循環器 平成17年度卒業試験

平成17年度 循環器 卒業試験(復元)
平成17年11月22日実施
概要:全100問
全体的に難化の傾向だった。循環器内科分野はかぶっている問題がまずまずあった印象。心電図は大体毎年と同じ。心臓外科は教授が変わったことと先生の入れ代わりがあったため、もともと難しかったものがさらに難化。最初から卒業試験(追試)、さらに追試日程を書かれた問題を渡されたため、追試を行うという決意が見られた。
【1】心筋酸素需要を決定する因子は?
1心筋収縮性  2平均動脈圧  3循環血漿量  4心拍数
a134  b12  c23  d4  eすべて

【2】心筋と血管平滑筋の収縮の機序について正しい記述はどれか。
1.細胞外カルシウムイオンは心筋収縮には必要であるが、血管平滑筋収縮には必要ではない。
2.ミオシン軽鎖のリン酸化は血管平滑筋収縮には必須であるが、心筋収縮には影響しな
い。
3.リアノジン受容体は心筋収縮でカルシウムイオン流入に関与するが、血管平滑筋収縮には関与しない。
4.心筋梗塞の指標になるトロポニンTは心筋細胞内でカルシウム結合蛋白質として収縮の調整に関与する。
5.カルシウム拮抗薬は心筋のカルシウムチャネルにも血管平滑筋のカルシウムチャネルにも抑制的に作用する。
a)1.2  b)1.5  c)2.3  d)3.4  e)4.5

【3】正しいものは?
1.肺動脈圧は正常では体動脈圧の1/4以下である
2.心拍出量を決定する主要な因子は心収縮力である
3.高血圧では血管抵抗が上がっているのに対し、低血圧では血管抵抗が下がっている
4.動脈の血管抵抗は副交換神経支配である  5.正常では左房圧は右房圧より高い。
a 12  b 15  c 23  d 34  e 45

【4】正しいものを選べ
 1)最大運動時には心拍出量は安静時の約2倍になる。
 2)体動脈血圧において、平均血圧は脈圧が大きくなるほど拡張期血圧に近づく。
 3)臨床で最もよく用いられる心機能の指標はEF(Ejection Fraction)である。
 4)運動能力のよい指標として最大酸素摂取量がある。
 5)循環中枢は橋にある。
a(1,2,3)  b(1,2,5)  c(1,4,5)  d(2,3,4)  e(3,4,5)
<解答>d(?)
<解説>2004年卒試5番の類題。
 1)5〜6倍にまで増える。
 2)(平均血圧)=(拡張期圧)+(脈圧/3)で、脈圧が小さい方が拡張期圧に近いと思うが…?
 5)循環中枢は延髄にある。

【5】正しいものを選べ
1)心不全の病態理解には、不全におちいっている心臓と、その心臓によって影響を受けるそれぞれの臓器について総合的に理解する必要がある。
2)心不全の診断において、特に運動耐用能の変化についての問診が重要である。
3)心不全において、運動耐用能と駆出率は密接に関係する。
4)心不全患者において、肺うっ血の有無を評価することで、生命予後を定めることができる。
5)重症心不全患者の評価、特に心臓移植の適応を検討するさいには、運動時の最大酸素摂取量の測定が重要である。
a. 123  b. 125  c. 145  d. 234  e. 345

【6】次のうち正しいものを選べ
1.心不全における腎機能低下は不可逆的であることが多い。
2.急性心不全と慢性心不全において、PAWPとPaO2の関係は異なる。いまPAWPが
25mmHgのとき、慢性心不全の方がPaO2は高い。
3.急性心不全では血圧が上がることがある。
4.心不全では神経体液性因子が病態に大きく影響する。
5.心不全では血圧の高低が重症度を決める。
(a)123  (b)125  (c)145  (d)234  (e)345

【7】心筋シンチの画像を見て正しい所見を選ぶ問題。
シンチの画像は負荷時と回復時のものがあり、負荷時:前壁〜中隔にかけての血流の欠損像、回復時:欠損なし
1.前壁〜中隔にかけての心筋梗塞である  2.前壁〜中隔にかけての虚血が見られる
3.冠動脈造影の適応である  4.右冠動脈の病変が予想される
a.(1,3,4)  b.(1,2)  c.(2,3)  d.(4)  e.全て

【8】肺静脈圧上昇に伴う間質性肺浮腫における胸部レントゲン写真の特徴で正しいのはどれか
1、Kerley B line  2、上肺野の肺静脈陰影の減少
3、気管支正接像のcuffing sign  4、肺門部の肺動脈陰影辺縁の不明瞭化
a,134のみ  b,12のみ  c,23のみ  d,4のみ  e,1-4のすべて

【9】62才女性。主訴は労作時呼吸困難。来院時のMモード心エコー(典型的な僧帽弁狭窄症でした)を示す。この時の胸部X線写真で認められると思われる所見は次のうちどれか。
1)左第三弓突出  2)左房二重陰影  3)石灰化  4)肺血管陰影の減弱
a)134  b)12  c)34  d)4  e)1〜4のすべて

【11】Mモード心エコー図の疾患について正しい組み合わせを選べ。
  図は少なくともDCMのものではありませんでした。
  多分HOCMのものだと思います。
1) 拡張型心筋症が疑われる  2) 僧帽弁の収縮期前方運動を認める
3) 左室流出路に圧較差を生じることがある  4) バルサルバ法で心雑音は変化しない
a1,3,4  b1,2  c2,3  d4  e1〜4

