内分泌・代謝 平成15年度概説試験


平成15年6月9日実施

《問題》1.ネガティブフィードバック(negativefeedback)調節と2.パラクライン(paracrine)調節について具体的な例をあげて説明しなさい。(4/5名和田先生、レジュメ1〜2p)H13概説 

<解答>
1視床下部からCRHが分泌されると、脳下垂体でACTH分泌が促進され、ACTHの作用で副腎からコルチゾールの分泌が促進される。この際、コルチゾールの血中濃度が高ければCRHとACTHの分泌を抑制して、コルチゾールの血中濃度を調節する。このように下位のホルモンの血中濃度によって上位ホルモンの分泌を制御し、ホルモンバランスを保つ機構をネガティブフィードバック調節という。
(標準生理学P846)
2血管内皮細胞からエンドセリンが分泌されると、血管平滑筋の受容体と結合し、血管が収縮する。このように、分泌されるホルモンが拡散して隣接する細胞に作用する分泌様式をパラクライン調節という。
(標準生理学P840)


(副腎、性腺)
1.以下の症例提示を読み設問に答えよ。症例は45歳女性、約1年前から高血圧ならびに頭痛を自覚するようになり、近医にて尿糖陽性も指摘された。人間ドッグでたまたま施行した腹部エコー検査にて径約1.5cmの右側の副腎腫瘍を指摘され精査目的にて当科入院。CT,MRIにても右副腎腺種が確認された。身長156cm,体重50kg。脈64/分、整。血圧172/102mmHg。他に特記すべき理学所見を認めない。血液生化学所見では食前血糖132mg/dlと高値、電解質ではK3.2mEq/Lと低K血症を認める。なお尿中Cathecholamineは正常であった。(副腎@AB 柳瀬先生 野村先生)

(1)副賢腫瘍の事実だけを尊重して、上記患者さんの鑑別診断としてとりあえず列挙しておくべき疾患を以下の中から4つ選び○で囲め。(ア)リドル症候群、(イ)コーン症候群(ウ)褐色細胞腫(エ)バーター症候群(オ)クッシング症候群(カ)カルマン症候群(キ)非機能性副腎腫瘍

(2)副腎腫瘍、高血圧、尿糖の病歴だけを尊重した場合、可能性として残るものは(ア)−(キ)のうちどれか(複数解答可)

(3)(2)に加え、低K血症を含めたすべての病歴や副腎腫瘍の事実からもっとも考えやすい副腎腫瘍を二つあげ、両者の鑑別ポイントについて説明せよ。

<解答>
(1) イ、ウ、オ、キ
   リドル症候群、バーター症候群は腎尿細管の異常。カルマン症候群(レジュメ20P)は続発性睾丸機能低下症。副腎腫瘍ではないです。コーン症候群とは原発性アルドステロン症のことです(ステップ内分泌P241)。
(2) イ、ウ、オ
高血圧、尿糖、という症状が出ているので非機能性副腎腫瘍は考えにくいと思います。
(3) イ、オ
  鑑別点:血液検査で血中コルチゾールが高ければクッシング症候群。血中アルドステロンが高ければコーン症候群が考えられる。
    尿中カテコルアミンが正常であることから褐色細胞腫はではないと思います。鑑別についてはあまり自信がありません。


II.次の中から正しい文章の番号に○をつけよ。

(1)ターナー症候群の核型は45X0である。
(2)アジソン病の成因は結核性と自己免疫性の二つが主な成因である。
(3)クッシッング病では大量(8mg)のデキサメサゾンを投与しても、コルチゾールの分泌は抑制されないことが多い。
(4)21−水酸化酵素欠損症患者では早期に治療を開始しないとアンドロゲン過剰のため最終的に低身長に終わることが多い。
(5)リポイド副腎過形成はミトコンドリアにおけるコレステロール輸送蛋白(StAR)の異常によっておこる。
(6)慢性のステロイド投与患者さんのステロイドを減量する際には副作用をすみやかに消失させるために急速に減量すべきである。
(7)睾丸性女性化症(アンドロゲン不応症)では血中テストステロン値は低値となる。
(8)Kleinefelter症候群は高ゴナドトロピン性性腺機能低下症を呈する。
(9)クッシング症候群患者ではしばしば末梢血液で好酸球増多を認める。
(10)17α−水酸化酵素欠損症患者では定型的には高血圧と性腺機能不全症を認める。

<解答>
(1)○ レジュメP22 ステップP150
(2)○ レジュメP10 ステップP249
(3)× レジュメP9  ステップP237 クッシング病ではACTH分泌が過剰なので抑制される。
(4)○ レジュメP25 ステップP271 早期に骨端線閉鎖をきたし最終身長が低下(新臨床内科学P1139)
(5)○ レジュメP7  ステップP258 授業で先生がリポイド副腎過形成=StAR異常症と言っていたので・・。
(6)× レジュメP10 総論的な話で、ステロイドが過剰だとネガティブフィードバックにより副腎機能が抑制されていて、副腎が萎縮しているので、急速に減量すると危険らしいです。
(7)× レジュメP25 ステップP272 アンドロゲン不応症は標的臓器側の異常なので、テストステロンの分泌はむしろ増加しています。
(8)○ レジュメP19 ステップP273 Kleinefelter症候群は原発性(睾丸性)性腺機能低下症なので、ゴナドトロピンの分泌は保たれています。
(9)× レジュメP9 ステップP235 好酸球は減少します。(好酸球増多はアジソン病)
(10)○ レジュメP12 ステロイドマップ(図2)より17αが欠損するとアルドステロン過剰で高血圧を呈します。またDHEA欠損により性腺機能は低下します。 ステップP257,258


