臨床検査・放射線医学 平成18年度概説試験

※解答中の「A-41」などの表現は2006年year noteの頁数を示しています。
※「〜月〜日授業プリント」と書いてあるのは僕らの学年の授業プリントの日付です。
【1】

【2】臨床検査に関する次の文章で正しいものの記号を記せ。(正解は一つとは限りません)
検査結果に及ぼす因子について
A)様々な検査結果は生理的変化がある。
B)血清中のヘモグロビン、カリウム、乳酸などは輸血の影響を受ける。
C)採血は輸液をしている反対側の腕から採血しなければならない。
D)検査の種類によっては年齢で検査結果が変化する。
(解答) A、C、D 2005年概説77番、2004年概説78番と同じ。

【3】臨床検査に関する次の文章で正しいもの(検体の保存について)
A) 早く搬送し保存時間を短くすると検査結果実の信頼性は高くなる
B) 検体の保存は例外なく冷却して保存すると良い
C) 原則として全血では保存しない
D) 全血は冷蔵庫で保存する
(解答) A、C 2005年概説78番、2004年概説79番と同じ。
B)×→全血は冷却してはいけません。
C)D)×→授業では、「冷やすと赤血球が壊れるので、全血は冷蔵庫では保存しない。仕方なく半日くらい保存する場合は必ず室温で置く事。」とおっしゃっていましたので×でしょう。

【4】正しいものを選べ。(正解は1つとは限らない)
A)解凍した検体はそのまま測定する。混和などしないように注意する。
B)直射日光に当てるとビリルビン、ビタミンC、ポルフィリンなどが低下する。
C)全血で保存していると乳酸は低下し、pHは上昇する。
D)出来るだけ検体が空気に触れるのを避ける。
(解答) B、D 2005年概説79番、2004年概説80番と同じ。

【5】
【6】

【7】胃癌の深達度診断に有用なものはどれか。
1.上部消化管内視鏡検査
2.超音波内視鏡検査
3.腹部エコー
4.ガリウムシンチ
5.CT 
a.(1)(2)(3) b.(1)(2)(5) c.(1)(4)(5) d.(2)(3)(4) e.(3)(4)(5) 
(解答) a.か c. (参考→A-41)
1)と2)は多くの文献に深達度診断に有用との記述があり、間違いなく正しいです(特に超音波内視鏡検査が最も有用)。4)はリンパ節転移の有無を調べるために使われるので×です。3)と5)についてはいろいろ調べましたが、どちらがより有用かという記述を見つけることはできませんでした。胃癌の際に行う腹部エコーとCTはリンパ節転移、遠隔転移、周囲の臓器への直接浸潤などを検索するためのものですので、壁内の深達度を調べる上で果たして有用なのかどうかもよく分かりません。申し訳ないです。

8番と9番は同じ問題です。復元ミスでしょう。
【8】消化管粘膜下腫瘍の画像所見を選べ
@表面平滑な山田分類T型
ABridging fold
B周堤
Cタッシェ
D中心潰瘍

【9】消化管粘膜下腫瘍について正しいのはどれか。
1.山田T型分類
2.bridging fold
3.周堤の形成
4.タッシェ
5.中心潰瘍の形成
A)1,2,3 B)1,2,5 C)1,4,5 D)2,3,4 E)3,4,5
(解答)B (※良性胃粘膜下腫瘍→A-36、胃肉腫→A-43)
1.○ 2.○ 3.×→胃癌の所見です。 5.○→胃肉腫の所見です。
4.×→胃・十二指腸潰瘍の所見です(→A-30)。
@ニッシェ…潰瘍による粘膜欠損に造影剤が溜まったもの
      A粘膜襞の集中像…潰瘍の治癒過程→瘢痕による引きつれでポケット(タッシェ)を形成。

【10】進行大腸癌の注腸直腸造影の所見について正しいのはどれか。
1.apple-core sign
2.overhanging edgeを伴う狭窄
3.大腸壁の台形状変形
4.拇指圧痕像
5.有茎性隆起
A)1,2,3 B)1,2,5 C)1,4,5 D)2,3,4 E)3,4,5
(解答)A
1.○
3.○→ちなみに、@無変形:m癌, A角状変形:sm癌, B弧状変形:sm癌・mp癌, C台形状変形:進行癌 をそれぞれ示す所見です(図参照)。

4.×→虚血性腸炎(→A-78)の所見です。
5.×→良性腫瘍もしくは早期癌の所見です。

【11】

【12】小腸造影X線検査について正しいものはどれか。
1)バリウムを飲んで検査を行うのが経口法である。
2)ゾンデ法はチューブ(ゾンデ)を十二指腸あるいは小腸まで挿入して直接小腸へ造影剤や空気を注入する方法である。
3)精密検査ではゾンデ法が用いられる。
4)小腸造影では前処置としての絶食は不要である。
5)ゾンデ法は通常の胃透視よりも濃い濃度のバリウムを使用する。
A)123 B)125 C)145 D)234 E)345
(解答)A 2005年概説8番と同じ。

