侵襲医学 平成16年度概説試験

平成16年7月9日実施 120分
問題用紙はA4で3枚(1冊)、持ち帰り可。解答用紙はA4で1枚。
102人受験、7人不合格。

問1.術前評価(麻酔前評価)の要点を記せ
<解答>平成12年度卒試の問1と同じ。6/15(麻酔前評価、高橋先生)授業プリント参照。
術前評価の目標は手術という侵襲を出来るだけ少なくするために術前の患者の健康状態を適正化し、最もその患者に適した周術期の管理を計画することにある。手順として以下の2つ。
 1)過去の記録の検索
 2)術前訪問
  1.最大限に患者の情報を得る。
  2.その患者に適した麻酔計画をたて、患者の同意を得る。
  3.患者のもつ疑問や不安を出来るだけ取り除く。
  4.前投薬を処方する。
  5.主治医、術者、輸血部、Co-メディカルスタッフとの連係の確認。


問2.モルヒネが効かない癌性疼痛の例を挙げ、その治療法を記せ
<解答>平成15年度卒試の問2の1)と同じ。7/6(痛みの治療、中嶋先生)授業プリント参照。
「モルヒネは疼痛閾値がない(量さえ増やせば必ず効く)ので、必ず徐痛できる(ステップP151)」とあるので、侵害受容性疼痛ではなく、神経因性疼痛に対する治療法を求めているのでしょうか?例は適当に考えましょう。
神経ブロック 腹腔神経叢アルコールブロック
       持続硬膜外ブロック 0.5%ブピバカイン0.5〜1.0ml/hr
       くも膜下腔フェノールブロック 半永久的除痛効果
薬物 抗痙攣薬(カルバマゼピンなど) 発作性の刺す痛みや電撃痛に対し 副作用:眠気
   ステロイド(ベタメタゾンなど) 骨転移・神経圧迫の痛み 食欲不振・悪心・嘔吐改善 副作用:不眠 
   抗うつ薬(アミノトリプチン、イミプラミンなど)  神経因性疼痛に対し 副作用:口渇
   抗不整脈薬(リドカインなど)  神経因性疼痛に対し
   ケタミン NMDA受容体のアンタゴニスト 呼吸抑制弱い  副作用:悪夢
電気刺激 
レーザー
全人的な痛みの理解 心理・家族療法


問3.以下の各小問についてa〜eより適当なものを1つ選び、解答欄に記せ
1】不適切な組み合わせはどれか
a.プリーストリPriestley−酸素
b.モートンMorton−エーテル
c.ビクトリアVictoria女王−クロロホルム
d.華岡青洲−笑気(亜酸化窒素)
e.オバートン・マイヤーOverton-Meyer−オリーブ油
<解答>a,d
<解説>6/14(麻酔法ならびに全身麻酔、上村先生)授業プリントP2,4参照
プリーストリはNO2を発見、後に笑気と名付けられる。
華岡青洲…痛散湯により乳癌手術。

2】米国麻酔学会の全身状態分類(ASA−PS,American Society of Anesthesiologists-Physical Status)について誤っているのはどれか。
a.6段階に分類されている
b.周術期の偶発症発生率と相関する
c.周術期に発生する偶発症の重篤度と相関する
d.周術期の偶発症による予後と相関する
e.値が少ない程、重症である
<解答>e
<解説>6/15(麻酔前評価、高橋先生)授業プリント別紙1参照
値が大きいほど重症。

3】吸入麻酔の導入について誤っているのはどれか
a.肺胞換気量が多いほど導入が速やかである
b.機能的残気量が多いほど導入が遅れる
c.心拍出量が多いほど導入が速やかである
d.血液/ガス分配係数が小さいほど導入が速やかである
e.油/ガス溶解係数が大きいほど覚醒が遅れる
<解答>c
<解説>6/14(麻酔法ならびに全身麻酔、上村先生)授業プリントP6参照
肺胞気と脳の分圧が平衡に達したとき「導入」が完了する。
心拍出量が増えると導入は遅くなる=脳血流量は一定に保たれるので、麻酔薬の脳以外の組織への移行が増えるため。

