消化管・腹膜 平成14年度卒業試験

※ 問題文の問い方にかかわらず、正しいものに○、誤っているものに×をつけています。
※ 過去問参照のGは卒試を、末尾に何もついていないものは大体同じもの、(類)は似てそうなものを表します。P-P[数字]は第1回講義プリントのベージを、R-P[数字]はレジュメのページを表します。
※ 問題51〜はあくまで参考程度と考えてください。

1. 正しいものを選びなさい。
a. 消化管内の気体の大部分は、げっぷによって処理される。
b. 腹膜炎の際は、漏出性腹水が認められる。
c. 消化管内の水分の大半は大腸で吸収される。
d. 健康成人の糞便中に排泄される水分量は400ml/日程度である。
e. 浸透圧性下痢は絶食にて改善する。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

1. 1回目の講義プリントから。
a. × 大部分は血中移行。
b. × 透過性亢進により滲出。
c. × 小腸
d. × 100-200ml/day。糞便の70-80%。
e. ○ 腸管の中身がなくなることで、浸透圧が下がるため。
A.  5-[e]

3. 正しいものを選びなさい。
a. 吐血患者の喀出物はアルカリ性である。
b. 喀血は暗赤色を呈することが多い。
c. 上部消化管出血患者の下血は黒色のことが多い。
d. 頭蓋内疾患における嘔吐は、腹痛を伴わないことが多い。
e. テネスムスは近位大腸疾患に伴う。
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

3. 上に同じ。
a. × 胃酸により酸性。
b. × 鮮紅色。暗赤色は吐血。
c. ○
d. ○ 嘔吐中枢を直接刺激するため。
e. × 遠位
A.  4-[c.d]


4. 正しいものを選びなさい。
a. 単純性便秘の便は兎糞状で細い。
b. 単純性便秘では便意が少ない。
c. 痙攣性便秘では残便感がある。
d. 痙攣性便秘は腹痛を伴わない。
e. 痙攣性便秘は直腸に糞便の停滞を認める。
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

4. H14-6(類)。P-P8。
a. × 痙攣性
b. ○
c. ○
d. × 単純性なら伴わないことも。
e. × 単純性
A.  3-[b,c]


5. Crohn病について正しいものを一つ選びなさい。
a. 男性よりも女性に多い。
b. 潰瘍性大腸炎よりも罹患率が高い。
c. 大腸よりも小腸に起こりやすい。
d. 乾酪性類上皮細胞肉芽腫を伴う。
e. 免疫抑制剤が第一選択である。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

5.
a. × 2:1。
b. × UCの1/4くらい。
c. ○ 80%が小腸罹患。
d. × 非乾酪性
e. × 栄養療法かサリチル酸製剤。
A.  3-[c]


6. 下記の消化管ポリポーシスのうち、遺伝性のものはどれか。
a. Gardner症候群
b. Cowden病
c. 化生性ポリープ
d. Cronkhite-Canada症候群
e. Peutz-Jeghers症候群
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

6. H14-16。
a. ○
b. ○
c. ×
d. ×
e. ○
A.  2-[a,b,e]


7. 大腸癌について正しい組み合わせを選びなさい。
a. 女性の悪性腫瘍での死亡原因で最も多い。
b. 直腸、S状結腸に好発する。
c. 早期癌とは粘膜下層までの浸潤にとどまるものである。
d. 全て腺腫から発生する。
e. 早期癌は内視鏡的治療の適応である。
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

7. R-P150〜。
a. × 第3位(H13)
b. ○
c. ○ リンパ節転移有無は問わない。
d. × adenoma-carcinoma sequence。ただ、腺腫を伴わない早期癌も診断されているらしいです。
e. × sm2以降はリンパ節転移の可能性があります。
A.  3-[b,c]


9. 潰瘍性大腸炎の治療について正しいのはどれか?
a. 副腎皮質ステロイド
b. メサラジン
c. 白血球除去療法
d. 非ステロイド系抗炎症剤
e. 成分栄養療法
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

9. 他にも免疫抑制剤を使うことも。
a. ○ 2nd。
b. ○ 1st。
c. ○
d. ×
e. × 効果は疑問です。
A.  1-[a.b.c]


10. 虚血性大腸炎の好発部位はどこか。
a. 回盲部
b. 上行結腸
c. 下行結腸
d. S状結腸
e. 直腸
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

10. H14-12。
a. ×
b. ×
c. ○
d. ○
e. ×
左側結腸、特に上腸管膜動脈と下腸管膜動脈の境界にあって血行不足に陥りやすい脾彎曲部に好発します。
A.  4-[c,d]


11. 正しいものの組み合わせをしたより選べ。
a. ペプシノゲンは主細胞より分泌される。
b. 喫煙は胃の血流量を低下させる。
c. 内因子は壁細胞より分泌される。
d. ヘリコバクター・ピロリはグラム陽性らせん状かん菌である。
 1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,c,d 4. a,b,d 5. 全て

