受胎・成長・発達 平成17年度卒業試験

平成17年11月7日実施(復元、産婦人科・小児外科は持ち帰り可)
産婦人科
【1】通常の妊婦健診で行わない項目を一つ選べ。
a.子宮底長の計測  b.体重測定  c.血圧の測定  d.検尿  e.血糖値の測定

【2】正しいものを一つ選べ。
a.エストリオールは母体肝機能評価の指標である。
b.ヒト胎盤性ラクトーゲンは妊娠初期に高値となる。
c.プロゲステロンは妊娠中を通じて常に妊娠黄体から分泌される。
d.プロゲステロンは下垂体前葉からのプロラクチン分泌を刺激する。
e.ヒト絨毛性ゴナドトロピンは妊娠10週頃ピークに達し中期以降は低値となる。

【3】妊娠にともなう母体の生理的変化に関して正しいものを一つ選べ。
a.妊娠中期に血圧が上昇することが多い。
b.妊娠中期に心胸廓比(CTR)が低下することが多い。
c.妊娠初期に拡張期雑音を聴取することが多い。
d.妊娠中期に血中酸素分圧が低下することが多い。
e.妊娠後期に血中二酸化炭素分圧が低下することが多い。

【4】22歳の女性。元来月経は整順。8月15日から5日間の月経があった。9月12日から通常の月経より少ない性器出血が3日間あった。10月10日に少量の性器出血と下腹痛を訴えて来院した。双合診で子宮体部はやや増大し軟らかく、左付属器領域とダグラス窩に圧痛を認めた。尿中hCGは1000単位陽性。経腔超音波断層法で子宮内に胎嚢を認めないが、ダグラス窩に少量の液体貯留と左付属器領域に直径30mmの嚢胞様所見を認める。この症例に関して正しいものを一つ選べ。
a.子宮鏡検査により左卵管口の観察を行う。
b.腹腔鏡検査により左付属器領域の観察を行う。
c.子宮外妊娠であるので子宮内妊娠は否定してよい。
d.頚管妊娠ではないので試験的子宮内容除去術を行う。
e.左卵管膨大部妊娠破裂の診断で開腹して左卵管切除術を行う。

【5】28歳の経産婦。既往歴・家族歴に特記すべきことはない。妊娠28週5日に性器出血を訴えて来院した。来院時、膣鏡診で少量の不正性器出血と外子宮口より胎胞の突出を認めた。内診所見は、外子宮口の開大度3cm、展退度60%、先進部は臀部で下降度-3、子宮口位置は中央、硬度軟であった。胎児心拍数陣痛図では、胎児心拍数基線140bpmで、子宮収縮の頻度は6回/60分、持続時間は30秒であった。子宮の圧痛はなく、一般末梢血検査では、白血球数8300/μl、ヘモグロビン値12.6g/dl、へマトクリット値35%、血小板数21.8×10^4/μl、血液生化学検査では、CRP0.2mg/dlであった。次の処置のうち正しいものを一つ選べ。
a.オキシトシンの投与  b.β2刺激剤の投与  c.抗生物質の投与
d.頚管縫縮術  e.帝王切開術

【6】羊水量の異常を生じない胎児疾患を一つ選べ。
a.十二指腸閉鎖症  b.臍帯ヘルニア  c.鎖肛  d.小額症  e.先天性食道閉鎖症

【7】次の文を読み、1)一3)の問いに答えよ。
23歳の初産婦。既往歴・家族歴に特記すべきことはない。妊娠8週より近医にて妊婦健診を受けていた。妊娠28週より浮腫と蛋白尿が出現し、塩分制限の指導を受けていた。妊娠32週5日、午前1時より頭痛および右上腹部痛が出現し軽快しないため、同日午前9時に九州大学病院を紹介され受診した。来院時所見は、身長156cm、体重62kg、呼吸数18/分、子宮底長24cm、腹囲82cm、血圧186/120mmHg、尿蛋白(3+)、全身に浮腫を認めた。理学所見では右季肋部の圧痛および深部腱反射の亢進を認めた。膣鏡診で羊水流出は認めなかった。内診所見は、外子宮口の開大度1cm、展退度40%、先進部は児頭小泉門で下降度-2、子宮ロ位置は後方、硬度中等度であった。胎児心拍数陣痛図では心拍数基線140bpm、reactive patternで、子宮収縮の頻度は4回/60分、持続時間は20秒であった。一般末梢血検査では、白血球数6300/μl、ヘモグロビン値13.6g/dl、ヘマトクリット値40%、血小板数9,8×10^4/μl、血液生化学検査では、総蛋白5.9g/dl、アルブミン3.3g/dl、BUN13mg/dl、クレアチニン0.7mg/dl、総ビリルビン値0.8mg/dl、AST125IU/l、ALT40IU/l、LDH563IU/lであった。
1)まず行うべき処置として正しいものを一つ選べ。
a.アンギオテンシン変換酵素阻害剤の投与  b.フェノバルビタールの投与
c.利尿剤の投与  d.解熱鎮痛消炎剤の投与  e.硫酸マグネシウムの投与

上記処置を行ったところ血圧は150/100mmHg前後を推移し、頭痛および心窩部痛は消失した。同日午後3時より少量の不正性器出血と持続性の腹痛が出現した。意識は清明、血圧156/102mmHg、脈拍数100/分、呼吸数16/分であった。理学所見では腹部は板状硬で、深部腱反射は軽度亢進であった。膣鏡診では少量の性器出血を認めた。内診所見は、外子宮口の開大度1cm、展退度40%、先進部は児頭小泉門で下降度-2、子宮口位置は後方、硬度中等度であった。胎児心拍数陣痛図の所見を図1に示す。


