脊椎・運動器 平成15年度卒業試験

2、
 1.骨は成長期のみならず、一生を通じてリモデリングを行う
 2.骨には支持機能あり
 3.骨には神経はない
 4.骨にはミネラルバランスを保つ貯蔵庫としての役割がある
 a(1,2)b(2,3)c(3,4)d(1,2,4)e(1,2,3,4)
 【解答】d
 3:×―骨髄神経・骨膜神経がある

3、正しいものはどれ?
 1.副甲状腺ホルモンは、破骨細胞による骨吸収を抑制する
 2.カルシトニンは破骨細胞による骨吸収を促進する
 3.ビタミンDは腸管からのカルシウム吸収を促進する
 4.ビタミンDは腸管から吸収され、肝臓・腎臓を経由して活性化される
 a(1,2)b(2,3)c(3,4)d(1,2,4)e(1,2,3,4)
【解答】c
1:×―骨吸収促進と骨形成の促進両方あるが、総体としては骨量減少方向に作用
2:×―促進→抑制
3:○
4:○―肝・腎で水酸化され、最終的に1α-25(OH)2D3になる

4、
 1.横径の成長は膜性骨化による
 2.長軸方向の成長は軟骨内骨化による
 3.成長軟骨板は骨幹と骨幹端の間にある
 4.成長軟骨板が傷害されると過成長を来たす
 選択肢は忘れました。"1つ選べ"ではなかったことは確かです。
 【解答】
 1:○
 2:○
 3:×―骨端と骨幹の間にある
 4:?

7、ユーイング肉腫の治療について正しいものを選べ。
 1.放射線治療に高感受性である
 2.多剤併用化学療法の絶対的適応である
 3.分化度の高い組織亜種では切除のみで治癒可能である
 4.メトトレキサートは有効な薬剤である
 5.融合遺伝子の検出が診断には有用である
 a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】b(?)
 1:○―放射線・化学療法に感受性高いのが特徴
 2:×
 3:×―手術+放射線・化学療法の組み合わせで治療する
 4:○
 5:?

8、骨軟部腫瘍の検査所見で正しい組み合わせはどれか?
 1.ユーイング肉腫では炎症所見が見られることがある
 2.前立腺癌の骨転移ではPSAが上昇することがある
 3.軟骨腫ではLDHが上昇することがある
 4.多発線維性骨異形成ではLDHが上昇する
 5.骨肉腫ではALPが上昇することがある
 a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】b
 1:○―白血球増加・CRP上昇・赤沈亢進(+)
 2:○
 3:×
 4:×
 5:○―骨型のALP3が上昇

9、違うものを選べ
 1.線維性骨異形成=オルブライト症候群
 2.多発性骨軟骨腫=家族性発生
 3.好酸球性肉芽腫=Shepared's Crook deformity
 4.血管腫=石灰化
 5.多発性軟骨腫=Ollier病
 【解答】3
 1:○―線維性骨異形成のうち、多発例でカフェオレ斑・思春期早発を伴うものをAlbright症候群という
 2:○
 3:×―Shepared's Crook deformityとは線維性骨異形成症に見られるもので、大腿骨
の骨皮質が菲薄化・膨隆し、横径拡大で変形し内反足になるもの
 4:○―血管腫は過誤腫の一種であり、石灰化を伴うことが多い
 5:○―多発性内軟骨腫で、身体の片側の骨に発生する傾向が高いのをOllier病という

10、軟部腫瘍について正しい組み合わせを選べ
 1.包巣状軟部肉腫に対して化学療法を行う
 2.脂肪腫はMRIのT1で低信号、T2で高信号を呈する
 3.神経鞘に対して辺縁切除で切除を行う
 4.血管腫は単純X線像で石灰化を呈する
 5.悪性線維性組織球種に対して広範囲切除術を行った
 a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】c(?)
 1:?
 2:?
 3:×―健常神経線維を傷つけないように腫瘍組織のみ核出する
 4:○
 5:○