4】チアミラール(Ultra-Short acting barbiturate)について正しいのはどれか
a.覚醒が速いのは肝での代謝が速やかに行なわれるためである
b.導入量で咽頭反射は著明に抑制される
c.呼吸停止を起こしにくい
d.交感神経刺激作用のため低血圧をきたしにくい
e.血中濃度の上昇により脳波の平坦化を認める
<解答>bかe
<解説>6/14(麻酔法ならびに全身麻酔、上村先生)授業プリントP10,11参照
a.×:作用時間が短いのは、脳からの再分布が速いから。
b.○?:導入が速く、全身麻酔の導入薬として用いられることから○ではないかと。
c.×:呼吸中枢を抑制し、上気道狭窄も起こす。
d.×:副交感神経を刺激する。
e.○?:鎮静、催眠作用はある。脳波の平坦化は脳血流量が15〜20ml/100g/分(通常は50〜55)になると見られるらしく、また、チアミラールは脳血流を減少させる麻酔薬なので○かな。

5】全身麻酔中あるいは手術中の機能的残気量低下の原因として正しいのはどれか
a.呼気終末陽圧換気   b.筋弛緩   c.過剰輸液   d.分泌物貯留   e.肺塞栓
<解答>?(機能的残気量「増加」の誤りでしょうか?)
<解説>
a.×:呼気終末陽圧換気(PEEP)によってFRCは増加
b.○?:筋弛緩状態にある仰臥位患者では、横隔膜の緊張が全く失われているために、腹部臓器の重みにより横隔膜、特にその背側は頭側へと変位しFRCは減少。
c.○:呼吸中枢を抑制し、上気道狭窄も起こす。
d.○
e.○?:非塞栓部位での肺水腫を引き起こす。また、死腔の著しい増加は低換気を招く。

6】身体各部位と皮膚知覚帯dermatomeの組み合わせについて正しいのはどれか
a.第3指−第4頸神経   b.乳頭−第6胸神経   c.剣状突起先端部−第8胸神経
d.臍−第10胸神経   e.踵−第5腰神経
<解答>d
<解説>平成12年度卒試問4の26)、生理学テキストP131参照
a.×:C7   b.×:T4   c.×:T6   d.○   e.×:S1

7】脳脊髄液について正しいのはどれか
a.正常脳脊髄液の比重は37±で1.000±0.003である
b.脊椎管内には20〜35ml存在する
c.側臥位での正常圧は100〜150cmH2Oである
d.弱酸性である
e.クモ膜の絨毛で分泌され、脈絡叢で再吸収される
<解答>b
<解説>平成14年度概説問4の22)、6/11(局所麻酔、児玉先生)授業プリント1枚目参照
a.×:1.006±0.003
b.○
c.×:80〜150mmHg
d.×:弱アルカリ性(pH:7.35〜7.60)
e.×:脈絡叢で分泌され、クモ膜の絨毛で再吸収される。

8】硬膜外麻酔について誤っているのはどれか
a.上肢の手術に使用できる
b.硬膜外腔への到達は抵抗喪失法で判定できる
c.硬膜外腔へは仙骨裂孔からも穿刺到達できる
d.投与した局所麻酔薬は脳脊髄液中に移行する
e.局所麻酔薬中毒は起こりにくい
<解答>e
<解説>6/11(局所麻酔、児玉先生)授業プリント参照
局所麻酔薬中毒は起こりやすい。

9】脊髄くも膜下麻酔について正しいのはどれか
a.脳内に占拠性病変があれば行わない
b.穿刺はTh12〜L1の棘突起間で行う
c.触覚は温覚よりも早く消失する
d.分節麻酔が容易である
e.血圧低下にはジアゼパムを静脈内投与する
<解答>a
<解説>6/11(局所麻酔、児玉先生)授業プリント参照
a.○:穿刺針で硬膜に穴があいた際、脳脊髄腋の漏出が起こり頭蓋内圧と脊髄腔の圧差が生じるため脳ヘルニアを起こす可能性があるので、脳圧亢進の場合は禁忌。
b.×:脊髄にあたらないように、腸骨棘を目標として、L4あるいはL4〜L5に穿刺する。
c.×:神経線維の遮断は、交→冷→温→痛→触→運→圧の順。
d.×:分節麻酔が可能なのは硬膜外麻酔。
e.×:まず硝酸アトロピンの投与が原則。

