アレルギー 平成18年度概説試験

(獲得)
○ 実施日: 2006.5.12 13:00〜14:00
○ 試験時間: 120分
○ 問題用紙: 問題用紙・解答用紙セットの冊子。
○ 不合格: 0人

現4年生のM.Kさんに手伝っていただきました。感謝します。

1.次の文章の( )の中に、適切な語を記入せよ。

1)全身性エリテマトーデスは、全身性自己免疫疾患の代表的な疾患である。本邦で約( 1 )万人の患者がおり、女性が男性の約( 2 )倍罹患する。好発年齢は( 3 )歳代に多い。病因として、( 4 )因子と( 5 )因子の二つが重要であり、これらの異常が重なって、トレランスの破綻を来たして発症すると考えられている。症状としては、特徴的な顔面の皮疹である( 6 )や発熱、リンパ節腫大などが重要であり、ACR診断基準の( 7 )項目のうち( 8 )項目が満たされた場合に診断される。近年の治療の進歩により予後は改善されており、10年生存率は( 9 )%である。

2)強皮症は全身の皮膚硬化を特徴とする疾患であり、初発症状として寒冷時の( 10 )現象が重要である。口腔の症状として、( 11 )の短縮、肥厚、消化管では( 12 )の拡張、肺では( 13 )、心臓では心筋障害、伝導障害を認める。抗( 14 )抗体があると予後が特に不良である。

3)皮膚筋炎を特徴づける皮疹として、眼瞼の( 15 )疹、手背の( 16 )徴候が有名である。筋力低下、筋逸脱酵素の( 17 )上昇は必発であり、確定診断には筋電図や( 18 )が重要である。

解答(1)5(2)10(3)20〜40(4)、(5)遺伝、環境(6)蝶形紅斑(7)11(8)4(9)90(10)レイノー(11)舌小帯(12)食道下部(13)間質性肺炎(肺線維症)(14) 抗Scl-70抗体(15)ヘリオトロープ(16)ゴットロン(17)クレアチニンキナーゼ(CPK)(18)筋生検

2.ループス腎炎と腎生検について、正しい組み合わせはどれか?

(1)全身性エリテマトーデス(SLE)の確定診断のために腎生検は必須の検査である。
(2)メサンギウム障害型は顕微鏡的血尿、軽度の蛋白尿、糸球体濾過量(glomerular filtration rate:GFR)は正常〜軽度低下を示す事が多い。
(3)内皮障害型は急性のGFR低下・血尿・軽度〜中等度の蛋白尿を特徴とする。
(4)上皮細胞型はしばしばネフローゼ症候群を伴う明らかな蛋白尿を示し、正常〜徐々に低下するGFRを伴う。
(5)ループス腎炎に見られる活動性の糸球体病変として、フィブリノイド壊死、ヒアリン血栓、ワイアーループ病変、線維性半月体などがある。
a.(1)(2)(3) b.(2)(3)(4) c.(3)(4)(5) d.(1)(2)(5) e.(1)(4)(5)

解答b
解説
1.×SLEの60〜80%にループス腎炎(免疫複合体の沈着、III型アレルギー)が合併する。腎病変(持続性蛋白尿または細胞性円柱)の検出には、腎生検ではなく尿検査を行う。
2.○メサンギウム障害型は顕微鏡的血尿、軽度の蛋白尿、糸球体濾過量(glomerularfiltration rate:GFR)は正常〜軽度低下を示す事が多い。
3.○内皮障害型は急性のGFR低下・血尿・軽度〜中等度の蛋白尿を特徴とする。
4.○上皮細胞型はしばしばネフローゼ症候群を伴う明らかな蛋白尿を示し、正常〜徐々に低下するGFRを伴う。
5.×ループス腎炎に見られる活動性の糸球体病変として、フィブリノイド壊死、ヒアリン血栓、ワイアーループ病変、線維性半月体などがある。

3.自己抗体に関する記述で正しい組み合わせはどれか?

