体質性黄疸で最も多いのはGilbert症候群であり,絶食によって間接型ビリルビン値の上昇が誘導される。

1)ab  2)ae  3)bc  4)cd  5)de
答え 2

 

26.正しいものを選べ。

a. 肝細胞が壊れるとASTALT上昇がみられるが、これは肝予備能低下を反映する。

b.  LDHのアイソザイムとして、肝臓ではLDH12が見られる。

c. 自己免疫性肝炎(AIH)の診断には抗ミトコンドリア抗体と免疫グロブリンが重要である。

d. 肝細胞癌のマーカーとしてAFPPIVKA-U、肝内胆管癌のマーカーとしてCA19-9CEAが重要である。

e. 血小板減少は脾機能亢進を反映するため、肝硬変のマーカーとなる。

1) a,b   2) a,e   3) b,c   4) c,d   5) d,e

 

 

27 .現在の肝の合成能を見るのに最も適切なもの2つ選べ。

aアルブミン

bコリンエステラーゼ

cコレステロール

dプロトロンビン時間

eヘパプラスチンテスト

1)ab 2)ae 3)bc 4)cd 5)de
答え 5(2007卒試24と同一)

 

 

28 血液検査にて、総ビリルビン 3.0mg/dl、直接ビリルビン0.5mg/dlの結果を得た。考えられる疾患はどれか。

a. Dubin-Johnson症候群
b. Rotor
症候群
c. Gilbert
症候群
d. Crigler-Najjar
症候群
e.
溶血性貧血
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde

 答え 5

間接ビリルビンの上昇をきたす疾患

 

29. ASTALTについて、正しいものを2つ選べ。(それぞれの基準値はAST 1333単位、ALT 630単位)

a. ALTは肝に特異性が高いのに対して、ASTは肝のほかに赤血球や筋にも存在する。

b. ALT高値の状態が持続すると、肝硬変への進行スピードが速くなる。

c. 肝硬変が進行するとASTALTを上回るようになる。

d. HBVキャリアの患者で、ALT 15単位 AST 25単位なら基準値なので経過観察は不要である。

e. 急性ウイルス肝炎のごく初期にはAST<ALTとなり、ピーク後にはAST>ALTとなることが多い。

1)ab  2)ae  3)bc  4)cd  5)de

 

30、女性に発生頻度の高い肝疾患を2つ選べ。
a
、原発性胆汁性肝硬変
b
、原発性硬化性胆管炎
c
、肝細胞癌
d
、アルコール性肝硬変
e
、自己免疫性肝炎
 1)ab  2)ae  3)bc  4)cd  5)de

 

31 ALP、γ-GTPについての解釈で正しいものはどれか。

a. これらの酵素は胆道系酵素とよばれ、それらの上昇は胆管の障害、病変、胆汁うっ帯を反映している。
b.
これらの酵素は薬剤性肝障害でトランスアミナーゼに比して優位に上昇してくることがある。
c.
肝型ALPのアイソザイムはALP-5である。
d. ALP
はアルコール摂取にてその合成に誘導がかかり、上昇してくる。
e.
γ-GTPはアルコール摂取にてにてその合成に誘導がかかり、上昇してくる。
1)abc 2)bcd 3)cde 4)abe 5)ade

解答

4

 

 

33 肝細胞癌の治療法について、誤っているものの組み合わせを答えよ。

 a  肝表面の病変に対し、経皮的エタノール(PEI)注入療法は適さない。

b ラジオ波焼灼療法(RFA)よりPEIのほうが安全性が高い。

c 腸管穿孔はRFAの重要な合併症である。

d RFAは外科的切除不能例に対しても施行可能なことがある。

e 径2cm、単発の病変に対し、根治療法としてRFAを第一選択とした。

 1 a.b  2a.e  3b.c  4c.d  5d.e

 