【12】2ヶ月前に抜歯した56歳男性。微熱が続くため近医受診した。心雑音を認め、心エコー(胸骨左縁長軸像)(図.僧房弁のあたりにゆうぜいのような、粘液腫のようなものが。よくわかりませんでした。)を施行した。正しいものを選べ。
1.緊急冠動脈造影を行う。  2.血液培養を行う。
3.糸球体腎炎を伴うことがある。  4.粘液腫が疑われる。
a.134  b.12  c.23  d.4  e.全て

【13】画像問題:apical four chamber view
45才女性、30年前より心雑音を指摘されていた。10年前に心不全出現し加療を受けた。
今回、再び呼吸困難出現し緊急入院となった。考えられる疾患はどれか。
1.心室中隔欠損症 2.Eisenmenger症候群 3.心房中隔欠損症 4.ファロー四徴症
a)134  b)12  c)23  d)4  e)すべて

【14】以下の検査所見を示す患者に対する処置として正しい組み合わせを選べ。
肺動脈圧:40/22 mmHg  肺動脈楔入圧:24 mmHg  左房圧:10 mmHg
左室圧:38/6 mmHg  動脈圧:100/62 mmHg  心係数:2.40 L/min/m2
(1)フロセミド 20mg静注  (2)ニトログリセリン 0.5μg/kg/min点滴静注
(3)ドブタミン 5μg/kg/min点滴静注  (4)ジゴキシン 0.25mgゆっくり静注
a.(1)(3)(4)のみ  b.(1)(2)のみ  c.(2)(3)のみ  d.(4)のみ  e.(1)〜(4)すべて

【15】冠インターベンション(PCI)について正しい組み合わせを答えよ。
1.ステントによるPCIのあとはアスピリンやチクロピジンといった抗血小板薬を内服するのが好ましい。
2.ステントによるPCIはバルーンのみによるPCIに比べて再狭窄率は少ない。
3.合併症として血栓性閉塞がある
4.再狭窄率がより少ない溶出性ステントが日本でも認可され使用されている。
a.134  b.12  c.23  d.4  e.1〜4すべて

【16】正しい組み合わせを選べ。
1.一枝病変において冠動脈インターベンションは薬物療法より狭心症の発作の頻度を有意に低下させる。
2.多枝病変においても冠動脈インターベンションは冠動脈バイパス術と同様に有効な治療法である。
3.多枝病変において冠動脈インターベンションは冠動脈バイパス術に比べて再狭窄の治療は少なくてすむ。
4.冠動脈インターベンションでステントの導入により再狭窄の問題は完全になくなった。
a(1、3、4)  b(1、2)  c(2、3)  d(4のみ)  e(1〜4すべて)
解答:b?

【17】活動電位について正しいのはどれか。
1.洞房結節の活動電位はCa電流により緩やかに立ち上がる。
2.心室筋の活動電位はNa電流により急峻に立ち上がる。
3.心室筋のCa電流は内向きでプラトー相に流入する。
4.心室筋のK電流は外向きで活動電位の脱分極にあずかる。
5.Kチャネルブロッカーは活動電位を短縮させる。
a)1,2,3  b)1,2,5  c)1,4,5  d)2,3,4  e)3,4,5

【18】不整脈の発生機序について正しいのはどれか。
(1)トリガー活動は歩調とり電位によって生じる。
(2)細胞内Ca過剰状態では活動電位の再分極直後に遅延後脱分極が生じる。
(3)心筋細胞が傷害されると静止膜電位が浅くなり、異常自動能が生じる。
(4)リエントリーの発生条件は、一方向性ブロックと伝道遅延である。
(5)リエントリーによる不整脈は極めて稀である。
a(1)(2)(3)  b(1)(2)(5)  c(1)(4)(5)  d(2)(3)(4)  e(3)(4)(5)

【19】50歳男性、血圧は180/90、図の心電図について正しいものを選べ。
(心電図はll、lll、aVF、V5、6に梗塞や虚血を示す所見はなく、V1~V4のST-T変化はストレイン型の変化でした。また、V1、2でP波が陰性になっている所見があり、V1、2のS波とV5、6のR波の振幅の和は40数mmはありました。従って答えはeだと考えられました。)
(1)下壁梗塞が見られる。  (2)前壁の心筋梗塞と、側壁の虚血が見られる。
(3)左房負荷が見られる。
(4)V1~V4のST-T変化は、ストレイン型の左室肥大を表している。
(5)V1、2のS波とV5、6のR波の振幅は左室肥大の基準を満たしている。
a.(1)(2)(3)  b.(1)(2)(5)  c.(1)(4)(5)  d.(2)(3)(4)  e.(3)(4)(5)

【20】心電図(図表)の患者は30歳女性で、失神発作を繰り返している。叔母が突然亡くなっている。正しい組み合わせを選べ。※2004、2003卒試の(8)に類似した心電図が示されていました。
(1)異常q波(II、III、aVF)冠性T波(V1-3)が見られ、心筋梗塞と考えられる。
(2)心筋細胞のCaチャネルを規定する遺伝子異常によって起こり、QTの延長が見られる。
(3)特徴的な心室頻拍を起こし、失神や突然死に至るQT延長症候群と考えられる。
(4)血清カリウムイオンが低いことも発作の誘因となる。
(5)運動、驚愕などの誘因によって発作が起こることもある。
a.123  b.125  c.145  d.234  e.345