2)胎児心拍数陣痛図所見の記述で正しいものを一つ選べ。
a.一過性頻脈がみられる。  b.遅発一過性徐脈がみられる。
c.早発一過性徐脈がみられる。  d.変動一過性徐脈がみられる。
e.sinusoidalpattemがみられる。

3)この時点で行うべき処置を一つ選べ。
a.β2刺激剤の点滴静注  b.フェノバルビタールの投与
c.硫酸マグネシウムの投与  d.吸引分娩  e.帝王切開分娩

【8】25才の初産婦。既往歴・家族歴に特記すべきことはない。妊娠36週1日、午後2時に腹痛と少量の性器出血を自覚し、午後4時に来院した。来院時、子宮収縮は持続性で、内診所見は外子宮口の開大度1cm、展退度80%、先進部は児頭で下降度-2、小泉門を2時方向に触知し、胎胞および赤色持続性の出血を認める。胎児心拍数は90bpm。超音波断層法で胎盤の厚さは8cm。検査所見として考えにくいものを一つ選べ。
a.赤沈値の亢進 b.血小板数の減少 c.APTTの延長 d.FDPの上昇 e.凝固時間の延長

【9】糖尿病合併妊娠について正しいものを一つ選べ。
a.日本では1型より2型糖尿病の合併妊娠が多い。
b.妊娠中は経口糖尿病薬を使用する。
c.糖尿病合併妊娠においてインスリンの需要量は妊娠期間を通じて一定である。
d.糖尿病合併妊娠において形態異常児の発症頻度は一般頻度と差異はない。
e.1型糖尿病では巨大児出生の頻度が高い。

【10】胎児の臓器機能の発達について、正しいものを一つ選べ。
a.妊娠12週では、胎児の運動は認められない。
b.妊娠28週では、肺は成熟している。 c.妊娠30週では、嚥下が認められる。
d.妊娠28週では、腸管から水分吸収は認められない。
e.妊娠32週では、肝臓から胆汁分泌は認められない。

【11】血液型不適合妊娠について正しいものを一つ選べ。ただし、児の突然変異などは考慮しないものとする。
a.両親ともにRh(+)であれば、児は75%の確率でRh(+)である。
b.両親ともにRh(-)であれば、児は50%の確率でRh(-)である。
c.妊娠初期の人工妊娠中絶でも母体は感作されることがある。
d.父親がRh(-)であれば、Rh式血液型不適合妊娠は起こらない。
e.母親がRh (+)であれば、Rh式血液型不適合妊娠は起こらない。

【12】子宮筋の収縮について正しいものを一つ選べ。
a.ヒト子宮筋は内側の輪状筋と外側の縦走筋に分類される。
b.妊娠6週までには子宮筋のオキシトシン感受性は亢進する。
c.エストロゲンは子宮筋を弛緩させる。
d.マグネシウム製剤は子宮筋の収縮を抑制する。
e,プロスタグランジンは子宮筋の収縮に関与しない。

【13】次の文を読み、1)〜2)の問いに答えよ。
32歳経妊2回、経産1回。既往歴・家族歴:特記事項なし。現病歴:続発性無月経で当院を初診時に最終月経ならびに超音波断層法により妊娠8週5日と診断された。以後当院にて妊婦健診を受けており、妊娠経過は順調で、胎児の発育も良好であった。妊娠39週0日、午前7時頃より痛みを伴う10分毎の子宮収縮が出現し、次第に増強するため、午前9時に当科を受診した。受診時、身長153cm、体重61kg(非妊娠時52kg)、血圧120/68mmHg、体温36.9度、子宮底長32cmであった。膣鏡診で、羊水の流出はなく、血性粘液調の分泌物を認めた。内診所見は、子宮口開大4cm、展退度70%、児頭の位置station-2、子宮口の位置中、硬さ軟であった。胎児心拍数陣痛図では心拍数基線150bpm、一過性頻脈を認め、一過性徐脈は認めなかった。子宮収縮は5分毎に認めた。陣痛発来と診断し、胎児心拍数陣痛図を装着し所見をモニターしながら分娩経過を観察した。
1)受診時(午前9時)の内診所見におけるビショップスコアは何点か。
a.5点  b.6点  c.7点  d.8点  e.9点

2)13時の内診所見は子宮口全開大、展退度100%、児頭の位置station+2であった。また、先進部の小泉門を6時方向に触知した。陣痛周期は3分で、陣痛の持続時間は60秒であった。このときの診断として正しいものを一つ選べ。
a.正常分娩経過 b.回旋異常 c.原発性微弱陣痛 d.続発性開大停止 e.頚管熟化不全

【14】頚管開大度曲線(Friedman)曲線について正しいものを一つ選べ。
a.開大度3-4cm以下を緩徐期(latent phase)という。
b.緩徐期(latent phase)は分娩第一期には含まれない。
c.活動期はオキシトシン使用で遷延する。
d.活動期(active phase)には主として児頭が下降する。
e.急昇期(maximum slope)には初産婦で子宮口は4cm/時間以上開大する。