34肝細胞癌に関する記述で正しいものを選べ。(自信ないです。)

 a. 肝細胞癌の腫瘍マーカーとしては、αフェトプロテインとCA 19-9が有用である。

b. 転移性肝癌との鑑別には 67 Ga-citrate による肝シンチグラフィーが有用である。

c. 腹部超音波検査では 2cm 以下の肝細胞癌の検出率は低い。

d. ダイナミックCTにおいて、肝細胞癌は肝動脈相で造影され、門脈相では造影されないいわゆるhigh  low パターンを示す。

e. 肝細胞癌の症例の多くは肝硬変を発生母地として持っている。

 1)ab  2)ae  3)bc  4)cd  5)de

 

35 肝性脳症、劇症肝炎について正しいのはどれか?

a. 肝性脳症で、アミノ酸の補正のために、芳香族アミノ酸と合成2糖類(ラクツロース)を経口または注腸投与する。

b. 肝性脳症で、昏睡度2度以上では、羽ばたき振戦を認めることが多い。

c. 血漿交換は劇症肝炎の治療において有用である。

d. 劇症肝炎は、症状発現後8週間以内に高度の肝機能障害に基づいて肝性脳症2度以上の脳症を来たし、PT時間40%以下を示すものと定義される。

e. 劇症肝炎は、発症後10日以内に脳症を発症する急性型の方が、それ以降に脳症が発現する亜急性型より予後が悪い。

 1)abc  2)abe  3)ade  4)bcd  5)cde

 

36 劇症肝炎について正しい組み合わせはどれか?

 a  本邦における劇症肝炎を引き起こす原因として最も頻度が高いのはB型肝炎である。

b 欧米における劇症肝炎の原因として最も頻度が高いのは、本邦と同じくウイルス性肝炎である。

c  E型肝炎はC型肝炎と比べて劇症肝炎を起こす頻度は低い。

d C型肝炎はB型肝炎に比べて劇症肝炎に移行しやすい。(復元自信ありません)

イギリスにおける劇症肝炎の原因として最も頻度が高いのはアセトアミノフェンによるものである。

(組み合わせ不明)

 

37  32歳男性。半年前より続く全身掻痒感を自覚し来院した。白血球5200/mm^3 赤血球450/mm^3 血小板25/mm^3 総ビリルビン2.9mg/dl 直接ビリルビン2.3mg/dl アルブミン4.2g/dl AST55 ALT52であった。ALP,CEAには以上は見られなかった。ただCA19-9は軽度上昇していた。HBV HCV は陰性。内視鏡的逆行性胆管造影の結果を図6に示す。この疾患に関して正しいものを選べ。

(画像は似たもの、http://hopkins-gi.nts.jhu.eduより)

a.若年女性に多い

b.潰瘍性大腸炎に合併する

c.進行すると肝移植の適応である。

d.抗ミトコンドリア抗体陽性である事が多い。

e.抗核抗体が陽性であることが多い。

 1.ab 2ae 3bc 4cd 5de

 

解答 3

画像はERCPで肝内外胆管の狭窄・硬化が瀰漫性にみられ、その上流が拡張していました。

病歴から原発性胆管性硬化炎だと思いました。(CA199の軽度上昇は黄疸によるものと考えました。)

a.×2:1で男性に多い。(20代と5060代に発症のピーク)

b.

c.○対症療法で根治的治療がない。肝不全に至ったとき移植の適応となる。

d.×原発性胆汁性肝硬変で陽性

e.×自己免疫肝炎で陽性

 

38

検診にて肝機能障害とHCV抗体陽性を指摘された患者が来院した。自覚、他覚症状ともにない。当院での検査結果はAST 80IU/L, ALT 60IU/L, ALP 380U/L(正常115-359), γ-GTP 50, 総蛋白 8.0g/dl,アルブミン3.6g/dl, ヘパプラスチンテスト 60%(正常80%以上), 血小板 7/mm3, AFP350ng/mlであった。今後進めていくべき検査はどれか。

a.脳波検査 b.腹部エコー検査 c.腹部CT検査 d.上部消化管内視鏡検査 e.心電図検査

1)abc 2)bcd 3)cde 4)abe 5)ade

 

解答

2)bcd

H19卒試【32】と同じ。

a:× 肝性脳症の徴候が認められない。

b:〇 肝臓の萎縮、変形を見る。

c:〇 肝細胞癌の検索。

d:〇 食道胃静脈瘤の検索。

e:×

※ヘパプラスチンテスト:PTは肝合成能を反映するが、そのほかにVit.Kが減少してもPTは延長する。この影響を取り除いた値。

 

