基礎化学熱力学(師井教官)試験問題
平成14年度前期

Kimland氏提供。

平成14年9月13日実施。試験時間は90分。試験は基本的に教科書(「熱力学と化学平衡」師井先生著)の章末問題からの出題。講義も教科書中心なので、教科書は絶対に買った方が良いでしょう。先着1名様に私が買った教科書をプレゼントします。kimulandscape@mail.goo.ne.jpまでご連絡ください。

解答用紙はB4の六本松共通の解答用紙が2枚ホッチキスで綴じられたもの。おそらく2枚目に行くか行かないかくらい。私は問題1の後半を解いて、問題2の式のみを書いて、問題4を完答。さらに欠席は3or4回で(履修登録完了後は毎回出席を取る。「半分以上の欠席で無資格にする」と言っていた)可でした。追試があるという噂で真面目に勉強しておらず、周りにも結構落ちた人がいました。また、出席が足りずに、試験を受けたにもかかわらず「無資格」になった人も…。結構厳しいかもしれません。


次の4問から3問を選んで解答せよ。


問題1、熱容量に関する次の関係式が成り立つことを証明せよ。(P38、2章章末問題の問3前半)

     Cp−Cv={V−(δH/δP)}(δP/δT)V=TVα^2(αの2乗)/κ:但しα=(1/V)(δV/δT)P、κ=(−1/V)(δV/δP)T 

     また、1モルの理想気体では次の関係式が成り立つことを証明せよ。(P38、2章章末問題の問3後半)

     Cp−Cv=R

(解答)
P142の9行目(U=H−PV〜)以降を参照。


問題2、熱力学第3法則について説明せよ。(P57、3章章末問題の問6)

(解答)
P55〜P57をまとめるとよいらしいですが、試験のとき私は全く分からなかったので

limS(T)=0
T→0

のみを記載。


問題3、閉鎖系における熱力学的平衡を熱力学関数を用いて説明せよ。(P68、4章章末問題の問2)

(解答)
P58〜P61をまとめるとよいらしいです。


問題4、熱力学の独立な示強的変数の数(f)を決めるギブズの相律の式(f=C−P+2)を導け。ただし、Cは成分の数、Pは相の数とし、化学反応は考えない。(P78)

(解答)
C−1個のモル分率が分かれば、残る1成分のモル分率も決まる。モル分率が分かれば、示強的変数である化学ポテンシャルも決定される。ゆえに、1つの相を規定するのに必要な示強的変数の数はC+1個(温度、圧力、C−1個の成分のモル分率)である。さらにP相系なので、系全体を規定するのに必要な独立変数の数はP(C+1)となる。ところで、独立変数の数は数学的には変数間の等式の数だけ少なくなる。温度、圧力、化学ポテンシャルのいずれにもP−1個の等式がある。それゆえ、系全体での等式の数は(P−1)(C+2)となるので、全系の示強的変数を規定するのに必要な独立変数の数は変数の数から等式の数を差し引いたものである。
よって、f=P(C+1)−(P−1)(C+2)=C−P+2

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