呼吸器 平成16年度概説試験

2004年度概説試験
<概要> 放射線科4問 耳鼻科5問 外科5問 病理15問 呼吸器科24問
耳鼻咽喉科
1.穴埋め
内喉頭筋の内、(a)筋のみは(b)神経に支配されており、声のピッチ(音程)調節に関与している。他の喉頭筋は全て(c)神経により支配されているが、吸気時などに声門を(d)する作用をもつのは(e)筋のみである。また(b)神経の内枝は喉頭内に進入し、粘膜内に終末を形成し、喉頭粘膜の(f)をつかさどる。この(f)が刺激されると嚥下や(g)などの気道防御反射が誘発される。

<解答> a.輪状甲状 b.上喉頭 c.下喉頭 d.開大 e.後輪状披裂 f.知覚 g.咳

2.次の記載のうち正しいのはどれか。
1) 第3基板は中鼻甲介よりなる。 2) 篩骨洞の外側壁は紙様板である。
3) 前篩骨動脈は顎動脈の枝である。 4) 鼻出血の好発部位はフォンタネラ部位である。
5) 鼻腔に分布する主な副交感神経は翼口蓋神経節を経由する。
a.1,2,3 b.1,2,5 c.1,4,5 d.2,3,4 e.3,4,5

<解答> c
<解説> 1.○ 篩骨蜂巣の基板(basal lamellae)は5つからなり3番目は中鼻甲介である。
2.× 外側壁は眼窩内側壁である。 3.× 前、後篩骨動脈は内頚動脈の枝である。 4.○ 5.○ 3.気管切開について正しいのはどれか。
1)上気道閉塞による呼吸困難は気管切開の適応である。
2)一側性反回神経麻痺は気管切開の適応となることがある。
3)気管支異物は気管切開による摘出が一般的である。
4)中気管切開では甲状腺の切離を行う。
5)輪状軟骨を切断するとカニューレ抜去困難症を起こしやすい。
a.1,2,3 b.1,2,5 c.1,4,5 d.2,3,4 e.3,4,5

<解答> c
<解説>1)○ 2)× 一側性反回神経麻痺では呼吸困難にならない、両側で適応
3)× 喉頭直達鏡・気管支鏡を用いて除去 4)○
5)○ 甲状・輪状・第一気管軟骨は靭帯で繋がっているので抜去困難になる。

4.複製できませんでした。

5.次の記述のうち正しいものを選択せよ。(複数可)
a) ポリープ様声帯(ラインケ浮腫)の原因は声帯の酷使である。
b) 声帯結節は通常一側性である。
c) 声帯ポリープの原因はパピローマウイルスである。
d) 声帯ポリープの好発部位は声帯膜様部中央である。
e) 声帯白板症は女性に多い。

<解答> a).d).e)

放射線科
問1.胸部単純X線撮影に関し、間違った組み合わせはどれか。
 a) 立位正面像    −  定期健康診断
 b) 臥位正面像    −  病棟でのポータブル撮影
 c) 側面像      −  腹空の遊離ガス
 d) 吸気・呼気診断  −  気管支内異物
 e) 側臥位正面像   −  少量の胸水

<解答> c a.○ b.○ c.×free airは立位正面像で。 d.○ e.○

問2は復元できませんでした。

問3.Air-bronchogramが見られない疾患を1つ選べ。
 a) 蜂窩肺  b) 肺水腫  c) 無気肺  d) 肺胞上皮癌  e) 肺炎

<解答> a Air-bronchogramは肺胞性病変に見られる。b)d)e)は肺胞性
c)は非閉塞性無気肺では見られる。a)は間質性病変

問4.縦隔に関する記述で誤ったもの
 a) 縦隔は前縦隔・中縦隔・後縦隔に区別する。  b) 前縦隔腫瘍の代表は胸腺腫である。
 c) 通常40歳以上ではCTにて胸腺は描出されない。  d) 気管は後縦隔に位置する。
 e) 縦隔リンパ節の分類は肺癌や食道癌で重要ある。

