感染症・中毒 平成18年度概説試験

(獲得)(便宜上大問番号をふっています)
○ 実施日: 2006.5.12 10:00〜12:00
○ 試験時間: 120分
○ 問題用紙: 問題用紙・解答用紙セットでA3 10枚。
○ 不合格: 0人

ステップ…STEP内科第2巻第二版
y.n.…イヤーノート2006
【1】(林純先生)以下の設問について、回答群より選びなさい。
<回答群>
a.(ア)のみ正しい b.(エ)のみ正しい c.(ア)(イ)(ウ)が正しい
d.全て正しい e.全て誤っている
 
2006卒試に類似多数あり。
1.コレラについて、正しい記述の組み合わせを選べ。
(ア)コレラに感染すると米のとぎ汁様下痢をきたす。
(イ)胃切除者ではコレラに感染すると重症化する。
(ウ)ペストはノミにより感染するが、空気感染もある。
(エ)ペストはペスト菌の内毒素による出血傾向が症状としてみられる。
 
【解答】a?
(ア)○ 水様性下痢を呈する。
(イ)× 選択肢より
(ウ)× 感染動物との接触、蚤の刺咬による感染、肺ペスト患者からの飛沫感染
(エ)×? ペスト菌の内毒素による出血壊死性病変により、皮下出血斑として手足は黒くなる。

2.マラリアについて、正しい記述の組み合わせを選べ。
(ア)四日熱マラリアは感染期間が数年におよぶことがある。
(イ)熱帯熱マラリアは赤血球感染率は1〜2%である。
(ウ)熱帯熱マラリアでは悪寒・戦慄が激しい。
(エ)メスのコガタアカイエカの媒介により感染する。
 
【解答】a?(ステップp159)
(ア)○ 増殖スピードが遅いため。
(イ)× 熱帯熱マラリア原虫はどの赤血球にも無差別に侵入するので、感染率は高い。他のマラリアでは赤血球の成熟度で感染するかどうかが決まるので、1〜2%である。
(ウ)×? 熱帯熱マラリアに限らない。
(エ)× ハマダラカが媒介する。

3.インフルエンザについて、正しい記述の組み合わせを選べ。
(ア)ノイラミニダーゼ作用はウイルスの脱殻を促進する。
(イ)すべてのインフルエンザウイルスのreservoirはブタと考えられている。
(ウ)インフルエンザB型に抗原変異が著明である。
(エ)インフルエンザB型はA型に比較して重症化する。

【解答】e (y.n.I58、wikipediaインフルエンザウイルスの項)
(ア)× 脱殻に働くのはM2蛋白である。感染した細胞からウイルス粒子を遊離させるために働くのがノイラミニダーゼ。
(イ)× A型は人・鳥・豚の人畜共通感染症である。BとCは人のみ。
(ウ)× B型は変異しにくい。A>B>Cの順に変異しやすい。
(エ)× A>B>Cの順に免疫が利きにくい。つまり、この順に重症化しやすい。


4.デング出血熱について、正しい記述の組み合わせを選べ。
(ア)フィロウイルスによる感染症である。
(イ)コガタアカイエカから感染する。
(ウ)ヒトからヒトの感染もある。
(エ)デング・ショック症候群ではヘマトクリットの上昇が見られる。

【解答】b(STEP128)
(ア)× フラビウイルス科である。
(イ)× ネッタイシマカが媒介する
(ウ)× 人から人にはうつらない。
(エ)○ デング出血熱にショックを伴う例を指す。デング出血熱の病態であるヘマトクリット上昇は存在する。


5.新興感染症について、正しい記述の組み合わせを選べ。
(ア)西ナイル熱は蚊とトリによってウイルスが媒介され、蚊から感染する。
(イ)ニパ脳炎はコウモリとブタによってウイルスが媒介されブタから感染する。
(ウ)クリミア・コンゴ出血熱はマダニからウイルスに感染する。
(エ)SARSは空気感染のみで拡大した。

【解答】c (STEPp129)
(ア)○ 蚊と鳥のサイクルを営んでおり、蚊が人を刺せば人に感染する。
(イ)○ コウモリがもともと持っていたものが豚に感染。糞尿や鼻汁の接触により人に感染。
(ウ)○ ウイルスを保有するマダニに咬まれると感染する。
(エ)× 飛沫感染


6.持続感染症について、正しい記述の組み合わせを選べ。
(ア)EBVは主として経口感染である。
(イ)肝細胞癌の大部分はHBVおよびHCVの持続感染者から発生する。
(ウ)ヘリコバクター・ピロリ感染は胃癌と関連している。
(エ)HTLV-1はCD8陽性細胞に感染し、白血病を起こす。

【解答】c
(ア)○ 唾液による経口感染。
(イ)○ HCVが75%、HBVが15%である。
(ウ)○ 胃癌との関連性が示されている
(エ)× CD4陽性T細胞に感染する。(STEPp145)


7.院内感染対策について、正しい記述の組み合わせを選べ。
(ア)空気予防策が必要な感染症は、流行性耳下腺炎・風疹・結核である。
(イ)飛沫予防策では病室は周囲の区域に対して陰圧に設定する。
(ウ)接触予防策では病室内のスリッパは専用とする。
(エ)標準予防策は血中ウイルス感染や感染力の強い病原微生物に応用される。

【解答】b
(ア)× 流行性耳下腺炎・風疹ではなく、水痘帯状疱疹ウイルス・麻疹である。
(イ)× 空気感染の予防である。飛沫感染なら1m以上はなれるか、マスクを着用する。
(ウ)× 手洗いの励行などのほうがよい?
(エ)○? 標準予防策というのは、手洗いや手袋、マスク・ガウンなどのバリア、器具類、リネン類、患者配置と移送、などによって構成される。これらは、血中ウイルス感染や感染力の強い病原微生物でも必要かと思われる。


8.院内感染について、正しい記述の組み合わせを選べ。
(ア)手掌での細菌の増殖は20分で2倍である。
(イ)手洗いの方法としては、最初に石鹸を手にぬり、次に水で洗い流すのがよい。
(ウ)手掌の常在菌としてはレンサ球菌がある。
(エ)院内感染対策上重要な細菌は、MRSAやVREなどの多剤耐性菌のみである。

【解答】e
(ア)×?
(イ)×? 水で泡立ててから洗い流すのでは?
(ウ)× 連鎖球菌は口腔・鼻咽頭常在菌
(エ)× 日和見感染などもこわいです。


9.院内感染について、正しい記述の組み合わせを選べ。
(ア)針刺し事故で、本邦で最も多い医療行為としては注射時である。
(イ)院内感染対策は医療経済的に負担が大きい。
(ウ)HBV、HCV、HIV、HTLT-1のなかでHIVが最も感染力が強い血液由来ウイルスである。
(エ)院内感染の対策をたてる上で、サーベイランスは重要である。

【解答】b?
(ア)×? リキャップ時ではなかったかと思います。
(イ)×? 院内感染が発生するよりコストは下がるんじゃないでしょうか…?
(ウ)× HBVとHCVのほうが強い。
(エ)○ 院内感染発生が報告され、分析され、その結果がフィードバックされること。「疾患監視システム」