11. H14-19。
a. ○
b. ○
c. ○
d. × グラム陰性
A.  1-[a,b,c]


12. 正しいものの組み合わせを下より選べ.
a. 誤嚥による腐食性胃炎では、直ちに嘔吐させて腐食性薬剤を排出させるべきである。
b. 上腸間膜動脈症候群では、腹部立位X線検査にてdouble bubble signを呈しうる。
c. 本邦における胃石は、外国に欧米に比べ柿胃石の頻度が高い。
d. メニエール病では、胃体部大彎の皺襞が萎縮し、蛋白漏出症をきたす。
 1. a,b  2. b,c  3. c,d  4. a,d  5. 全て

12. H14-23。
a. × 嘔吐により胃酸や薬剤が食道あるいは気管を傷つけてしまいます。
b. ○
c. ○ 欧米は毛髪胃石。
d. × メネトリエ。メニエールは内耳性の回転性眩暈を起こすもので嘔吐症状があります
A.  2-[b,c]


13. 正しいものを選べ。
a. 出血性潰瘍には緊急内視鏡的治療がfirst choiceである。
b. Dieulafoy潰瘍は胃体部に多い。
c. 十二指腸潰瘍の方が胃潰瘍に比べて穿孔しやすい。
d. Zollinger-Ellison Synd.はセクレチン試験でガストリンの分泌が減少する。
 1. a,b  2. a,c  3. a,d  4. b,c  5. b,d  6. c,d  7. 全て

13. H14-24(類)。
a. ○ 内視鏡的止血術が1st。
b. ○ 特に後壁。
c. ○
d. × 奇異性に上昇します。
A.  ?-[a,b,c]


14. 正しい組み合わせを選べ。
a. H.pyloriは、慢性萎縮性胃炎の進展に関与する。
b. cagAは、H.pyloriの病原因子の一つである。
c. H.pylori除菌治療は、潰瘍活動期にのみ行う。
d. H.pylori除菌治療(PPI+AMPC+CAM)の適応は、我が国では7日間である。
 1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,c,d 4. a,b,d 5. 全て

14. R-P76〜。
a. ○
b. ○ vacA、cagA、cagPAI。
c. × 治癒期、瘢痕期でも。
d. ○
A.  4-[a,b,d]


15. 食道癌について正しいものを選べ。
a. ルゴール染色で褐色に濃染する。
b. 早期癌の定義は癌の浸潤が粘膜固有層までの癌である。
c. 組織型は扁平上皮癌である。
d. 固有筋層に達しているものはEMRの適応とならない。
e. 喫煙、高濃度アルコール、熱い飲食物はリスクファクターである。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

15. H14-30。
a. × 癌は不染帯です。
b. × かつリンパ節転移無し。
c. ○ 腺癌もあります。
d. ○ EMRは相対適応でもsm1まで。
e. ○
A.  5-[c,d,e]


16. 胃に関する解剖について正しいものを選びなさい。
a. 右胃大網動脈は胃十二指腸動脈より分岐する。
b. 幽門側胃切除では左胃動脈を切離する。
c. 胃の神経支配は副交感神経からなる腹腔神経節と交感神経からなる迷走神経による。
d. 胃の後壁の半分は後腹膜に固定されている。
e. 噴門部リンパ節(No.1,No.2)に明らかに転移が認められる場合でも必ずしも胃全摘は行わない。
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

16. H14-36。
a. ○
b. ○
c. × 交感副交感が逆。
d. × 後ろには網嚢と呼ばれる空間があります。
e. × 選択肢から。
A.  1-[a,b]


17. 胃切除後の障害について誤った記述を選べ。
a. ビタミンB12吸収障害による貧血にはビタミンB12の内服が有効である。
b. 巨赤芽球性貧血は胃全摘後5〜7年で発生することがある。
c. 骨代謝異常による骨軟化症の発生を見ることがある。
d. 輸入脚症候群の外科的治療にはBraun吻合が良い。
e. 吻合部潰瘍の発生頻度はBillrothU法再建後に多い。
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

17. H14-38。
a. × 非経口投与します。
b. ○
c. ○
d. ○
e. × TとUは同程度。
A.  2-[a,e]


18. 胃, 十二指腸潰瘍について正しいものを選べ。
a. 胃潰瘍の治療は手術によるものがほとんどである。
b. 十二指腸潰瘍は後壁に発生することが多い。
c. 潰瘍穿孔をおこした場合、緊急手術となることが多い。
d. 潰瘍からのコントロール不良の出血は手術適応となる。
e. 潰瘍の手術に腹腔鏡手術を行うことはない。
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

18. H14-40。
a. × 昔は手術、今は内科的治療。
b. × 前壁
c. ○
d. ○
e. × 大網被覆などで使います。
A.  4-[c,d]


19. 胃悪性リンパ腫について正しいものを選べ。
a. 潰瘍を形成するものが多い。
b. 開腹手術を行うことは稀である。
c. 胃癌に比べて予後が悪い。
d. 大部分は全身リンパ腫の転移である。
e. 胃肉腫のなかで最も頻度が高い。
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

19. H14-41。
a. ○ 潰瘍型が多いそうです。
b. × 1stはHp除菌。胃限局やリンパ節・多臓器浸潤があれば手術や放射線療法など。
c. ×
d. × ほどんどがMALT。
e. ○ 60%。
A.  2-[a,e]


20. 胃癌に対する胃全摘術について正しいものを選べ。
a. Billroth I法による再建が一般的である。
b. 開胸操作を行うことはない。
c. 胃全摘における脾摘の意義は郭清である。
d. 術後合併症に逆流性食道炎がある。
e. 術後長期間を経ても貧血に注意する。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

