脊椎・運動器 平成16年度概説試験

[2005.02.09実施、13:30-15:30 (120分)]
1. 脊椎に関する記載のうち、正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 脊椎カリエス (結核性脊椎炎) では、脊柱の側彎が発生する。
(2) 後縦靭帯骨化症では、脊髄が後方から圧迫され麻痺を生じる。
(3) 関節リウマチでは、環軸椎間脱臼が発生する。
(4) 腰椎椎間板ヘルニアの最好発部位は、L4/L5である。
(5) 腰部脊椎管狭窄症の間欠性跛行の発症には、黄靭帯による圧迫が関与している。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> e (1)×。脊柱後湾(Pott亀背)が発生する。 (2)×。前方から圧迫される

2. 骨粗鬆症に関する記載のうち、正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 横方向の骨梁より縦方向の骨梁が先に失われる。
(2) 皮質骨の萎縮より海綿骨の萎縮が著明である。
(3) 骨粗鬆症に伴う脊椎骨折では後弯がみられる。
(4) 骨粗鬆症に伴う上腕骨骨折は遠位端より近位端に多い。
(5) 骨粗鬆症に伴う橈骨骨折は遠位端より近位端に多い。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> d  (1)×。骨梁は荷重がかかりにくい横方向の骨梁から失われる。
(5)×。橈骨骨折は遠位端骨折 [Colles骨折] が多い。

3. 股関節・骨盤に関する記載のうち、正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 大腿骨頭部外側骨折に対して、compression hip screwによる骨接合術が行われる。
(2) X線所見における関節裂隙の狭小化は、関節面の骨棘形成を反映している。
(3) 関節リウマチにより股関節破壊が発生した。病変の主座は関節包あるいは靭帯である。
(4) 大腿二頭筋に負荷がかかると坐骨結節剥離が発生する。
(5) 梨状筋症候群では坐骨神経が圧迫される。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> c  (2)× 軟骨の磨耗による。 (3)× 骨基質の分解と軟骨細胞の骨吸収によって起こる。

5. 解剖と疾患の関連について、正しいものを次から選べ。
(1) 第2ケーラー病は、足舟状骨の壊死性疾患である。
(2) 投球骨折は、橈骨骨幹部で起こる。
(3) 鎖骨骨折では、腕神経叢麻痺が起こる。
(4) 外反母趾は、母指の第2中足趾関節で変形が認められる。
(5) 腱板断裂では、棘上筋断裂が多い。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (2)(3)(4) d. (1)(4)(5) e. (3)(4)(5)

<解答> e (1)×。第2中足骨の壊死性疾患。 (2)×。上腕骨骨幹部で起こる。

6. 長管骨の発生と成長に関する記載のうち、誤っている組み合わせを一つ選べ。
(1) 縦の成長は成長軟骨板で行われる。  (2) 膜内骨化は最初に骨端部にみられる。
(3) 二次骨化中心は骨幹部に形成される。 (4) 軟骨原基の中央部に最初に血管が流入する。
(5) モデリングがみられる。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> c 膜内骨化はまず骨幹部で起こり、二次骨化中心は骨端部に形成される。

8. 骨の組成についての記載のうち、正しい組み合わせを選べ。
(1) ミネラルはハイドロキシアパタイト結晶として存在する。
(2) 基質はほとんどがオステオネクチンである。 (3) 骨形成の主役は骨細胞である。
(4) 骨吸収の主役は破骨細胞である。    (5) 骨細胞は細胞突起でお互いに連絡している。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> c (2)×。ほとんどがコラーゲン。 (3)×。骨芽細胞である。

9. 骨折治癒過程における時期の順番で正しいものを一つ選べ。
a. 炎症期→骨改変期→修復期   b. 炎症期→修復期→骨改変期
c. 骨改変期→修復期 →炎症期  d. 骨改変期→炎症期→修復期
e. 修復期 →炎症期 →骨改変期

<解答> b

10. 関節軟骨について、誤っている組み合わせを一つ選べ。
(1) tidemarkがある。            (2) プロテオグリカンとヒアルロン酸はつながっている。
(3) 関節軟骨細胞への栄養は主に滑液によってなされる。
(4) 抱水力を担うのはII型コラーゲンである。  (5) 部分欠損は自然治癒する。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> e

11. 次のうち正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 多発外傷時、最初にレ線で確認すべき部位は変形した四肢である。
(2) 四肢骨折のレ線は一方向のみで十分である。
(3) 疲労骨折の初期ではレ線上、明確な所見が得られないこともある。
(4) 頚椎損傷が疑われるとき、最初にすべきレ線は頚部を動かさないようにしての側面像である。
(5) いかなるときも、健側のレ線は必要ない。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> d

12. 次のうち正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) crush syndrome (挫滅症候群) は、救出直後の局所所見は打撲のみで、意識状態・全身状態も良好であることが多く、経過観察が重要である。
(2) crush syndromeで死に至る事はない。 (3) 脂肪塞栓は通常受傷後1-2日目に発症する。
(4) 脂肪塞栓でも、脳・神経症状をきたしうる。
a. (1)(3)(4) b. (1)(2) c. (2)(3) d. (4) e. すべて

<解答> a

13. 正しい記載の組み合わせを一つ選べ。
(1) golden hourとは、受傷後24時間以内のことをいう。
(2) 創内の洗浄は大量の生理的食塩水で行うのがよい。
(3) golden hour内では、適切な処置を行えば一期的に骨接合術を行ってもよい。
(4) 血行がないと思われる組織も切除すべきでない。
(5) 受傷後2日以内であれば、一期的創閉鎖を行ってもよい。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> c
(1)×。6時間以内のことをいう。 (4)×。これから壊死しそうな組織も除去する。
(5)×。golden hourを過ぎたものでは感染が生じてないことを確認してから創閉鎖するので数週後になる。

14. 次のうち誤りはどれか。
a. 脱臼と骨折が合わせて起こった場合、先に処置すべきは脱臼である。
b. 外傷性脱臼の中で最も頻度が高いのは肩関節である。
c. 肩関節脱臼後の固定期間は高齢者であるほど長い。
d. 肩関節の脱臼では前方脱臼がほとんどである。
e. 捻挫とは、靭帯損傷はあるが関節相互の位置関係は正常位にあるものをいう。

