平成20年度 脊椎・運動器 卒業試験

 

 

【1】 正しい記述の組み合わせを次の中から選べ

(1) 成人の関節軟骨の栄養は関節液の拡散によって行われている
(2)
成人の正常関節軟骨には神経が豊富に存在している
(3)
成人の正常関節軟骨には血管が豊富に存在している
(4)
成人の正常関節軟骨成分の主体をなすコラーゲンはIV型である
(5)
関節軟骨は硝子軟骨である
a.12 b.15 c.23 d.34 e.45

 

【2】 正しいものの組み合わせはどれか

1.骨組織の再生に必要な血球系幹細胞は、骨膜に存在する。

2.骨髄に血管は存在しない。

3.骨膜に神経は存在しない。

4.骨組織には支持組織としての役割もある。

5.骨組織には体液ミネラルの恒常性維持のための貯蔵庫としての役割もある。

a)1,2  b)2,3  c)3,4  d)4,5  e)1,5

 

【3】次の記載のうち正しい組み合わせを一つ選べ

1長管骨の横径方向の発育は膜性骨化による

2長管骨の長軸方向の発育は内軟骨性骨化による3長管骨の成長軟骨板は骨幹端部と骨幹部の間に位置する

4成長軟骨板では軟骨細胞が骨幹側から骨端側へ向かって分裂する

5成長軟骨板の損傷では骨の過成長が引き起こされる

a)1,2  b)2,3  c)3,4  d)4,5  e)1,5

解答a

H19卒試3番と同じ

 

【4】正しいものを選べ。

1.骨芽細胞は破骨細胞を誘導する。

2.成人の骨髄では造血は行われない。

3.骨芽細胞は造血幹細胞由来である。

4.破骨細胞は未分化間葉系細胞由来である。

5.骨コラーゲンは皮膚と同じT型コラーゲンである。

a)1,2  b)2,3  c)3,4  d)4,5  e)1,5

多少変わっていたかも知れませんが、2007卒試4とほぼ同じだったと思います。

 

【5】以下の記載のうち正しい組み合わせを選べ。

1癌の骨転移による骨破壊には破骨細胞は関与しないことが多い

2同種骨はしばしば移植に使用される。

3ギプスは骨萎縮を起こすことがある。

4ステロイドは骨強度を増加させる

5骨折時の血腫は仮骨形成作用を阻害する

a.12 b.15 c.23 d.34 e.45

 

【7】骨粗鬆症の治療薬として適切ではないものをaeから1つ選べ。

a.カルシトニン

b.アルンドレンネート

c.活性型ビタミンD

d.ビタミンK

e.ビタミンC

 

【8】特発性大腿骨頭壊死を起こすものを選べ

a.上前腸骨棘骨折

b.恥骨骨折

c.大腿骨頸部骨折

d.大腿骨転子部骨折

e.大腿骨転子下骨折

 

10】骨軟化症について正しい組み合わせを一つ選べ。

a.X線で全身の骨委縮がみられる。

b.組織所見で類骨の増加をみとめる。

c.治療には活性型ビタミンDを用いる。

d.血清カルシウムとリンの低下、アルカリホスファターゼの上昇を認める。

1.acd  2.ab  3.bc  4.d  5.すべて

 

11】.骨粗鬆症について正しいものを選べ
a) X
線像で骨折を認めるものを骨粗鬆症と定義する
b)
骨密度が低下していたら、骨粗鬆症と診断する。
c)
骨強度が低下し、骨折のリスクが高くなる骨の障害とされ、また骨強度とは骨密度と骨質によって反映される。
d)
骨密度が減少し、骨形成マーカーの低下と骨吸収マーカーの増加が見られるものを、骨粗鬆症と定義する。
e)
骨折を起こした高齢者を、骨粗鬆症と定義する。
H19
年の過去問と一緒だった。

【13】.関節リウマチと変形関節症の鑑別に有用な検査について正しい組み合わせを選べ。
1
赤沈値
2
ヘモグロビン値
3
血清補体値
4
単純レントゲン
5
造影MRI

【14】.急性の単関節炎の鑑別診断として頻度の高い組み合わせを選べ。
1.
パルボB19ウイルス(伝染性紅斑の原因となるウイルス)による関節炎
2.
細菌性関節炎
3.
痛風
4.
偽痛風
5.
強直性脊椎炎
a)123
b)125c)145d)234e)345