20. H14-42。
a. × BillrothT・Uは胃が残ってないと出来ません。Roux en Yなどを。
b. ×
c. ○
d. ○ 他には輸入脚症候群など。
e. ○ 悪性貧血は5年以上経ってから起こります。
A.  5-[c,d,e]


21. 消化管出血について正しいものを選べ。
a. 胃腫瘍は胃潰瘍より出血をおこす頻度は少ない。
b. Mallory-Weiss症候群は激しい嘔吐後に発症することが多い。
c. 胃潰瘍は動脈性の出血を来すことがある。
d. 食道静脈瘤の出血は高アンモニア血症の原因とはならない。
e. 消化管出血によりショックをおこすことはない。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

21. H14-45。
a. ○ 1位潰瘍2位腫瘍。
b. ○
c. ○
d. ×
e. × しばしば。
A.  1-[a,b,c]


22. 胃癌の転移について正しいのはどれか。
a. 右鎖骨上窩の転移もVirchow転移という。
b. リンパ節転移は粘膜内癌でも認められる。
c. 肝転移は高分化腺癌に多い。
d. 胃癌手術後再発で最も多いのは腹膜播種性転移である。
e. Krukenberg tumorは閉経後婦人に多い。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

22. H14-46。
a. × 左だけ。
b. ○
c. ○
d. ○
e. × 閉経前
A.  4-[b,c,d]


23. 胃癌の組織について正しいのはどれか。
a. I型病変の場合、低分化腺癌が多い。
b. スキルス胃癌の組織像は印環細胞癌である。
c. 山田IV型ポリープは癌化の可能性が高い。
d. 脈管侵襲は病期を規定する因子ではない。
 1. a,b  2. b,c  3. a,c,d 4. d   5. 全て

23. H14-47。
a. × 分化型が多い。
b. × or 低分化腺癌。
c. × 胃ポリープは癌化率低。
d. ○ TMN/肝/腹膜/腹水中細胞で。
A.  4-[d]


24. イレウスについて正しい記述を選べ。
a. 結腸癌イレウスは右側結腸癌に多い。
b. 麻痺性イレウスの原因に腹膜炎がある。
c. 単純性イレウスの治療には経鼻胃管挿入が有用である。
d. 単純性イレウスでは腸雑音は減弱する。
e. 麻痺性イレウスでは手術を行わない。
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e

24. H14-48。
a. × 左側癌の方が多いそうです。
b. ○ 汎発性腹膜炎が最多。
c. ○ イレウスチューブも○。
d. × 増強
e. × 原因次第。例えば急性腹膜炎には開腹手術を行います。
A.  3-[b,c]


25. 食道癌の治療について正しい組み合わせを選べ。
a. EMRの適応は粘膜下層までである。
b. 胸部中部食道癌では左開胸が標準術式である。
c. 再建経路は後縦隔経路が最短である。
d. 胃管は主に右胃大網動脈が潅流する。
e. 放射線治療は無効である。
 1. a,b  2. b,c  3. c,d  4. d,e  5. a,e

25. R-P71〜。
a. × リンパ節転移無しならsm1まで。
b. × 右開胸
c. ○
d. ○
e. × 進行癌では手術と変わらないぐらいの成績。
A.  3-[c,d]


26. 食道裂孔ヘルニアについて、正しいものを選べ。
a. 最も多いのは、滑脱型である。
b. 横隔膜食道靭帯の脆弱や肥満によっておこる。
c. 食道筋層の肥厚により生じる疾患である。
d. 食道・胃接合部が正常な位置にあるのは、傍食道型である。
e. Heller手術がよく行われる。
 1. a,b,c 2. a,b,d 3. a,b,e 4. b,c,d 5. c,d,e

26. H14-56。
a. ○
b. ○
c. × 先天性食道狭窄症の線維性筋性肥厚型なんかがこれです。
d. ○
e. × Nissen法。
A.  2-[a,b,d]


27. 正しい組み合わせを選べ。
a. 食道憩室ではZenker憩室が本邦では頻度が高い。
b. 牽引性憩室は横隔膜上憩室のみである。
c. 食道アカラシアの手術はThal-Hatafuku法が行われる。
d. 特発性食道破裂は、待機手術の適応である。
e. 食道静脈瘤の治療には硬化療法が最もよく用いられる。
 1. a,b  2. a,c  3. a,e  4. b,c  5. c,e

27. H14-57。
a. × Rokitansky
b. × 同上。
c. ○ 下部食道全層切開+逆流防止のfundic patch。Heller法も有名。
d. × 要緊急手術です。
e. ○ 結紮もよく行われます。
A.  5-[c,e]


28. 胃癌について正しいのはどれか。
a. スキルスタイプの胃癌は、びまん浸潤型癌である。
b. 本邦の早期胃癌の定義によれば、癌が粘膜内にとどまるものをさす。
c. 早期胃癌において頻度が高いのは隆起型である。
d. 胃の陥凹性病変について、周囲の粘膜の断裂や癒合は悪性を示唆する所見の1つである。
e. 胃の山田W型病変は悪性化する可能性が少ない。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