<解答> d <解説> a)△ 上縦隔があるのだが、呼吸器テキストでは○ b)○ c)○ 
d)× 上縦隔から中縦隔を通る。 e)○

 呼吸器科  以下の間いに答えなさい。解答は末尾の回答欄に記入しなさい。
 問題1  市中肺炎における細菌性肺炎の起炎菌でもっとも頻度が高いものを一つ選べ。
 A 肺炎球菌  B 肺炎桿菌  C インフルエンザ菌  D 緑膿菌  E MRSA

<解答> A <解説>Aが最多。Cも市中肺炎の起因菌。B,D,Eは院内感染による細菌性肺炎の起因菌。

問題2  細菌性肺炎の治療について正しいものを選べ。
 (1)治療は細菌培養の結果をみて始める
 (2)年齢は抗生剤の選択において重要な因子である
 (3)脱水が認められる場合は入院治療を考慮する
 (4)胸部レ線上肺炎像の改善は解熱より前にみられることが多い
 (5)最初の治療効果の判定は1週間後に行う
 A(1),(2) B(1),(5) C(2),(3) D(3),(4) E(4),(5)

<解> C <解説>1.× 2.○ 4.? 5.?
3.○ 肺炎は軽症や中等症であっても脱水を伴わなければ外来(通院)治療が可能。

問題3  結核の記載について正しいものを選べ
(1)肺結核の感染様式は飛沫感染がもっとも多い (2)ツ反は結核菌に感染後3日以内に陽転する
(3)遺伝子検査により診断を確定できる (4)結核の治療にBCGは有効である
(5)2次性(慢性)結核は肺尖部に好発する
 A(1),(2) B(1),(5) C(2),(3)  D(3),(4) E(4),(5)

<解答> B? <解説>1)△ 飛沫核感染(空気感染)? 2)× 1ヵ月後(2〜8週) 3)○ 
4)× 抗結核薬の多剤併用 5)○

問題4 正しい組み合わせを一つ選べ
 A 高カルシウム血症  PTH-RP産生腫瘍
 B 高カリウム血症   異所性ACTH産生腫瘍
 C 高ナトリウム血症  抗利尿ホルモン異常,分泌症候群(SIADH)
 D 病的骨折 肥大性肺性骨関節症
  E 低血糖 Lambert-Eaton症候群

<解答> A(2002卒試)
(A)○(B)×アルドステロン作用で高Na、低K。(C)×過剰な水分の再吸収で低Na。(D)×上下肢の腫脹、疼痛、関節痛、ばち状指など。(E)×

問題5 肺癌に関する記載で正しいものを選べ
 (1)悪性腫瘍による死因の中でもっとも多い  (2)悪性腫瘍の発生率の中でもっとも高い
 (3)たばこ消費量と発生率に相関はない  (4)もっとも頻度が高い年齢層は50歳代である
 (5)高齢者における発生が増加傾向を示す
 A(1),(2) B(1),(5) C(2),(3)  D(3),(4) E(4),(5)

<解答> B 1.○1998年より最多。 2.×罹患率は胃癌が最も多い。
3.×扁平上皮癌と小細胞癌は特に関連性が強い。 4.×60〜70 5.○70代以上が激増中。

問題6 肺癌の増殖を促進するものはどれか
 (1)血管新生 (2)細胞増殖因子 (3)細胞周期調節因子 (4)酸化的ストレス (5)DNA傷害
 A(1),(2),(3) B(1),(2),(5) C(1),(4),(5)  D(2),(3),(4) E(3),(4),(5)

<解答> A? 1.○ 増殖、転移に関係している。
2.○ 3.○ 癌抑制遺伝子としてp53,RB、癌遺伝子としてras,mycなど。 4.× 5.×

問題7  肺癌の支持療法について誤りを一つ選べ
 A 好中球減少にはG-CSFが有効である
 B 吐気嘔吐には5HT3(セロトニン)受容体拮抗剤が有効である
 C 落痛緩和に対してモルヒネは使わない方がよい
 D 発熱にはナイキサンが有効である
 E 中枢気道閉塞にはステント留置を行う