39. 62歳の男性。倦怠感、食欲不振、腹部膨満を主訴として来院。総ビリルビン 3.2 mg/dl、アルブミン 2.8 g/dlAST 49 U/LALT 38 U/L、ヘパプラスチンテスト 35 % (正常80以上)HBs抗原陰性、HCV抗体陽性であった。左に腹部エコー(右肋間操作)を、右に腹部CTを示す。以下の記述で正しいものを二つ選べ。

a. 脾腫はみられない。
b.
胆嚢浮腫はみられない。
c.
非代償性肝硬変(Child B-C)である。
d.
腹水を認める。
e.
腹水を認めない。
1)abc 2)bcd 3)abe 4)ade 5)cde
解答 2)bcd

H19卒試験332006卒試66番と類似。
腹水があり、ビリルビンが高く、アルブミンがやや低いのでChild Pugh score9点以上でBCである。

 

40 50代男性 腹部違和感を主訴に来院した。動脈相(図1)と遅延相(図2)のCTを示す。診断は何か
 a)
b)
c)
肝細胞癌
d)
e)
 CT
はこんな感じでした。横隔膜直下(S7,8)のHCCだと思いました。書いてて思ったけど、下大静脈が無い・・・覚え忘れか、どっちかは下大静脈だったかも。

 

41.B型肝硬変の患者。検査の結果、αフェトプロテインは正常だがPIVKAUが異常

高値であった。血管造影にて図(2007卒試35番の画像)のような所見を得た。最

も考えられる診断を選べ。

a) 大腸癌肝転移

b) 胆管細胞癌

c) 肝細胞癌

d) 肝のう胞腺癌

e) 肝血管腫

1)a, 2)b, 3)c, 4)d, 5)e

 

<解答> 3) c

PIVKAUAFPと共に肝細胞癌の腫瘍マーカーとして知られている。約20%にAFP

性であるのにPIVKAU陽性という場合がある(臨床検査データブックより)。血管

造影で腫瘍濃染像もみられHCCと考えられる。

・補足:しかし、PIVKAUはビタミンK欠乏症でも上昇する。ビタミンKは脂溶性ビ

タミンであり、脂肪の吸収が障害される病態(胆汁の不足など)によりビタミンK

が欠乏すると、PIVKAUは上昇する。他の選択枝の疾患でそのような病態が生じな

いとは断定できない(ちょっと考え過ぎか?)。

 

 

43.消化吸収についての記述で正しい組み合わせを選びなさい。

a.shilling試験はビタミンB1の吸収試験である。

b.鉄の主要吸収部位は十二指腸である。

c.胆汁酸の主要吸収部位は回腸である。

d.ビタミンDは脂肪便では吸収障害があり、欠乏するとテタニーをきたす。

e.脂溶性ビタミンとビタミンB12以外の水溶性ビタミンは主に回腸で吸収される。

1.abc   2.abe   3.ade   4.bcd   5.cde

 

フォームの終わり

 

44  膵の解剖・生理についての記述のうち正しい組合せを選べ。

.膵液は無色・透明な水溶液でアルカリ性である。

.膵の発生において腹側膵原基が膵体部を形成する。

.グルカゴンは膵ラ氏島のB細胞から分泌され、グリコーゲンを分解し血糖上昇作用がある。

.cckは胆のう収縮や膵消化酵素分泌を促進する。

.解剖学的に膵は頭部、体部、尾部に分けられるが、頭部と体尾部の境界は門脈の左縁とされている。

1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde

 

 

45.膵臓の内外分泌能を調べる試験のうち誤っているものを選べ

1 PFD試験はトリプシンの活性をみる試験である。

2.脂肪便はズダンVで染色し観察する。

5.アルギニン負荷試験は膵島α細胞の機能を評価するために行われる。

 

3,4は忘れてしまいました。申し訳ないす。

 

 

