平成14年度 統合機能生理学 前期追試験

平成14年10月16日実施、試験時間は120分。問題・解答用紙はB4で7枚。

以下の解答(例)は当日掲示されたもの。

1枚目
1. 感覚系に関する記述で、1〜20の( )に入る最も適当な語句を下の回答欄に記入しなさい。

1) 感覚神経の分類で、特殊体性感覚神経は(1:視覚)、(2:聴覚)および(3:平衡覚)などの感覚情報を伝え、特殊内臓性感覚神経は(4:味覚)や(5:聴覚)などの感覚情報を伝える。
2) 筋からの感覚情報を伝える神経線維には、筋紡錘からの(6:Ia)線維があり、この線維は直接(7:脊髄運動または運動)ニューロンに情報を伝え、筋の収縮を起こす。これを(8:伸長または単シナプス)反射という。また、皮膚からの感覚情報を伝える線維には、(9:Aβ)線維、痛みを伝える有髄の(10:Aδ)線維、無髄の(11:C)線維がある。(11)線維は他にも(12:熱情報または熱覚、温度)や(13:化学的刺激)などを伝える。
3) 末梢神経の細胞体は(14:後根神経節または脊髄神経節)に存在する。また、顔面からのものは(15:三叉神経節)に存在する。
4) 意識にのぼらない感覚情報は(16:筋紡錘)や(17:腱紡錘またはGolgi腱器官)からの情報を伝え、(18:脊髄小脳)路を上行する。この経路の障害によって(19:失調症または感覚性失調症)が起こるが、これは(20:視覚)からの入力によって代償される。

2. 痛覚伝達に関する以下の記述で、1〜20の( )に入る最も適当な語句を下の解答欄に記入しなさい。

1) 痛みの受容体は(1:自由神経)終末と呼ばれる部位に存在し、刺激によって(2:起動または受容器)電位を発生する。その情報は(3:外側脊髄視床)路を上行し、(4:視床)を介して大脳の(5:頭頂葉)に存在する(6:中心後)回に情報を送る。その情報は更に(7:感覚連合または連合)野に伝えられて認識される。
2) 痛覚系には痛みを抑制する系が存在し、それには脳幹に存在する縫線核からの(8:セロトニンまたは5-HT)を含むもの、(9:青斑核)からの(10:ノルアドレナリン)を含むもの、また、内因性オピオイドの一つである(11:エンケファリンまたはエンドルフィン)を含む系などが知られている。
3) 痛み刺激は情動反応を引き起こすが、これには痛みを伝える神経線維のうち(12:C)線維が関与しており、その線維は脳幹で(13:網様体)に側枝を出し、情動反応を引き起こす(14:辺縁系)に伝えられる。また、(15:視床下部)にも伝えられ血圧上昇などの自律神経系の変化を引き起こす。
4) 痛みの伝達には様々なペプチドが関与していることが知られているが、これは(16:サブスタンスP)や(17:CGRPまたはソマトスタチン、エンケファリン)などがある。また、炎症による痛みの修飾には(18:ブラジキニン)や(19:プロスタグランディン)が関与しており、痛刺激に対する閾値を(20:下げ)る。


2枚目
3. 視覚系に関する記述で正しいものには( )に○をつけなさい。誤ったものに○をつけると、その分だけ減点になる。×はつけないように。

1) (○)網膜の中心窩には錐体が多い。
2) (○)中心窩では神経節細胞は消失している。
3) (○)中心窩は速い順応を示す。
4) (○)水平細胞やアマクリン細胞は抑制性である。
5) (○)神経節細胞は双極細胞から直接入力をうける。
6) (○)視細胞は全て光刺激によって過分極を起こす。
7) (○)視細胞では光刺激によってcGMPが分解され、ナトリウムチャネルが閉じる。
8) (○)杆状体は錐状体より弱い光刺激に応じる。
9) ( )錐状体は網膜周辺部に多い。
10)( )夜間の視力には錐状体が関与している。
11)( )杆状体は錐状体と異なり光順応を示さない。
12)( )錐状体にある光感受性物質はロドプシンである。
13)(○)夜行性の動物の網膜は杆状体が多い。
14)(○)視交叉部で交叉線維が切断されると両耳側の半盲が起こる。
15)(○)外側膝状体は6層に分けられ、外側の3〜6層は色に反応する。
16)(○)視覚の連合野は側頭葉にもある。
17)(○)眼振には上丘が関与している。
18)(○)第一次視覚野には左右から情報が交互に入力する。
19)(○)対光反射には第一次視覚野は関与していない。