(1)リウマトイド因子(RF)の陽性率は関節リウマチでおよそ75%であるが、早期関節リウマチの場合には50%以下である。
(2)全身性エリテマトーデス(SLE)における抗核抗体の陽性率は、およそ95%である。
(3)強皮症における疾患標識自己抗体として、抗Scl-70抗体や抗セントロメア抗体が知られえており、その陽性率はおよそ25%である。
(4)ミエロペロキシダーゼを抗原とする抗好中球細胞質抗体(MPO-ANCA)は、Wegener肉芽腫において検出され、診断や治療上の良い指標となる。
(5)抗リン脂質抗体は、動静脈血栓症、習慣性流産、リンパ球減少と関連が深い。
a.(1)(2)(3) b.(2)(3)(4) c.(3)(4)(5) d.(1)(2)(5) e.(1)(4)(5)

解答.a
解説
1.○選択肢から。早期関節リウマチのRF陽性率>50%とも書いてあり、よくわかりません。
2.○yn的には100%
3.○両方とも20〜30%
4.×MPO-ANCA(P-ANCA)ではなくて、PR3-ANCA(C-ANCA)
5.×リンパ球減少ではなく血小板減少

4.次の記述で正しい組み合わせはどれか?
(1)全身性エリテマトーデス(SLE)の治療経過中にCRPが高値を示した場合には、SLEの増悪よりも感染症の合併を考慮すべきである。
(2)全身性エリテマトーデス、炎症性疾患、悪性腫瘍において、血性補体価は一般に低下する。
(3)免疫複合体は抗原・抗体・サイトカインから構成され、自己免疫疾患や腫瘍において検出される。
(4)痛風や偽痛風などの結晶誘発性関節炎及び化膿性関節炎を診断する上で、関節液検査は必須の検査である。
(5)関節リウマチの特徴的な関節のレントゲン所見は、関節裂隙の狭小化と骨びらんである。
a.(1)(2)(3) b.(2)(3)(4) c.(3)(4)(5) d.(1)(2)(5) e.(1)(4)(5)

解答e
解説
1.○SLEは、活動期でもCRP高値を示すことは少なく、高値を示したら感染症を考える。YnF-50
2.×SLEは、補体値は低くなります。逆に炎症や悪性腫瘍では上昇する。YnF-11
3.×免疫複合体は、可溶性抗原とIgGまたはIgM抗体との抗原抗体結合物。
4.○痛風、偽痛風、化膿性関節炎の鑑別診断は関節液検査をしないと容易でない場合があるらしい。プリント5/27p15
5.○プリント5/27

5.関節リウマチについて正しいものはどれか。
(1)関節痛の発現部位として遠位指節間関節(DIP)が多い。
(2)発症には遺伝的素因が関与する。
(3)リウマチ因子は関節リウマチに対する特異性が非常に高い。
(4)病態形成に炎症性サイトカイン(TNF,IL-1,IL-6)が関与する。
(5)Raynaud症状の出現は比較的少ない。
a.(1)(2)(5) b.(2)(4)(5) c.(2)(3)(4) d.(1)(3)(4) e.(3)(4)(5)

解答b
解説:プリント5/28 
1.×MP,PIPが主に侵される。DIPはほとんど侵されない。
2.○HLA-DR4に多い。
3.×RA80%、Felty症候群80%、SjS80%、悪性関節リウマチ、若年性リウマチ(多関節型)。
4.○
5.○SSc・MCTD90%、SLE30%、PM/DM10%

6.関節リウマチの検査所見として正しくないものはどれか。
(1)血清鉄の上昇
(2)MMP-3は診断マーカーとして有用である。
(3)IgG-RFは疾患特異性が高い。
(4)血中血小板は低下することが多い。
(5)抗CCP抗体は早期診断のマーカーになりうる。
a.(1)(2)(4) b.(1)(3)(4) c.(2)(3)(5) d.(2)(4)(5) e.(3)(4)(5)

解答b
解説:プリント5/27
1.×低下するため、貧血を来たす。原因はよくわかっていないらしい。
2.○慢性関節リウマチで早期から上昇する血中の関節破壊マーカー。
3.×特異性はそれほど高くない。
4.×ほぼ正常範囲内。やや軽度上昇することも。
5.○関節リウマチの早期に出現することから早期関節リウマチの診断を可能にする。

7.関節リウマチの治療について正しいものはどれか。
(1)診断が確定したらただちに生物学的製剤を開始する。
(2)メトトレキサートは関節リウマチ治療の基本的な薬剤である。
(3)COX-2選択性の高いNSAIDは有効性が高い。
(4)レフルノミドの副作用として肺病変の出現に注意する。
(5)ステロイド薬の使用は根本的な治療にはならない。
a.(1)(2)(3) b.(1)(2)(4) c.(2)(3)(4) d.(2)(4)(5) e.(3)(4)(5)

