免疫学 平成14年度追試験

平成15年2月28日実施

1.胸腺におけるT細胞の選択機構について

1)正および負の選択の結果、成熟してくるT細胞の抗原認識における特徴をそれぞれ述べよ。
2)正しいものを選べ。
@MHCa×bのマウスの骨髄細胞を放射線照射したMHCbマウスに移入して、MHCaマウス由来の皮膚を移植したところ、皮膚は生着した。
AMHCa×bのマウスの骨髄細胞を放射線照射したMHCaマウスに移入して分化してきたT細胞はMHCbマウス由来の抗原提示細胞で提示された抗原にも反応できた。
BMHCbマウスの骨髄細胞を移入した放射線照射MHCaマウスに卵白抗原を投与したところ、卵白抗原特異的T細胞が活性化された。
CMHCa×bのマウスの骨髄細胞を放射線照射したMHCbマウスに移入して、MHCbのマウスを皮膚移植したところ、皮膚は拒絶された。
平成14年度本試験大問1参照


2.感染に対する生体防御機構について
1)自然免疫と適応免疫の特徴を説明し、その大きな違いをあげなさい。
2)初期(早期)誘導反応とはどのような免疫反応であるか説明し、この免疫反応に関与する細胞をあげなさい。
平成14年度本試験大問2参照


3.次の( )内に適切な用語を回答欄に記入せよ。
主要組織適合抗原(MHC)は、抗原ペプチドを(a:T細胞)に提示することで免疫応答を惹起する。MHCはクラスT分子とクラスU分子に大別される。クラスT分子は、細胞内に侵入したウイルス等の内在性抗原を主に提示するが、その際ユビキチン化された蛋白抗原は(b:プロテアソーム)で分解され、エネルギー依存的に(c:TAP)を介して輸送されクラスT分子へとローディングされる。一方、クラスU分子は細菌等の外来性抗原を主に提示する。MHCクラスU分子は(d:インバリアント鎖)と会合した形で、小胞体からゴルジ体を経て、エンドゾームヘと運搬される。この過程で(e:インバリアント鎖)は分解され、CLIPと呼ばれるペプチドフラグメントとしてクラスU分子のペプチド結合溝を占拠しているが、これは(f:HLA-DM)によって除去され、最終的に細胞内にとりこまれた外来抗原由来のペプチドがMHCクラスU分子と結合することになる。


4.免疫グロブリンの各アイソタイプ(クラス)の機能の相違を簡単に述べよ。
 平成4年度本試験大問3など参照


5.補体の役割について簡潔に述べなさい。
 平成12年度大問6参照


6.CD4ヘルパーT細胞には現在Th1とTh2がよく知られている。それぞれのヘルパーT細胞の分化に必要なサイトカインは何か。またそれぞれのT細胞から放出される代表的なサイトカインは何か。
 平成14年度本試験大問6参照


7.マクロファージが病原体で刺激されると活性化されて炎症性サイトカインを放出する。このとき放出される代表的なサイトカインを3つあげ、それぞれの役割を簡潔に記せ(2〜3行)。
平成11年度大問3参照


8.タンパク質のユビキチン化と抗原提示の関係について、下記の10個のキーワードを全て使って論ぜよ。
<キーワード>ユビキチン、プロテアソーム、El、E2、E3、クラスTMHC、TAP、ウイルス蛋白、細胞内抗原、免疫寛容
平成14年度本試験大問8参照


9.アポトーシスのシグナル伝達系について、概念図を書き、それを文章で説明せよ(図のみは不可)。
平成12年度大問2参照


10.アレルギーをT型〜W型に分類してそれぞれの特徴を簡単に説明せよ。
 平成2年度M1特別講義試験 大問3の@参照

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