【13】

【14】食道造影について正しいものを選べ。
1.通常はバリウムを使う。
2.立位で嚥下し、流れてゆくバリウムで食道を観察する。
3.第一斜位で観察すると胸椎と食道が重ならずに観察できる。
4.食道は二重造影ができない。
5.バリウムは誤嚥で肺疾患を起こさない。
A)1、2、3   B)1、2、5   C)1、4、5   D)2、3、4   E)3、4、5
(解答)A 2004年概説7番と同じ。
4)×→できます。 5)×→バリウムを誤嚥した際、肺水腫は生じないが、肺炎が生じます。また、ガストログラフィンを誤嚥した場合は肺水腫が生じます(浸透圧が高いため)。

【15】嚥下障害を生じる疾患について正しいのはどれか。
1.進行型食道癌では、病変が全周性の場合は高度な嚥下障害を生じることが多い。
2.表在型食道癌では、病変が全周性の場合は嚥下障害を生じることが多い。
3.食道アカラシアでは、食道は拡張するが狭窄は生じないため嚥下障害は生じにくい。
4.食道アカラシアでは、食道下部から噴門にかけて持続的に通過障害を生じている。
5.食道カンジダ症は、高度になると嚥下時痛を伴うことが多い。
A)1,2,3  B)1,2,5  C)1,4,5  D)2,3,4  E)3,4,5
解答)C 2004年概説8番と同じ。
2)×→表在型では狭窄は生じない。嚥下障害は稀です。
3)×→アカラシアでは、嚥下障害が通常生じます。

【16】

【17】次のうち正しいものの組み合わせを選べ。
1.白内障は眼球が照射された時の障害の一つであり、絶対に起こしてはならないものである。
2.甲状腺は放射線感受性が低く、照射されても障害されることはない。
3.食道が照射されても、通常食道炎は起きない。
4.脊髄は放射線感受性が高く、頭頸部癌への照射では特に留意する必要がある。
5.肺への照射では放射線肺炎が起きる可能性がある。
A)1、2、3   B)1、2、5   C)1、4、5   D)2、3、4   E)3、4、5
(解答)C
2.×→2Gy以上の外部照射では甲状腺機能低下症が起こりえます。
3.×→起きます。

【18】正しいものを3つ選べ。
1.舌癌に対する小線源療法は現在でも、低線量率と高線量率の組織内照射の両方が行なわれている。
2.舌癌に対する小線量療法の局所効果は良好であるが、後発頸部リンパ節転移の有無が予後を左右する。
3.口腔底癌に対して198Auを用いる事がある。
4.小児に小線源療法や外照射が多用されるのは、機能温存が目的である。
5.早期舌癌に対する小線源療法は、外科的切除に劣る。
(解答)1.
1.○→6月28日(H.16)の授業プリントにありました。低線量率の線源では数日間連続照射しなければなりません(患者は数日間隔離される)でしたが、近年RALS(遠隔操作で線源を刺入できる機械)を用いることによって高線量率線源による治療(一回数分〜数十分の刺入を何日か反復するという治療)も可能になりました。双方とも今でも行われています。
2.○→そのため、治療後も定期的に頚部リンパ節転移の有無を調べる必要があります。
3.○→他には137Csなども用いられます。
4.×→選択肢的に。内容も何か怪しげですが。
5.×→頭頸部領域の腫瘍に関しては、密封小線源療法は外科的切除に引けをとりません。むしろ密封小線源療法の成績の方が優れているものもあります。

【19】

【20】
1頭蓋腫は浸潤するが髄膜播種はしないので全脊髄照射は必要ない
2胚細胞腫は化学療法には感受性だが放射線には抵抗性
3神経膠腫は放射線に感受性
4単発脳転移でサイズ小さいのはガンマナイフや???による治療が行われる
5小児の白血病は脳に抗がん剤が到達しにくいので全脳照射が必要
(解答)復元が完全でないのでよくわかりません。
1.○→基本的に全脳+全脊髄照射は髄膜播種の際に行います。頭蓋腫(頭蓋咽頭腫でしょうか?)は髄膜播種しないので必要ありません。髄芽腫や悪性胚細胞腫瘍の場合は髄膜播種が見られやすいです。
2.×→化学療法感受性、放射線感受性は非常に高いです。
3.×?→とりあえず神経膠腫は化学療法にも放射線療法にも抵抗性です。
4.?→???の部分がサイバーナイフとかなら○です。
5.×→全脳照射が行われた時期もありましたが、知能発達が不良になりやすいので最近は抗癌剤の髄腔内注射の方が好まれるようです。

【21】正しいのはどれか。
1)小細胞性肺がんが予後不良なのは、放射線感受性が低いためである。
2)肺がん(食道がんかも?)の放射線治療では副作用として食道炎が見られる。
3)肺がんの放射線治療では副作用として放射線肺炎が見られる。
4)肺がんT1N0M0では、体幹部定位放射線照射により高い局所コントロールを得ることが出来る。
5)非小細胞性肺がんは予後不良なので、通常80Gy以上照射する。
A.1,2,3  B.1,2,5  C.1,4,5  D.2,3,4  E.3,4,5
(解答)D
1.×→小細胞癌は肺癌の中で最も化学療法と放射線療法に感受性が高いです。
2.○ 3.○ 
4.○→選択枝より。たぶん可能です。
5.×→術前照射はもっと線量が低いのでおそらく術後照射の事を言っているのだと思いますが、非小細胞癌に対する術後照射においては顕微鏡的遺残に対しては40Gy以上照射、肉眼的遺残に対しては60Gy以上照射する、とのことです。80Gyは高すぎます。ちなみに肺門部に照射するときの上限は80Gyです。