解答c
解説:プリント5/28、6/4
1.×メトトレキサート無効例に対して使用される。
2.○メトトレキサートは米国では第一選択としてとてもよく使われる。
3.×抗炎症作用について、選択的COX-2阻害薬は非選択的COX-2阻害薬に及ばない。STEPEp343
4.○レフルノマイドは間質性肺炎は少ない。日本では、多数の間質性肺炎による死亡例が報告。プリント6/4
5.○関節リウマチは根本的に治療する事は今のところ出来ない。

8.以下の生物学的製剤の標的として正しくない組み合わせはどれか?
(1)MRA---TNF-α
(2)インフリキシマブ---B細胞
(3)アナキンラ---IL-1
(4)エタネルセプト---TNF-α
(5)リツキシマブ---IL-6レセプター
a.(1)(2)(4) b.(1)(2)(5) c.(2)(3)(4) d.(2)(3)(5) e.(3)(4)(5)

解答 b
解説:05概説10番に類似。プリント5/27、6/4
1. IL-6, 2.TNF-α, 3.○, 4.○ ,5.B細胞

9.悪性関節リウマチについて正しいものはどれか。
(1)血清補体価は上昇していることが多い。
(2)感染症の合併は少ないとされている。
(3)関節リウマチに比べると男性の頻度が高い。
(4)皮膚潰瘍や指趾壊疽を来たす事がある。
(5)間質性肺炎または肺線維症を認めることがある。
a.(1)(2)(3) b.(1)(2)(5) c.(2)(3)(4) d.(2)(4)(5) e(3)(4)(5)

解答e
解説
1.×MRAでは↓、RAでは↑。
2.×
3.○男女比1:2です。RAは1:4
4.○
5.○

10.アミロイドーシスについて正しくないものはどれか。
(1)原発性アミロイドーシスでは免疫グロブリンL鎖が組織に沈着する。
(2)頑固な下痢、消化不良などの消化器症状を認めることがある。
(3)関節リウマチの病勢をコントロールする事により、アミロイドーシスの予後が改善することがある。
(4)続発性アミロイドーシスを来たすリウマチ性疾患の中ではベーチェット病が多い。
(5)診断確定のために、生検組織のフェノールレッド染色は有用である。
a.(1)(3)(5) b.(1)(4)(5) c.(2)(3)(4) d.(2)(4)(5) e.(3)(4)(5)

解答e
解説:プリント5/28
1.○
2.○
3.×選択肢から
4.×RAやSLEや麻薬中毒からの続発が多い。
5.×アミロイドの有無はCongo red染色と偏光顕微鏡で調べる。

11.以下の現病歴を読み、最も疑われる疾患名をそれぞれ一つ、語群のなかから選び記入せよ。

(1) 症例 : 35歳、女性
主訴 : 多関節痛、筋肉痛、手指の腫脹
現病歴 : 一年前から右膝、両肩の関節痛が出現。更に、レイノー現象、微熱、一年間に6kgの体重減少を認めた。2005年12月頃に右第三指指尖に小潰瘍が出現し、両側三角筋に筋痛を認め、軽度の息切れや手指の腫脹を自覚する為2006年2月に当科を受診した。
(2) 症例 : 41歳、女性
主訴 : 発熱、発疹、関節痛
現病歴 : 三週間前に咽頭痛が出現。近医を受診し、抗生物質を内服した。三日後には悪寒戦慄を伴う39℃台の発熱も出現し、NSAIDsが投与され、高熱は軽快した。しかし微熱と咽頭痛が続き、関節痛も出現した為他院を受診。抗生物質内服にもかかわらず、発熱は再び39℃台となり、二週間前から体幹部を中心に発疹が出現した為、当科に精査加療目的で入院となった。
(3) 症例 : 32歳、男性
主訴 : 外陰部潰瘍
現病歴 : 二年前から口腔内潰瘍が時々出現していたが、4〜5日で痛みは自然に治まるため口内炎と思い放置していた。一年前に右肘と左手が急に赤く腫れて痛んだ。近医を受診したところ、血清尿酸値が少し高いので痛風の疑いと言われた。非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の内服で関節炎は10日ほどで軽快した。五日前から外陰部潰瘍が出現。痛みが次第に増悪してきたため、当科を受診した。不順異性交遊は無く、また今まで毛嚢炎や異常針反応には気付いていなかった。
(4) 症例 : 28歳、女性
主訴 : 発熱、頭痛、全身倦怠感
現病歴 : 十日前から38℃台の発熱、胸痛及び全身倦怠感が出現。同時に少量の喀血も認められた。近医を受診し、白血球減少と血小板減少を指摘され、抗生剤などによる治療を受けた。胸痛は徐々に軽快したが、発熱はその後も繰り返し出現していた。二日前から一過性に視力低下を認めたため、当科を受診し、精査加療目的で入院した。
(5) 症例 : 38歳、女性
主訴 : 頭痛、全身の痛み
現病歴 : 三ヶ月以上前から慢性の頭痛があり、常にあたまにもやがかかっている感じがしている。また肩こりがひどく、胸の上のあたりが張って痛く、腰や腕も痛い。指先はしびれ、手足が冷え、手足にも力が入らず、日常生活の支障が続く為、当科を精査加療目的で受診した。
(6) 症例 : 41歳、女性
主訴 : 口の乾燥感
現病歴 : 三ヶ月前より口の乾燥感があり、水分の摂取が多くなった。当初、糖尿病を心配して内科を受診したが、血液・尿検査の結果で特に問題を認めず、口内乾燥症の疑いにて当科を紹介された。