<解答> c 若年者は反復性脱臼に移行しやすい。

15. 正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 膝周囲損傷では膝窩動脈損傷をきたしやすく、下腿壊死を起こすことがある。
(2) 疲労骨折は50代に最も多い。 (3) 開放骨折とは1cm以上の皮膚損傷を伴うものである。
(4) 骨折治癒に要する期間は骨折の形態とは無関係である。
(5) 小児の骨端線損傷では成長障害をきたすことがあり、骨折癒合後も長期間観察を要することがある。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> b  (2)×。若年者に多い。 (3)×。骨折部と外界との交通のあるものをいう。

16. 骨幹端部に発生した急性化膿性骨髄炎が最も進展しやすい部位を一つ選べ。
a. 関節内 b. 骨端部 c. 成長軟骨 d. 骨膜下 e. 骨幹部

<解答> d

17. 慢性化膿性骨髄炎について誤っているものを一つ選べ。
a. 瘻孔を有する。 b. 軟骨組織の壁に囲まれている。 c. 悪性化する。
d. 抗生物質を静注しても病巣に届きにくい。 e. ドレーンを用いた持続洗浄療法を行う。

<解答> b  骨破壊と壊死骨周囲の反応性骨硬化像、骨空洞がみられる。

18. 化膿性関節炎について正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 最も多い起因菌はレンサ球菌である (2) 医原性の場合がある (3) 乳児では股関節に多い。
(4) 単純X線上にて関節裂隙狭小化がみられる (5) 関節内洗浄ではドレーン留置を行わない。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答>? 
(1)×。黄色ブドウ球菌。 (2)○。関節内注射が原因となりうる。 (3)○。乳児化膿性股関節炎。
(4)○。初期には骨萎縮が見られ、後期には関節裂隙狭小化となることもある 
(5)×。ドレーンを用いた閉鎖式持続洗浄を行う。

19. 化膿性脊椎炎について誤ったものの組み合わせを一つ選べ。
(1) 中年男性に多い。 (2) ほとんど後縦靭帯に起こる。 (3) よく神経症状を伴う。
(4) 単純X線検査で椎間板腔狭小化がみられる。 (5) 保存療法が有効である。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> c  (2)×。椎体終板に初発する。 (3)×。神経症状の合併は稀。

20. 真菌性関節炎について正しいものを選べ。
(1) 足関節が好発部位である。 (2) 医原性のものがしばしば見られる。
(3) 関節血症をきたしうる。 (4) MRIは診断に有用である。
(5) X線写真で関節裂隙の狭小化が見られる。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> d?

21. 硬化障害により類骨組織が過剰となる疾患はどれか。
(1) 壊血病 (2) くる病 (3) 骨軟化症 (4) 大理石病 (5) 甲状腺機能亢進症
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> c

22. 破骨細胞による骨吸収を抑制するのはどれか。正しいものを一つ選べ。
a. 成長ホルモン b. 甲状腺ホルモン c. 副腎皮質ホルモン d. カルシトニン
e. 副甲状腺 (上皮小体) ホルモン

<解答> d

23. 骨粗鬆症に特徴的な脊椎X線所見はどれか、正しいものを一つ選べ。
(1) 魚椎変形 (2) 骨棘形成 (3) 骨梁幅の拡大 (4) 骨陰影の増強 (5) 椎体圧迫骨折
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> b  骨陰影減少、骨梁の数・幅の減少、椎体の圧迫骨折、魚椎様変化など。

24. 変形性関節症にみられるX線所見はどれか、正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 骨棘形成 (2) 骨硬化像 (3) 骨膜下骨吸収像 (4) 浸潤性骨破壊 (5) 関節裂隙の狭小化
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> b 
関節裂隙狭小化、骨棘形成、骨硬化像、骨嚢胞、骨頭の破壊・変形、二重臼蓋(double floor)など。

26. 良性骨腫瘍に関する記載のうち、正しいものを一つ選べ。
(1) 発生頻度が最も高い良性骨腫瘍は線維性骨異形成である。
(2) 内軟骨腫は脊椎に好発する。
(3) 好酸球性肉芽腫の単純X線所見では骨皮質の破壊像がみられる。
(4) 単純X線所見から非骨化性線維腫と診断。手術を行わず、経過観察をした。
(5) 単純X線所見から骨巨細胞腫と診断。急速な増大が予想されるので手術を行った。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> e (1)×。最も多いのは骨軟骨種。
(2)×。大部分はは手指の基節骨、中節骨、中手骨など短骨に好発する。 (3)?。 
(4)○。無症状、病的骨折の危険の無い症例は経過観察。多くは自然消退する。 (5)?。

27. 骨軟部腫瘍について正しいものを一つ選べ。
a. 骨悪性線維性組織球腫では、レース状類骨形成がみられる。
b. Ennekingのステージ分類では、高悪性度・区画外・転移なしはステージIIBである。
c. 癌の骨転移では、男性では肺癌からの骨転移が最も多い。
d. Ewing肉腫では、化学療法・放射線療法いずれも有効である。
e. 腫瘍周囲の反応層を通過する切除縁は、病巣内切除縁である。

<解答>? a)×。花むしろ様構造が認められる。  b)○。 c)○。肺癌、乳癌、前立腺癌の順。
d)○。抗癌剤、放射線に感受性を示すことが多い。 e)×。腫瘍辺縁切除。

28. 骨肉腫の治療について、正しいものを一つ選べ。
(1) シスプラチン・メトトレキサート・アドリアマイシン・イフォスファミドはすべて有効である。
(2) 手術直前のMRIで骨肉腫が坐骨神経や膝窩動静脈を巻き込んでいる場合、患肢温存手術はできない。
(3) 患肢温存手術は切断術に比べ、生命予後が劣っている。
(4) 術前化学療法の効果判定はMRIが最も信頼できる。
(5) 我が国における5年生存率は50%以上である。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> b (1)○。 (2)○。主要血管・神経束へ浸潤している場合は温存できない。 (3)×。
(4)?。 (5)○。50%〜70%。

30. 軟部腫瘍について正しいものを選べ。
(1) 高分化型脂肪肉腫は化学療法の適応である。
(2) 色素性絨毛結節性滑膜炎は関節近傍に好発する。
(3) 滑膜肉腫では単純X線で石灰化が見られる。
(4) 軟部悪性腫瘍は疼痛をきたさないものが多い。
(5) グロームス腫瘍は指先に好発する。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> e
(1)×。腫瘍広範切除が原則。高悪性度では化学療法、放射線療法を併用することがある。
(2)関節内の滑膜より発生。 (3)○。石灰化、骨化を伴うものがある。
(4)○。 (5)○。指尖、爪床下に好発。