15.疾患と罹患関節の特徴
1.
痛風
股関節
2.
関節リウマチ
DIP関節
3.
掌蹠膿疱症
胸鎖関節
4.
強直性脊椎炎
仙腸関節
5.
変形性関節症
母指手根中手(CM)関節
a(1)(2)(3) b(1)(2)(5) c(1)(4)(5) d(2)(3)(4) e(3)(4)(5)
解答 e
1:
偽痛風は膝関節にピロリン酸カルシウム結晶沈着症(CPPD結晶沈着症)が沈着
2:
関節リウマチの初発関節として手指MPPIP、手関節、足MTP、膝、足関節などが多い。RADIP関節が初期より侵されることはまれ。
3:
掌蹠膿疱症性関節骨炎は肋骨や鎖骨の胸骨付着部に限局する場合が多く、胸肋鎖骨肥厚症として知られている。
4:RA
因子陰性で脊椎と仙腸関節が侵される疾患
5:
閉経後の女性に母指CM関節変形性関節症は起こる。


【17】.強直性脊椎炎について正しいものの組み合わせをaeから1つ選べ。
1.仙腸関節、脊椎連結部、下肢大関節の慢性炎症のため、典型的には脊椎、関節の強直が緩徐に進行していく。
2.90%以上の症例で、HLA-B27が陽性である。
3.男女比は5:1と男性に多く、1020歳台に発症することが多い。
4.初期症状は腰部、殿部、背部の痛みなど非特異的で、痛みは朝方や夜間に多く、運動により軽快することが特徴的とされる。
a:1,3,4
のみ b:1,2のみ c:2,3のみ d:4のみ e:14の全て

【18】.RAに対する人工関節手術に対して正しい組み合わせを選べ。
1)
股関節および膝関節の人工関節置換後の長期成績は安定している。
2)60
歳以下の患者でも、人工関節置換術を行うことがある。
3)RA
患者は関節包などの軟部組織の弛緩や股関節周囲を含めた筋力低下があるため、人工関節置換術後は特に脱臼に注意する。
4)
人工関節置換術ごの合併症として人工関節の脱臼、感染、ゆるみ、磨耗、DVT、肺塞栓などは極めて稀なので術前に患者に説明する必要はない。
5)
足関節置換術は術後長期成績も安定しており、一般に行われている。
a1,2,3 b1,2,5 c1,4,5 d2,3,4 e 3,4,5
解答. a

【20】 間違っているものを選べ?(問題文、忘れてしまいました)
骨肉腫  ALP↑
前立腺癌 PSA↑
骨髄腫  尿中VMA↑
褐色腫  PTH↑
膵癌   CA19-9↑ 

 

【21】.骨肉腫について正しい記載の組み合わせを選べ。
1.原発性悪性骨腫瘍の中で最も頻度が高い。
2.股関節周辺に好発する。
3.放射線治療が著効する。
4.術前化学療法の効果は、骨シンチの取り込みの減少で判定できる。
5.近年、5年生存率は50〜70%になっている。
a) 1.2  b) 1.5  c) 2.3  d) 3.4  e) 4.5

 

22.軟部腫瘍について正しい記載の組み合わせを1つ選べ。
編集
(1)5cm
を越えるものは悪性の可能性が高い。
(2)
境界明瞭な腫瘍は良性の可能性が高い。
(3)
痛みを伴うものは悪性の可能性が高い。
(4)
難治性の潰瘍は軟部腫瘍の可能性を考える。
(5)
診察ではリンパ節の触診が重要である。
a(1)(2)(3) b(1)(2)(5) c(1)(4)(5) d(2)(3)(4) e(3)(4)(5)

 

23 化膿性関節炎について正しいものを選びなさい。

1)化膿性関節炎後の変形性関節症はまれである

2)抗生剤の投与の前に関節液の培養検査を出す

3)起炎菌として成人では黄色ブドウ球菌が多い

4)関節炎の場所として股関節が多い

5)X線で骨増殖性変化を呈することが多い

 (a)12  (b)15  (c)23  (d)34  (e)45

解答c

 