10】悪性高熱について正しいのはどれか
a.抗精神病薬を突然中断した場合に発症しやすい
b.特効薬はダントロレンである
c.プロポフォール投与で発生しやすい
d.中枢ドパミン神経系の機能不全が原因である
e.体温上昇が早期の兆候である
<解答>b
<解説>平成15年度概説問3の3)、ステップP79,78参照
a.×:スキサメトニウム(筋弛緩薬)とハロタン(吸入麻酔薬)を使った場合に多い。
b.○
c.×:プロポフォールは安全と考えられる麻酔薬の一つ。
d.×: 原因は、骨格筋の筋小胞体にあるカルシウム放出チャネル(リアノジン結合チャネル)の遺伝学的異常ではないかといわれている。
e.×:初発症状は、原因不明の頻脈や不整脈であることが多い。

11】循環について正しいのはどれか
a.骨格筋の静脈血管は交感神経活動に敏感に反応する
b.左心室収縮末期容積は前負荷に規定される
c.動脈圧は心拍出量と全末梢血管抵抗に規定される
d.心拍出量は左心室拡張末期容積と心拍数の積である
e.負荷血液量から無負荷血液量を引いたものが循環血液量である
<解答>c
<解説>6/21(侵襲と循環、外先生)P1参照
a.×?
b.×:後負荷に規定される。
c.○
d.×:心拍出量=1回拍出量×心拍数
e.×?

12】中心静脈圧上昇の原因として適切でないのはどれか
a.トレンデレンブルグTrendelenburg体位   b.心タンポナーデ
c.外出血   d.呼気終末陽圧換気   e.肺塞栓
<解答>c
<解説>外出血では中心静脈圧が下がる。

13】心拍数を減少させる薬剤はどれか
a.イソプロテレノール   b.アドレナリン   c.プロプラノロール
d.ベラパミル   e.エフェドリン
<解答>d?
<解説>6/21(侵襲と循環、外先生)P5参照
a.×:心拍数の減少に対して用いられる。
b.×:心拍数増加作用。
c.○?:β遮断薬。膜安定化作用がある。徐脈作用あり。β遮断薬は、安静時の正常心臓にはほとんど効果がないが、運動時のように交感神経が緊張しているときに強い効果が現れる。(NEW薬理P241)。
d.○:カルシウム拮抗薬(NEW薬理P390)プリントにはこれが載っていました。
e.×:硬膜外麻酔、脊髄麻酔による血圧低下に用いられる。

14】循環のモニターについて正しいのはどれか
a.肺動脈楔入圧は右心不全で上昇する
b.中心静脈圧測定用カテーテルをスワンーガンツSwan-Ganzカテーテルと言う
c.心拍出量が増加すると混合静脈血酸素飽和度は低下する
d.酸素消費量はヘンダーソンーハッセルバルヒHenderson-Hasselbalchの原理によって算出される
e.貫壁性の心筋虚血は心電図上虚血部位におけるST上昇として表われる
<解答>e
<解説>平成15年度概説問3の8)参照
a.×:左心不全、容量負荷で上昇、血管拡張や容量不足で減少。
b.×:Swan-Ganzカテーテルは中心静脈圧測定用だけではなく、他にも肺動脈圧、肺動脈楔入圧、心拍出量、混合静脈血酸素飽和度を測定できる。
c.×:飽和度も上昇
d.×:Fickの原理:心拍出量=酸素消費量/(動脈血酸素含量−混合静脈血酸素含量)
e.○

15】体液ならびにその調節について正しいのはどれか
a.浸透圧受容器は延髄にある
b.アルブミンの60%は血管内に分布している
c.生体内水分の1/3は細胞外に存在する
d.ギブス−ドナンGibbs-Donnan効果には蛋白質の存在が必要である
e.アルドステロンはNa再吸収を抑制する
※ この問題は全員正解になりました。答えが複数あるから?
<解答>c、d
<解説>6/18(侵襲と体液・代謝、入田先生)授業プリントP5〜参照
a.×:視床下部にある。
b.×:血管内は40%。
c.○:全水分量は体重の約60%。また細胞外腋は体重の20%。
d.○:Gibbs-Donnan効果:蛋白質の存在は電解質粒子単独の場合に比べてCOP(膠質浸透圧)を50%増強。
e.×:Na再吸収を促進する。