【15】陣痛について正しいものを一つ選べ。
a.外側法により陣痛の強さの絶対評価が可能である。
b.オキシトシンとプロスタグランジンF2αの同時投与は重度の微弱陣痛の場合に限定して可能である。
c.陣痛促進剤使用中に過強陣痛を認めた場合には投与を速やかに中止すべきである。
d.回旋異常はオキシトシン使用の禁忌である。
e.過強陣痛が認められた場合には直ちに帝王切開術を行うことが望ましい。

【16】31歳の初産婦。既往歴、家族歴に特記すべきことなし。妊娠初期より当院にて妊婦健診をうけており、特に異常は指摘されていなかった。妊娠40週6日の妊婦健診で母体は身長158cm、体重55kg(非妊娠時43kg)。内診では児頭は浮動、Bishopスコアは1点であった。胎児は頭位で発育は週数相当(超音波断層法による児頭大横径計測値は9.1cm)で、胎児の健常性は良好であった。本症例について正しいものを一つ選べ。
a.分娩様式決定のため、骨盤X線撮影を施行する。
b.児頭骨盤不均衡であり、分娩様式は選択的帝王切開とする。
c.母体身長ならびに児頭大横径から児頭骨盤不均衡は否定できる。
d.Seitz法が陽性であれば児頭骨盤不均衡は否定できる。
e.Leopold触診法によって児頭骨盤不均衡の有無について診断する。

【17】胎児心拍数陣痛図について正しいものを一つ選べ。
a.胎児心拍数陣痛図では胎児心拍数とともに子宮内圧を測定する。
b.遅発一過性徐脈は胎児不整脈の診断の指標である。
c.早発一過性徐脈は急速遂娩の適応である。
d.変動一過性徐脈の出現頻度は胎児の低酸素状態と高い相関を有する。
e.一過性頻脈は胎児健常性を判定する指標に用いられる。

【18】35歳の初産婦。既往歴、家族歴に特記すべきことなし。妊娠初期より当院にて妊婦健診をうけており、特に異常は指摘されていなかった。妊娠40週2日に陣痛発来した。以後分娩は順調に進行、10時間後に第一前方後頭位にて児を娩出した。分娩第二期は15分間であった。娩出時に右正中側切開を加えた。児は3200gの女児でアプガースコア1分後9点5分後9点であった。児娩出後20分間で胎盤娩出となった。胎盤の娩出はスムーズであったがこの直後より中等量の出血がみられ総出血量は羊水を除いて600mlとなった。母体は意識清明で脈拍76/分、血圧120/68mmHg、体温36.9度である。
本症例について正しいものを一つ選べ。
a.現段階ではまだ分娩時異常出血の定義をみたさない。
b.産科DICであり、原因診断に優先して抗DIC治療と輸血の準備を行う。
c.胎盤の娩出がスムーズであっても、胎盤が遺残していることもある。
d.弛緩出血と診断した場合、子宮動脈塞栓術が有効な治療の第一選択である。
e.初産婦としては分娩第二期が短かったことから子宮頸管裂傷や膣壁損傷は考えにくい。

【19】次の文を読み、1)〜2)の問いに答えよ。
28歳の1回経産婦。妊娠経過は順調であった。妊娠39週2日に自然陣痛発来し、入院となった。陣痛発来から約10時間後に2,970gの男児を頭位経膣分娩した。分娩時の出血量は200mlであった。児娩出後30分経過しても胎盤の剥離徴候を認めなかったため、膀帯を軽く牽引したところ胎盤が膣外に娩出された。また胎盤に引き続いてテニスボール大の暗赤色のかたまりが膣口に突出し、患者は強い痛みを訴えた。
1)診断として正しいものをひとつ選べ。
a.頚管裂傷  b.子宮破裂  c.弛緩出血  d.筋腫分娩  e.子宮内反症

2)この患者に対してまず行うべき処置として正しいものをひとつ選べ。
a.オキシトシンの点滴静注  b.ガーゼによる圧迫止血
c.膣式筋腫切除術  d.用手整復術  e.腹式単純子宮全摘術

【20】正しいものを一つ選べ。
a.マタニティー・ブルーズは産褥に起こる不可逆性の情緒障害である。
b.マタニティー・ブルーズは統合失調症の一亜型である。
c.マタニティー・ブルーズを発症した褥婦は、産後うつ病のハイリスクである。
d.産後うつ病では、授乳中であるので薬物療法は禁忌である。
e.精神障害の既往歴は産褥期精神機能障害のリスク因子とはならない。

【21】30歳の初産婦。妊娠38週0日に自然陣痛発来し、入院となった。外子宮口の開大度6cmの時点で、胎児心拍数陣痛図で胎児仮死の徴候が発現したため帝王切開分娩を行った。児は2,560gの男児であった。娩出1分後の新生児は弱々しく啼泣し、筋緊張は四肢をやや屈曲させる程度で、カテーテルによる口腔内吸引で顔をしかめる。四肢にチアノーゼを認め、心拍数は80/分であった。1分後のApgarスコアは何点か。
a.3点  b.4点  c.5点  d.6点  e.7点

【22】30才、G1P1の褥婦。経膣分娩後に一旦退院したが、産褥15日目から39.0度の発熱が2日にわたって続くために来院した。考えにくい疾患を一つ選べ。
a.乳腺炎  b.産褥子宮内膜炎  c.子宮内膜ポリープ  d.気管支肺炎  e.尿路感染