10.人獣共通感染症について、正しい記述の組み合わせを選べ。
(ア)出血性黄疸レストスピラ病はネズミの排泄物からの感染が多い。
(イ)慢性蕁麻疹の原因の一つに犬回虫がある。
(ウ)生のモズクガニを摂取すると気胸を起こすことがある。
(エ)マスの刺身の接触で体重減少をきたすことがある。

【解答】
(ア)○ y.n.H55 ねずみの排泄物で汚染された土壌。
(イ)× y.n.H86 犬回虫が人にかかると内臓に移行し、肝腫大などを起こすか、眼症状を起こす。
(ウ)× y.n.H91 肺吸虫症のうち、モズクガニはウェステルマン肺吸虫を持つため、気胸はない。サワガニなら宮崎肺吸虫をもつので気胸を起こす。
(エ)× y.n.H92 サケ・マスの生食による日本海列島条虫症は軽症のため、体重減少はきたさない。


【2】<抗菌薬・抗ウイルス薬  (担当:村田昌之)>以下の設問について、解答群より選びなさい。

(解答群)
a. (ア)(イ)が正しい
b. (ア)(イ)(ウ)が正しい
c. (ア)(イ)(エ)が正しい
d. (ア)(ウ)(エ)が正しい
e.  全て正しい

…よく考えると分かりますけど、この解答群より、(ア)は絶対正しいです。
1. 抗菌薬の特徴について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア)ペニシリンやセフェム系薬であるβ-ラクタム薬は細胞壁を持つ細菌に有効である。
(イ)β-ラクタム薬は、細胞内寄生菌や細胞壁を持たない細菌(非定型菌)には無効である。
(ウ)マクロライド系やフルオロキノロン系抗菌薬は、細胞内寄生菌や細胞壁を持たない細菌(非定型菌)に有効である。
(エ)マクロライド系やフルオロキノロン系抗菌薬には、薬物相互作用をきたす薬剤がある。

【解答】e (y.n.H26 STEPp28〜)
(ア)○ 細胞壁の代謝を阻害しますので。
(イ)○? 細胞壁がないならどうしようもないです。
(ウ)○ 蛋白合成阻害なので、非定型菌にも有効です。
(エ)○ CYP3A4といった肝臓の薬物代謝酵素の阻害作用のため、併用するとよろしくない薬剤は多いです。


2. β-ラクタム薬について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア)ペニシリン系、セフェム系、モノバクタム系、カルバペネム系薬が含まれる。
(イ)静菌的抗菌薬である。
(ウ)比較的安全性が高い。
(エ)細菌のβ-ラクタマーゼ産生は、β-ラクタム薬耐性化の原因として重要である。

【解答】d (y.n.H26 STEPp28〜)
(ア)○ 全てβラクタム薬です。
(イ)× 殺菌的抗菌薬です。細胞壁が完成できないので、細胞質構成成分が流出し、死滅します。
(ウ)○ 人間は細胞壁を持たないので、大きな副作用はありません。
(エ)○ β―ラクタマーゼによって、薬効を失ってしまいます。


3. 抗菌薬について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア)ペニシリン系抗菌薬は、グラム陽性菌に高い抗菌活性を持つ。
(イ)セフェム系抗菌薬は、妊婦にも比較的安全に使用できる。
(ウ)第3、4世代セフェム系およびカルバペネム系抗菌薬を使用する際は、耐性菌や真菌の出現、菌交代現象に注意が必要である。
(エ)β-ラクタム薬は、主に腎臓から排泄される。

【解答】e (y.n.H26〜 STEPp28〜)
(ア)○ むしろ、グラム陽性菌にしか効かないというスペクトルの狭さ。
(イ)○ セフェム薬で問題になるのは、アレルギー反応。
(ウ)○ 第3世代の乱用によってMRSAが台頭た。
(エ)○ 一部胆汁排泄型もあります(セフピラミドなど)が、腎で排泄され、尿中に高濃度に移行します。


4. 抗菌薬について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア)クリンダマイシンは、嫌気性菌に有効である。
(イ)カリニ肺炎の治療には、ST合剤(スルファメトキサゾール/トリメトプリム)を使用する。
(ウ)アンフォテリシンBは抗真菌薬の一つである。
(エ)アンフォテリシンBの副作用には、腎毒性がある。

【解答】e (y.n.H26〜 STEPp28〜)
(ア)○ テトラサイクリン系であり、嫌気性菌にも有効。
(イ)○ カリニ肺炎はST合剤のよい適応である。
(ウ)○ 深在精真菌症に用いられます。
(エ)○ 尿細管管腔膜障害によりH+のback diffusionが起こり遠位尿細管性アシドーシスを起こすらしい。

5. グリコペプチド系抗菌薬(バンコマイシン、テイコプラニン)について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア)MRSA感染症に対して使用する。
(イ)表皮ブドウ球菌などのメチシリン耐性コアグラーゼ陰性黄色ブドウ球菌や腸球菌感染症にも有効である。
(ウ)偽膜性大腸炎(Clostridium difficle関連腸炎)の治療には、バンコマイシンの点滴が有効である。
(エ)副作用として腎毒性がある。

【解答】c (y.n.H26〜 STEPp28〜)
(ア)○ ほかに偽膜性大腸炎など
(イ)○? MRSE(メチシリン耐性表皮ブドウ球菌)の事だと思いますが、VCMは使用します。
(ウ)×? 経口投与とある。(ynA59)
(エ)○ 腎毒性が強い。

6. 薬物血中モニタリング(TDM ; Therapeutic Drug Monitoring)が必要な抗菌薬について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア)グリコペプチド系抗菌薬(バンコマイシン、テイコプラニン)
(イ)アミノグリコシド系抗菌薬
(ウ)ペニシリン系抗菌薬
(エ)セフェム系抗菌薬

【解答】a (y.n.H26〜 STEPp28〜、NEW薬理学p620)
(ア)○ 腎毒性が強いので必要。
(イ)○ 安全域が狭い。
(ウ)× 気をつけなければいけないのはアナフィラキシーショック。
(エ)× 同上。


7. 適切な抗菌薬使用について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア)抗菌薬使用前には必要な培養検査を行うべきである。
(イ)可能な限り原因菌の推定を行うべきである。
(ウ)使用する際は、投与量、投与回数、投与期間を検討すべきである。
(エ)ウイルス性上気道炎(風邪)には抗菌薬を使用した方がよい。

【解答】b
(ア)○ 当然
(イ)○ むやみやたらに投与してはいけません。
(ウ)○ これも当然ですね。
(エ)× ウイルス性なので抗ウイルス薬を使いましょう。


8. 抗ウイルス薬について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア)単純ヘルペスウイルス感染症である口唇ヘルペスや水痘帯状疱疹ウイルス感染症である帯状疱疹には、アシクロビルが使用される。
(イ)サイトメガロウイルス感染症には、ガンシクロビルが使用される。
(ウ)抗インフルエンザウイルス薬であるノイラミニダーゼ阻害薬(オセルタミビル、ザナミビル)は、A型インフルエンザ、B型インフルエンザ共に有効である。
(エ)抗インフルエンザウイルス薬は、インフルエンザ発症48時間以内に開始することで有熱期間の短縮が期待できる。

【解答】e?
(ア)○ 単純ヘルペスウイルスやVZVにはアシクロビル
(イ)○ ynH67、ガンシクロビルを用いる。
(ウ)○ STEPp119、C型では有効性が認められていません。
(エ)○? ynI59、特に36時間以内で有病期間の短縮が期待できる。有熱期間も短縮される?