16】高カリウム血症の治療とし適切なのはどれか
a.β遮断薬静脈内投与   b.マンニトール(0.25g/kg体重)静脈内投与
c.過換気   d.3号液静脈内点滴投与   e.スピロノラクトン内服
<解答>c
<解説>6/18(侵襲と体液・代謝、入田先生)授業プリントP10,11参照
Kを細胞内へ移行させる。アルカリ療法。

17】アセタゾラミドについて正しいのはどれか
a.炭酸脱水素酵素の活性を増加させる
b.脳内の二酸化炭素の量は増加する
c.重炭酸イオンの尿中排泄を減少させる
d.肺気腫には禁忌である
e.眼圧は上昇する
<解答>b
<解説>NEW薬理P430,431参照
a.×:活性を阻害。
b.○
c.×:増加させる。
d.×?
e.×:低下。緑内障の治療に用いられる。

18】内頸静脈血酸素飽和度を増加させる因子として不適切なのはどれか
a.赤血球輸血   b.分時換気量増加   c.脳酸素消費量低下
d.吸入気酸素濃度増加   e.低体温
<解答>b
<解説>平成15年度概説問3の13)、6/30(周術期脳酸素受給バランス、入田先生)P7参照
内頸静脈血酸素飽和度(SjO2)を増加させる因子
・ Hb増加…aは○
・ 脳酸素消費量(CMRO2)低下…cとeは○
・ 動脈血酸素飽和度(SaO2)増加・吸入器酸素濃度(FiO2)増加…dは○
・ 脳血流量(CBF)増加・PaCO2増加…bは×

19】脳腫瘍摘出のために開頭したところ、硬膜の膨隆が認められた。対処として正しいのはどれか
a.麻酔法をプロポフォールとフェンタニルを用いた全静脈麻酔から、亜酸化窒素−酸素−セボフルランを用いた吸入麻酔に変更した
b.PaCO2が30mmHgだったので、人工呼吸の回数を減らした
c.逆トレンデレンブルグTrendelenburg体位だったので、水平仰臥位にした
d.マンニトール(0.25g/kg体重)の静脈内点滴投与を開始した
e.乳酸リンゲル液の投与速度を50ml/時から500ml/時に増加させた
<解答>d?(すいません、よくわかりません)
<解説>6/30(周術期脳酸素受給バランス、入田先生)授業プリントP10参照
マンニトール…血管内に水を引き出す。

20】脳虚血について正しいのはどれか
a.空気塞栓にともなって発生することがある
b.バルビツレートは局所脳虚血を増悪させる
c.シバリング(ふるえ)を防ぐために高体温で治療する
d.血糖を高めに維持して脳へのブドウ糖供給を促進する
e.極早期再灌流療法の有効性は確認されていない
<解答>a
<解説>平成15年度概説問3の14)、6/30(周術期脳酸素受給バランス、入田先生)授業プリントP7〜9参照
a.○
b.×:局所脳虚血による組織障害を軽減する。ただし、全脳完全虚血には無効。
c.×:高体温は組織障害の増悪因子。
d.×:全脳虚血では糖負荷/高血糖は虚血後脳障害を増悪する。
e.×:脳梗塞には極早期灌流療法が推奨されている。

21】上行大動脈遮断を伴う冠動脈バイパス術後の脳梗塞は塞栓に起因すると考えられている。上行大動脈の動脈硬化病変の検索に最も有効なのはどれか
a.経食道心エコー検査   b.胸部X線写真   c.心臓カテーテル検査
d.胸部造影CT   e.術野で行う上行大動脈のエコー検査
<解答>a?(すいません、よくわかりません)
<解説>6/30(周術期脳酸素受給バランス、入田先生)授業プリントP4参照
経食道心エコー…深触子を飲み込んでもらい、食道側から超音波ビームを発射する。胸壁から比較的遠い場所に位置する左房、大動脈などの描出に適する。

22】妊婦について正しいのはどれか
a.機能的残気量が増加する
b.硬膜外麻酔における局所麻酔薬の必要量は増加する
c.誤嚥性肺炎をおこしやすい
d.陣痛による過呼吸は胎児への酸素供給を促進する
e.分時換気量は減少する
<解答>c
<解説>平成15年度概説問3の16)、17)、7/5(産科麻酔、中嶋先生)授業プリントP1,2参照
a.×:減少
b.×:減少。(1)硬膜外腔静脈系のうっ血による硬膜外腔、クモ膜下腔の狭小化。(2)神経線維の局所麻酔薬に対する感受性増大。
c.○:胃排泄時間延長、噴門部弛緩、胃内圧上昇、胃酸分泌亢進→胃内容逆流→嚥下性肺炎(「誤嚥性肺炎」は誤りで「嚥下性肺炎」が正しい、とおっしゃる先生もおられますので、念のため。)
d.×:胎児低酸素血症の原因となる。
e.×:脳梗塞には極早期灌流療法が推奨されている。