46.膵疾患を最も疑いにくい症状・所見はどれか。
a.
飲酒後の上腹部痛・背部痛
b.
澤田のP点、高山の圧診法陽性
c.
高脂肪食摂取後の下痢
d.
糖尿病コントロールの急激な悪化
e.
胸膝位(chest-knee position)で増悪する上腹部痛
1) a 2) b 3) c 4) d 5) e

 

解答 5

a. ○

b. 膵炎の圧痛点(かなりマイナー)。他の理学所見として腰背部叩打痛など。

c. ○

d. Langerhans島が炎症により障害されインスリン分泌が低下して起こる。

e. × 胸膝位では炎症あるいは癌の腹腔神経叢への影響が最も軽減され上腹部痛は軽減する。

 

 

47. 急性膵炎の原因として誤っているものはどれか。

a. 総胆管結石

b. アルコール過剰摂取

c. 膵胆管合流異常

d. 副甲状腺機能低下症

e. 内視鏡的乳頭括約筋切除術

 

 

50.慢性膵炎において正しいものの組み合わせを選べ。

a. 代償期の薬物療法の基本は、十分な酵素の補充と血糖コントロールである。

b. 非代償期の食事療法の基本は、徹底した脂肪制限である。

c. うつ症状やアルコール依存症の治療が必要なことがある。

d. 急性増悪時に蛋白分解酵素阻害薬の投与が有効である。

e. 外科的治療法として膵管空腸吻合術などがある。

1.abc 2.abe 3.ade 4.bcd 5.cde

 

解答 5

a.bは内容が逆。

 

51

膵癌の記述について誤っている組み合わせ選べ

a,膵癌の死亡者数は年間約2万人で、男性では癌死亡者数第5位である。

b,膵癌の90%以上は腺房細胞癌である。

c,腫瘍マーカーは早期発見に有用である。

d,膵癌切除例の5年生存率は30%に及ぶ。

e,膵炎発作は膵癌診断の契機となることがある。

1abc  2abe  3ade 4bcd  5cde

 

53.

膵嚢胞性疾患について正しいものを選べ。

a. ほとんどが真性嚢胞

b. IPMN(膵管内乳頭粘液産生腫瘍)の主膵管型はほとんどの例で経過観察する。

c. IPMNでは大腸癌などの悪性腫瘍の発生に注意する。

d. 漿液性嚢胞腫瘍では中心に星状瘢痕を伴った石灰化像が認められる

e. MCN(粘液性嚢胞腫瘍)は高齢男性の膵体尾部に好発し、手術適応である。

1abc  2abe  3ade 4bcd  5cde

 

a.? b.×原則的に手術適応 c. d.? e.×中年女性に多い。

まさか漿液性嚢胞腫瘍が出るとは・・・。

 

55

66歳男性。検診の経腹超音波にて膵腫大を指摘され、膵癌を疑われて入院となっ

た。血液検査では血糖値高値、HbA1c高値、IgG高値、IgG4高値、抗核抗体陽性。

それ以外はほぼ正常でした。腹部CTにて膵臓のびまん性腫大を認めた。ERP(内視

鏡的逆行性膵菅造影)を図に示す。(びまん性に狭細化した膵菅が見える)この症例

に関して正しいものの組み合わせはどれか。

aステロイドは糖尿病を増悪させるため禁忌である。

b膵生検では実質に広範な好塩基球の浸潤をみとめる。

cERPにて膵菅のびまん性狭細化がみられる。

dIgG値は病勢のモニタリングに有用である。

e硬化性胆菅炎、硬化性唾液腺炎、後腹膜線維症を合併することがある。

 

選択肢1abc,2abe,3ade,4bcd,5cde

 

56.
55才男性 元来大酒家
大量飲酒後の翌朝上腹部痛を来たして来院。
血圧92/120 白血球高値 plt低値 Pt延長 アミラーゼ高値 カルシウム低
値 トランスアミナーゼ正常 クレアチニン・BUN高値 CRP高値
2時間導尿してほとんど出ない
画像1 胸写にて透過性低下 胸水貯溜の所見。
画像2 腹部CTにて膵臓のびまん性の腫大を認める。
正しいのを3つ選べ
1 心不全、浮腫の悪化の恐れがあり、腎機能も悪いので、輸液は最小限に留め、
利尿剤を用いる。
2 膵臓の浮腫性の腫大を認める。
3 胸水の貯留を認める。
4 持続血液濾過の導入が効果的である。
5 メシル酸ガベキサートをDICの治療に準じて投与する。
 
