消化管・腹膜 平成14年度概説試験

※ 解答の○×は与えられた文章が正しい場合に○、間違っている場合に×をつけています。
※ 過去問参照はH13概説にある問題はその問題番号のみ、ない問題はその他各過去問問題番号をのせています。
※ 過去問参照のGは卒試を、無印は大体同じ問題、(類)は選択肢が似ている問題、(参考)は参考程度を表します。
  P-P[数字]は第1回講義プリントのベージを、R-P[数字]はレジュメのページを表します。

1. 以下の便潜血反応のうち、最も感度が高いのはどれか。
a. オルトトルイジン法
b. グアヤック法
c. フェノールフタレイン法
d. ピラミドン反応
e. ベンチジン反応
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

1. P-P2参照。
a. ○ 1,000万倍希釈まで
b. × 1万倍
c. ○ 1,000万倍
d. × グアヤックよりは上
e. × 100万倍
a.とc.とどちらかはわかりません。が、a.はb.とともに重要といっていました。
A.  1-[a] ( or 3-[c] )


2. 80歳の男性が、本日朝から新鮮血の下血が出現したため来院した。まず選択すべき検査はどれか。
a. 腹部血管造影
b. 大腸内内視鏡検査
c. 上部消化管内視鏡検査
d. 小腸X線検査
e. 出血シンチ
 1. a   2. b   3. c   4. d   5 .e

2. P-P9参照。
新鮮血下血→下部消化管(または肛門)出血なので大腸の検査が必要です。大腸内内視鏡検査か注腸造影をしましょう。なおa,c,d,eはいずれも上部消化管出血の確認及び出血部の同定の際に行われます。
A.  2-[b]


3. 嘔吐の原因疾患として不適切なものはどれか。
a. 脳腫瘍
b. 食道癌
c. Meniere病
d. WDHA症候群
e. 妊娠中毒症
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

3. H13-2。P-P4・5参照。
a. ○ @嘔吐中枢直接刺激
b. ○ D消化管狭窄
c. ○ B内耳、前庭器官刺激
d. × 膵腫瘍で下痢を起こします
e. ○ CCTZ刺激
A.  4-[d]


4. 腹痛に関する記載のうち、正しいものはどれか。
a. 体性痛腹痛は鋭い痛みである。
b. 体性痛腹痛では、鎮痙剤が有効である。
c. 内臓性腹痛の求心路は、脳脊髄神経である。
d. 内臓性腹痛は局在がはっきりしている。
e. 内臓性腹痛は体動により軽減する。
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

4. H13-5(参考)。P-P4参照。
a. ○
b. × 鎮痛剤
c. × 交感神経
d. × 局在性に乏しい
e. ○
A.  2-[a,e]


5. 次の文章で誤っているのはどれか。
a. テネスムスは遠位大腸の強い炎症によって起こる。
b. 浸透圧性下痢では血便は少ない。
c. 分泌性下痢は絶食により改善しない。
d. 腸管内の水分は大部分大腸で吸収される。
e. 滲出性下痢は食事摂取により軽減する。
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

5. H13-4。P-P7参照。
a. ○
b. ○
c. ○
d. × 空腸及び回腸
e. × 増強
A.  5-[d,e]


6. 次の文章で正しいのはどれか。
a. 単純性便秘の便は兎糞状になる。
b. 単純性便秘では便意が少ない。
c. 痙攣性便秘では排便後の残便感を伴う。
d. 痙攣性便秘では直腸に糞便の停滞を伴う。
e. 単純性便秘は交替性の下痢を伴う。
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

6. H13-5(参考)。P-P8参照。
a. × 痙攣性
b. ○
c. ○
d. × 単純性
e. × 痙攣性
A.  3-[b,c]


7. クローン病のX線・内視鏡所見として不適切なものはどれか。
a. 敷石状外観
b. 縦走潰瘍
c. 裂溝
d. 輪状潰瘍
e. 炎症性ポリープ
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

7. H13-7(類)。R-P119〜参照。Crohn病の診断基準は、非連続性病変、敷石像または縦走潰瘍、全層性病変、肛門病変、非乾酪性類上皮性肉芽腫、ろう孔・裂溝。
a. ○
b. ○
c. ○
d. × 腸結核など。
e. ○ 炎症性疾患なので見られます。これはU.C.や腸結核も同様です。
A.  4-[d]


8. 下記に示す消化管疾患とX線所見のうち正しい組み合わせはどれか。
a. Crohn病 …… 輪状潰瘍
b. 単純性潰瘍 …… 下掘れ潰瘍
c. 腸結核 …… 萎縮瘢痕帯
d. メッケル憩室 …… coiled spring appearance
e. 潰瘍性大腸炎 …… 拇指圧痕像
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

8. H13G-42(類)。H11G-29(類)。H11-55(類)。R-P119〜参照。
a. × 腸結核
b. ○
c. ○
d. × 腸重積
e. × 虚血性大腸炎(P156)
A.  3-[b,c]


9. 腸結核に関する以下の記述のうち、誤ったものはどれか。
a. 非乾酪性肉芽腫を認める。
b. 左側結腸に好発する。
c. 大部分で結核菌培養が陽性となる。
d. 治癒期に偽憩室が見られる。
e. 狭窄は外科治療の適応となる。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

9. H12G-26(参考)。R-P119参照。
a. × 乾酪性。非-はCrohn病。
b. × 回盲部
c. × 陽性率は50%以下です。
d. ○
e. ○
A.  1-[a,b,c]


10. 小腸腫瘍に関する記載のうち正しいものはどれか。
a. 悪性リンパ腫は空腸に好発する。
b. 腺腫は回腸に好発する。
c. 良性腺腫は腸重積を契機に発見されることが多い。
d. Brunner腫瘍は十二指腸に発生する。
e. 癌は回腸よりも空腸に好発する。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

10. H13G-43。R-P122参照。
a. × 回腸
b. × 十二指腸に多いようで、空腸と回腸は同じくらい。
c. ○ 良性腫瘍自体は無症状なことが多いです。
d. ○ 十二指腸腺=Brunner腺。
e. ○
A.  5-[c,d,e]


11. 潰瘍性大腸炎とCrohn病の消化管外合併症はどれか。
a. 壊疸性膿皮症
b. 硬化性胆管炎
c. 関節炎
d. 肺線維症
e. 脳腫瘍
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

11. H13-8。R-P120・155参照。
a. ○
b. ○
c. ○
d. ×
e. ×
 (Crohnの症状が出る部位) @関節 A皮膚 B眼 C口腔D肝胆道系 E腎尿路系。1,2,3,5はU.C.と共通。U.C.もCrohnも肺線維症や脳腫瘍は起こさないようです。
A.  1-[a,b,c]


12. 虚血性大腸炎の好発部位はどれか。
a. 回盲部
b. 上行結腸
c. 下行結腸
d. S状結腸
e. 直腸
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

12. R-P156参照。
a. ×
b. ×
c. ○
d. ○
e. ×
左側結腸、特に上腸管膜動脈と下腸管膜動脈の境界にあって血行不足に陥りやすい脾彎曲部に好発します。
A.  4-[c,d]


13. 虚血性大腸炎の特徴として正しいものはどれか。
a. 右側結腸に好発する。
b. 急性期に拇指圧痕像を認める。
c. 狭窄型よりも一過性型が多い。
d. 治癒期に担鉄細胞を認める。
e. 大部分で再発をくり返す。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

13. R-P156参照。
a. × 左側結腸。問12参照。
b. ○
c. ○
d. ○
e. × 再発は少ないです。
A.  4-[b,c,d]


14. 急性腸炎の原因とならない細菌はどれか。
a. Campylobacter jejuni
b. Salmonella typhimurium
c. Helicobacter pylori
d. Yersinia enterocolitica
e. Escherichia coli
1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

14. R-P119・156参照。
a. ○
b. ○
c. ×
d. ○
e. ○
H. pyloriは腸管のような嫌気的環境では球状体となり、そのまま通過してしまうのではないかと。他のは感染性腸炎の項に名前が挙がっています。
A.  3-[c]