【21】39歳の男性。動悸を主訴に来院。心電図を示す正しいのはどれか。
1.QRSが延長しており、心室伝導遅延がある。  2.右心負荷がみられる。
3.ST低下がみられ、心筋虚血が考えられる。
4.PQ間隔が短縮している  5.デルター波が見られる。
a.123  b.125  c.145  d.234  e.345

【22】54歳の女性。2003卒試の問10と同じ心電図。正しいものを選べ。
(1)左室肥大である  (2)QRS幅は0.12秒以上である
(3)完全左脚ブロックである  (4)正常軸である
(5)V1からV6でQSパターンとST上昇が見られるので前壁梗塞である
a.123  b.125  c.145  d.234  e.345

【24】22歳男性、2日間の持続する胸痛で受診した。左が受診時、右が15日後、症状軽快時の心電図である。正しい組み合わせを選べ。(2003卒試験12番と同じ心電図)
1.川崎病による広範囲(前壁、下壁)の心筋梗塞である。
2.若者にもよくみられる異型狭心症である。  3.心外膜炎での心電図である。
4.aVR、aVL、V1以外の誘導でST上昇がみられる。
5.15日後の心電図ではV1〜V3で早期再分極がみられる。
a.123  b.125  c.145  d.234  e.345

【25】13.39歳男性の心電図(図表)に関して正しいものの組み合わせを選べ

(1)右軸変位があり、胸部誘導のR波およびS波がV1からV6へむかうにつれ減高している
(2)左右の手首の電極を入れ替え、胸部は右胸部に対称性にV1〜V6に相当するように電極をつけると正常心電図波形を得ることができる
(3)右室肥大もある
(4)右房負荷もある
(5)右胸心の心電図である
a(1)(2)(3)  b(1)(2)(3)  c(1)(4)(5)  d(2)(3)(4)  e(3)(4)(5)
2004年卒試問13と同一問題心電図、選択肢そのまま

【27】No26の続き。次から正しいものを選べ
a.検査結果が「真の陽性」である確率は50〜70%である。
b.検査結果が「真の陽性」である確率は70%以上である。
c.検査結果が「偽陽性」である確率は70%以上である。
d.検査結果が「偽陽性」である確率は50〜70%である。

【28】正しいものの組み合わせを選べ。
1.I音の低下は左室収縮力低下や左室拡張末期圧上昇を反映し、急性心筋梗塞や心
筋炎、拡張型心筋症などの重篤な心筋の病変と関連が多い。
2.II音の奇異性分裂は左脚ブロックや大動脈弁狭窄症で聴取される。
3.僧帽弁狭窄症では左房圧上昇によりII音が亢進し、III音を伴うことが多い。
4.IV音は若い健常者に認められる生理的なものと、左心不全に伴う病的なものがある。
 a.1,2  b.1,2,4  c.3  d.4  e.1〜4

【29】聴診について正しいものを選ぶ。
1.雑音には収縮期雑音と拡張期雑音があり各々駆出性雑音と逆流性雑音がある。時期により早期、中期、後期、全期に分けられる。
2.MSでは拡張中期雑音が聴取される。
3.拡張期逆流性雑音はU音の終わりから始まり漸減する、半月弁の閉鎖不全で生じる高調音である。
4.VSDの雑音は胸骨下縁左部にきかれる漸増する全収縮期雑音で雑音が起こる機序はVSDを通して左室から右室にシャントするジェット流により生じる。
a 123  b 124  c 34  d 4  e 1-4

【30】拡張型心筋症について正しい組合せを選べ
1、主な死因は心不全と不整脈である  2、心不全の原因は左室の壁運動低下である
3、慢性期心不全にはベータブロッカーが推奨されている
4、心エコーにて限局性の壁運動低下を認める
5、診断において、二次性の心筋症の除外は必要でない
a123  b125  c145  d234  e345

【31】肥大型心筋症について正しい組み合わせを選びなさい

1.図のような圧波形を示すのは、閉塞性肥大型心筋症である。(図は循内の小池先生の講義プリント『心筋症』3枚目の左上にある『RETROGRADE AORIC CATH.』と全く同じ図でした。)
2.閉塞性肥大型心筋症では頸動脈で収縮期にピークを二峰性に触れる(spike and dome)。
3.心尖部肥大型では心電図上 giant negative T wave を認める。
4.非対称性心室中隔肥厚(ASH)の診断には心エコーよりも左室造影の方が有効である。
5.心房細動を合併しても血行動態には影響しない。
a123  b125  c145  d234  e345

【32】心電図(図表)の正しい診断の組み合わせを選べ。(aは上段が発作時、下段が非発作時)
(1)aの上段は上室性頻拍の心電図である。  (2)aの上段は心室頻拍の心電図である。
(3)bは洞性不整脈の心電図である。  (4)bは上室性期外収縮の心電図である。
(5)cは心室性期外収縮の心電図である。

a(1,2,3)b(1,2,5)c(1,4,5)d(2,3,4)e(3,4,5)
2004卒試34 と同一問題

【33】正しい組み合わせを選べ。
(aの心電図はQT延長所見とT波に続く紡錘波が認められた。bはV1~3に右脚ブロック型のQRS波とST上昇が見られた。)
1、aの不整脈の先天性原因はカリウムチャネルの異常である。
2、aの不整脈は抗不整脈薬で生じることがある。
3、aの不整脈でtorsade de pointesを生じることはない。
4、bは東洋人よりも白人に多い。
5、bは心室細動を起こし、突然死を起こすことがある。
a(123)  b(125)  c(145)  d(234)  e(345)
2004年卒試35番と同じ問題