「副甲状腺・カルシウム代謝」(4/9,12後藤先生)

正しい記述に○、誤った記述には×を、それぞれの番号につけなさい。

1)補正Ca濃度は、以下の式で求められる。
   補正Ca濃度(mg/dl)=測定Ca濃度(mg/dl)+4−血中アルブミン濃度(g/dl)
2)血中PTHを測定する際には、血中で最も安定なC−末端断片(C-PTH)を測定するのが望ましい。
3)Humoral Hypercalcemia of Maligmncy (HHM)においては、急速な高Ca血症の進展を認めるため、bisphosphonateを中心とした緊急治療が必要である。
4)骨型ALP、オステオカルシン、尿中NTXはいずれも骨吸収マーカーとして有用である。
5)最近の原発性副甲状腺機能亢進症では、典型的な骨型をみることは少なくなってきた。
6)原発性副甲状腺機能亢進症においては尿中Ca排泄は亢進している。
7)深在性副甲状腺腫瘍の局在診断にMIBGシンチグラムは極めて有用である。
8)家族性低Ca尿性高Ca血症の原因として、1α−水酸化酵素の欠損が想定されている。
9)Ellsworth-Howard試験では、血中Pと尿中cAMPを測定する。
10)続発性副甲状腺機能亢進症の代表的原因として慢性腎不全があげられる。

<解答>
(1)○ レジュメP43 ステップP202
(2)× レジュメP44 ステップP204 C−PTHは半減期が長いので真のPTH量と誤差が生じやすいそうです。
(3)○ レジュメP52 ステップP218〜220
(4)× レジュメP45,46 ステップP97 骨形成マーカーです。
(5)○ レジュメP47 ステップP209有名だが稀だと書いています。
(6)○ レジュメP48 ステップP210
(7)× レジュメP49 一番上の文章にMIBIが有用だと書いています。 
(8)× レジュメP53 1α−水酸化酵素欠損はT型ビタミンD抵抗症と書いています。(家族性低Ca尿性高Ca血症はレジュメP49,50、ステップP213に書いてあります) 
(9)× レジュメP50 ステップP215測定するのは尿中P。PTHを投与して尿細管でのPの分泌が促進されます。
(10)○ レジュメP52 ステップP212


(間脳下垂体)
下記文章の(  )内に適当な語句もしくは数字を埋めよ。H13概説

1)下垂体前葉は発生学的にRathke's pouch由来であり、その遺残物より(      )の発生をみる。(腫瘍名)
2)血中(       )値が高ければGHの過剰分泌が示唆される。
3)先端肥大症では、(       )あるいはLH-RH負荷試験でしばしば奇異性反応を認め、GHの増加をみる。
4)先端肥大症の薬物療法として、ブロモクリプチンや、来春にその長時間作動型が発売される(       )が用いられている。
5)Cushing病はCushing症候群(広義)の約半数を占め、下垂体からの(      )の慢性過剰分泌が原因である。
6)Cushing症候群でデキサメサゾン(      )mg内服にてコルチゾール値が抑制されなければ下垂体腺腫(Cushing病)を疑う。
7)Cushing病で両側(       )摘出後に、色素沈着、頭痛、視野障害などの症状が出現した場合、Nelson症候群が疑われる。
8)抗Dopa作用薬は女性では薬剤性(        )症の原因となる。
9)プロラクチノーマは、女性では(      )、男性では(      )を主訴として発見されることが殆どである。

<解答>
1)頭蓋咽頭腫 2)無機P、ソマトメジンC?(レジュメP28 ステップP133) 3)TRH(レジュメP28 ステップP144) 4)オクトレオタイド(レジュメP28 ステップP145) 5)ACTH(レジュメP28 ステップP232) 6)1(レジュメP29 Nugent法) 7)副腎(レジュメP29 ステップP233) 8)乳汁漏出−無月経(レジュメP30 ステップP151 抗Dopa作用薬によりプロラクチンが過剰分泌されるため) 9)無月経 視野低下(レジュメP30 男性では症状が出にくいので、腫瘍が大きくなって視神経を圧迫して視野欠損を起こすまでは発見されにくいそうです)


間脳・脳下垂体(2)(5/14岡部先生)
以下の下線の部分をうめなさい。

1)分娩時の大出血、ショック等に続発する下垂体壊死によって起こった下垂体前葉機能低下症は____________症候群と呼ばれる。

2)6つの下垂体前葉ホルモン(GH、PRL、ACTH、LH、FSH、TSH)を、間脳下垂体腫瘍に続発した下垂体前葉機能低下症の場合に障害を受けやすい順に並べよ。(例:LH、FSH>TSH、ACTH>GH>PRL)
______________________________________

3)下垂体前葉機能低下症でグルココルチコイドと甲状腺ホルモンの補充が必要な場合の最も重要な注意点を1つあげよ。
______________________________________

4)多尿を認める場合、鑑別すべき疾患、病態にはどのようなものがあるか
_______________________   ________________________
_______________________   ________________________