15. 早期大腸癌の正しい定義はどれか。
a. 粘膜内に留まる癌
b. 腺腫を伴う癌
c. リンパ節転移のない癌
d. 静脈侵襲とリンパ管侵襲のない癌
e. 粘膜下層までに留まる癌
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

15. R-P150参照。
a. ×
b. ×
c. ×
d. ×
e. ○
『浸潤が粘膜下層までに留まる癌。リンパ節転移の有無は問わない。』
A.  5-[e]


16. 以下の消化管ポリポーシスのうち遺伝性を示すものはどれか。
a. Crohnkhite-Canada症候群
b. Peutz-Jeghers症候群
c. 家族性大腸腺腫症
d. Cowden病
e. 過形成性ポリポーシス
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

16. H12G-27。R-P153参照。
a. × 原因不明の非遺伝性ポリポーシスです。
b. ○
c. ○
d. ○
e. × 化生性ポリープとも呼ばれ、細胞異型を欠く上皮が限局性に過形成したものです。
A.  4-[b,c,d]


17. 65歳、男性。早期食道癌に対し、内視鏡的粘膜切除術を施行した所、2時間後より腹痛が出現した。まず行うべき検査はどれか。
a. 鎮静剤の投与
b. 胸・腹部単純X線撮影
c. 大腸内視鏡の再検
d. 注腸X線検査
e. 試験開腹
1. a  2. b   3. c   4. d   5. e

17. 内視鏡により食道、特に下部食道を穿孔してしまったのでしょう。
a. ×
b. ○ 縦隔気腫・胸水が見られるかも。
c. ×
d. ×
e. ×
A.  2-[b]


18. 正しい記述はどれか。正しい組み合わせを選択せよ。
a. 嚥下時には迷走神経を介して下部食道括約筋圧が低下する。
b. 食道裂孔ヘルニアは胃食道逆流症の成因の1つである。
c. アカラシアは下部食道括約筋圧の弛緩反応低下が成因である。
d. 食道裂孔ヘルニアにアカラシアを合併することが多い。
1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

18. R-P2〜参照。
a. ○
b. ○ ヘルニアでLES圧低下。
c. ○
d. × GERDを合併。
A.  1-[a,b,c]


19. 正しい記述はどれか。正しい組み合わせを選択せよ。
a. ペプシノーゲンは副細胞から分泌される。
b. 喫煙により胃粘膜血流量は低下する。
c. 内因子は壁細胞より分泌される。
d. Helicobacter pyloriはグラム陰性らせん状桿菌である。
1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

19. H13G-21(類)。R-P2・3参照。
a. × 主細胞
b. ○
c. ○
d. ○
A.  2-[b,c,d]


20. 正しい記述はどれか。正しい組み合わせを選択せよ。
a. 激しい下痢の際は低カリウム血症をきたすことが多い。
b. コレラでは腸液分泌が亢進する。
c. 長鎖脂肪酸は膵アミラーゼにより脂肪酸とモノグリセリドに分解される。
d. 回腸で吸収された胆汁酸は門脈を経て肝臓に戻り胆汁中に分泌される。
1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

20. H13-16(類)。R-P4・5参照。
a. ○
b. ○
c. × 膵リパーゼ
d. ○ 腸肝循環と呼ばれます。
A.  3-[a,b,d]


21. 正しい記述はどれか。正しい組み合わせを選択せよ。
a. 壁細胞は、ヒスタミン刺激により細胞内cAMP濃度が上昇する。
b. 慢性骨髄性白血病では高ヒスタミン血症により潰瘍を合併することがある。
c. 胃内pHが低下すると血中ガストリン値は低下する。
d. ペプシノーゲンはペプシンが酸性下で変化したものである。
1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

21. R-P2・3参照。
a. ○ H2受容体を刺激します。
b. ○ 好塩基球が増加するため。
c. ○
d. ○
A.  5-[全て]


22. 正しい記述はどれか。正しい組み合わせを選択せよ。
a. 粘液分泌は胃粘膜防御機構において重要な要素の1つである。
b. 非ステロイド性抗炎症剤はプロスタグランジン合成を低下させる。
c. 胃全摘術後の患者は細菌性腸炎に罹患しやすい。
d. 空腹時にも胃運動が認められる。
1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

22. R-P3参照。
a. ○ 同時にHCO3-も重要です。
b. ○ COXを抑制します。
c. ○ 胃酸による感染防御機構がなくなってしまうためです。
d. ○
A.  5-[全て]


23. 正しい記述はどれか。正しい組み合わせを選択せよ。
a. 誤飲による腐食性胃炎では、嘔吐による原因物質の排出を誘発させるべきではない。
b. プロトンポンプ阻害剤の主作用は胃酸分泌抑制である。
c. 本邦における胃石は、欧米に比べ柿胃石の頻度が高い。
d. メネトリエ病では、胃体部大弯の雛壁が萎縮し蛋白漏出をきたす。
1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

23. R-P76〜参照。
a. ○ その物質や胃酸が食道、気管を傷害するためです。
b. ○
c. ○ 欧米は毛髪胃石。
d. × 雛壁は巨大化します。
A.  1-[a,b,c]


24. 正しい記述はどれか。正しい組み合わせを選択せよ。
a. Zollinger-Ellison syndromeではセクレチン負荷によりガストリン値が上昇する。
b. 出血性胃潰瘍治療の第一選択は腹腔鏡下手術である。
c. 十二指腸潰瘍穿孔は、球部前壁に発生頻度が高い。
d. Dieulafoy潰瘍は、胃体部に多く見られる。
1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

24. R-P76〜参照。
a. ○
b. × 内視鏡的止血。
c. ○
d. ○
A.  4-[a,c,d]


25. 正しい記述はどれか。正しい組み合わせを選択せよ。
a. Auerbach神経叢は筋層間神経叢である。
b. Cajal細胞は間質細胞である。
c. 内視鏡的ステージ分類上、出血性胃潰瘍はA2 stageに分類される。
d. 分泌型IgAは腸管感染防御機構に関与する。
1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

25. H13-17(参照)。
a. ○
b. ○
c. ×出血はステージ分類の要素ではないようです。
d. ○
A.  3-[a,b,d]


26. 正しい記述はどれか。正しい組み合わせを選択せよ。
a. Helicobacter pylori除菌により胃食道逆流症を誘発することがある。
b. Helicobacter pylori除菌により十二指腸潰瘍の再発率は低下する。
c. 洗浄が不十分な内視鏡はHelicobacter pyloriの感染源になりうる。
d. Helicobacter pyloriはウレアーゼ活性を有する。
1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

26. H13G-26(参照)。
a. ○
b. ○
c. ○
d. ○
A.  5-[全て]


27. 正しい記述はどれか。正しい組み合わせを選択せよ。
a. CCKはペプシノーゲン分泌を亢進する。
b. Zollinger-Ellison症候群では、数回の嘔吐後に吐血をきたすことが多い。
c. ソマトスタチン産生細胞は胃前庭部に存在する。
d. 壁細胞膜上にムスカリン受容体が存在する。
1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

27. R-P76,79あたり参照。
a. ○
b. × Mallory-Weiss症候群です。
c. ○
d. ○
A.  4-[a,c,d]


28. 正しい記述はどれか。正しい組み合わせを選択せよ。
a. Functional dyspesiaでは、胃もたれ感をきたすことがある。
b. Helicobacter pylori感染は慢性萎縮性胃炎をきたす。
c. 好酸球性胃腸炎に対してはステロイド剤投与が有効である。
d. 上腸間膜動脈症候群では嘔吐に胆汁を含まないのが特徴である。
1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

28. H13-18(参照)。R-P81〜参照。
a. ○
b. ○
c. ○
d. × d. SMA症候群では十二指腸水平部が閉塞するので嘔吐物には胆汁も含まれます。 (詳しくはR-P86参照)
A.  1-[a,b,c]


29. 正しい記述はどれか。正しい組み合わせを選択せよ。
a. U1-Iの胃潰瘍はびらんと呼ばれる。
b. 胃アニサキス症治療の第一選択は酸分泌抑制剤投与である。
c. 高齢者胃潰瘍では自覚症状に乏しいことがある。
d. 胃内異物の発症頻度は乳幼児と高齢者で高い。
1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