<解答> C

問題8 慢性咳噺の原因として重要でない疾患を一つ選べ
 A後鼻漏  B逆流性食道炎  C気管支喘息  D肺結核  E異型狭心症

<解答>? C、Dは○でしょう。すいませんがわかりません。

問題9  突然の胸痛で発症する疾患として適当でないものを一つ選べ。
 A自然気胸  B解離性大動脈瘤  C急性心筋梗塞  D肺血栓塞栓症 E過敏性肺臓炎

<解答> E 過敏性肺臓炎の症状は発熱・咳・呼吸困難である。他の四つは突然の胸痛で発症する代表的な疾患である。

問題10  気管支喘息の病態で正しいのはどれか
 (1)気管支粘膜に好酸球浸潤を伴う炎症がある
 (2)β受容体遮断薬の服用により1秒量が増加する
 (3)重症喘息発作では呼吸性アシドーシスが見られる
 (4)気道閉塞は可逆性である
 A(1),(3),(4) B(1),(2) C(2),(3)  D(4)のみ E(1)から(4)の全て

<解答> E
1.○ 遅発型反応において、粘膜内に好酸球の浸潤が見られる。 2.○ 3.○ 4.○

問題11 気管支喘息の大発作で来院した患者の治療として適切なのはどれか
 (1)酸素投与  (2)抗コリン薬吸入 (3)β2受容体刺激薬吸入
 (4)副腎皮質ステロイド薬の点滴静注
A(1),(3),(4) B(1),(2) C(2),(3) D(4)のみ E(1)から(4)の全て

<解答> E <解説>(1)○ 低濃度から投与 (2)○ (3)○ (4)○短期間全身投与

問題12 気管支喘息で正しいものを選べ
 (1)アトピー型は高齢者に多い  (2)人口の5〜10%にみられる
 (3)Th2細胞が病態に関与している  (4)運動で誘発される
 (5)アスピリンは発作を誘発することがあるが、他の消炎鎮痛薬は安全である
 A(1),(2),(3)B(1),(2),(5)C(1),(4),(5) D(2),(3),(4)E(3),(4),(5)

<解答> D
(1)×小児ではアレルギー性が多い。(2)○?罹患率3〜5%(3)○(4)○(5)×アスピリンをはじめとする酸性解熱鎮痛薬なら誘発の可能性がある。

問題13 慢性閉塞性肺疾患について正しいのはどれか
 (1)肺気腫ではHRCT画像でlow attenuation areaみられない
 (2)一秒率が低下する
 (3)喫煙は重要な発生因子である
 (4)わが国では欧米に比較して発生頻度は低い
 (5)わが国ではα1アンチトリプシン欠損症によるものが多い
 A(1),(2) B(1),(5) C(2),(3) D(3),(4) E(4),(5)

<解答> C? 1.×有用な所見 2.○ 3.○ 
4.×? 日本での推定患者数は約500万人。治療患者は約22万人。 5.×我が国では稀。

問題14 慢性閉塞性肺疾患に関して正しいものはどれか
 (1)気管支拡張薬投与は呼吸困難を改善する
 (2)高炭酸ガス血症があれば酸素投与は禁忌である
 (3)喫煙を止めても長期間にわたる肺機能低下は軽減しない
 (4)呼吸リハビリテーションでは運動耐容能を改善しない
 (5)低酸素血症を有する患者では在宅酸素療法が生命予後を改善する
 A(1),(2) B(1),(5) C(2),(3) D(3),(4) E(4),(5)

<解答> B

問題15 正しい文章を選べ
 (1)健常成人では肺内の換気血流不均等は無視しうる程度である
 (2)機能的残気量位は肺の弾性収縮力と呼気抵抗の釣り合いによって決まる
 (3)閉塞性障害の有無は,標準値に対する1秒量の割合(%FEV1)で評価する
 (4)拘束性障害の有無は,標準値に対する肺活量の割合(%VC)で評価する
 (5)肺胞低換気があれば,動脈血二酸化炭素分圧は必ず上昇する
 A(1),(2) B(2),(3) C(3),(4) D(4),(5) E(1),(5)

<解答> D <解説>(1)× 肺塞栓症などの疑い? (2)× 胸郭と肺の弾性収縮力の釣り合い 
(3)× 1秒率(FEV1%)を評価 (4)○ (5)○

問題16 胸水について正しいものを選べ。
 (1)ヒアルロン酸は膿胸で上昇することが多い
 (2)心不全では惨出性胸水が認められる
 (3)結核性胸水ではADA(adenosine deaminase)が高値となることが多い
 (4)関節リウマチに伴う胸水では糖が低値をとりやすい
 (5)癌性胸膜炎では胸水中に癌細胞が認められることは少ない
 A(1),(2) B(2),(3) C(3),(4) D(4),(5) E(1),(5)