9. 抗ウイルス薬について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア)B型肝炎の治療には、B型肝炎ウイルスの逆転写酵素を阻害するラミブジンが使用されている。
(イ)ラミブジン使用中のB型肝炎患者において、ラミブジンの耐性化は認められない。
(ウ)C型慢性肝炎の治療として、ペグインターフェロンにリバビリンを併用することで高い治療効果を期待できるようになった。
(エ)C型肝炎の治療薬として、リバビリン単独療法は効果が期待できない。

【解答】d
(ア)○ ynB96、そのとおり
(イ)× ynB96、耐性株が出現しやすい。
(ウ)○ PEG-IFN+リバビリンにより、ウイルス排除率は上がった。
(エ)○ あくまでメインはIFN。


10. 後天性免疫不全ウイルス(HIV)感染症の治療について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア)CD4陽性リンパ球数が200/mm3以下となれば抗HIV療法を開始する。
(イ)抗HIV療法の目標は、血中ウイルス量を最大限かつ長期にわたって検出限界以下に抑え続けること、免疫能を回復・維持すること、生活の質を改善すること、HIV関連疾患及び死亡を減らすこと、である。
(ウ)現在多剤併用によるHAART(Highly Active Anti-Retroviral Therapy)がHIV感染症治療の基本である。
(エ)服薬状況が悪くなると、薬剤耐性化の可能性が高くなる。

【解答】e (ynH73 STEPp145)
(ア)○ こうなると、特徴的合併症がおこる。
(イ)○ 抗ウイルス薬を用いてもHIV潜伏感染細胞が残存することと、耐性株の出現しやすさ。
(ウ)○ ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬2剤+プロテアーゼ阻害薬を用いる。
(エ)○ 服薬の中断によって、持続的なウイルスの増殖を可能にするため、耐性株を増殖しやすくさせるそうです。


【3】<消化器感染症 (担当:古庄)>
ほとんど2005年卒試そのままです。

1) 細菌性食中毒について正しいものを2つ選びなさい。
1. 細菌性食中毒は、発症様式の違いによって、感染型、毒素型、混合型(中間型)に分類される。
2. 食中毒の3大起炎菌は、腸炎ビブリオ、カンピロバクター、サルモネラである。
3. 初診時は原因菌が不明であるため、抗生物質にニューキノロン系薬やホスホマイシンが使用されることはない。
4. 毒素型食中毒は、食品の加熱処理により多くは予防可能である。

【解答】1、2
1○ ynK2
2? 選択肢より○だが、カンピロバクターより、黄色ブドウ球菌や大腸菌のほうが多い?
3× 腸管出血性大腸菌などは、感染初期の3日で著効するため、ホスホマイシンが第一選択である。
4× 黄色ブドウ球菌が産生するエンテロトキシンなど耐熱性。


2) ヘリコバクターピロリ感染症について正しいものを3つ選びなさい。
1. 本菌は胃十二指腸潰瘍との関連が報告されるが、生検組織から検出されることはない。
2. 本菌感染の有無の診断には尿素呼気テスト、血清抗体測定など非侵襲的方法がある。
3. 一般に、加齢とともに本菌感染率は低下する。
4. 胃癌において、疫学的な研究から本菌感染により慢性萎縮性胃炎が胃前庭部に発生し、長い年月にわたって炎症が続くことが胃癌発生の危険因子になるとされている。
5. 本菌陽性の消化性潰瘍については、制酸薬と抗菌薬の併用療法が薦められている。

【解答】2,4,5(y.nA30〜31)
1× 分離培養で高率に検出されます。
2○ 生体に無害です。
3× 高齢の方ほど、昔の良好でない衛生状況下で生活された可能性が高いため。
4○
5○ PPIと抗菌剤2剤の3剤併用療法。

3) 胃アニサキス症について正しいものを3つ選びなさい。
1. 刺身、すし、ばってら、しめサバなど生食後、数日して胃痛、悪心・嘔吐などを呈することが多い。
2. 胃アニサキス症が疑われた場合は、速やかに胃透視検査を行い、虫体の証明をする。
3. 胃粘膜は、浮腫状に隆起し、出血斑などを伴った粘膜にアニサキス幼虫が刺入しつつある所見が観察される。
4. 鑑別疾患としては、消化管穿孔、イレウス、急性虫垂炎などの急性腹症などがある。
5. 治療は、内視鏡的に病変部を摘出する方が望ましい。

【解答】3、4、5(y.nH90)
1× 胃アニサキス症は4〜8時間で発症する。腸アニサキス症なら数日もありうる。
2× 消化管内視鏡検査を行います。
3○ そのとおり。
4○ このような誤診で開腹手術が行われてしまいます。
5○ 腸アニサキス症なら保存的療法。

4) 腸管出血性大腸菌について誤っているものを1つ選びなさい。
1. 腸管出血性大腸菌感染症は、Vero細胞に致死的に働くVero毒素を産生する。
2. 腸管出血性大腸菌感染症の主症状は、血便と激しい腹痛である。
3. 感染初期は補液のみの対症療法に徹し、決して抗生物質の投与は行わない。
4. 血便を訴えて数日後に溶血性尿毒症症候群や脳症を続発することがある。

【解答】3 (y.nK6)
1○ Vero細胞とはアフリカミドリザルの腎上皮由来の培養細胞。
2○ 水溶性下痢に始まり、水溶性血便・はげしい腹痛を主訴とします。
3× 感染初期の3日で著効する。また、HUSの発症率も下がる。
4○ 約10%に合併。 敗血症や腸管穿孔は合併しない。


5) ウイルス性肝炎について正しいものを1つ選びなさい。
1. A型肝炎は高率に慢性化する。
2. B型肝炎において性行為は重要な感染経路である。
3. C型肝炎は高率に慢性化するが、原発性肝臓癌の主因ではない。
4. C型慢性肝炎の抗ウイルス療法にはラミブジンが使用される。

【解答】2
1× C型以外は高率な慢性化は無い。
2○ 血液と性行為による感染。Cは血液感染。
3× HCCの8割はHCV由来
4× ラミブジンはHBVです。

【4】<中毒 (担当:第2内科 鶴屋和彦)>  各4点、計20点[授業プリントが役立ちます。]
1) 中毒と解毒剤の組合せで正しいのはどれか。
1. 青酸中毒 - 亜硝酸・チオ硫酸
2. 有機リン中毒 - PAM
3. バルビツール酸系薬剤中毒 - フルマゼニル
4. アスピリン中毒 - Nアセチルシスティン
5. ヒ素中毒 - BAL
a)1,2,3 b)1,2,5 c)1,4,5 d)2,3,4 e)3,4,5