【22】前立腺癌に対する放射線
1.早期前立腺癌において放射線療法よりも手術のほうが治療成績が良いため、放射線療法は高齢者や他の内科疾患を持つ患者に用いる
2.手術の合併症は失禁で、放射線療法の合併症は直腸障害である
3.QOLは手術よりも放射線療法のほうが高い
4.近年、本国でも198Auを線源に用いた放射線療法が行なわれるようになってきた
(解答)復元が不完全なためこれもよく分かりません。6月29日の授業プリントに詳しく載っていましたのでそれぞれの選択枝の○×は確かだと思います。
1.×→T1〜T2症例で比較したデータではわずかに外照射の方が優秀な成績でした。
2.3.○→その通りです。
4.×→198Auグレインによる治療は以前から行われていました。最近使用可能になったのは125Iです(2002年より可能になりました)。

【23】

【24】X線やγ線に抵抗性なのはどれか。
1肺小細胞癌
2セミノーマ
3悪性リンパ腫
4骨肉腫
5悪性黒色腫
A)1,2  B)1,5  C)2,3  D)3,4  E)4,5
(解答)E 2005年概説72番、2004年概説54番と同じ。

【25】
【26】
【27】
【28】

【29】正しいのはどれか?
1.3D conformal radiation therapyにより、副作用を低減することができる。
2.Intensity modulated radiation therapy(IMRT)とは、各照射方向のビームの強度を変えることにより、その総和としての線量分布を最適化する方法のことである。
3.ガンマナイフは、約30個のコバルト線源をもち、ガンマ線を集中して照射することができる。
4.ガンマナイフは非侵襲的な治療である。 5.ガンマナイフは、頸部リンパ節転移の治療はできない。
A)1,2,3  B)1,2,5  C)1,4,5  D)2,3,4  E)3,4,5
(解答)B 2005年概説65番と同じ。
1)○3D−CRTはリニアックからの細い高エネルギーX線ビームと患者を乗せたベッドをコンピュータ制御のもとに回転させながら、頭部のみでなく躯幹部の病巣部に集中して照射する治療法で、線量分布が良くなり正常組織への副作用が少なくなる。
2)○3D-CRTの技術に加え、さらにビームの出力を変える事で線量分布はより腫瘍の原体形状になる。                3)×ガンマナイフは201個のコバルト線源を使い、γ線を1点に集中させる。
4)局麻下にフレームを固定する際侵襲ある。
5)頭部直径30mm以下程度の小さな腫瘍や残存腫瘍の治療に用いられ、頭蓋内〜C1レベルまで。一般に頚部リンパ節転移には使えない。

【30】

【31】次の肺腫瘤とその特徴の組み合わせで正しいものを選べ。
1.硬化性血管腫:リング状濃染 
2.過誤腫:Meniscus sign
3.結核腫:Spiculation
4.器質化肺炎:Concave sign
5.円形無気肺:Comet tail sign
A)1,2  B)1,5  C)2,3  D)3,4  E)4,5
(解答)E (6月24日プリント参照)
1.×→硬化性血管腫において造影で見られるのはマスクメロン皮様の網状走行です(→I‐90)
2.×→過誤腫はポップコーン状の粗大石灰化が特徴です。
3.×→結核腫は造影にてリング状濃染が特徴的な所見です。
4.○→自分の授業プリントを見直すと、「器質化肺炎  内側凸や直線的辺縁を有する」の「内側凸」のところに先生がちょろっと言ったと思われる「concave sign」という単語がメモってありましたので○としました。裏づけとなる記述を探してHarrison内科学(原書)とかまでいろいろ見ましたが、どの教科書にもconcave signなる言葉は出てきませんでしたし、googleで検索かけてもconcave signという言葉自体全く引っかかりません。九大ローカルの単語でしょうか。専門医レベルの常識でしょうか。いずれにせよ迷惑な選択肢です。
5.○→正しいです。円型無気肺に引き込まれた肺血管などが作る陰影が彗星の尾のように見える所見です。

【32】誤っているものを2つ選べ。
1.すいません、忘れましたが正しい文でした。
2.Hilum overlay sign陽性のときは、心拡大よりも縦隔腫瘤を考えるべきである。
3.Hilum convergence sign陽性のときは、縦隔腫瘤よりも心拡大を考えるべきである。
4.Cervico-thoracic sign陽性のときは、前縦隔腫瘍よりも後縦隔腫瘍を考えるべきである。
5.Air-bronchogramは肺癌では認められない。
(解答)4.5. (→6月24日授業プリント)
2.○→心拡大であれば拡大した縦隔影の辺縁に肺門部の血管陰影が集束します(Hilum convergence sign)が、縦隔腫瘤であれば肺門部血管陰影と拡大した縦隔影が重なって見えます(Hilum overlay sign)。
3.○→上記の通り。
4.×→鎖骨より上方で腫瘤の辺縁が不鮮明な場合Cervico-thoracic sign(+)と表現しますが、この場合は腫瘤が前縦隔由来であることを示しています。
5.×→腺癌では見られることがあります。扁平上皮癌では通常見られません。

