臨床検査・放射線医学 平成17年度卒業試験

平成17年度 臨床検査・放射線医学 卒業試験(復元)
平成17年11月29日実施
概要:101問+画像18問  過去問とかぶったところが多かった。しかし、問題数は多く勉強・また試験を解いていてだれる。
【1】胃粘膜腫瘍(bridging foldを認めるもの)として正しい組み合わせを選べ。
a過形成ポリープ  b平滑筋肉腫  c脂肪腫  dカルチノイド  e腺腫
1abc  2abe  3ade  4bcd  5cde

【2】注腸造影検査について、正しいものはどれか。
a.前処置が必要である。  b.バリウムを肛門から注入する。
c.空気を肛門から注入する。 d.胃透視で使用するよりも高濃度のバリウムを使用する。
e.鎮痙剤は使用しない。
1)a.b.c  2)a.b.e  3)a.d.e  4)b.c.d  5)c.d.e

【3】炎症性腸疾患について正しいもの
1.潰瘍性大腸炎の病変は直腸から連続することが多い
2.小腸の縦走潰瘍はクローン病に特異的である
3.ろう孔形成はクローン病より潰瘍性大腸炎に多く見られる
4.腸結核は直腸が好発部位である  5.虚血性大腸炎は縦走潰瘍を認める
1abc 2abe 3 ade 4 bcd 5 cde
解答 2

【4】上部消化管造影X線検査の前処置について正しいものを選べ。
 a.鎮静剤を使用する。  b.前もって下剤を投与しておく。
 c.咽頭麻酔を行う。  d.直前の食事は絶食とする。
1(a,c,d)  2(a,b)  3(b,c)  4(d)  5(a〜d全て)
2004年卒業試験1番とほぼ同じ問題でした。

【5】抗コリン薬の禁忌はどれか?
a)気管支喘息  b)心疾患  c)前立腺肥大  d)白内障
1. acd  2. ab  3. cd  4. d  5. abcd

【6】上部消化管X線検査について正しいものを選べ。
a.充満法は胃角を含む、胃の辺縁の評価に有用である。
b.圧迫法では陥凹性病変ではバリウムがたまり、隆起性病変ではバリウムをはじく。
c.二重造影法は陽性と陰性の造影剤によるコントラストを利用する。
d.二重造影法は粘膜の微細構造の評価に適している。
1.acd  2.ad  3.bc  4.d  5.すべて
 (過去に頻出)

【7】胃癌の透視所見で正しいものを選べ。
a.襞の急峻な先細り  b.襞の途絶  c.襞の肥大  d.襞の癒合
1.(a,c,d)  2.(a,b)  3.(b,c)  4.(d)  5.全て

【8】回盲部に好発する疾患はどれか。
a.クローン病  b.腸管ベーチェット病  c.虚血性大腸炎  d.潰瘍性大腸炎
1.acd  2.ab  3.bc  4.d  5.a〜dのすべて

【9】スキルス胃癌について正しいものを選べ。
a)高年齢層に好発しやすい。  b)内視鏡検査により早期発見されることが多い。
c)腫大したひだから蛋白漏出が生じやすい。
d)間質成分の増加を伴い、壁が著明に肥厚する。
1)acd  2)ab  3)cd  4)d  5)a〜dすべて

【10】食道癌について正しいものはどれか。
a.高齢者に多い。  b.男性に多い。  c.ルゴール染色で染まらない。
d.Barrett食道は腺癌の発生母地となる。
1.a,c,d  2.a,b  3.b,c  4.d  5.a-dすべて

【11】Peutz-Jegher 症候群について正しいものを選べ。
a 胃から大腸までポリープを生じる。
b 家族性大腸腺腫症と比較して大腸のポリープの数が少ない。
c 小腸のポリープは腸重積の原因となる。
d 過誤腫であるが、ポリープに癌を伴うことがある。
1. a,c,d  2. a,b  3. b,c  4 a〜dすべて

【13】胃の隆起性病変について正しい組み合わせはどれか。
a) 胃の隆起性病変では胃癌が一番多い。
b) 腺種はなだらかな隆起性病変を形成する。
c) 過形成ポリープは出血しやすく、びらんをきたしやすい。
d) 胃底腺ポリープは有茎性のものが多い。
1 a、c、d  2 a、b  3 b、c  4 d  5 すべて

【14】骨X線写真上、陰影の増強を来たす疾患として誤っているものを選べ。
(a)大理石骨病  (b)前立腺癌の骨転移  (c)骨島  (d)フッ素中毒症  (e)くる病
1.(a)  2.(b)  3.(c)  4.(d)  5.(e)