28.
a. ○
b. × 粘膜下層まで。
c. × Uc(わずかに陥凹)が多い。
d. ○
e. ○
A.  3-[a,d,e]


29. 大腸進行癌について誤っているのはどれか。
a. 80%近くが限局潰瘍型である。
b. apple coreは全周性の限局潰瘍型の所見である。
c. 浸潤潰瘍型と腫瘤型では後者の方が少し頻度が高い傾向にある。
d. びまん浸潤型の頻度は胃癌における頻度とほぼ同様である。
e. 好発部位は上行結腸から横行結腸にかけてである。
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

29. H11-13。
a. ○ c.参照。
b. ○
c. × 腫瘤型10%、限局潰瘍型80%、浸潤潰瘍型10%、びまん浸潤型1%。よって同じくらい。
d. × 胃癌は3型>2型>4型>1型であり、4型は15%くらい。
e. × 直腸・S状結腸に好発。
A.  5-[c,d,e]


30. 次の記述の中で正しいものを選びなさい。
a. 空腸憩室は腸管膜付着部側にでき大腸憩室は腸管膜付着部対側にできる。
b. メッケル憩室は回盲部より肛門側にできる。
c. 真性憩室は憩室壁に固有筋層を含む。
d. Hirschsprung病では腸管拡張部の神経節細胞が欠如している。
e. メッケル憩室は胎生期の卵黄腸管の遺残である。
 1. a,c,e 2. b,c,d 3. a,d  4. d,e  5. 全て

30. H14-62(類)。
a. ○ 大腸憩室は結腸ひもにくっついてできます。
b. × 口側
c. ○
d. × 狭窄部
e. ○
A.  1-[a,c,e]


31. 以下の中から正しいものを選べ。
a. 偽膜性腸炎ではフィブリン沈着による偽膜の形成を認める。
b. アメーバ性赤痢・・・(以下不明)
c. 感染性腸炎の組織標本では陰窩膿瘍を認めることがある。
d. 放射線性腸炎では輪状潰瘍を形成することがある。
e. 虚血性腸炎においては組織中に担鉄細胞を認めるのが特徴である。
 選択肢?

31. H14-63。
a. ○
b. ?
c. ○
d. × 形成したという報告はありますが、文献には載っていないので。
e. ○


32. 正しいのはどれか。
a. 潰瘍性大腸炎の組織像で陰窩膿瘍は特異的である。
b. 潰瘍性大腸炎では区域性非連続性に多発性潰瘍を発生する炎症性疾患である。
c. 潰瘍性大腸炎では粘膜から粘膜下層にかけて密な慢性炎症細胞の集簇が見られる。
d. Crohn病では非乾酪性類上皮肉芽腫が特徴的組織像である。
e. Crohn病では全層性炎症と裂溝が特徴的組織像である。
 選択肢は覚えていません

32. H13G-8(類)。
a. × 感染性腸炎でも見られます。
b. × びまん性連続性。
c. ○
d. ○
e. ○
A.  [c,d,e]


33. 間違っているものを一つ選べ。
a. 口腔、咽頭の悪性腫瘍では高率に消化管、呼吸器に重複癌が認められる。
b. う歯、喫煙歴、飲酒歴がある倍には口腔癌に注意が必要である。
c. 口腔癌で最も部位的に多いのは口腔底癌である。
d. 口腔底癌の組織型としては扁平上皮癌が多い。
e. 初期の口腔癌は切除や放射線治療で治療可能であるが、比較的早期にオトガイ下、額下部、頚部に転移をきたす。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

33. H14-68。
a. ○
b. ○
c. × 舌癌
d. ○
e. ○
A.  3-[c]


34. 間違っているものを一つ選べ。
a. 上咽頭癌は頚部転移や脳神経症状のため進行してから発見される。
b. 上咽頭癌の組織は分化度が低く角化傾向の弱い扁平上皮癌が多い。
c. 上咽頭癌の原発巣の治療は手術療法が中心である。
d. 頸部リンパ節転移に対しては頸部廓清術が行われる。
e. 上咽頭癌症例では免疫力が低下しており、その発生にはEBウイルスの関与が考えられている。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

34. H14-69。
a. ○
b. ○
c. × 放射線と化学療法。
d. ○
e. ○
A.  3-[c]


35. 間違っているものを一つ選べ。
a. 下咽頭癌、喉頭癌では声帯が固定していればTNM分類でT3以上である。
b. 進行した下咽頭癌症例では化学療法、放射線療法のみでは完全治癒が難しく、咽頭、喉頭、頚部食道合併切除が行われる。
c. 下咽頭癌は早期にリンパ節転移を来たす。
d. 下咽頭癌の頚部リンパ節転移に対して頚部郭清術が行われる。
e. 下咽頭癌の咽頭、頚部食道切除後の再建には有茎の遊離空腸移植術が行われることが多い。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