小児科
【1】診察について正しいものを選べ。
常識で考えれば分かる問題でした。
「幼児の診察中、だっこしてと訴えたので、母親にだっこするよう指示した」が正解

【3】生後30日の乳児。一ヵ月健診で来院した。在胎40週、出生体重3100gで出生し、軽度黄疸を認めた。便の性状は黄緑色であった。母乳栄養であったが、1日10回も授乳しており母親は不安がっている。外来緊急検査でHb11.6mg/dl、血清総ビリルビン8.0mg/dl、直接ビリルビン0.5mg/dlであった。正しいものを一つ選べ。
a)混合栄養に変更する。  b)母乳栄養を継続する。  c)人工栄養に変更する。
d)母乳栄養が不足している。  e)飲み過ぎである。

【4】正しいものを2つ選べ。
a.胎児ヘモグロビン(HbF)の酸素親和性は成人ヘモグロビン(HbA)よりも高い。
b.末梢血HbFは出生後速やかに低下し、生後1ヶ月までに成人値となる。
c.乳児ビタミンK欠乏性出血症は人工栄養児に好発する。
d.正常新生児では0生日の末梢血白血球数は成人に比べ低い。
e.離乳食の開始が遅れた場合、人工栄養児に比べ母乳栄養児の方が貧血傾向が強くなる。

【5】以下のうちから正しいものを3つ選べ。
a. 臍帯動脈は1本、臍帯静脈は2本である。
b. 末梢性チアノーゼ、大理石紋様、網状チアノーゼは主に体温調節を目的とした生理的反応である。
c. モロー反射が8ヶ月目でみられても異常ではない。
d. 呻吟呼吸は呼気時に声帯を閉じて肺胞の虚脱を防ごうとする防御反応である。
e. 新生児期に50〜60回/分の早い呼吸のあとに10〜15秒の無呼吸を来たしても、チアノーゼや徐脈を伴わない呼吸は生理的な呼吸である。

【6】正しいものを二つ選びなさい。
a. TORCH症候群などの先天感染症では出生時のIgAが高値である。
b. 新生児のクラミジア感染症はChlamydia psittaciによるものが多い。
c. 新生児早発敗血症の起炎菌としてはインフルエンザ菌、肺炎球菌が多い。
d. 重症敗血症の治療としては抗生剤、血漿交換、GCSF投与が有効である。
e. 新生児の感染症の症状は、無呼吸、低体温、not doing wellなど非特異的なものが多い。

【10】退行を示さないものを2つ選べ
a.猫泣き症候群  b.Hurler症候群  c.脳室周囲白室軟化症
d.Menkes病  e.Zellweger症候群

【11】5歳の男児。1週間前から38度前後の発熱を認めた。3時間前に2分間のけいれんを起こし、受診した。直ちに行う検査で正しいものはどれか。
a. 脳脊髄液検査  b. 脳波測定  c. 血清HSV抗体価測定
d. 眼底検査  e. 頭部単純X線撮影

【13】小児2型糖尿病について、正しいのはどれか。
1.治療には、インスリンが必須である。 2.食事療法と運動療法が、治療の基本である。
3.発症時、尿中ケトン体は陰性であることが多い。
4.抗GAD抗体が陽性となることが多い。 5.治療には、血糖降下剤が必須である。
(a)12  (b)15  (c)23  (d)34  (e)45

【14】新生児マススクリーニング対象疾患はどれか?
1先天性甲状腺機能低下症  2ホモシスチン尿症
3ヒスチジン尿症  4ムコ多糖症  5プロピオン酸血症
a12  b15  c23  d34  e45

【15】正しくない治療法の組み合わせをひとつ選べ。
a下垂体小人症:成長ホルモン療法  b糖原病1a:コーンスターチ療法
c副甲状腺機能低下症:カルシウム制限食  dHurler症候群:骨髄移植
e先天性副腎皮質:糖質コルチコイド

【16】6ヶ月乳児。発熱を反復するため来院。生後すぐより頑固な鷲口瘡がみられ、肺炎を反復した。肺炎は治癒せず、咳が続いている。難治性の下痢も見られる。体重増加は思わしくない。3ヶ月前にBCG接種した。赤血球440万、Hb12g/dl、WBC11000(桿状核球15%、分葉核球45%、好酸球9%、単球12%、リンパ球19%)、IgA5mg/dl、IgG80mg/dl、IgM40mg/dl、T細胞7%、B細胞78%、NK細胞2%、PHAリンパ球増殖反応著名低下。正しいものを選べ。
(1)血小板減少を伴う。  (2)ツベルクリン反応は陽転している。
(3)伴性劣性遺伝の可能性が高い。  (4)重症複合免疫不全である。
(5)悪性腫瘍合併の可能性が高い。
1ab  2ae  3bc  4cd  5de

【18】6歳女児。9月中旬に咽頭痛、38度の発熱を認めた。3日後には解熱し、咽頭痛も消失した。2週間後の9月中旬より、顔面と下肢に浮腫を認め、近医を受診した。血圧150/90mmHgで体重は1.5kg増加していた。検尿:蛋白2+、潜血3+、尿沈渣:赤血球 20〜40/HPF、血液検査:総蛋白4.8g/dl、アルブミン2.3g/dl、BUN30mg/dl、クレアチニン0.78mg/dl、ASO 640IU/ml、IgA 135mg/dl、CH50 12U/ml、C3 20mg/dl、C4 17mg/dl、抗核抗体陰性、抗ds-DNA抗体陰性であった。
次の疾患のうち、最も疑われるものはどれか。
a.紫斑病性腎炎  b.IgA腎症  c.ループス腎炎
d.巣状分節性糸球体硬化症  e.溶連菌感染後急性糸球体腎炎