31. 次のうち長管骨の骨端部に好発する腫瘍はどれか。正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 骨巨細胞腫 (2) アダマンチノーマ (3) 骨肉腫 (4) 軟骨芽細胞腫 (5) 内軟骨腫
a. (1)(2) b. (1)(3) c. (1)(4) d. (2)(3) e. (2)(4)

<解答> c (2003年度概説、問題16と同じ)

32. 巨細胞の出現する骨腫瘍、ないしは腫瘍類似病変はどれか。
(1) 軟骨芽細胞腫 (2) Ewing肉腫 (3) 骨巨細胞腫 (4) 動脈瘤様骨嚢腫 (5) 骨軟骨腫
a. (1)(3)(4) b. (1)(2) c. (2)(3) d. (4) e. すべて

<解答> a (2003年度概説、問題17と同じ)

33. 小円形細胞を主体とする腫瘍はどれか、正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 骨悪性線維性組織球腫 (2) 悪性リンパ腫 (3) Ewing肉腫
(4) 間葉性軟骨肉腫 (5) 脱分化型軟骨肉腫
a. (1)(2)(3) b. (2)(3)(4) c. (3)(4)(5) d. (1)(3)(4) e. (1)(4)(5)

<解答>

34. 骨肉腫について誤っているものはどれか。
(1) 長管骨の骨幹端部に好発する。
(2) 腫瘍細胞が類骨を産生するものを骨肉腫と定義する。
(3) 血管拡張型骨肉腫は動脈瘤様骨嚢胞と鑑別を要する。
(4) 傍骨性骨肉腫は通常型骨肉腫より予後不良である。
(5) 原発性悪性骨腫瘍の中では軟骨腫様に次いで2番目に多い。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> (1)○。 (2)○。腫瘍組織が直接類骨あるいは骨組織を形成する。
(3)○。動脈瘤様骨嚢腫、骨巨細胞腫との鑑別が重要。 (4)×。予後は良好。 (5)×。最多。

35. 以下の骨腫瘍ないし腫瘍類似病変と、組織学的所見の組み合わせで正しいものを選べ。
(1) 小細胞性骨肉腫→Homer Wright rosette (2) 軟骨肉腫→tumor osteoid
(3) 脊索腫→physaliferous cell (4) 軟骨芽細胞腫→chicken-wire calcification
(5) 線維性骨異形成→Langerhans type histiocyte
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> d

36. 骨移植について、正しいものの組み合わせを一つ選べ。
(1) 良性骨腫瘍の手術には血管柄付き遊離自家骨移植が行われる。
(2) 血管柄付き遊離自家骨移植後、移植骨内の細胞はほぼ死滅する。
(3) 移植骨に含まれるBMPにより、移植骨床の間葉系細胞が骨形成能を持つ細胞に分化する (osteoinduction)。
(4) 移植骨の質は自家骨の方が同種骨よりも優れている。
(5) マイクロサージェリーを用いた足趾移植術は自家複合組織移植である。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> e (1)?。 (2)?。 (3)○。 (4)○。同種骨では抗原性が強く骨形成能が劣る。 (5)○。

37. 骨移植の適応となる疾患について、正しいものの組み合わせを一つ選べ。
(1) 先天性脛骨偽関節症の治療では、掻爬・自家骨移植が用いられる。
(2) 良性骨腫瘍の治療では、骨釘移植術が用いられる。
(3) 脚長差補正・変形矯正の治療では、ボーン・トランスポートが用いられる。
(4) 離断性骨軟骨炎の治療では、モザイク・プラスティーが用いられる。
(5) 悪性骨腫瘍に対する広範切除後の再建に、パスツール処理骨移植が用いられる。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> e (1)×。血管柄付き自家骨移植を行う。
(2)×。骨釘移植は関節内骨折の際に、骨片固定のために用いる。

38. 同種骨移植について、正しいものの組み合わせを一つ選べ。
(1) 感染の伝播の恐れがあるので、オートクレーブ処理の後に移植する。
(2) 同種保存骨移植の臨床成績は、同種新鮮骨移植よりも優れている。
(3) 活性のあるBMPは同種冷凍骨保存骨内にも存在する。
(4) 移植骨内の細胞が生きていなくても骨移植は完成する。
(5) 同種保存骨移植ではサイクロスポリンを用いる。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> (1)○。60度で10時間加熱処理。

39. 人工材料および軟骨移植について正しいものの組み合わせを一つ選べ。
(1) 悪性骨腫瘍に対する広範切除後の再建に人工関節が用いられる。
(2) 良性骨腫瘍掻爬後の空洞の充填にハイドロキシアパタイトが用いられる。
(3) モザイク・プラスティは自家軟骨移植の一種である。
(4) 同種骨軟骨移植は、骨幹部の悪性骨腫瘍手術後の再建に用いられる。
(5) 再生医療の発達により、我が国では人工骨充填よりも軟骨移植の実施数が多くなっている。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> d (1)(2)○。 (3)○。大腿骨果部より採取。 (4)○。 (5)

41. 変形性股関節症の単純X線について誤っているものを一つ選べ。
a. 関節裂隙の狭小化 b. 骨硬化像 c. 骨頭の骨透亮像   
d. 骨頭の外上方亜脱臼 e. 骨棘形成

<解答> c 関節裂隙狭小化、過重部の骨硬化像、骨頭亜脱臼、骨棘形成がみられる。

42. 末期変形性股関節症に適応される手術はどれか。
(1) 骨盤骨切り術 (寛骨臼移動術) (2) 大腿骨内反骨切り術 (3) 大腿骨外反骨切り術
(4) 人工股関節置換術        (5) 人工股関節再置換術
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> d
初期には骨盤骨切術、大腿骨内反骨切り術、末期には大腿骨外反骨切り術、人工股関節置換術が行われる。

43. 股関節診察について正しいものを一つ選べ。
a. 外転筋筋力が低下するとTrendelenbeg sign陽性となる。
b. 脚長は上前腸骨棘から足関節外果までを測定する。
c. 下腿周囲長は膝蓋骨遠位端より10cm下方の位置で測定する。
d. Thomas testにより外転拘縮の程度がわかる。
e. Scarpa三角とは鼡径靭帯より近位の部位である。

<解答> a
a)○。股関節脱臼や外転筋力不全があると陽性になる。
b)×。上前腸骨棘から内果までの距離または大腿骨の大転子から足関節外果まで距離を測定。
c)×。下腿が最も大きい近位1/3の部位で測定。
d)×。屈曲拘縮を検出。 e)×。鼡径靭帯、縫工筋内縁、長内転筋外縁の三辺よりなる。