4. 運動系に関する記述で1〜30の( )に最も適した語句を下の回答欄に記入しなさい。

1) 運動系には4つのシステムがあり関与しており、それには筋の収縮を支配する最終共通経路、運動ニューロンを直接コントロールする(1:直接賦活)経路、これは(2:錐体路)とも呼ばれる、と筋の緊張等をコントロールする(3:間接賦活)経路、これは(4:錐体外路)とも呼ばれる、が脊髄に下行している。更に(1)と(3)は制御系によって統御を受けており、この回路には(5:小脳)と(6:大脳基底核)系が関与している。(6)系には(7:線条体)、淡蒼球、視床下核、(8:黒質)が含まれる。
2) 筋緊張のコントロールには、骨格筋の中の(9:筋紡錘)からの情報が重要で、これは(10:Ia)線維によって運ばれ、(11:αまたはアルファ)運度ニューロンを興奮させる。この運動ニューロンからは(12:αまたはアルファ)線維が伸び、(13:錘外)筋を収縮させる。このような反射を(14:伸長または単シナプス)反射と呼ぶ。また、この反射の感度を調節する系として(3)経路があり、脊髄の(15:γまたはガンマ)運動ニューロンとシナプスを作りその興奮性をコントロールする。この運動ニューロンから出た線維は(16:γまたはガンマ)線維と呼ばれ、筋紡錘の(17:錘内)筋を支配する。一方、Golgi腱器官からの情報は(18:Ib)線維によって脊髄に伝えられる。
3) (3)経路のみが選択的に傷害された時には、(19:痙直)と呼ばれる筋緊張異常が起こり、(20:折りたたみナイフ)現象が見られる。また、(1)が選択的に傷害された時には、(21:麻痺または筋力低下または反射低下)や病的反射の一つである(22:バビンスキー)兆候が見られる。
4) 小脳の障害によって(23:運動性失調症)が現れ、歩行時に著明になる。また、不随の動き、すなわち(24:振戦)が見られ、その特徴は運動時に強くなることである。これを(25:企図振戦)と呼ぶ。感覚障害によっても同様の症状が見られるが、その鑑別として(26:ロンベルグまたはRomberg)テストを行う。
5) 大脳基底核の障害で見られる疾患として、(27:パーキンソンまたはPerkinson)病やハンチントン舞踏病があるが、(27)で見られる筋緊張亢進は(28:固縮)と呼ばれ、折りたたみナイフ現象を示さない。また、(27)で見られる振戦は(29:3〜4)ヘルツの規則的な動きで、随意運動によって(30:現象または消失)する。


3枚目
1. 正しいものを一つだけ選びなさい。
(1)
ア. 蝸牛の内リンパ液に含まれる陽イオンは主にNa+である。
イ. 蝸牛の内リンパ腔は、外リンパ腔に対して正の電荷を持つ。
ウ. 蝸牛の内リンパ液は外リンパ液に比べて浸透圧が高い。
エ. 蝸牛の内リンパ液には、Ca2+イオンが含まれていない。
答え(イ)

(2)
ア.蝸牛マイクロホン電位は、血管条に起因する。
イ. 蝸牛マイクロホン電位の位相は、刺激音の位相の整数倍で変化する。
ウ. 蝸牛マイクロホン電位の振幅は、常に第1回転の方が第3回転より大きい。
エ. コルチ器官の内有毛細胞は、感覚毛が外方へ屈曲すると脱分極する。
答え(エ)

(3)Bekesyの進行波説によると、蝸牛の頂点に行くほど基底膜の硬直性が(1)なので、低周波による進行波のピークは(2)の近くにできる。
ア.(1)大、(2)頂点
イ.(1)大、(2)卵円窓
ウ.(1)小、(2)卵円窓
エ.(1)小、(2)頂点
答え(エ)

(4)聴覚の一次嗅覚線維は、
ア.音刺激によって受容器電位が発生する。
イ. 音刺激によって起動電位が発生する。
ウ. 音刺激がなければ、スパイクは発生しない。
エ. 音刺激によって発生するEPSPは、順応による変化がない。
答え(イ)

(5)
ア.前庭階と蝸牛管は蝸牛頂でつながっている。
イ. 耳小骨反射には、三叉神経および聴神経が関与する。
ウ. 単一聴神経線維の応答野の特徴は、低域遮断高域漸増である。
エ. コルチ器官の内有毛細胞の受容器電位のAC成分の振幅は、高周波になるほど小さい。
オ. 伝音性難聴では、骨伝導が傷害されている。
答え(エ)

