平成16年度 OSCE概要

注意
・ 大項目や、複数の小項目のある中項目につけられたチェックには、以下のような場合があります。1.時間がなくてその項目全体ができなかった(胸部の背部診察に多い)。2.その手技をし忘れた。3.その手技に関して不適切な部分があったが、それがどの中項目(あるいは小項目)にも該当しない。
・ 評価対象となりうる項目でも、今年の課題では対象にならない項目(心臓の診察など)は割愛しました。
・ また、*のついたOSCEの評価対象とはならないようなのでこれも省略しています。(各手技の後にある「患者さんに所見を説明する」という項目など)
・ 省略項目については僕の結果を画像で掲載していますので、そちらをご覧ください。
・ 集計段階では1日目と2日目を別々に集計したのですが、特にこれといったデータは得られなかったので、以下の統計では特に区別していません。

凡例
・ 対象者…評価対象となったのべ人数
・ チェック…チェックを受けた人数
・ 割合…チェックを受けた人の割合(%)
・ 備考…気付いたことなど

参考までに、各ブースにおける平均チェック数を調べてみました。

  1日目 2日目 全体
医療面接 8.5 8.8 8.6
頭頸部 2.3 3.4 2.8
胸部 6 5.4 5.8
腹部 5.3 4.8 5
神経 2.2 1.9 2.1
救急 1.9 1.8 1.9
外科 5.1(手洗い) 3.8(ガウン) 4.6(縫合)

複数のブースに共通の評価項目
プライバシーへの配慮(医療面接、頭頸部、胸部、腹部、神経に共通)
0. 患者さんのプライバシーおよび差恥心に配慮する。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 395 0 0  
中項目0 395 28 7 胸部でチェックされた人が多かったようです。

身だしなみ(医療面接、頭頸部、胸部、腹部、神経に共通)
1. ユニフォーム(白衣)は洗濯済みで、清潔である。
2. ユニフォーム(白衣)のボタンをきちんととめ、名札をつけて着用している。
3. ユニフォーム(白衣)のポケットの中のものに配慮する。(診察中に落ちたり、飛び出したりしないように注意する)
4. 聴診器の扱いに配慮できる。(患者さんに不快感を与えない、だらしなくしない)
5. 華美な服装(化粧・アクセサリーなど)でない。
6. 全体の印象で不快感がない。
7. 全体の印象で清潔感がある。
8. 髪型頭髪が多くの患者さんにとって抵抗感がない。
9. ヒゲは手入れされている。
10. 不快な口臭・体臭がない。
11. 爪はきちんと切ってある。
12. マニキュアはしていないか、あるいは派手でない。(淡色で目立たない)
13. 履物は動きやすく清潔感があり、足にフィットしている。
14. 履物の音が大き過ぎない。
15. 診察前に手を清潔にする。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 395 2 1  
中項目1 395 0 0  
中項目2 395 0 0  
中項目3 395 0 0  
中項目4 395 2 1  
中項目5 395 0 0  
中項目6 395 0 0  
中項目7 395 0 0  
中項目8 395 0 0  
中項目9 395 0 0  
中項目10 395 0 0  
中項目11 395 0 0  
中項目12 395 0 0  
中項目13 395 0 0  
中項目14 395 0 0  
中項目15 395 0 0  

言葉遣い(頭頸部、胸部、腹部、神経に共通):チェックされた人がいなかったので省略します。
16. 患者さんに適した声の大きさである。(高齢者にも聞こえる/小児が驚くことがない)
17. 患者さんがわかり易いはやさで話す。
18. 患者さんへの敬意が感じられる言葉遣い(適切な敬語)である。
19. 患者さんを気遣う言葉を使う。

診察の開始と終了(頭頸部、胸部、腹部、神経に共通)
20. 挨拶、自己紹介、患者確認をする。
21. 診察をする旨を告げ、了承を得る。
22. 診察の種類に合わせて適切に声をかける。
23. 診察終了後に挨拶をする。
24. 診察終了後、次のステップ(どこで待っていただくなど)の説明をする。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 316 0 0  
中項目20 316 28 9  
中項目21 316 1 0  
中項目22 316 9 3  
中項目23 316 11 3  
中項目24 316 0 0  


医療面接
導入部分:オープニング
25. 適切な呼びいれをする。(失礼でない声かけ、明確な発音。「次の方どうぞ」などではなく名前で呼び入れる。)
26. 患者さんが入室し易いように配慮する。(ドアをあける、導く、荷物置き場を示すなど)
27. 患者さんに椅子をすすめる。(必要があれば介助する)
28. 同じ目の高さで患者さんに対して挨拶をする。
29. 患者さんに対して自己紹介をする。(フルネーム、明確な発音、難しい漢字は名札を示す)
30. 患者さんの名前をフルネームで確認する。
31. 患者さんに名乗ってもらう場合は、確認のためにという目的を告げる。
32. 面接を行うことの了承を患者さんから得る。
33. 適切な座り方をする。(患者さんとの距離、体の向き、姿勢、メモの位置)
34. 面接の冒頭で患者さんの訴えを十分に聴く。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 0 0  
中項目25 79 1 1  
中項目26 79 1 1  
中項目27 79 1 1  
中項目28 79 1 1  
中項目29 79 0 0  
中項目30 79 2 2  
中項目31 79 0 0  
中項目32 79 0 0  
中項目33 79 0 0  
中項目34 79 33 42 とにかく話を切ってしまわないよう気をつける。

患者さんとの良好な(共感的)コミュニケーション
35. 患者さんにわかり易い言葉で会話する。
36. 患者さんと適切なアイコンタクトを保つ。(質問するときだけはなく、患者さんの話を聴くときにも適切なアイコンタクトを保つ)
37. 患者さんに対して適切な姿勢・態度で接する。
38. 聴いている時に、相手にとって気になる動作をしない。(時計を見る、ペンを回す、頬杖をつく、など)
39. 患者さんの状態にあった適切な声の大きさ、話のスピード、声の音調を保つ。
40. 積極的な傾聴を心がける。(冒頭以外でもできるだけ開放型質問を用いて患者さんが言いたいことを自由に話せるように配慮する)
41. コミュニュケーションを促進させるような言葉がけ・うなずき・あいづちを適切に使う。
42. 相手が話しをし易い聴き方をする。(さえぎらない、過剰なあいづちをしないなど)
43. 患者さんの言葉を適切にパラフレーズ(繰り返し)する。
44. 聴きながら、必要があれば適宜メモをとる。
45. 患者さんの気持ちや患者さんのおかれた状況に共感していることを、言葉ないし態度で患者さんに伝える。(態度と一致しない言葉がけだけでは不適切)
46. 患者さんの訴えやこの間の経過について、患者さんの言葉を使って適切に要約する。
47. 患者さんの訴えやこの間の経過についての要約に間違いがないかどうかを確認する。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 0 0  
中項目35 79 8 10  
中項目36 79 6 8  
中項目37 79 2 2  
中項目38 79 0 0  
中項目39 79 6 8  
中項目40 79 22 28 なかなか難しいです…。患者さんにもよりけり。
中項目41 79 3 4  
中項目42 79 0 0  
中項目43 79 0 0  
中項目44 79 0 0  
中項目45 79 12 15  
中項目46 79 15 19  
中項目47 79 11 14  