【34】復元はかなり不正確です(すみません)
30代女性。幼少時に心雑音を指摘されたことがあった。数年前呼吸困難のため、近医入院加療にて軽快(詳細不明)。今回安静に呼吸困難の症状出現にて循環器内科入院となった。ECGにて洞性頻脈以外特記事項なし。冠動脈造影でも特記事項なし。心エコーは胸骨左縁長軸像の拡張期、収縮期の2枚(左室拡大、壁運度の低下をみとめDCMを疑いました)正しいものを3つ
a.洞性頻脈は心不全に対する交感神経の反応が疑われる。
b.?(正しかったと思います)  c.心エコーにて左室の拡大、壁運動の低下を認める。
d.この病態に対するRAA系の関与は低いと考えられる
e.?(正しくなかったと思います)

【35】慢性心不全患者の治療について正しい組み合わせを選べ。
a.心機能低下があっても無症状であればACE阻害薬は使わない。
b.洞調律の心不全患者にはジギタリスは禁忌である。
c.フロセミドは鬱血を軽減するのに有用だが、高カリウム血症に注意しないといけない。
d.心不全患者にはβ遮断薬による治療導入が勧められている。
e.治療効果を予測する指標として血中BNP濃度の測定は有用である。
1.ab  2.ae  3.bc  4.cd  5.de

【37】心筋虚血に関して正しい組み合わせを選べ
1.心筋虚血は心筋酸素需要量と酸素供給量の不均衡により生じる
2.心筋血流量を減少させる因子として冠動脈硬化による器質的狭窄と冠動脈攣縮による機能的狭窄がある
3.心筋が壊死に陥ってなくても心筋収縮力が低下している病態であり、気絶心筋、冬眠心筋などがある
4.心筋虚血が生じていても患者がそれを自覚しない無症候性心筋虚血は高齢者、糖尿病患者、心筋梗塞の既往のある患者などに生じやすい

【38】虚血性心疾患について正しい組み合わせはどれか。
1. 冠危険因子として最も重要なのは高コレステロール血症である。疫学研究により血清コレステロールの値が高いほど虚血性心疾患の発生率が高くなることが明らかにされている。
2. コレステロール低下療法によって虚血性心疾患の発生率が低下することは証明されている。
3. 虚血発作の発生頻度の日内変動(例:昼間起こりやすい。夜間起こりやすい。)は認めない。
4. 生活様式の欧米化に伴って、本邦の虚血性心疾患発生率は欧米と同等になった。
5. 冠動脈攣縮(スパスム)が心筋梗塞の原因になることがある。
a.123  b.125  c.145  d.234  e.345

【39】急性心筋梗塞症について正しい記述の組み合わせはどれか。
1心筋梗塞症のほとんどは閉塞性血栓による血流途絶が原因である。
2その血栓は大部分動脈硬化部位の破綻raptureにより起こる。
3その動脈硬化部位の破綻は動脈硬化性狭窄が軽度−中等度の部位に起こることが多い。
4動脈硬化部位の破綻の原因として冠動脈攣縮や交感神経緊張などが上げられる。
a.134のみ  b.12のみ  c.23のみ  d.4のみ  e.1〜4の全て

【40】急性心筋梗塞の診断について正しいのは
a.不安定狭心症との鑑別には心電図と心筋逸脱酵素の経時的変化が役に立つ
b.症状として胸痛は30分以上続きニトログリセリンは無効であることが多い
c.心電図でもっとも初期の変化は冠性T波である
d.心筋壊死は心外膜から始まり内膜側へ進展する
e.解離性大動脈瘤との鑑別にはCT検査が有用である
1.abc  2.abe  3.ade  4.bcd  5.cde

【41】急性心筋梗塞症について正しい記述の組み合わせはどれか。
(1)心筋梗塞症発症早期(6時間以内)の死亡率は高い。その主たる原因はポンプ機能不全であり、不整脈の頻度は少ない。
(2)発症早期(6時間以内)には冠動脈閉塞部位を再疎通させる再灌流療法が予後の改善に有効である。
(3)Forresterの血行動態分類は心機能の評価と治療の選択に有用である。SubsetII(肺うっ血+、末梢循環不全−)の場合、利尿薬と血管拡張薬が選択される。
(4)二次予防(再梗塞防止)にはβ遮断薬やアンギオテンシン変換酵素阻害薬が選択される。
(5)左冠動脈前下行枝高度狭窄の1枝病変の場合、内科的治療だけでは予後は悪いので、冠動脈形成術あるいは冠動脈バイパス手術の適応となる。
a.123  b.125  c.145  d.234  e.345

【42】狭心症発作として否定的なものはどれか?
1胸部の圧痛を伴う  2胸痛などはないが、歯、肩の痛みを訴える
3運動とは関係なく胸痛が生じる  4呼吸性に痛みが変動する  5飲水が著効する
a123  b125  c145  d234  e345