(6)10dB SPLの音圧を10倍にすると、その音圧レベルは、
ア.20dB SPLになる。
イ. 21dB SPLになる。
ウ. 30dB SPLになる。
エ. 100dB SPLになる。
答え(ウ)

2. 中耳におけるインピーダンス整合(impedance matching)について、簡単に述べよ。
キーワード:
   外耳(空気)と内リンパ(液体)の音響インピーダンスの違い
   入射音エネルギーの損失
   鼓膜の面積:前庭窓の面積比(約20:1)
   ツチ骨とキヌタ骨のてこ比(約1.5:1)


3. 感音性難聴について、簡単に述べよ。
キーワード:
   コルチ器官、上行性神経路の障害
   高音域の聴覚障害
   抗結核剤
   利尿剤等の長期服用


4. 正しいものを一つだけ選びなさい。
(1)回転後の眼振(postrotatory nystagmus)の方向は
ア. 眼球が速く動く方向のことをいい、回転方向と同じである。
イ. 眼球がゆっくり動く方向のことをいい、回転方向と同じである。
ウ. 眼球が速く動く方向のことをいい、回転方向と反対である。
エ. 眼球がゆっくり動く方向のことをいい、回転方向と反対である。
答え(ウ)

(2)半規管膨大部の有毛細胞は、
ア.第一次感覚細胞で不動毛が動毛の方向へ動くと脱分極する。
イ. 第二次感覚細胞で不動毛が動毛の方向へ動くと脱分極する。
ウ. 第一次感覚細胞で動毛はなく不動毛が外側へ動くと脱分極する。
エ. 第二次感覚細胞で動毛はなく不動毛が外側へ動くと脱分極する。
答え(イ)

(3)
ア.Caloricテストで、右外耳に冷水を入れると左眼振が起こる。
イ. 水平半規管はその前端部が水平面より約30°下がっている。
ウ. 膨大部のtypeT有毛細胞には、遠心性線維が直接シナプスを形成している。
エ. 耳石は塩化カルシウムでできている。
答え(ア)

5. 以下の分のかっこに、最も適当な語句を入れよ。
 神経ペプチドの中には、はじめ末梢臓器で発見され、その後脳内にも存在することが明らかになった物質が多い。すなわち、CCKやア.(VIP、サブスタンスP、NPYなど)などのイ.(脳−腸管ペプチド)である。
 その他、corticotropin releasing hormone(CRH)などのウ.(視床下部ホルモン)や、vasopressinなどのエ.(下垂体後葉ホルモン)などがあり、いずれも血中に放出されるホルモンとして作用するが、脳内ではオ.(神経修飾物質)として神経細胞に作用する。

6. 以下の分のかっこに、最も適当な語句を入れよ。
 視床下部の機能は、(1)摂食行動や飲水行動、およびア.(体温調節、性行動など)などの本能行動の制御、(2)辺縁系との線維連絡によるイ.(情動)行動の制御、(3)自律神経系の制御、(4)ウ.(内分泌)系の制御、(5)睡眠と覚醒、および(6)生体リズムの制御など、多彩である。これらの機能を発揮するために、視床下部には、特殊なニューロン群がある。たとえば、血中のブドウ糖などの化学物質に反応する化学感受性ニューロンや、エ.(温度)感受性ニューロン、およびオ.(浸透圧)感受性ニューロンなどである。
(エ、オは、pH、Naイオン、ホルモンなども可)



4枚目
1. 自律神経系によって、二重かつ拮抗的に支配される生理学的機能を3つ例示せよ。ただし、単一支配や共同支配は除く。(3点)
(例)心拍数  交感神経系→促進、副交感神経(迷走神経)→抑制

二重支配…交感、副交感両神経による支配のこと。
拮抗支配…二重支配のとき、両神経による作用は一般に反対方向の支配であること。
例)心臓 交…機能亢進、冠動脈拡張 副…機能抑制、冠動脈収縮
  肺・気管支 交…気管拡張 副…気管収縮
  瞳孔 交…瞳孔散大 副…瞳孔縮小
  膀胱 交…壁弛緩、括約筋収縮 副…壁拡張、括約筋弛緩


2. 関連痛が起こるメカニズムを説明し、代表的な例を3つ挙げよ。(3点)
・ 「収束説」
体性求心性神経線維と内臓求心性線維とが同一の脊髄視床路ニューロンに収束している。この場合、皮膚の痛み受容器を麻酔しても痛みは消えない。
・ 「促通説」
内臓臓器より上行するインパルスが体性領域からの求心線維を受け取る脊髄視床路ニューロンの発火閾値を低下させる。皮膚の痛み受容器を麻酔してやると痛みは消える。
例)狭心痛…左腕内面、胆石痛…右肩へ抜ける痛み、膵臓痛…背部痛、尿管結石…精巣