11、化膿性関節炎について正しい組み合わせを選びなさい
 1.膝関節と股関節に多い
 2.成人では頻回のステロイド関節内注射後に生じる
 3.関節裂隙は保たれる
 4.変形性関節症に移行する
 5.乳幼児では発熱、白血球増加が関節症状に先行することが多い
 a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】b
 1:○
 2:○
 3:×―関節裂隙は関節液の貯留により拡大する
 4:×―関節リウマチ・離断性骨軟骨炎などとともに二次性変形性関節症の原因となる
 5:○

12、MRSAについて正しいものを選びなさい
 1.高齢者や免疫不全患者はMRSAに感染しやすい
 2.感染症状がなくてもMRSAが分離されれば治療の対象である
 3.MRSAに全ての薬剤が無効である
 4.うがい手洗いは感染予防に無効である
 5.鼻腔・咽頭にMRSAが存在することが多い
 a(1,2)b(2,3)c(3,4)d(4,5)e(1,5)
 【解答】e
 1:○
 2:×―感染症状がある症例のみ治療対象となる
 3:×―バンコマイシンが有効
 4:×ー有効である
 5:○

13、急性化膿性骨髄炎について正しいものを選べ
 1.ギブス固定や副子による固定を行う
 2.セファロスポリンが第一選択である
 3.MRSA予防のため、抗生物質投与は起炎菌が同定されるまで控える
 4.安静が第一で、手術は禁忌である
 5.抗生物質は血中濃度を上げるため、経口よりも経静脈投与される
 a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】b
 1:○
 2:○
 3:×―本症が疑われたらまず抗生物質投与を行う
 4:×―骨膜切開や骨開窓術を行う
 5:○

14、間接液について正しいものを選べ
 1.化膿性関節炎では細胞数は増加する
2.関節液の粘性は細胞数による
3.偽通風の関節液は黄色透明である
4.化膿性関節炎の関節液は混濁する
5.化膿性関節炎では抗生物質を投与する前に関節液を培養する
a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】c
 1:○
 2:×―粘性はヒアルロン酸による
 3:×―白濁する
 4:○―白血球・滑膜などの壊死組織・フィブリンなどで混濁する

16、骨吸収マーカーはどれか
 1.ALP 2.NTx 3.デオキシピリノジン 4.オステオカルシン
 a(1,3,4)b(1,2)c(2,3)d(4)e(1,2,3,4)
 【解答】c
 1:×―骨性ALP(ALP3)は骨代謝マーカー
 2:○―T型コラーゲン架橋N-テロペプチドのこと
 3:○
 4:×―骨形成マーカー

18、次のうち、骨粗鬆症関連骨折として正しい組み合わせを選べ
 1.脊椎圧迫骨折
 2.大腿骨骨幹部骨折
 3.コレース骨折
 4.大腿骨頚部骨折
 a(1,3,4)b(1,2)c(2,3)d(4)e(1,2,3,4)
 【解答】a
 1:○
 2:×
 3:○―橈骨遠位端骨折背屈転位型のこと
 4:○

19、骨軟化症について
 *2002年の55とほぼ一緒で、1が"Xpで全身の骨萎縮と骨変層が見られる"と日本語になってただけ

20、次の選択肢のうちから正しいものを選べ
 1.軟骨無形成症は軟骨内骨化不全のため、四肢短縮型の小人症となる
 2.くる病はX線で骨幹端線の横径が拡大、中央部の盃状陥没が見られる
 3.大理石骨病では、全身の骨は硬化像を呈し、骨折しやすく仮骨形成は不良である
 4.Paget病ではALPが低下する
【解答】b(?)
1:○
2:○
3:?
4:×低下→上昇

21、脊椎・脊髄の解剖につき正しい組み合わせを1つ選べ
 1.環軸椎の安定性は主に後縦靭帯によってもたらされている
 2.後縦靭帯は脊髄のすぐ後方に位置している
 3.脊髄白質の障害によってlong tract signが陽性となる
 4.脊髄が通常第1腰椎〜第2腰椎のレベルで尾側端となる
 5.Luschka関節は頚椎に特徴的である
a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】e
 1:×―後縦靭帯は軸椎から始まり、下方は伸びる
 2:×―椎体の後ろに位置している
 3:○
 4:○
 5:○