24. 乳児急性化膿性股関節炎について、誤っているものを一つ選べ。
a.
片側発症が多い。
b.
起炎菌は、肛門に近い関係から大腸菌がもっとも多い。
c.
排膿が大事。
d.
痛みのために足を動かさないことを仮性麻痺という。
e.
穿刺や切開をして、内圧を減圧する。

 

 

25.急性化膿性骨髄炎について正しい組み合わせを選べ。

1.主として高齢者に起こる。

2.後発部位は扁平骨である。

3.隣接化膿層からの伝播がもっとも多い原因である。

4.できるだけ早期から抗生剤を投与する。

5.鑑別診断として疲労骨折、骨腫瘍、白血病が考えられる。

 a.1,2  b.1,5  c.2,3  d.3,4  e.4,5

 

 

26 人工関節置換術後感染について正しい組み合わせを選べ。

1.感染悪化の恐れがあるため、関節穿刺は行ってはならない。

2.単純X線で診断可能である。

3.人工関節置換術後に最も多い合併症で、5〜10%の頻度で起こる。

4.術後早期合併と、遅発性合併がある。

5.コンポーネントの緩みがある場合は、一旦人工関節は抜去する。

a. 1,2   b. 1,5   c. 2,3   d. 3,4   e. 4,5

 

 

 

27 結核性脊椎炎について正しい組み合わせはどれか。
1
疼痛は化膿性脊椎炎より軽い
2
結核薬は少なくとも6ヶ月は投与する必要がある
3
血行性にまず椎間板に病巣をつくる
4
反応性骨形成が高頻度にみられる
5
外科治療の適応とはならない
a)12  b)15  c)23  d)34  e)45

 

28 正しいものを選べ。

1 壊死性筋膜炎は鎮圧しないと生命に危険が及ぶ。

2 海水由来の腸炎ビブリオが壊死性筋膜炎の原因として最も多い。

3 ガス壊疽は嫌気性菌クロストリジウムが原因として最も多い。

4 ガス壊疽で死ぬことは稀である。

5 ガス壊疽には高圧酸素療法が有用である。

a)12  b)15  c)23  d)34  e)45

 

 

29 股関節について、間違っているものをひとつ選べ。

a 外転筋力の低下で、trendelenburg跛行がみられる

b 脚長は、上前腸骨棘から足関節内顆で測定する

c 下腿周囲径は膝蓋骨遠位から5cmのところで測定する

d 大腿周囲径は膝蓋骨近位から10cmのところで測定する

e 股関節を屈曲・外転・外旋位で伸展強制すると股関節由来の疼痛が誘発されやすい

 

30.誤っているものをひとつ選べ。
1.
骨盤骨折-経カテーテル動脈塞栓術
2.
特発性大腿骨頭壊死症-アルコール愛飲歴
3.
滑膜腫-滑膜切除
4.
弾発股(外側型)-小転子
5.
オステオライシス-人工関節の非感染性ゆるみ

 

31】次のうち保存的に治療するのはどれか?


(a)
大腿骨頸部内側骨折
(b)
大腿骨頸部外側骨折
(c)
寛骨臼関節内骨折
(d)
股関節脱臼骨折
(e)
坐骨剥離骨折

 

解答 e   H18年卒試34類似

 

33】大腿骨頭壊死症のX線所見で正しいものの組み合わせを答えよ。

 

(1)骨棘形成

(2)骨硬化像

(3)関節裂隙狭小

(4)帯状硬化像

(5)骨頭圧潰

a.(1)(2)  b.(1)(5)  c.(2)(3)  d.(3)(4)  e.(4)(5)

 

解答 e   H18年卒試31類似

 

3434.60歳女性。肥満はあるが、術前検査で高脂血症を指摘された以外は異常はなかった。変形性股関節症の診断で人工股関節全置換術を受けた。術後5日目に車いすに移動したところ、激しい胸痛を訴えた。まず考えるべき疾患はどれか。

 

(1) 肋骨骨折

(2) 虚血性心疾患(狭心症、急性心筋梗塞)

(3) 静脈血栓症

(4) 肺炎

(5) 大動脈解離

a.(1)(2)  b.(1)(5)  c.(2)(3)  d.(3)(4)  e.(4)(5)