29. H13-19(参照)。
a. ○  R-P77
b. ×  R-P81 虫体摘出です。
c. ○  R-P78
d. ○  R-P83
A.  4-[a,c,d]


30. 食道癌について正しいものはどれか。
a. 食道癌はルゴール(ヨード)染色で褐色に染まる。
b. 癌の壁深達度が粘膜下層までに留まるものを早期食道癌と言う。
c. 組織学的に扁平上皮癌が最も多い。
d. 喫煙、高濃度のアルコール摂取、熱い飲食物の摂取等が食道癌発生の誘引となる。
e. 癌の深達度が粘膜層に留まり粘膜筋板に達していないものは、内視鏡的粘膜切除術の適応となる。
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

30. R-P65,66参照。
a. × 染まるのは正常細胞。癌は染まらず不染帯となります。
b. × 粘膜層までです。
c. ○
d. ○
e. ○
A.  5-[c,d,e]


31. 食道疾患について正しいものはどれか。
a. 食道アカラシアでは下部食道括約筋圧が低下している。
b. 逆流性食道炎の治療にプロトンポンプ阻害薬を用いる。
c. バレット食道には潰瘍や食道癌が発生しやすい。
d. Mallory-Weiss症候群では、悪心、嘔吐後に吐血を見ることが多い。
e. 先天性食道閉鎖症では食道気管瘻を形成していることは稀である。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

31. R-P62〜参照。
a. × 弛緩不全なので上昇しています。
b. ○
c. ○
d. ○
e. × 多いそうです。
A.  4-[b,c,d]


32. 食道の解剖に関して正しいものはどれか。
a. 正常食道上皮はグリコーゲン顆粒を持つ。
b. 食道の最外層は漿膜である。
c. 胸部食道は胸骨上縁から食道胃接合部までである。
d. 頚部食道は食道入口部から胸骨上縁までである。
e. 食道の生理的狭窄部は食道入口部、気管分岐部、食道胃接合部である。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

32. R-P60〜参照。
a. ○ ゆえにルゴールで染まります。
b. × 漿膜ではなく外膜です。
c. × 横隔膜まで。以降は腹部食道。
d. ○
e. × 食道胃接合部→横隔膜貫通部
A.  ?-[a,d]


33. 胃癌に関して正しいものはどれか。
a. Helicobactor pyloriと分化型腺癌の発生に因果関係がある。
b. 癌の壁深達度が固有筋層以下に浸潤しているものは進行胃癌である。
c. Schnizler転移とは胃癌の卵巣への転移である。
d. 深達度が粘膜下層にとどまる早期胃癌は内視鏡的粘膜切除術の適応となる。
e. 0−Uc+V型や0−V+Uc型の胃癌と良性胃潰瘍との鑑別に関して、集中するひだの先細り、途絶、太まりは癌を示唆する所見である。
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

33. R-P91〜参照。
a. ○
b. ○
c. × Douglas窩への播種性転移。卵巣へはKrukenberg腫瘍。
d. × リンパ節転移がないもの限定。
e. ○ ちなみに胃癌の型は目立つ方を先にかきます。
A.  2-[a,b,e]


34. 胃癌の肉眼分類に関して正しいものはどれか。
a. 0−T型は表在型の中で明らかな腫瘤状の隆起を認めるものである。
b. 0−Ua型は表在型の中でわずかなびらん、または粘膜の浅い陥凹を認めるものである。
c. 0−Uc型は表在型の中で明らかに深い陥凹(潰瘍)を認めるものである。
d. 2型は潰瘍限局型である。
e. 4型はびまん浸潤型である。
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

34. R-P91参照。
a. ○ 表在"隆起"型。
b. × わずかに隆起しているもの。この説明は0-Uc型です。
c. × わずかに陥凹しているもの。この説明は0-V型です。
d. ○
e. ○
A.  3-[a,d,e]


35. 胃・十二指腸腫瘍に関して正しいものはどれか。
a. 胃MALTリンパ腫は低悪性度のB細胞リンパ腫である。
b. 胃腺腫は癌化することはない。
c. 胃悪性リンパ腫は潰瘍を形成することはない。
d. 胃粘膜下腫瘍中、平滑筋腫が最も多い。
e. 十二指腸悪性腫瘍中、十二指腸乳頭部癌が最も多い。
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

35. H13-61(類)。R-P91〜参照。
a. ○
b. × 癌化率10%。
c. × 潰瘍型が多いです。
d. ○ 40〜60%はこれ。
e. ○ 50%はこれ。
A.  3-[a,d,e]


36. 胃に関する解剖について正しいものを選べ。
a. 右胃大網動脈は胃十二指腸動脈から分岐することが多い。
b. 胃幽門側胃切除を行うとき、左胃動脈は切離する。
c. 胃の神経支配は副交感神経である腹腔神経節からと交感神経である迷走神経からなる。
d. 胃後壁の約半分は後腹膜に固定されていることが多い。
e. 噴門側リンパ節(No1、2)に明らかに転移が認められても、胃全摘する必要はない。
1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

36.
a. ○
b. ○ 問37参照。
c. × 副交感神経は迷走神経。交感神経は腹腔神経節から。
d. × 胃の後ろには網嚢があります。
e. × 選択肢から。
A.  1-[a,b]


37. 幽門側胃切除術で結紮切離するのはどれか。
a. 右胃動脈
b. 上膵十二指腸動脈
c. 胃十二指腸動脈
d. 短胃動脈
e. 右胃大網動脈
1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

37.
a. ○
b. ×
c. ×
d. ×
e. ○
幽門側胃切除で結紮切離するのは左・右胃動静脈、左・右胃大網動静脈です。
A.  2-[a,e]


38. 胃切除後の障害について誤っている記述を選べ。
a. ビタミンB12吸収障害による貧血にはビタミンB12内服が有効である。
b. 巨赤芽球性貧血は胃全摘後5-7年で発生することがある。
c. 骨代謝異常による骨軟化症の発生を見ることがある。
d. 輸入脚症候群の手術的治療にはBraun吻合がよい。
e. 吻合部潰瘍の発生頻度はBillrothU法再建後に多い。
1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

38. H11G-23。R-P108〜参照。
a. × 内因子不足なので内服は無効。皮下注射などで投与します。
b. ○ 3-5年以上経って体内鉄ストックがなくなると起こります。
c. ○
d. ○ 貯留物排出をよくしましょう。
e. × TとUでは大差ないそうです。
A.  2-[a,e]


39. 55歳の男性。2年前に胃前庭部早期胃癌のため、幽門側胃切除を受けた。最近3ヶ月ほど、午後になると全身倦怠感と疲労感とが強くなり、会社でも食後2時間ぐらいして横になって休むようになった。時々下痢をする。体重も減少気味である。この病態について正しいのはどれか。
a. 食後に高血糖になる。
b. 低張性脱水を起こす。
c. 運動療法により症状は改善する。
d. インスリンの反応性過分泌がある。
e. 間食をすると症状は改善する。
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

39. 幽門側胃切除、および症状からダンピング症候群が考えられます。治療は食事療法、分食、食後安静。
a. ○ 糖質の急速な吸収による。
b. × 食物が直接小腸へ送られ管内は高浸透圧となり、水分が管内へ。結果、循環血流は低下し、高張性脱水を起こします。
c. × 脳血流が減って悪化します。
d. ○ a.に反応して起こり、低血糖に。
e. ○ 食物が腸管に一気に入らなければいいのです。
A.  3-[a,d,e]


40. 胃,十二指腸潰瘍について正しいものを選べ。
a. 胃潰瘍の治療は手術によるものがほとんどである。
b. 十二指腸潰瘍は後壁に発生することが多い。
c. 潰瘍穿孔を起こした場合、緊急手術となることが多い。
d. 潰瘍からのコントロール不良の出血は手術適応となる。
e. 潰瘍の手術に腹腔鏡手術を行うことはない。
1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