44. 大腿骨頭壊死が合併症となる外傷はどれか。正しい組み合わせを選べ。
(1) 寛骨臼関節内骨折 (2) 股関節後方脱臼 (3) 大腿骨頚部骨折 (4) 大腿骨転子部骨折
(5) 大腿骨転子下骨折
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> c

45. 疾患と関連事項について正しく組み合わせたものを2つ選べ。
(1) 急速破壊型股関節症 →強い拘縮
(2) 大腿骨転子骨折 →外傷性大腿骨頭壊死
(3) 滑膜骨軟骨腫症 →滑膜切除術
(4) 一過性大腿骨頭萎縮症 →妊娠後期の女性
(5) 弾発股 (外側型) →腸腰筋腱

<解答> (3)・(4) (1)×。可動域制限は軽度。 (2)×。 (3)○。遊離体摘出と滑膜切除。
(4)○。妊娠後の女性と中年男性。 (5)?。

46. 人工股関節再置換術について正しく述べたものはどれか。
a. 最も多い適応は術後感染である。b. 骨欠損を伴う。
c. 寛骨臼側ソケットが緩んでいる場合、大腿骨ステムも再置換する。
d. 症例によって人工関節を選択することはない。
e. 初回人工関節全置換例と同程度に術後脱臼の可能性がある。

<解答> b a)×。非感染性が多い。 b)○。 c)?。 d)?。 e)×。感染症や術後脱臼の頻度も高い。

47. 変形性膝関節症について、正しいものの組み合わせを一つ選べ。
(1) 加齢に伴う関節軟骨の退行性変化と力学的負荷の増大が原因と考えられている。
(2) 男性に多い。 (3) 日本では内反変形より外反変形が多い。
(4) 関節軟骨においては加齢とともに軟骨細胞数の減少や細胞外マトリックスの産生低下がみられる。 (5) 病期の進行には物理的要因に加え、タンパク分解酵素などの関与もある。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> c? (1)○。 (2)×。女性に多い。 (3)×。内反型関節症が多い。 (4)○。 (5)?。

48. 変形性膝関節症の症状・理学所見について正しい組み合わせはどれか。
(1) 関節軟骨下に存在する神経終末で痛みを感じる。 (2) 関節の腫脹は通常みられない。
(3) 関節裂隙の圧痛は通常みられない (4) 大腿四頭筋の萎縮は早期からみられることが多い。
(5) 滑膜の肥厚・関節面の変形などにより、関節可動域の低下がみられる。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> b? (1)?。 (2)×。 (3)×。 (4)×。大腿四頭筋の廃用性の萎縮が見られる。
(5)○。初期にはあまり犯されない。

49. 変形性膝関節症の画像所見として適当なものはどれか。
(1) 軟骨下骨の骨硬化像。
(2) 関節裂隙の狭小化は関節軟骨の摩耗・消失を反映している。
(3) 骨棘形成。 (4) 関節リウマチに比し破壊性変化が大きい。
(5) 診断にMRIが有用である。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> a  (2003年度概説、問題87とだいたい同じ)

50. 変形性膝関節症について、正しい記載の組み合わせを一つ選べ。
(1) 足底板や大腿四頭筋訓練などを用いて、関節に対する力学的負荷を軽減させることによって症状は軽快しうる。
(2) 末期の関節症に対しては、保存的治療は適応とならない。
(3) 内服ステロイド薬が第1選択である。
(4) ヒアルロン酸の関節腔内注入療法は潤滑性の向上・抗炎症などの作用が期待されている。
(5) 頻回にステロイドホルモンの関節腔内注入を行うと、骨破壊を生じることがある。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> e (2003年度概説、問題88と同じ)
(1)○。減量、大腿四頭筋強化訓練、装具療法などで負荷を軽減する。 (2)×。 (3)×。 (4)○。
(5)○。長期にわたり頻回に用いると感染や関節破壊を引き起こす恐れがある(steroid arthropathy)。

51. 変形性膝関節症の手術的治療について、正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 高位脛骨骨切り術は、変性した関節への負荷を軽減することを目的としている。
(2) 高位脛骨骨切り術後は症状は軽快するが、変性した関節軟骨が修復されることはない。
(3) 人工膝関節置換術は、ほとんどの症例で正座が可能である。
(4) 人工膝関節置換術は、術後10年経過すると約半数の症例で再手術が必要になる。
(5) 人工膝関節置換術において、コンポーネントの設置箇所は術後成績に影響する。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> b (2003年度概説、問題89と同じ)

52. 特発性膝骨壊死について、正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 中高年男性に好発する。          (2) 安静時痛はほとんどみられない。
(3) 発症初期にはX線上変化を認めない。 (4) MRIは早期診断に有用である。
(5) 大腿骨外側顆に好発する。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> d
(1)×。60歳以上の女性に多い。 (2)×。急激な疼痛で発症し夜間痛がある。
(3)○。疼痛発作後1〜2ヶ月は何の所見もない。 (4)○。 (5)×。大腿骨内側顆部関節面に好発。

53. 正しいものの組み合わせを選べ。
(1) 歩行時に膝関節に作用する力は、体重の約3倍である。
(2) 離断性骨軟骨炎は大腿骨外側顆に好発する。
(3) 大腿四頭筋の主な機能は膝関節の伸展である。
(4) 膝関節屈曲時に大腿骨は後方に移動する。
(5) 後十字靭帯は脛骨の前方移動を制動する。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> ? (1)○。平地歩行で約3倍、階段昇降で約5倍。 (2)×。大腿骨内側顆が約85%。 
(3)○?股関節の屈曲と膝関節の伸展。 (4)×?脛骨からみて大腿骨は前に滑るのでは。
(5)×。後方運動を抑制。

54. 半月板損傷について、間違っているものを選べ。
(1) 半月板に血行はない。               (2) 円板状半月は外側に多い。
(3) McMurrey testは半月板損傷に有用である。 (4) 手術が鏡視下手術が主流である。
(5) 半月板切除は取り残しのないよう、確実に全摘すべきである。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> b (1)×。半月板中節の辺縁1/3は血行支配を受けている。 (2)○。 (3)○。 (4)○。
(5)×。半月板は膝の荷重機能に重要な役割を持つのでなるべく全切除は避ける。