5)中枢性尿崩症で通常認められる特徴的なMRIにおける異常所見を述べよ。
_______________________________________

6)中枢性尿崩症の治療薬として、V2受容体に選択性が高く血管収縮血圧上昇などの副作用が生じにくい、_________________の点鼻が用いられる。

7)SIADHをきたす疾患を大きく4つに分類せよ。
_____________ ________________ ________________ _________________

8)下のグラフは血漿浸透圧と血漿AVP濃度との関係を示したものである。図のA、Bの領域に相当する病態は何か?A:________________ B:______________


<解答>
1) sheehan 授業プリント図24  
2)GH>LH,FSH>TSH>ACTH>PRL レジュメP32
3)甲状腺ホルモンの補充を行う前に必ずグルココルチコイドの補充を行う レジュメP33甲状腺ホルモンだけを投与するとグルココルチコイドの必要量が増して、副腎不全が起こるからです。(毎年出すと先生が言っていました。)  
4)中枢性尿崩症、腎性尿崩症、心因性多飲症、高Ca血症 授業プリント図13初めの三つは重要だと言っていましたが、最後の高Ca血症はプリントにかいてあったのでとりあえず書いてみました。  
5)T1強調画像で高信号が消失する(正常では高信号) レジュメP35毎年出しているそうです。
6)デスモプレシン レジュメP35
7)悪性腫瘍、中枢性神経疾患、胸腔内疾患、薬物 レジュメP35授業プリント図14毎年出すそうです。
8)A:SIADH B:中枢性尿崩症 授業プリント図11 出すそうです


I. 糖尿病について正しいものに( )内に○を,まちがっているものに×をつけよ(各1点)
  1 ( )1型糖尿病は2型糖尿病より家系内における糖尿病の発症が多い.
2 ( )2型糖尿病には自己免疫疾患の合併が多い.
3 ( )クッシング症候群には糖尿病が高頻度に合併する.
4 ( )糖尿病神経障害による自律神経障害がある場合,心電図のRR間隔変動が大きくなる.
5 ( )糖尿病網膜症に対する光凝固療法の良い適応は前増殖網膜症の時期である.
6 ( )糖尿病腎症の進展抑制には血圧管理も重要である.
7 ( )1型糖尿病・糖尿病合併妊婦−糖尿病昏睡はインスリン療法の絶対的適応である.
8 ( )スルホニル尿素(SU)薬は,膵β細胞に作用しインスリン抵抗性を改善する.
<解答>
1×ステップP15表5
2×自己免疫疾患は1型のほうです。ステップP18 レジュメP112
3○レジュメP105 ステップP234
4×レジュメP134 間隔変動は小さくなる。
5○レジュメP131、138 ステップP43
6○レジュメP132、138 
7○レジュメP122
8×インスリン分泌障害を改善します(インスリン感受性の改善もしますが、それは膵外作用なので・・) レジュメP119 ステップP30

1.以下の文章を読んで質問に答えよ.カッコの中からは適切なものを選び,空欄には数値をうめること.
54歳の男性. 勤務先の健康診断で以下のような異常を指摘され精査・加療目的,紹介来院した.
身長173cm、体重90kg,血圧154/98mHg尿所見:尿糖(+),尿ケトン体(-),尿中アルブミン180mg/日(基準<30mg/日),血清生化学所見:空腹時血糖116mg/dl(70-110),食後血糖230mg/dl,HbA1c7.2%(4.3-5.8),空腹時インスリン10.6μU/ml,尿中C−ペプチド120μg/日

(1)本症例が糖尿病と診断できる理由を述べよ(2点).
(2)本症例の体格指数(Body mass index)は約(        )である(1点).
(3)( インスリン抵抗性 ・ インスリン分泌障害 )が主体の2型糖尿病と考えられる(1点).
(4)( 微量アルブミン尿 ・ 顕性蛋白尿 )期の腎症を認めるため,( 高蛋白食 ・ 低蛋白食 )を処方する(各1点).
(5)本症例はマルチプルリスクファクター症候群(metabolic syndrome)と考えられる.上記のような耐糖能異常・高血圧症の他に合併しやすい病態にはどんなものがあるか(2つ以上で2点).
<解答>
(1)随時血糖が230mg/dlで200を超えており、Hbalcが7.2%で6.5%以上という診断基準を超えているため。 (レジュメP102 ステップP22 糖尿病の診断基準)
(2)30 (BMI=体重kg÷身長mの二乗)レジュメP115
(3)インスリン抵抗性 (インスリン抵抗性の検査:HOMA-R 空腹時血糖(mg/dl)×空腹時インスリン値÷405の値が3.0以上だとインスリン抵抗性であるそうです。授業では2.5以上と言っていましたが・・。この問題でのHOMA-IRは3.03です。 ステップP25)
(4)微量アルブミン尿 低蛋白食 (レジュメP132)
(5)冠動脈硬化症、脳血管障害(レジュメP139)


脂質代謝 担当 3内科 中牟田 誠 (多分授業テストと一緒です)