40. H13G-28。R-P76〜参照。
a. × 内科的治療。
b. × 前壁、続いて後壁
c. ○ 「急性腹症」の講義参照。
d. ○
e. × 迷走神経切離などで行います。
A.  4-[c,d]


41. 胃悪性リンパ腫について正しいものを選べ。
a. 潰瘍を形成するものが多い。
b. 開腹手術を行うことは稀である。
c. 胃癌に比べて予後が悪い。
d. 大部分は全身リンパ腫の転移である。
e. 胃肉腫の中で最も頻度が高い。
1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

41. H13-61。R-P98参照。
a. ○ 多くは潰瘍型だそうです。
b. × 胃限局のものは全摘が原則。
c. ×
d. × 胃原発(MALTリンパ腫など)。
e. ○ 60%を占めます。
A.  2-[a,e]


42. 胃癌に対する胃全摘術について正しいものを選べ。
a. BillrothT法による再建が一般的である。
b. 開胸操作を行うことはない。
c. 胃全摘における脾摘の意義は郭清である。
d. 術後合併症に逆流性食道炎がある。
e. 術後長期間を経ても貧血に注意する。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

42. H13-57。R-P107〜参照。
a. × 空腸間置法やRoux-en Y法。
b. ×
c. ○ 膵尾部切除も同じ理由です。
d. ○ 他にはダンピング症候群など。
e. ○ 悪性貧血は5〜10年後に。
A.  5-[c,d,e]


43. 胃全摘手術後5日目に体温が38.0℃に上昇した。考えられる合併症として正しいものはどれか?
a. 創部皮下膿瘍
b. 縫合不全
c. 急性肺炎
d. 急性胆嚢炎
 1. a,b  2. b,c  3. a,c,d 4. d   5. 全て

43. R-P107〜参照。国試の問題。
a. ○
b. △
c. ○
d. ○  
目安としては術後3日目までの発熱は侵襲熱、それ以降は感染を考えると言っていました…が、早期合併症はどれも術後2週間以内ならおこるようです。
A.  3-[a,c,d] or 5-[全て]


44. 上部消化管造影で胃癌を示唆する所見はどれか?
a. 粘液皺壁のこん棒状変化
b. 粘液皺壁の癒合
c. bridging fold
d. 瀑状胃
e. 島状結節性隆起
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,b,e 4. b,c,d 5. c,d,e

44. H13-70に所見を列挙しているので参照してください。
a. ○
b. ○
c. ×粘膜下腫瘍の所見で、皺壁が隆起性病変を橋渡しするように見えるらしいです。
d. ×胃穹窿部が後方に折れ曲がることにより起こります。
e. ○
A.  2-[a,b,e]


45. 消化管出血について正しいものを選べ。
a. 胃腫瘍は胃潰瘍よりも出血を起こす頻度が少ない。
b. Mallory−Weiss症候群は激しい嘔吐後に発症することが多い。
c. 胃潰瘍は動脈性の出血をきたす事がある。
d. 食道静脈瘤の出血は高アンモニア血症の原因とはならない。
e. 消化管出血によりショックを起こすことはない。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

45. H13G-30。R-P165〜参照。
a. ○ 胃潰瘍が1位。
b. ○
c. ○ Dieulafoy潰瘍では大出血に。
d. × 選択肢から。静脈瘤破綻→肝の負担up&血液が腸内に→高アンモニア血症、かな?
e. × しばしば起こします。
A.  1-[a,b,c]


46. 胃癌の転移について正しいものを選べ。
a. 右鎖骨上リンパ節への転移もVirchowの転移という。
b. リンパ節転移は粘膜内癌でもみられる。
c. 肝転移は高分化腺癌に多い。
d. 胃癌手術後再発で最も多いのは後腹膜播種性転移である。
e. Krukenberg tumorは閉経後婦人に多い。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

46. H13-54。
a. × 左鎖骨上窩リンパ節をVirchowリンパ節といいます。
b. ○
c. ○ 血行性に転移します。
d. ○
e. × 閉経後は少なくなります。
A.  4-[b,c,d]


47. 胃癌の組織について正しいものはどれか?
a. T型病変の場合、低分化腺癌が多い。
b. スキルス胃癌の組織像は印環細胞癌である。
c. 山田W型ポリープは癌化の可能性が高い。
d. 脈管侵襲は病期を規定する因子ではない。
 1. a,b  2. b,c  3. a,c,d 4. d   5. 全て

47. H13-55。
a. × 乳頭腺癌など。
b. × 印環細胞癌及び低分化型腺癌
c. × 癌化率は高くなく、W型は2p以上で癌化率がupします。
d. ○ 病期はTMN/H/P/CYで。
A.  4-[d]


48. イレウスについて正しい記述を選べ。
a. 結腸癌イレウスは右側結腸癌に多い。
b. 麻痺性イレウスの原因に腹膜炎がある。
c. 単純性イレウスの治療には経鼻胃管挿入が有用である。
d. 単純性イレウスでは腸雑音は減弱する。
e. 麻痺性イレウスでは手術を行わない。
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

48. イレウス=腸閉塞。
a. ×
b. ○ 一番多い原因です。
c. ○ 嘔吐を伴うときに有用です。
d. × 運動亢進&狭部通過のため、雑音は大きくなります。
e. × 原因疾患による。原則は輸液。
A.  3-[b,c]


49. 次のうちで正しいものの組み合わせはどれか?
a. 固形癌では手術時すでに微小転移が存在している可能性がある。
b. 原発巣切除により転移巣が増大することがある。
c. 術中操作により腫瘍細胞散布の可能性はない。
d. 癌の手術では治癒切除であれば、再発は認められない。
 1. a,b  2. b,c  3. a,c,d 4. d   5. 全て

49. H13-45。
a. ○
b. ○
c. ×
d. ×
A.  1-[a,b]


50. 細胞死について正しいものの組み合わせを選べ。
a. 細胞死には大きく分けてアポトーシスとネクローシスがある。
b. 抗癌剤は細胞にアポトーシスを起こす。
c. 核の分断化はアポトーシスの特徴である。
d. アポトーシスは遺伝子発現によって制御された細胞死である。
 1. a,b  2. b,c  3. a,c,d 4. d   5. 全て

50. H13G-38。
a. ○
b. ○ 分子標的薬はどうなんでしょう。
c. ○
d. ○
A.  5-[全て]


51. 癌化学治療について正しい記述を選べ。
a. 同じ臓器の癌でも腫瘍により抗癌剤感受性は異なる。
b. 抗癌剤の投与量は多ければ多いほどよい。
c. 複数の抗癌剤を併用することは、効果増強の面のみならず副作用低下の面でも有効である。
d. 抗癌剤の効果を増強するため温熱療法が併用されることがある。
 1. a,b  2. b,c  3. a,c,d 4. d   5. 全て

51.
a. ○
b. × その分副作用も強くなります。
c. ○
d. ○ HCR療法など。
A.  3-[a,c,d]


52. 腫瘍マーカーについて,次の記述の中で正しいものはどれか。
a. 腫瘍マーカーの変動は化学療法の効果の目安にはならない。
b. 腫瘍マーカーの上昇しない進行癌はない。
c. 早期癌のほとんどで腫瘍マーカーの上昇を認める。
d. 大腸癌の肝転移ではCEAの上昇を認めることが多い。
 1. a,b  2. b,c  3. a,c,d 4. d   5. 全て

52. H13-47。
a. × 効果の目安として用いられます。
b. × 例えば、低分化癌では正常。
c. × 早期では正常範囲にあります。
d. ○ CEAは腺癌で上昇します。
A.  4-[d]


53. 食道癌について正しい組み合わせはどれか。
a. 好発部位は胸部上部食道である。
b. 初発症状として嘔吐が多い。
c. 扁平上皮由来が最も多い。
d. 早期食道癌の定義ではリンパ節転移陽性のものは含まれない。
e. 胸部食道癌では腹腔内リンパ節転位はまれである。
 1. a,b  2. b,c  3. c,d  4. d,e  5. a,e

53. H13-43(参考)。R-P71あたり参照。
a. × 胸部中部
b. × 嚥下困難が主訴。
c. ○ 90%以上が扁平上皮癌。
d. ○
e. × 早期に3領域転移を認めます。
A.  3-[c,d]


54. 食道癌について正しい組み合わせはどれか。
a. 表在癌ではリンパ節転移はまれである。
b. 肝転移をきたしやすい。
c. ルゴール液散布に対して不染性を示す。
d. 食道気管支瘻を形成したものは根治手術の対象とはならない。
e. 放射線治療は無効のことが多い。
 1. a,b  2. b,c  3. c,d  4. d,e  5. a,e