【解答】b)
1○ y.nK33 亜硝酸アミル→チオ硫酸ナトリウムの順に投与。
2○ y.nK36 PAM(Pralidoxime methiodide)やアトロピンを用いる。
3× NEW薬理p319、ベンゾジアゼピン誘導体による過鎮静や呼吸抑制に用いられる。
4× N-アセチルシステインが著効するのはアセトアミノフェン中毒。
5○ ynK28、BAL(British Anti-Lewisite)を筋注します。


2) 縮瞳が認められる中毒はどれか。
1.シアン 2.三環系抗うつ薬 3.バルビツール酸系薬剤 4.有機リン 5.モルヒネ
a)1,2,3 b)1,2,5 c)1,4,5 d)2,3,4 e)3,4,5

【解答】e)?
1×? 直接的な作用の有無は不明ですが、痙攣など起こるので散瞳するのでは? 
2× ynK15 散瞳する
3○? 抗痙攣薬なので縮瞳するんじゃないでしょうか?
4○ ynK36 ムスカリン様作用によって縮瞳する。
5○ ynK16 副交感神経亢進によって縮瞳する。


3) 急性一酸化炭素中毒で正しいのはどれか。
1. CO-Hb 50%前後で意識が混濁する。
2. 一酸化炭素のHbとの親和性は酸素の約250倍である。
3. 高圧酸素療法の適応である。
4. チアノーゼが発現する。
5. プロパンガス中毒は、混在する一酸化炭素によって起こる。
a)1,2,3 b)1,2,5 c)1,4,5 d)2,3,4 e)3,4,5

【解答】a) (ynK32)
1○ 50%を越えると昏睡し、意識消失は60%以上
2○ そのとおり
3○ 重症例では新鮮血輸血をおこなう。
4× チアノーゼは出現せず、指尖や粘膜は鮮紅色を呈する。
5× プロパンガス自体で起きる。低濃度でも眩暈、吐き気、麻酔作用がおきる。


4) 正しい組合せはどれか。
1. メチルアルコール中毒 - 失明
2. 有機水銀中毒 - 腎尿細管障害
3. シンナー中毒 - 尿中フェノール増加
4. 鉛中毒 - とう骨神経麻痺
5. アスピリン中毒 - 代謝性アシドーシス
a)1,2,3 b)1,2,5 c)1,4,5 d)2,3,4 e)3,4,5

【解答】c)
1○ ynK22
2×? ynK26 無機水銀で腎障害。
3×? ynK21 シンナーは主成分がトルエンのため、トルエン中毒により尿中馬尿酸が増える?尿中フェノールはベンゼン中毒で増える?
4○ ynK25 鉛中毒による橈骨神経麻痺(垂れ手)は有名。
5○ ynK17 細胞レベルでの正常なエネルギー産生を阻害し、ケトン体の発生、代謝性アシドーシスを起こす。


5) 正しいのはどれか。
1. フグ中毒は摂取後2時間以内に発症する。
2. パラコート中毒では、摂取直後の血中パラコート濃度は予後と相関しない。
3. 有機リン中毒では、数時間以内に交感神経刺激症状が出現する。
4. アセトアミノフェン中毒では、通常12時間以内に重篤な肝障害が出現する。
5. ヒ素中毒では、曝露後1?2週間で末梢神経障害が出現する。
a)1,2 b)2,3 c)3,4 d)4,5 e)1,5

【解答】e)?
1○? ynK12 潜伏期は30分〜4時間半
2× ynK36 パラコート中毒は摂取量(初期血中濃度)と経過時間とで予後が決まる。
3× 副交感神経刺激症状が起こる。
4× 肝障害は起こるが、すぐには発現しない。重篤な肝障害は5日ほど経過してから起こる。
5○ 遅発障害として多発性ニューロパチーは重要。


【5】(小児科) 注:病原体名、病名は日本語、英語どちらでも可。

問1.次の(   )に入る適切な語句を解答欄に記入せよ。同じ番号が複数ある場合があるので注意すること。

a)(1. )は、細菌性髄膜炎の治療に用いる抗生物質を選択する際に考慮すべき重要なポイントである。(2. )などの第三世代セフェムやクロラムフェニコールが最も良好であり、ABPCなどのペニシリン系がこれに次ぐ。(2. )とABPCは、起炎菌判明までの初期治療薬として併用されることが多い。
b)急性発疹症のうち、最近の外毒素でおこる代表的な疾患は(3. )と(4. )である。(3. )は、粘膜所見として苺舌が特徴的であり、自然治癒傾向を持つが、的確な治療が行われなければ(5. )や(6. )などの臓器合併症を併発することがあり、注意が必要である。本症の治療には通常(7. )が用いられる。
c)母子感染は感染時期により大きく(8. )感染、(9. )感染、(10. )感染の3つに分けられる。(11. )の母子感染は、どの時期にもおこるが、臨床的に問題となるのは、ほぼ(8. )感染に限られる。この場合、新生児期に異常がみられない症例においても、約10%の頻度で後に(12. )、精神発達遅滞などの障害が明らかになるので注意が必要である。(11. )は、(13. )とともに頭蓋内石灰化をきたす代表的な(8. )感染の病原体である。
d)手足口病では原因となるウイルスは(14. )中に3〜5週間排泄される。
e)無菌性髄膜炎の原因として頻度の高いウイルスは(15. )ウイルスとエンテロウイルスである。
f)乳児期早期の(16. )肺炎は、(16. )の(9. )感染によっておこる。本症は、通常発熱を伴わず、末梢白血球像では(17. )増多が見られることが多い。(9. )感染をおこす病原体の多くは、性行為感染症(STD)の病原体としても重要である。
g)血清や髄液の抗(18. )ウイルス抗体価の上昇は、(18. )による遅発性脳炎である(19. )の診断に重要である。Jabbourらは(19. )の
病期を4つに分類した。
h)新生児の遅発性敗血症の原因として最も頻度が高いのは、グラム陽性球菌では(20. )グラム陰性桿菌では(21. )である。
i)細菌性髄膜炎の主な後遺症は、精神運動発達遅滞、(12. )、(22. )である。
j)中枢神経合併症として特に小脳炎をおこしやすい発疹症は、(23. )である。母体が妊娠中に(23. )に罹患した場合、出生した児は(23. )の既往のないまま小児期に(24. )を発症することがある。
k)(25. )は(26. )による急性発疹症である。(26. )は赤芽球系の前駆細胞に好んで感染し、これらの細胞を破壊する。溶血性貧血など赤血球の寿命が短縮している患者が(26. )に感染すると、急激に貧血が進行し、しばしば輸血を必要とする状態となる。これを(27. )と呼ぶ。
l)(28. )の母子感染を予防するために行われている主な対策は、妊婦および生まれた児への抗(28. )薬使用、出生時における児の洗浄、選択的帝王切開、(29. )遮断である。
m)胎盤を通じて胎児に移行する免疫グロブリンはIg(30. )である。
n)小児の肺炎を起こす原因微生物は年齢によって異なっており、6歳以上では(31. )による肺炎が最も多い。
o)百日咳では、白血球のうち(32. )球の増多がみられる。
p)ムンプスの学校出席停止は(33. )までと定められている。
q)歯肉口内炎を認めた場合には、(34. )ウイルスの初感染を疑う。
r)結核の予防接種は(35. )である。6か月未満の小児に対して管針法で接種する。