1 正しいものを選びなさい。
a リポ蛋白とはコレステロール(エステル型)と中性脂肪(トリグリセライド)をリン脂質で取り囲んでいる粒子のことで、その膜に存在する蛋白をアポ蛋白という。
b 中性脂肪とはグリセロールと3つの脂肪酸が結合したものである。
c コレステロールは体内では主に副腎で合成され、ステロイドホルモンなどの材料となる。
d 脂肪酸のオメガ(w)6系とはメチル基側から6番目の炭素間の2重結合(C=C)があるもので、飽和脂肪酸である。
eオメガ(w)3系脂肪酸は魚油に多く含まれ、抗炎症作用、抗動脈硬化作用があるとされている。
1a,b,c 2b,c,d 3c,d,e 4a,b,e 5a,d,e
解答 4
c× コレステロールを合成するのは主に肝臓。これを各種ステロイドホルモンに合成するのが副腎。
d×不飽和脂肪酸です。

2 正しいものを選びなさい。
a 食物中のコレステロール、中性脂肪(主にモノグリセリド)は小腸上皮で吸収され、再合成されカイロミクロン(粒子)となり血中、リンパ液中に放出される。
b カイロミクロンはLPL(リポプロテインライペース)により中性脂肪を放出し、ややサイズの小さなカイロミクロンレムナントとなり肝臓にレセプターを介して吸収される。
c 肝でVLDLは合成され血管内皮上に存在するLPL(リポプロテインライペース)で中性脂肪を引き抜かれ、IDLと変化する。
d IDLはHepaticLipaseにより中性脂肪をのぞかれ、HDLとしてコレステロールの豊富なリポ蛋白となり、各組織に存在するHDLレセプターにより取り込まれる。
e 比重の軽い順に並べると、カイロミクロン、HDL、VLDL、IDL、LDLとなる。
1a,b,c 2b,c,d 3c,d,e 4a,b,e 5a,d,e
解答1
d×HDL→LDL(ステップP68)
e×軽い順にカイロミクロン、VLDL、IDL、LDL、HDL(ステップP65)

3 間違ったものをえらびなさい。
a 家族性高コレステロール血症はWHO分類IIa(場合によってはIIb)に分類される。
b 家族性高コレステロール血症はLDLレセプターの異常であり、そのヘテロ型は500人に1人と決してまれな病気ではない。
c 家族性高コレステロール血症(IIa)では、患者血清を放置しておくとその血清は透明であるがクリーム層が形成される。主にLDLが蓄積し診察所見としてはアキレス腱の肥厚を認めることがある。
d 家族性III型高脂血症(WHO分類III型)ではアポE3/E3の為、IDLがその受容体に取り込みにくくなり、IDLが血中に蓄積され、電気泳動ではbroad βのバンドとなる。
e WHO分類1型の家族性リポ蛋白リパーゼ欠損症では(famiHalLPLdeficiency)ではカイロミクロンが上昇し、中性脂肪の著明な上昇がみられ膵炎を合併することがある。
1a,b 2a,e 3b,c 4c,d 5d,e
解答4
a○ステップP75
b○ステップP75
c×クリーム層はみとめません(ステップP70)
d×E2/E2(ステップP76)
e○ステップP74

4 正しいものをえらびなさい。
a 高コレステロール血症には主にHMG-CoA還元酵素阻害薬が用いられるが、この薬剤はコレステロール合成の律速段階であるHMG-CoAよりメバロン酸の段階を阻害する。重篤な副作用としては特に横紋筋融解症がある。
b 高トリグリセライド血症には主としてフィブラート系(ベザフィブラート)薬剤が使用される。HMG-CoA還元酵素阻害薬とは異なり横紋筋融解症の副作用はない。
c 甲状腺機能亢進症、糖尿病、ネフローゼ症候群、クッシング症候群、閉塞性胆汁うっ滞は2次性高脂血症をおこしうる。
d ループ利尿薬、ステロイド剤、β遮断薬、は2次性高脂血症をおこしうる。
e 死のトライアングル(Syndrome X)とは高インスリン血症(耐糖能異常)、高脂血症、高血圧を示す状態に対する概念で、おのおのが軽度であっても虚血性心疾患のリスクを高める。
1a,b,c 2b,c,d 3c,d,e 4a,b,e 5a,d,e
解答5
a○ステップP73
b×横紋筋融解の恐れがあります(ステップP74)
c×甲状腺機能低下症です(ステップP78)
d○選択肢から
e○ステップP79