54. H11G-18(参考)。国試です。
a. × sm2やsm3だと50%程度。
b. × 血行性に転移しますが、多くはありません。
c. ○ 正常細胞が染まります。
d. ○  a) 心肺腎肝に高度障害。 b) 極度の低栄養状態。 c) 広範囲なリンパ節転移。 d) 隣接臓器への浸潤高度。 e) Xpで陰影欠損6cm以上。 f) 遠隔転移や胸膜播種。  な場合は対象外らしいです。
e. × 化学療法と併せて行われます。
A.  3-[c,d]


55. 胸部中部食道癌の切除術について誤っている組み合わせはどれか。
a. 左開胸で行うことが多い。
b. 再建臓器には空腸を用いることが多い。
c. 後縦隔経路再建術が最短経路である。
d. 術後長期の嗄声は反回神経損傷による。
e. 切除不能の場合にはHeller法が行われる。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

55. H12G-18(参考)。R-P73あたり参照。
a. × 右開胸が一般的。
b. × 胃が普通。
c. ○
d. ○ P66あたりで言ってました。
e. × 放射線療法。Heller法はアカラシアの手術です。
A.  2-[a,b,e]


56. 食道裂孔ヘルニアに関して正しいものを選べ。
a. 最も多いのは混合型である。
b. 滑脱型は、食道胃逆流症状を呈することが多い。
c. 食道筋層の肥厚により生ずる疾患である。
d. 食道・胃接合部が正常位置にあるのは、傍食道型である。
e. Hellerの手術がよく行われる。
 1. a,b  2. a,c  3. b,d  4. b,e  5. d,e

56. H13G-17(類)。
a. × 滑脱型が80%ぐらい。
b. ○
c. × 先天性食道狭窄症です。
d. ○
e. × Nissen。Hellerはアカラシア。
A.  3-[b,d]


57. 以下の中で正しいものを選べ。
a. 食道静脈瘤に対して硬化療法がもっともよく行われる。
b. 牽引性憩室は、Zenker憩室のみである。
c. 食道憩室の中でRokitansky憩室が、本邦では最も多い。
d. 特発性食道破裂は、待機手術の適応である。
e. 食道アカラシアのS状型が最も重症である。
 1. a,b,c 2. a,c,d 3. a,c,e 4. b,c,e 5. c,d,e

57. H13-41。R-P65あたり参照。
a. ○ &EVLがよく行われます。
b. × Rokitansky憩室
c. ○
d. × 緊急手術です。
e. ○ 紡錘→フラスコ→S状と進行していきます。
A.  3-[a,c,d]


58. 食道良性腫瘍に関して正しいものを選べ。
a. 脂肪腫の割合が最も多い。
b. 発生部位は胸部下部食道に多い。
c. 男性に多い。
d. 悪性リンパ腫に対して腫瘍核出術を行う。
e. 内視鏡生検を行うと診断が容易である。
 1. a,b  2. a,c  3. b,e  4. b,c  5. d,e

58. H13-42。
a. × 平滑筋腫
b. ○ かな?一番多い平滑筋腫は下部食道に多いです。
c. ○ 2倍ぐらい。
d. × 選択肢から。
e. × 同上。
A.  4-[b,c]


59. 消化管X線検査について正しいのはどれか。
a. 二重造影法は微細粘膜病変の診断に有効な検査法である。
b. 充満法は粘膜面の描出が容易である。
c. 胃半立位第2斜位の二重造影像は体下部病変の診断に有用である。
d. 小腸の機能検査にはゾンデ法より経口法が適する。
e. 大腸X線検査における前処置にはBrown変法が用いられている。
 1. a,b,c 2. a,b,d 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

59.
a. ○
b. × 輪郭の変化がわかります。
c. × 噴門部と穹窿部が小弯側を正面として最もよく描出されます。
d. ○ 機能検査はバリウム排出の時間を測ります。
e. ○ @低脂肪低線維食 A下剤服用 B大量の水を飲んで下剤効果UP
A.  3-[a,d,e]


60. 胃X線検査法について誤りはどれか。
a. 圧迫法で描出された病変は、前後壁の区別が容易である。
b. 充満法、圧迫法、二重造影法の組み合わせで行うのが基本である。
c. 背臥位の二重造影法では、前壁の小病変の描出が難しい。
d. 胃小区の描出という点では、明らかに充満法が他の方法よりすぐれている。
e. 半立位第2斜位の二重造影法は胃角部を描出することが目的である。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

60.
a. × かな?
b. ○ ルーチンはこの3つの組み合わせで行います。
c. ○ かな? 背臥位では後壁にしかバリウムがつかないですし。
d. × 微細構造は二重造影法。
e. × 噴門部と穹窿部
A.  3-[a,d,e]


61. 腸のX線検査法について誤りはどれか。
a. 注腸X線検査法で用いるバリウム濃度は130〜150W/V%がよく用いられる。
b. 注腸X線検査法は本邦では充満法を主体にし、時に二重造影法も用いている。
c. fine network patternは、X線で描出される大腸粘膜様の最小単位である。
d. 小腸ゾンデ法では一般にゾンデをTreitz靭帯付近まで挿入して行う。
e. 小腸ゾンデ法はルーチンの胃透視後に引き続き行う検査法である。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

61. H13-26。
a. × 60-80W/V%。濃いと固まります。
b. × ルーチン検査は二重造影です。
c. ○
d. ○
e. × 経口法
A.  2-[a,b,e]


62. 以下の記述の中で正しいものの組み合わせを選べ。
a. 異所膵の好発部位は十二指腸、上部空腸、胃前庭部である。
b. 重複腸管には異所性胃粘膜は認めない。
c. 真性憩室では憩室壁に固有筋層を有する。
d. Hirschsprung病の腸管拡張部では神経節細胞が欠如している。
e. Meckel憩室は胎生期の卵黄腸管が遺残したものである。
 1. a,c,e 2. b,c,d 3. a,b  4. d,e  5. 全て

62. H13G-7(類)。
a. ○ 膵原基の迷入によるもので、特に幽門部に好発。
b. × 胃粘膜のために消化性潰瘍を起こすことがあります。
c. ○
d. × 狭窄部
e. ○
A.  1-[a,c,e]


63. 以下の腸炎についての記述で、正しいものの組み合わせを選べ。
a. 偽膜性腸炎の偽膜はフィブリンと壊死組織からなる。
b. エルシニア腸炎ではリンパ濾胞の過形成を認める。
c. 細菌性腸炎では好中球浸潤が主体で、陰窩膿瘍を認めることがある。
d. 放射線性腸炎では血管壁の硝子化や血栓を認める。
e. 虚血性腸炎では、粘膜下層にしばしば担鉄細胞が出現する。
 1. a,c,e 2. b,c,d 3. a,b  4. d,e  5. 全て

63. H13-35(類)。
a. ○ と炎症細胞。
b. ○
c. ○
d. ○
e. ○
A.  5-[全て]


64. 炎症性腸疾患の記述の中で正しいものの組み合わせを選べ。
a. 潰瘍性大腸炎では、炎症性偽ポリープを認めることがある。
b. 潰瘍性大腸炎では、不規則に拡張した陰窩に好中球浸潤を認める。
c. 潰瘍性大腸炎は、壁全層性の密な慢性炎症細胞浸潤が特徴的である。
d. クローン病は、乾酪性類上皮細胞肉芽腫が特徴的組織像である。
e. クローン病は、壁全層性の不連続性炎症が特徴的組織像である。
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

64. R-P155など参照。
a. ○
b. ○ 陰窩膿瘍です。
c. × 表層性
d. × 非乾酪性
e. ○
A.  2-[a,b,e]


65. 以下の記述の中で正しいものの組み合わせを選べ。
a. Peutz-Jeghers型ポリープは過形成性腺管と粘膜筋板の増生からなる。
b. 若年性ポリープでは腺管の嚢胞状拡張と平滑筋の増生を認める。
c. 大腸の過形成ポリープは腺管内腔の拡張と鋸歯状形態が特徴的である。
d. 大腸腺腫は胃に発生する腺腫よりも頻度は低い。
e. 胃底腺ポリープは中年以降の女性の胃体部に好発する。
 1. a,b,d 2. a,c,e 3. b,c  4. b,d  5. 全て