56. 膝前十字靭帯損傷について正しい組み合わせを選べ。
(1) Lachman testは診断に有用である。 (2) N-testは前外側不安定性をみるテストである。
(3) 前十字靭帯は大腿骨内側顆に起始部を持つ。 (4) 膝関節内血腫を伴うことは少ない。
(5) 保存的治療に良く反応する。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> a (1)○。 (2)○。前外側回旋不安定性をみる。 
(3)×。大腿骨外側顆の顆間窩面後方部→脛骨顆間隆起前方。
(4)×。損傷後数時間以内に関節が著しく腫脹し、関節血腫を生じる。
(5)×。比較的若年齢、スポーツへの欲求が強い症例では再建術が第1選択。

57. 膝靭帯損傷について正しい組み合わせを選べ。
(1) 靭帯再建術は受傷後、可及的早期に行うべきである。
(2) 靭帯中央部の断裂は縫合によりよく修復される。
(3) 靭帯再建の材料としては同種アキレス腱が用いられる。
(4) 内側側副靭帯単独損傷では保存的治療が第1選択である。
(5) 後十字靭帯損傷では脛骨が自重で後方に落ちる。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> e (2)×。中央部の断裂は縫合が困難。 (3)×。骨付き膝蓋腱(男性)、半腱様筋腱(女性)。
(4)○。4〜6週間でスポーツ復帰が可能。(5)○。

58. 次のうち、頚椎症性脊髄症でみられ、頚椎症性神経根症で通常みられないものはどれか。正しい組み合わせを一つ選べ。
(1)下肢の知覚障害 (2)手指筋の萎縮 (3)上肢の疼痛 (4)膝蓋腱反射の亢進 (5)膀胱直腸障害
a. (1)(2)(3)  b. (1)(2)(5)  c. (1)(4)(5)  d. (2)(3)(4)  e. (3)(4)(5)

<解答> c (2003年度概説、問題46と同じ)
頚椎からは下肢や骨盤内臓への神経根は出ていないので。

59. 頚椎の解剖について正しいものを選べ。
(1) 頚椎の神経根は7個存在する。  (2) 環軸椎にも椎間板は存在する。
(3) 後根神経は求心性の神経である。 (4) 頚椎では、横突起の上に神経根がのっている。
(5) ルシュカ関節は頚椎に特徴的である。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> e (2003年度概説、問題48と同じ)

60. 頚椎疾患について正しいものを選べ。
(1) 頚椎靭帯骨化症で神経症状の原因となるのは、通常後縦靭帯骨化症である。
(2) 脊髄症状の中で、segmental signでは下肢症状は生じない。
(3) 脊髄症状の中で、long tract signは灰白質の障害で生じる。
(4) Babinski 反射では母指が底屈するものを陽性とする。
(5) Hoffman反射・Tromner反射 (※oの上には点々あり)は上肢の反射亢進を意味している。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> b (2003年度概説、問題49と同じ)

61. 頚椎疾患について正しいものを選べ。
(1) 大きな椎間板ヘルニアがあれば症状が軽くてもすぐに手術すべきである。
(2) OPLLは将来、麻痺の危険があるので通常手術を行う。
(3) 多椎間病変においては椎弓形成術を行う。 (4) 前方除圧術では骨移植を併用する。
(5) 椎弓形成術の多くは本邦で発展した。
a. (1)(2)(3)  b. (1)(2)(5)  c. (1)(4)(5)  d. (2)(3)(4)  e. (3)(4)(5)

<解答> e (2003年度概説、問題52と同じ)
(1)×。脊髄症状、神経根症状を生じたとき、手術の対象。 (2)×。適応は脊髄症の重症例。
(3)○。2椎間以下では前方法(前方除圧固定術)、3椎間以上では後方法(椎弓形成術)。

62. 頚椎疾患について正しいものを選べ。
(1) ミエログラフィーにおいて騎袴状像は硬膜内髄外腫瘍を意味する。
(2) 頸部砂時計腫とは、砂粒状石灰化があるものである。
(3) 環軸椎亜脱臼は変形性頚椎症の末期に起こる。
(4) Jefferson fractureとは環椎破裂骨折のことである。
(5) 脊髄ショックとは、脊髄損傷後一時的に弛緩性麻痺を起こすことである。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5)  c. (1)(4)(5)  d. (2)(3)(4)  e. (3)(4)(5)

<解答> c
(1)○。(2)×。脊柱管の内外、椎間孔にまたがる砂時計のような形をしたもの。
(3)? リウマチ性関節症の1つ。リウマチ性関節症は進行した関節リウマチのstageV〜Wの50〜80%にみられる。 (4)○。(5)○。

63. 腰椎椎間板ヘルニアについて正しい記載を一つ選べ。
a. 髄核とともに軟骨終板が脱出することはない。
b. L4/L5間の外側型ヘルニアアキレス腱反射は消失する。
c. ヘルニアが自然に消失することはない。 d. 椎間孔外ヘルニアはMRIでは診断できない。
e. L4/L5間のヘルニアが最も多い。

<解答> e (2003年度概説、問題53と似てる)
a)×。椎間板変性が著しい中高年者では髄核に限らず後方線維輪自体が椎対から離れて脱出。
b)×。アキレス腱反射は主にS1神経根障害の有無を評価できる。
c)×。通常ほとんどの患者は3ヶ月以内に保存療法で軽快。 e)○。そのとおり。

64. 腰椎変性すべり症について正しい記載を一つ選べ。
a. 中年以降の男性に多い。   b. 高度のすべりは少ない。
c. 腰椎動態撮影ですべりの増大がみられることはない。
d. 脊柱管狭窄は生じない。   e. 椎間関節に変性を伴い、L5すべり症が多い。

<解答> b? (2003年度概説、問題54とほぼ同じ)
a)×。40歳以上の女性に多い。 d)×。腰部脊柱菅狭窄症の代表的な原因疾患の1つ。
e)×。大部分はL4椎の変性すべり症。

65. 腰椎分離すべり症について正しいものを一つ選べ。
a女性に多い bほとんど片側性の分離である c発症初期では保存的治療により治癒しうる。
d. 第4腰椎に多い。     e. Meyerding分類3度は高度のすべりである。

<解答> c (2003年度概説、問題55と同じ)

66. 思春期特発性側彎症について正しいものを一つ選べ。
a. 男子に多い。                     b. 肋骨隆起が側弯の凸側に見られる。
c. 側弯の角度が20度以上では手術の適応である。    d. 胸腰部痛を伴うことが多い。
e. 椎体の回旋変形はない。