23】新生児よりも成人において高値を示すのはどれか
a.体重当りの機能的残気量   b.単位時間−体重当りの酸素消費量
c.気道抵抗   d.体重当りの肺胞換気量   e.死腔換気率
<解答>a
<解説>平成15年度概説問3の20)、7/7(小児麻酔、秦先生)授業プリントP1参照
小児は体重当たりの機能的残気量が少ない。容易に低酸素状態になる。

24】新生児について正しいのはどれか
a.低酸素血症で頻脈になりやすい
b.ヘモグロビンの酸素結合能は低い
c.低酸素血症は動脈管再開通の危険因子である
d.P50は次第に低下する
e.心電図上、左室優位である
<解答>e
<解説>
a.×:副交感神経優位のため、低酸素血症によって容易に徐脈をきたす。
b.×:高い。
c.×?:動脈管の機能的閉鎖はPaO2上昇により起こりますが、再開通することはあるのでしょうか?
d.×:大きくなる。
e.○:胎児循環では右心系優位だが、出産後は左心系優位となる。

25】新鮮凍結血漿輸血の目的として正しいのはどれか
a.循環血漿量の改善・補充   b.創傷治癒の促進   c.栄養補給としての蛋白質投与
d.凝固因子補充   e.低アルブミン血症の治療
<解答>d
<解説>6/29(輸血、坂口先生)授業プリントP1参照
血液止血凝固能の補充→血小板、新鮮凍結血漿
循環血液量の補充(膠質浸透圧の維持)→アルブミン製剤

26】大量輸血に伴う合併症として不適切なのはどれか
a.肺酸素化能の低下   b.高カルシウム血症   c.低体温
d.高カリウム血症   e.術後感染の発生率増加
<解答>b
<解説>6/29(輸血、坂口先生)授業プリントP6参照
低カルシウム血症

27】創傷治癒について正しいのはどれか
a.ステロイド投与は創傷治癒を促進させる
b.術中の低体温は手術部位感染を抑制する
c.増殖期にはマクロファージが集積する
d.糖尿病は創傷治癒を抑制する
e.顆粒球は創傷治癒には関与しない
<解答>d
<解説>6/25(創傷治癒、小島先生)授業プリントP4,5参照
a.×:抑制
b.×:促進
c.×:炎症期
d.○
e.×:炎症期に感染防御の先陣をきって好中球が集積する。

28】SIRS(systemic inflammatory response syndrome)の診断基準に含まれていない項目はどれか
a.CRP(C反応性蛋白質)   b.白血球数   c.体温   d.脈拍数   e.呼吸数
<解答>a
<解説>平成15年度概説問3の19)、6/23(侵襲と栄養、掛地先生)P2参照
診断基準は(1)体温>38度または<36度、(2)脈拍数<90/分、(3)呼吸数<20/分またはPaCO2<32torr、(4)白血球数>12,000/mm3、4,000/mm3または幼弱型>10%、の4項目のうち、2項目以上を満たす場合。

29】「安全な麻酔のためのモニター指針」に記載されていない評価項目はどれか
a.体温   b.ヘモグロビン濃度   c.換気   d.循環   e.酸素化
<解答>b
<解説>6/22(モニタリング、甲斐先生)または6/9(基本理念、高橋先生)の授業プリントP4

30】日本の制定法について適切でない組み合わせはどれか
a.民法415条−債務不履行責任
b.民法709条−不法行為責任
c.刑法211条前段−業務上過失致死傷
d.憲法1条−基本的人権の尊重
e.憲法25条−健康で文化的な最低限度の生活の保障
<解答>b
<解説>7/7(general physicianとしての麻酔科医、岡部先生)2ページと6/9(基本理念、高橋先生)の授業プリントP6
基本的人権の尊重を謳っているのは憲法第11条

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