【16】マンモグラフィーの所見について正しいものは?
a.腫瘍の辺縁が分葉傾向を示すものは癌である。  b.halo signは癌の所見である。
c.spiculationは癌を強く疑う所見である。
d.腫瘍陰影内の微細石灰化は癌を疑わせる。
e.dense breastは若い女性や授乳期の女性にみられる。
選択肢:1.abc 2.abe 3.ade 4.bcd 5.cde
解答:5
2003年度卒業試験23番と同じ。

【17】正しいものを選べ。
1.豊胸術後ではマンモグラフィーよりMRIの方が感度が高い。
2.腋下リンパ節転移の評価には胸部CTが優れる。
3.乳腺MRIでは造影しなくても情報量は変わらない。
4.線維線種は表面平滑明瞭で扁平形を示すものが多い。
5.dense brestの評価には超音波検査よりマンモグラフィーが優れる。
a(1,2,3)  b(1,2,5)  c(1,4,5)  d(2,3,4)  e(3,4,5)

【18】正しいものはどれか。
1.Air bronchogramは、主として間質性病変に見られる所見である。
2.Kerley's B lineは、肺門部より放射状に見られる線陰影である。
3.extrapleural signとは、病変が肺内か肺外かの区別に有用である。
4.境界不明瞭な淡い陰影は、肺胞性陰影の特徴の一つである。
5.シルエットサインは、病変の部位を推定するのに有用なサインである。
a.123  b.125  c.145  d.234  e.345
2004年卒試の17番と全く同じ

【19】乳幼児の胸部単純X線写真正面像にて、正常胸腺を示すものはどれか。
a.シルエットサイン  b.エアブロンコグラム  c.葉間胸水
d.セイルサイン  e.横隔膜の挙上

【20】前縦隔に好発するものはどれか。
a.奇形腫  b.神経線維腫  c.気管支嚢胞  d.胸腺腫  e.胸郭内甲状腺腫
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde

【22】正しいものを選べ。
a腹背方向の正面胸部X線像は背腹方向に比べ縦隔陰影が大きくみえる。
b横隔膜は右が高い。  c肺門は右が高い。
d縦隔は前縦隔と後縦隔に大別される。
e通常、立位胸部正面X線撮影は腹背方向で撮影する。
1.ab  2.ae  3.bc  4.cd  5.de

【24】間違っているものを選べ。
1.終末気管支1本が形成する肺組織を細葉という。
2.3〜5本の終末細気管支で形成される肺領域を二次小葉という。
3.小葉の中心から辺縁までは0.5cmである。
4.細気管支と肺動脈は二次小葉の辺縁を走る。
5.リンパ管は小葉中心と辺縁の両方の結合織に存在する。
1.ab  2.ae  3.bc  4.cd  5.de
答 d

【25】肺腫瘤のCT所見について、正しいのはどれか。
 a. 器質化肺炎は、粗大石灰化を伴うことが多い。
 b. 硬化性血管腫は、辺縁不整あるいは分葉状であることが多い。
 c. 腺癌は辺縁にspiculation、血管収束、胸膜陥入を伴うことが多い。
 d. 円形無気肺では、気管支や血管が腫瘤の辺縁に円弧状に収束するのが特徴である。
 e. 結核腫では、均一に強く増強されることが多い。
2004卒試18と同一

【27】脳血管障害のCTについて正しい組み合わせを選べ
a 脳梗塞は発症後6時間経過すればほぼ100%診断可能である
b 脳出血は発症直後よりほぼ100%診断可能である
c 新鮮な出血巣は高吸収域として同定される
d くも膜下出血では通常脳底部の脳槽が高吸収を示す
e 脳梗塞で造影剤による増強をみるのは稀である
  (1)abc  (2)abe  (3)ade  (4)bcd  (5)cde
2003年卒試27番と同じでした

【28】脳腫瘍のCT所見について正しい組み合わせを選べ。
 a.下垂体腺腫は造影剤投与によりほとんど増強されない。
 b.聴神経腫瘍は通常病側の内耳道の拡大を伴う。
 c.髄芽腫は造影剤投与前のCTで脳実質より高吸収域を示すことが多い。
 d.髄膜腫は造影剤投与前のCTで脳実質より高吸収域を示すことが多い。
 e.膠芽腫は造影剤投与により通常均一に増強される。
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde

【29】正しいものを選ぶ。
a.中高年のクモ膜下出血の原因としてはAVMが最も多い。
b.髄芽腫は高率に石灰化する。  c.脳梗塞はCTにて低吸収域を示すことが多い。
d.TSではCTにて脳室周辺の結節性石灰化を示す。
e.脊髄腫瘍の硬膜内髄外腫瘍では神経鞘腫が最も多い。
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde

【30】頭部CTについて正しいのはどれか
a 脳梗塞には造影効果は見られない  b 新鮮な血腫は脳実質より高吸収を示す
c 脳梗塞が発症直後から明瞭なことは少ない
d 後頭蓋窩は骨のartifactが多いため、小さい梗塞は診断しにくい
e くも膜下出血の分布で破裂動脈瘤の部位は高頻度で特定可能である
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde

【31】正しいものを選びなさい。
a 頭蓋冠の線状骨折では急性硬膜下血腫を伴うことが多い。
b 頭蓋底の吹き抜け骨折では冠状断CTが有用である。
c 急性硬膜下血腫の急性期ではCT上低吸収を呈する。
d 頭蓋骨骨折ではCTのwindowを狭くして撮影する。
e 側頭骨骨折ではCTよりMRIのほうが有用である。
1(a)  2(b)  3(c)  4(d)  5(e)

【33】血管内ステント留置の適応となる血管はどれか?
a.上腸間膜動脈  b.腸骨動脈  c.鎖骨下動脈  d.中大脳動脈  e.膝窩動脈
1.a  2.b  3.c  4.d  5.e
2004年卒試35番と同じ

【34】脳実質内腫瘍で頻度の高いものを2つ
a悪性リンパ腫  b胚芽腫  c血管芽腫  d転移性脳腫瘍  e神経膠腫
1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de

【35】脳実質外の脳腫瘍として正しい組み合わせはどれか。
a血管腫  b頭蓋咽頭腫  c髄膜腫  d神経鞘腫  e悪性黒色腫
1.ab  2.ae  3.bc  4.cd  5.de

【36】硬膜内髄外腫瘍はどれか
a 上衣腫  b 神経鞘腫  c 髄膜腫  d 星細胞腫  e 血管芽腫
1.ab  2.ae  3.bc  4.cd  5.de

【38】石灰化を伴うことの多い腫瘍はどれか
a. 悪性リンパ腫  b. 髄膜腫  c. 頭蓋咽頭腫  d. 乏突起膠腫  e. 血管芽腫
1.a,b  2.a,e  3.b,c  4.c,d  5.d,e

【39】脳動脈りゅうが見つかる頻度の高い血管を二つ選べ
a後大脳動脈  b中大脳動脈  c前交通動脈  d内頚動脈  e脳底動脈
1ab  2ae  3bc  4cd  5de

【40】腹部CTで正しいのは
a.造影剤を使う頻度は高く、それにより得られる情報は多い
b.間膜は高吸収な臓器として描出されることが多い
c.造影剤の主成分は金属の一種である d.腹腔内臓器は必ず後腹膜臓器より腹側にある
e.健常者で肝鎌状間膜内に血流が描出されることは稀である
1ab  2ae  3bc  4cd  5be

【41】肝臓の解剖について正しいのはどれか。
a. 右葉と左葉の境界は、外科学的境界線も解剖学的境界線もともに、CT上で推測可能である。
b. 肝臓を固定する最大の間膜は肝鎌状間膜である。
c. 門脈臍部とは、門脈本管の中央をさす。  d. 肝右葉は一部後腹膜に接する。
e. 肝臓の血行動態上の特徴は、流入路が二系統、流出路も二系統存在することである。
1)abc  2)abe  3)ade  4)bcd  5)cde

【42】腹部のMR検査について正しいものはどれか
aいかなる金属もMR検査上禁忌である
b体内の水素原子は、その大部分が画像化されている
c造影剤の主成分は金属の一種である  dT1強調画像では水は低信号に描出される
eT2強調画像で膀胱内の尿に低信号の混在があれば血尿を意味する
1ab  2be  3ad  4cd  5ce

【44】腹部単純X線写真で間違っているものを選べ。
a.double bubble sign−輪状膵  b.step ladder sign−小腸閉鎖
c.coffee bean sign−S状結腸軸捻転  d.colon cut off sign−大腸癌
e.crow-foot sign(Mercedes‐Benz sign)−腎石
1.(a,b)  2.(b,c)  3.(c,d)  4.(d,e)  5.(a,e)
(解答)4
(解説)a○b○c○d×急性膵炎e×胆石

【45】正しいものをえらべ
1 double wall sign…小腸閉塞  2 frank stripe sign…消化管穿孔
3 colon cut off…急性膵炎 4 dog ear sign…腹水 5 string of beads…麻痺性イレウス
1ab  2ae  3bc  4cd  5de