<解答> b
a)×。85%が女子。 b)○。 c)×。50度以上は手術を考慮。20〜50度は保存的に治療。 d)×。

67. 脊椎腫瘍について正しい記載を一つ選べ。
a. 転移性腫瘍の場合は手術適応はない。   b. 転移性腫瘍より原発性腫瘍の方が多い。
c. 硬膜外腫瘍では悪性腫瘍の頻度が高い。 d. 転移性腫瘍では胃癌の頻度が最も多い。
e. MRI検査は有用でない。

<解答> c (2003年度概説、問題57とほぼ同じ)
a)×。脊髄麻痺合併例や脊柱の支持性損失に伴う難治性疼痛があり、一定の生存期間(6ヶ月以上)が見込まれる症例に関しては、手術を行う。 b)×。転移性のほうが多い。
c)○。乳癌や肺癌、悪性リンパ腫の転移が多い。
d)×。乳癌が最も多い。部位は約70%が腰椎。 e)×。非常に重要。

68. 腰部脊柱管狭窄症について誤っている記載を一つ選べ。
a. 発症には動的因子と静的因子が関与している。   b. 黄色靭帯の肥厚がある。
c. 下肢症状には、馬尾型・神経根型・混合型がある。 d. 神経根型は主に下肢の疼痛を生じる。
e. 歩行中は前屈位より後屈位の方が楽である。

<解答> e e)×。神経性間欠跛行があり、姿勢要素があることが特徴。前屈で消失。

71. 次のうち、間違っているものの組み合わせを選べ。
(1) 舟状骨骨折は偽関節に移行しやすい。
(2) Bennett骨折はCM関節での脱臼骨折である。
(3) 浅指屈筋腱はDIP関節を屈曲させる。
(4) 母指の単指切断は再接着の絶対適応とはならない。
(5) 指骨骨折で"overlapping finger"がみられる場合には回旋変形が存在する。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答>
(1)○。見逃されやすく偽関節になりやすい。 (2)○。第1中手骨基部関節内骨折。
(3)×。浅指屈筋→PIP関節を屈曲、深指屈筋→DIP関節を屈曲。 (4)×?母指は大切です。 (5)○。

72. 次のうち、正しいものの組み合わせを選べ。
(1) 早期のキーンベック病に対して、橈骨楔状骨骨切り術は良い適応である。
(2) 手指屈筋腱は血液および滑液から栄養される。
(3) ばね指とは伸筋腱の狭窄性腱鞘炎である。 (4) 内軟骨腫は手根骨に好発する。
(5) ガングリオンは手関節に好発する充実性の腫瘍である。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答>
(1)○。月状骨の無腐性壊死。骨内あるいは骨外栄養血管の途絶により壊死が生じる。
(3)×。屈筋腱の狭窄性腱鞘炎。 (4)×。手の指関節、中手骨に好発。10〜20歳代が半数。
(5)結合組織の粘液性変化を伴った退行性変性であり、真性の腫瘍ではない。

73. 正中神経低位麻痺に関して誤っている記載の組み合わせを一つ選べ。
(1) 母指の対立運動が障害される。  (2) 手根管の絞扼が原因となりうる。
(3) 猿手が出現する。          (4) 手掌全域に知覚障害が出現する。
(5) 母指IP関節の屈曲が障害される。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> c (2003年度概説、問題67とだいたい同じ)

74. 末梢神経障害について誤っている記載の組み合わせを一つ選べ。
(1) 母指PIPおよびDIP関節の伸展が障害される。 (※問題が不十分?)
(2) neurapraxiaは自然治癒が期待できる。
(3) 徒手筋力テストにおいて、"3"とは重力に抗して運動のできることをさす。
(4) 腕神経叢損傷は交通事故によるものが最も多い。
(5) 上位型腕神経叢麻痺では肘関節の伸展が障害される。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> b? (2003年度概説、問題68と同じ)
(1)?。PIP・DIP関節は尺骨神経により伸展。
(2)○。一過性神経伝導障害。髄鞘の一部にごく軽度の異常を認めるのみ。
(3)○。抵抗を加えなければ、重力に打ち勝って正常な関節可動域いっぱいに動かすことができる。
(4)○。ほとんどはオートバイによる交通事故。
(5)×。肩の外転、肘の屈曲、肘の外転、前腕の回外が障害。

75. 肩関節について正しい組み合わせを選べ。
(1) 肩関節は生体内で最も可動域の小さい関節である。
(2) 肩関節の運動は肩甲上腕関節のみで行われる (3) 肩関節は後方に脱臼しやすい。
(4) いわゆる五十肩は自然治癒することが多い。
(5) いわゆる五十肩は結髪・結帯制限が認められることが多い。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> e (2003年度概説、問題59と同じ)
(4)○。五十肩:50歳代を中心にした中高年者に明らかな外傷なく生じ、疼痛と関節拘縮を主徴候とするものをいう。 (5)○。外旋制限→結髪動作困難、内旋制限→結帯動作困難。

76. 肩関節脱臼について正しい組み合わせを選べ。
(1) 後方脱臼より前方脱臼の頻度が高い。 (2) Apprehension signは整復法の一つである。
(3) 脱臼時に上腕骨頭外側にみられる病変をKocher lesionという。
(4) 外転挙上筋はうつぶせで重りをぶら下げて行う。
(5) 若年者は高齢者に比べて反復脱臼しやすい。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> b (2003年度概説、問題60と同じ)
(1)○。前方が約90%。
(2)×。apprehension signは反復性脱臼を調べるテスト。整復法にはKocher法とHppocrates法がある。
(3)×。Hill-Sachs病変のこと。骨頭後外側の陥没骨折。
(5)○。10歳台では外傷性脱臼の約90%、20歳台では約80%、30歳台では約50%が反復性脱臼へ移行する。

77. 腱板損傷について正しい組み合わせを選べ。
(1) 肩関節の内転が困難になる。 (2) 最も損傷されやすいのは棘上筋腱である。
(3) 関節造影で、造影剤の肩峰下滑液包への漏出が認められれば確定診断となる。
(4) 大胸筋は腱板の構成要素である。 (5) ほとんどの例で手術は必要ない。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> d (2004年度卒試、問題45とほぼ同じ)