急性膵炎の治療 345にしました。

 

57.
 66歳男性。3ヶ月前からの背部痛と一ヶ月に10kgの体重減少を主訴に来院した。
血液検査はAST46 ALT54 アミラーゼ207であった。
空腹時血糖は194HbA1c 8.0であった。
正しい組み合わせはどれか。
※画像 CT 膵尾部に大きな辺縁不正の低吸収域のある画像でした。
 
1 化学療法を行う。(すみません、薬剤名忘れました。)
2 手術または放射線療法を行う。
3 疼痛に対してNSAIDのみを用いる。
4 Courvoisier徴候が認められる。
5 内分泌機能を検討し、糖尿病の治療を行う。
 
1)a,b 2)a,e 3)b,c 4)c,d 5)d,e
 
解答 2?
多分膵癌なのだろうと思います。
1,2
3 ×癌に対しては普通オピオイド系鎮痛剤だろうと思います。
4 ×画像で膵臓の尾部だったので×と思います。
5 ○血糖もHbA1cもかなり高いので、するべきなのだろうと思います。

 

58
正しいものを選べ
a.肝細胞は胆管細胞より好酸性の細胞質を豊富にもつ
b.肝細胞索は通常一列の肝細胞による索状構造である
c.Disse腔は肝細胞と類洞の間に存在する
d.胆汁色素は肝細胞で合成され、類洞に排泄される
e.伊藤細胞は食細胞である
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
 
答えは1だと思う

 

59.

正しい組み合わせを選べ。
a.
肝細胞の水腫様腫大は種々の原因の肝細胞障害でみられる。
b.
心不全によるうっ血は中心静脈周囲にみられる。
c.
輸血による鉄の過剰で鉄が肝細胞に取り込まれることは少ない。
d.
閉塞性黄疸では主に肝細胞内に胆汁うっ滞がみられる。
e.
敗血症の際にKupffer細胞の腫大がみられる。
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde

 

62

肝細胞癌に関する記述のなかで、正しいものの組み合わせを選べ。

a.リンパ節転移をきたしやすい。

b.進行した肝細胞癌は、豊富な門脈血流を有する。

c.PIVKA-Uは有用な腫瘍マーカーである。

d.腫瘍内の胆汁産生を反映して、肉眼的に緑色調になることがある。

e.肝細胞癌、胆管細胞癌成分の混ざった、混合型肝癌が存在する。

1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde

 

5)cde

H18の74番と同じ問題でした。

 

63. 68歳男性。検診で道系酵素の上昇を指摘され、エコー、CTにて左葉を占拠する腫瘤を認め、左葉切除を施行された。図(平成18年度卒試75番の図と同じ)はその標本である。正しいものを選べ。
a.
組織診断は細胞癌である。
b.
組織診断は管細胞癌である。
c.
被膜をもたず、浸潤性に発育する。
d.
組織学的には腫瘍細胞内に粘液産生が認められる。
e.α
フェトプロテインが高値になる。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde

 

66.ビリルビンについて正しい組み合わせを選べ。
a.
非抱合型ビリルビンはアルブミンと結合した形で血中に存在する。
b.
溶血性貧血では抱合型ビリルビンが上昇する。
c.
ビリルビンはβ-glucronidaseによりグルクロン酸抱合される。
d.
ビリルビンは鉄原子を1個含む。
e.
抗酸化作用がある。
 
1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e
答:5
a. ×
抱合型の話
b. ×
非抱合型ビリルビン
c. ×β-glucronidase
によって解離。glucronyltransferaseで抱合。
d. ○
e. ○
選択肢的に。

69、総胆管結石症について正しいものを選べ。
a
、超音波検査での結石の検出率は約90%である。
b
、結石の種類としては、コレステロール結石が最も多い。
c
、無症状でも手術適応である。
d
、急性膵炎の原因となり得る。
e
、治療法として腹月空鏡下総胆管切開術が標準術式である。
@abAaeBbcCcdDde

 