【46】超音波検査にて内部echo freeと、後方に音響増強を来すものはどれか?
a 肝嚢胞 b 限局性結節性過形成 c 肝血管腫 d Caroli's disease e 膵仮性嚢胞

【47】CTについて正しいものはどれか?
a.腹部CTでは経口造影剤として比較的高濃度のバリウムを用いる
b.単純CTは質的診断能が高いので経静脈性の造影剤投与を行う機会は少ない
c.腫瘍や臓器の造影効果を正確に知るには急速静注が優れる
d.腫瘍の造影効果を経時的に観察する方法としてdynamic scanがある
e.高速CT撮影では1スライス0.1秒以下なので呼吸停止は不要である
1.ab  2.ae  3.bc  4.cd  5.de

【49】肝腫瘤性病変の中で、MR-T2画像において著しい高信号を呈するのは次のうちどれか。
a.肝細胞癌  b.肝血管腫  c.肝嚢胞  d.限局性結節性過形成  e.石灰化肉芽腫
1.a.b  2.a.e  3.b.c  4.c.d  5.d.e

【50】肝細胞癌について正しい組合せを選べ(すみません、忘れました)
a.   b.造影剤のpoolingが見られる
c.   d.   e.血管造影にてAPシャントが見られる
1abc  2abe  3ade  4bcd  5cde

【51】肝細胞癌の治療について正しいのはどれか。
a.動脈塞栓術は手術不能の肝細胞癌に対する有効な治療法である。
b.動脈塞栓術の適応を判定する場合には、肝機能の評価を充分にすべきである。
c.肝細胞癌に対する動脈塞栓術では永久塞栓物質を用いることが多い。
d.肝細胞癌破裂による腹啌内出血に対しては動脈塞栓術は無効である。
e.動脈塞栓術が無効な症例には腫瘍内エタノール局所注入療法も無効である。
1) a,b  2) a,e  3) b,c  4) c,d  5) d,e
答えはaかと。

【52】膵臓の正常解剖について正しいのはどれか。
a.膵臓は後腹膜臓器だが、膵尾部のみは一部腹腔内にある。
b.膵臓は脾静脈の背側に存在する。  c.一般に膵尾部が最も大きい前後径を有する。
d.膵鈎部は上腸間膜動静脈の背側に存在する。
e.胎生期には、ventral pancreasとdorsal pancreaに分かれている。
a.1),2),3)  b.1),2),5)  c.1),4),5)  d.2),3),4)  e.3),4),5)

【53】腎の腫大をきたす可能性のある疾患はどれか?
a.白血病  b.糖原病  c.慢性腎盂腎炎  d.腎アミロイドーシス後期  e.腎梗塞
1.ab  2.ae  3.bc  4.cd  5.de

【54】動脈塞栓術の良い適応とならない疾患はどれか。
A) 腎動静脈奇形  B) 上部消化管出血  C) 気管支拡張症による大量喀血
D) 脳出血  E) 肝細胞癌
1) A  2) B  3) C  4) D  5) E

【55】CT値について正しいのはどれか?
a hounsfield unitは機種によって異なる。
b CT値の微小な差を強調するにはwindow幅を大きくする。
c 肺野を観察するにはwindow幅を大きくし、window levelを下げる。
d 正常脂肪のCT値は通常−20以下である。
e 骨組織は非常にCT値が高く、どのように条件を変化させても観察できない。
1ab  2ae  3bc  4cd  5de

【59】67Ga-citrateシンチグラフィーで高集積を認めるものを選べ。
a)胃癌  b)悪性リンパ腫  c)サルコイドーシス  d)悪性黒色腫  e)乳癌
1.a,b,c  2.a,b,e  3.a,d,e  4.b,c,d  5.c,d,e

【60】骨シンチグラフィーについて正しいものを選べ。
a.99mTc-HMDPは腎から排泄される。 b.関節炎では異常を検出するのは困難である。
c.忘れました。  d.全身骨を検索できるのが大きな特徴である。
e.多発性???は前立腺癌や乳癌で見られる。
(1) a b c  (2) a b e  (3) a d e  (4) b c d  (5) c d e

【62】201Tlを用いた心筋血流シンチグラフィーについて正しい組み合わせを選べ。
a.再分布現象がある。  b.初回循環で約30%が心筋に取り込まれる。
c.受動拡散によって心筋に取り込まれる。
d.131I‐MIBG(123I‐MIBG?)シンチと同様の集積機序で心筋に取り込まれる。
e.薬物負荷や運動負荷で虚血心筋の診断率を上げる。
1ab  2ae  3bc  4cd  5de