 

解答 c

H19卒試【35】とほぼ同じ。

静脈血栓塞栓症は、肺血栓塞栓症 (Pulmonary embolism; PE) と深部静脈血栓症 (Deep vein thrombosis; DVT) を併せた疾患概念。

 

35】変形性膝関節症について誤ったものの組み合わせを一つ選べ。

 

1)一次性の内側型関節症が大部分を占める。

2X線上の硬化像は増殖性変化を示す所見である。

3)肥満は変形性膝関節症の危険因子である。

4)疼痛は安静時に強い。

5)変形性膝関節症の関節液は混濁することが多い。

 a.(1)(2)  b.(1)(5)  c.(2)(3)  d.(3)(4)  e.(4)(5)

 

解答 e

(1)○:一次性とは加齢による退行性変形によるもので大多数を占める。

(2)○:骨形成、軟骨下骨の骨硬化、関節裂隙の狭小化が特徴的。

(3)○:50歳以上の肥満女性に多く、体重による負担はリスクである。

(4)×:立つとき、階段昇降時に生じる痛みが特徴的。安静時痛は骨壊死、腫瘍、感染症を考える所見である。

(5)×:淡黄色透明な関節液である。

 

36】変形性関節症の患者に推奨できない運動はどれか?

 

(1)水泳

(2)自転車

(3)ウォーキング

(4)ジョギング

(5)登山

 

解答 5

 

37】神経病性関節症について誤ったものを選べ。

 

(1)激烈な疼痛を伴う

(2)原因のひとつに脊髄癆がある。

(3)単純X線写真にて関節裂隙の狭小化と関節不安定性を認める。

(4)別名Charcot関節ともいう。

(5)手術療法として関節固定術の適応はない。

a.(1)(2)  b.(1)(5)  c.(2)(3)  d.(3)(4)  e.(4)(5)

 

解答:b H19年卒試38に類似

(1)×:神経疾患による痛覚障害から関節に過剰な負担がかかってしまい生じる疾患であるため。

(2)○:外傷以外の原因で最も多い。その他の原因として糖尿病、脊髄空洞症などがある。

(3)○:初期にはびまん性骨硬化と関節周囲の不規則な石灰化。進行すると関節裂隙の狭小化や関節の不安定性が見られる。

(4)○:Jean Martin Charcot(1825-1893,フランス人)1868年 脊髄癆4例で「失調患者の関節症」として発表(Arch Physiol Norm Pathol)。

(5)×:原疾患の治療とともに、装具による保護、病巣の滑膜切除や関節固定術を行う。

 

38】変形性関節症に対する内視鏡手術について、正しくないものの組み合わせを一つ選べ。

 

(1) 手術侵襲が小さい。

(2) 関節包内の炎症性メディエータを洗浄することが期待できる。

(3) 半月板症状がある場合は適応がない。

(4) 長期成績が安定している。

(5) 滑膜切除や遊離体摘出ができる。

a.(1)(2)  b.(1)(5)  c.(2)(3)  d.(3)(4)  e.(4)(5)

 

解答 d H17年卒試10に類似

(1) TKAなどに比べればはるかに侵襲は小さく、翌日から車椅子または松葉杖を使用して移動ができる。

(2)○ もちろんできる。

(3)×? 症状があるからこその処置でしょう。

(4)× 効果の持続は短い。

(5)○ ◆滑膜切除術:各種パンチ、シェーバーまたは電気メスで炎症を起こしている部分を切除する。後方部分の切除が最も難しく、部分的に切除不能な場合もある。◆遊離体摘出術:骨の一部などが破損し、関節内部に遊離して存在している断片を遊離体と呼ぶ。一般的に5mmより小さい断片は、洗浄や吸引のみで取り除くことができ、5mm以上のものは細かく砕いて取り出す。

 

39】人口膝関節置換術(Total Knee Arthroplasty;TKA)について正しい組み合わせを選びなさい。

 

(a)高度変形では不適応である。

(b)ポリエチレン磨耗粉は骨吸収の原因となる。

(c)変形の矯正が可能である。

(d)耐久性は10年である。

(e)殆どの症例では正座可能

1.ab  2.ae  3.bc  4.cd  5.de

 