【43】狭心症の診断について正しいのはどれか。
(1) 運動負荷を行ったところ血圧低下を認めたが、症状がなかったので運動を続行した。
(2) 胸痛を認めたため冠動脈造影を行ったところ、器質的狭窄がなかったため狭心症を否定した。
(3) 安静時胸痛があったため心電図をとったところ、ST上昇でなく低下していたため冠攣縮性狭心症を否定した。
(4) 病歴上、不安定狭心症が疑われた場合、運動負荷や発作誘発は避けるべきである。
(5) 糖尿病患者や高齢者では、狭心症であっても無症候性であることが多いため、積極的にホルター心電図や運動負荷を行うべきである。
a.(1)(2)  b.(1)(5)  c.(2)(3)  d.(3)(4)  e.(4)(5)

【44】狭心症について正しいものを選べ。
1.ニトロは座位か仰臥位で投与する。  2.βブロッカーは労作性狭心症に有効である。
3.狭心症にアスピリンは投与する必要はない。
4.血中コレステロール値が220mg/dl以下ならコレステロール低下薬を投与する必要はない。
5.Caブロッカーは異型狭心症の第一選択薬である。
a(1.2.3)  b(1.2.5)  c(2.3.4)  d.(3.4.5)
(解答)b. 1.○2.○3.×4.×5.○

【45】正しいものの組み合わせを選べ
1一日何回も胸痛があるが来院時心電図異常ないので帰した
2糖尿病患者が無症状だったがST上昇が見られCCUに緊急入院となった
3忘れてしまいました、大変申し訳ないです
4突然の胸痛、呼吸困難に対して心電図、胸写では異常ないが肺塞栓疑いでシンチを施行した
1acd  2ab  3bc  4d  5abcd

【46】正しくない記述をa〜eから一つ選べ。
a.疫学とは人間集団を対象として人間の健康及びその異常の原因を宿主、病院、環境の各面から包括的に考究し、その増進と予防を図る学問である。
b.観察対象が個人の場合の疫学研究方法は観察研究と介入研究の2つに大別できる。
c.研究者がある因子への暴露を人為的に与えたり取り除いたりすることによって起こってくる事象を記録して介入する方法を介入研究という。
d.疫学研究の観察対象の単位は個人の場合と集団の場合がある。いずれの場合でも同一人の要因と結果の両測定値が必要である。
e.メタアナリシスは、一つの疫学研究から明確な結論が出ない時に、質の高い小規模研究を合わせて評価する統計学的手法である。

【47】正しくない組み合わせを選べ
1.循環器疾患の代表的な介入研究としてFramingham studyや久山町研究があげられる。
2. 観察研究では要因の作用する時期と疾病が発生する時期に時間的なずれがある。この時間経過を考慮した方法を"縦断研究"と呼び、考慮しない方法を"横断研究"と呼ぶ
3.縦断研究は比較する2群の調査集団の設定を曝露の有無で行う"コホート研究"と、疾病の有無で行う"患者対照研究"に大きく分類される。
4.コホート研究は患者-対照研究とは異なり罹患率を直接測定できる。
5.コホート研究は、要因曝露の情報を調査開始時点でとる"後向き研究"と、過去の記録や資料をもとにする"前向き研究"とに分類される
a12  b15  c23  d34  e45

【49】正しい組み合せを選べ。
a.川崎病は予後の点から心臓病変が最も重要視される。
b.高安動脈炎は細小動脈に限局した中・外膜病変を基盤とする。
c.側頭動脈炎は内頚動脈領域の阻血症状を主徴とする。
d.アレルギー性肉芽腫性血管炎では喘息や好酸球増加が先行してみられ、多発単神経炎、皮下出血、消化管出血、胸膜炎等を呈する。
e.高安動脈炎の重要な合併症は大動脈弁閉鎖不全症とそれに引き続く心不全、高血圧や脳血管障害ならびに虚血性心疾患である。
1.a.b.c  2.a.b.e  3.a.d.e  4.b.c.d  5.c.d.e

【50】正しい選択肢を選べ
1、プロテイナーゼ3(PR-3)に対する抗好中球細胞質抗体は顕微鏡的結節性多発動脈炎に特異性が高い。
2、顕微鏡的結節性多発動脈炎は毛細血管および細動静脈を主体とする白血球破砕血管炎が特徴的である。
3、リウマチ性多発筋痛症は50歳以下に多く、ステロイド無効である。
4、Henoch-Schonlein紫斑病性腎炎は毛細血管とその前後の細動静脈における白血球破砕性血管炎が特徴的である。
5、Wegener肉芽腫症は上気道、下気道や腎に肉芽腫を伴う壊死性血管炎が特徴である
a,12  b、15  c、23  d、34  e、45

【51】弓部置換術における脳保護法で正しいものの組み合わせはどれか。
1.超低体温で20℃前後に深部体温を冷やし灌流停止した場合、30分間の灌流停止は許容範囲である。
2.逆行性脳灌流法を用いる場合、上大静脈から灌流する血液を酸素化する必要はない。
3.選択的脳灌流法を用いる場合、送血部位のひとつは左内頚動脈である。
4.逆行性脳灌流法を用いる場合には、弓部分枝の動脈は開放しておく。
a.1,3,4  b.1,2  c.2,3  d.4  e.1〜4全て