71 下記の正しい選択肢は?
A.気腫性胆嚢炎: welch
B.胆嚢腺筋症: 膵胆管合流異常症
C.総胆管結石: Courvoisier徴候
D.Mirizzi症候群: 急性膵炎
E.胆道拡張症: 胆管癌

1AB 2AE 3BC 4CD 5DE

 

72
急性胆嚢炎について正しいのはどれか?
a.
胆嚢壁の3層構造は急性胆嚢炎のエコーの特徴である。
b.
黄疸は半数以上の症例に認める。
c.
急性膵炎を伴うことが多い。
d.E.coli
は原因菌の1つである。
e.
炎症所見が強い場合は経皮経肝胆嚢ドレナージを行う。
1)abc 2)bcd 3)cde 4)abe 5)ade

答え 5)ade
a:
○壁は肥厚し、中央部がlow echoic(sonolucent layer)となって三層構造を呈し
ている。
b:
×急性胆嚢炎の診断基準にも黄疸は含まれない。(重症度判定では含まれてく
る。)問題が急性胆管炎であったら正しい。
c:
×多くない。重篤な合併症は、胆汁性腹膜炎・胆嚢周囲膿瘍・肝膿瘍など。
d:
○大腸菌やKlebsiellaなどのグラム陰性桿菌や腸球菌が原因であることが多い。
e:
○保存的治療に反応しない時は、ファーストチョイスは胆摘。黄疸例や全身状態
不良例では一時的にドレナージし炎症が落ち着いたら胆摘。

 

73 選択肢の中で正しい組み合わせを選びなさい。

a. 胆石の80%は腹部単純X線が陽性となる。

b. 胆嚢摘出術を行うと胆管炎の重症化は少なくなる。

c. 胆管炎が重症化すると、中枢神経症状が出現する。

d. 胆石イレウスは胆道消化管婁が見られる。

e. 胆石の術前評価としてMRCPよりERCPが標準的である。

 

1. abc   2. abe   3. ade  4. bcd   5. cde

 

 

76 64歳男性。元来健康であったが、バイク事故にて救急搬送となった。血圧110/70、脈拍60、意識清明。腹部CTを示す。正しいものを3つ選べ。
a
 V度以上(実質損傷)の脾損傷である。
b
 腹部外傷の30%以上を占める。
c
 バイタル安定しているうちに開腹術を行う。
d
 脾門損傷がなくても脾臓摘出を行う。
e
 肋骨骨折、肺挫傷を高率に伴う。

   1.abc 2abe 3.bcd 4.ade 5.cde

(
腹部CTでは脾臓に、脾門部には及ばない裂傷がありました。)

 

77 門脈圧亢進症について正しい組み合わせを選べ。
a.
特発性門脈圧亢進症は肝内前類洞性の門脈圧亢進症である。
b.
門脈圧亢進症をきたす約半分は肝硬変症である。
c.
門脈圧の正常値は15-20cmH2Oである。
d.
門脈圧亢進症の患者は循環血漿量が減少し、血圧が低い傾向がある。
e.
肝硬変では閉塞肝静脈圧と中心静脈圧はほぼ同じである。
1)abc 2)abe 3)ade 4)bcd 5)cde
:
解答:
H18
卒試19と類似問題。
2)abe
a:
b:
c:
×正常値は10-15cmH2Oである。
d:
×循環血漿量は増加する。血圧が低い傾向にあるかどうかは不明。
e:


79.誤っているものを選べ
a.
左右の肝管は合流して総胆管に流入する。
b.
胆嚢静脈は門脈本幹に流入し、肝内の門脈には流入しない。
c.
尾状葉胆管枝は肝門部胆管に流入する。
d.
肝十二指腸間膜内で右肝動脈は胆管の背側にある。
e.
十二指腸動脈由来の変異した右肝動脈は肝十二指腸間膜の右側背側を通る。
1.a,b
 2.a,e 3.b,c 4.c,d 5.d,e

 

 

80膵胆管合流異常症について正しいものをえらべ
1)Alonso
Lej分類やTodani分類がもちいられている。
2)
確定診断には共通管15ミリ以上がひつようである。
3)
先天性胆道拡張症のほぼ全例にみられる。
4)
胆管非拡張例では胆嚢癌より胆管癌が多い
5)
X線陽性膵石による膵炎合併が多い。
12 B23 C34 D45 F15