【19】在胎週数29週、出生体重1,420gの児が経腟分娩で出生した。Apgar scoreは1分3点、5分8点で酸素投与を受けNICUに入室した。入院後、酸素投与、輸液による治療が開始された。入院時心拍数160/分、呼吸数70回/分、酸素飽和度98%であった。30分後、陥没呼吸、呻吟呼吸が出現し、胸部レントゲン検査と血液ガス分析を施行した。血液ガス分析では、pH=7.180, Pco2=65.3mmHg, Po2=53.2mmHg, Base Excess=-8.1mEq/lであった。レントゲン検査では、網状顆粒状陰影と気管支透亮像を呈していた。その後、人工呼吸療法を開始された。
この疾患について正しいのは次のどれか。
(1) この疾患を予防することは不可能である。
(2) 発症機序として肺水吸収遅延の可能性が高い。
(3) 合併症として間質性肺気腫、動脈管開存症がある。
(4) 診断のために出生直後の胃液を検査する。
(5) この疾患は、子宮内発育遅延(IUGR)児や母体妊娠中毒症の児に多くみられる。
a.(1)(2)  b.(1)(5)  c.(2)(3)  d.(3)(4)  e.(4)(5)

【20】症例は3歳男児。発熱、顔色不良、出血斑を主訴に来院した。理学所見では肝臓を6cm、脾臓を5cm触知した。血液検査所見では、白血球数2,300/μl(芽球12%を含む), ヘモグロビン値6.2g/dl, 血小板1.3万/μl, 凝固異常なし。血清AST 36U/l, ALT 42U/l, LDH 1,180U/l, CRP 1.5mg/dl。末梢血および骨髄中の芽球はペルオキシダーゼ染色陰性、表面マーカー検査ではHLA-DR,CD-10, CD-19のみが陽性であった。
次の文章のうち正しいものを2つ選べ。
a.骨髄細胞の染色体検査が必要である。
b.骨髄穿刺により採取した細胞の塗抹標本にてアウエル小体が散見される。
c.経過観察中、精巣の触診を必ず行う。
d.寛解導入に成功すれば直ちに造血幹細胞移植を行う。
e.現時点で予想される5年無病生存率は30%以下である。

【21】6歳の男児。2日前から目が見えにくいと訴えるようになり、3時間前から右上肢の痙攣を繰り返すため救急外来を受診した。傾眠状態で、対光反射は正常だが両眼ともようやく明暗を感ずる程度であった。4歳時に低身長と軽度精神遅滞を、5歳児には感音性難聴を指摘されていた。母親には糖尿病がある。この患児の診断に有用なものは次のどれか。(解答欄は2つ)
a.眼底検査 b.頭部MRI検査 c.脳脊髄液検査 d.脳血管撮影 e.凝固、線溶系検査

【22】ウィルソン病であると確定診断された女性と、健常男性の夫婦が相談に訪れた。二人の間に生まれる子供がどれくらいの確立でウィルソン病に罹患するかを知りたいという。理論的に最も近い確率はどれか。なお、ウィルソン病は常染色体劣性の遺伝形式で、頻度は1/40,000とする。また、この男女には血縁関係はない。
a.1/100  b.1/200  c.1/400  d.1/800  e.1/40,000

【23】生来健康な15歳の男性。2ヶ月前より多飲、多尿を認めた。昏睡状態で自宅で倒れているところを発見され、救急室に搬送されてきた。血糖540mg.dlでクスマウル呼吸を認める。このうち、現在の検査データとして考えにくいものはどれか。
(1) 尿ケトン陰性  (2) アンモニア 180μg/dl  (3) 血液ガス分析 pH 7.40
(4) 血中インスリン <1.0mU/l(正常値:3〜15mU/l)  (5) HbA1c 12.3%
a.(1)(2)(3)  b.(1)(2)(5)  c.(1)(4)(5)  d.(2)(3)(4)  e.(3)(4)(5)

【24】月齢1の乳児。心雑音と哺乳不良、体重増加不良を主訴として来院した。呼吸数70/分、脈拍155/分、整、上下肢差なし。血圧76/45mmHg、皮膚は湿潤で末梢冷感を認めチアノーゼはない。胸部の聴診で、II音はわずかに固定性に分裂し、肺動脈成分が亢進している。胸骨左縁第4肋間に3/6度の逆流性収縮期雑音と心尖部に2/6度の拡張期ランブルを認める。呼吸音は正常でラ音は認めない。肝は表面平滑でやや硬く、右肋骨弓下に3cm触知する。胸部X線写真(A)と心電図(B)を右ページに示す。
この症例の診断として考えられるものは次のどれか。
胸部X線写真:心陰影の拡大が見られる。(特に左の第4弓)
心電図:NSR、NA、RVH(+)、ST change(-)
a.総肺静脈還流異常症  b.心房中隔欠損症  c.大動脈縮窄症
d.心室中隔欠損症  e.完全型心内膜床欠損症

小児外科
【1】出生前に診断されやすい小児外科疾患はどれか。
(1)水腎症 (2)直腸肛門奇形 (3)肥厚性幽門狭窄症 (4)胆道閉鎖症 (5)十二指腸閉鎖症
a(1)(2)  b(1)(5)  c(2)(3)  d(3)(4)  e(4)(5)