【52】図の心臓弁について正しい記載を選べ。※図はDr.西田による弁膜症の講義プリントに記載されている4つの心臓弁を上から見た写真でした。(解剖書にもよく掲載されているもの)
(1)Aは三尖弁、Bは大動脈弁、Cは肺動脈弁、Dは僧帽弁である。
(2)僧帽弁の前外側交連は左冠動脈の主幹部に近い。
(3)僧帽弁の後内側交連は三尖弁の中隔尖と近接している。
(4)左冠状動脈の主幹部は右心耳と肺動脈の間を通る。
a.1),3),4)のみ  b.1),2)のみ  c.2),3)のみ  d.4)のみ  e.1)〜4)すべて

【53】以下の検査の所見で標準的な心停止を伴う人工心肺法を行うときに、手術中脳障害を起こす危険性の高いものを選べ。
1)胸部CTによる肺動脈分岐レベルでの大動脈の石灰化。
2)胸部CTによる下行大動脈の石灰化。 3)頚部エコー所見による内頚動脈の高度狭窄。
4)術中の大動脈エコーによる上行大動脈内腔の肥厚と?不整
a.134  b.12  c.23  d.4  e.1234

【54】ペースメーカー植込み術後患者さんの安静時心電図を示す。使用されている可能性があるものを選べ。
1 - VVI  2 - VDD  3 - AAI  4 - DDD  5 - DDDR
A) 12  B) 15  C) 23  D) 34  E) 45

【55】示した胸部Xpの所見に関連するものを二つ選べ。
a洞不全症候群  b心房細動  c心室細動  d完全房室ブロック  e心室頻拍

【56】正しいものの組み合わせを選べ。
(1)VVIRペーシングはVVIペーシングより生理的である
(2)VVIRペーシングは完全房室ブロックに対する第一選択である
(3)Rubenstein分類は洞機能不全症候群に関する分類である
(4)心房細動に対する外科的手術としてMaze手術がある。
a.134  b.12  c.23  d.4  e.1〜4全て

【58】以下で正しいものを選びなさい。
1.50才女性、冠動脈術後で尿量、体重が減少。心拍出量3.4l/m/m2、肺動脈楔入圧3mmHgの時は輸液を優先する。
2.心室、心房両ペーシングはQRSが拡張している際は無効なので、使用しない。
3.
4.心収縮力と前負荷が同じであれば、後負荷が大きいほど心拍出量は多くなる。
5.
a12  b15  c23  d34  e43  f45

【59】IABPについて、図(頚動脈波、心電図、及びバルーンの挙動)を見て正しいものを選べ。(図は適当なものが見つかりませんでした。恐らく正常なものです)
(1)ECGに同期させる時は、T波中央からP波の間でバルーンを拡張させる。
(2)心停止後10分であれば、IABPのみで全身に必要最低限の血流を確保できる。
(3)左心室の拡張期にバルーンを拡張させて拡張期圧を上昇させ、冠血流を増加させる。
(4)頚動脈波に同期させる時は、dicrotic notchにバルーン拡張を開始する。
a.(1)(3)(4)  b.(1)  c.(1)(2)  d.(4)  e.(1)〜(4)

【60】左心補助装置について正しいものはどれか。
(1)現在永久の補助装置が主に装着されている。
(2)左房脱血よりも心尖部脱血の方が臨床成績が良好である。
(3)死因は心臓移植後の合併症によるものが多い。
(4)ワーファリン、抗血小板剤などの抗凝固療法が常に必要である。
a) (1)(3)(4)のみ  b) (2)のみ  c) (1)(2)のみ  d) (2)(3)のみ  e) (1)〜(4)のすべて

【62】次のなかで心臓移植の適応となりうるのは、どれか。正しい組み合わせを選べ。
1.転移性心臓腫瘍  2.急性心筋炎  3.川崎病による広範囲の心筋梗塞
4.数回にわたる人工弁置換術後の弁周囲逆流が原因の心不全
a 134のみ  b 2のみ  c 12のみ  d 23のみ  e 1〜4の全て

【63】CABGの適応についてあてはまるものを選べ
1.急性心筋梗塞の超急性期ではPCIよりも緊急CABGが選択される
2.左冠動脈主幹部病変に対してはCABGの絶対適応である
3.陳旧性心筋梗塞の既往があればCABGは適応外である
4.最近のPCIの進歩によりCABGの適応は従来と変わっている
5.80歳以上の高齢者に対してはCABGは選択されない
a.12  b.14  c.23  d24  e45

【64】冠動脈バイパス手術成績・手術手技について正しい組み合わせを選びなさい。
1.早期開存率も遠隔期開存率も静脈グラフトより内胸動脈グラフトのほうが成績がよい。
2.最近のわが国における初回待機CABG手術の病院内死亡率は全国平均で2%以下である。
3.OPCAB(off-pump CABG)は体外循環を使用しない心拍動下バイパス術で最近増加傾向にある。
4.多枝バイパス術においては内胸グラフト1本のみの使用により、両側内胸動脈グラフトを使用したほうが遠隔期生存率において優れている。
5.冠動脈バイパス手術では再手術も初回手術もほぼ同じリスクで手術可能である。
a.1234  b.1235  c.1235  d.1345  e.2345
解答は5が×でaです。卒試2004:61番参照。

【66】正しいものを選べ。
(1)新生児期の肺血管抵抗は時間とともに増加する。
(2)新生児のPDAに対する外科手術は体重1000g未満では危険すぎるため行われていない。
(3)姑息手術とは根治術ができない症例に行うもので延命が目的である。
(4)多発性心室中隔欠損症に対する外科的治療として欠損閉鎖術だけでなく、肺動脈絞厄術が行われることがある。
a(134)  b(12)  c(23)  d4  e全て