35. H14-71。
a. ○
b. ○
c. ○
d. ○
e. × 有茎→血管付き。遊離→血管無し。一緒には使えない言葉です。


36. 右下腹部に腫瘤を触知する組み合わせを選べ。
a. 回腸悪性リンパ腫
b. クローン病
c. 潰瘍性大腸炎
d. 卵巣嚢腫
 1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. d   5. 全て

36. H14-72。
a. ○
b. ○
c. × 他に比べて頻度が低いので、×にしておきます。
d. ○
A.  3-[a,b,d]


37. 次のうち腹部に激痛をきたす疾患を選べ。
a. A.V. malformation (血管動静脈奇形)
b. 絞扼性イレウス
c. 急性腸間膜血管閉塞症
d. 卵巣嚢腫茎捻転
 1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. b,c  5. 全て

37. H14-73。
a. × 通常出血による症状のみで腹痛は伴いません。
b. ○
c. ○
d. ○
A.  2-[b,c,d]


38. 虫垂の疾患について正しいものを選べ。
a. 虫垂癌は他の部位の直腸癌より予後が悪い。
b. 老人の虫垂炎では穿孔することが多い。
c. 虫垂の良性腫瘍でも粘液水腫(mucocele)をきたす。
d. カタル性虫垂炎では抗生物質投与による保存的治療を行う。
 1. a,c  2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

38. R-P129〜。
a. × 虫垂癌は予後良のようです。
b. ○ 症状が軽いにもかかわらず穿孔していることがあります。
c. ○ mucinous cystadenomaで。
d. ○
A.  2-[b,c,d]


39. 直腸癌の手術のうち、術後のQOLを向上させる目的なのはどれか。
a. 自律神経温存術
b. 器械吻合術
c. 腹腔鏡下手術
d. 側方廓清
 1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

39.
a. ○ 排尿、性機能温存。
b. ○ 人工肛門をつくらずにすみます。
c. ○ 術創が目立たなくなります。
d. × 再発率低下が目的。従来の方法では排尿、性機能の障害が。
A.  1-[a,b,c]


40. クローン病の肛門病変はどれか。
a. 痔瘻
b. 肛門潰瘍
c. skin tag
d. 痔核
 1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d

40. R-P140。
a. ○
b. ○
c. ○ 肛門皮膚部にできるたるみ。
d. × 選択肢より。「潰瘍を伴う痔核様病変」という表現は見かけます。
A.  1-[a,b,c]


41. 便柱が細いことを主訴とする疾患の組み合わせを選べ。
a. 直腸癌
b. 過敏性腸症候群
c. 子宮内膜症
d. 直腸粘膜脱
 1. a,b,c 2. a,c,d 3. a,b,d 4. b,c,d

41. b.とd.は確証がありません。
a. ○ 進行癌でよく見られます。
b. ○ 不安定型で見られるそうです。
c. ○
d. ×
A.  1-[a,b,c]


42. 肛門疾患について正しいものはどれか。
a. 内痔核は出血が主で疼痛を伴わない。
b. 痔核の治療は肛門からの脱出を来すようになったときに行う。
c. 痔裂は肛門の後方または前方に多い。
d. 肛門腺と陰窩の感染により肛門周囲膿瘍を来す。
 1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

42. a.とb.は微妙です。
a. ○ 但し進行すると伴うことがあります(嵌頓などでも)。
b. ○ "内痔核"と考えれば、○です。但し脱出がなくても、出血や要求があれば治療します。(外痔核は元々外にあるので脱出せず、痛みを伴うので保存的治療を行います。)
c. ○ それ以外では特殊な病気を考えます。
d. ○
A.  5-[全て]


43. 肛門部に発生する腫瘍を選べ。
a. 腺癌
b. 扁平上皮癌
c. 悪性黒色腫
d. カルチノイド腫瘍
 1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,c,d 4. a,b,d 5. 全て

43. H14-91。R-P23をもとにすると…。
a. ○
b. ○
c. ○
d. ×
A.  1-[a,b,c]


44. ストーマの合併症で外科的治療が必要なのはどれか。
a. ストーマ周囲皮膚炎
b. 傍ストーマヘルニア
c. 狭窄
d. 腸管の壊死
 1. a,b,c 2. b,c,d 3. a,b,d 4. a,c,d 5. 全て

44. 多分a.でしょう。
a. × 内科的に治療。
b. ○ 嵌頓などには手術が必要。
c. ○ 再縫合あるいは再建します。
d. ○ 重度であれば再増設が必要。
A.  2-[b,c,d]


45. 次の中から正しいもの一つ選べ。
a. 内鼠径ヘルニアは男性に多い。
b. 外鼠径ヘルニアの修復にはBassini法を用いる。
c. 腹壁瘢痕ヘルニアは嵌頓しやすい。
d. 臍ヘルニアは臍の切除を要する。
e. Morgagni横隔膜ヘルニアは突然の呼吸困難で発症する。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

45.
a. ○ 中高年男性に。
b. × Marcy法らしいです。
c. × 締め付けられないため。
d. × 自然治癒しない場合は、中身を腹腔に戻した後、筋膜を縫いつけます。
e. × Bochdalek。腹腔臓器が胸腔に流れ込み肺を圧迫するために起こります。Morgagniは無症状。
A.  1-[a]