解答 3   平成19年卒試39番に類似

d.耐久年数は20年。

 

40】特発性膝骨壊死について正しいものを選べ。


(1)
若年女性に多い
(2)
大腿骨外側顆に好発する
(3)
夜間痛を伴うことが多い
(4)
進行すると関節面の圧潰を伴う
(5)
単純X線が早期診断に有用である。

1.ab  2.ae  3.bc  4.cd  5.de


解答/解説案 d
(1)
×50歳以上の中年女性。
(2)
×大腿骨内側顆部に好発する。
(3)
○変形性膝関節症との鑑別ポイントは、特に夜間に痛みが強くなること。
(4)
○ 5.×MRI
<Step
に無いので以下補足>
特発性骨壊死は比較的稀な疾患で、大腿骨内側顆中央部に好発し、50歳以上の中年女性に多く、男性の3倍の頻度(Patel 1998)。原因は外傷性や血管性などが報告されてきたが、はっきりとしてない(Assouline 2002)。近年、軟骨下不全骨折または、それが進行した軟骨下骨折が原因であるという報告がある(Yamamoto 2000)。症状は、通常の変形性関節症と似た所見を呈するが、初期に夜間安静時に急性に疼痛が発症することがある。関節面が陥没を始めると非常に痛みが強くなる。初期にX線上明らかでない時期(stage 1)があり、MRI検査で診断する必要がある。
治療法は通常の変形性膝関節症の症例と変わりなく、治療期間が長期にわたることが違いである

41. 次のうち関連性の深いものを選べ。

(1) 離断性骨軟骨炎:自家骨軟骨移植(モザイクプラスティ)

(2) ギプス固定肢位:膝屈曲60度

(3) 膝蓋大腿不安定症:Apley test

(4) 内側半月板損傷:McMurray test

(5) 前十字靱帯損傷:giving way(膝くずれ現象)

a. 1,2,3b. 1,2,5c. 1,4,5d. 2,3,4e. 3,4,5

 

解答 c

(1) ○:原因となっているスポーツを禁止し、ギプス固定を3週間ほど行う。その後患肢の安静などの保存的療法。分離期・遊離期の進行例では骨軟骨片の固定や遊離対の摘出を行う。(p.228T-61

(2) ×:膝蓋骨骨折で転移がないものはシリンダーキャストによるギプス固定を行うが、この時は膝関節伸展位で固定し、膝関節が屈曲しないように大腿上部までギプスを巻く。(p.147

(3) ×:膝蓋骨脱臼のことと思われる。Apley testは膝半月板損傷の徒手検査法である。(p.147T-33

(4) ○Apley testMcMurray testは共に半月板損傷の検査法。(p.423T-33

(5) ○giving way(膝くずれ)は前十字靱帯損傷の慢性例でみられる症状。(p.426T-34

p.○○STEP整形外科第2版、T-○○RB minor第2版を参照

 

42 関節鏡を用いて行うことのできる操作を二つ選ぶ。

1.半月板切除術

2.半月板縫合術

3.最小侵襲人工関節置換術

4.外側側副靱帯縫合(置換だったかも・・・)

5.前十字靱帯再建術

a 1,2   b 1,5   c 2,3   d 3,4  e 4,5(選択肢の組合せは怪しいです。すいません)

 

43.膝関節内血腫を来たす障害はどれか。正しい組み合わせを一つ選べ。

(1)色素性絨毛結節性滑膜炎(PVS)

(2)半月板損傷

(3)前十字靭帯損傷

(4)内側側副靭帯損傷

(5)オスグッド・シュラッター病

a.(1)(2)(3) b.(1)(2)(5) c.(1)(4)(5) d.(2)(3)(4) e.(3)(4)(5)

 

44.問題文は2007年卒試45番と全く一緒。

(1)外側円板状半月板損傷 

(2)半月板バケツ柄損傷 

(3)前十字靭帯損傷

(4)ベーカー嚢腫 

(5)大腿骨外顆特発性骨頭壊死

a.(1)(2)(3) b.(1)(2)(5) c.(1)(4)(5) d.(2)(3)(4) e.(3)(4)(5)

 

 