【2】先天性横隔膜ヘルニアについて正しい組み合わせを選べ。
(1)出生前診断例は軽症が多い (2)胎児診断のきっかけとして「心臓の位置異常」が多い
(3)胎児肺の大きさを超音波で評価する方法としてLH比がある
(4)羊水過多をきたす例は軽症例が多い
(5)胎児治療として胎児鏡による気管閉塞が行われ結果は極めて良好である
a(1)(2)  b(1)(5)  c(2)(3)  d(3)(4)  e(4)(5)

【3】先天性横隔膜ヘルニアについて正しい組み合わせを選べ。
(1)左に発生するものは無嚢性が多い  (2)ほとんどがMorgagni孔ヘルニアである
(3)NOは低形成肺の成熟に有効である
(4)胎児麻酔は消化管に空気を入れない方法として有用である
(5)心エコー検査はPPHNの診断に重要である
a(1)(2)(3)  b(1)(2)(5)  c(1)(4)(5)  d(2)(3)(4)  e(3)(4)(5)

【4】先天性食道閉鎖症について正しい組み合わせを選べ。
(1)Waterstonのリスク分類のGroup Cは現在救命率90%以上である
(2)Coil-upがあって腸管ガスがない場合はGross C型である
(3)Gross A型はgapが短い症例が多い
(4)手術のアプローチは胸膜外アプローチが用いられる
(5)VATER associationのAは直腸肛門奇形のことをさす
a(1)(2)  b(1)(5)  c(2)(3)  d(3)(4)  e(4)(5)

【5】小児生体肝臓移植について正しい組み合わせを選べ。
(1)小児例の方が成人例よりも成績が悪い (2)適応疾患としては胆道閉鎖症が最も多い
(3)拒絶反応の診断には肝生検が必要である
(4)免疫抑制剤はタクロリムスが最も広く用いられている
(5)PTLDの発症率は成人例よりも低い
a(1)(2)(3)  b(1)(2)(5)  c(1)(4)(5)  d(2)(3)(4)  e(3)(4)(5)

【6】小腸移植について正しい組み合わせを選べ。
(1)小児の適応として中腸軸捻転や腹壁破裂による短腸症候群が多い
(2)脳死からの移植では冷保存時間の限界は4時間とされている
(3)小腸移植の成績が不良なのは解剖学的な問題が大きい
(4)拒絶反応の診断には内視鏡検査は必要でない
(5)最近の治療成績の向上にはモノクローナル抗体や抗血清による導入療法があげられる
a(1)(2)  b(1)(5)  c(2)(3)  d(3)(4)  e(4)(5)

【7】小児固形悪性腫瘍の腫瘍マーカーの組み合わせで正しいものを選べ。
(1)横紋筋肉腫−βHCG  (2)神経芽腫−NSE  (3)卵黄嚢癌−AFP
(4)ウィルムス腫瘍−尿中VMA,HVA  (5)肝芽腫−CA19-9
a)(1)(2)  b)(1)(5)  c)(2)(3)  d)(3)(4)  e)(4)(5)

【8】神経芽腫に関する正しい記述の組み合わせを、以下より選べ。
(1)神経芽腫の好発部位で最も多いのは副腎であり、次に後腹膜である。
(2)神経芽腫には、自然に退縮するものが存在する。
(3)乳児神経芽腫マススクリーニング発見例における生存率は95%以上であった。
(4)神経芽腫の全ての症例で尿中VMA,HVAが高値を示す。
(5)神経芽腫のstage IVSは、転移巣は肝、骨、皮下に限る。
a(1)(2)(3)  b(1)(2)(5)  c(1)(4)(5)  d(2)(3)(4)  e(3)(4)(5)

【9】神経芽腫の予後因子に関する正しい記述の組み合わせを、以下より選べ。
(1)aneuploidはdiploidを示す神経芽腫に対して予後良好である。
(2)Shimada分類とは、神経芽腫の臨床病期の分類である。
(3)MYCN遺伝子は二番染色体長腕に存在している。
(4)MYCN増幅症例には一番染色体短腕が欠失している症例が多い。
(5)TrkAの高発現症例の予後は良好である。
a(1)(2)(3)  b(1)(2)(5)  c(1)(4)(5)  d(2)(3)(4)  e(3)(4)(5)

【10】適切な語句の組合せを選べ。
(1)腹壁破裂−腸管浮腫−合併奇形多い
(2)Cantrell症候群−臍下部型臍帯ヘルニア−膀胱腸裂
(3)臍帯ヘルニア−Allen Wrenn法−人工布
(4)卵黄腸管−メッケル憩室−異所性胃粘膜
(5)Prune-belly症候群−尿路感染−停留精巣
a(1)(2)(3)  b(1)(2)(5)  c(1)(4)(5)  d(2)(3)(4)  e(3)(4)(5)

【11】正しい記述の組み合わせを選べ。
(1)臍ヘルニアは嵌頓を起こすことが多い。
(2)臍ヘルニアは2才までに自然治癒することは稀である。
(3)小児のそけいヘルニアは低出生体重児に多い。
(4)小児のそけいヘルニアの手術法の原則は高位結紮である。
(5)陰嚢水腫は穿刺吸引しても内容液の再貯留が起こることがある。
a(1)(2)(3)  b(1)(2)(5)  c(1)(4)(5)  d(2)(3)(4)  e(3)(4)(5)