65. R-P91やらP142など。
a. ○
b. × 「平滑筋の増生」が怪しいです。
c. ○
d. × 胃はEMで1%見つかる程度。大腸は7-50%。どうも高そうです。
e. ○ 男女差無しという説もあります。
A.  2-[a,c,e]


66. 以下の記述の中で正しいものの組み合わせを選べ。
a. A型胃炎を背景に発生する胃カルチノイドは多発することが多い。
b. 潰瘍性大腸炎では類上皮細胞肉芽腫を形成することがある。
c. アミロイドーシスでは腸の虚血性変化をきたすことがある。
d. 胃粘膜上皮の腸上皮化生は低分化型腺癌の前癌病変である。
e. 十二指腸絨毛の腺上皮細胞はほとんどが吸収上皮からなる。
 1. a,c,e 2. b,c,d 3. a,b  4. d,e  5. 全て

66. R-P18〜参照。
a. ○
b. × Crohn病や腸結核
c. ○ 虚血性病変に入ってます。
d. × 高分化型。低分化型は固有粘膜から起こります。
e. ○
A.  1-[a,c,e]


67. 以下の記述の中で正しいものの組み合わせを選べ。
a. 胃の乳頭状構造を示す腫瘍は良性であることが多い。
b. 印環細胞癌の細胞質には神経内分泌顆粒を豊富に有する。
c. Barrett食道には、通常の食道より高率に扁平上皮癌が発生する。
d. Gastro-intestinal stromal tumor(GIST)は転移することがある。
e. 胃MALTリンパ腫では腫瘍細胞が腺管破壊性に浸潤する。
 1. a,c,e 2. b,c,d 3. a,b  4. d,e  5. 全て

67.
a. × 乳頭腺癌も結構あります。
b. × 粘液です。
c. × 円柱上皮に置き換わっており、腺癌が高率に発生します。
d. ○ 肝などに転移します。
e. ○ 選択肢から。
A.  4-[d,e]


68. 間違っているものを一つ選べ。
a. 口腔、咽頭の悪性腫瘍では高率に消化器、呼吸器に重複癌が認められる。
b. う歯、喫煙歴、飲酒歴がある場合には口腔癌に注意が必要である。
c. 口腔癌でもっとも部位的に多いのは舌癌である。
d. 口腔癌の組織型としては腺様嚢胞癌が多い。
e. 初期の口腔癌は切除や放射線治療で治療可能であるが、比較的早期におとがい下、顎下部、顎部に転移をきたす。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

68. H13-95。
a. ○
b. ○
c. ○
d. × 扁平上皮癌
e. ○ 顎部?
A.  4-[d]


69. 間違っているものを一つ選べ。
a. 上咽頭癌は早期には症状が乏しく、顎部転移や脳神経症状で発見されることがある。
b. 上咽頭癌の組織は分化度が高く角化傾向の強い扁平上皮癌が多い。
c. 上咽頭癌の原発巣の治療は放射線と化学療法が中心である。
d. 顎部リンパ節転移に対しては顎部郭清術が行われる。
e. 上咽頭癌症例では免疫力が低下しており、その発生にはEBウイルスの関与が疑われている。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

69. H13-96。R-P38あたり参照。
a. ○
b. × 低分化非角化
c. ○
d. ○
e. ○
A.  2-[b]


70. 間違っているものを一つ選べ。
a. 舌根に原発する癌は中咽頭癌に含まれない。
b. 中咽頭癌の組織は分化度が高い扁平上皮癌が多い。
c. 中咽頭癌の原発巣の治療には手術と放射線療法がある。
d. 中咽頭癌の切除に伴う組織欠損は前腕皮弁や大胸筋皮弁によって形成される。
e. 顎部リンパ節転移に対しては顎部郭清術が行われる。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

70. H13-97。
a. × 舌根原発は中咽頭癌です。
b. ○
c. ○
d. ○
e. ○
A.  1-[a]


71. 間違っているものを一つ選べ。
a. 下咽頭癌や喉頭癌で声帯が固定している場合、TNM分類ではT3以上となる。
b. 進行した下咽頭癌症例では放射線療法や化学療法のみでは完治が困難であり、咽頭、喉頭、顎部食道の合併切除が行われる。
c. 下咽頭癌は顎部リンパ節転移は稀である。
d. 下咽頭癌の顎部リンパ節転移に対しては顎部郭清術が行われる。
e. 下咽頭癌で切除された咽頭、顎部食道の再建には遊離空腸移植が行われることが多い。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

71. H13-98。R-P52など。ただ、顎→頸ではないかと。
a. ○
b. ○
c. ×
d. ○
e. ○
A.  3-[c]


72. 右下腹部に腫瘤を触知する疾患はどれか。
a. 回腸悪性リンパ腫
b. クローン病
c. 潰瘍性大腸炎
d. 卵巣嚢腫
 1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,d  5. 全て

72.
a. ○
b. ○
c. × 腫瘤は稀。
d. ○
A.  3-[a,b,d]


73. 腹部に激痛をきたす疾患はどれか。
a. AV malformation(血管動静脈奇形)
b. 絞扼性イレウス
c. 急性腸間膜血管閉塞症
d. 卵巣嚢腫茎捻転
 1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,c,d 4. b,c  5. 全て

73. R-P63あたり参照。
a. × 通常症状は下血や貧血で腹痛は伴いません。
b. ○
c. ○
d. ○
A.  2-[b,c,d]


74. 小腸の解剖と生理に関して正しいものの組み合わせはどれか。
a. 小腸の副交感神経は迷走神経である。
b. 胆汁酸が吸収されるのは空腸が一番多い。
c. ClイオンはHCO3‐(重炭酸イオン)と交換される。
d. Migrating Motor Complexは食後期の強い収縮波をいう。
1. a,b  2. b,c  3. c,d  4. a,c  5. b,d

74. R-P123参照。
a. ○
b. × 回腸
c. ○
d. × MMCは空腹期収縮phase3。
A.  4-[a,c]


75. 小腸出血と小腸穿孔につき正しいものの組み合わせはどれか。
a. 小腸出血では腫瘍からの出血のほうが血管性疾患からの出血より多い。
b. 小腸出血は少量であれば血管造影では診断できない。
c. 外傷による小腸穿孔は鈍的外傷のほうが鋭的外傷より少ない。
d. 穿孔時の腹腔内遊離ガス像の出現は空腸では少ない。
 1. a,b,c 2. a,b  3. b,d  4. c   5. 全て

75. H13-76。R-P124参照。
a. ○ それぞれ41%、28%
b. ○ 0.5ml/minは必要
c. × 鈍的外傷の方が多い。
d. × 回腸。空腸は多い。
A.  2-[a,b]


76. 腸瘻につき正しいものの組み合わせはどれか。
a. 消化管手術後の縫合不全により発生するのは唇状瘻が多い。
b. 小腸が膀胱と瘻孔を形成したものは外腸瘻である。
c. 腸瘻の治療では経腸栄養をしながら行う。
d. クローン病、腸結核、放線菌症では瘻孔をきたす。
1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

76. H13-77。R-P125参照。
a. × 管状瘻
b. × 他の内臓と→内腸瘻。
c. × "非"経腸栄養
d. ○ 放線菌は膿瘍をつくった後、瘻孔をつくります。
A.  4-[d]


77. 腸間膜血管閉塞症と短腸症候群に関して正しいものはどれか。
a. 腸管壊死は腸管のischemic injuryと reperfusion injury によって発生する。
b. 上腸間膜動脈閉塞症は塞栓によることが多い。
c. 短腸症候群は小腸の長さが100cm以下になると必発する。
d. クローン病では経腸栄養剤を投与されるので小腸機能障害の認定が得られる。
 1. a,b,c 2. a.b  3. c,d  4. c   5. 全て