患者さんに聞く(話を聴く):医学的情報
48. 症状のある部位を聞く。
49. 症状の性状を聞く。(症状の性質、頻度、持続時間など)
50. 症状の程度を聞く。(症状の強度、頻度、持続時問など)
51. 症状の経過を聞く。(症状の発症時期、持続期間、頻度や程度の変化など)
52. 症状の起きる状況を聞く。
53. 症状を増悪、寛解させる因子を聞く。
54. 症状に随伴する他の症状を聞く。
55. 症状に対する患者さんの対応を聞く。(受診行動を含む)
56. 睡眠の状況を聞く。
57. 排便の状況を聞く。
58. 食欲(食思)の状況を聞く。
59. 体重変化を聞く。
60. (女性の場合)月経歴を聞く。
61. 症状が患者さんの日常生活に及ぼす程度を聞く。
62. 既往歴を聞く。
63. 常用薬を聞く。
64. 家族歴を聞く。
65. アレルギー歴を聞く。
66. 嗜好(飲酒、喫煙など)を聞く。
67. 生活習慣(一日の過ごし方)を聞く。
68. 社会歴(職歴、職場環境など)を聞く。
69. 生活環境(衛生環境、人間関係など)・家庭環境(ペット、家族構成など)を聞く。
70. 海外渡航歴を聞く。
71. System reviewを行う。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 0 0 時間的に全てもれなく、というのは難しいと思います。
中項目48 79 24 30  
中項目49 79 32 41  
中項目50 79 40 51  
中項目51 79 31 39  
中項目52 79 18 23  
中項目53 79 34 43  
中項目54 79 34 43  
中項目55 79 0 0  
中項目56 79 9 11 56〜59はほとんどの人がセットでチェックされています。
中項目57 79 10 13  
中項目58 79 9 11  
中項目59 79 9 11  
中項目60 79 0 0  
中項目61 79 0 0  
中項目62 79 24 30  
中項目63 79 0 0 採点対象から外れていた模様です。重要ですが。
中項目64 79 24 30  
中項目65 79 0 0 これも採点対象から外れていた模様です。重要なはずですが。
中項目66 79 26 33  
中項目67 79 0 0 以下の5項目は採点対象から外れていたのかもしれません。
中項目68 79 0 0  
中項目69 79 0 0  
中項目70 79 0 0 場合によっては重要ですが…。
中項目71 79 0 0  

患者さんに聞く(話を聴く):心理・社会的情報
72. 患者さんの生活や仕事などの社会的状況を聞く。
73. 患者さんの思いや不安などの心理的状況を聞く。
74. 患者さんの病気や医療に関する考えや理解(「解釈モデル」)を聞く。
75. 患者さんの検査や治療に関する希望や期待、好みなどを聞く。
76. 患者さんの過去の「受療行動」を聞く。
77. 患者さんの過去の「対処行動」を聞く。
78. 患者さんの特に気になっていること心配していることを、詳しく聞く。
79. 他医受診(代替医療も含む)の有無と処方内容を聞く。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 0 0  
中項目72 79 13 16  
中項目73 79 44 56  
中項目74 79 32 41  
中項目75 79 43 54  
中項目76 79 13 16  
中項目77 79 13 16  
中項目78 79 0 0 78と79は採点対象外みたいです。
中項目79 79 0 0  

患者さんに話を伝える:ここは誰もチェックを受けていません。
80. 患者さんにわかり易い言葉で話をする。
81. 患者さんが話を理解できているかどうか確認する。
82. 話の途中でも患者さんにここまでで質問がないかどうかを確認する。
83. 患者さんが質問や意見を話せるように配慮する。(雰囲気、会話の間など)

締めくくり部分:診察への移行/クロージング
84. 聞き漏らしや質問がないか尋ねる。(まだお聞きしていないことや、ご質問はございますか?)
85. 面接終了後、患者さんが次にどうしたら良いかを適切に伝える。
1. (身体診察への移行する場合)身体診察を始めることの同意を得る。
2. (クロージングする場合)何かあればいつでもコンタクトできることを患者さんに伝える。
3. 患者さんが退室する際に配慮する。(必要があれば介助する)
4. 挨拶をする。(おだいじに、お気をつけて、など)

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 0 0 時間がなくなっても終わりをきちんとした方が良いようです。
中項目84 79 32 41  
中項目85 79 0 0  
小項目1 79 0 0  
小項目2 79 1 1  
小項目3 79 0 0  
小項目4 79 6 8  

全体をとおして:
86. 順序立った面接:主訴の聞き取り、現病歴、その他医学的情報、心理・社会的情報の聴取などが系統的で、あまり前後しすぎずに順序立って進められている。
87. 流れに沿った円滑な面接;患者さんの話しの流れに沿って面接が進められ、話題が変わるとき(特に家族歴・既往・心理社会的情報などの聴取に移るとき)、唐突でなく適切な言葉がけが行われている。(たとえば「症状と関連することもあるので、ご家族のことについて伺わせてください」など)

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 0 0  
中項目86 79 18 23  
中項目87 79 21 27  


頭頸部
頭部の診察
88. 頭:顔貌のみ課題になっていますが、誰もチェックされていないので省略。

89. 眼:2日目のみ課題になっています。
1.眼球突出を観察する:眼球を正面から観察し、眼球突出の存在が疑われる場合は側面または後上方から確認する。
2.眼瞼・眼瞼周囲の浮腫を観察する。
3.瞳孔、虹彩、角膜を視診する:左右差および色・形など。
4.直接対光反射を観察する:神経診察の章参照。
5.眼球運動を観察する:神経診察の章参照。
6.黄疸を観察する:指で眼瞼を軽く押し広げ、眼球結膜を十分に露出させて虹彩の上・下を含めて黄疸の有無を観察する。
7.貧血を観察する:指で眼瞼を押し下げて眼瞼結膜を露出させ、貧血の有無を観察する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目89 36 0 0  
小項目1 36 1 3  
小項目2 36 10 28  
小項目3 36 9 25  
小項目4 36 3 8  
小項目5 36 2 6  
小項目6 36 15 42 黄疸・貧血は日常診療でもルーチンだそうです。
小項目7 36 15 42 片方を思い出すともう一方も思い出すんですが…。


90. 耳
91. 鼻
(課題に含まれていなかったため省略)

92. 口唇・口腔
1.口唇を視診する:チアノーゼ、水庖、色素沈着、潰瘍など。
2.咽頭後壁を視診する:発赤、腫瘤、出血、後鼻漏など。
3.咽頭後壁および口蓋扁桃を視診する際には、"あー"、または"えー"、と発声してもらいながら観察する。
4.口蓋扁桃を視診する:腫脹、左右差、発赤、浸出物など。
5.頬粘膜を視診する:舌圧子を用いて頬粘膜を歯列から十分に引き離して観察する。色素沈着、潰瘍、白板症、出血斑や耳下腺管開口部の所見など。
6.歯を視診する:欠損、う歯、歯垢、歯石や歯列の所見など。
7.歯肉を視診する:発赤、腫脹、出血、色素沈着など。
8.口蓋を視診する:発赤、腫瘤、出血斑など。
9.口腔底を視診する:適切な指示により舌を挙上してもらい、口腔底を観察する。腫瘤、舌小帯短縮や顎下腺管開口部の所見など。
10.舌を視診する:発赤、腫瘤、潰瘍、舌乳頭萎縮、舌苔、巨舌など。
11.ペンライトを使用する際には、口腔内に入ったり口唇に触れたりしないようにする。
12.舌圧子を用いて診察する際、咽頭後壁観察時は舌の中央部を舌圧子で軽く全体的に押し下げ、頬粘膜や歯・歯肉の観察時は舌圧子で頬粘膜を歯列から引き離すようにする。
13.舌圧子は不潔にならないように操作し、使用後は適切に廃棄する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目92 79 0 0  
小項目1 79 2 2  
小項目2 79 1 1  
小項目3 79 3 4  
小項目4 79 6 8  
小項目5 79 4 5  
小項目6 36 11 31  
小項目7 36 12 33  
小項目8 79 11 14  
小項目9 79 11 14  
小項目10 36 6 17  
小項目11 79 13 16 のぞき込む思わずペンライトも近づきすぎるので注意。
小項目12 79 8 10  
小項目13 79 15 19 舌圧子の出し方についても習っておきましょう。