【67】正しい組み合わせを選べ。
1.アイゼンメンジャー化した心室中隔欠損症は早期に手術を行う。
2.大動脈弁逸脱を合併した心室中隔欠損症は欠損孔が小さくても早期に手術すべきである。
3.自然閉鎖があり得るので乳児早期は小さな心室中隔欠損は経過観察する。
4.心室中隔閉鎖術は左心室切開で行われることが多い。
5.心室中隔欠損閉鎖の術後の合併症として洞房ブロックの発生に特に注意する。
a1,2  b.1,5  c.2,3  d.3,4  e.4,5

【68】正しいものを選べ。
1、動脈管開存を伴う高度肺動脈狭窄症では、早期に動脈管を閉鎖する必要がある。
2、完全大血管転移症1型は新生児期を比較的無症状で経過する。
3、大動脈離断症に動脈管開存を伴う場合、プロスタグランディンI2を投与する。
4、大動脈離断症に動脈管開存を伴う場合、下半身のみのチアノーゼを認める。
5、完全型心内膜症欠損症に対する手術は、心房中隔欠損孔閉鎖、心室中隔欠損孔閉
鎖、房室弁形成術を行う。
a.123  b.125  c.145  d.234  e.345

【69】解離性大動脈瘤について下の表を参考に正しいものを選べ。

手術死亡率 1999年 2000年 2001年
acute A 17% 19% 18%
acute B 25% 34% 25%
chronic A 7% 8% 10%
chronic B 9% 13% 11%

1)acuteは発症14日以内をいい、これを過ぎると明らかに予後が良くなる。
2)acute Aの死亡率は48時間で50%なので、手術死亡率17〜19%は許容できる。
3)acute A,Bは緊急手術で、chronic A,Bは予定手術である。
4)acute Bの手術成績が悪いのは、手術適応の間違いが考えられる。

【72】僧帽弁疾患について正しいものを選べ
1僧帽弁狭窄では左房内圧曲線でv波の増高が見られる
2僧帽弁閉鎖不全では弁形成術が第一選択となるが感染性心内膜炎では感染巣の遺残が問題となるため行わない
3僧帽弁形成術では弁輪に糸をかける際大動脈弁や冠動静脈を傷つけないように注意する
4僧帽弁狭窄では左房内血栓を形成することが多く大動脈を遮断する際には血栓塞栓を生じないように注意する
5僧帽弁形成術では十分なcoaptationをとれなくなるので弁切除は禁忌である
a12  b15  c23  d34  e45

【74】機械弁に関する記述のうち正しいものを選びなさい
1、生体弁植え込み症例では感染性心内膜炎の発生の際、弁は機械弁に比べて耐久性が低く再手術となる
2、忘れました  3、機械弁は弁尖を軽量にするためアルミニウム合金で作られている
4、機械弁症例ではワーファリンによる抗凝固療法が必須で、一般にワーファリン内服患者は納豆摂取は禁忌である
a、134  b、12  c、23  d、4  e、1〜4

【75】次のうちチアノーゼをきたさない疾患はどれか?
1)大血管転位症  2)単心室症  3)心房中隔欠損症
4)心室中隔欠損症  5)完全型心内膜床欠損症
a)123  b)125  c)145  d)234  e)345

【76】大血管転移症に施行する手術はどれか
1)Jatene手術 2)Mustard手術 3)Norwood手術 4)Danielson手術 5)Rastelli手術
a)123  b)125  c)145  d)234  e)345

【77】心室中隔欠損の根治術で生じる合併症は以下のうちいずれか。
(1)大動脈弁逆流  (2)肺静脈狭窄  (3)房室ブロック  (4)三尖弁逆流
a.(1)(3)(4)のみ  b.(1)(2)のみ  c.(2)(3)のみ  d.(4)のみ  e.(1)〜(4)の全て

【79】胎児循環の特徴として誤りはどれか。
(1)肺血管抵抗は出生後24時間はほとんど変化しない。
(2)胎生期には心奇形の存在により状態は悪化しない。
(3)心臓の予備能は十分である。  (4)肺動脈には両心拍出合計の約7%しか流れない。
(5)卵円孔、動脈管、静脈管が重要な役割を持つ。
a.(1)(2)(3)  b.(1)(2)(5)  c.(1)(4)(5)  d.(2)(3)(4)  e.(3)(4)(5)

【80】先天性心疾患の疫学について正しい記述を選べ。
1)Marfan症候群はfibrillin遺伝子の異常により生ずる。
2)21 trisomyは約50%の頻度で心疾患を合併する。
3)先天性心疾患と関係の深い疾患としてCATCH22がある。
4)正常児における先天性心疾患の発生頻度は5.0%である。
5)Noonan症候群は大動脈縮窄症を高頻度に合併する。
a.123  b125  c145  d234  e345

【81】次の文章の中で誤っている組み合わせを選べ。
(1)三尖弁閉鎖症において、BAS(Balloon atrial septomy)を必要とする事がある。
(2)総肺静脈還流異常症は通常新生児期に発症する。
(3)完全大血管転位症I型は新生児期を比較的無症状で経過する。
(4)肺動脈血流のための動脈管開存維持にはインドメタシンが有効である。
(5)心房中隔欠損で肺高血圧を合併することが多い。
a.123  b125  c145  d234  e345