甲状腺
1.次の(  )の中に最も適切と思われる語句を記入せよ。(保健学科、岡村先生 甲状腺)
A.甲状腺は血液の中からactive transportによって(1    )を取り込み、それを(2    )という酵素の働きで酸化し、(3    )という分子量約66万の巨大な蛋白の上で(4    )基をヨード化して甲状腺ホルモンを作る。その構造はベンゼン核が(5    )個に(6    )の側鎖がついたもので、4個の(7    )がついているのでT4と略される。これは末梢で(8    )側のヨードが脱ヨードされることにより(9    )されてT3となる。飢餓の時には(10     )側のヨードが脱ヨードされて(11    )されてリバースT3となる。これはエネルギーを節約するひとつの適応現象と考えられている。
B.やせ薬の中にも甲状腺ホルモンが含まれていることがあったが、それを大量に摂取すると(12     )(13     )(14     )(15     )などの症状が生じる。しかし、バセドウ病のときみられる(16    )(17    )などの症状はみられない。これを(18     )without(19     )の状態と呼ぶ。
C.バセドウ病のとき、一般生化学検査成績では、(20    )が異常低値、(21    )が異常高値であることがきっかけでみつかることもある。心電図では(22    )や、ブッシュ大統領(父親)のように(23    )などの絶対性不整脈がみられることがある。
D.両棲類の(24    )にも甲状腺ホルモンは重要である。
E.バセドウ病のときはTSH受容体抗体が陽性のことが多い。その測定方法には主に2通りあり、標識TSHと受容体との結合を患者IgGがどのくらい阻害するかという(25    )、患者IgGがどのくらい甲状腺を刺激してcAMPを増加させるかという(26    )の活性で表される。患者IgGが一緒に添加されたTSHの作用をかえって阻害するような活性があれば(27    )と呼ばれ、この活性が強陽性のときは患者さんの臨床像は(28    )となる。
F血中の遊離T4が高値であるのに血中TSH値が正常であれば(29    )の病態であり、病因としては(30    )(31    )が考えられる。間違ってバセドウ病として治療してはいけないこともある。
G.メチマゾール(MMI)、プロピルサイオウラシル(PTU)などの抗甲状腺剤は、じんま疹や肝障害などの副作用もあるが、最も怖い副作用は(32     )である。
H.バセドウ病で上方注視ができない場合はMRIで外眼筋を調べてみると(33    )直筋の腫大・炎症を認めることが多い。
I.小学校の検診で身長が1年間で1cmも増加しなければ成長ホルモン分泌不全や(34    )のような内分泌疾患の可能性も考える。
J.結節性甲状腺腫の場合、形態学的診断には触診が大切であるが、次に有用な検査を2つ挙げれば、まず(35     )で結節の性状(特に砂粒状小体の有無)やリンパ節腫大の有無を調べ、次に穿刺吸引細胞診で核の性状などを調べる。最も頻度が多い乳頭癌の場合は(36     )状の核、核内封入体、核のしわなどの所見がみられれば容易に診断される。

<解答>
1無機ヨード 2甲状腺ペルオキシダーゼ 3サイログロブリン 4チロシン 5、2 6アラニン 7ヨード 8外 9活性化 10内 11不活性化 12暑がり 13動悸 14発汗過多 15下痢 16眼球突出 17甲状腺腫 18甲状腺中毒症 19甲状腺機能亢進症 20甲状腺刺激ホルモン(TSH) 21遊離T4 22頻脈 23心房細動 24変態 25TBII 26TSAb 27TSBAb(ステップP179) 28甲状腺機能低下症 29不適切TSH分泌 30TSH産生腫瘍 31甲状腺ホルモン不応症 32無顆粒細胞症 33上 34クレチン症(ステップP185) 35超音波検査 36スリガラス
この問題は岡村先生が授業前にしていたテストと同じものです。詳しくはその問題を参照したほうがいいと思います。


乳癌(乳腺外科4/23 5/12黒木先生)H13概説 H15卒試
1) 乳癌に関して下記の記述の中で誤ったものを選びなさい
1. 乳腺症と乳癌は超音波検査でほとんど鑑別できる。
2. マンモグラフィー上、粗大石灰化を認める事が多い
3. 触診上、腫瘤の境界は比較的明瞭である。
4. 乳癌は良悪境界病変が多いので、診断確定には多くの場合腫瘤生検が必要である。
5. 皮膚が陥凹するDelleは皮膚浸潤の所見である。

(a) 1,2,3 (b)1,2,4 (c)1,2,5 (d)1,3,4 (e)1,3,5
(f)1,4,5 (g)2,3,4 (h)2,3,5 (i)2,4,5 (j)3,4,5
解答(i)
1○乳がんはエコーで境界不明瞭な像を呈します
2×微細石灰化像(レジュメP62)
3○触診上、乳腺症は比較的不明瞭なので、鑑別には注意が必要だと授業でいっていました。
4×?確定診断に生検による細胞診が必要なのは確かですが、乳がんに良悪境界病変が多いかどうかは疑問です。
5×クーパー靭帯浸潤の結果、ガンが靭帯を引っ張って皮膚が陥没します。

2) 乳癌(特に硬癌)の超音波所見として正しいものを選びなさい
1. 縦横比が1以上となる。
2. 内部エコーは不均一である。
3. 点状の高輝度エコーが認められることが多い。
4. 腫瘤エコーは低エコーとなり後方エコーは増強する。
5. 境界エコーは帯状となる。

(a) 1,2,3 (b)1,2,4 (c)1,2,5 (d)1,3,4 (e)1,3,5
(f)1,4,5 (g)2,3,4 (h)2,3,5 (i)2,4,5 (j)3,4,5
解答(h)
1×1以上のことが多いのは確かですが、断定することはできないと思います。
2○レジュメP62
3○レジュメP62
4×後方エコーは減弱します。レジュメP62
5○レジュメP62

3) 乳癌の治療に関して下記の記述の中で正しいものを選びなさい
1. Tamoxifenでエストロゲンを遮断する治療は閉経前より閉経後に有効である。
2. 乳癌の約半数がホルモン受容体陽性である
3. 乳癌術後再発には抗癌剤が第一選択となる。
4. LH-RHアゴニストは非可逆的に卵巣機能を抑制する。
5. アロマターゼ限害剤は閉経後乳癌の治療に用いられる。