語群:
ベーチェット病、成人スティル病、混合性結合組織病、抗リン脂質抗体症候群、シェーグレン症候群、線維筋痛症、オーバーラップ症候群、リウマチ性多発筋痛症

解答
1.混合性結合組織病
2.成人スティル病
3.ベーチェット病
4.抗リン脂質抗体症候群
5.線維筋痛症
6.シェーグレン症候群
解説
1. オーバーラップ症候群では膠原病各疾患の診断基準を完全に満たすものが重複するのに対し、MCTD(混合性結合組織病)では各疾患の診断基準は満たさない。今後の検査所見によりオーバーラップ症候群と診断される可能性もあるが、今のところMCTDが最も疑われる疾患名だろう。
2.咽頭痛、39℃以上の弛張熱、体幹部を中心に発疹(サーモンピンク様皮疹)
3.口腔内潰瘍、陰部潰瘍、異常針反応、毛嚢炎など。
4. 38℃台の発熱、胸痛及び全身倦怠感が出現。同時に少量の喀血も認められた→肺塞栓症:静脈血栓症
一過性に視力低下→網膜動脈血栓:動脈血栓症
5.頭痛、レイノー症状、四肢の痺れ、全身の痛み
6.口内乾燥症

12.正しい組み合わせはどれか。
(1)ウェゲナー肉芽腫症----------リウマチ性多発筋痛症
(2)アレルギー性肉芽腫性血管炎----------P-ANCA
(3)結節性多発動脈炎----------腹部大動脈分枝の多発小動脈瘤
(4)C-ANCA----------ラクトフェリン
(5)高安動脈炎----------HLAB51
a.(1)(2) b.(1)(5) c.(2)(3) d.(3)(4) e.(4)(5)

解答c
解説:プリント5/25
1.×側頭動脈炎とリウマチ性多発筋痛症は合併しやすい。
2.○
3.○
4.ラクトフェリンはP-ANCA。
5.HLA-B51はベーチェット病に多い。

13.正しいものの組み合わせはどれか。
(1)ヘノッホ・シェーンライン紫斑病で認められる紫斑はpalpable purpuraである。
(2)高安動脈炎では約三分の一の症例で大動脈閉鎖不全を合併する。
(3)アレルギー性肉芽腫性血管炎では多発性単神経炎が高頻度に見られる。
(4)結節性多発動脈炎では約50%の症例で間質性肺炎を合併する。
(5)巨細胞性血管炎は若年女性に好発する。
a.(1)(2)(3) b.(1)(2)(5) c.(1)(4)(5) d.(2)(3)(4) e.(3)(4)(5)

解答a
解説:プリント5/25
1.○palpable purpura:触診により浸潤を触れる。
2.○高安動脈炎の3分の1の症例で大動脈閉鎖不全を合併するという記述は教科書には見られませんでしたが、授業で先生がおっしゃっていました。
3.○
4.×糸球体腎炎は50%の症例で合併。
5.×50代くらいから。

14.関節リウマチとNSAIDsについての記載で、正しい組み合わせの記号を書きなさい。
1.RAの薬物療法は、痛み、こわばり、倦怠感などの患者の苦痛を軽減し、QOLの改善を図ることにある。しかし、NSAIDsによる治療は、関節予後を改善しない。
2.関節リウマチ患者の寿命が有意に短い事には、RA自体の病態とその治療薬が持つ有害事象の関与がある。
3.NSAIDsは、シクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害する。COX-1は、胃や腎臓に恒常的に発現しており、このCOX-1を特異的に阻害する事で、NSAIDsの持つ、消化管潰瘍や間質性腎炎の副作用を回避することができる。
4.早期関節リウマチに対しては、副作用があるDMARDsは使わずに、比較的安全なNSAIDsを用いて、積極的に治療を開始する。
a)1,3,4 b)1,2 c)2,3 d)4のみ e)すべて