45.運動していて受傷したACL損傷と思われる症例の画像問題。(自信有りませんが、半月板は多分大丈夫だったと思います)(MRIが二枚ありました)

この症例で見られる検査結果として正しいものを選べ

1.関節内血腫が見られた

2.Lachman test陽性

3.Pivot-shift test陽性

4.Stest陽性(すみません忘れました)

5.McMarley test陽性

選択肢

(123),(234),(345),(135),(全部)

 

 

462007卒試47と一緒と思って細かく覚えてなかったらちょっと違ったかも^^;

25歳男性。右膝外側に車が衝突。歩行困難なため救急搬送された。

右膝以外の合併症はない。右膝の単純X線を示す(恐らく右脛骨頚部の斜めの骨折)。正しいものを選びなさい。

(1)外側からの直達力による。

(2)変形性膝関節症になる頻度が比較的高い。

(3)関節内には脂肪滴を含む関節液が認められる。

(4)髄内釘による固定が必要。

(5)牽引、整復して8週間ギプス固定したあと、荷重歩行訓練、関節可動域訓練をする方針である。

a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

 

解答 a

 

 

47. 脊椎・脊髄の解剖につき正しい記載の組み合わせをaeから一つ選べ。

1.環椎横靭帯は環軸椎の安定に寄与している。

2.後縦靭帯は脊髄のすぐ後方に位置している。

3.頚椎の神経根は7対である。

4.椎間孔には神経根が入っている。

5.ルシュカ(Luschka)関節は中・下頚椎に特徴的である。

a.(1)(2)(3) b.(1)(2)(5) c.(1)(4)(5) d.(2)(3)(4) e.(3)(4)(5)

 

 

48.頚椎症性脊髄症の症候として特徴的でないものはどれか。

a.手指巧緻運動障害 b.痙性麻痺 c.Lasegue徴候 d.Horner症候群 e.膝蓋腱反射亢進

1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de

 

答え 4

 

 

49. 第7頸髄神経根障害に見られる所見について正しい組み合わせを選べ。

(1)手関節掌屈力の減弱

(2)手指背屈力の減弱

(3)手指屈曲力の減弱

(4)前腕、手の橈側知覚障害

(5)上腕三頭筋腱反射の減弱

a(1)(2)(3)  b(1)(2)(5)  c(1)(4)(5)  d(2)(3)(4)  e(3)(4)(5)

 

解答 bH18卒試52と同一)

 

 

50.関節リウマチに伴う頚椎病変で頻度が高いものを選べ。

(1) 環軸椎亜脱臼 (2) 軸椎垂直亜脱臼 (3) 頚椎椎間板ヘルニア (4) 後縦靭帯骨化症 (5) 軸椎下亜脱臼

a.(1)(2)(3) b.(1)(2)(5) c.(1)(4)(5) d.(2)(3)(4) e.(3)(4)(5)

 

解答 b

 

60. 先天性股関節脱臼について適切でない組み合わせを選べ。
1 関節造影では内反した関節唇が確認される。
2
 X線ではShenton線・Calve線の乱れが見られることが多い。
3
 骨頭は上後方に移動する。
4 見かけ上患肢は長く見える。
5 大腿骨頭が関節包から逸脱している。
a)12 b)15 c)23 d)34 e)45

 

63 大腿骨頭すべり症について正しいものを選べ。

1.
女性に多い。
2.
前方にすべるほうが圧倒的に多い。
3.
両側発症が10%みられる。
4.
軽症例にはin situ pittingが行われることが多い。
5.
初潮前には稀である。

a)1.2 b)2.3 c)3.4 d)4.5 e)1.5

 

66.肩関節脱臼について次のうち正しいものの組み合わせを選べ。
 
1.
 肩関節は前方脱臼の頻度が後方脱臼より圧倒的に多い。
2.
 脱臼後は拘縮予防のため、直ちに肩関節可動域訓練を開始する。
3.
 前方脱臼時に上腕骨頭後外側に見られる病変をBankart lesionという。
4.
 Apprehension signとは脱臼肢位を強制した際の疼痛誘発を指す。
5.
 若年者の脱臼ほど反復しやすい。
 
a. (1), (2)  b. (2), (3)  c. (3), (4)  d.(4), (5)  e. (1), (5)
 