(a) 1,2,3 (b)1,2,4 (c)1,2,5 (d)1,3,4 (e)1,3,5
(f)1,4,5 (g)2,3,4 (h)2,3,5 (i)2,4,5 (j)3,4,5
解答(c)
レジュメP63 閉経前治療はタモキシフェン、アロマターゼ阻害薬、MPAです。閉経後治療はLH-RHアゴニストによる単独治療か、それに加えて閉経前治療に用いた薬剤を併用します。10年前まで再発治療は抗がん剤が主流であったが、最近ではホルモン剤を用いています。
2○
4×投与中止後数ヶ月で卵巣機能が回復します。

4)次の組み合わせの内誤ったものを選びなさい
1. 長胸神経 - 帯結び動作
2. Patey手術 - 大胸筋切除
3. Halsted - 拡大乳房切除術
4. 前鋸筋 - 髪結び動作
5. Cooper靭帯 -  dimpling

(a)1,2,3 (b)1,2,4 (c)1,2,5 (d)1,3,4 (e)1,3,5
(f)1,4,5 (g)2,3,4 (h)2,3,5 (i)2,4,5 (j)3,4,5
解答(a)
1×帯結び動作は胸背神経(レジュメP60)
2×小胸筋切除です(レジュメP62)
3×定型的乳房切除術です(レジュメP62)
4○レジュメP60
5○レジュメP62
レジュメP62乳ガン手術について
Bt:乳房 Ax:腋かリンパ節 Ic:鎖骨下リンパ節 Mj:大胸筋 Mn:小胸筋 Ps:胸骨リンパ節 Sc:鎖骨上リンパ節 Bq:乳房1/4 Bp:乳房一部分


甲状腺疾患の外科治療(臨床・腫瘍外科)5/18竹田先生 H13概説 H15卒試
1)甲状腺悪性腫瘍について正しいものを選びなさい.
1. 乳頭癌は最も頻度の高い甲状腺悪性腫瘍である.
2. 乳頭癌はリンパ節より血行性転移が多く、一般に予後が悪い.
3. 浸潤型濾胞癌はリンパ節転移の頻度が高い.
4. 遠隔転移のある濾胞癌は甲状腺全摘を行う。
A.1 B.1,2 C.2,3 D.1,4 E.1-4の全て
<解答>D
1○レジュメP55
2×リンパ転移が多く、予後は良好です。レジュメP55
3×血行性転移が多いです。レジュメP55
4○甲状腺全摘後に放射性ヨード治療を行います。レジュメP56

2)甲状腺癌手術の合併症について正しいものを選ぴなさい.
1. 反回神経麻痺は、神経を切離しなくても起こることがある.
2. 術後出血で気道閉塞を起こすことがあり、緊急手術が必要となる.
3. テタニーが出現することがある.
4. 喉頭浮腫も注意すべき合併症のひとつである.
A.1 B.1,2 C.2,3 D.1,4 E.1-4の全て
<解答>E レジュメP57

3)甲状腺腫瘍の治療について正しいものを選びなさい.
1. 甲状腺悪性リンパ腫は手術よりも化学療法や放射線治療を選択することが多い.
2. 甲状腺腫瘍は癌との鑑別が困難で、ほとんどが手術適応となる.
3. 甲状腺乳頭癌は予後が良いためできるだけリンパ節郭清を省略するべきである.
4. 甲状腺未分化癌は積極的な拡大手術によって治癒できる場合が多い.
A.1 B.1,2 C.2,3 D.1,4 E.1-4の全て
<解答>B
1○レジュメP57
2○良性が疑われ、高齢の方の場合はほっておくこともあるらしいのですが・・。 レジュメP56
3×リンパ節郭清をします。レジュメP56
4×レジュメP57

4)副甲状腺機能亢進症の外科治療について正しいものを選びなさい.
1. 症状がなければ手術適応となることは少ない.
2. 多発内分泌腺腫症を考慮する必要がある.
3. 原発性では治療法は手術しかない.
4. 原発性では全摘と一腺の自家移植、二次性では腫大腺切除を行う.
A.1 B.1,2 C.2,3 D.1,4 E.1-4の全て
<解答>C
1×原発性副甲状腺機能亢進症の治療は外科的摘除しかないです。レジュメP58
2○MENT型U型と合併することが多いです。レジュメP58
3○レジュメP58
4×二次性では全摘と一部自家移植をします。レジュメP58


担当:永淵正法保健学科、一内科
(肥満)
問題1. (症例)患者は29才、女性。身長150.0cm,体重69.3kg。階段昇降時、軽い口渇を感じるようになったため、内科受診し一般検査を行った。胸写、心電図に異常は認めなかった。空腹時血糖150mg/dl,HbAlc7.5%、空腹時インスリン 18.1μU/ml、血清総コレステロール265mg/dl,中性脂肪338mg/dlであった。空腹時血清を4℃で一晩放置したところ、混濁を認めたがクリーム層は認めなかった。

問1,本症例の臨床診断について述べよ。(4点)
問2.本症例で危惧される合併症について述べよ。(2点)
問3.本症例の食事処方を行なえ。(2点)