【解答】(6の中耳炎がちょっとアヤシイです。)
(1)髄液所見 (2)セフォタキシム(Cefotaxime) (3)猩紅熱 (4)NTED(Neonatal TSS-like exanthematous shock syndrome)
(5),(6) 急性糸球体腎炎・中耳炎? (7)ペニシリンG (8)胎内(経胎盤) (9)産道 (10)母乳
(11)サイトメガロウイルス (12)難聴 (13)トキソプラズマ (14)便 (15)ムンプス
(16)クラミジア (17)好酸球 (18)麻疹 (19)SSPE(亜急性硬化性全脳炎) (20)コアグラーゼ陰性ブドウ球菌
(21)エンテロバクター (22)てんかん (23)VZV (24)水痘 (25)伝染性紅斑
(26)ヒトパルボウイルスB19 (27)aplastic crisis (28)HIV (29)母乳 (30)G
(31)マイコプラズマ (32)リンパ (33)耳下腺の腫脹が消失する (34)単純ヘルペス (35)BCG


問2.2.各項目に最も関係が深いものをa〜hの中から1つ選び、記号で答えなさい。
1)サルモネラ感染症     (     )
2)カンピロバクター感染症  (     )
3)腸管出血性大腸菌感染症  (     )
4)ロタウイルス感染症    (     )
5)ノロウイルス感染症    (     )

a.膵炎、無菌性髄膜炎
b.白色水様下痢便、黄疸
c.急性弛緩性麻痺(感染約10日後)
d.貧血、血小板減少、腎機能低下(感染5〜7日後)
e.山水、井戸水の飲水、腸管膜リンパ節炎
f.肝腫大、黄疸
g.カキの生食、糞口感染
h.ミドリガメの飼育、生卵の喫食

 【解答】
 1)h 卵といったらサルモネラです。
 2)c 感染後平均10.5日で発症します。
 3)e 汚染された飲食物や糞便による経口感染
 4)b 30%が白色便を呈します。
 5)g ノロウイルスはカリシウイルスに属しています。

【6】(病理、岩城先生) 2005年卒試及び、4年の時の授業プリントを参考にしてください。
 また、解答にあたり難病情報センターのHPを参考にしました。

1 プリオン(伝達性海綿状脳症の感染因子)として正しいものは?
a 正常型プリオン蛋白の構造変化によって増加する。
b ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)による煮沸が不活性化に有効である。
c ホルマリン液で失活する。
d Proteinase Kにより完全に分解される。
e 紫外線照射で失活する。
1ab 2ae 3bc 4cd 5de

【解答】1
a○ 立体構造に差があり、正常型はαhelixに富み、異常型ではβsheetに富む。
b○ 3%液で5分間煮沸。
c× ホルマリンは無効。
d× プロテアーゼ抵抗性。
e× UV照射は無効。


2 孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病の画像所見として正しいものはどれか?
a 発症時には脳の高度な萎縮は見られない。
b 長期生存した症例ほど、脳萎縮が軽い。
c 海馬の萎縮が高度である。
d 小脳の萎縮は稀である。
e MRIの拡散強調画像で大脳皮質や線条体に高信号領域をみとめる。
1ab 2ae 3bc 4cd 5de

【解答】2 
a○ 萎縮は3期から急速に進む
b× 
c×?
d× 小脳症状も呈する。
e○ 基底核にも高信号域が認められることが多い。


3 変異型クロイツフェルト・ヤコブ病について正しいものはどれか。
a英国で最も多くの症例が発症している。
b初期より痴呆症状が急速に進行し、寝たきりとなる。
cMRIの拡散強調画像で両側の海馬に高信号領域をみとめる。
dアミロイド斑は稀である。
e輸血により感染した症例がある。
1ab 2ae 3bc 4cd 5de

【解答】2
a○ 英国で1996年に報告された。
b× 緩徐に進行する。
c× 両側の視床の枕と背内側核に高信号域を認める。

e○ 血液を介しての伝播の危険性がある。


4 孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病について正しいものはどれか。
a筋力低下で発症する。
b脳に神経原繊維変化が多数みられる。
c日本人の有病率は約10万人に1であるね。
d脳波で周期性同期性放電が特徴的である。
eミオクローヌスがみられる。
1ab 2ae 3bc 4cd 5de

【解答】5
a× 痴呆・ミオクローヌス・失調症状が初発症状
b× 著明な脳萎縮と海綿状変性。
c× 100万人に一人。
d○ PSDは特徴的。
e○ aのとおり


5 ヒトの感染性プリオン病の原因となったものはどれか。
aスクレイピーに罹患した羊の肉
b角膜移植
c脳外科手術におけるヒト乾燥硬膜の移植
d組み換え遺伝子技術により作製された成長ホルモン
e腎臓移植
1ab 2ae 3bc 4cd 5de

【解答】3 
a×? 選択肢より。
b○ 角膜移植で発症した例もあるそうです。
c○ これは知ってますね。
d×? あったら多分ニュースになってる。
e×? 選択肢より。


6 ゲルストマン・ストロイスラー・シャンカー病について誤っているものはどれか。
a常染色体優性遺伝を示す
bプリオン蛋白遺伝子のコドン102の点変異がある
c孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病よりも経過が緩やかである
d小脳失調はまれである
e脳に老人斑が多数見られる
1ab 2ae 3bc 4cd 5de

【解答】b○d×e○が堅いので4かな?
a×? 遺伝性なのは間違いないですが、常優とまで書いているのは見当たりませんでした。また、遺伝子異常を持つヒトが必ずしも発症するかどうかは明らかでないそうです。
b○ そのとおり。
c○? 数ヶ月で無動性無言状態になり1〜2年で死亡する孤発性CJDよりは、5〜10年の経過をたどるGSSのほうが緩徐?
d× 小脳失調がメインの症状
e○ 2005卒試岩城先生担当分【1】の選択肢4より。


7 正しいものはどれか。
aプリオン蛋白のノックアウトマウスは感染材料を接種してもプリオン病は発症しない
bKuruは遺伝性プリオン病である
c日本では羊のスクレイピィの発症はないぞ
d日本では変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の患者発生はない
e米国ではシカの慢性消耗病が流行している
1ab 2ae 3bc 4cd 5de