93. 唾液腺
(課題に含まれていなかったため省略)

94. 頭頸部リンパ節:1日目のみ課題として出題されました。
1.後頭部のリンパ節を触診する:第2−4指の指腹を使って円を描くように触診する。
2.耳介後部のリンパ節を触診する:第2−4指の指腹を使って円を描くように触診する。
3.耳介前部のリンパ節を触診する:第2−4の指腹を使って円を描くように触診する。
4.下顎角直下のリンパ節(扁桃リンパ節)を触診する:第2−4指の指腹を使って円を描くように触診する。
5.顎下部のリンパ節を触診する:患者さんに軽く頸部を前屈してもらい第2−4指の指腹を使って下顎骨に向かって掘るように触診する。
6.オトガイ下部のリンパ節を触診する:患者さんに軽く頸部を前屈してもらい第2−3指の指腹を使ってオトガイ部に向かって掘るように触診する。
7.後頸三角のリンパ節を触診する:僧帽筋前縁、胸鎖乳突筋後縁、鎖骨で囲まれた後頸三角を隈なく第2−4指の指腹を使って円を描くように触診する。
8.胸鎖乳突筋上のリンパ節(浅層)を触診する:第2−4指の指腹を使って円を描くように触診する。
9.胸鎖乳突筋下のリンパ節(深層)を触診する:患者さんの頸部を診察している側に傾けてもらい胸鎖乳突筋の緊張をとり、同筋を掴むようにして触診する。
10.鎖骨上窩のリンパ節を触診する:第2−3指で鎖骨の裏側を探るように触診する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目94 43 0 0  
小項目1 43 0 0  
小項目2 43 1 2  
小項目3 43 0 0  
小項目4 43 3 7  
小項目5 43 1 2  
小項目6 43 1 2  
小項目7 43 5 12  
小項目8 43 1 2  
小項目9 43 5 12  
小項目10 43 2 5  

頸部の診察
95. 甲状腺:2日目は視診のみでした。
1.甲状腺を視診する:正面から嚥下してもらいながら甲状腺を視診し、腫大が疑われる場合は側面からも観察する。
2.甲状腺峡部を触診する:輪状軟骨の位置を確認し、利き手の第2指・指腹で甲状腺峡部を軽く触診する。(または両手で首を挟むようにして第1指の指腹で触診する)
3.甲状腺葉部を触診する:第1指の指腹で胸鎖乳突筋を押しながら指を頸部に沿って奥まで滑らせるように片方ずつ触診する。または背部から両第2−4指の指腹を使って甲状腺狭部および両葉を触診する。
4.嚥下してもらいながら正面から、もしくは背部から甲状腺を触診する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目95 79 8 10  
小項目1 79 9 11  
小項目2 43 1 2  
小項目3 43 4 9  
小項目4 43 3 7  

96. 気管・頸動脈・頸静脈は省略


胸部
診察時の配慮
97. 胸部の診察をする旨を告げ、了承を得る。:中項目21に統合
98. 診察の種類に合わせて適切に声をかける。:中項目22に統合
99. 手および聴診器を清潔にし,必要に応じて温める。
100. 非診察部位を覆うように配慮する。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 0 0  
中項目99 79 4 5  
中項目100 79 35 44 肩から何かかけておくべきみたいです。

肺の診察(前胸部)
視診
101. 胸部全体を露出して診察をする。
102. 解剖学的部位(胸骨角・剣状突起)を特定する。
103. 皮疹の有無を確認する。
104. 着色斑の有無を確認する。
105. 手術痕の有無を確認する。
106. 呼吸数を測定する。(30秒以上)
107. 呼吸の異常(型・数・リズム・深さ)の有無を確認する。
108. 形状・運動の左右差の有無を確認する。
109. 鎖骨上窩・肋間の吸気時の陥凹の有無を確認する。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 2 2  
中項目101 79 0 0  
中項目102 79 0 0  
中項目103 79 3 4  
中項目104 79 3 4  
中項目105 79 3 4  
中項目106 79 31 39 呼吸数測定の指示はなかったはずですが…。
中項目107 79 48 61 「異常ありません。」だけでは不十分なのかもしれません。
中項目108 79 15 19  
中項目109 79 38 48  

打診
110. 左(右)手を広げ、その中指の中節骨部またはDIP関節部を、曲げた右(左)中指で弾むように2回ずつ叩き打診する。
111. 肺尖・側胸部を含めた胸部全体を打診する。(清音)
112. 左右交互に上から下へ打診して、左右差を確認する。
113. 鎖骨中線上で頭側から打診し肺肝境界を確認する。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 2 2  
中項目110 79 2 2  
中項目111 79 5 6  
中項目112 79 13 16  
中項目113 79 12 15  

聴診
114. 深呼吸をしてもらう。
115. 呼気と吸気の両方を聴診する。
116. 肺尖・側胸部を含めた胸部全体を聴診する。(肺胞呼吸音、気管支呼吸音、気管呼吸音)
117. 左右を交互に比較して聴く。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 8 10  
中項目114 79 0 0  
中項目115 79 3 4  
中項目116 79 11 14  
中項目117 79 1 1  

肺の診察(背部)
視診
118. 患者さんの背面に移動する。(または患者さんに背中を向けてもらう)
119. 解剖学的部位(第7頸椎棘突起(隆椎)や肩甲骨下角)を特定する。
120. 皮膚所見(皮疹・着色斑・手術痕など)の有無を判断する。
121. 胸郭の形状、輪郭(変形・左右差など)を判断する。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 39 49 背部まで到達できなかった人がこのくらいいたようです。
大項目 79 4 5  
中項目118 79 0 0  
中項目119 79 0 0  
中項目120 79 6 8  
中項目121 79 5 6  

打診
122. 背面全体を打診する。前胸部より下位まで行う。
123. 左右交互に打診して、左右差を確認する。
124. 両側の肺底部の清音と壁の境界(吸気時)を示す。(片側ずつ肩甲線を頭側より打診し決定する)

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 15 19  
中項目122 79 1 1  
中項目123 79 1 1  
中項目124 79 7 9  

触診  省略

聴診
125. 深呼吸をしてもらう。
126. 聴診器を密着させる。
127. 左右を比較して聴く。
128. 背部全体を聴診する。(肺胞呼吸音、気管支呼吸音、気管呼吸音)
129. 前胸部よりも下位まで広く行う。
130. 呼気吸気を聴診する。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 26 33  
中項目125 79 0 0  
中項目126 79 0 0  
中項目127 79 0 0  
中項目128 79 1 1  
中項目129 79 1 1  
中項目130 79 0 0  

その他背部の診察(今回の課題には含まれなかったようなので省略)
心臓・頸部血管・乳房の診察(今回の課題には含まれなかったようなので省略)


脈拍・血圧
脈拍:2日目のみ
131. 椅子に座ってもらい、リラックスするように声をかける。
132. 両腕の擁骨動脈に検者の3本の指(第2・3・4指尖)をあてる。
133. 左右差の有無を確認する。
134. 不整の有無を確認する。
135. 3本の指を使って緊張度を診る。
136. 左右差がないのを確認してから片方の腕で脈拍数を数える。(15秒数えて4倍する)

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 36 1 3  
中項目131 36 0 0  
中項目132 36 0 0  
中項目133 36 7 19 133〜135をまとめてチェックされている人がいますが…。
中項目134 36 7 19 何が悪かったのかはよくわかりません。
中項目135 36 7 19  
中項目136 36 0 0  