<解答> C (1)×(2)×漏出性。(3)○(4)○
(5)×?胸水の細胞診による悪性腫瘍の確定率は40〜80%とされている。

問題17 肺循環について正しいものを選べ。
 (1)肺の血流分布は重力の影響を受けるので、血流は下肺野ほど多く流れる
 (2)原発性肺高血圧症では、プロスタサイクリン(プロスタグランディンI2)の持続注療法により生        命予後が改善する
(3)肺性心を伴う肺結核後遺症などの慢性呼吸不全に対して、長期酸素療法は低酸素性肺血管収縮による肺高血圧症を改善する
 (4)肺動静脈痩における低酸素血症やチアノーゼは、酸素投与により著明に改善される特徴がある
 (5)肺性心により肺高血圧症が進行すると、左心室拡大や左心室肥大のため、僧房弁閉鎖不全(逆流)や大動脈狭窄による心雑音が出現する
 A(1),(2),(3) B(1),(2),(5) C(1),(4),(5) D(2),(3),(4) E(3),(4),(5)

<解答> A 1.○ 2.○ 3.○ 4.×塞栓術等を行なう。 5.×肺性心は右心肥大。

問題18
 閉塞型睡眠時無呼吸低呼吸症候群(OSAHS)の治療(nCPAP)を考慮すべき状態はどれか。
 (1)無呼吸低呼吸指数が20(回/時間)以上
 (2)日中の傾眠、起床時の頭痛などのため日常生活に支障をきたす
 (3)脳幹部に器質的病変が存在する
 (4)睡眠中の脈拍が120/分を越えることがある
 (5)睡眠ポリグラフ上、無呼吸のため睡眠の分断化・深睡眠の著しい減少が認められる
 A(1),(2),(3)B(1),(2),(5)C(1),(4),(5)  D(2),(3),(4)E(3),(4),(5)

<解答>? <解説>すみません、分かりませんでした。

問題19  以下のうち気管支拡張が中枢性に見られるものを一つ選べ。
 A 気管支喘息 B アレルギー性気管支肺アスペルギルス症
 C Kartagener症候群  D 慢性気管支炎 E びまん性汎細気管支炎

<解答> C
<解説>C 内臓逆位・慢性副鼻腔炎・気管支拡張症の三徴

問題20 次の中で正しいものを選べ。
 (1)肺胞性陰影は慢性が多く問質性陰影は急性のことが多い
 (2)間質性肺疾患では炎症細胞浸潤は肺胞腔中心である
 (3)間質性肺疾患では通常動脈血中炭酸ガス分圧が上昇する
 (4)間質性陰影は線状、粒状、斑状影が基本となるパターンである
 A(1),(2) B(1),(3) C(2),(3) D(3),(4)  Eなし

<解答> E? (1)×?逆(2)×(3)×正常か若干低下程度。(4)×線状、粒状、網状。

問題21 特発性問質性肺炎(IIP)について正しいものを選べ
(1)特発性肺線維症(IPF)の診断には病歴は重要でない
 (2)胸部X線写真、CT上、肺胞性陰影が認められることが多い
 (3)特発性間質性肺炎の分類上nonspecificinterstitial pneumoniaがもっとも多い
 (4)acute interstitial pneumoniaはステロイドが著効する
 A(1),(2) B(1),(3) C(2),(3) D(3),(4) Eなし

<解答> E 1.× 2.×当然間質性陰影。 3.×UIPが最も多い。 
4.×UIPとAIPはステロイドに対する反応性は不良である。

問題22 過敏性肺臓炎について正しいのはどれか。
 (1)II型アレルギーの機序により肉芽腫を形成する
 (2)日本でもっとも多いのは鳥飼病である
 (3)治療は抗原からの隔離よりもステロイド投与が第一選択である
 (4)急性の閉塞性換気障害を来す
 A(1),(2) B(1),(3) C(2),(3) D(3),(4) Eなし