77. H13-78。R-P125〜参照。
a. ○ [虚血+再開血流の活性酸素]
b. ○ 50%ぐらい。
c. ○ 選択肢から。回盲弁が残っていると発症しないこともがあるとのことです。
d. ○
A.  5-[全て]


78. 腸管奇形に関して正しいのはどれか。
a. 重複腸管とMeckel憩室は腸間膜側に発生する。
b. Meckel憩室は異所性胃粘膜があるため多量出血をきたす。
c. 180度malrotationではLadd靭帯は形成されないので中腸軸捻転はきたさない。
d. reversed rotationでは造影CTにて上腸間膜の後方に結腸がある。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

78. H13-79。R-P127参照。
a. × Meckelは腸間膜対側。
b. ○
c. × Ladd靱帯が形成されて十二指腸は閉塞し、さらに中腸軸捻転を起こします。Ladd靱帯は中腸軸捻転とは関係なさそうです。
d. ○
A.  3-[b,d]


79. 小腸腫瘍に関して正しい組み合わせはどれか。
a. 悪性リンパ腫は回腸に多い。
b. 悪性リンパ腫の予後は腺癌よりもよいが、カルチノイドより悪い。
c. 良性腫瘍ではGISTであることが多い。
d. 転移性小腸腫瘍は胃や腎臓などの腹腔内臓器の癌からのものに限られる。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

79. H13-80(参考)。R-P122参照。
a. ○
b. ○
c. ○ 平滑筋腫が60%。
d. × 肺癌や乳癌からも転移します。
A.  1-[a,b,c]


80. 虫垂炎に関して正しい組み合わせはどれか。
a. 虫垂炎は虫垂内腔の内圧上昇に細菌感染を合併して発生する。
b. Blumberg signがあるときは腹膜刺激症状があることを示す。
c. 超音波検査は正常の虫垂の描写ができないので、虫垂炎では重要な検査ではない。
d. カタル性虫垂炎は手術のよい適応である。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

80. H13-81(参考)。R-P130参照。
a. ○
b. ○
c. × 炎症時や膿瘍は描出されます。
d. × b.があれば絶食、補液、抗生剤。圧痛のみなら抗生剤のみ。
A.  ?-[a,b]


81. 大腸の解剖に関して正しいものはどれか。
a. 結腸にはKerckringがあり、縦走筋がtaeniaを形成する。
b. 中直腸動脈は上直腸動脈から分枝している。
c. 側方向リンパ節とは直腸間膜の側方のリンパ流をいう。
d. 中直腸弁が腹膜翻転部で、この部より肛門側がRbの領域となる。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

81.
a. × Kerckring→haustra。
b. × 内腸骨動脈から。
c. × 中・下直腸動脈に沿って内・総腸骨動脈リンパ節へ。
d. ○ middle Houston valve。
A.  4-[d]


82. 大腸の生理に関して正しいものはどれか。
a. 下腹神経を損傷すると射精機能が障害される。
b. 大腸ではカリウムイオンと重炭酸イオンは分泌される。
c. 大腸では炭水化物は嫌気性菌により短鎖脂肪酸に変化して、吸収される。
d. 大腸では逆蠕動波が発生するので便として出されるのは24から48時間後である。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

82. H13-82。
a. ○
b. ○
c. ○ タンパク質はインドールやスカトールになります。
d. ○
A.  5-[全て]


83. 便秘と下痢に関して正しいものはどれか。
a. 大腸は食後に逆蠕動がおこって、排便は抑制される。
b. 便を保持しているのは外肛門括約筋の力による。
c. 感染性下痢ではまず抗生物質と止痢剤を投与する。
d. アントラキノン系下剤の長期投与によりmelanosis coliをきたす。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

83. H13-83(類)。R-P133参照。
a. × 大蠕動が起こり、促進されます。
b. × 内。外だけでは1分ともたないらしいです。
c. × 止痢はしません。
d. ○
A.  4-[d]


84. 大腸憩室症に関して正しいものはどれか。
a. 大腸憩室は欧米では右側結腸に多い。
b. 憩室炎の診断にはCTが優れており、壁肥厚が見られる。
c. 右側結腸憩室症では膀胱と瘻孔を形成しやすい。
d. 憩室炎の手術では炎症の程度によっては、人工肛門を造設する。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

84. H13-84(参考)。R-P136参照。
a. × 左側
b. ○
c. × S状結腸憩室に多いようです。
d. ○ 合併症を伴う場合に。
A.  3-[b,d]


85. 直腸脱に関して正しいものはどれか。
a. 直腸は放射状に脱出する。
b. 直腸脱は40から50歳代に女性に多い疾患である。
c. 直腸脱には便秘症は合併しても便失禁症の合併は稀である。
d. 手術は経腹的のほうが会陰側からのアプローチよりも再発率は低い。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

85. H13-85。R-P137参照。
a. × 同心円状
b. ○
c. × 肛門括約筋圧低下により便失禁が。合併しているかどうかが重要になってきます。
d. ○ 3〜10%と30〜70%
A.  3-[b,d]


86. 大腸損傷に関して正しいものはどれか。
a. 外傷により出血をきたしたときは単純写真にて骨盤腔内にdog ear signがみられる。
b. 損傷によりショックをきたした時は人工肛門造設術が望ましい。
c. 大腸の損傷は小腸の損傷より死亡率が高い。
d. 大腸損傷とよく合併するのは小腸の損傷である。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

86. H13-86。R-P138参照。
a. ○ 膀胱を犬の顔に見立てると腔内の血液が耳に見えるそうです。
b. ○ 選択肢から。
c. ○ 便による汚染のため。
d. ○ 45%。
A.  5-[全て]


87. 潰瘍性大腸炎に関して正しいものはどれか。
a. 大腸の全摘術を行わないと現存大腸から潰瘍性大腸炎が再発することがある。
b. 重症型や劇症型ではステロイド強力療法を行っても反応しないときは手術適応である。
c. 全結腸炎型では左側結腸炎型や直腸炎型より高い癌化率を示す。
d. 回腸でJやWなどのpouchを形成して肛門と吻合すると、術後早期の排便回数はストレートに吻合した場合より少ない。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

87. H13-87。R-P138〜参照。
a. ○
b. ○
c. ○
d. ○
A.  5-[全て]


88. クローン病に関して正しいものはどれか。
a. 膀胱との瘻孔形成が手術適応の中で一番多い。
b. bypass手術を行うとbypass loopでの発癌が見られることがある。
c. 膿瘍を伴った狭窄には狭窄形成術が有用である。
d. 病変部の切除によりQOLはよくなるが、術後5年後の再発率は高い。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

88. H13-88。R-P139〜参照。
a. × 一番は狭窄、閉塞。
b. ○
c. ×
d. ○ 40-50%。
A.  3-[b,d]


89. 大腸腫瘍に関して正しいものはどれか。
a. villious tumourでは分泌性下痢を伴うことがある。
b. HNPCC(遺伝性非ポリポーシス大腸癌)の癌病変は直腸に多く、通常の癌より多発しにくい。
c. 大腸癌は粘膜内癌では1群のリンパ節郭清術は必要でない。
d. Cowden病では大腸全摘出術が必要である。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

89. H13-89(参考)。R-P142〜参照。
a. ○
b. × 右側結腸に多く、多発します。
c. ○ リンパ節転移はゼロです。
d. ×
A.  2-[a,c]


90. 大腸腫瘍に関して正しいものはどれか。
a. 粘膜下層に浸潤した癌でリンパ節転移がある場合はDukes分類ではDukes Bである。
b. 排尿機能を温存するためには骨盤神経を温存する必要がある。
c. 側方リンパ節転移陽性はRsに存在する進行癌に見られる。
d. 大腸癌では抗癌剤の中でcisplatinの有効性が高いので、抗癌剤治療が有効である。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

90. R-P145参照。
a. × リンパ節転移はDukes C。
b. ○
c. × Rsでは0、Raで5%、Rbで15%程度。
d. × 一番有効なのは5-FU。でも、有効でないことが多いです。
A.  ?-[b]


91. 肛門部に発生する腫瘍はどれか。
a. 腺癌
b. 扁平上皮癌
c. 悪性黒色腫
d. カルチノイド腫瘍
 1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,c,d 4. a,b,d 5. 全て