22、脊椎外傷について正しいものを選べ
 1.Jeffersonfractureとは環椎破裂骨折のことである
 2.脊髄麻痺は通常頚髄レベルより痙性麻痺を呈する
 3.C6脱臼骨折では肋間筋麻痺は生じるが、横隔膜麻痺は生じない
 4.重複の脊損の場合、受傷直後より痙性麻痺を呈する
 5.脊椎破裂骨折では椎体後壁にも骨折が及んでいる
 【解答】
 1:○
 2:○
 3:○―横隔神経はC4由来
 4:×―受傷直後は脊髄ショックにより弛緩性麻痺を呈する
 5:×―椎骨板や前・後縦靭帯損傷を伴うもの
 
23、画像診断について正しいものを選べ
 1.硬膜外腫瘍はミエログラフィーにおいて騎袴状を呈する
 2.ADI(atlanto-dental-interbal)は環軸椎脱臼骨折(?)の指標となる
 3.頚椎斜位撮影は椎間孔、腰椎斜位撮影は分離症に有効である
 4.脊損はMRI T2W1で高輝度になる
 5.化膿性脊椎炎はT2W1・T1W1ともに高輝度になる
a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】
 1:×―硬膜外腫瘍はH型、硬膜内髄外腫瘍が騎袴状
 2:○
 3:?
 4:?
 5:?

24、2002年度 9と同じ

25、腰椎椎間板ヘルニアについて誤っているものを選べ
 1.L4-5椎間のヘルニアでは、通常L5神経根が障害される
 2.S1神経根が障害された場合、FNSTが陽性になることが多い
 3.MRIは診断に有用ではない
 4.下肢の腱反射は亢進する
 5.保存的治療で軽快する症例が多い
a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 *2002年度 10と同じ
 【解答】d
 1:○
 2:×―S1神経根→L2-4神経根
 3:×―もっとも有効
 4:×―亢進→低下
 5:○

26、2002年度 11と同じ

27、肩関節について正しいものを選べ
 1.肩関節は上腕骨と胸椎からなる
 2.外傷性脱臼はまれである
 3.最大の可動域を持つ
 4.肩甲上腕関節のみからなる
 5.外転は上腕二等筋の働きである
 【解答】3
 1:×―上腕骨・肩甲骨・鎖骨からなる
 2:×
 3:○
 4:×―肩鎖関節なども含む
 5:×―三角筋・棘上筋などの働きによる
 
28、外傷性肩関節脱臼について正しいのはどれか
 1.前方脱臼に比べて後方脱臼のほうが多い
 2.脱臼後は拘縮予防のため、すぐに可動域訓練を開始する
 3.前方脱臼時に上腕骨頭後外側に見られる病変をBankart lesionという
 4.Apprehension signとは脱臼肢位を強制した際の不安感をさす
 5.若年者の脱臼ほど反復性になりやすい
 a(1,2)b(2,3)c(3,4)d(4,5)e(1,5)
 【解答】e
 1:×―前方性が90%
 2:×―しばらく包帯固定の後、徐々に肩関節運動を行う
 3:×―Bankart lesionは関節窩前縁骨欠損のこと
 4:○
 5:○

30、
1.肘関節は上腕骨、橈骨、尺骨より構成される
2.肘関節の伸筋は上腕三頭筋である
3.肘内障は肘関節の後方脱臼であり、小児に発生しやすい
4.上腕骨外側上顆炎は別名野球肘と呼ばれる
5.2000年度の21番の5と同じ
 a(1,2)b(2,3)c(3,4)d(4,5)e(1,5)
 【解答】
 1:○
 2:○
 3:×―肘内障は橈骨頭輪状靭帯の亜脱臼
 4:×―野球肘は肘関節離断性骨軟骨炎の別名、テニス肘が上腕骨外側上顆炎
 5:?