【33】胸部単純X線写真上、肺胞性パターンの記述として正しいものを選べ。
1.区域性分布を示す。
2.気管支、肺血管周囲の肥厚、不明瞭化を認める。
3.Kerley Line(A.B.C)を認める。
4.蜂窩状陰影を認める。
5.経時的変化が早い。
A)1,2  B)1,5  C)2,3  D)3,4  E)4,5
(解答)B
1.5.○→肺胞が水濃度の物質(浸出液・血液・水・タンパク・腫瘍細胞など)で置換され、X線上で均一な濃度で 斑状の形態をとる陰影を肺胞性陰影といいます。肺胞性陰影は細菌性肺炎・肺水腫・肺胞タンパク症・肺胞上皮癌などに見られ、初期には病巣は区域を単位としますが融合傾向が強く、急速に肺葉へと広がります。(→参考「胸部X線写真の読み方」)
3.4.×→Kerley lineや蜂窩状陰影は間質性陰影の代表です。
2.×→選択肢より判断しました。

【34】

【35】無気肺について正しいのはどれか。
1.右上葉ではminor fissureが下方に凸となる。
2.左上葉では正面像で横隔膜とのシルエットサイン陽性となる。
3.右中葉では正面像で心陰影とシルエットサイン陽性となる。
4.右中下葉では正面像で心陰影、横隔膜ともにシルエットサイン陽性となる。
5.肺門の偏位は無気肺の直接所見である。
A)1,2  B)1,5  C)2,3  D)3,4  E)4,5
(解答)D (下の表参照)
5.×→肺門の偏位は気胸などによっても生じます。

●肺区域ごとの無気肺の特徴  (無気肺の部分は白っぽく写ります)

無気肺となった肺区域 正面像の特徴 側面像の特徴
左上葉 ・辺縁のぼけた淡い陰影 ・境界明瞭で淡い陰影
・左第1、2、3弓とシルエットサイン形成(することもあればしないこともある) (下葉が前上方へ張り出した形)
・肺門部は左が極端に高くなる。
・左葉の血管影が拡散(下葉が伸びたため)。
右上葉 ・肺尖部付近に境界明瞭な陰影 ・境界明瞭な三角形の陰影
・S3と右第1弓によりシルエットサイン
・右の肺門部と葉間裂が上方に変位
中葉 ・境界明瞭で淡い陰影(二等辺三角形) ・境界明瞭な三角形の陰影
・右第2弓とシルエットサイン形成 (上葉と下葉につぶされて楔形に)
左下葉 ・左の心陰影に重なるようにできる三角形の陰影 ・左の横隔膜陰影の後半部が消失
・下行大動脈の左縁とシルエットサイン形成 ・肺底部後方に四角形の陰影
・左横隔膜の内側とシルエットサイン形成
右下葉 ・肺底部の内側に三角形の陰影(左下葉のものとほぼ対称) ・右の横隔膜陰影の後半部が消失
・右の心陰影はよく見える(シルエットサイン陰性) ・肺底部後方に四角形の陰影
・右横隔膜の内側でシルエットサイン陽性
右中下葉 ・心臓の右側と横隔膜ともに輪郭が見えない ・右の横隔膜の輪郭が消失する。
(シルエットサイン陽性) ※普通は1枚の写真で両側の横隔膜の辺縁が見える。

【36】
【37】後縦隔に好発する腫瘍
A胸腺腫
B縦隔内甲状腺腫
C奇形腫
D悪性リンパ腫
E神経原性腫瘍
(解答)E (6月25日の授業プリント)
・前縦隔に好発…胸腺腫、胸腺癌、胸腺嚢胞、胚細胞性腫瘍、悪性リンパ腫、胸郭内甲状腺腫、心膜嚢胞
・中縦隔に好発…悪性リンパ腫、サルコイドーシス、結核、気管支嚢胞
・後縦隔に好発…神経原性腫瘍、横隔膜ヘルニア、膵偽嚢胞、外側性髄膜ヘルニア

【38】次のうち胸腺腫に合併するものを二つ選べ。
a.重症筋無力症
b.嚢胞腎
c.慢性骨髄性白血病
d.骨髄腫
e.赤芽球癆
1.a,b  2.a,e  3.b,c  4.c,d  5.d,e
(解答)2 胸腺腫の約30%が重症筋無力症、約5%に赤芽球癆が合併。

【39】縦隔腫瘍について正しい文章を、二つ選べ。
1.奇形腫は内部に歯牙や脂肪を含み、縦隔や肺内に穿破することがある。
2.縦隔悪性リンパ腫には高頻度に石灰化を認める。
3.胸腺腫では、胸膜播種はまれだが遠隔転移を高頻度に認める。
4.神経原性腫瘍は悪性の場合が多い。
5.気管支嚢胞はCTにて高吸収、MRI T1強調像にて高信号を呈することがある。
A)1,2 B)1,5 C)2,3 D)3,4 E)4,5
(解答)B
2005概説の31に類似。 
1)○
2)×認めない。石灰化は奇形腫。
3)×胸膜播種する。遠隔転移しない。
4)×良性も多い。
5)○一般にはCTで低吸収。T2高信号。しかし嚢胞内出血きたせばCTで高吸収、MRI T1高信号