91. R-P149参照。
a. ○
b. ○
c. ○
d. ×
A.  1-[a,b,c]


92. ストーマに関して正しいものはどれか。
a. ストーマは作製すれば全て直腸機能障害の認定を受けられる。
b. ストーマは skin level より突出させて作製する必要はない。
c. 洗腸排便法は 24 時間排便をしなくてよいので若い患者によいケアの方法である。
d. ストーマの大きさは変化するので装具の穴の大きさは変える必要がある。
 1. a,b,c 2. a,b  3. c,d  4. d   5. 全て

92. H13-90。R-P146参照。
a. × 加えてストーマの変形や周囲のびらん、排尿障害などがある場合。但し、H15からはつくるとすぐに認められるようになったそうです。
b. × 突出させると、術後処置が容易ともあります。
c. ○
d. ○
A.  3-[c,d]


93. 肛門疾患に関して正しいものはどれか。
a. 内痔核は脱出の程度により治療法が変わる。
b. 肛門管の歯状線より外側は移行上皮である。
c. 内痔核に血栓を合併すると激痛を伴う。
d. 嵌頓痔核の状態は手術の適応である。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

93. R-P147参照。
a. ○ 例えばGrade1は無治療、Grade4は外科治療。
b. × 重層扁平上皮
c. △ 多分外痔核の話。ただ内痔核でも嵌頓し血栓が生じると激痛。
d. × 保存療法です。
A.  2-[a,c]


94. 肛門疾患に関して正しいものはどれか。
a. 痔裂は内肛門括約筋の圧が低いために発生する。
b. 痔瘻は肛門腺の感染により発生する。
c. 複雑な痔瘻は肛門の側方原発が多い。
d. 肛門掻痒症は肛門を不潔にしていると発生するので石鹸をしっかり使用して常に清潔にするよう指導する必要がある。
 1. a,b,c 2. a,c  3. b,d  4. d   5. 全て

94. R-P148〜参照。
a. × 過緊張による肛門管圧上昇。
b. ○ 感染による膿瘍の排膿後、完治せずに瘻管が残ったもの。
c. × 後方。当てはまらないものも多いそうです。
d. △ 石鹸の使いすぎでも起こります。
A.  ?-[b]


95. 食道裂孔ヘルニアについて正しい記載はどれか。
a. 傍食道型の頻度が最も高い。
b. 滑脱型の食道胃境界部は正常位置にある。
c. 先天性疾患で若年者の発生率が高い。
d. 食事直後の安静臥床が症状軽減に有効である。
e. Nissen 法は本疾患に対する手術術式である。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

95. 問56、H13-94。
a. × 滑脱型が80%。
b. × 傍食道型
c. × 後天性もあり、高齢者に多い。
d. × 寝ると内容が逆流しやすいです。特に滑脱型と混合型。
e. ○ 胃底部を食道に巻き付けます。
A.  5-[e]


96. 大腿ヘルニアについて正しい記載はどれか。
a. 中年男性に多い。
b. 両側性に発生しやすい。
c. 大腿動脈の外側に脱出する。
d. 嵌頓しやすい。
e. 修復はBassini法による。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

96. H13-93。
a. × 中年以降の経産婦
b. × 右側に多い。
c. × 内側
d. ○ ヘルニア門が狭いため。
e. × McVay法。Bassini法は今は行いません。
A.  4-[d]


97. 誤った記載はどれか?
a. 上行結腸と下行結腸は後腹膜臓器である。
b. 腹直筋後鞘は臍の下部で欠損する。
c. 後腹膜膿瘍は経腹的ドレナージ術が第一選択である。
d. 外鼠経ヘルニアは男性に多い。
e. 卵巣粘液嚢腫や虫垂粘液腫は、腹膜偽粘液腫の原因疾患となる。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

97.
a. ○
b. × 弓状線のところ。
c. ○ 加えて抗生剤を投与。抗生剤だけで治ることも。
d. ○
e. ○ 腹膜偽粘液腫とは粘液塊が腹腔内にばらまかれた状態。よって、粘液腫瘍なら全部原因になるのでは?
A.  2-[b]


98. 写真1は大腸の潰瘍性病変の組織像であるが、この疾患に関する記載のなかで正しいものの組み合わせを選べ。
a. 高齢者に好発する疾患である。
b. 胃、小腸にも潰瘍ができることがある。
c. 慢性関節リウマチの患者に合併する頻度が高い。
d. 穿孔を来すような深い潰瘍を形成することが多い。
e. 組織学的には血管の硝子化と内皮下の泡沫細胞浸潤が特徴的である。
 1. a,b,c 2. c,d,e 3. a,e  4. b,d  5. 全て


98. おそらく炎症細胞浸潤と中心の乾酪壊死を伴わない肉芽腫が映っているものと思われます。すなわち、Crohn病です。
a. × 腸結核など。
b. ○
c. × 続発性アミロイドーシス。
d. ○ 裂溝など。
e. × 放射線性腸炎。
A.  4-[b,d]


99. 写真2はある大腸潰瘍病変からの生検組織像であるが、この疾患に関する記載のなかで正しいものの組み合わせを選べ。
a. アフタ性病変と易出血性の粘膜を伴う。
b. 細胞質に赤血球の貪食像を認める。
c. 直腸からS状結腸に病変が及ぶことが多い。
d. 急性期には潰瘍とともに多発性の隆起性病変を認めることがある。
e. 寛解と再燃を繰り返すことがある。
1. a,b,d 2. a,c,e 3. b,e  4. c,d  5. 全て


99. 赤血球の貪食像が見えますね。アメーバ性大腸炎の特徴です。
a. × 易出血性はU.C.の特徴。アフタ性病変はCrohn。
b. ○
c. × U.C.ですね。
d. × 偽ポリポーシスや炎症性ポリポーシスはU.C.やCrohn。
e. ○ U.C.やCrohnでも。
A.  3-[b.e]


100. 写真3はある胃病変の粘膜の組織像であるが、この疾患に関する記載のなかで正しいものの組み合わせを選べ。
a. ギムザ染色が有用である。
b. 萎縮性胃炎の原因と考えられている。
c. 腸上皮化生領域に多く見られる。
d. MALTリンパ腫との因果関係があると言われている。
e. 感染細胞に核内封入体を認める。
 1. a,b,d 2. a,c,e 3. b,e  4. c,d  5. 全て


100. 形の悪い胃腺が写ってますね。所々にはまりこんでる細胞が異常なのでしょうか。よくわかりません。
a. ? 血球系。
b. ? H. pylori。
c. ?
d. ? H. pylori。
e. ? CMV。


101. 図1はタバコ 40 本/日、ウイスキーボトル半分/日の生活歴を持つ 63才男性のファイバー像であり、左声帯は固定しているが軟骨や周辺組織への浸潤は無い。左頚部上内深頚リンパ節に2個(最大径3 cm )、右頚部上内深頚リンパ節に1個(最大径2cm )のリンパ節転移が疑われる。全身検索の結果、肺に転移と考えられる小円形腫瘤陰影を多数認めた。この腫瘍の診断およびTNM 分類を答えよ。


101. 見てのとおり、真ん中のでっかいのが腫瘍です。左被裂部にのっかった腫瘍が左の声帯(写真の真ん中Vの字)を固定してしまっていそうです。
 片側声帯の固定あり、隣接組織浸潤無しなのでT3、両側リンパ節転移(で径6p以下)なのでN2c、肺への遠隔転移が見られるのでM1となります。
  A.   下咽頭癌、T3N2cM1



102. 図2は35才男性の腫瘍であり、硬結の大きさは2 cm ちょうどである。左顎下部に直径 1.5cm の扁平なリンパ節を認めるが、超音波や CT で内部に壊死を認めずリンパ節の内部構造が保たれている。全身検索の結果では骨、肺、脳などに遠隔転移を認めない。診断とTMN 分類を答えよ。


102. 写真中央に腫瘍があります。舌にあるので舌癌です。大きさが2p以下なのでT1、リンパ節転移も遠隔転移も見られないことからN0M0となります。
A.   舌癌、T1N0M0

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