31、小児の上腕骨外顆骨折で起こりうる合併症について正しい組み合わせを選べ
 1.内反肘 2.外反肘 3.遅発性尺骨神経麻痺 
4.偽関節 5.Volkmann阻血性拘縮
a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
【解答】d

32、変形性股関節症で正しいものを選べ
 1.日本では先天性股脱や臼蓋形成不全による二次性が多い
 2.進行性である
 3.関節拘縮を起こす
 4.?
 5.若者には一次性が多い
a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】a
 5:×―若者に多いのは二次性

34、股関節の診察について正しいものを選びなさい
 1.外転筋筋力が低下するとTrendelenburg sign陽性となる
 2.SMD測定では股関節肢位が大切である
 3.下肢周囲長は膝蓋骨遠位端より10cmの位置で測定する
 4.Thomas testにより外転拘縮の程度がわかる
 5.Scarpa三角とは鼠径靭帯の近位の部位である
 a(1,2)b(2,3)c(3,4)d(4,5)e(1,5)
 【解答】
 1:○―外転作用を持つのは中・小殿筋
 4:×―屈曲拘縮

35、外傷性大腿骨頭壊死を合併することがある疾患がどれか
 1.大腿骨頚部外側骨折
 2.大腿骨頚部内側骨折
 3.外傷性股関節脱臼
 4.下前腸骨棘剥離骨折
 5.大腿骨転子下骨折
 a(1,2)b(2,3)c(3,4)d(4,5)e(1,5)
 【解答】c

36、人工股関節置換術について誤っているものを答えよ
 1.オステオライシスは非感染性ゆるみの原因となる
 2.寛骨臼側ソケットもしくは大腿骨側ステムの一方だけゆるんでも全て再置換する
 3.骨欠損を伴う
 4.異なる種類の人工関節を用意し、使用する人工関節を手術中に決定することがある
 5.初回手術に比べ術後合併症の頻度は高い
 【解答】b

37、膝関節について正しい組み合わせを一つ選べ
 1.膝関節は骨性に安定している
 2.階段昇降時、膝関節には体重と同等の負荷が作用する
 3.膝関節脱臼では損傷した靭帯の修復を優先する
 4.骨端線離開は成長障害による変形をきたす可能性がある
 5.関節内骨折の治療では解剖学的整復と早期運動が重要である
 a(1,2)b(1,5)c(2,3)d(3,4)e(4,5)
 【解答】e
1:× (標準整形外科p.527) 靭帯を中心に安定性が保たれている
2:× (標準整形外科p.528) 歩行時で体重の2〜3倍、階段昇降時は7倍の負荷かかる
3:× (標準整形外科p.661, 662) まず整復を行い、2次的に靭帯修復術を行う
4:○?
5:○ (標準整形外科p.662) 整復固定を終えると、大腿四頭筋の強化を行う

38、半月板について誤っている組み合わせを選べ
 1.半月板は膝関節の荷重分散に関与している
 2.McMurray testは半月板損傷の診断において有用である
 3.半月板の外側1/3の縦断列は縫合術の適応となる
 4.MRI上、半月板はT2で低信号を示す
 5.半月板損傷は取り残しのない様に確実に全適することが大切である
 a(1,2)b(1,5)c(2,3)d(3,4)e(4,5)
 【解答】e
1:○ (標準整形外科p.529)
2:○ (標準整形外科p.532)
3:○ (標準整形外科p.543) 水平断裂や横断裂は部分切除
4:× (標準整形外科p.536) (誤)T2 → (正)T1
5:× (標準整形外科p.543) (誤)全摘 → (正)全摘は避ける

39、誤っている組み合わせを選べ
1.Lachman testは膝を90度屈曲させる
 2.N-testは後十字靭帯損傷の診断に有用である
 3.半月板損傷にはApley testが有用である
 4.外側側副靭帯損傷には内反ストレステストが有用である
 5.内側側副靭帯損傷にはMcMurray testが有用である
 a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】b
1:× (標準整形外科p.533) (誤)90度 → (正)20〜30°
2:× (誤)後十字靭帯 → (正)前十字靭帯
3:○ (標準整形外科p.532)
4:○ (標準整形外科p.534)
5:× (標準整形外科p.534) (誤)McMurry test → (正)外反ストレステスト