【63】脳血流シンチについて正しいものを選べ
a.99mTcECDはBBBを通過する  b.痴呆性疾患の鑑別に有効である
c.てんかん発作の間歇期は脳血流は増加する  d.CO2負荷により血管は収縮する
e.ダイアモックス負荷により脳循環予備能を検査できる
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde

【64】甲状腺シンチグラフィについて正しいものを1つ選びなさい。
1.亜急性甲状腺炎ではびまん性の高集積が認められる。
2.99mTcO4-は甲状腺内に取り込まれ、有機化される。
3.Plummer病ではいわゆる「cold nodule」が認められる。
4.123Iを用いる場合、前処置としてヨード制限が必要である。
5.甲状腺機能亢進症では全例において集積亢進が認められる。
<解答>4.が正解です。
⇒123Iではヨード制限が必要で、99mTcO4-ではヨード制限が不要なので、現在後者のほうに移行しているそうです。
1.と5.⇒破壊性甲状腺炎・亜急性甲状腺炎ではヨード摂取率低下なのでは×。
2.99mTcO4−は甲状腺の機能に応じて甲状腺に摂取されるが,有機化はされない。
3.はhot nodule。

【65】正しい文章の組み合わせを選べ
a.99mTc-DTPAは糸球体で濾過される。
b.99mTc-MAG3は尿細管上皮でとりこまれる。
c.99mTc-DMSAは糸球体で濾過される。
d.99mTc-DTPAはERPFを反映する。  e.99mTc-MAG3はGFRを反映する。
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde
答えは1

【67】ヨード治療について正しいもの。
a.123I-NaIを用いる  b.未分化癌はよい適応である。
c.治療前にヨード制限が必要である。
d.バセドウ病の治療は放素病棟に入院せずに可能である。
e.バセドウ病の治療後に機能低下をきたすことがある。
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde

【68】Tc(テクネシウム、99mTcのこと?)について、正しいものをえらべ。
1、γ線を放出する。  2、核異性体転移により崩壊する。
3、親核種は99Tcである。  4、半減期は12時間である。
5、ジェネレーターシステムにより供給される。
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde

【69】99mTc-MAAと81mKrガスによる肺シンチグラフィーについて正しいものを選べ。
a.99mTc-MAAは毛細血管に微小塞栓をつくる。
b.肺塞栓症では81mKrガスシンチで肺野欠損像を呈する。
c.99mTc-MAAシンチは大動脈炎症候群で欠損を示すことは稀である。
d.慢性閉塞性疾患では99mTc-MAAシンチで欠損像を示さない。
e.99mTc-MAAシンチで腎に集積像が見られれば右→左シャントがある。
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde

【71】正しいものの組み合わせを選べ。
a.131I-アドステロールは正常副腎に集積する。
b.131I-MIBGは褐色細胞腫に集積する。
c.原発性アルドステロン症の診断にデキサメタゾン抑制試験が有用である。
d.腺腫によるクッシング症候群では131I-アドステロールは有用でない。
e.131I-アドステロールは患者にとって被曝が少ない。
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde
答えはabcかな?

【72】腫瘍マーカーの組み合わせで正しいものを選べ
a転移性肝臓癌CA125  b大腸癌CEA  c甲状腺髄様癌カルシトニン
d前立腺癌PSA  e卵巣癌NSE
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde

【73】in vitro検査について正しいのを選べ。
a.生体から得られた試料から微量物質を測定する検査である
b.RIAは抗体を標識する  c.RIMAは抗原を標識する
d.RIAは抗体は必要であるが、抗原は必要でない
e.RIMAは生物学的活性でなく、免疫学的活性を測定するのが問題である。
1ab  2ae  3bc  4cd  5de

【74】放射線治療の適応について正しいのはどれか
a、脳腫瘍のなかでもgerminoma、medulloblastomaはとくに奏効しにくい
b、甲状腺癌は一般に放射線治療のみで制御しうる
c、喉頭声門癌は早期であれば放射線治療のみで治癒しうる
d、舌癌、子宮頚癌は密封小線源による治療のよい対象である
e、悪性リンパ腫は比較的少ない線量で局所制御しうる
1、abc  2、abe  3、ade  4、bcd  5、cde

【75】密封小線源治療について正しいのはどれか。
a.線源としては137Cs、198Au、192Irがよく用いられる。
b.舌癌、子宮頚癌はその最もよい適応である。
c.現在、用いられているのは早期の舌癌と早期の子宮頚癌が主である。
d.線源のβ線を利用する治療法である。  e.医療従事者の被曝を考えねばならない。
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde

【76】頭頸部の放射線治療について、正しいものを選べ。
a.上顎癌は原体照射、密封小線源腔内照射などを組み合わせると、放射線療法のみで高い治癒率が期待できる。
b.舌癌のうち原発巣の大きなもの、頚部リンパ節転移のあるものは集学的治療を行う。
c.多発頚部転移をともなう喉頭癌は手術を行う。
d.上咽頭癌は頭蓋内進展もあるので放射線療法が行われる。
e.甲状腺癌は未分化癌でも放射線感受性は低く、手術が第一義的に行われる。
1abc  2abe  3ade  4bcd  5cde

【77】乳癌について正しいものを選べ。
a.最も多く見られ、臨床上問題になるのは肝臓への転移である。
b.根治的乳房切除の後、胸壁、腋窩、傍鎖骨領域に放射線の大量照射を行えば治療成績は向上する。
c.経過の長い例が多いので、治療成績は五年生存率ではなく十年生存率で評価する。
d.腫瘤摘出術など最小限の手術侵襲に放射線照射を加えることで、根治的乳房切除術と同等の成績を残せる。
e.胸壁への放射線照射を接線照射で行うのは、肺への線量を減らすためである。
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde
2003年卒試 50番と問題文、選択肢ともに同一問題。

【78】乳房温存療法に関して正しいものはどれか。
a. SLEを合併する患者の乳房温存術後の放射線照射は禁忌である。
b. 多発性、又はdiffuseな砂粒体を有するものはよい適応となる。
c. 照射線量は少なくとも60Gy必要である。
d. 照射は接線照射で、患側乳房全体を十分含める。
e. 術中にリンパ節転移の認められなかった場合、旁鎖骨リンパ節には照射する必要はない。
1. abc  2. abe  3. ade  4. bcd  5. cde

【79】肺癌の外照射治療について正しいのはどれか?
a.肺癌の脳転移は放射線治療のよい適応である。
b.肺の小細胞性肺癌の総線量は60Gy以上必要である。
c.腔内照射を併用することはない。
d.T1N0M0、T2N0M0は定位放射線治療で治療されることがある。
e.小細胞癌は放射線感受性が高いが、化学療法を併用したほうがよい。
1)a,b,c  2)a,b,e  3)a,d,e  4)b,c,d  5)c,d,e

【80】子宮頸癌の放射線治療について正しい組み合わせはどれか?
(a)子宮腔内に挿入するアプリケーターをその形からオボイドという。
(b)日本では腔内照射に低線量率照射を用いるのが一般的である。
(c)子宮頸癌には腔内照射と外照射を併用する。
(d)A点は膣円蓋部を基準として子宮長軸に2cm、外側直角に2cmの点である。
(e)A点は骨盤腔の線量の評価点であり、治癒率と関連しない。
1)a,b  2)a,e  3)b,c  4)c,d  5)d,e

【81】正しい組み合わせを選べ
a.早期の前立腺癌は、手術の方が放射線治療より成績がよい。
b.局所進行前立腺癌に対しては放射線治療と内分泌療法が行われる。
c.前立腺癌に対する小線源療法が最近日本でも始まった。
d.木村氏病に放射線治療を行うことがある。
e.加齢黄斑変性症に放射線治療を行うことがあるが、総線量は50Gy程度を目標とする。
1(a,b,c)  2(a,b,e)  3(a,d,e)  4(b,c,d)  5(c,d,e)
解説 2003年卒試55と同じ
a ×  e ×20Gyくらいを目安にする。
解答:4

【82】放射線治療の人体への影響について正しいものを選べ。
a.放射線の人体への影響として確定的影響と確率的影響があるが、放射線治療による脱毛は確定的影響のひとつである。
b.人の倍加線量は10Gyである。
c.放射線治療による有害事象は早期と晩期に分けられるが、放射線脊髄炎は早期に起こりやすい。
d.下腹部への放射線照射では下痢を起こしやすい。
e.放射線治療によって、白血球と血小板が低下することがある。
1(a,b,c)  2(a,b,e)  3(a,d,e)  4(b,c,d)  5(c,d,e)

【84】正しいものの組み合わせを選べ。
a. X線ではそのエネルギーが高いほどbuild upが浅くなる。
b. 炭素線はブラッグピークを持つ。
c. 電子線はある深さに来ると急速に減弱する。
d. 陽子線はブラッグピークを持つ。
e. γ線はある深さになると急速に減弱する。
1(a,b,c)  2(a,b,e)  3(a,d,e)  4(b,c,d)  5(c,d,e)
解説:2004年卒試41番と同じ
   粒子線(炭素線、陽子線)は、Bragg peakを持つ。
   a)× X線ではそのエネルギーが高いほどbuild up(たちあがり)が深くなる。
   e)× γ線はX線と同じく光子であり、build up後、徐々に減弱する。
解答:4