血圧
137. これから血圧を測定する旨を告げリラックスしてもらう。
138. 血圧計を使用できる状態にセットする。
139. マンシェットの大きさが適切であることを確認する。
140. 枕や支持台を利用して上腕の位置が心臓の高さとなるように調節する。
141. 十分に上腕を露出する。
142. 上腕動脈を触診して位置を同定する。
143. マンシェットのゴム袋の中央が上腕動脈の真上にくるように巻く。(ゴム管は上でも下でもよい)
144. マンシェットの下端と肘窩との間隔は約2cmあけて巻く。
145. マンシェットは腕にぴったりと巻き、指が1−2本入ることを確認する。
146. 聴診器をイヤピースの方向に注意して耳にかける。
147. 聴診器を肘窩の上腕動脈の上に置く。(膜部、ベル部はどちらでもよい)
148. 触診法で脈を触れなくなったところから20−30mmHg上まで内圧を速やかに上げる。
149. 1秒間に2mmHgずつゆっくり内圧を下げる。
150. Korotkoff音が聞こえ始めたら、2mmHg/1心拍程度のスピードで内圧を下げる。
151. Korotkoff音が聞こえなくなっても10mmHgはゆっくり内圧を下げ、再度聞こえることがないのを確認する。(聴診間隙の確認)
152. それ以後は急速に内圧を下げる。
153. 30秒おいてもう1回測定し、2回の平均値をとって患者さんの血圧とする。
154. 同様に反対側の血圧を測定する。(初診の患者では必ず両方測定する)
155. 血圧値を正しく述べる。(数字だけ述べる場合は、収縮期血圧から拡張期血圧の順に述べる。血圧値は偶数で読む)
156. Korotkoff音が聞こえにくいときは手を開いたり閉じたりしてもらう。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 43 3 7  
中項目137 43 4 9  
中項目138 43 3 7  
中項目139 43 3 7  
中項目140 43 3 7  
中項目141 43 3 7  
中項目142 43 3 7 いきなり聴診器をあてず、まず触って確認すること。
中項目143 43 3 7  
中項目144 43 3 7  
中項目145 43 3 7  
中項目146 43 0 0  
中項目147 43 0 0  
中項目148 43 4 9  
中項目149 43 2 5  
中項目150 43 1 2  
中項目151 43 1 2  
中項目152 43 1 2  
中項目153 43 0 0 測定は1回のみ
中項目154 43 0 0 片側で可、と課題に指示されていました。
中項目155 43 11 26 奇数で言った?
中項目156 43 0 0  

下肢の脈拍・血圧(今回の課題には含まれなかったようなので省略)


腹部
診察時の配慮
157. 腹部の診察をする旨を告げ、了承を得る。:中項目21に統合
158. 診察の種類に合わせて適切に声をかけ、不安の軽減につとめる。:中項目22に統合
159. 診察に伴う不快、疼痛に配慮する。
※ 手および聴診器を清潔にし,必要に応じて温める。
160. 非診察部位を覆うように配慮する。
※ 患者の差恥心に配慮し、バスタオルなどを使用する。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 0 0  
中項目159 79 1 1  
小項目 79 0 0  
中項目160 79 15 19  
小項目 79 0 0  

診察の順序
161. 腹部を十分に露出させる。
※ 心窩部から恥丘(鼠径部)までが見えるように。
162. 視診―聴診―打診―触診の順序で診察を進める。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 0 0  
中項目161 79 30 38 「恥ずかしいかもしれませんが、全体を見たいので…」など。
小項目 79 1 1 ズボンを少し下げてもらうように言いましょう。
中項目162 79 3 4  

視診
163. 両膝を伸展させた状態で視診をおこなう。
164. 腹部の輪郭・形状(平坦・膨隆・陥凹)および腫瘤の有無を判断する。
※ 形状は胸郭レベルまたは剣状突起と恥骨結合とを結ぶ仮想線を基準に。
165. 皮疹・着色斑・手術瘢痕−静脈怒張・皮膚線条などの有無を判断する。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 79 0 0  
中項目163 79 0 0  
中項目164 79 48 61 腫瘤の有無を言い忘れないこと!
小項目 79 6 8  
中項目165 79 0 0  

聴診
166. 聴診への導入:チェックなし
1.聴診器でお腹の音を聴くことを説明する。
2.両膝を伸展させた状態で聴診をおこなう。
3.聴診器が冷たくないか触って確認する。(冷たいときは暖める)
4.患者さんに聴診器がもし冷たかったら、そうおっしゃってくださいという。

167. 腸蠕動音の聴診
1.腹壁の一か所に膜型聴診器を軽く当てて腸蠕動音を聴診する。
2.腸蠕動音の聴診は充分時間をかけて聴取して判断する。(1〜2箇所で10秒程度)
3.蠕動音は頻度(亢進・低下・消失)や音の性状(金属性などの異常音の有無)を判断する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目167 79 44 56 10秒は意外と長いのでゆっくり聴きましょう。
小項目1 79 0 0  
小項目2 79 1 1  
小項目3 79 5 6  

168. 腹部の血管音の聴診:チェックなし
1.膜型聴診器を押し当てて左右の腎動脈音を直上で聴診する。
2.膜型聴診器を押し当てて大動脈音を直上で聴診する。
3.膜型聴診器を押し当てて左右総腸骨動脈音を直上で聴診する。

打診
169. 打診の基本手技
1.お腹をたたいて(打診で)診察することを説明する。
2.手が冷たくないことを確認し、必要に応じて温める。
3.もし医師の手が冷たかったら、その旨を伝えるように話す。
4.お腹の力を抜き・両膝を軽く曲げてもらった状態で打診する。
5.下半身がバスタオルで覆われていることを確認する。
6.左手(右手)を広げ、中指の中節骨部またはDIP関節部を、曲げた右(左)中指で手首のスナップを効かせて弾むように2回ずつ叩き、打診する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目169 79 8 10 手首のスナップで。
小項目1 79 0 0  
小項目2 79 0 0  
小項目3 79 0 0  
小項目4 79 38 48 忘れやすいので注意!
小項目5 79 0 0  
小項目6 79 5 6  

170. 腹部全体の打診
1.腹部の9領域(左上・中・下、中央上・中・下、右上・中・下)を打診する。
2.打診しながら痛みの有無を口頭かアイコンタクトで確認する。
3.打診音の異常の有無を確認する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目170 79 2 2  
小項目1 79 1 1  
小項目2 79 5 6  
小項目3 79 0 0  

171. 肝臓の打診
1.肝の上界(肺肝境界)を、右鎖骨中線で、頭側からの打診で判断する。
2.肝の下界を、右鎖骨中線で、尾側からの打診で判断する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目171 36 3 8  
小項目1 36 0 0  
小項目2 36 0 0  

172. 脾臓の打診
※ Traube三角に濁音界がない(鼓音である)ことを判断する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目172 36 7 19  
小項目 36 0 0  

叩打診(今回の課題には含まれなかったようなので省略)

触診
173. 触診の基本手技
1.お腹を触って、診察することを説明する。
2.手が冷たくないことを確認し、必要に応じて温める。
3.もし冷たかったらその旨を伝えるように話す。
4.お腹の力を抜き、両膝を軽く曲げてもらった状態で打診する。
5.手首をしなやかに、手掌と指を使い分けて触診する。
6.腹部の9領域(左上・中・下、中央上・中・下、右上・中・下)を触診する。
7.面接情報または打診で痛みがある部位は最後に触診する。
8.触診しながら口頭やアイコンタクトで痛みを確認する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目173 79 3 4  
小項目1 79 0 0  
小項目2 79 0 0  
小項目3 79 0 0  
小項目4 79 0 0  
小項目5 79 0 0  
小項目6 79 0 0  
小項目7 79 1 1  
小項目8 79 16 20 「痛くありませんか」などと声をかけるのが無難かもしれません。