【解答】2
a○ 完全ノックアウトマウスでは発症しない。
b× 遺伝性ではなく食人の儀式による。
c× 昭和59年に北海道で発生。
d× 
e○? 選択肢より


8. 正しいものはどれか
(a)クリプトコッカス症は中枢神経系についで肺に多い。
(b)進行性多巣性白質脳症は麻疹ウイルスによる。
(c)ポリオウイルスは脊髄前角細胞を傷害する。
(d)ムコール症は糖尿病性ケトアシドーシス患者に生じやすい。
(e)成人T細胞性白血病ウイルスによるミエロパチーではウイルス抗体価は低い。
  1(a)(b) 2(a)(e) 3(b)(c) 4(c)(d) 5(d)(e)

【解答】4
a× 肺>髄膜炎の順に多い。
b× ynJ134 JCウイルスによる。
c○ ynJ70
d○ ynJ53糖尿病患者に続発することが多い
e× 患者脳脊髄液及び血清中からしばしば高値のHTLV-1抗体が検出される。


9. 正しいものはどれか
(a)トキソプラズマはイヌが固有宿主である。
(b)HIV脳症は大脳皮質の病変が大脳白質より強い。
(c)細菌性髄膜炎は一般に予後良好である。
(d)結核菌は乾燥に強い。
(e)単純ヘルペス脳炎の好発部位は側頭葉である。
  1(a)(b) 2(a)(e) 3(b)(c) 4(c)(d) 5(d)(e)

【解答】5
a× ynH84 ネコが固有宿主
b× 白質がメインとなる。
c× 結核性・細菌性は予後不良。無菌性は予後良好。
d○
e○ 壊死を起こす。


10. ウエストナイルウイルス感染症について誤っているものはどれか。
(a)蚊に刺されないようにすることが予防となる。
(b)カラスなど鳥類は感染しても発症しない。
(c)有効なワクチンが開発されている。
(d)脳炎患者はしばしば筋力低下を示す。
(e)ウイルス系統樹では日本脳炎ウイルスに近い。
  1(a)(b) 2(a)(e) 3(b)(c) 4(c)(d) 5(d)(e)

【解答】
a○ 主に蚊によって媒介される。
b× 死亡することもある。
c× 対症療法のみです。
d○ 
e○

【7】(?)
1.Standard Precautions(広義のUniversal Precautions)の概念を述べよ。(2点)

 「患者の血液・体液や患者から分泌排泄されるすべての湿性物質(尿・痰・便・膿)は感染症のおそれがある」とみなして対応する方法。

2.以下の感染症の主な感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染のうちどれか。丸をつけよ。(1点)
     インフルエンザ    空気   飛沫   接触
     結核         空気   飛沫   接触
     MRSA        空気   飛沫   接触

【解】インフルエンザ:飛沫感染  結核:空気感染  MRSA:接触感染
 
3.空気感染する感染症をもつ患者には、スタンダードプレコーション以外にどのような対策が必要か。(1点)
 【解】頻回の換気と、濾過器の使用、陰圧換気の部屋に隔離するなど。

4.針刺し事故を起こした場合、直ちに行うべき対応を述べよ。(1点)
【解】針刺し部の血液を搾り出しながら直ちに水洗いする。暴露部の粘膜、皮膚を直ちに水洗いする。

5.以下の定義をそれぞれ述べよ。(2点)
   滅菌とは:
   消毒とは:

  【解】
<滅菌>「病原体・非病原体を問わずすべての微生物を死滅、または除去すること」 
<消毒>「病原性微生物を死滅、または除去させて感染の危険をなくすこと」


6.滅菌法に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選べ。(1点)
(1)高圧蒸気滅菌は短時間で処理量が多い上に毒性・環境汚染がないため頻用される滅菌法であるが、高温になるため耐熱性のない器具には使用できない。
(2)エチレンオキサイドガス滅菌は低温であるので耐熱性のない器具に使用できるが、毒性のあるガスを使用するため、その使用は他の滅菌法が適用できないものに限定されてきている。
(3)プラズマ滅菌は低温かつ短時間で毒性もないため第一選択の滅菌法である。

【解】
(1)(2)はその通り。(3)は「過酸化水素プラズマ滅菌は現在、その有効性と限度が評価され始めており、将来部分的にETOに置き換わるだろう」とのことなので、×でしょう。


7.消毒薬に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選べ。(1点)
(1)ポピンヨード(イソジンRなど)は芽胞を除く全ての微生物に有効であるので、手術野の皮膚や粘膜の消毒の他、手術器具の消毒にも用いられる。
(2)消毒用エタノールは芽胞を除く広範囲な抗微生物スペクトルを示し、速効性であるので、広く皮膚および器具の消毒に使用される。ウイルス一般にも有効であるが、B型肝炎には無効であるとされている。
(3)クロルヘキシジン(ヒビテンRなど)は芽胞、結核菌、ウイルスに効果が無いが、皮膚親和性がよく殺菌効果が持続するため、広く皮膚消毒に使用される。
 
 【解】どれもスペクトルでは間違ったことは言ってないです。ただ手術器具の消毒にヨード使うってのが聞いた覚えが無いので、暫定的に(1)を推しておきます。

8.CDCの手術部位感染防止ガイドラインに関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選べ。(1点)
(1)遠隔部位の感染は手術部位感染の原因となるため、予定手術はできるだけその感染症が治癒するまで待つ。
(2)体毛は消毒の邪魔になり感染の原因となるため、剃刀を使ってできるだけ除去しておく。
(3)糖尿病患者は血糖値を適切に管理し、周術期を通して高血糖を回避する。
(4)喫煙は手術部位感染の危険因子であるので、予定手術の少なくとも30日間は禁煙を指導する。

【解答】(2)  http://hica.jp/reference/cdcssi.pdfの32ページぐらいを参照しちゃってください。
(1)○
(2)× 剃刀による剃毛は、優位にSSI(手術部位感染)の危険性を増加させる。
(3)○
(4)○

【8】(細菌・真菌感染症 担当:下野信行)
1.次の文章の中で正しいものには(   )に ○ 、まちがったものには(   )に × をつけよ。

(解答作成の便宜上、括弧内に番号をいれ、番号ごとに○×をつけています。ご了承ください。)