<解答>
問1 空腹時血糖が150mg/dlであり、126mg/dlという判定規準をこえており、かつ口渇感といった糖尿病の典型症状が見られHbAlcの値も判定規準6.5%をこえているので糖尿病と診断できる。
   (ステップP22、レジュメP102糖尿病の診断)
問2 総コレステロール値が220mg/dlをこえていて、血清が混濁していてクリーム層をみとめないので、VLDLまたはIDL増加型の高脂血症が合併症として考えられる。
   (ステップP70、72)
問3 身長の二乗(m)×22×30(Kcal)で理想的なカロリー量を求めると、この患者の場合理想的なカロリー量は1485である。それに基礎食1200Kcalを引いた285Kcal/日が基礎食以外に食べていい量である。基礎食15単位以外に285÷80=3.6単位分を食品交換表の1群から選ぶよう指導する。
   (ステップP29糖尿病の場合炭水化物を摂取するようにしておく)

タンパク質、アミノ酸代謝異常
以下に示す免疫電気泳動により検出される血清タンパク異常症のうち、(A)、(B)、(C)のパターンを示す疾患を書きなさい。(下田先生)

解答
(A)ネフローゼ症候群 (B)肝硬変症 (C)多発性骨髄腫
レジュメP84図8


下記の文章の(1)-(20)に入る適当な語句を考え解答欄に記せ。(大塚先生、核酸の代謝)
H15卒試 H13概説

血清尿酸は種々の原因で上昇し、(1)欠損症として有名なLesch-Nyhan症候群は(2)遺伝形式を示す。高尿酸血症の原因を大きく分類すると、体内での尿酸合成が亢進する状態と排泄が低下する状態が考えられる。前者による高尿酸血症は治療薬剤として(3)や(4)を使用する時にはとくに注意する必要がある。(5)や重症の糖尿病で尿pHが(6)するような状態では後者が原因となることが多い。一般集団では高尿酸血症は男性に多いが、女性でも(7)以降は急速に頻度が増してくる。また、高尿酸血症は高脂血症・肥満・耐糖能異常あるいは高血圧などの生活習慣病の合併が多く、軽症例に対する治療の基本はまず(8)である。(9)の制限とともに(10)の多い食物摂取は控えるよう指導する。いっぽう、痛風関節炎や腎障害などの合併症を引き起こしてくるような状態では薬物による血清尿酸値のコントロールが必要である。ただし、(11)の発作時には急速な尿酸値の是正は禁忌であり、(12)あるいは重症時には(13)を投与して炎症の緩和を優先する。赤沈や(14)などの非特異的炎症マーカーが低下し炎症が寛解したのちに尿酸コントロール薬は開始する。尿酸合成を阻害する薬剤としては(15)、尿酸排泄促進剤としては(16)が代表的である。また、頻回に痛風発作をくりかえす患者には発作前兆がある場合に(17)の投与は有効である。腎不全にいたる患者はこれらの薬剤が使われるようになって減少したが、それでも(18)は健常人に比して頻度の高い合併症である。

ピリミジン代謝の最終産物は水溶性なので、オロチン酸尿症などの(19)遺伝形式をとる遺伝病が知られているくらいで頻度は低い。一方、DNA合成阻害を目的とする薬剤はピリミジン代謝経路の阻害剤が多い。葉酸代謝の拮抗阻害剤である(20)やデヒドロオロツト酸合成酵素阻害を示すレフルノミドなどは免疫抑制剤・抗リウマチ剤として有名である。

<解答>1.HGPRT 2.伴性劣性 3.抗腫瘍薬 4.利尿薬 5.副甲状腺機能低下症 6.低下 7.閉経 8.食事療法 9.摂取カロリー 10.プリン体 11.痛風 12.NSAID 13.ステロイド 14.CRP 15.アロプリノール 16.ベンズブロマロン 17.コルヒチン 18尿路結石 19常染色体劣性 20.メトトレキセート
レジュメP92〜95 


「下垂体疾患の外科的治療」 多分今年と先生が違います
以下の設問で正しいものに○、間違いに×をして下さい。

1)下垂体腺腫(pituitaly adenoma)の好発年齢は10歳以下である。
2)プロラクチン産生腫瘍の治療の第1選択は薬物療法(ブロモクリプチン)である。
3)抗精神薬(クロルプロマジン)は高プロラクチン血症を来すことがある。
4)下垂体腺腫は開頭で腫瘍摘出術を行うのが一般的である。
5)下垂体卒中はGH産生腫瘍に多い。
6)頭蓋咽頭腫(craniopharyngioma)は小児に発生する腫瘍で成人にはみられない。
7)胚腫(germinoma)は化学療法と放射線療法が効く。
8)下垂体腺腫の石灰化はまれである。
<解答>
1)×成人の腫瘍です 新臨床内科学P1506
2)○新臨床内科学P1506 レジュメP30
3)○クロルプロマジンにはドパミン受容体遮断能があるので、プロラクチンは増えると思います。レジュメP30
4)×Hardyの手術が一般的です レジュメP36
5)×?ステップP145にGH産生腫瘍に限らず・・と書いているので。
6)×成人で少数みられます 新臨床内科学P1506
7)○新臨床内科学P1506
8)○神経の授業で佐々木教授がそう言っていたような気が。石灰化は頭蓋咽頭腫で見られます。


整形外科 (5/24 骨粗鬆症A 高杉先生)
問1骨粗鬆症について誤っているものを一つ選べ H15卒試 H13概説
a)骨量が最大に達する年齢は,男女とも20歳前後である
b)飲酒や喫煙は,骨粗鬆症のリスクファクターである
c)授乳(母乳栄養)は,骨粗鬆症のリスクファクターである
d)わが国の授乳婦のカルシウム所要量は,1日600mgである
e)紫外線は,ビタミンDを介して骨粗鬆症予防に寄与する
<解答> d)
成人:600mg 妊婦:900mg 授乳婦:1100mg