174. 浅い触診
1.腹部全体を浅く、さするように触診する。
2.深呼吸をしてもらいながら、吸気時に腹壁が上がる分だけ手が沈む程度に触診する。
3.腹壁を1cm以上圧迫しない程度に行う。
4.圧痛や腫瘤の有無を判断する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目174 79 12 15  
小項目1 79 1 1  
小項目2 79 1 1  
小項目3 79 2 2  
小項目4 79 6 8  

175. 深い触診
1.片手または両手を重ねて(片手を腹壁におき、反対の手で力を加える)、十分深く探るように腹部全体を触診する。
2.手を押し下げ、少し手前に引くように触診する。
3.圧痛や腫瘤の有無を判断する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目175 79 17 22 押すだけでなく「探るように」触診しましょう。
小項目1 79 8 10  
小項目2 79 1 1  
小項目3 79 5 6  

176. 肝の触診
1.打診で推定した肝の下縁よりも充分に尾側の右鎖骨中線上に右(左)手をおく。
2.左(右)手を背部におき、肝を持ち上げながら触診を進める。(肝を持ち上げないで片手で、あるいは両手を腹部に重ねるように添えて触診してもよい)
3.患者さんに腹式呼吸をしてもらい、呼気時に右(左)手の指を深く入れる。
4.次の吸気時の腹壁の上がりよりも少し遅れて右(左)手が上がるようにして、また少しずつ頭側に移動しながら肝の下縁を触れる。
5.第2・3指先(やや第1指側面)または肋骨弓に平行に置いた第2指の第1指側面で触れる。
6.手を置く部位を少しずつ頭側へ近づけながら触診を繰り返す。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目176 36 14 39 結構難しいです。よく習って練習しましょう。
小項目1 36 0 0  
小項目2 36 0 0  
小項目3 36 7 19  
小項目4 36 10 28  
小項目5 36 1 3  
小項目6 36 0 0  

脾・腎の触診(今回の課題には含まれなかったようなので省略)
腹水の有無(今回の課題には含まれなかったようなので省略)

177. 圧痛
1.痛みのある場所の触診は最後にする。
2.圧痛の触診に際し、患者さんに配慮して、痛かったら教えてくださいという。
3.圧痛の触診に際し、患者さんに配慮して静かに、ソフトに触診する。
4.一本の指の末節掌側を使って、限局した圧痛点を探り、確認する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目177 43 4 9  
小項目1 43 4 9  
小項目2 43 3 7  
小項目3 43 0 0  
小項目4 43 13 30 複数の指でやってしまった人が多い模様。

178. 腹膜刺激徴候
1.片手で腹壁をそっと押し、腹壁筋の随意・不随意の緊張の有無を確認する。(筋性防御・板状硬)
2.筋性防御が不明瞭の場合、左右を比較するなどの工夫をする。
3.数本の指の末節手掌側で圧痛の有無を確認し、ゆっくり押し付けて(2−3秒くらいのイメージ)、急に圧を抜く(0.5秒くらいのイメージ)。押し付けた痛みと離した瞬間の痛みを比較して質問し、痛みの増強の有無を確認する。(反跳痛:rebound tenderness)
4.反跳痛は最強点以外にも数箇所(近傍でも対側でもよい)確認する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目178 43 8 19  
小項目1 43 0 0  
小項目2 43 0 0  
小項目3 43 6 14 ゆっくり押して、急に離す。
小項目4 43 13 30  

直腸診は省略


神経
診察の順序  特にチェックを受けた人はいませんでした。
179. 脳神経系(座位)−上肢の運動系(座位)−起立・歩行(立位)−下肢の運動系(腹臥位→臥位)−感覚系(臥位)−反射(臥位)の順序で診察を進める。

脳神経系の診察(座位)
180. 眼裂・瞳孔/対光反射
1.患者さんの前方を手で示しながら、遠くを見ているよう指示する。
2.眼裂(眼瞼下垂や左右差の有無など)を視診する。
3.瞳孔の形・大きさ(正円かどうか、縮瞳・散瞳・瞳孔不同の有無)を視診する。
4.ペンライトを見せながら、光で眼を照らすことを患者さんに告げる。
5.患者さんの視線の外側から光をあてる。
6.光をあてた側の瞳孔(直接対光反射)と反対側の眼の瞳孔(問接対光反射)の収縮を観察する。
7.必ず両側を検査する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目180 43 4 9  
小項目1 43 1 2  
小項目2 43 2 5  
小項目3 43 2 5  
小項目4 43 1 2  
小項目5 43 3 7  
小項目6 43 1 2  
小項目7 43 1 2  

181. 視野
1.自分で見本をみせながら、片側の眼を手で覆ってもらう。
2.視線を動かさず、検者の眼を見ているように指示する。
3.見本をみせながら、検者の指が動くのが見えたら教えてくれるよう伝える。
4.検者は上腕を伸ばした位置で検査する。
5.検者の指は患者さんとのほぼ中間地点にあるようにする。
6.検者も患者さんに合わせて片目を閉じる。
7.視野の右上、右下、左上、左下、計4か所を調べる。
8.必ず両眼を検査する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目181 43 4 9  
小項目1 43 0 0  
小項目2 43 0 0  
小項目3 43 0 0  
小項目4 43 0 0  
小項目5 43 0 0  
小項目6 43 0 0  
小項目7 43 0 0  
小項目8 43 0 0  

182. 眼球運動・眼振
1.指標(検者の右第2指など)を患者さんの眼前に示し、顔を動かさずに眼で指標を追ってくれるよう伝える。
2.指標が患者さんの眼に近すぎないように注意する。(眼前50cm程度)
3.指標はゆっくりと円滑に動かす。
4.上下・左右4方向への動きを検査する。
5.上下・左右4方向の最終地点で指標の動きを止め、眼振の有無を観察する。
6.同時に、複視の有無を尋ねる。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目182 43 10 23  
小項目1 43 0 0  
小項目2 43 0 0  
小項目3 43 0 0  
小項目4 43 0 0  
小項目5 43 0 0  
小項目6 43 3 7  

183. 眼底
1.眼底鏡を見せながら、眼の奥を見る検査を行うことを告げて、了承を得る。
2.眼を動かさず前方を見ていてほしいことを告げる。
3.患者さんの右眼は検者の右眼で、左眼は検者の左眼で検査する。
4.頭に触ることを断った上で、検者の空いた手で患者さんの頭部を支える。
5.眼底鏡が患者さんと離れすぎないようにする。(5cm以内)
6.必ず両側を検査する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目183 36 8 22  
小項目1 36 1 3  
小項目2 36 1 3  
小項目3 36 0 0  
小項目4 36 1 3  
小項目5 36 0 0  
小項目6 36 0 0  

184. 顔面の感覚
1.検査器具を見せながら、顔の痛みや触った感じを検査することを告げる。
2.3枝の各領域を区別して検査する。
3.各領域について左右差を確認する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目184 43 5 12  
小項目1 43 0 0  
小項目2 43 0 0  
小項目3 43 1 2  


1.両眼をギューと固く閉じてもらい、まつげ徴候の有無を観察する。
2.眼を開けてもらった後、自分で見本を見せながら、歯を見せて「イー」と言ってもらう。(口を固く閉じてもらってもよい)
3.口角の偏位、鼻唇溝の左右差などを観察する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目185 43 12 28  
小項目1 43 1 2  
小項目2 43 0 0  
小項目3 43 0 0  

186. 軟口蓋・咽頭後壁の動き
1.口を大きく開けて、「アー」と少し長く声を出してもらう。
2.軟口蓋の動き、偏位の有無、カーテン徴候の有無を観察する。
3.観察しにくい場合には、舌圧子やペンライトを使用するなど工夫する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目186 43 8 19  
小項目1 43 0 0  
小項目2 43 0 0  
小項目3 43 1 2  