<解答> E 1.× V型、W型アレルギーの機序により肉芽腫を形成する。
2.× 75%がTrichosporon cutaneum吸入による夏型過敏性肺炎である。
3.× 4.× 拘束性障害と拡散障害による。

問題23  サルコイドーシスについて正しいのはどれか。
 (1)心病変は冠動脈病変が多い
 (2)気管支肺胞洗浄液中リンパ球のCD4/CD8比は低下することが多い
 (3)高カルシウム血症はステロイド治療の適応でない
 (4)皮膚サルコイドーシスはステロイド治療の適応ではない
 A(1),(2) B(1),(3) C(2),(3) D(3),(4)  Eなし

<解答> E
<解説>(1)× 刺激伝導系障害などの心筋障害 
(2)× BAL中のTリンパ球CD4/CD8↑ (3)× 適応(Caは活動指標) (4)× 結節性紅斑は適応

問題24  以下の原因不明の間質性肺炎のうち病変が小葉辺縁に存在するものを一つ選べ。
 A Idiopathic pulmonary fibrosis  B Desquamative interstitial pneumonia
 C Cryptogenic organizing Pneumonia  D Acute interstitial pneumonia
 E Lymphoid interstitial pneumonia

<解答> A。 病変分布が小葉辺縁性、かつ斑状であり、線維化病巣は新しい線維化と古い線維化を混じているのが特徴。

 第二外科
1.自然気胸についての臨床的所見と治療法を述べよ。

<解答> 臨床的所見
1) 理学所見 視診:患側胸郭の呼吸性運動低下、胸郭拡大
      打診:患側の鼓音 聴診:患側の呼吸音減弱・声音振とうの減弱
2)胸写所見 縦隔の健側偏位  患側肺野の透過性亢進(無血管野)
治療法
保存的治療:安静療法・胸腔穿刺および脱気・持続吸引療法・胸膜癒着術
手術療法:ブラ切除(適応:遷延性空気ろう・再発性気胸・両側性気胸・緊張性気胸・血気胸・膿気胸・保存治療で肺の膨張不全のもの)

2.胸郭動揺(flail chest)の病態と治療について述べよ。

<解答> 病態   1) 空気の振子様移動(pendulum air) 2) 縦隔動揺
治療
1)気管内挿管し、人工呼吸器で間欠的陽圧呼吸による内固定を行う。その後、持続吸引で肺膨張
2)胸壁の外固定

3.良性肺疾患について適切な組み合わせを選べ。
(1)肺過誤腫−Popcorn状腫瘍 (2)肺動静脈瘤−脳血栓症
(3)肺分画症−Pryce分類 (4)肺葉性肺気腫−一側性の1/3以上を占めるのう胞
(5)硬化性血管腫−Eaton-Lambert症候群
a. 1,2,3 b. 1,2,5 c. 1,4,5 d. 2,3,4 e. 3,4,5

<解答> a
<解説>(1)○ popcorn様陰影 (2)○? 肺動静脈ろうで脳塞栓なら… (3)○ (4)× 一側性のびまん性気腫で1/3を占めるのは巨大気腫性のう胞症(giant bulla) (5)× 小細胞癌にみられる

4.胸部悪性腫瘍について、適切な組み合わせを3つ選べ。
(1)T期悪性胸膜中皮腫は、胸膜・全摘術によって根治できる可能性がある。
(2)胸腺腫の約20%に重症筋無力症を合併する。
(3)T期胸腺腫は完全切除により、10年生存率90%以上が期待される。
(4)縦隔胚細胞腫瘍は腫瘍の完全摘出と補助化学療法が治療の原則である。
(5)胸壁・縦隔の神経原性腫瘍は悪性が強く、広範囲切除が適応となる。

<解答>(1)(2)(3)? <解説>(2)胸腺腫の20〜30%に合併  (5)悪性は5%

5.肺癌の手術適応について述べよ。

<解答> 小細胞癌のT期(場合によってはU期) 非小細胞癌のT・U・VA期 <解説>講義ノートより

病理
1. 以下の設問に対する最も適切な解答をA−Eより1つ選び、○を付けよ。
1) Wegenor肉芽種症の三主徴は、半月体形成性糸球体腎炎、上気道や肺の血管炎と( )である。
A.喘息 B.壊死性肉芽腫 C.Masson体形成 D.閉塞性細気管支炎 E.好酸球性肉芽腫