(1)肺炎を疑う患者において、喀痰培養と同時に血液培養を行うのは重要で、肺炎の起炎菌の中では、肺炎球菌の検出率が最も高い。
(2)細菌感染の際の起炎菌の分離にあたって、喀痰や尿などは常在菌の混入を少なくして採取することが重要で、喀痰はうがいをした後、喀出してもらうことが大事である。
(3)膿汁をグラム染色してグラム陰性の桿菌を多数認めたにもかかわらず、培養検査が陰性のときには偏性嫌気性菌の関与を考えてみる必要がある。
(4)院内では薬剤耐性菌が増加しているが市中肺炎の起炎菌である肺炎球菌の耐性はペニシリン系に強く、セフェム系には少ない。
(5)A群溶血連鎖球菌は溶血連鎖球菌の中では最も病原性が高く、人食いバクテリアと呼ばれる劇症型を呈することがある。
(6)喀痰をグラム染色して、グラム陰性双球菌をみとめた。まず肺炎球菌を念頭におくべき。
(7)黄色ブドウ球菌はコアクラーゼが陰性で、病原性が強く、化膿性疾患をはじめとして、骨髄炎などをひき起こす。
(8)黄色ブドウ球菌はメチシリン耐性のMRSAが増加してきているが、一方、表皮ブドウ球菌では、ほとんどがメチシリン感受性である。
(9)腸球菌は腸内の常在菌の一つであるが、抗菌薬に対する自然耐性の強い細菌であり、最近ではバンコマイシンに耐性であるVREが問題となっている。
(10)グラム陽性菌の一つであるClostridium difficileは嫌気性菌の一つで、抗生物質の投与が引き金となることが多い。治療としては輸液とまずは抗生物質の中止であるが、改善しないときにはバンコマイシンの点滴投与が必要となる。
(11)病原大腸菌の中には、腸管毒素性大腸菌、腸管出血性大腸菌などがある。特に腸管毒素性大腸菌はVT1,VT2などの毒素を産生することによって、血便、溶血性尿毒症性症候群を呈する。
(12)赤痢菌はA〜D群に分類されるが、わが国で最も患者数の多いのはD群で、比較的症状は軽いものが多い。
(13)腸チフスの潜伏期間は、約二週間で、国内発生は少ない。便培養からの検出に引き続き、後期には血液培養から菌が生えることも多い。
(14)サルモネラ感染症は胃腸炎を生じるものが多いが、なかには菌血症を呈するものもあり、腸管感染症としては比較的重症である。排菌期間も他の腸管病原菌に比べると比較的長い。
(15)腸チフスの主な症状は、発熱、頻脈、下痢、意識障害である。
(16)セラチア感染症は院内感染、日和見感染として発症することが多いが、尿路感染症、敗血症、腹膜炎などを引き起こす。留置カテーテル、血管カテーテルなどの器具が、汚染するのに気をつけなければならない。
(17)コレラの症状は水溶性下痢、嘔吐などに伴う脱水が主症状であり、治療としてはペニシリン系の抗生物質投与が重要である。
(18)緑膿菌をはじめとするブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌は環境に広く分布し、弱毒菌であるが薬剤に耐性であるのが特徴である。
(19)レジオネラ菌はクーリングタワーの水の中や24時間風呂の中での繁殖により感染することで知られ、細胞内寄生菌でペニシリン薬が第一選択薬である。
(20)侵襲性肺アスペルギルス症は易感染宿主に発症し、進行が早く致死的である。確定診断するのは難しく、その前に治療を優先しなければならないことが多い。
(21)カンジダ菌血症の発症のリスクとして、易感染宿主に広域抗生物質を使用していることがリスクファクターとなる。
(22)クリプトコッカス症は外来性真菌であり、親和性の強い臓器は肺と肝臓であり、中枢神経や腎臓には少ない。
(23)カリニ肺炎は日和見感染症の一つで急速に進行する呼吸困難、著名な低酸素血症、両側肺門から肺野に広がるスリガラス様陰影が特徴とされる。

【解答】
(1)○ 市中肺炎は細菌性か非定型性かを鑑別する必要がある。
(2)○ 文章どおり。
(3)○ 偏性嫌気性菌とは所謂嫌気性菌のことで、酸素下では発育できない細菌を指す。(無酸素下で増殖できるが、酸素下だと増殖スピードが速くなるのを通性嫌気性菌という。一般細菌の大部分がこれ。)
(4)× むしろ、ペニシリンGが第一選択となる。セフェム系も効く。
(5)○ 劇症型A群連鎖球菌感染症を人食いバクテリア症と呼ぶことがある。
(6)× 肺炎球菌はグラム陽性球菌です。グラム陰性双球菌は髄膜炎菌など。
(7)× 黄色ブドウ球菌はコアグラーゼ陽性。敗血症、肺炎、腸炎、骨髄炎を引き起こす。
(8)× MRSE(メチシリン耐性表皮ブドウ球菌)も問題となっている。
(9)○ VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)が、易感染性患者において問題になっている。
(10)○ 偽膜性腸炎の診断のため、嫌気性培養。抗生物質中断で大体が開腹する。
(11)× 後半の記述は腸管出血性大腸菌のことである(VTはベロ毒素のこと)。腸管毒素(原)性大腸菌はコレラ毒素に類似した毒素を産生し、コレラ様の激しい下痢を起こす。
(12)○ D群が7〜8割。B.Dは毒素が弱い。もっとも強いA型は最近ではみかけない。
(13)× 前半は正しい。一週目が血液から菌が証明され、二週目に便・尿から菌が検出される。
(14)×? 小児や老人で敗血症を来たす場合もあるが、致命率は1%以下であり、腸管感染症としては軽症である。
(15)× 高熱でも比較的徐脈である。他は正しい。さらにバラ疹と呼ばれる皮疹が出る。
(16)○? 腹膜炎を引き起こすかどうかは定かではありませんでしたが、他は正しいです。
(17)× 症状は正しいですが、治療は、テトラサイクリン系・最近ではニューキノロン系を用いる。
(18)○ 莢膜などによる薬剤耐性のため、弱毒性だが代表的な院内感染の起炎菌となる。
(19)× 治療はマクロライド系とリファンピシン、またはニューキノロン系を用いる。
(20)○ アムホテリシンBの点滴静注。
(21)○ 好中球不全時に発症。
(22)× 肺炎が最も多いが、次は髄膜炎の頻度が高い。
(23)○ 病初期から低酸素血症をきたし、酸素吸入しても改善は困難。

2.
症例は、31才 女性。主訴は発熱。現病歴としては、平成13年4月2日ころより、38℃台の発熱、咳そう、咽頭痛が発現した。近医を受診し、抗生物質を処方されて内服。一旦改善するも、発熱時には解熱剤を服用していた。4月28日、なかなか完全に解熱しないために当院内科を受診した。外来での現症は、身長 160.2cm、体重 48.7kg、体温 37.5℃、脈拍84/min、血圧 128/78mmHg。眼瞼結膜に貧血認めず、眼球結膜に黄疸を認めない。咽頭に発赤はなく、扁桃の腫大も認めない。胸部では、呼吸音に異常なく、心音は、S1→S2→S3(−)S4(−)、pansystolic murmur Lev.W/Y max at LSB4 であった。腹部は平坦、軟で圧痛は認めなかった。四肢に浮腫は認めなかった。

問:発熱の原因として、感染症以外の疾患も考えられるが、ここでは感染症に限ることにする。何を考え、どのようにして検査をすすめていくか述べなさい。(5)

【解】かなり自信がありませんが・・・。
@38度台の発熱・乾性咳嗽・咽頭痛があり、抗生物質で一時的に改善した。
A現在、咽頭痛は無い。胸部で呼吸音に異常が無い。貧血・黄疸なし。
B第4肋骨間左縁で汎収縮期雑音がある。
以上の状況。BからVSDが考えられ、感染性心内膜炎による発熱が疑われる。そうすると、誘引となる何らかの検査があった可能性があるので、詳しく問診を行う。血算・生化学・血液培養をオーダーし、原因菌を突き止める。また、心エコーを行い、心雑音の原因を突き止める。