46. 大腿ヘルニアについて間違っているものを選べ。
a. 中年女性に多い。
b. 両側発症が多い。
c. 嵌頓しやすい。
d. 大腿動脈の内側に脱出する。
e. 修復にはMcVay法を用いる。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

46. H14-96。
a. ○ 高年経産婦と書いてあるものも。
b. × 片側
c. ○ ヘルニア門が狭いため。
d. ○
e. ○
A.  2-[b]


47. 次の中で正しいものの組み合わせはどれか。
a. 固形癌において手術時すでに微小転移が存在している可能性がある。
b. 原発巣切除により転移巣が増大することがある。
c. 術中操作による腫瘍細胞散布の可能性はない。
d. 癌の手術では治癒切除であれば、再発は認められない。
 1. a,b  2. a,c,d 3. d   4. 全て

47. H14-49。R-P105。
a. ○
b. ○
c. ×
d. ×
A.  1-[a,b]


48. 細胞死について正しいものの組み合わせを選びなさい。
a. 細胞死には大きく分けてアポトーシスとネクローシスがある。
b. 抗癌剤は細胞にアポトーシスをおこす。
c. 核の分断化はアポトーシスの特徴である。
d. アポトーシスは遺伝子発現によって制御された細胞死である。
 1. a,b  2. a,c,d 3. d   4. 全て

48. H14-50。
a. ○
b. ○
c. ○
d. ○
A.  4-[全て]


49. 癌化学療法について正しい組み合わせを選べ。
a. 同じ臓器の癌でも腫瘍により抗癌剤感受性は異なる。
b. 抗癌剤の投与量は多ければ多いほど効果がある。
c. 複数の抗癌剤を併用することは、効果増強の面のみならず副作用低下の面でも有用である。
d. 抗癌剤の効果を増強するために温熱療法を併用することがある。
 1. a,b  2. b,c  3. a,c,d 4. d   5. 全て

49. H14-51。
a. ○
b. ○ 例えばアルキル化剤など濃度依存性のものは多量投与による効果増強が顕著とされています。
c. ○
d. ○
A.  5-[全て]


50. 腫瘍マーカーについて、正しいものを選べ。
a. 腫瘍マーカーは化学療法の効果判定に有用でない。
b. 腫瘍マーカーの上昇しない進行癌はない。
c. 早期癌でも必ず腫瘍マーカーは上昇する。
d. 大腸癌の肝転移でCEAが上昇する。
 1. a,c,d 2. a,b  3. b,c  4. d   5. 全て

50. H14-52。
a. ×
b. ×
c. ×
d. ○
A.  4-[d]


51. 68歳男性。3ヶ月前より間欠的に臍周囲の腹痛が出現したが2時間程度で自然軽快するも放置していた。前日より激しい腹痛が出現し、嘔気、嘔吐を伴っていたため緊急入院となった。腹部手術の既往はない。腹部超音波と腹部CT所見を示す。最も考えられるのは何か。


52. 正しいものを選べ。以下の二つを選べばよいと思います。※国試の88E-17
・ 原因菌はClostridium属に属する。
・ 治療はバンコマイシンを使う。


53. 58歳男性。大腸癌検診で潜血便を指摘されたため来院した。大腸内視鏡にてS状結腸に図53に示す病変を認めた。生検ではgroupXであった。肉眼型はどれか。(画像は有茎性の隆起型でした。)
a. Tp
b. Tsp
c. Ts
d. Ua
e. Uc
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

53.
a. Tp →有茎型。
b. Tsp →亜有茎型。
c. Ts →無茎型
d. Ua →表面隆起型
e. Uc →表面陥凹型
A.  1-[a]


54. 患者は78歳女性。以前より時々心窩部痛を自覚していたが、最近一年間は症状は認めていない。今回、精査希望にて受診した。上部消化管内視鏡を別に示す。診断はいずれか。※写真は幽門側より内視鏡を反転させて小彎を観察した像で、写真中央に軽度びまん性に発赤を認め、粘膜ヒダの集中を認めます。ヒダの集中像は積極的に悪性を示唆する所見とはとれなかったと思います。
a. 活動性胃潰瘍
b. 十二指腸潰瘍瘢痕
c. Uc型早期胃癌
d. 胃潰瘍瘢痕
e. Menetrier病
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

54. 襞の集中がある、悪性像はない、発赤はあるが、白苔に関する記述がないので、多分胃潰瘍瘢痕期S1でしょう。
A.  4-[d]


55. 22歳男性。飲酒後、数回嘔吐し、鮮血の混じったものをはいた。血圧120/58、Hb12.3、WBC7800。診断は何か。※内視鏡画像あり
a. 食道アカラシア
b. 逆流性食道炎
c. 食道癌
d. マロリーワイス
e. ?
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

55. 血液検査に異常はなく、もし数回の嘔吐の後半に鮮血を吐いたならば、Mallory-Weissでしょう。内視鏡画像により食道静脈瘤破裂やBoerhaaveとの鑑別が必要です。
A.  おそらく4-[d]