【12】新生児外科領域における代表的疾患として、誤ったものを1つ選べ。
(1)腹壁破裂  (2)胃破裂  (3)先天性腸閉鎖  (4)急性虫垂炎  (5)直腸肛門奇形

【13】小児の代謝的特徴に関して、誤ったものを1つ撰べ。
(1)小児は水分出納が大きく、脱水や水分過剰になりやすい。
(2)新生児・乳児の腎機能において、希釈能は比較的発達している。
(3)新生児における炭水化物の分解は、膵アミラーゼが主に行っている。
(4)小児、特に新生児では過剰な窒素負荷は、腎への負担となる。
(5)新生児は脂肪の蓄積が低く、必須脂肪酸欠乏を起こしやすい。

【14】次の文章の中で、誤ったものを1つ選べ。
(1)小児の栄養アセスメントとして、身長の測定は有用である。
(2)亜鉛欠乏症では、好中球減少が生じやすい。
(3)栄養管理を行う場合、腸管が使用可能であれば、経腸栄養が第一に選択される。
(4)中心静脈カテーテル挿入時の合併症として、気胸や血胸がある。
(5)新生児における、最も理想的な経腸栄養剤は母乳である。

【15】次の文章の中で、誤ったものを1つ選べ。
(1)CCAMの病変部位は1葉であることが多い。
(2)CCAMの病理学的分類として、Stocker分類が広く用いられている。
(3)CCAMに胎児水種を合併する場合、予後は良好である。
(4)肺葉外肺分画症では、検診などで偶然発見されることがある。
(5)肺葉性肺気腫の好発部位は上葉である。

【16】次の文章の中で、誤ったものを1つ選べ。
(1)気管狭窄症では、病変部は気管の膜様部がなく、軟骨で覆われている。
(2)気管狭窄症では、気管内チューブの挿入が必要となることがある。
(3)気管軟化症では、呼気時に喘鳴が強くなる。
(4)気管軟化症では、その診断に気管支鏡が有用である。
(5)気管軟化症の症状は自然に軽快することはない。

【17】先天性胆道拡張症についての次の記述のうち正しい組み合わせを選べ。
1)必発する三主徴は腹痛、黄疽、嘔吐である。  2)胆道閉鎖症との鑑別は容易である。
3)根治手術は肝門部空腸吻合術が一般的である。
4)近年MRCPにより術前画像診断を行い、ERCPを行わないこともある。
5)出生前診断される症例がある。
a)1,2,5  b)1,4,5  c)2,3,4  d)4,5  e)5のみ

【18】胆道閉鎖症についての次の記述のうち正しい組み合わせを選べ。
1)1型が最も頻度が高くかつ予後が悪い。
2)血清ビリルビン、特に間接型ビリルビンが上昇する。
3)ビタミンA欠乏症による頭蓋内出血を来す症例がある。
4)術後合併症として胆管炎や食道静脈瘤がある。
5)主な症状は黄疽、肝腫大、灰白色便である。
a)1,2,5  b)1,4,5  c)2,3,4  d)4,5  e)5のみ

【19】以下の記述のうち正しい組み合わせを選べ。
1)新生児胃破裂における特徴的な腹部X線検査所見としてumbrella signがみられる。
2)肥厚性幽門狭窄症では生直後から噴水状嘔吐がみられることが多い。
3)胃食道逆流現象(GER)を伴う食道裂孔ヘルニアにはRamstedt手術が根治手術として行われる。
4)肥厚性幽門狭窄症では診断時の超音波検査が有効では、幽門筋層の厚さが10mm以上を診断基準としている。
5)胃食道逆流防止機構として、鋭的なHis角と下部食道括約筋部(LES)の作用が働いている。
a)1,2,5  b)1,4,5  c)2,3,4  d)4,5  e)5のみ

【20】十二指腸閉鎖症に関する以下の記述のうち正しい組み合わせを選べ。
1)輪状膵を伴うことがある。  2)腹部X線検査ではmultiple bubble signを認める。
3)全ての消化管閉鎖症のうち、最も合併奇形の少ない型である。
4)出生前診断されることが多い。
5)離断型では十二指腸・十二指腸吻合(ダイヤモンド吻合)が行われる。
a)1,2,5  b)1,4,5  c)2,3,4  d)4,5  e)5のみ

【21】正しい組み合わせを選べ。
(1)Wilms腫瘍は、家族性腺腫性大腸ポリポーシスの家系に好発する。
(2)Wilms腫瘍は血尿で発症することがある。
(3)Wilms腫瘍の遠隔転移の好発部位は肺である。
(4)Wilms腫瘍症例の一部にWT1遺伝子異常が指摘されている。
(5)両側Wilms腫瘍はStage IVである。
a.(1),(2),(3)  b.(2),(3),(4)  c.(3),(4),(5)  d.(1),(4),(5)  e.(1),(2),(5)

【22】正しい組み合わせを選べ。
(1)肝芽腫の遠隔転移の好発部位は肺である。
(2)肝芽腫は、低出生体重児に発生するリスクが有意に高い。
(3)肝芽腫の治療に抗癌剤の経動脈的塞栓療法を行うことがある。
(4)肝芽腫では、肝硬変を合併することが多い。
(5)小児の成人型肝細胞癌の予後は良好である。
a.(1),(2),(3)  b.(2),(3),(4)  c.(3),(4),(5)  d.(1),(4),(5)  e.(1),(2),(5)

