臨床検査医学 平成12年度本試験

1. 図1、2はある施設で一定の基準で耐糖能障害が疑われた患者について、75g経口ブドウ糖負荷検査を実施し、糖尿病型と判定された患者100人と、正常型を呈した患者100名について、血清フルクトサミン(FRA)およびヘモグロビンA1c(HbA1c)を測定した結果を示したものです。(省略)それぞれの各cut off値での感度・特異度を求めてROC曲線を作成し、両者の診断能の優劣を比較してください。
cut off値:鑑別のための上限値
感度:実際に疾病にかかっている者が検査で陽性となる割合
特異度:疾病にかかっていない者が検査で正しく陰性となる割合
ROC曲線:縦軸に感度、横軸に偽陽性率(1−特異度)をとった曲線。左上に行くほど診断能が優れているといえる。

2. 臨床検査の目的は、被験者の状態を調べて医学的対応を施すかどうかの判断材料を提出することであるが、このとき注意すべきことを5つ挙げよ。
検体の取り違え・検体に必要なデータの付記
検体の保存法
生理的変化・食事変化・運動変化の考慮
正確であるかの分析
精密であるかの分析など

3. 次の空欄を埋めよ

  出血時間 血小板数 APTT PT Fbg
血小板減少症
vWF病,血小板機能異常
内因系凝固異常
外因系凝固異常
重症肝障害,DIC

4. ProteinC/ProteinS制御系とその臨床的意義について30字以内で述べよ。
凝固系が亢進すると活性化して、凝固の行き過ぎを防ぐ。(26字)

5. 1934年、フェーリングは知恵遅れの少女の尿からある結晶を発見し、PKUの基本概念を発見した。
(1)この結晶は何か。
フェニルピルビン酸結晶
(2)なぜこの結晶が出てくるのか。
フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)の障害により、フェニルアラニンからチロシンへの代謝が行われず、フェニルアラニンがフェニルピルビン酸となるため。

6. シャペロン異常により生じる疾患の名を2つ挙げよ。
クロイツフェルトヤコブ病Creutzfeldt-Jakob Disease(CJD)
嚢胞性線維症cystic fibrosis

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