【85】甲状腺癌に対する放射線ヨード治療について正しい組み合わせを選べ。
a. 分化癌より未分化癌の方がよい適応である。
b. 3.7GBq以上を使う場合は、ホウ素病棟の個室隔離が必要である。
c. 治療をはじめた直後に、甲状腺機能亢進状態になることもある。
d. 治療を行う前に甲状腺機能を廃絶しておく。  e. 脳転移症例はよい適応である。
1. abc  2. abe  3. ade  4. bcd  5. cde
2004年概説61番と同じ
解答)選択肢より4
 a)×→未分化癌は123Iuptake↓のため分化癌(乳頭癌、濾胞癌)がより良い適応
 b)d)○ c)??  e)遠隔転移例は適応になるが、脳転移は少なく…

【86】遠隔転移を伴わない場合、手術よりも放射線治療が行われることが多いものを選べ。
a.前立腺癌  b.肺癌  c.子宮頚癌  d.大腸癌  e.肝癌
1)abc  2)abe  3)ade  4)bcd  5)cde

【87】正しいのはどれか。
a.通常の骨転移では、60Gy/30回の線量が用いられる。
b.骨転移に対する放射線治療の除痛効果は、ほぼ100%に認められる。
c.溶骨性の骨転移に対して放射線療法を行うと、化骨が促進されることがある。
d.骨転移に対する放射線治療は、放射線抵抗性の腫瘍にも除痛効果がある。
e.放射線治療は、硬化性の骨転移にも除痛効果が認められる。
1)a,b,c  2)a,b,e  3)a,d,e  4)b,c,d  5)c,d,e

【88】正しいのはどれか。
a.骨転移による脊髄麻痺が疑われるときは、多少時間がかかってもかまわないので、MRIやシンチなどで慎重に検査を進めるべきである。
b.悪性腫瘍患者に下肢麻痺がみられたときは、疼痛がなくても骨転移による脊髄圧迫を考えるべきである。
c.骨転移による脊髄麻痺にはステロイドが有効である。
d.骨転移による骨折予防には放射線治療が用いられることがある。
e.骨転移の疼痛に対しては、モルヒネなどの効果がなくなってから、放射線治療を開始する。
1abc  2abe  3ade  4bcd  5cde

【90】放射線治療について正しいのはどれか
a. 組織の一酸化炭素分圧が高いほど、放射線感受性が高い。
b. 脳神経細胞より皮膚基底細胞のほうが放射線感受性が高い。
c. 一般に扁平上皮癌のほうが腺癌より放射線感受性が高い。
d. 細胞周期のM期のほうがG1期より放射線感受性が高い。
e. 放射線照射は治療期間が長いほど治療効果が得られる。
1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e

【91】食道癌について正しい組み合わせを選べ。
a.食道癌の化学療法にはアドリアマイシンがよく用いられる。
b.粘膜下層まで浸潤した食道癌は内視鏡的切除と化学療法で治癒可能である。
c.局所浸潤した食道癌には手術療法と化学放射線療法が行われる。
d.局所浸潤した食道癌に化学放射線療法を行った場合、放射線肺炎が起こることがある。
e.粘膜にとどまる早期癌の場合、内視鏡的切除が行われる。
1abc  2abe  3ade  4bcd  5cde
解答:5

【92】正しいものを選べ。臨床検査は、
a.代謝疾患やホルモン疾患の診断にのみ有効である。
b.治療方針の有効性の判定にも使用される。
c.病気の兆候が全くなくても検査結果によってはその人に病気が潜んでいる場合がある。
d.何の病気か診断ができない場合でも検査データの変化でその患者の管理方法の善し悪しはわかる。
e.ある患者のデータが状況に応じて変化しても、それがいわゆる正常範囲内であれば病状を反映しているわけではない。
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde
2004年卒試92と同じ

【94】正しいのを一つ選べ。正確な検査法とは、
A 少しの変化を確実に感知できる検査法のことである。
B 真の値に出来るだけ近い結果を出す検査法のことである。
C 少量のサンプルで測定できる検査法である。
D 簡便な検査法である。

【95】正しい選択肢を選びなさい。検査結果が正規分布に従うとすれば
 a. 95 %の人々は検査結果は平均値±2 S.D.の範囲内に入る。
 b. 平均値+3 S.D.を越える値を示すものはない。
 c. その検査法は精密(precise)でしかも正確(accurate)であることを示している。
 d. ほぼ半分の人々の結果が平均値を越えている。
 e. 分布図は平均値を挟んで対称になる。
  1.(a,b,c)  2.(a,b,e)  3.(a,d,e)  4.(b,c,d)  5(c,d,e)