56. 65才、男性。類天疱瘡にたいしてプレドニン50mg/dayを処方された。平成14年9月初めに、夜間空腹時に背部痛があった。黒色便も訴えるようになり、9月末に当科受診。上部消化管内視鏡検査を行った。受診時プレドニン40mg/dayを内服していた。(内視鏡所見で辺縁明瞭な潰瘍二つ)
a. プレドニン中止
b. 生検
c. 緊急開腹
d. 尿素呼気試験
e. 酸分泌抑制剤
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

56. 空腹時の痛みは潰瘍を、黒色便は出血を示唆します。よって65才という年齢を考慮すれば、これはステロイドの副作用による胃の消化性潰瘍でしょう。従ってまずプレドニンを他の薬剤に変え、状況に応じて胃酸分泌抑制剤を投与するのがよいでしょう。出血が続く場合は止血も行います。
A.  1-[a]


57. 55歳男性、2年前より嚥下困難があり、最近増悪してきた。検尿、血液検査で異常なし。食道X線像をしめす(アカラシア)。造影剤の通過速度は遅延していた。上部内視鏡検査で胃、食道に病変なし。治療法は何か。
a. Ca拮抗薬
b. β遮断薬
c. EMR
d. 内視鏡的バルーン拡張術
e. 食道筋層切開術
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

57. 嚥下困難&造影剤の遅延から食道の通過障害が疑われます。X線画像はアカラシアらしいですが、これは上部内視鏡検査から噴門癌を除外したあとで確定できます。
A,  3-[a,d,e]


58. 31歳男性。医師。2ヶ月前から時々胸焼けと上腹部痛がおこるようになっていた。今朝、突然の強い上腹部痛が出現し、来院。上腹部に筋性防御、圧痛及びBlumberg徴候を認めた。体温38.1度、白血球14000、胸部X線を別に示す。この病態はどの部位に高頻度に発生するか。
a. 胃弓隆部
b. 胃体部
c. 胃角
d. 胃幽門部
e. 十二指腸球部
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

58. 胸焼けと上腹部痛、上腹部の腹膜刺激症状、発熱、白血球増多からおそらく潰瘍があってそれが穿孔したものと考えられます。年齢からいくと十二指腸潰瘍と考えられますが、X線画像がないので胃潰瘍を除外できません。
A.  5-[e] or 3-[c]


59. 60才女性。2ヶ月前から、食後の胃部不快感が続くため来院した。発熱や体重減少はない。胃内視鏡写真と胃生検H-E染色標本とを別に示す。診断はどれか。
a. Curling潰瘍
b. Borrmann I 型胃癌
c. Borrmann II 型胃癌
d. 平滑筋肉腫
e. 悪性リンパ腫
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e


60. 35歳の女性。会社で行っている定期検診の際に胃のバリウム造影で異常を疑われ、精査目的で来院した。来院後に内視鏡検査を実施し、その部位から採取した生検標本のHE染色(60-1)と内視鏡写真(60-2)を示す。これまでも時々胃がもたれることを感じる程度で痛みは特に感じなかったという。体重の減少も認められていない。この病変の肉眼的形態分類で正しいものはどれか。
a. 胃ポリープ山田2型
b. 胃潰瘍A1ステージ
c. 2c型胃癌
d. 胃潰瘍S1ステージ
e. Borrmann2型胃癌
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e


61. 24歳の女性。生来著患なし。1年半前に腹部重圧感を自覚し、近医を受診。内視鏡施行し、胃潰瘍瘢痕を指摘されている。抗潰瘍薬を服用し6ヶ月後に症状は消失した。今回再び腹部重圧感が出現したため来院した。3ヶ月前より4kgの体重減少を認めている。腹部は平坦、腫瘤は触知しない。腹部X線透視像を示す。適切な術式は次のうちどれか。
a. 幽門側(遠位)胃切除
b. 噴門側(遠位)胃切除
c. 胃全摘
d. 胃空腸吻合
e. 胃部分切除
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e


62. 45歳男性、胃癌の診断にて胃亜全摘術を受けた。術後8日目に38.5度の発熱と右上腹部痛を訴えた。赤血球 340万、Hb 11g/dl、白血球 12800、血小板 18万、X線造影所見を示す。(造影剤の吻合部からの漏出)適切な処置を選べ。
a. 絶食
b. 抗生物質の投与
c. 膵酵素阻害薬投与
d. 輸血
e. 栄養輸液
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

62. X線造影写真で吻合部からの造影剤漏出が見られることから、縫合不全が考えられます。赤血球数、Hbが低いので出血も考えた方がいいでしょう。ただ、輸血が必要な程ではありません。
A.  2-[a,b,e]


63. 50歳の男性。上腹部違和感のため来院した。上部消化管内視鏡写真を示す。正しいのはどれか。(粘膜下腫瘍と思われる写真。表面に潰瘍なし。)
a. 山田2型のポリープである。
b. Borrmann 1型の進行癌である。
c. bridging foldを認める。
d. ?
e. EMRの適応である。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

63. 粘膜下腫瘍とのことなので内視鏡でbridging fold and/or臍窩が見られるかもしれません。
A.  3-[c]