【82】次の疾患のうち、肺血流が増加して、チアノーゼを来たさないものはどれか?
(1)動脈管開存症  (2)大血管転移症  (3)三尖弁閉鎖症
(4)心房中隔欠損症  (5)心室中隔欠損症
a 1,2,3  b 1,2,5  c 1,4,5  d 2,3,4  e 3,4,5

【84】チアノ−ゼ型心疾患の合併症として起きてくるものの組み合わせを選びなさい。
(1)脳膿瘍  (2)蛋白尿  (3)高尿酸血症  (4)感染性心内膜炎
a.134  b.12  c.23  d.4  e.1〜4すべて

【85】正しいものを選べ
1.ベーチェット…血栓性静脈炎  2.強皮症…limbman-saccs型心内膜炎
3.全身性アミロイドーシス…弁膜症  4.甲状腺機能亢進症…心房細動
5.サルコイドーシス…房室ブロック
a.123  b.125  c.145  d.234  e.345

【86】正しいものを選べ。
(1)アントラサイクリン系抗癌剤による心毒性は使用量に無関係である。
(2)好酸球増多症では血栓塞栓症や弁障害が認められる。
(3)SLEによる心外膜炎では心タンポナーデはまれである。
(4)Duchenne型筋ジストロフィーでは拡張型心筋症様の症状がみられることがある。
(5)胸部放射線照射による副作用では心筋梗塞が最も多い。
a.(1)(2)(3)  b.(1)(2)(5)  c.(1)(4)(5)  d.(2)(3)(4)  e.(3)(4)(5)

【87】心電図(図表)のうち、カテーテルアブレーションの適応の可能性がないと考えられるものを一つ選べ。

(2004年卒試82番と使われている心電図は同じで、順番が入れ替わっているだけでした)

【88】虚血性心疾患について正しいものを選べ。
(1)関連する疾患として、急性心筋梗塞、狭心症、急性心臓死、リウマチ性心臓病がある。
(2)急性冠動脈症候群の発生要因には、粥腫の破綻が重要である。
(3)粥状破綻の機序は不明であるが、粥腫の不安定性と冠動脈のトーヌスや血流異常が関与していると考えられる。
(4)川崎病は小児や若年者の心筋梗塞の原因となる。
(5)非貫壁性梗塞は右心房室の心内膜下に多い。
a(1)(2)  b(2)(3)  c(3)(4)  d(4)(5)  e(2)(3)(4)

【90】心内膜炎、心筋炎について以下の記述で正しいものを選べ。
1.ループス心内膜炎の疣贅は、閉鎖縁に沿って均一に形成されるのが特徴的である。
2.細菌性心内膜炎は、しばしば弁の破壊、同部での血栓形成を伴い、高度な弁膜の機能障害の原因となる。
3.非細菌性血栓性心内膜炎(NBTE)は過凝固状態の患者に多発し、血栓性閉塞症の原因となる。
4.急性間質性心筋炎は膿血症の折に多発する。
5.リウマチ性心疾患は、慢性関節リウマチによる汎心炎を総称する。
a.1, 2  b.2, 3  c. 3, 4  d.4, 5  e.1, 2 ,3

【91】次の血管炎のうち、大動脈に好発するものはどれか。
(1)閉塞性血栓性動脈炎(Thromboangitis obliterans)
(2)巨細胞性動脈炎(Giant cell arteritis)  (3)高安動脈炎(Takayasu's arteritis)
(4)梅毒性血管炎  (5)川崎病(Kawasaki's disease)
a(1)(2)  b(1)(5)  c(2)(3)  d(3)(4)  e(4)(5)
解答dだと思われます。

【94】25才女性、左手指爪下の痛みを伴う血管病変。
A.angiosarcoma  B.capillary hemangioma
C.angioleiomyoma  D.cystic hygroma  E.Kaposi's sarcoma

【96】75歳、男性。抗血小板薬の内服中であった。庭仕事中に突然、左下枝に疼痛と冷感を感じたため来院。適切なのは?
1、足背動脈と後脛骨動脈の拍動がないなら、急性動脈閉塞を疑う
2、患肢の発赤・腫脹を認める  3、確定診断のために血管造影をする
4、初期治療としてヘパリンなどの抗凝固薬を使う
5、触覚低下などの軽度の知覚障害が現れたら、緊急で手術をする
a.123  b.125  c.145  d.234  e.345

【98】98歳男性、臍周囲の拍動性腫瘤を自覚し来院した。CTをしめす(腎臓レベル四枚)。正しいものはどれか。
1通常拍動腹痛をともなう腫瘤が多い。 2腹腔内に血液が流出し、巨大な血腫を認める。
3診断のためには血管造影が必須である。
4 最大系が5cmを越える腹部動脈瘤であり、無症状であっても、手術適応がある。
5通常人工血管による置換術を行うが、血管内治療も臨床応用されている。
a.12  b.15  c.23  d.34  e.45

【99】下肢静脈瘤について正しいものを選べ。
1)一次静脈瘤の主な原因は大伏在静脈の弁不全である。
2)一次静脈瘤に肺塞栓が合併することは稀である。
3)Trendelenburgテストは大・小伏在静脈弁機能、穿通枝弁機能の評価のために行う。4)肢切断、生命の危険を伴うことがある。
5)標準手術として大伏在静脈を抜去するストリッピング手術が行われるが再発率が高く、再発率の低い硬化療法が一般的になりつつある。
a)123  b)125  c)145  d)234  e)345

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