40、変形性膝関節症について次から正しいもの3つ選べ
1.本邦では1次型内側型が最も多い
2.関節裂隙狭小化と骨硬化像がX線画像では特徴的である
3.
4.関節内への3回のステロイド注入が有効である。
5.筋肉増強訓練は疼痛が増強するので禁忌である
 【解答】
1: ?
2:○ (標準整形外科p.553)
4:? (標準整形外科p.554) 
ステロイドには消炎鎮痛効果があるが、長期間・頻回投与は骨軟骨面破壊を惹起する
3回は適当な回数かは不明
5:× (標準整形外科p.554) (誤)禁忌 → (正)訓練を勧める

41、変形性膝関節症の治療について正しいものを選べ
 1.鏡視下手術が適応になることはない
 2.骨切り術は大腿骨側で行うことが多い
 3.骨切り術は下肢のアラインメントを矯正する
 4.人工膝関節の適応を判定する際、年齢は重要な要素である
 5.ポリエチレンの磨耗は人工膝関節置換術の合併症の一つである
 a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】e
1:× (標準整形外科p.554) (誤)適応はない → (正)変形が少ない場合には行う
2:× (標準整形外科p.554) 内反膝は頚骨粗面近位部、外反膝は大腿骨顆上部で骨切
3:○?
4:○ (標準整形外科p.554) 日本では高齢ほど人工関節の適応は多い
5:○ (標準整形外科p.554)

42、スポーツによる疲労骨折について、誤っているものを選べ。
1.行軍骨折とも呼ばれる
2.第2中足骨に多い
3.Jones骨折は中足骨骨折の一つである
4.偽関節になりやすいので手術を要する
5.ジャンプや長距離の選手に多い
 a(1,2)b(1,5)c(2,3)d(3,4)e(4,5)
 【解答】e
1:○ (標準整形外科p.597) 最近では稀である
2:○?(標準整形外科p.597) 中足骨には多いが、第2中足骨かは不明
3:○ (標準整形外科p.673) 
4:× (標準整形外科p.606) 骨折の治療は整復・固定・リハビリが3原則
5:×?(標準整形外科p.595) ジャンプ選手は外傷性骨折と思うが…

44、先天性内反足にみられる変形様式について誤っているものを1つ選べ。
 1.尖足  2.内反  3.内転  4.凸足  5.外足
【解答】e
1:○ (標準整形外科p.567)
2:○ (標準整形外科p.567)
3:○ (標準整形外科p.567)
4:○ (標準整形外科p.567)
5:× 「外足」の言葉の意味を知っている人はいますか?

46、足の解剖について正しいものを2つ選べ
 1.足部の骨は7個の足根骨と5個の中足骨と14個の趾骨と2個の種子骨からなる
 2.踵骨は足関節の中心をなす骨である
 3.足関節は背屈45度、底屈45度の約90度前後の可動域がある
 4.Luschka関節は足根間を安定させる重要な関節である
 5.ひとの足の内側、外側の縦、横のアーチは血管、神経を立脚時の圧から守る
   働きもしている。
 a(1,2)b(1,5)c(2,3)d(3,4)e(4,5)
 【解答】b
1:○ (標準整形外科p.106) 手足の第1指MP関節近傍に種子骨が見られる事がある
2:× (標準整形外科p.562) 足関節は脛骨・腓骨・距骨から成り立つ
3:× (標準整形外科p. 91) 底屈は45°だが、背屈は20°である
4:× (標準整形外科p.390〜392) Luschka関節とは椎体の話なので関係ない
5:○?(標準整形外科p.562)

48、指の変形に関する正しい組み合わせを一つ選べ。
1.尺骨神経麻痺ーーーーーーー小指外転変形
2.MP関節背側脱臼ーーーーーースワンネック変形
3.DIP関節背側脱臼ーーーーースワンネック変形
4.陳旧性槌指変形ーーーーーーボタン穴変形
5.母指MP橈側側副靭帯断裂ーーMP関節掌側亜脱臼
a(1,2)b(1,5)c(2,3)d(3,4)e(4,5)
 【解答】b
1: ○ (標準整形外科p.383) 小指球筋と骨間筋の麻痺が起きる
鷲が酌して、  サルが焼酎飲んで、父(トウ)ちゃんが幽霊になった。
鷲手←尺骨神経 猿手←正中神経  橈骨神経→垂れ手
2:× (標準整形外科p.376) 
MP関節の掌側亜脱臼→PIP関節の過伸展→スワンネック変形
3:× (標準整形外科p.377) 
4:× (標準整形外科p.372) 
突き指を放置すると、PIP関節の過伸展変形が生じスワンネック変形へ移行する
5:○?