64. 50歳の男性。昨夜より悪心、嘔吐がおこり、次第に腹痛が増強してきたため来院した。腹部単純X線像を下に示す。適切な処置はどれか。
a. 絶飲食
b. イレウス管の挿入
c. 高圧浣腸
d. 下剤の投与
e. 栄養輸液
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e


65. 適切な処置を選べ。※P-26(放射線の画像問題7)
a. ?
b. アルブミン輸液
c. ?
d. ?
e. 栄養輸液
 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e


66. 75才男性、嚥下困難を主訴に来院。正しいものを選べ。[画像]食道二重造影・食道癌
a. 上皮性の悪性腫瘍である
b. 胸部上部食道に好発する
c. X線で表在型を示している
d. X線で現局潰瘍型を示している
e. 90%以上が扁平上皮癌である
 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

66. 食道癌とのことなので
a. ○
b. × 胸部中部
c. × 選択肢より。
d. ○ 選択肢より。
e. ○
A.  3-[a,d,e]


67. 大腸の粘膜組織診。この疾患について正しいものを選べ。(おそらく、潰瘍性大腸炎だと思う)
a. 高齢者に多い疾患である。
b. 原因不明の炎症性疾患である。
c. 直腸まで病変は及ばない。
d. 大腸癌を合併する。
e. 穿孔するほどの深い潰瘍を形成する。
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

67. UCとのことなので
a. × 20代あたりの若年に。
b. ○
c. × 直腸から口側へ広がることが多いです。
d. ○ まれ
e. × 浅い潰瘍時には潰瘍がないこともあります。
A.  ?-[b,d]


54歳の女性。1ヶ月前から全身倦怠感を自覚し近医を受診。CTと下部消化管内視鏡を受けた。1週間前より下血と38度の熱が続いている。(図68)肝の両葉にわたって多発転移を認める。数は7個以上はあったと思います。(図69)辺縁の隆起した腫瘤を認める。潰瘍ははっきりしないが、出血が著明。


68. CTにて肝転移の分類はどれか。
a. H0
b. H1
c. H2
d. H3
e. H4
1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

68.
H0…肝転移なし。
H1…一葉のみ。
H2…両葉少数散在性(4個以内)。
H3…両葉多数散在性(5個以上)。
A.  4-[d]


69. (大腸内視鏡写真)の所見は何型か。
a. 1型
b. 2型
c. 3型
d. 4型
e. 5型
 1. a   2. b   3. c   4. d   5. e

69.
1型…隆起型。
2型…限局潰瘍型。
3型…浸潤潰瘍型。
4型…瀰漫浸潤型。
5型…分類不能。
2型が濃厚ですが、もし周堤(周りの隆起)が壊れていれば3型もあります。
A.  2-[b] or 3-[c]


30歳の男性。腹部膨瘤を主訴として来院。中心静脈栄養で1ヶ月管理されたが改善せず。下部消化管造影検査の図を示す。*(図70)の説明:小腸造影で空腸に多数かつ広範囲にわたる狭窄を認め、狭窄部より口側には明らかな拡張像を認める写真でした。


70. 発熱の原因として考えられるのは何か。
a. 腫瘍による発熱
b. 大腸癌からの細菌侵入
c. 下血によるもの
 1. a   2. b   3. c


71. 小腸造影の所見として正しいものはどれか。
a. 狭窄部は1ヶ所である。
b. 狭窄部は回腸である。
c. 狭窄部より口側腸管の拡張は著明ではない。
 1. a,b  2. b,c  3. a,c  4. 全て正しい 5. 全て誤り


72. この症例について、正しいものを選べ。
a. 手術適応がある。
b. 狭窄部にはバルーンによる拡張術でよい。
c. 病変部をすべて切除したとしても、治癒にはいたらない。
 1. a,b  2. b,c  3. a,c  4. 全て正しい 5. 全て誤り


52歳の男性が下血で大腸内視鏡検査を受けた。側面像の造影写真を示す。


73. 病変部位と深達度で正しいものを選べ。
a. 部位はRsまたはRaである。
b. 部位はRbである。
c. 側面像の変形より進行癌である。
d. 側面像より早期癌である。
 1. a,c  2. a,d  3. b,c  4. b,d


74. この症例にあてはまるものを選べ。
a. 前方切除術が可能である。
b. 直腸切断術の適応である。
c. 下腹神経の損傷で排尿困難になる。
d. 骨盤神経の損傷で勃起不全になる。
 1. a   2. b   3. c   4. d

74.
a. × 選択肢から。
b. × 選択肢から。
c. × 射精機能障害。
d. ○


75. この疾患について正しいものを一つ選べ。
a. 先天性で若年発症が多い。
b. 自然軽快することが多い。
c. 症状の改善には制酸剤が有効である。
d. 食直後の安静臥床が症状の軽減に有効である。
e. mesh-plug法は本症の治療法である。
 1. a,c  2. a,d  3. b,c  4. b,d  5. a,c,d


※ タバコ40本/日、ウィスキーボトル半分/日をたしなむ58歳男性。左の声帯が固定しており軟骨や周囲への浸潤はない。両側頚部上縁深リンパ節2個触知(1つは径4p)、骨、肺、脳に転移無し。診断名、TNM分類は何か。
※診断名はわかりません。
A.  T3N2cM0

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