 

 

81 胆嚢癌について、間違っているものを選べ。

SS胆嚢癌に対し、(…?)

b胆石症との合併が多いので、無症候だったが胆嚢摘出術を施行した。

c 傍大動脈リンパ節転移が1つだけだったので、根治術とした。

d 術前の進展度は、MR/CTよりもEUSの方が有効である。

e SS胆嚢癌が疑われたので、拡大胆嚢摘出術ではなく、肝4a+5切除(と胆管切除?)を行った。

1)     a, b  2) a, e  3) b, c  4) c, d  5) d, e

 

82.胆管癌について正しいものを選べ
1.両側胆管に1次分枝に浸潤した胆管癌は、緩和ケアを第一選択とする。
2.門脈に浸潤がみられたが、根治術が可能と考え、門脈合併肝切除術を行った。
3.klatskin腫瘍とは3管合流部に発生した胆管癌のことである。
4.近年では黄疸症例でも術前に減黄を行わず、できるだけ早期に根治術を行うこ
とが推奨される。
5.中部胆管癌には通常胆肝切除を行う。
1)a 2)b 3)c 4)d 5)e

 

83 63歳、男性。2週間前から掻痒感を自覚しており、その後、皮膚の黄染に気づいたため来院した。MRCP、十二指腸内視鏡画像を示す。この症例について誤っているものはどれか。

1、黄疸に先行して、発熱、腹痛で発症することが多い。

2、進展度診断にEUSが有用である。

3、潰瘍型、膵浸潤例は予後不良である。

4、発見時には肝転移は多くなく、外科的切除率は90%である。

5、家族性大腸腺腫に合併することがある。

 

 

8472歳男性。皮膚の黄染、掻痒感を自覚し来院した。CTMRIを示す。(胆管が拡張してたっぽい) この症例について誤っているものを選べ
 a発熱することがある

b灰白色便を呈することがある

cまず胆道ドレナージを行なう

d外科手術の適応となる

e予後不良で胆汁性肝硬変となる

 

86.上腹部痛を主訴として受診した患者の血液検査で、総ビリルビン3.0mgdl、直接ビリルビン2.2mgdl、アミラーゼ896ULの結果を得た。考えられる疾患はどれか

a慢性膵炎 b総胆管結石症 c膵体尾部癌 d膵粘液性嚢胞性腺腫 e膵頭部癌
abc 2abe 3ade 4bcd 5cde
解答 2

直接ビリルビン優位の上昇より、胆道閉鎖をきたす膵疾患。粘液性のう胞腺腫は体尾部に発生。 

 

87 急性膵炎について正しいのはどれか。

a. 膵癌との関係はない。

b. 約1割は細菌性のものである。

c. アルコールによるものが最多である。 (←cのみ複製に自信なし)

d. 発作を繰り返すと慢性化する。

e. 膵石との関連はないと考えられている。

1. ab  2. ae  3. bc  4. cd  5. de 

 

 

89.アミラーゼの解釈について正しいものを選べ。ただし、血清アミラーゼの正常値は154U/Lとする。

aアミラーゼは膵に特異的な酵素である。

b.急性膵炎の際に、血清アミラーゼ値が2000U/Lあるいは1000U/Lであるなら、前者のほうが臨床的意義が高い。

c血清アミラーゼ値の上昇は膵実質の破壊に伴って起こる。

d急性膵炎において、炎症所見が消腿したにも関わらず血清アミラーゼ値が変化しない場合には、膵仮性嚢胞の形成を疑ったほうがよい。

e急性膵炎において、血清アミラーゼの上昇よりも、血清リパーゼの上昇のほうが早い。
1ab 2ae 3bc 4cd 5de

 