解答b
解説
1.○関節リウマチは、NSAIDsもステイロイドも補助的に、生活に合わせて少量用いる。
2.○
3.×選択的COX-2阻害剤は副作用が少ないはずだが、副作用の回避は出来ない。
4.×DMARDsを積極的に使用する。

15.DMARDsについての記載で、正しい組み合わせの記号を書きなさい。
1.ブシラミンの副作用として、顆粒球減少がよく見られるので、フォローには血液学的検査が必要である。
2.妊娠中に関節リウマチは、改善することが多い事が知られている。しかし、悪化した際は、ステロイドは妊娠中毒を発生させ、胎児に対し催奇形性があるので、使用を避け、DMARDsで対症的に治療する。
3.DMARDsの副作用として腎障害はしばしば見られる為、フォローには尿検査が必要である。
4.メソトレキセートの副作用の中には、重篤な間質性肺炎があるので、服用中の患者さんの呼吸器症状の有無を確認する事は重要である。
a)1,3,4 b)1,2 c)2,3 d)4のみ e)すべて

解答a
解説:05概説4番・04概説12番に類似、プリント6/4
1.○骨髄抑制を来たす。
2.×ステロイドは妊娠に関して最も安全に使用できる治療薬。DMARDsの催奇形性などの安全面に関しては限られた情報しかない。
3.○
4.○他に骨髄抑制、肝障害、口内炎があるそうですが間質性肺炎が一番危ないみたいです。

16.免疫抑制剤、抗サイトカイン療法について正しい組み合わせの記号を書きなさい。
1.サイクロスポリンは、シクロフィリンを有するTリンパ球と腎の細胞増殖を特異的に抑える免疫抑制剤であるので、T細胞の増殖を阻害するが、腎臓には影響を与えない血中濃度を維持することが副作用の手立てである。
2.ループス腎炎のびまん性増殖性糸球体腎炎(WHO W型)に対しては、大量のステロイド療法を行う。免疫抑制剤は、高頻度に精神症状(CNSループス)を併発させるので使用しない。
3.キャッスルマン症候群の特効薬である抗IL-6受容体抗体は、関節リウマチにも効果的であることが明らかになりつつある。
4.抗TNF-α抗体の副作用としては、細胞内寄生体感染症、特に結核の発症が心配されている。
a)1,3,4 b)1,2 c)2,3 d)4のみ e)すべて

解答a
解説:05概説6番・04概説14番に類似。
1.○プリント6/4参照
2.×
3.○MRA:抗IL-6レセプター抗体
4.○

17.全身性硬化症について、正しい組み合わせの記号を書きなさい。
1.びまん型全身硬化症の患者には、Scl-70抗体の出現率が高く、限局型には抗セントロメア抗体の出現率が高い。
2.肺に網状影が出現し、間質性肺炎を疑う場合には、胸部CT検査とガリウムシンチ検査による活動性の評価を行う。
3.食道の蠕動運動が低下し、逆流性食道炎を併発した場合は、大量ステロイド治療を開始する。
4.指が腫脹し、こぶしが握れなくなった状況は、硬化症の病勢が強くなった場合であり、積極的に免疫抑制剤を加える。
a)1,3,4 b)1,2 c)2,3 d)4のみ e)すべて

解答b
解説:プリント6/4
1.○
2.○ynI-77
3.×PPIを用いる。
4.×D-ペニシラミン、ステロイドを用いる。


18.多発性筋炎・皮膚筋炎について正しい組み合わせの記号を書きなさい。
1.抗Jo-1抗体陽性の多発筋炎の患者は、予後が悪いので、γ-グロブリン大量静注療法を早期から開始する。
2.急激な高血圧症状を呈する腎症を合併することがあるので、腎機能の定期的な検査を行い、発症した際にはカルシウム拮抗剤を第一選択として治療する。
3.遺伝性、家族性の発現が多いので、家族的を十分に聴取する事は、診断確定の為に重要である。
4.筋炎症状のない皮膚筋炎患者の際には、急性間質性肺炎の合併の可能性に注意して治療を行う。
a)1,3,4 b)1,2 c)2,3 d)4のみ e)すべて