【40】骨腫瘍に関して正しい記述はどれか。
1.硬化縁を伴う地図状骨破壊は悪性であることが多い。
2.硬化性骨転移で最も多いのは甲状腺癌の転移である。
3.骨膜反応のうち、Codman三角は悪性に多く見られる。
4.非骨化性線維腫は成長と共に縮小する。
5.骨腫瘍の診断で、年齢は参考にならない。
A)1,2  B)1,5  C)2,3  D)3,4  E)4,5
(解答)D
1.×→硬化縁(sclerotic rim)を有する地図状骨破壊は良性の所見です。硬化縁がなければ悪性の所見です。
2.×→最も多いのは前立腺癌です。その他、乳癌、胃癌、肺癌なども硬化性骨転移になる事があります。
3.○→他には、層状骨膜反応(onion skin lesion)、sunburst appearanceなどが悪性骨膜反応に含まれます。
4.○→両性の骨線維腫の一種です。小児に多く見られ、多くは無症状で経過し、自然に消退していきます。
     (整形外科ステップp.332)
5.×→大いになります。

【41】骨の形成について正しい組み合わせを選べ。
1.血流が増えると、骨硬化がおきる。
2.Achondroplasiaは軟骨内骨化の異常が原因である。
3.Osteogenesis imperfectaは膜内骨化の異常が原因である。
4.頭蓋冠、顔面骨は軟骨内骨化で成長する。
5.長管骨、脊椎骨は膜内骨化で成長する。
A)1,2 B)1,5 C)2,3 D)3,4 E)4,5
(解答) C 2005年度概説33と同じ問題  2006/6/26 工藤先生プリント参照
1.× 血流増加で骨は脱灰する。
2.○ Achondroplasia(=軟骨無形成症)
3.○ Osteogenesis imperfecta(=骨形成不全症)
4.× 軟骨内骨化するのは:長管骨・脊椎骨・頭蓋底・骨盤骨・肋骨・立方骨
5.× 膜内骨化するのは:頭蓋冠・顔面骨・下顎骨・脊椎・(長管骨が太くなる時)

【42】
【43】
【44】

【45】門脈圧亢進症で用いるのに誤っているのは?
1BRTO
2PTO
3PTRA
4TIPS
5PSE
1.○→バルーン下逆行性経静脈的塞栓術balloon occluded retrograde transrenal obliteration。脾腎短絡路を有する巨大胃静脈瘤に対して用いられます。脾腎短絡路にバルーンカテーテルを挿入し、原因となっている短絡路を塞栓します。
2.○→percutaneous transhepatic obliteration。カテーテルを食道胃静脈瘤に連なる門脈側副血行路に選択的に挿入し、これより血管塞栓物質を注入して静脈瘤出血の止血を行います。
3.×→経皮的腎動脈形成術percutaneous transluminal renal angioplasty。腎血管性高血圧症に対して用いられます。
4.○→経皮的肝内門脈静脈短絡術transjugular intrahepatic portosystemic shunt。頸静脈より経皮的に肝実質内の門脈と肝静脈の間に短絡路を形成する治療法です。門脈圧亢進症とそれに伴う食道胃静脈瘤に用いられます。
5.○→部分的脾動脈塞栓術partial splenic embolization。門脈圧亢進症や良性血液疾患(AIHA,ITPなど)による脾機能亢進症に対して用いられます。

【46】両側腎腫大を来たす可能性がある疾患はどれか。
1) 糸球体腎炎 2) 腎細胞癌 3) 腎梗塞 4) ループス腎炎 5) 悪性リンパ腫
A,1,2,3   B. 1,2,5   C. 1,4,5   D. 2,3,4   E. 3,4,5
(解答) C (7月2日授業プリント) 2004年概説21番と同じです。
@両側びまん性腎腫大を来たす疾患
増殖性疾患:acute GN, Lupus nephritis, diabetic GS
実質の浮腫:ATN, ACN(acute cortical necrosis), acute bilateral pyelonephritis
腫瘍:lymphoma, leukemia
蛋白沈着:MM, amyloidosis
その他:urate deposition nephropathy
A片側の腎腫大を来たす疾患
acute renal vein thrombosis, acute arterial infarction, acute pyelonephritis, compensatory hypertrophy, obstructive nephropathy, duplicated collecting system
B両側の腎萎縮を来たす疾患
arterial hypotension generalized arteriosclerosis, hypertensive nephrosclerosis, chronic GN, uremic medullary cystic disease