90 54歳男性。半年前に胸部圧迫感、呼吸困難を自覚し、近医にて結核の診断を受けた。今回再び胸部圧迫感、呼吸困難が見られたため来院。Hb 7.5AST 30ALT 30。(X線は胸水貯留、CTは二枚あり、一枚には椎体部に隣接して腹側に円形に低吸収の領域あり。二枚目には肝臓、膵臓等が映っていましたが、いったい何が言いたいのかわかりませんでした。)正しいものを選べ。
a.
後縦隔の嚢胞は膵の病態に関係がある。
b.
貧血は膵の疾患に関係ない。
c.
膵癌の可能性は否定できる。
d.
結核の治療を引き続き行うべきである。
e.
膵体尾部切除の適応である。
1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de

 

93. 53歳男性。繰り返す腹痛を主訴に来院。33歳時に急性膵炎発症。以後年に2
3回繰り返していた。45歳より糖尿病。50歳よりインスリン治療。20歳時まで薬
物乱用暦あり。MRCP,ERCPの画像あり(膵管のびまん性拡張?)

93.
最も考えられる診断は何か
a.
原発性硬化性胆管炎
b.
胆管癌
c.
慢性膵炎
d.
膵管内乳頭粘液性腫瘍
e.
膵頭部癌

1.a 2.b 3.c 4.d 5.e

 

93-94:53歳、男性。腹痛を繰り返している。33歳に急性アルコール性膵炎を発
症した。45歳に糖尿病を指摘され50歳からインスリン療法を開始した。飲酒2000ml/
日、喫煙20/日。受診初日のMRCP(図29)と入院当日のERCP(図30)を示す。
93:
94:次の処置で適切な組み合わせを選べ。
a.
幽門輪温存膵頭十二指腸切除術
b.Partington
手術
c.Frey
手術
d.
標準膵頭十二指腸切除術
e.
経過観察

95.幽門輪温存膵頭十二指腸切除術の合併症につい間違ったものを選びなさい。
a)
術後長期にて糖尿病の合併が1015%みられる。
b)
術後吻合部癒合不全は1020%みられる。
c)
術後吻合部癒合不全は正常膵ではおこらない。
d)
長期間H2ブロッカーが必要。
e)
胆管炎時には肝膿瘍をおこす。
 
1
a,b 2)a,e 3)b,c 4)c,d 5)d,e

97 幽門輪温存膵頭十二指腸切除術の合併症について、正しい組み合わせを選べ

a.
悪性度の高い膵癌には適応とならない
b.
胃を存していることにより、術後早期の回復が早い
c.
幽門上下のリンパ節郭清はできない
d.
胃内容排出遅延が生じた場合、胃液喪失によりアルカローシスとなる
e.
血清ガストリンが高値となる

1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de

解答:5.de
解説 選択肢単独では全て○のようですが、「合併症」ということでdeに絞られま
す。
a:
○膵頭部に限局した悪性度の比較的低い膵腫瘍に限る
  
(「幽門輪温存膵頭十二指腸切除術」消化器外科18:11601166,1995より)
b:
○ネットにそういう記載がありました
c:
○(aのと同じ論文より)
d,e:
○ ガストリンを抑制するセクレチンが十二指腸で産生されているので(YN2007
A-10)

    
十二指腸を切除するとガストリンが増加し、その影響で胃酸の産生も増える
と思われます。
     HCl
喪失によりアルカローシスになります。aと同じ論文によると、胃内容排
出遅延は起こるようです。
※論文が古いので、a,cの正誤は変わっているかもしれません。

 

98 膵移植について正しいものを選べ  @摘出後四時間以内に血流再開しなければならない  A秘蔵も一緒に移植する  B十二指腸も一緒に移植する  C自己の膵臓を摘出し、同部に移植する
D膵液どれなージは膀胱のみに行    

 

 100膵島移植について正しいものを一つ選べ。  a移植にはドナー一人の膵島で十分である  b繰り返し移植できない  c 透析の長期離脱率は膵臓移植に比べて極端に悪い  d膵島は自己の膵臓に移植する。  e膵臓移植にとって代わりつつある。 

 

100膵島移植について正しいものを一つ選べ。  a移植にはドナー一人の膵島で十分である  b繰り返し移植できない  c 透析の長期離脱率は膵臓移植に比べて極端に悪い  d膵島は自己の膵臓に移植する。  e膵臓移植にとって代わりつつある。  

 

 

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