問2骨粗鬆症に関連する骨折の好発部位として誤っているものを一つ選べ H15卒試 H13概説
a)大腿骨(頸部)
b)脊椎(胸椎,腰椎)
c)上腕骨(外科頸)
d)撓骨(遠位端)
e)脛骨(遠位端)
<解答> e) レジュメP73,75

5/17 骨粗鬆症@新宮寺先生
1.骨粗鬆症について誤っているのはどれか
a.骨のリモデリングの異常である.
b.原発性骨粗鬆症と続発性骨粗鬆症がある.
c.退行期骨鬆粗症には閉経後骨粗鬆症と特発性骨粗鬆症がある.
d.閉経後骨粗鬆症では椎体圧迫骨折が起きやすい.
e.椎体圧迫骨折では下肢神経麻痺を伴うことがある.
<解答> c
閉経後骨粗鬆症と老人性骨粗鬆症です。レジュメP72

2.正しいものの組み合わせはどれか.
a.骨芽細胞はストローマ細胞としても働く.
b.骨型アルカリフォスファターゼは骨吸収マーカーである.
c.骨吸収は主に骨芽細胞によって行われる.
d.骨のリモデリングでは骨吸収と骨形成がおこる.
e.ビスフォスフォネイトは破骨細胞のアポトーシスを誘導する作用がある.
<解答> a,d,e
a○ストローマ細胞とは破骨細胞の分化を促す細胞のことです。
b×骨形成マーカーです。レジュメP48(副甲状腺)に載っています。
c×骨形成です。骨吸収は破骨細胞の役割です。レジュメP71
d○レジュメP71
e○レジュメP74


泌尿生殖で出すはずだった乳腺病理は今回内分泌で出ます。過去問と同じ問題にすると言っていたらしい(?)のでとりあえず過去問を至誠からコピペしました。
2002年 3年生 泌尿生殖器<病理学>
1.乳腺に関する以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)乳頭の表面は角化した重層扁平上皮で覆われる。
2)妊娠に伴い乳線小葉は過形成性に増大し、脂質に富む分泌物を蓄える。
3)乳腺小葉の上皮はホルモン感受性であり妊娠時に増殖する。
4)閉経後には構造的、機能的な退縮を起こす。
a)1,2 b)1,3 c)1,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て
【解答】K?
【解説】
1) ○ 表皮ですから。
2) ○ 
3) ○ 妊娠期には小葉内の上皮の増生が著しい。
4) ? 小さくなりはします。

2.乳腺に関する以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)乳腺症では圧痛、腫脹を認め、乳頭腫、嚢胞性変化、アポクリン化生を呈する。
2)乳管内乳頭腫では乳管上皮細胞と筋上皮細胞の2層構造は認められないことが多い。
3)線維腺腫は結合組織成分と上皮性成分が共に増殖する。
4)線維腺腫では乳管上皮細胞と筋上皮細胞の2層構造は保たれている。
a)1,2 b)1,3 c)1,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て
【解答】 i
【解説】
1) ○ 乳腺症=良性の増殖、化生、退行性変化が混在する病変。乳癌の発生母地となる。腺症、硬化性腺症、閉塞性腺症、乳頭腫症、嚢胞、アポクリン化生、小葉増生症が見られる。
2) × 乳管内乳頭腫=乳管上皮発生の良性腫瘍。嚢胞状に拡張した乳管内の乳頭状の上皮増殖で、2層構造は保持される。血管を含む結合組織性の新を持つ。
3) ○ 線維腺腫、葉状腫瘍、癌肉腫の3種は、いずれも乳腺に発生する結合組織・上皮性混合腫瘍。線維腺腫は、20〜30代に多く、悪性化は極めて稀。葉状腫瘍は間質性分が若干多く、上皮成分の悪性化はない。血行性に肺、骨転移をきたしやすい。
4) ○線維腺腫は二層性を保持しており、それが乳管ガンとの鑑別点となる。

3.乳癌に関する以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)硬癌はリンパ節転移陽性率が高いため予後不良である。
2)Paget病は浸潤傾向が強いため.他の浸潤性乳管癌に比べ予後不良である。
3)Paget細胞は大型の明るい細胞質と大きく目立つ核を特徴とする。
4)小葉癌は非浸潤性乳癌である。
a)1,2 b)1,3 c)1,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て
【解答】i
【解説】
乳癌の分類
  ・非浸潤癌=乳管癌、小葉癌
  ・浸潤癌 =乳管癌(硬癌、乳頭線管癌、充実腺管癌)・特殊型(粘液癌、髄様癌、など11亜種)
  ・Paget病
1) ○ 硬癌は乳癌の1/2を占め、浸潤癌でリンパ節転移率が高く、予後不良。
2) × Paget病は、乳頭付近の太い乳管上皮に発生する癌で、乳頭、乳輪の表皮内に進展し、真皮内浸潤や乳管末梢部への進展はほとんどない。
3) ○ 表皮内に孤立性或いは数個の蜂巣を作りながら浸潤する Paget細胞=PAS染色陽性の大型の明るい細胞を認める。
4) ○

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