49、2002年卒試24番と一緒でした

50、ラグビー中転倒し、右手をついた後より右手関節の橈背側部の腫脹と疼痛が出現。一時改善したが、3ヵ月後より右手関節痛が増強してきた。考えられる疾患を一つ選べ。
1.月状骨軟化症(Kienboeck症)
2.舟状骨壊死症(Preiser病)
3.三角繊維軟骨複合体(TFCC)損傷
4.陳旧性月状骨周囲脱臼
5.舟状骨偽関節
 【解答】4
1:× (標準整形外科p.381) 栄養血管の途絶による月状骨の無腐性壊死←大工に多い
2:× (標準整形外科p.382) 舟状骨の無腐性壊死 ←腎移植後・膠原病に合併
3:? (標準整形外科p.374) 
遠位橈尺関節の安定性をはかる ←手をついて転倒・尺側部痛
4:○?(標準整形外科p.641, 642) 
月状骨以外の手根骨が背側に転位・月状骨と橈骨の位置関係は正常←手掌をついて転倒
「陳旧性」ということだからこちらが解答だろう
 5:?

51、手にできる軟部腫瘍のうち、最も高頻度のものを一つ選べ
  1.神経鞘腫
  2.腱鞘巨細胞腫
  3.血管腫
  4.ガングリオン
  5.Heberden結節
 【解答】3
1:? (標準整形外科p.387) 
2:? (標準整形外科p.387) 屈筋腱腱鞘や関節の滑膜から発生
3:○?(標準整形外科p.387, 299) 血管腫は手に発生することが多い
全身の軟部腫瘍も脂肪腫、血管腫、神経鞘腫の順で多い
4:? (標準整形外科p.386) 指屈筋腱の靭帯性腱鞘から発生
5:× (標準整形外科p.379) DIP関節の変形性関節症

54、関節リウマチに対する人工関節手術に関して正しいのはどれか
1.関節リウマチ患者に対する人工股関節及び人工膝関節置換術の長期成績は安定して  
いる
2.60歳以下の患者に対しても適応になることがある
3.人工股関節置換術後の合併症として、人工関節の脱臼、感染、ゆるみ、磨耗、深部  
静脈血栓、肺塞栓などが重要である
4.人工股関節術後の関節リウマチ患者はあまり動かないので、人工関節の脱臼はあま
り問題とならない
5.人工足関節置換術後の長期成績は安定しており、足関節の手術として一般的となっ
ている
 a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(1−5すべて)
 【解答】a
1:○ (標準整形外科p.215, 216) 
2:○ (標準整形外科p.521, 522) 
股関節については、重症例で50歳代から行われるようになってきている
3:○ (標準整形外科p.523) 
4:× (標準整形外科p.154, 155) 関節を動かすために、人工関節置換したのでは…
5:×?(標準整形外科p.215, 216) 股・膝・肘では良好な結果が得られている
 
55、血清反応陰性脊椎関節炎として正しい組み合わせはどれか
1.リウマチ性多発筋痛症
2.強直性脊椎炎
3.反応性関節炎
4.乾癬性脊椎炎
5.痛風
a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】d
1:× 
2:○ (STEPE p.349) 
3:○ (STEPE p.350) 反応性関節炎にReiter症候群が含まれる
4:○ (STEPE p.350) 
 5:×
seronegative spondylarthritis(血清反応陰性脊椎関節炎)は、強直性脊椎炎・乾癬性関節炎・Reiter症候群の3つである いずれもリウマトイド因子(−)