解答d
解説:プリント6/4
1.×抗Jo-1抗体陽性例では間質性肺炎が発生しやすい。γ-グロブリン大量静注療法はステロイド抵抗性PMに有効とされるが、一般的治療法ではない。
2.×SScでは強皮腎にて腎クリーゼが起こる。治療はACE阻害薬。
3.×遺伝性家族性発現はほとんど見られない。
4.○皮膚症状が主体の病型は間質性肺炎が合併しやすい。

19血管炎について正しい組み合わせの記号を書きなさい。
1.アレルギー性肉芽腫性血管炎には、リウマチ性多発筋痛症の合併の可能性に注意して治療を行う。
2.ウェゲナー肉芽腫症患者には、高率にPR3-ANCAがみられ、ステロイド剤と免疫抑制剤シクロフォスファミドを併用して治療を行う。
3.Henoch-Schonlein purpuraの患者の治療に関しては、腎障害を始めとする臓器障害の合併がある場合にステロイド剤使用を選択することが多い。
4.古典的多発性動脈炎患者には、MPO-ANCAが認められ、細動脈以下の病変はないので、ステロイド剤単独で治療を行う。
a)1,3,4 b)1,2 c)2,3 d)4のみ e)すべて

解答c
解説:プリント6/4
1.×
2.○
3.○
4.×ステロイド剤と免疫抑制剤シクロフォスファミドを併用。MicroscopicPNでMPO-ANCA陽性。

20.以下の( )のなかに適当な語句を入れよ。
若年性関節リウマチ診断の手引き
1.6週間以上続く( 1 )
2.6週間未満の場合には、次の一項目を伴うもの
a.( 2 )
b.リウマトイド疹
c.( 3 )
d.朝のこわばり
e.屈曲拘縮
f.頚椎の疼痛またはレントゲン像の異常
g.リウマトイド因子陽性
リウマチ熱の診断基準
1.主症状
 1)( 4 )、2)( 5 )、3)舞踏病。
 4)輪状紅斑、5)皮下小結節
2.副症状
臨牀症状-関節痛 発熱
検査所見-急性期反応(赤沈、CRP)
( 6 )

解答1.多関節炎2.虹彩炎3.弛張熱4.心炎5.多関節炎6.心電図PR間隔延長
解説:05概説19番と同じ

21.正しい組み合わせを選べ
1)ラングハンス細胞は表皮内の抗原提示細胞である。
2)アトピー性皮膚炎では好酸球が増加しやすい。
3)Th1反応が強いと、IgE産生が起こりやすい。
4)ニッケルは金属アレルギーを起こしやすい。
A 1),2) B 2),3) C 3)4) D 1),3) E 1),4) F 2),4)

解答F
解説:05概説20番と類似。プリント4/30
1.×ランゲルハンス細胞
2.○
3.×Th2でおきやすい。
4.○ynF-29
22.正しい組み合わせを選べ。
1)アトピー性皮膚炎では若年性白内障が起こりやすい。
2)ステロイド外用はステロイド内服に比べ、全身性副作用ははるかに少ない。
3)自家感作性皮膚炎は乾癬の一型である。
4)脂漏性皮膚炎は下肢に起こりやすい。
A 1),2) B 2),3) C 3)4) D 1),3) E 1),4) F 2),4)

解答A
解説
1.○寝てる間に目を掻いて白内障になる。他に若年性白内障:筋強直性ジストロフィー、副甲状腺機能低下症、ホモシスチン尿症
2.○
3.×自家感作性皮膚炎は、貨幣状湿疹、接触性皮膚炎、アトピー性 皮膚炎などに続発する。原発湿疹病巣の増悪に伴い全身の散布疹をおこす。 「乾癬」は雲母状銀白色の鱗屑(鱗屑:肥厚した角層が表皮に付着した状態、 つまりパラパラ乾燥している)が固着した局面をいうが、自家感作性皮膚炎 はなどが活動性で、発赤・腫脹・滲出が顕著である。
4.×新生児・乳児は前頭部。思春期以降は頭部、眉毛・鼻唇溝部

23.疾患とその症状の正しい組み合わせに○、そうでないものに×をつけよ。
1)SLE----------蝶形紅斑
2)皮膚筋炎----------ゴットロン徴候
3)全身性強皮症----------pitting scar
4)シェーグレン症候群----------環状紅斑
5)結節性多発動脈炎----------網状皮斑
6)MCTD----------手指のソーセージ様腫脹