5枚目
問1.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)ホルモンは構造的に、アミノ酸誘導体、ペプチド、ステロイドに分類できる。
(2)末梢内分泌器官は一般的に視床下部−下垂体系だけでなく、自律神経系の制御を受けている。
(3)ペプチドホルモンは標的細胞の膜表面の受容体に結合し、細胞内情報伝達物質を介して、作用を発現する。
(4)ステロイドホルモンは細胞内受容体に結合し、蛋白合成の調節を介して作用を発現する。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (e)

問2.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)内分泌系は主として、内部環境の恒常性の維持、エネルギー代謝、発育と成長、性の分化と生殖、の四つの生体機能を調節している。
(2)内分泌系の制御機構として、ネガティブフィードバックよりもポジティブフィードバックが一般的である。
(3)ホルモンは、特定の臓器(内分泌腺)で作られ、血行によって遠くに運ばれて特定の標的器官に作用し、少量で特異的効果を表す物質、と定義されたが、必ずしもこの定義に合わないものもある。
(4)ACTH、GH、コルチゾール分泌には日内リズムが認められる。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (d)

問3.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)ソマトメジンは視床下部で合成され、正中隆起で分泌され、下垂体前葉でGH、TSHの分泌を抑制する。
(2)オキシトシンと抗利尿ホルモンは同じものである。
(3)下垂体門脈血中のドーパミンは下垂体前葉からのPRL分泌を抑制する。
(4)有窓毛細血管に富む脳室周囲器官では、血中の物質が直接ニューロンを刺激する。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (c)

問4.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)下垂体前葉ホルモンにはTSH、PTH、LH、ADH、FSH、ソマトメジンなどがある。
(2)下垂体前葉ホルモンの作用は全て下位のホルモンの生成物質の調節のみである。
(3)下垂体前葉ホルモンのほとんどが視床下部ホルモンによる分泌調節を受けている。
(4)下垂体後葉には視索上核と室傍核からの神経終末が存在する。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (c)

問5.下垂体の外科的除去の後に起こってくる症状として正しいものの組み合わせはどれか?
(1)尿量の著しい増加
(2)基礎代謝量の低下
(3)重い病気や外傷への抵抗力の減退
(4)インシュリン注射が血糖値へより大きい効果を持つ
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (e)

問6.甲状腺機能亢進症で見られる症状として正しいものの組み合わせはどれか?
(1)頻脈
(2)体重減少
(3)手指の振戦
(4)発汗
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (e)

問7.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)インシュリン様成長因子-I(IGF-I)は、視床下部と下垂体の両方に負のフィードバックをかけ、GHの分泌を抑制する。
(2)ヒトではGHは早朝覚醒時に最高値を示す。
(3)低血糖、ストレスはGH分泌を促進する。
(4)GHの作用は主にIGH-Iを介したものである。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (d)

問8.抗インシュリン作用のあるホルモンの組み合わせはどれか。
(1)グルカゴン
(2)GH
(3)コルチゾール
(4)アドレナリン
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (e)

問9.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)ヒトでは、副腎髄質から放出されるカテコラミンの大部分はノルアドレナリンである。
(2)緊張状態の時には、副腎髄質からのカテコラミンの放出は減少する。
(3)副腎髄質のクロム親和細胞は、交感神経節前ニューロンの支配を受けている。
(4)アドレナリンとエピネフリンは同じものである。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (c)



6枚目
問10.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)副腎皮質ホルモンは全てコレステロールから合成される。
(2)ヒトでは、コルチゾールの分泌ピークは夕刻に認められる。
(3)ストレスにより、ACTH、コルチゾールの分泌は増加する。
(4)糖質コルチコイドは電解質代謝にもかなり関与している。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (d)

問11.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)寒冷刺激により体温が下降した時、TSHの分泌は亢進する。
(2)甲状腺ホルモンの心循環系に対する作用は、β受容体遮断薬によって減弱される。
(3)新生児甲状腺機能低下症では、低身長、知能・精神発達の遅れなどが起こる。
(4)摂取したヨードの大部分は甲状腺に取り込まれる。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (e)