【47】次の記述の中で誤りはどれか
A) 肝血管腫は肝細胞癌と同様多血性であるため造影ダイナミックCTでは鑑別困難である。
B) 膵癌は造影ダイナミックCT早期相では濃染しない。
C) 肝嚢胞は造影ダイナミックCT遅延相では濃染しない。
D) 肝細胞癌は造影ダイナミックCT早期相では良く濃染する。
E) 肝細胞癌には乏血性の物もある。
(解答)A (7月2日授業プリント) 2004年概説19番と同じです。
A)×→肝血管腫と肝細胞癌の造影ダイナミックCT所見
     肝血管腫:早期は点状の強い増強、晩期は全体が周囲よりも濃染
     肝細胞癌(進行癌):hypervascularで、早期high、晩期low、被膜は遅延性濃染
     ※肝細胞癌(早期癌):hypovascularで、plainCTでは辺縁不明瞭な低吸収域。
B)○→膵癌はhypovascularで豊富な間質をもち、造影CTでは遅延性濃染を示します。
C)○→肝嚢胞はUS,CT,MRいずれもserous fluid contentの像を示します。CTではwater densityです。
D)E)○→A)の解説参照。

【48】
【49】

【50】正しいものを選べ。
1.肝の区域区分は常に血流支配と一致する。
2.肝の尾側では、Cantlie線により左葉と右葉にわけられる。
3.右肝静脈の主幹により、右葉は前区域と後区域にわけられる。
4.左葉外側区と内側区の境界には門脈左枝臍部、肝円索などが指標となる。
5.肝の頭側では肝鎌状間膜により左葉と右葉にわけられる。
(解答)2.3.4.
1.×→そんな事はありません。
2.○→解剖学的左葉・右葉なのか機能的左葉・右葉なのか明記してくれていないので意地悪な選択枝です。
3.○→その通りです。前区域(S5,S8)と後区域(S6,S7)に分けられます。
4.○→肝表面の左矢状裂溝にある肝円索と門脈左枝臍部を結んだ線を境界として内側区域と外側区域の2つに分けられます。
5.×→これも解剖学的な右葉と左葉なら正解と言えるのでハッキリ言っていい加減な問題ですが、普通に考えて機能的な肝区域分類(Couinaudの分類・Healeyの分類)の方を言っているはずなので×とします。

【51】後腹膜臓器でないものを選べ。
A.上行・下行結腸
B.腎臓
c.膵臓
D.虫垂
E.十二指腸
(解答)D (→参照 A-3)
【52】

【53】

【54】肝細胞癌での動脈塞栓術について、正しいものを2つ選べ。
1.手術困難な例に有効である。
2.詳細な残存機能の評価が可能である。
3.塞栓物質は永久的なものを使うのがよい。
4.破裂の出血には塞栓術は無効である。
5.塞栓術が無理な場合はエタノールでの治療も無効である。
A12 B15 C23 D34 E45
(解答)A
1.○ 2.○
3.×→一般的に用いられるスポンゼルは吸収性物質で、2週間くらいで溶けます。それまでに癌細胞は死滅しています。
4.×→腎出血、消化管出血、臓器破裂や腫瘍破裂による出血に対しても有効です。
5.×→HCCで腫瘍径が小さい場合、被膜形成が少ないために門脈からも栄養されていることがあります。このような場合TAEは無効ですがPEITは有効です。また、TAEを繰り返したために血管壁が痛んでしまい、それ以上TAEが行えなくなった場合にもPEITが用いられます。

【55】

【56】CTで低吸収な組織を3つ選べ。
1.脳脊髄液
2.脳梗塞
3.脂肪
4.石灰化
5.高たんぱく嚢胞
A.1,2,3  B.1,2,5  C.1,4,5  D.2,3,4  E.3,4,5
(解答)A
4.→ずば抜けて高吸収、5.→比較的高吸収。

【57】MR T1強調画像で高信号はどれか
1 肝嚢胞
2 亜急性期の脳出血
3 血流の早い血管
4 硬膜
5 脂肪
(解答)2.5.
1.×→肝嚢胞の内容は漿液性の成分であることが殆どなので低信号です。
2.○→メトヘモグロビンがあるために高信号を呈します。
3.×→flow voidにより無信号です。
4.×→低信号です。(標準放射線医学p.156より)
5.○→高信号です。

【58】

【59】脳実質内に石灰化をきたす疾患を選べ。
1)Sturge-Weber症候群
2)頭蓋咽頭腫
3)副甲状腺機能低下症
4)結節性硬化症
5)TORCH症候群
A.1,2,3  B.1,2,5  C.1,4,5  D.2,3,4  E.3,4,5
(解答)E 2004年概説39番と同じ
1)と2)は脳実質外腫瘍の所見です。3)は対称性、4)と5)は脳室壁に石灰化

【60】MRI T2強調で低信号を示すのはどれか?
1嚢胞
2脳硬塞
3骨皮質
4鉄
5血流
A123   B125   C145   D234   E345

(解答)E 2005年概説40番と類似。
2.×→超急性期には微小な変化しかありませんが、その後はずっとT2WIで高信号です。

【61】
【62】
【63】
【64】
【65】
【66】

【67】シンチについて。正しいもの。
1 NaIをもちいる
2 ヨウ化ナトリウムは温度には強いが、湿度には脆弱。
3 コリメーターは撮影時にはもちいない。
4 エックス線を検出する
5 γ線を検出する
(解答)1.5.
1.○→シンチレーションカウンタの内部のシンチレータ(検出器)にはタリウム活性ヨウ化ナトリウム『NaI(Tl)』が用いられています。
2.○→ヨウ化ナトリウムは潮解性を持つので湿度変化により黄変し画像精度が低下します。ただ温度変化に強いのかはよく分かりませんでした。
3.×→用います。コリメータはシンチレーションカメラの「絞り」のような装置(正確には違いますが)で、シンチレータに垂直に入射してくる放射線のみを通過させます。
4.×→検出するのはγ線です。
5.○