78. 肘関節について正しい組み合わせを選べ。
(1) 肘関節は上腕骨・橈骨・尺骨より構成される。 (2) 主要な伸筋は上腕三頭筋である。
(3) 肘内障は尺骨骨折であり、スポーツ選手によく発症する。
(4) 上腕骨外側上顆炎は投球骨折とよばれる。
(5) 離断性骨軟骨炎の好発部位は尺骨骨幹部である。
a. (1)(2) b. (1)(5) c. (2)(3) d. (3)(4) e. (4)(5)

<解答> a  (2003年度概説、問題62と類似)
(1)○。 (2)○。 (3)×。橈骨頭の脱臼。
(4)×。テニス肘。この部位は手関節ならびに手指の伸筋群、回外筋の起始となっている。
(5)×。上腕骨小頭が好発部位である。繰り替えす関節運動によって、成長途上の上腕骨小頭に圧迫力や剪断力が働き、軟骨下骨の壊死を生じたもの。野球肘。

79. 次のうち誤っている組み合わせを選べ。
a. テニス肘→上腕骨外上顆  b. 離断性骨軟骨炎→上腕骨小頭 c. 投球骨折→上腕骨骨幹部
d. 肘内障→橈骨輪状靭帯   e. 肩鎖関節脱臼→上腕二頭筋長頭

<解答> e  (2003年度概説、問題63と大体同じ)
c)○。投球や腕相撲に際しての捻転力で、上腕骨骨幹部に螺旋骨折を生じる。
e)×。烏口靭帯断裂により、肩峰が下方に脱臼する。

80. 距骨が足関節内で脛骨および腓骨に対して最も密着する位置はどれか。
a. 全ての位置  b. どの位置でも密着していない  c. 最大背屈位  d. 最大底屈位
e. 内旋時と外旋時

<解答> c

81. 足関節捻挫について正しいものを一つ選べ。
a. 足関節の靭帯損傷は直ちに手術で修復する。
b. 足関節側副靭帯のうちでは後距腓靭帯が損傷されやすい。
c. talar tilt (距骨傾斜) は三角靭帯断裂のときにみられる。
d. 足関節捻挫で最も障害を受けやすいのは前距腓靭帯である。
e. 足関節の靭帯損傷は前脛腓靭帯・前距腓靭帯の順に損傷されやすい。

<解答> d

82. 先天性内反足で必ず見られる変形はどれか。
a. 内転・尖足・凹足  b. 内転・尖足・下腿内捻  c. 凹足・凹足・下腿内捻
d. 内反・尖足・内反  e. 内転・凹足・内反

<解> d

83. 先天性内反足の矯正ギプスについて、正しい記載のものを一つ選べ。
a. 褥瘡や循環障害の危険性があるので、綿巻を厚くしてギプスは緩く巻く。
b. 石膏ギプスは弱いので、プラスチックギプスを用いる。
c. 内転・内反・尖足の3つの変形を同時に矯正する。
d. 尖足が最も矯正が難しいので尖足から矯正する。
e. 尖足矯正は前足部で無理に行わず、踵立方関節を外上方に圧迫して行う。

<解答> e c)×d)×。まず内転・内反の矯正。尖足は最後に徐々に。

84. 先天性内反足の矯正ギプスが有効な期間はどれか、一つ選べ。
a. 生下時から1ヶ月まで  b. 生下時から3ヶ月まで   c. 1ヶ月から3ヶ月まで
d. 3ヶ月から6ヶ月まで   e. 生下時から6ヶ月まで

<解答> b

85. 先天性内反足の治療について誤っているものはどれか。
a. 装具療法は徒手矯正や手術治療で得られた矯正位を維持する目的で使用する。
b. 装具にはDenis-Browne装具・夜間(長下肢)副子・矯正靴などがある。
c. 年齢に関わらず必要に応じて骨性の手術を行う。
d. 軟部組織の手術には腱延長や各種の軟部解離術がある。
e. 骨性の手術としてはEvans手術・三関節固定術などがある。

<解答> c 乳児期は軟部解離術、幼児期以降は骨性手術。

86. 足関節部外傷について正しいものはどれか。
a. 顆部骨折のLange-Hansen分類ではsupination-adduction型が最も多い。
b. 内果の単独骨折は、転位がなくても癒合しにくいので手術適応である。
c. 両果骨折・三果骨折は一般に手術適応である。
d. 外果骨折の手術では☆子固定が一般的である。(☆は、虫へんに"果")
e. 遠位脛腓靭帯離解ではtibial boltを使用すると早期に荷重が可能である。

<解答> c

87. 踵骨骨折について間違っているものはどれか。
a. 受傷機転は高所よりの転落が多い。   b. X線側面像ではベーラー角が増大する。
c. X線撮影におけるAnthonsen像は距踵関節の評価に有用である。
d. 舌状型骨折はWesthues法の良い適応である。
e. 距骨下関節の可動域制限は不整地歩行やあぐらなどに支障をきたす。

<解答> b a)○。ほとんどこれ。 b)×。減少する。

88. 距骨骨折について正しいものはどれか。
a. 骨折の部位では体部骨折が最も多い。   b. 頚部骨折は底屈位強制で生じる。
c. 転位の大きさに関わらず骨壊死発生の頻度は高い。
d. 転位が小さい場合は保存的治療が行われる。
e. 骨壊死発生が疑われる場合は、循環促進のために早期に荷重を開始する。

<解答> d
a)×。頚部骨折が多い。 b)×。背屈位強制で生じる。 c)×。大きさによる。 d)○。 e)×。

89. 先天性股間節脱臼について、適切でない組み合わせを選べ。
(1) 男児に多い (2) 骨盤位に多い (3) 巻きおむつが脱臼の原因になることがある。
(4) 開排制限がみられる       (5) 乳幼児期では痛みが特徴である。
a. (1)(2) b. (2)(3) c. (3)(4) d. (4)(5) e. (1)(5)

<解答> e
(1)×。♂:♀=1:5〜9
(2)○。正常位分娩の約10倍。骨盤位の胎児の下肢をつかみ強制的に出産させることでおきる。
(3)○。股・膝関節が伸展位になるため。 (4)○。 (5)×。

90. 先天性股関節脱臼について、適切でない組み合わせを選べ。
(1) 関節造影では内反した関節唇が確認される。
(2) X線では、Shenton線・calve線の乱れを見ることが多い。
(3) 骨頭は上後方に移動する。 (4) 見掛け上患肢は長く見える。
(5) 大腿骨頭が関節包から逸脱した状態である。
a. (1)(2) b. (2)(3) c. (3)(4) d. (4)(5) e. (1)(5)