 (注釈:汎収縮期雑音がどうしても気に掛かったので・・・。ただ「過去心雑音を指摘されたことがある」などの記述が無いのでイマイチかんぐりすぎという気もしないでもないですが。全然違う!っていうひとはどうか訂正してください。)

【9】(呼吸器感染症 担当:村田昌之)

 以下の設問について、解答群より選びなさい。
  (解答群)
 a.(ア)(イ)が正しい
 b.(ア)(イ)(ウ)が正しい
 c.(ア)(イ)(エ)が正しい
 d.(ア)(ウ)(エ)が正しい
 e.全て正しい

【1】と同じく、(ア)は必ず正解です。。。

1.正しい記述の組み合わせを選びなさい。
  (ア) 市中肺炎とは、病院外で日常生活をしていた人に発症する肺炎である。
  (イ) 院内肺炎は、入院後に新しく生じた肺炎で、顆粒球減少や免疫力の低下した人に生じやすい。
  (ウ) 肺炎の起炎菌診断には咳痰グラム染色、培養、血液培養が有用である。
  (エ) 非定型菌感染症の診断には、血清診断が有用である。

【解答】e
(ア)○ そのとおり。
(イ)○ 
(ウ)○ 
(エ)○ 血清診断が主体となるそうです。


2.正しい記述の組み合わせを選びなさい。
  (ア) 市中肺炎の原因菌として、肺炎球菌の頻度が高い。
  (イ) 市中肺炎の原因菌として、緑膿菌などのグラム陰性菌やMRSAの頻度が高い。
  (ウ) グラム染色で、グラム陽性菌は赤く染まる。
  (エ) グラム染色で、グラム陰性菌は青く染まる。

【解答】?
(ア)○
(イ)× 肺炎球菌以外では、インフルエンザ桿菌・マイコプラズマ・肺炎クラミジアが多い。
(ウ)× グラム陽性菌は青〜紫色
(エ)× グラム陰性菌は赤に染まる。


3.肺炎球菌性肺炎について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
  (ア) 大葉性肺炎を示すことが多い。
  (イ) ペニシリン系抗菌薬が第一選択薬である。
  (ウ) 最近、尿中肺炎球菌抗原検査が使用できるようになった。
  (エ) 肺炎球菌は、グラム陰性桿菌である。

【解答】b
(ア)○ 他に大葉性肺炎を来たすのは、レジオネラとクレブシエラ。
(イ)○ ホスホマイシンやクラリスロマイシン。
(ウ)○ 保険適用になったらしいです。
(エ)× グラム陽性双球菌。


4 黄色ブトウ球菌性肺炎について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア) 市中肺炎と院内肺炎の起炎菌として重要である。
(イ) インフルエンザ後の二次性肺炎の起炎菌としても重要である。
(ウ) 空洞を形成をすることがある。
(エ) MRSA肺炎が増加している。

【解答】c
(ア)○ 市中肺炎でも老人では多い。
(イ)○ ynI50
(ウ)× 空洞を形成する頻度が高いのは、ブドウ球菌・クレブシエラ・緑膿菌・真菌(アスペルギルス・クリプトコッカス)
(エ)○?


5 緑膿菌性肺炎について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア) 治療には抗緑膿菌活性をもつペニシリン、第三、四世代セフェム、カルバペネム、ニューキノロン系抗菌薬などが使用される。
(イ) 抗菌薬に耐性化しやすい菌である。
(ウ) 市中肺炎の起炎菌である。
(エ) ニューキノロン、カルバペネム、アミノグリコシド系抗菌薬に対する耐性を獲得した多剤耐性緑膿菌による院内感染が国内においても発生している。

【解答】c (ynI52)
(ア)○ さらにアミノグリコシド系も用います。
(イ)○?
(ウ)× 健常人に対して病原性を発揮することはほとんどない。
(エ)○


6 非定型肺炎について、正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア) βラクタム薬は無効である。
(イ) 原因微生物として、マイコプラズマ、肺炎クラジミア、レジオネラなどが重要である。
(ウ) ヒメネス染色や尿中抗原検査は、カリニ肺炎の診断に有用である。
(エ) グロコット染色は、レジオネラ肺炎の診断に有用である。

【解答】a
(ア)○ ペニシリン系・第3世代セフェム・アミノグリコシドが無効。
(イ)○ 後はウイルス。
(ウ)× ヒメネス染色はレジオネラで有効。
(エ)× グロコット染色はカリニ肺炎で用いられる。

7 正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア) 年齢60歳未満、基礎疾患がない、頑固な咳、胸部聴診上所見に乏しい場合は、非定型肺炎を疑う。
(イ) 70歳以上、痰を伴う咳、基礎疾患がある場合は、細菌性肺炎を疑う。
(ウ) 一般的に肺炎の治療効果判定は、通常抗菌薬使用後7日目に行う。
(エ) 治療開始後解熱し、白血球数は改善している場合は、治療効果を認めている。

【解答】c
(ア)○ ynI46
(イ)○? ynI46
(ウ)× 3日目に行う。
(エ)○ 他にCRPの改善や、胸部]線陰影の明らかな改善がある。


8 正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア) 肺炎球菌性肺炎の治療期間は、一般的に無熱状態で3〜5日経過するまで必要である。
(イ) 黄色ブドウ球菌性肺炎の治療期間は、7日間必要である。
(ウ) 非定型肺炎の治療には、14〜21日間必要である。
(エ) 肺膿瘍の治療には、28〜42日間必要である。

【解答】?さっぱり分かりませんでした。
(ア)○?
(イ)
(ウ)
(エ)


9 正しい記述の組み合わせを選びなさい。
(ア) 侵襲性アスペルギルス症の診断は、気管支鏡下肺生検での組織所見や培養で行う。
(イ) 侵襲性アスペルギルス症は、健常人に発症しやすい。
(ウ) 侵襲性アスペルギルス症を疑う場合は、早期に抗真菌薬を導入する必要がある。
(エ) クリプトコッカス症の診断には、血清クリプトコッカス抗原検査が有用である。

【解答】d
(ア)○ ynI67 所謂アスペルギルス肺炎。
(イ)× 免疫不全宿主における致死的な日和見感染である。
(ウ)○ アムホテリシンBの点滴静注
(エ)○ 髄液、血清でよく検出される。


10 迅速診断が可能な感染症について、正しい組み合わせを選ぼ〜よ。さぁ!
(ア) インフルエンザ
(イ) 肺炎球菌感染症
(ウ) レジオネラ感染症
(エ) 肺炎クラミジア感染症

【解答】b
(ア)○ ynI59 酵素免疫測定法で10〜20分
(イ)○ ynI49 尿中抗原の検出
(ウ)○ ynI53 尿中抗原の検出。
(エ)× 現在早期診断は困難。

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