187. 舌の観察
1.舌を見たいことを告げ、口を大きく開けて楽にしてもらいながら、舌の萎縮と線維束性収縮の有無を観察する。
2.検者が見本を示した上で、舌をまっすぐに出してもらい、舌の偏位の有無を観察する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目187 43 7 16  
小項目1 43 0 0  
小項目2 43 3 7  

188. 胸鎖乳突筋
1.首の筋肉の検査を行うことを告げ、手で方向を示しながら、側方を向いてもらう。
2.顎に手をあてることを告げ、患者さんの顔を向けた側の顎に検者の手掌をあてがう。
3.検者の手で顔を押すので、負けないように頑張って力を入れてほしいことを告げる。
4.胸鎖乳突筋の筋力を判定する。
5.反対側の手で収縮した胸鎖乳突筋を触診する。
6.必ず両側を検査する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目188 43 20 47 調べる筋の左右を間違えないように。詳しくは概要参照。
小項目1 43 0 0  
小項目2 43 0 0  
小項目3 43 0 0  
小項目4 43 0 0  
小項目5 43 0 0  
小項目6 43 0 0  

上肢の運動系の診察(座位)
起立・歩行の観察(座位から立位へ)
臥位での検査(立位から臥位へ)
下肢の運動系の検査・徒手筋力検査
感覚系の検査   以上省略

反射
189. ハンマーを見せながら、これで顎や手足を軽く叩く反射の検査を行うことを説明する。
190. 手足の検査をするため、手は肘の上まで、足は膝の上まで露出できるように、シャッやズボンを用意してもらうよう説明する。
191. 肩や手足の力を抜いて、リラックスしてくれるよう告げる。
192. ハンマーで前腕などの柔らかい部分を軽く叩いて見せて、大体の感じをつかんでもらう。
193. ハンマーを握りしめずに、バランスのよい部分を持つ。
194. 適切な強さとスピードでハンマーを振る。
195. 手首のスナップをきかせてスムーズにハンマーを振る。
196. 反射の正常、低下、消失、亢進について判定する。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 36 0 0  
中項目189 36 2 6  
中項目190 36 1 3  
中項目191 36 1 3  
中項目192 36 0 0  
中項目193 36 9 25 スナップを効かせやすいように。よく習いましょう。
中項目194 36 6 17  
中項目195 36 6 17  
中項目196 36 0 0  

下顎反射・上腕二頭筋反射・上腕三頭筋反射・橈骨反射は省略

197. 膝蓋腱反射  誰もチェックを受けていないので省略します。
1.両膝を約120−150度屈曲してもらう、片膝を立てて膝を組んでもらうなど、適切な方法で膝関節を屈曲した肢位をとってもらう。
2.膝蓋腱を左手で確認し、その部位をハンマーで叩く。
3.必ず両側を検査する。

198. アキレス腱反射
1.下肢を軽く外転して膝関節を軽く曲げる肢位、下肢を膝関節で軽く曲げて対側下肢の下腿前面に乗せる肢位、片膝を立てて膝を組んでもらう肢位などをとってもらう。
2.検査する下肢の足蹠を左手で持ち、足関節を屈曲した位置にして、アキレス腱をハンマーで叩く。
3.この際、足関節を被動的に2−3回屈伸し、力がぬけていることを確認する。
4.必ず両側を検査する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目198 36 6 17 手首を屈曲させるスナップで行うこと。(背屈させるスナップは使わない)
小項目1 36 1 3  
小項目2 36 0 0  
小項目3 36 0 0  
小項目4 36 0 0  

Hoffmann反射 省略

199. Babinski徴候(反射)
1.ヨウジなどの器具を見せ、足の裏をこすることを説明する。
2.患者さんの足を左手で固定して、足蹠の外側を踵側から上にゆっくりと第5趾のつけね付近までこすりあげる。さらに内側に向けて曲げてもよいが、第1趾のつけねまではこすらない。
3.第1趾の背屈がみられるかどうかを観察する。
4.必ず両側を検査する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目199 36 4 11  
小項目1 36 1 3  
小項目2 36 0 0  
小項目3 36 0 0  
小項目4 36 0 0  

髄膜刺激徴候
200. 項部硬直
1.首の動きを検査することを告げ、枕をはずしてもらう。
2.頭部に触ることを告げ、患者さんの後頭部を両手でかかえる。
3.検者が患者さんの頭を動かすので、自分では首を曲げたり頭を動かしたりしないように説明する。
4.はじめに左右に回してみて力が入っていないことを確認した後、ゆっくりと頭部を前屈させ、項部硬直の有無を判定する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目200 36 16 44 小項目の1・4を忘れる人が多かった模様。
小項目1 36 1 3  
小項目2 36 0 0  
小項目3 36 0 0  
小項目4 36 2 6  

認知機能の検査 省略


心肺蘇生法
201. 安全を確認する。
1.周囲を見渡し危険や汚染(車、鋭利なもの、体液など)がないことを口に出して確認する。
2.手袋などを装着する。(スタンダードプレコーションに配慮する)

  対象者 チェック 割合 備考
中項目201 79 2 2  
小項目1 79 4 5  
小項目2 79 1 1  

202. 意識を確認する。
※ 患者さんの耳元で大きく声をかけながら、頸椎が動揺しない程度に肩を軽く叩くか、揺すって意識を確認する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目202 79 2 2 「頸椎が動揺しない程度に」に注意!
小項目 79 0 0  

203. 応援・器材を依頼する。
1.反応がなければ、助けを求める。(病室内ではナースコールを使う)
2.連絡がついたら、「意識のない人が倒れています!」など状況を手短に報告する。
3.たくさんの人(医師、看護師)を集めること。(院内救急コールでも可)
4.除細動器(またはAED)、救急カートなどを持ってくるよう依頼する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目203 79 3 4  
小項目1 79 6 8  
小項目2 79 6 8  
小項目3 79 3 4  
小項目4 79 4 5  

204. 気道を確保し、呼吸を確認する。
1.頭部後屈あご先挙上を行い、軟部組織を圧迫しないように気道を確保する(頸部損傷が疑われる場合は下顎挙上のみを行う)、項部を挙上しない。
2.患者さんの口もとに頬を近づけ、胸郭の上下動を見て、呼吸音を聴き、頬で呼気を感じながら(見て・聴いて・感じて)10秒以内に自発呼吸の有無を確認する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目204 79 9 11  
小項目1 79 3 4  
小項目2 79 20 25 「見て・聞いて・感じて」と声に出す。短すぎてもダメ。

205. 口対口人工呼吸を行う。
1.自発呼吸がないと判断したら、フェイスシールドまたはポケットフェイスマスクなどの感染予防器具を患者さんの口にあてる。
2.前額部に当てている手の第1指と第2指で患者さんの鼻をつまみ(ポケットマスクの場合は鼻をつままない)、大きく空気を吸い込んだのち、患者さんの口を自分の口で漏れがないように十分に覆う。
3.胸郭の上下動を目視確認しながら1回に2秒かけて、約10ml/kg(胸郭が軽く膨らむ程度)の呼気を2回吹き込む。1回ごとに患者さんの呼気を確認する。
4.胸郭の上下動がない場合は、気道確保や開口の仕方を修正して再度呼気吹込みを行う。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目205 79 0 0  
小項目1 79 0 0  
小項目2 79 3 4 鼻をつまむのを忘れないように!
小項目3 79 18 23 吹き込みすぎにも注意。ゆっくり吹き込むのがいいらしい。
小項目4 79 0 0  