<解答> d
(1)○。 (2)○。 (3)○。 (4)×。短く見える。 (5)×。関節包内で大腿骨頭が臼蓋内から逸脱。

91. 先天性股間節脱臼について、正しいものを一つ選べ。
a. 男児に多い。  b. 患肢の方が長く見える。  c. 乳児期は見つけ次第、治療を開始する。
d. 巻きおむつが脱臼防止によい。         e. 大腿骨頭が関節包から逸脱した状態である。

<解答> c

92. ペルテス病について、正しいものを一つ選べ。
a. 女児に多い。  b. 急激な発症で歩行不能となる。  c. 大腿骨骨頭の脱臼による。
d. 装具による免荷治療が一般的に行われる。  e. 変形性股関節症を続発することは少ない。

<解答> d
a)♂:♀=5:1。3〜12歳、特に6〜7歳。 c)×。発育期に大腿骨近位骨端部が阻血性壊死をきたす疾患。
d)○。目的は、修復されるまでの間にいかにして骨頭に圧潰を生じさせることなく将来の骨頭変形による2次性股関節症の発生を防止できるか。 e)×。

93. 大腿骨頭すべり症について適切でない記載の組み合わせを一つ選べ。
(1) 女児に多い。 (2) 前方に滑る例が圧倒的に多い。 (3) 両側性が約10%に認められる。
(4) すべりの軽度な例にはin situ pinningが選択されることが多い。
(5) 初潮後のすべりはまれである。
a. (1)(2) b. (2)(3) c. (3)(4) d. (4)(5) e. (1)(5)

<解答> c
(1)×。思春期(10〜16歳)の男に多い。♂:♀=2.5:1。 (2)×骨端部が頚部に対して後下方に滑る。
(3)○?標準整形によると両側性は20〜40%。 (4)○。後方すべりが30度以下に適応。 (5)×。

94. 創外固定器を用いた変形矯正・骨延長について適切でないものを一つ選べ。
(1)変形の中心をCORA (center of rotation angulation) とよび、矯正の目安とする。
(2)骨切り時は骨膜を損傷しないように注意する。 (3)延長は必ず、病変のある骨で行う。
(4)延長は1日5mm程度を目安とする (5)イリザロフ創外固定器はリング式の創外固定器である。
a. (1)(2) b. (2)(3) c. (3)(4) d. (4)(5) e. (1)(5)

<解答> c (2003年度概説、問題74と同じ)

95. 筋性斜頚について適切な組み合わせを一つ選べ。
(1) 胸鎖乳突筋の腫瘍が原因である。 (2) その多くは数ヶ月で自然治癒する。
(3) 頭部の変形をきたすことがある。 (4) 顔面の非対称も生下時からみられる。
(5) 女児に多い。
a. (1)(2) b. (2)(3) c. (3)(4) d. (4)(5) e. (1)(5)

<解答> b (2003年度概説、問題73と同じ)

96. 関節リウマチの診断基準 (1987年アメリカリウマチ学会提唱) に含まれている項目の正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 朝のこわばりが1時間以上 (2) 3ヶ所以上の関節炎 (3) 非対称性関節炎
(4) 血液検査で抗CCP抗体陽性 (5) リウマトイド結節
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. すべて

<解答> b
診断基準:@朝のこわばりA3関節領域以上の関節炎B手の関節炎C対称性の関節炎Dリウマトイド結節E血清リウマトイド因子FX線像の変化
少なくとも4項目以上でRA。1から4は少なくとも6週間以上持続。

97. 関節リウマチ (RA) の画像診断に関して正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) RAの関節の早期単純X線所見として、関節周囲の骨萎縮と骨びらんがある。
(2) 骨関節破壊進行度のX線評価として、SteinbrockerのX線stage分類とLarsenのX線grade分類がある。
(3) 早期RAの関節滑膜炎・骨びらんの描出にはMRIが優れている。
(4) 頚椎環軸椎亜脱臼による脊髄病変の診断・評価にはMRIが優れている。
(5) 骨シンチグラフィーは、股関節・仙腸関節などの活動性滑膜炎の評価や脆弱性骨折の診断に有用である。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. すべて

<解答> e (2003年度概説、問題41と同じ)

98. 関節リウマチについて正しい組み合わせを一つ選べ。
(1) 関節リウマチの治療を考える際、関節リウマチの関節症状は滑膜炎や関節水腫による症状 (可逆性) と骨関節破壊による症状 (不可逆性) とに分けて考える必要がある。
(2) 関節リウマチ患者の全身麻酔に対しては、術前に頚椎の状態を評価する必要はない。
(3) 関節リウマチ患者は易感染性であるので、術後感染に対して特に配慮が必要である。
(4) 関節リウマチ患者が第4, 5が伸展できないときは、関節炎による拘縮の他に手指伸筋腱断裂を疑う。
a. (1)(3)(4) b. (1)(2) c. (3)(4) d. (4) e. すべて

<解答> a (2003年度概説、問題42と大体同じ)
(2)×。環軸椎亜脱臼の評価を行う。挿管時、脊髄損傷の危険。

99. 関節リウマチに対する人工関節手術に関して正しい記載の組み合わせを次から選べ。
(1) 関節リウマチに対する人工股関節および人工膝関節置換術後の長期成績は安定している。
(2) 人工股関節置換術の合併症として、人工関節の脱臼・感染・緩み・摩耗は重要である。
(3) 高度に破壊された肘関節で保存療法に抵抗する強い痛みをきたした場合には、人工肘関節置換術の適応を考慮する。
(4) 人工膝関節置換術の合併症として、深部静脈血栓症・肺塞栓症などはきわめてまれである。
(5) 50歳以下の関節リウマチ患者には人工関節置換術を行ってはならない。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. すべて

<解答> a  (2003年度概説、問題43とほぼ同じ)

100. 血清反応陰性脊椎関節症に関して、正しい記載の組み合わせを次から一つ選べ。
(1)血清反応陰性とは、リウマトイド因子が陰性であることを言う (2)強直性脊椎炎は女性に多い。
(3)50-60歳代の発症が多い                       (4)HLA-B27の陽性例が多い。
(5)潰瘍性大腸炎やクローン病に伴う関節炎は血清反応陰性脊椎関節症に含まれる。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)

<解答> c
(1)○。 (2)×(3)×。10〜20歳台の男性に多い。 (4)○。 (5)○。
強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、反応性関節炎、ライター症候群、腸疾患に伴う関節炎など。

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