【解答】B

2) 歌手で、嗄声が出現。喉頭病変で最も予想される病理所見は、
 A.白板症 B.多発ポリープ C.類上皮細胞結節 D.嚢胞形成 E.類線維素物質沈着

【解答】C

3) 成人急性呼吸困難症候群(ARDS)の?出期にもっとも特徴的な所見は?
 A.肺胞上皮過形成 B.気管支肺炎 C.硝子膜形成 D.肺胞道線維化 E.肺うっ血

【解答】C

4)SIRS(systemic inflammatory response syndrome)の特徴的病態は、
 A.高サイトカイン血症 B.高フィブリノゲン血症 C.全身性血管炎 
D.アレルギー素因 E.免疫グロブリン異常症

【解答】A

5) 特発性間質性肺炎の病理像で誤りは、
 A.硝子膜形成 B.蜂窩肺 C.慢性炎症細胞浸潤 D.類上皮細胞結節 E.線維化胞隔炎

【解答】D テキストp119

6) 喫煙による慢性肺気腫としては、( )肺気腫が基本である。
 A.汎小葉性 B.小葉中心性 C.傍隔壁性 D.不規則性 E.ブラ性

【解答】B

7) Churg-Strauss症候群に特徴的な臨床病理学的には、肉芽腫性血管炎、喘息、単もしくは多発性神経炎、肺浸潤と( )がある。
A.半月形成性腎炎 B.好酸球性肉芽腫 C.Masson体形成 
D.閉塞性細気管支炎 E.乾酪性肉芽腫

【解答】B

8) 以下の肺病変でリウマチ様関節炎と関連が少ない病変は、
 A.アミロイド沈着 B.閉塞性細気管支炎 C.血管炎 D.間質性肺炎 E.肺血鉄症

【解答】C 他は膠原病で起こるそうです

9) "肺硬化性血管腫"の病理像で誤りは、
 A.静脈性血管腫 B.U型肺胞上皮細胞増生 C.上皮性間質細胞増生 D.出血 E.線維性硬化
【解答】E テキストp107

10) 肺小細胞癌の発生母細胞は、
 A.気管支腺細胞 B.化生扁平上皮細胞 C.気管支基底細胞 D.神経上皮細胞 E.クララ細胞

【解答】D テキストp123(クララ細胞は腺癌の発声母地)

11) 原発性肺癌の予後に関係の少ない因子は、
 A.肺陰影数? B.臨床・病理学的病期 C.胸膜浸潤 D.中心性・末梢性発生 E.リンパ節転移
【解答】D

12)若年女性で肺門リンパ節腫大と血清高カリウム値を認める。リンパ節生検の病理像で予想されるのは、
 A.アミロイド沈着 B.乾酪性肉芽腫 C.非乾酪性肉芽腫 D.膿瘍 E.壊死性組織球増生
【解答】C サルコイドーシスかと、高カリウムになるのかわかりませんでした?

13) 原発性肺高血圧症に最も特徴的な肺病変は、
 A.リンパ管腫 B.tumorlet病変 C.蔓状血管病変 D.多発性血栓性塞栓 E.肉芽腫性血管炎

【解答】C 取りあえずどの記述も見られませんでしたが、授業中に口頭で説明があったのでしょうか。Graham-Steell音とか右心負荷の所見とか他にも色々あるのですが…。尚、Bのtumorlet病変とは、気道上皮内に存在し神経分泌顆粒を有するKult−shitzky細胞(K細胞)の増生を指します。

14) 肺動脈主幹部血栓塞栓症を認めた。心臓内の肉眼所見は正常。塞栓の由来で最も可能性が高いのは、
 A.大腿動脈 B.膝窩動脈 C.下肢表在静脈 D.下肢深在静脈 E.三尖弁
【解答】D テキストp85

15) Horner症候群を伴うのは、
 A.癌性リンパ管症 B.気管支カルシノイド C.肺腺癌 D.肺尖部癌 E.肺扁平上皮癌
【解答】D Pancoast症候群において出現する。これは肺尖部に生じた癌が胸郭の外まで連続性に浸潤したために起こる諸症状である。ステップp327

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