【96】臨床検査について、診断と検査結果が違う時どう考える?
1、検査が誤りと考える  2、検体を採取しなおして、やり直す
3、検査方法が正しくないと考える  4、診断を考え直す  5、検査の結果を無視する
1.ab  2.ac  3.bd  4.cd  5.de

【98】正しいものを選べ。 一見健康だが重大な病気を持っていそうな患者に対して
a.病気の有無によって結果が大きく異なる検査をする。
b.陰性の結果を明確に指摘できる検査を行う。  c.偽陽性の少ない検査をする。
d.分析結果のばらつきの少ない検査をする。  e.偽陰性の少ない検査をする。
1.a,c,e  2.a,b,d  3.a,c,d,e  4.b,c,d,e  5.a,b,c,d,e
2004年卒試98と同じ

【99】次の物質の中で血漿浸透圧が最も高いのはどれか。
1.重炭酸イオン  2.グルコース  3.カリウム  4.蛋白質  5.ナトリウム
2004年卒試99番と、2003年98番と同じ

【101】成人男子について正しいものを選べ
A.体重の60%は水分である。  B.新生児より体重あたりに占める水分の割合が大きい
C.一日の最小排泄量は1500mlである  D 全水分量の8%が血漿量である。
選択肢忘れましたが、不規則な2、3個選ぶものでした。

画像問題(図は適当に用意しました。)
【1】次のうち聴神経が写っているものはどれか?
1. 2.
3. 4.
5.
(MRIのT1強調像が5枚、1.延髄・外耳道レベル、2.橋レベル、3.中脳レベル、4.大脳基底核や視床を通るレベル、5.側脳室体部を通るレベル、のがならんでいました。)

【2】T1強調画像を選べ
a.   b.
c.   d.
e.
解答a
解説:a. T1 (髄液黒い<低信号>。脳実質白い<高信号>。軟部組織・頭蓋骨部分は骨髄が写っている)  b.plain CT(骨が写っているのがミソ→錐体骨を見る!)
c.FLAIR(T2の水成分を黒くしたもの)  d.T2(髄液が白い。目玉が白い)
e.diffusion(粗い)

【3】図は頭部の単純CTである。考えられる疾患は?
1.下垂体腫瘍  2.クモ膜下出血
3.梗塞  4.急性硬膜外血腫  5.化膿性髄膜炎(2003年卒試画像問題10番と同じ)

解答 2(頭部CTにてダビデの像→クモ膜下出血)

【4】頭部外傷後の単純CTを示す。正しいものを選びなさい。
a.右頭頂葉に低吸収域を認め、脳梗塞が考えられる。
b.左側に高吸収域を認め、急性硬膜外血腫が考えられる。
c.頭蓋骨骨折による中硬膜動脈の破綻が原因。
d.左側に高吸収域を認め、SAHが考えられる。
e.側脳室の圧排は全く見られない。
1.ab  2.ac  3.bd  4.cd  5.de

解説:(レンズ状の血腫。明らかに急性硬膜外血腫)
 病歴からだけでも3b,c○は明らか。他の選択枝がDQN丸出し。

【5】40歳女性。進行胃癌の患者に注腸造影を行った。正しいものを選びなさい。
a.大腸に病変が多発している。  b. 大腸癌を合併している。
c.腹膜播種を認める。  d. Schnitzler転移を認める。
1. a,c,d  2. a,b  3.b,c  4.d  5.a〜d
画像:注腸造影正面 上行〜横行結腸に多発するapple coreがあり、a,bは誰も間違えない。
注腸造影側面 直腸に硬い感じの狭小化所見があったと思う…S状結腸には病変なし。
2か5で悩んだ人が多かったようだ。

【6】60歳女性。上部消化管造影検査を行った。正しいものを選びなさい。
a.腹臥位で撮影されている。   b.前壁側に病変がある。
c.陥凹性病変であるが、中心部には隆起性病変を伴っている。
d.ひだの集中を伴っている。
1. a,c,d  2. a,b  3.b,c
4.d  5.a〜d

速攻で書いたので下手な図ですが、上のようになっていました。すなわち画像では→右 の方に幽門があると。すなわち、背部から撮影された、前壁の写真
ヒダの融合・先細りがあり癌は一目瞭然。周囲に造影剤のたまりはあったのですが、中心部ははじいていました。
解答:5

【18】腰部に放射線治療の既往がある患者に骨シンチを行った。考えられるのは?
1骨転移  2不全骨折  3副甲状腺機能亢進症  4関節炎  5
仙腰骨関節に集積が認められた。

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