【68】

【69】18Fについて正しいものはどれか。
1、ポジトロン放出核種である。
2、ベーター+壊変する。
3、PET検査に用いられる。
4、ガンマ線を放出する。
5、半減期は六時間である。
(解答)1.2.3.
1.○ 3.○
2.○→もしくは軌道電子捕獲により崩壊します。
4.×→放出するのは陽電子です。陽電子が電子と対消滅反応を起こす際に消滅γ線が出るのでこれを検出するのがPET検査なのですが、18Fが放出するのはあくまで陽電子です。
5.×→約1.83時間です。

【70】
【71】

【72】シンチグラフィの核種としてただしいものはどれか?
1.125I
2. 123I
3. 201T1
4. 3H
5. 137Cs
A. 1 2 B. 1 5 C. 2 3 D. 3 4  E. 3 5
(解答)C
1.5.×→密封小線源療法に使われる核種です。
2.○→さまざまなscintigraphyに用いられます。131Iも同様によく用いられます。
3.○→心筋シンチに用います。副甲状腺腺種に対しても用いられることがあります。
4.×→三重水素(トリチウム)。特定の遺伝子が染色体のどの位置にあるかを決定する等の目的で、ラジオイムノアッセイ(RIA)の標識に用いられます。

【73】シンチグラフィ用放射線核種として適当な崩壊様式はどれか。
1. α崩壊
2.β−崩壊
3.β+崩壊
4.電子捕獲(EC)
5.核異性体転移
A. 1 2 B. 1 5 C. 2 3 D. 3 4 E. 3 5
(解答)E 2004年概説70番と同じ。
γ線を用いるので、一応2)3)4)5)は全て適当と言えます。しかしβ−やβ+は出てくるガンマ線のエネルギーが高すぎるので、シンチにはあまり使われないようです。よって4)と5)が答えです。ITについては、99mTcが全シンチグラフィの75%を占めているそうです。また、ECについては、201Tl、67Ga、123In、111In標識トレーサが日常診療に多く使用されているそうです。

【74】

【75】脳血流シンチグラフィについて正しいのはどれか??
1集積が低下している領域は脳梗塞に陥っていることを意味する。
2認知症の鑑別に有効である。
3ダイアモックス負荷検査では脳循環予備能を評価できる。
4複雑部分発作では発作間欠期に焦点の血流が増加する。
599mTc-HMPAOは脂溶性物質として脳内に停滞する。
A12 B15 C23 D34 E45
(解答)2005年概説54番、2004年概説62番と似てます。
1.×→まだ梗塞には陥っていない、脳血流が低下しただけの状態でも集積の低下は起こります。
2.○→Pick病では前頭葉優位の血流低下、Alzheimer病では側頭葉、頭頂葉の血流低下が見られます。
3.○→その通りです。Diamox負荷で脳血管が拡張します。
4.×→低下します。
5.×→脂溶性物質から水溶性物質に代謝されます。

【76】

【77】201Tlを用いた心筋血流シンチグラフィーについて正しいものはどれか
1.薬物負荷に用いられるアデノシンは喘息患者に禁忌である
2.腹部大動脈瘤の患者には運動負荷は望ましくない
3.負荷時に集積が欠損し、安静時に集積を認める場合には心筋虚血と判断される
4.負荷運動後1時間後に撮像されたシンチグラフィーは安静時像に代用できる
5.運動負荷で発作が併発された場合はネオフィリンを投与する
A.123 B.125 C.145 D.234 E.345
(解答)A  7月1日授業プリントより
1.○→気管支平滑筋を収縮させるので喘息には禁忌です。その他、房室伝導の抑制作用や陰性変力作用をもつので、QT延長症候群、U度以上の房室ブロック、高度な心不全がある場合などにも禁忌です。
2.○→個人差がありますが、運動は大動脈瘤を破裂させる危険性があります。
3.○→安静時にも集積がなければ梗塞に陥っていることを意味します。
4.×→安静時像に代用できる遅延像は4時間後または24時間後の像です。
5.×→ジピリダモール負荷の場合はネオフィリンにより拮抗されますが、運動負荷の際はたぶんあんまり意味ないのではないかと……。

【78】甲状腺ヨードシンチおよび摂取率検査について正しいものを選べ。
1.亜急性甲状腺炎では全体的な取り込みが低下する。
2.プランマー病ではホットスポットが認められる。
3.検査前3日前からヨードブロックが必要である。
4.バセドウ病では摂取率が低下する。
5.バセドウ病で無痛性甲状腺炎の鑑別に有用である。
A.1,2,3  B.1,2,5  C.1,4,5  D.2,3,4  E.3,4,5
(解答)A 参考→D-27,30,34,36、 6月30日の授業プリント、
4.×→上昇します。
5.×→Basedow病では摂取率が上昇しますが、無痛性甲状腺炎と亜急性甲状腺炎では低下します。