206. 脈拍と他の循環のサイン(自発呼吸、咳、体動)を確認する。(10秒以内に)
1.呼気吹き込みの後に、頭部後屈を保ったまま、あご先を挙上していた指2〜3本を甲状隆起の高さで手前にずらし、甲状軟骨・気管と胸鎖乳突筋の間に軽く押し当て、頸動脈の拍動の有無を確認する。
2.脈拍の確認と同時に患者の胸郭を見ながら口元に頬を寄せた姿勢で、呼気吹込みに誘発された咳き込み(咳)、十分な自発呼吸の再開(息)、全身を見渡し体動の有無を確認する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目206 79 5 6  
小項目1 79 5 6  
小項目2 79 9 11 「息、咳、体動(動き)ありません。」と声に出しましょう。

207. 心臓マッサージを開始する。
1.循環のサインがないと判断したら、剣状突起を圧迫しないように患者さんの尾側にある自分の第2指と3指を、患者さんの肋骨縁に沿って手前から正中部に移動させ、心臓マッサージの位置(胸骨正中尾側2分の1)を決める。(この位置決めは、人工呼吸から切り替えの時に毎回行う)(乳頭を結ぶ線の真ん中に手を置く方法も可)
2.胸骨に置いた手に他方の手を組み合わせて、手掌基部のみで圧迫できるようにする。
3.肘を伸ばし、患者さんの真上から胸骨を垂直に3.5-5.0cmの深さに沈むまで、1分間に100回程度の速さで圧迫する。
4.圧迫解除の際、手が前胸部から離れて位置がずれることのないように、また圧迫解除が不十分にならないように注意する。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目207 79 3 4  
小項目1 79 0 0  
小項目2 79 0 0  
小項目3 79 15 19 肘を曲げないこと!
小項目4 79 0 0  

208. 心臓マッサージを15回、人工呼吸を2回の回数比で繰り返す。(実施回数が多少異なっても15:2を意識していればよい)
※ 心臓マッサージと人工呼吸の切り替えは迅速に行う。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目208 79 1 1  
小項目 79 0 0  

209. 循環のサイン−自発呼吸の有無および意識状態を再確認する。
1.4サイクルの15:2の後に循環のサインを確認する。
2.循環のサインがなければ心臓マッサージと人工呼吸を繰り返す。(2−3分ごとに循環のサインを再確認する)
3.循環のサインがあれば、気道を確保して自発呼吸の確認を行う。
4.十分な自発呼吸がない場合には、1分間に12−15回の呼気吹き込みを続ける。
5.自発呼吸が十分あれば、意識を確認する。
6.意識が無ければ患者さんを回復体位にする。

  対象者 チェック 割合 備考
中項目209 79 3 4  
小項目1 79 2 2  
小項目2 79 0 0  
小項目3 79 0 0  
小項目4 79 0 0  
小項目5 79 0 0  
小項目6 79 0 0  

AED(自動体外式除細動器)を使用する。 省略

210. 医療者に申し送る。
※ 到着した医療者に、状況を簡潔に報告する。(キーワード:「目の前で倒れた人、心肺停止」)

  対象者 チェック 割合 備考
中項目210 79 20 25 簡潔に、でもはっきり状況説明を。
小項目 79 0 0  


外科(手洗い・ガウンテクニック)
準備
211. 爪を短く切ってあることを確認する。
212. 手術着に着替える。(白衣の場合は肘上まで袖をまくる)
213. 手術用帽子を頭髪が露出しないように着用する。
214. 手術用マスクを口・鼻を完全に覆うように着用する。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 36 12 33 ここの×が不可解。何が悪いのか…。
中項目211 36 11 31  
中項目212 36 10 28  
中項目213 36 5 14  
中項目214 36 8 22 表裏逆や、上下逆になっていたようです。

術前の手洗い(ブラシを使う場合)  ※ブラシを使わない手洗いを指導することも可
215. 手指、前腕を手洗い用消毒液(7.5%ポピドンヨード、4%クロルヘキシジンなど)により素洗いする。
216. 流水で消毒液が中枢側へ流れるように手指から肘までを洗い流す。
217. ブラシを用い手洗い用消毒液による摩擦洗浄を左右交互に手指、前腕末梢1/2、前腕中枢側から肘部の3部に分けて行う。
218. 流水で消毒液が中枢側へ流れるように手指から肘までを洗い流す。
219. 手洗い用消毒液(7.5%ポピドンヨード、4%クロルヘキシジンなど)により指間、指先に注意を払いながら手指から肘まで手もみ洗いする。
220. 流水で消毒液が中枢側へ流れるように手指から肘までを洗い流す。
221. 滅菌タオルで指先から中枢側へ肘部まで拭く。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 22 0 0  
中項目215 22 0 0  
中項目216 22 1 5  
中項目217 22 6 27  
中項目218 22 16 73 時間不足でここからまとめてチェックされる人が目立ちました。
中項目219 22 18 82  
中項目220 22 19 86  
中項目221 22 21 95 つまり最後までできたのは22人中1人、ということ。

滅菌ガウンの装着
222. 滅菌ガウンを無菌的に受け取る。
223. 滅菌ガウンを周囲に触れないように手を伸ばして広げる。
224. 滅菌ガウンが周囲に触れないように注意しながら介助者へ右肩紐の端を渡す。
225. 介助者に右肩紐を持ってもらい、左手で左肩紐を持ってガウンを広げながら、介助者に触れないように注意して袖口へ向かって右手を挿入する。
226. 介助者に左肩紐を持ってもらい、介助者に触れないように注意しながら袖口へ向かって左手を挿入する。
227. 介助者が後で肩と腰の紐を結んでいる間にマスクの結び目をほどく。
228. 清潔部分が介助者に触れないように注意してマスクの紐を介助者に渡し、結んでもらう。
229. 身体の前面で紐を結びガウンで全身を被う。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 14 1 7  
中項目222 14 0 0  
中項目223 14 2 14  
中項目224 14 5 36  
中項目225 14 5 36  
中項目226 14 1 7  
中項目227 14 0 0  
中項目228 14 0 0  
中項目229 14 0 0  

手袋装着
230. 右手で左手袋の折り返し部分(裏面にあたる部分)を持って取り上げる。
231. 左手に適切に手袋を装着する。
232. 左手の4本の指を反対側手袋の折り返しの部分(表面に当たる部分)に入れて取り上げる。
233. 右手に適切に手袋を装着する。
234. 手袋でガウンの袖口をすべて被う。
235. 指部の部分のねじれをとり手袋を手に十分にフィットさせる。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 14 2 14  
中項目230 14 2 14  
中項目231 14 3 21  
中項目232 14 3 21  
中項目233 14 3 21  
中項目234 14 5 36  
中項目235 14 4 29  

滅菌ガウンの装着(つづき)
236. ガウンの腰正面で紐を止めてある紙を左側の紐からはずし、清潔部分が介助者に触れないように注意して渡す。
237. 自分が左回りに回転し、清潔部分を右手で受ける。
238. 身体の前面で紐を結びガウンで全身を被う。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 14 3 21  
中項目236 14 0 0  
中項目237 14 0 0  
中項目238 14 0 0  

外科(基本手技)
患者さんへの配慮
239. 処置について患者さんに説明し承諾を得る。(臨床実習では指導医の指導のもとで行う)

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 43 0 0  
中項目239 43 2 5  

手袋装着前の配慮
240. 爪を短く切ってあることを確認する。
241. よけいな装飾品や腕時計をはずす。
242. 袖が邪魔にならないように配慮する。(例えば、袖まくり両前腕を充分に露出する)

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 43 8 19  
中項目240 43 0 0  
中項目241 43 2 5  
中項目242 43 1 2  

手袋の装着
243. 右手で左手袋の折り返し部分(裏面にあたる部分)を持って取り上げる。
244. 左手に清潔かつスムーズに、手袋を装着する。(手袋の表側が手・指、白衣などに触れてはならない)
245. 左手の4本の指を反対側手袋の折り返しの部分(表面に当たる部分)に入れて取り上げる。
246. 右手に清潔かつスムーズに手袋を装着する。
247. 手袋の折り返しを延ばし、指のねじれをとり手袋を手に十分にフィットさせる。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 43 2 5  
中項目243 43 1 2  
中項目244 43 5 12  
中項目245 43 2 5  
中項目246 43 7 16  
中項目247 43 10 23  