答え e
1.○
2.×3
週間くらい固定
3.×
前下部分の関節唇の欠損
4.×
疼痛誘発ではなく不安感
5.○

 

 

69、小児の上腕骨外顆骨折で起こりやすい合併症はどれか。正しい組み合わせを一つ選べ。
1
内反肘
2
外反肘
3
蜘発性尺骨神経麻痺
4
偽関節
5Volkman
阻血性拘縮
a123
b125c145d234e345

 

 

72.神経障害と組み合わせが正しいものを選びなさい。

1.尺骨神経障害−下垂指

2.正中神経障害―鷲手

3.橈骨神経障害―下垂手

4.筋皮神経障害―猿手

5.腓骨神経障害―内反足

 

 

73. 次のうち手根骨でないものはどれか。

(1) 船状骨

(2) 月状骨

(3) 大菱形骨

(4) 豆状骨

(5) 立方骨

a (1)(2) b (1)(5) c (2)(3) d (3)(4) e (4)(5)

解答: b 

H19年卒試 73と同じ問題。

 

 

74.以下運動と関連が深いのはどれか?

1.テニス 上腕骨外上顆

2.バスケ ばね指

3.バレー デクエルバン病

4.野球  マレット指

5.ゴルフ 上腕骨内上顆

 A.1,2,3  B 1,2,5  C 1,4,5 D 2,3,4 E 3,4,5

 

 

76 前距腓靭帯を示唆するのはどれか。
 
1、足関節の前方引き出し現象
2、足関節の過剰背屈性
3、足関節の外旋動揺性
4、足関節の内反動揺性
5、外果前方の限局した圧痛

 a.123  b.125  c.145  d.234  e.345

 

 

77.先天性内反足にみられないものを1つ選べ。
(1)
尖足 (2)内反 (3)内転 (4)凸足 (5)外足
:
解答:(4)H18卒試78と同一
(1)
:足関節の底屈位変形。
(2)
:踵部が内方回転。
(3)
:前足部が水平面で内方へ向く。
(4)
×:凸足は縦アーチが減少する(偏平足)。先天性内反足でみられるのは逆の凹足。
(5)
:外足について調べましたが、回外足のことではないでしょうか。
先天性内反足では回外するのでこの場合だと○になります。

 

 

78.先天性内反足の治療について誤っているものを選べ。
1.矯正ギプス包帯は最初から無理にでもつけるべき。
2.デニスブロウエ副子は生下時からつけるべき。
3.矯正ギプスは原則として膝上からつけるべき。
4.手術療法は有効な治療法であり、躊躇すべきではない。
5.矯正ギプスではまず底屈を矯正すべき。

a.123  b.125  c.145  d.234  e.345

 
 

79.アキレス腱断裂について誤っている記載の組み合わせを1つ選べ。
(1)
アキレス腱を強打した時に起こることが多い。
(2)
患肢でのつま先立ちは不可能である。
(3)
足関節の底屈は可能である。
(4)
断裂部で腫瘤を触知する。
(5)
腹臥位で患側の腓腹筋をつかむと足関節は底屈する。
a(1)(2)(3)
 b(1)(2)(5) c(1)(4)(5) d(2)(3)(4) e(3)(4)(5)

 

 

80. 以下に述べる足部に生じる骨折のうち、誤っているものをa~eから一つ選べ。

a. 脛骨天蓋骨折のような関節内骨折においては、骨折を変形なく癒合させることが重要である。
b.
足関節果部骨折では、骨折が生じているため靭帯の断裂については考えなくて良い。
c.
距骨体部の骨折では、骨壊死発生の危険性について十分に注意しなければならない。
d.
踵骨骨折は高所からの転落によって生じることが多く、このため踵骨が扁平化することが多い。このためBohler角は減少することが多い。
e.
下腿骨折においては、母趾外側、2趾内側の近くの確認は前脛計骨区画症候群の有無を検査する上で重要である。

 

81.骨肉腫について記載せよ。
(1)
発生部位、発生年齢
(2)
単純X線所見
(3)
病理組織学的所見(生検標本)
(4)
治療方針

 

82.大腿骨頚部骨折について説明せよ。

(1)好発年齢
(2)
分類
(3)
治療法(分類に沿って)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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