【79】肺換気・血流シンチグラフィに関して正しいものはどれか。
1.換気シンチのトレーサーとして用いられる81mKrの親核種は81Krである。
2.換気シンチとして用いられる81mKrの半減期は13秒である。
3.肺塞栓症では換気シンチでは正常で血流シンチで欠損を呈することがある。
4.血流シンチで左→右シャントを診断することができる。
5.血流シンチのトレーサーとして99mTc−HSADが用いられる。
A1、2 B1、5 C2、3 D3、4 E4、5
(解答)C 
1.×→81m-Krの親核種は81Rbです。ちなみに99m-Tcの親核種は99Moです。
2.○→13.10秒です。
3.○→というかそれが肺塞栓症の際に見られる典型的な所見です。
4.×→できません。
5.×→肺血流シンチのトレーサーは99mTc-MAAです。

【80】FDG−PETについて正しい物を選べ。
1、てんかんの焦点検出に有効である
2、脂肪酸代謝を反映した画像がえられる
3、検査1時間前から絶食すればよい
4、肺がんの病期診断に有用である
5、サルコイドーシスにFDGが集積することがある。
A、123   B、125   C、234   D、125   E、345
(解答)D  7月1日授業プリントより
1.○→その他、脳では痴呆の鑑別にも有効です。
2.×→反映するのは糖代謝です。
3.×→投与前に4時間以上絶食することが必要です。
4.○→腫瘍の転移巣の検索に役立ちますので有用です。
5.○→サルコイドーシスの際に起こる心障害の検出にFDG−PETが有用です。

【81】FDG-PETの保険適応になっているもの
1.原発性肝癌
2.転移性肝癌
3.悪性リンパ腫
4.食道癌
5.前立腺癌
(a)123(b)125(c)145(d)234(e)345
(解答)d
1.×5.×
FDG−PETの適応  「社会保険研究所発刊 医科点数表の解釈」より
1.肺癌
2.乳癌
3.大腸癌
4.頭頚部癌
1.2.3.4.については以下のいずれかに該当する患者に使用する。
・他の検査、画像診断によりこれらの癌の存在を疑うが、病理診断により確定診断が得られない患者。
・他の検査、画像診断により病期診断、転移・再発の診断が確定できない患者。
5.膵癌
以下のいずれかに該当する患者に使用する。
・他の検査、画像診断により膵癌の存在を疑うが、腫瘤形成性膵炎と鑑別が困難な患者。
・他の検査、画像診断により病期診断、転移・再発の診断が確定できない患者。
6.悪性リンパ腫
7.悪性黒色腫
8.食道癌
9.子宮癌
10.卵巣癌
7.8.9.10.11.については以下に該当する患者に使用する。
・他の検査、画像診断により病期診断、転移・再発の診断が確定できない患者。
11.脳腫瘍
・他の検査、画像診断により転移・再発の診断が確定できない患者に使用する。
12.転移性肝癌
以下のいずれかに該当する患者に使用する。
・他の検査、画像診断により転移性肝癌を疑うが、病理診断により確定診断が得られない患者。
・原発巣の不明な患者。
13.原発不明癌
リンパ節生検、画像診断等で転移巣が疑われ、かつ、腫瘍マーカーが高値を示す等、悪性腫瘍の存在を疑うが、原発巣の不明な患者に使用する。
14.てんかん
難治性部分てんかんで外科的切除が必要とされる患者に使用する。
15.虚血性心疾患
虚血性心疾患による心不全患者で、心筋組織のバイアビリティ診断が必要とされる患者に使用する。
ただし、通常の心筋血流シンチグラフィで判定困難な場合に限るものとする。


A.髄膜腫   B.硬膜下血腫   C.硬膜外血腫   D.動静脈奇形   E.モヤモヤ病
解答)D

2.症例2から最も考えられ易いものはどれか。
(原本は左右が逆で左の下葉に病変。「血流シンチ」、「換気シンチ」とそれぞれ注意書きあり。)

A.肺塞栓症   B.肺癌   C.肺結核   D.肺炎   E.肺線維症
解答)A

3.症例3から最も考えられ易いものはどれか。
(原本ではもっとはっきりと右の肺尖部の腫瘍が見られました。Pancoast tumor)

A.肺塞栓症   B.肺癌   C.肺結核   D.肺炎   E.肺線維症
解答)B

4.症例4から最も考えられ易いものはどれか。
(Dynamic MRIの造影前、30秒、60秒、240秒の4枚セット。下の図は造影前、動脈相、門脈相の3つですが。造影前は区別がつかず、他の写真ではS4かS5,8とおぼしき部位に丸い病変部。30秒では内部均一で周囲より濃染。60秒、240秒では辺縁がやや濃染、内部は造影剤が抜けてリング状の染まり方。下の図には薄く矢印がありますが、原本にはなし。)

A.肝血管腫   B.転移性肝癌   C.胆管細胞癌   D.肝腺腫   E.肝細胞癌
解答)E

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