消毒(臨床実習では指導医の指導のもとで行う)
248. 消毒することを患者さんへ告げる。
249. 清潔なピンセットで消毒薬のついた綿球などを介助者から受け取る。
250. 創周囲の皮膚を中心から外側に向かい同心円状に、必要十分な範囲で2回以上消毒する。
251. 穴開きシーツ(ドレープ)で創周囲を覆い、清潔術野を作る。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 43 4 9  
中項目248 43 2 5  
中項目249 43 2 5  
中項目250 43 3 7  
中項目251 43 17 40 ドレープでの覆い方も清潔に行う必要がありますのでよく習いましょう。

縫合(臨床実習では指導医の指導のもとで行う)
252. 持針器を選択し、針の先端から3/4程度の部分を針先が向かって左に位置するように持針器の先端近くで把持する。(右利きの場合)
253. 針に糸を折り返し適切な長さで装着する。
254. ピンセットを選択し、鉛筆を持つように左手の第1指と第2指、第3指で、その基軸を手背に向かわせるように把持する。
255. 持針器を器種にあわせて適切に把持する。
256. 患者さんに声をかけながら手技をすすめる。
257. 創縁から針の半径よりやや短い長さに針を皮膚及び創縁に対して直角に挿入する。
258. 針の湾曲にそって、針先を進める。
259. 創縁を軽く持ち上げるなどピンセットを補助的に使用する。
260. 刺入部と対称になるように反対側に針先を出す。
261. 反対側に出た針を、針先を損傷しないように持針器で把持する。
262. 針の湾曲にそって、針を皮膚から抜く。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 43 3 7 縫合は特に手技が重要なのでよく習いましょう。
中項目252 43 0 0  
中項目253 43 8 19  
中項目254 43 24 56  
中項目255 43 1 2  
中項目256 43 0 0  
中項目257 43 9 21  
中項目258 43 5 12  
中項目259 43 23 53  
中項目260 43 0 0  
中項目261 43 0 0  
中項目262 43 0 0  

結紮(臨床実習では指導医の指導のもとで行う)
263. 結紮を適切に行う。(外科結紮など)
264. 剪刀のリングに第1指と第4指を挿入し、第2指を軽く曲げてその柄にそえて把持する。
265. 余分な糸を結び目から5mm〜1cm程度残して切る。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 43 3 7  
中項目263 43 15 35 結紮方法については採点されなかったらしいです。
中項目264 43 0 0  
中項目265 43 3 7  

ドレッシング(臨床実習では指導医の指導のもとで行う)
266. 創部を消毒する。
267. 清潔操作によりガーゼなどでドレッシングする。
268. 患者さんに処置が終了したことを告げる

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 43 1 2  
中項目266 43 0 0  
中項目267 43 0 0  
中項目268 43 0 0  

抜糸(臨床実習では指導医の指導のもとで行う)
269. 抜糸することを患者さんに告げ、了承を得る。
270. 創に張力が加わらないようにドレッシングを除去する。
271. 創部を消毒する。
272. ピンセットと剪刀を正しく把持する。
273. ピンセットで糸の断端を把持し皮下に埋没していた糸を露出させる。
274. 糸を露出部で切る。
275. 創部を消毒しドレッシングする。
276. 患者さんに処置が終了したことを告げる。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 43 2 5  
中項目269 43 0 0  
中項目270 43 0 0  
中項目271 43 0 0  
中項目272 43 1 2  
中項目273 43 1 2  
中項目274 43 1 2  
中項目275 43 0 0  
中項目276 43 1 2  

処置後
277. 血液などで汚染されたゴミ(感染性医療廃棄物)を専用のゴミ箱などへ処分する。(例:消毒に使用した綿球、縫合に使用した手袋、抜糸した糸)
278. 手袋をはずした後は流水で手を洗う。

  対象者 チェック 割合 備考
大項目 43 2 5 ここは盲点と言えるのでよく教えてもらいましょう。
中項目277 43 25 58  
中項目278 43 0 0  

終わりに:外科では「清潔操作不十分」と記載されている人がたくさんいました。(27人)外科医の清潔感覚と学生のそれとでは大きな乖離があるようなので充分気をつけましょう。

それから、追試受験者から情報を寄せてもらいました。これも参考に。

OSCEに落ちてしまったので、どのようなところができていなかったかを詳しく聞くために、昨日、吉田先生のところに行き、僕が再試験を受けなければならないステーションの評価表を見せてもらい、採点方法についても聞いてきました。そのときそれぞれが気づいたことをなどを以下に書きます。
・セクション別の総合評価は1,2(不合格)、3(境界)、4,5,6(合格)にわかれているが、4でも不合格になりうる。
・神経は厳しい!!
・OSCEとクリクラの関係については吉田先生が申し立てをしてくれる。
・評価が3段階(0,1,2)だったものもある…項部硬直(首回し)、腸蠕動音(頻度と音調)、肺肝境界(第2肋骨または胸骨角をもとに場所を同定)......
・血圧及び脈拍測定は今年のような組み合わせになることはない
・皮膚所見は胸部が1つ以上、腹部が3つ以上で○
・腹部は十分に露出させる(遠慮不要)
・腹部の深い触診は深く(遠慮不要)
・打診は2回!(1回でも≧3回でもダメ、スナップが効いてなくても×)
不合格になるのは、1、全体の平均点が低い場合(今回はこれに当てはまる人はいなかった)
2、不合格になっているステーションの数が多すぎる場合。
3、一つのステーションの点が極端に低い場合。の3通りだそうです。
それぞれのステーションについての合格最低点は、評価者それぞれが設定した最低点の平均により決まっているそうです。また、評価表を実際に見てみたところ、OSCEのおさらいの時に配られたプリントでは、×がつけられていないところも、実際には減点されているところも見られました。
以下は評価項目についてですが、
・肺の診察の打診(前胸部・側胸部)は8〜10箇所ぐらいが適当のようです。
・胸部の診察で肺肝境界を確認の際には、第2肋骨又は、胸骨角を確認することにより位置を決めなければならないようです。
・脾臓の打診は、位置及び鼓音かどうかを言うことの両方が採点項目に入っています。
全体的には、臨床医学基本実習の手引きの学習・評価項目に書かれていることが、結構細かいところまで項目が分かれていて評価されているという印象でした。

追試験は、午後2時に集合し、午後4時ごろに解散になりました。今日の追試験の受験者は4人でしたが、追試験では全員合格点に達しているそうです。(最終的な合否は、教務委員会で決まるらしいですが。)
僕は、胸部・腹部・神経・救急を受験しましたが、追試は、本試と全く同じ問題で、採点用紙も前回の採点結果が書かれている用紙に色を変えて、書き込んでいるようで、本試と比べてできるようになったかが分かるようになっているようです。
また、医療面接は受けていないので分かりませんが、それ以外は評価をするのは、吉田先生を含めた統合教育研究実習センターの先生方でした。
身体診察のステーションでの患者役は、受験者がやりました。
追試験は、本試験とは異なりフィードバックの時間が4分になっており、時間切れになった場合、先生によっては、時間切れのためにやりのこした手技を受験者ができるようにしてもらったり、できていないところを具体的に指導される時間に使われていました。
個人的には、できていなかったところで、微妙なところ(評価項目を見ただけではどこができていなかったかはっきりしないところ)が多く、そのような所で、自分のやり方がどの点がまずくてどのように改善すればいいかを、すべてのステーションできちんとフィードバックしてくださったので、大変ためになりました。

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