56、強直性脊椎炎に関して正しい組み合わせを一つ選べ
1.女性に多い
2.30-40歳代の発症が多い
3.痛みは安静時や朝方に強く、運動により軽快することが特徴である
4.初期症状としては、腰部、臀部、背部の痛みなどが多い
5.HLA-B27が90%以上の症例で陽性である
 a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
 【解答】e
1:× (STEPE p.349) 男性に多い
2:× (STEPE p.349) 20歳代に多い
3:○ (STEPE p.349) 症状は、安静によって悪化、運動によって軽快する
4:○ (STEPE p.349) 
5:○ (STEPE p.349) HLA-B27陽性者は約95%である

57、先天性股関節脱臼の治療について適切なものを一つ選べ
1.装具(リーメンビューゲル)による整復が1歳以降も一般的に行われる
2.整復が得られれば治療は終了する
3.遺伝性疾患である
4.乳児期は見つけ次第徒手整復を行う
5.遺残亜脱臼や臼蓋形成不全に対して幼児期に骨切り術を行うことがある
 【解答】5  
1:× (講義プリント) 幼児期以降は観血的整復に移行することが多い
2:× (講義プリント) 整復が得られても、補正治療を行う
3:× (講義プリント) 遺伝的要素は考えられているが、遺伝性疾患と断定はできない
4:× (講義プリント) まずは装具を用いRiemenbugel法などを行う
5:○ (講義プリント) 

58、ペルテス病について適切でない組み合わせを一つ選びなさい
1.5〜6歳の女児に多い
2.大腿骨頭骨端の壊死が本態である
3.急激な発症で歩行不能となることは少ない
4.装具による免荷治療が一般に行われる
5.将来、変形性股関節症を続発することはない
a(1,2)b(1,5)c(2,3)d(3,4)e(4,5)
 【解答】?
1:× (講義プリント) 4〜8歳の男児に多い
2:× (講義プリント) 大腿骨頭の骨端核の阻血性壊死の骨端症
3:○ (講義プリント) 
4:○ (講義プリント) 
5:× (標準整形外科p.488)圧潰による骨頭変形が起きると変形性股関節症につながる

59、大腿骨頭すべり症について適切でない組み合わせを一つ選べ
1.女児に多い
2.前方にすべる例が圧倒的に多い
3.両側性が10%に認められる
4.すべりの軽度な例にはin situ pinningが選択されることが多い
5.初潮後のすべりは稀である
 a(1,2)b(1,5)c(2,3)d(3,4)e(4,5)
 【解答】a(?)
1:× (講義プリント) 肥満した思春期の男児に多い
2:× (標準整形外科p.492) 後下方にすべる
3:? (標準整形外科p.492) 両側罹患は20〜40%と書いてあるが…
4:○ (標準整形外科p.496) in situ pinning =内固定
5:○ (標準整形外科p.493) 
性ホルモン・副腎皮質ホルモンのアンバランスが発生に関係しているらしい

60、先天性股関節脱臼について誤りを選べ
1. 男児に多い
2. Shenton線やCalve線の乱れが見られる
3. 開排制限がある
4. 関節造影で内反した関節唇が認められる
5.大腿骨頭が関節包から脱出している
a(1,2)b(1,5)c(2,3)d(3,4)e(4,5)
 【解答】b
1:× (講義プリント) 女児に多い
2:○ (標準整形外科p.480) いずれの線も乱れる
3:○ (講義プリント) 
4:○ (標準整形外科p.482) 
5:× (標準整形外科p.477) 臼蓋からは脱出するが、関節包から脱出することはない

61、大腿骨遠位部におこる骨肉腫について絵をかいて知ってることを書け
【解答】周辺の骨硬化像を伴わない広範な骨破壊と,種々の程度の骨新生が認められる。骨新生には腫瘍性のものと,反応性(外骨膜反応)のものがある。腫瘍性のものは綿花様であり,境界不鮮明の淡い骨硬化像として認められる。外骨膜反応としてはthickening,onion-peel appearance ,Codman三角,sun ray appearance,などがあり、それらを以下に図示する。

62、膝関節のX線正面像と側面像を描き、主要な4つの膝靱帯を加えて名称と共に示せ
  2001年卒試参照

もどる

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送