解答1.○2.○3.○4.○5.○6.○
解説:05概説21番と同じ。プリント5/21


24.薬疹で正しいものに○、誤っているものに×をつけよ。
1)原因薬剤同定のための内服テストは禁忌である。
2)一つの薬剤でも蕁麻疹型、播種状紅斑丘疹型、多形紅斑型等さまざまな臨床型を取る事がある。
3)固定薬疹(固定疹型)とは一度薬疹を生じたら症状が固定し、なかなか治らないものを称する。
4)スティーブンジョンソン症候群型、中毒性表皮壊死症は重症型の薬疹で、通常全身管理を要する。
5)ステロイド剤の全身投与は禁忌である。
6)drug induced hypersensitivity sindromeではHHV6(ヒトヘルペスウイルス6型)が関与することが多い。

解答1.×2.○3.×4.○5.×6.○
解説:05概説22番と同じ

25.アレルギーに関する以下の問いに答えよ。
1)誤った組み合わせはどれか。
a.T型アレルギー反応 アナフィラキシー型
b.U型アレルギー反応 免疫複合型
c.V型アレルギー反応 アルサス型
d.W型アレルギー反応 貼布試験
e.W型アレルギー反応 リンパ球幼弱化試験

解答b

2)喘息について正しいのはどれか
1.アトピー型では即時型喘息反応はほとんど起こらない
2.気管支拡張薬は非アトピー型よりアトピー型のほうが有効である
3.成人ではアトピー型と非アトピー型がほぼ同じ割合である
4.アトピー型と非アトピー型では気道の炎症や気道過敏性に差異はない
5.小児喘息はアトピー型の割合が非アトピー型の割合より少し多い
a(1),(2) b(1),(5) c(2)(3) d(3),(4) e(4),(5)

解答d
解説:05概説18番(2)に類似
1.×
2.×非アトピー型に有効。
3.○
4.○
5.×小児では90%以上がアトピー型

3)気管支喘息の原因抗原検索のための検査はどれか
1.プリックテスト
2.RAST(Radioallergosorbent test)
3.貼布試験
4.RIST(Radioimmunosorbent test)
5.凝集反応
a(1),(2) b(1),(5) c(2)(3) d(3),(4) e(4),(5)
解答a
解説:05卒試10番(8)・04卒試13番(2)と類似
気管支喘息(アトピー型)はI型アレルギーが引き金となり、特異的IgE抗体が検出される。この検出方法にはi)RAST法(特異的IgE抗体の検出)、ii)皮内反応(スクラッチテスト、プリックテスト、皮内テストの3種類がある)、iii)誘発テスト(吸入試験)が用いられる。

4)気管支喘息の二相性反応について正しいのはどれか
a.細胞性免疫と体液性免疫が関与している事を言う
b.遅発型反応は細胞性免疫が関与している
c.即時型反応とは体液性免疫が関与している
d.即時型反応は吸入誘発試験の15分後ぐらいに生じる
e.遅発型反応は48時間後ぐらいに生じる
a(1),(2) b(1),(5) c(2)(3) d(3),(4) e(4),(5)

解答d
解説:05概説18番(5)と類似
1.×
2.×
3.○
4.○
5.×4〜24時間

5)減感作(免疫)療法に関して正しいのはどれか
1.皮内注射で施行する
2.副作用としてアナフィラキシーを起こすことがある
3.カンジダによる治療は行われない
4.スギ減感作療法はほとんど行われない
5.遮断抗体はIgA抗体に属する
a(1),(2) b(1),(5) c(2)(3) d(3),(4) e(4),(5)

解答c
解説:05卒試10番(5)と同じ

6)抗アレルギー薬の作用機序として正しいのはどれか
1.ロイコトリエン受容体拮抗作用
2.トロンボキサンA2受容体拮抗作用
3.H2受容体拮抗作用
4.シクロキシゲナーゼ阻害作用
5.TH1サイトカイン産生抑制作用
a(1),(2) b(1),(5) c(2)(3) d(3),(4) e(4),(5)

解答a
解説:プリント5/10
1.○
2.○
3.×ヒスタミンH1拮抗薬
4.×
5.×TH2サイトカイン阻害薬

7)吸入ステロイド薬連続使用により起こりうる副作用はどれか
1.女性化乳房
2.高カリウム血症
3.胃潰瘍
4.口腔内真菌症
5.副腎機能低下
a(1),(2) b(1),(5) c(2)(3) d(3),(4) e(4),(5)

解答e
解説:05卒試10番(7)と同じ。

8)ステロイド薬について正しいのはどれか
1.一般に副腎皮質機能抑制は少ない
2.重要な副作用として大腿骨頭壊死がある
3.長期投与に際しては筋萎縮、ミオパチーが見られる
4.内服中に生じた糖尿病ではただちに中止すべきである
5.吸入ステロイドでは小児の成長発達の抑制はおこさない
a(1),(2) b(1),(5) c(2)(3) d(3),(4) e(4),(5)