問12.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)糖質コルチコイドの過剰は、骨粗鬆症に対する大きな危険因子である。
(2)ヒトにおいて、カルシトニンの過剰症は、通常低カルシウム血症を伴う。
(3)血中カルシウム濃度の正常値は10mMであり、そのほとんどが遊離イオン型である。
(4)カルシウム代謝は骨、腸管、副腎で主として調整されている。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (a)

問13.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)嗅細胞は神経細胞なので、死滅消失したら補充されない。
(2)においが嗅細胞に作用すると、嗅細胞は過分極する。
(3)嗅細胞でのにおい情報変換には、細胞内セカンドメッセンジャーが関与する。
(4)嗅細胞には多数の嗅線毛がある。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (c)

問14.嗅球にない神経細胞の組み合わせはどれか。
(1)プルキンエ細胞
(2)僧帽細胞
(3)顆粒細胞
(4)糸球体周辺細胞
a:(1),(2)のみ b:(1),(5)のみ c:(2),(3)のみ d:(3),(4)のみ  e:(4),(5)のみ  (b)

問15.におい情報処理に最も関係のない脳部位はどれか。
(a)前梨状皮質
(b)海馬
(c)孤束核
(d)扁桃核
(e)眼窩前頭皮質                                      (c)

問16.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)大脳味覚野を破壊すると味の質を識別することができなくなる。
(2)味覚の識別を説明する学説は総神経線維パターン説と専有回線説がある。
(3)総神経線維パターン説とは、味覚の相似した物質に対して多数の味神経線維は相似した興奮の空間パターンを示すという説である。
(4)味細胞は神経細胞なので、死滅消失したら補充されない。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (b)

問17.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)味刺激をすると味細胞に脱分極性の受容器電位が発生する。
(2)味細胞から伸びる突起は直接神経線維となり延髄に達する。
(3舌の前方2/3にある有郭乳頭上の味蕾は顔面神経の支配下にある。
(4)舌の後方1/3にある茸状乳頭の味蕾は舌咽神経の支配下にある。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (a)

問18.次のうち正しいものの組み合わせはどれか。
(1)味覚と嗅覚はどちらも化学感覚である。
(2)味覚と嗅覚はどちらも特殊感覚である。
(3味物質とにおい物質の濃度情報はどちらもインパルスの頻度に変換される。
(4)味覚と嗅覚がどちらも快・不快の情動を伴いやすいことから、味覚経路と嗅覚経路が扁桃核と連絡を持つことが推測される。
a:(1)のみ  b:(2),(3)  c:(3),(4)  d:(1),(3),(4)  e:(1)〜(4)すべて     (e)



7枚目
1. 正しい組み合わせを選びなさい。
a.視床下部腹内側核刺激−摂食促進
 b.ヒスタミン−摂食促進
 c.室傍核刺激−摂食誘発
 d.ニューロペプチドY−摂食誘発
 e.視床下部外側野刺激−摂食誘発

  1)a,c  2)a,b  3)b,e  4)c,d  5)d,e   ( 5)d,e )


2. 正しい組み合わせを選びなさい。
a.視床下部腹内側核−ドーパミンニューロン
 b.青斑核−ノルアドレナリンニューロン
 c.室傍核−CRHニューロン
 d.視床下部外側野−オレキシンニューロン
 e.視交叉上核−ヒスタミンニューロン

  1)a,b,c  2)a,b,d  3)a,b,e  4)b,c,d  5)b,d,e   ( 4)b,c,d )


3. ( )の中に正しい語句を下から選んで入れなさい。
 a) (12)には、グルコース受容ニューロンやエストロゲンを取り込む細胞が存在し、満腹中枢と雌の
性中枢が共存している。
 b) 感染や発熱時に食欲が減少するが、このとき視床下部に作用しているのは(28)などのサイトカインで
ある。
 c) 摂食時に主として炭水化物の摂取を押さえるアミン系の伝達物質は(2)である。
 d) 迷走神経の情報を受け取り、視床下部へ内臓諸器官の情報を伝えるのは(6)である。

 (1)アセチルコリン (2)セロトニン (3)ノルアドレナリン (4)コルチコステロン
 (5)アドレナリン (6)孤束核 (7)視索前野 (8)視交叉上核 (9)海馬
 (10)迷走神経背側運動核 (11)乳頭体 (12)視床下部腹内側核 (13)視床下部外側野
 (14)満腹 (15)発熱 (16)睡眠 (17)摂食 (18)頸髄 (19)胸髄 (20)脊髄
 (21)腰髄 (22)延髄 (23)頸部 (24)胸部 (25)骨盤 (26)上腹部 (27)口腔
 (28)TNFα (29)MCH (30)2B4O

 


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