【23】正しい組み合わせを選べ。
(1)仙尾部奇形腫の病型にはAltman分類が用いられる。
(2)卵黄嚢癌に対する代表的化学療法にPVB療法がある。
(3)横紋筋肉腫の代表的組織型は胎児型と胞巣型である。
(4)横紋筋肉腫の胎児型ではPAX3-FKHRキメラ遺伝子の検出が診断に有用である。
(5)精巣のseminomaはAFPが高値を示す。
a.(1),(2),(3)  b.(2),(3),(4)  c.(3),(4),(5)  d.(1),(4),(5)  e.(1),(2),(5)

【24】正しい組み合わせを選べ。
(1)正中頚嚢腫の手術では嚢腫を舌骨を含めて切除する。
(2)梨状窩瘻は第3,4鰓溝(鰓裂)由来である。
(3)外科的切除が困難な血管腫にはOK432による硬化療法が有効である。
(4)巨大なリンパ管腫はKasabach-Merritt症候群を来しうる。
(5)漏斗胸の手術にはPectus barを用いたNuss法がある。
a.(1),(2),(3)  b.(2),(3),(4)  c.(3),(4),(5)  d.(1),(4),(5)  e.(1),(2),(5)

【25】正しい組み合わせを選べ。
(1)先天性水腎症の原因は腎孟尿管移行部の狭窄が最も多い。
(2)先天性水腎症の手術法にはAnderson-Hynes法がある。
(3)繰り返す尿路感染症の原因に膀胱尿管逆流症がある。
(4)重複尿管の上腎孟に属する尿管は膀胱上部に下腎孟に属する尿管は膀胱下部に開口することが多い。
(5)後部尿道弁で腎不全を来すことはまれである。
a.(1),(2),(3)  b.(2),(3),(4)  c.(3),(4),(5)  d.(1),(4),(5)  e.(1),(2),(5)

【26】先天性回腸閉鎖症に関して正しい組み合わせを選べ
1.注腸造影ではMicrocolonを呈する
2.発生要因として胎児腸管の腸重積や捻転などが考えられる
3.21trisomyを合併する頻度は少ない
4.病型の頻度は索状型、膜様型、離断型の順である
5.胎便に胆汁を混じることはまったくない
a)1,2,3  b)1,3,4  c)2,3,4  d)2,4,5  e)1,4,5

【27】腸重積症に関して正しい組み合わせを選べ
1.超音波検査では腸管の重積断面がtarget signとして描出される。
2.注腸造影ではpseudo-kidney signが特徴的である
3.観血的整復では重積腸管を引っ張り出す方法が用いられる
4.非観血的整復としては高圧浣腸が用いられる
5.生後6ヶ月から2歳までに多く発症する。
a)1,2,3  b)1,3,4  c)2,3,4  d)2,4,5  e)1,4,5

【28】Hirschspurng病に関して正しい組み合わせを選べ
1.全結腸型がもっとも多い
2.直腸粘膜生検ではアセチルコリンエステラーゼ陽性線維が増生している
3.注腸造影で特徴的な所見はcaliber changeである
4.術前・術後とも腸炎を合併しやすい。
5.直腸肛門内圧検査では、直腸肛門反射は陽性である。
a)1,2,3  b)1,3,4  c)2,3,4  d)2,4,5  e)1,4,5

【29】直腸肛門奇形(鎖肛)に関して正しい組み合わせを選べ
1.中間位・高位型では新生児期にまず人工肛門を造設する。
2.高位型よりも低位型に合併奇形が多い  3.男児の直腸尿道球部痩は低位型である
4.術後の排便機能に重要な筋肉は恥骨直腸筋と外肛門括約筋である。
5.倒立位X線撮影でPC線とは恥骨中央と仙尾関節を結ぶ線である。
a)1,2,3  b)1,3,4  c)2,3,4  d)2,4,5  e)1,4,5

病理
【2】新生児脳疾患についての以下の記述で正しいのは
 1.低酸素脳症の発生は児の成熟度にはあまり関係しない。
 2.脳出血の主な発生原因は、脳の未熟性と低酸素血症にある。
 3.脳出血の好発部位は脳室上衣下胚芽層と側脳室周囲白質である。
 4.核黄疸は脳幹部神経細胞に発生しやすい。
 5.脳室周囲白質軟化の主な発生要因は、ガレン静脈圧迫による脳圧亢進である。
a 1,2  b2,3  c 3,4  d 4,5  e 1,2,3

【4】正しいものを選べ。
1.新生児仮死は一過性であり予後良好である。
2.未熟児網膜症は新生児期に行われた酸素療法の一合併症である。
3.胎児赤芽球症はRh(-)の母親とRh(+)の児の間で発生する。
4.新生児気管支・肺異形成は先天性奇形の1つで予後不良である。
5.II型肺胞上皮細胞の発生分化は、細気管支クララ細胞のそれに先行する。
(a) 1.2  (b) 1.3  (c) 2.3  (d) 2.4  (e)3.5

整形外科
【2】骨形成不全症について正しいのはどれか。
1type 1 collagenの遺伝子変異といわれている。
2骨折の頻度は大腿<上腕<前腕である。
3青色強膜は稀である。
4知能は低下していることが多い。
5成長終了後に骨折の頻度は減少する。
a(1)(2) b(2)(3) c(3)(4) d(4)(5) e(1)(5)

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