解答c
解説:05卒試10番(8)・ 03卒試12番(8)と類似

26.関節リウマチに関して正しいものを選べ
1.男女比は1:2とやや女性に多い
2.対称性多関節炎が典型的であるが、発症後初期には少数関節炎の場合や、単関節炎のこともある
3.骨びらんが単純X線で明らかでない場合でも、造影MRIが骨びらんの検出に有効な場合がある
4.血清リウマトイド因子はほぼ全例で陽性である
a(1),(3),(4)のみ b(1),(2)のみ c(2),(3)のみ d(4)のみ e(1)〜(4)すべて
解答c
解説:プリント5/27
1.×MRAで1:2。RAで1:4。
2.○
3.○早期RAの関節滑膜炎、骨びらんの描出に優れる。脊椎、脊髄病変の診断・評価にきわめて有用。
4.×80%

27.手指の変形性関節症について正しいものを選べ。
1.DIP関節が最も多く、次いでPIP関節が罹患しやすい。
2.手指DIPの関節症はブシャール結節、PIP関節の関節症はヘバーデン結節と呼ばれる。
3.急性期には関節周囲の発赤、熱感を伴うこともある。
4.X線上は、関節裂隙狭小化のほか骨棘形成、軟骨下骨の骨硬化など骨増殖性変化を伴うことが特徴である。
a(1),(3),(4)のみ b(1),(2)のみ c(2),(3)のみ d(4)のみ e(1)〜(4)すべて

解答a
解説:プリント5/27
1.○
2.×手指DIPの関節症はヘバーデン結節、PIP関節の関節症はブシャール結節と呼ばれる。
3.○
4.○

28.痛風に関して正しいものを選べ。
1.痛風の多くは母趾MTP関節の急性単関節炎で発症する。
2.痛風は高尿酸血症が持続した結果起こるので、発作時の血清尿酸値が正常であれば、痛風は除外できる。
3.痛風発作の痛みは数日から2週程度で自然と消失していく事が多い。
4.痛みのコントロールはまず非ステロイド系消炎鎮痛剤で行い、高尿酸血症の是正、コントロールは痛風発作が軽快した後に開始する。

a(1),(3),(4)のみ b(1),(2)のみ c(2),(3)のみ d(4)のみ e(1)〜(4)すべて
解答a
解説:プリント5/27、ynD-117
1.○初発罹患関節として、母趾MTP関節(60〜80%)、膝関節、中足趾関節、足関節が多い。
2.×痛風発作の最中の血清尿酸値は、通常よりかなり低下していることが多く、4.0以下(通常4.0〜7.0程度)となっていることもある。
3.○痛風発作時の痛みの程度はさまざまであるが、関節炎は数日から2週間程度で自然と消失していく。
4.○高尿酸血症に対して、アロプリノール(尿酸合成阻害)、プロベネシド(尿酸排泄促進)。

29.強直性脊椎炎について正しいものを選べ。
1.典型的には仙腸関節や脊椎連結部の慢性炎症のため、脊柱の強直が緩徐に進行していく。
2.90%以上の症例でHLA-B27が陽性である。
3.男女比は5:1と男性に多く、10〜20歳代に発症することが多い。
4.仙腸関節の骨びらんや強直、付着部炎などが特徴とされる。
a(1),(3),(4)のみ b(1),(2)のみ c(2),(3)のみ d(4)のみ e(1)〜(4)すべて

解答e
解説:プリント5/27
1.○bamboo spine
2.○
3.○
4.○
強直性脊椎炎は血清反応陰性脊椎関節炎。他に乾癬性関節炎、反応性関節炎、ライター症候群など。

30.反応性関節炎に関して、正しいものを選べ。
1.腸管や尿道などの微生物感染後に起こる化膿性関節炎であり、関節液から生きた細菌が検出される事が多い。
2.下肢に優位な非対称性の小関節炎を呈することが多い。
3.先行あるいは合併する尿道炎や子宮頚管炎を本人が自覚していない場合もある。
4.HLA-B7陽性例が多い。
a(1),(3),(4)のみ b(1),(2)のみ c(2),(3)のみ d(4)のみ e(1)〜(4)すべて

解答c
解説:プリント5/27
1.×無菌性の関節炎
2.○
3.○
4.B27またはB51

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