18年度九大マッチング筆記試験情報

平成19年度九州大学病院群研修医採用試験 筆記試験(復元)
平成18年7月16日実施

試験は80分で80問。マークシート形式。abc、bcdやab、cdなどの選択肢の組み合わせを問う問題は皆無で、「正しいもの」あるいは「誤っているもの」を1〜3個選ぶ形式だった。また画像問題は1つもなし。また、特に指定がなければ1つを選ぶこと、という注があった。

【問題番号不詳】7日間続く発熱、眼瞼結膜の充血、頸部リンパ節腫脹など川崎病を想起させる病歴に続いて、この疾患でまず投与すべき薬剤はどれか。
1.  2.副腎皮質ステロイド  3.γ−グロブリン  4.血栓溶解薬  5.
「アスピリン」が選択肢にあったとかなかったとか…。だとするとγ−グロブリンとどっちを選ぶかこれだけの情報ではわかりません。問題文はもっと長かったから、それをふまえるとわかったのかも…。

【問題番号不詳】次の組み合わせのうち、誤ったものはどれか。
で、Hirschsprung病・・・・・double bubble signを選ばせる問題。

【1】非ステロイド性抗炎症薬との併用で痙攣発作を起こしやすい薬剤を選べ!
1.Ca拮抗薬  2.ST合剤  3.ニューキノロン系抗菌薬
4.セフェム系抗菌薬  5.アミノ配糖体系抗菌薬
【解答】3.
ニューキノロン系の抗生物質(代表:クラビット)の多くとはNSAIDsの多くと「併用注意」になっています。

【2】60歳の男性。鼻出血が止まらないために来院。4時間前に右鼻出血があり、10分程度で自然に止血した。2時間前より再度鼻出血があり、止まらないために来院した。口腔からも血を吐き出している。前鼻鏡検査では上鼻道後方から大量に出血しているが、出血点はわからなかった。適切な止血法は?
1.鼻根部を冷やす  2.鼻翼を正中に向かい圧迫する
3.Bellocqタンポンを挿入  4.電気焼灼  5.顔を上に向け後ろから首をたたく

【3】医療保険について不適切なのはどれか。
1.特殊な診療など研究的診療を行う場合、保険の適応はない。
2.保険診療では厚生労働大臣の認める医薬品以外は用いてはならない。
3.現在の保険診療では疾患のみで、健康診断は対象とならない。
4.治験は特定療養費として保険診療の適応をはかることができる。
5.現在の保険本人の診療負担は1割である。

【4】20歳男性。5年前より糖尿病の診断にてインスリンで定期的に加療してきた。本日外来にて突然意識消失。顔面蒼白、全身冷汗。直ちに静注するものは何か。
1.生理食塩水  2.インスリン  3.プロカインアミド  4.ドパミン  5.ブドウ糖液

【5】67歳男性。肺癌の再発に対して抗癌剤治療を行なっている。ただし、再発であることを告げた直後から不安、不眠、食欲不振および気分の落ち込みがみられる。「眠れなくてつらい。もう治療がつらい。したくない。」と言うようになった。主治医として正しい対応はどれか?
1.経過観察を続ける。  2.頑張るようにはげます。  3.睡眠薬をすすめる。
4.ホスピスを紹介する。  5.精神科医を紹介する。

【6】疾患と検査の組み合わせで正しいものを選べ(2004年総合試験39番)
1.十二指腸穿孔−上部消化管造影  2.胆石−経皮経肝胆道造影
3.胃癌穿孔−動脈造影  4.虫垂炎−腹部超音波検査  5.急性膵炎−ERCP
【解答】2か4です。どっちでも正解になる気がします。虫垂炎を疑えばエコー、CTはまずやります。どちらも虫垂の腫大の確認のためですよね。2よりも4かな?経皮経肝胆道造影は肝内胆管結石の診断には有用ですが、胆石といえば一番有用なのはエコーですよね。

【7】

【8】糖尿病性ケトアシドーシスを想起させる問題文(意識障害、尿ケトン体陽性、血糖値900、pH7.1など)に続いて、投与すべき薬剤は次のうちどれか。
1.炭酸水素ナトリウム  2.1/2生理食塩水  3.生理食塩水
4.1/2生理食塩水+インスリン  5.生理食塩水+インスリン

【9】60歳女性。1ヶ月前から全身倦怠感を感じ食欲がなくなり、体重が低下してきた。2週間前より38℃の発熱が起こり、1週間前よりこめかみの発赤と自発痛が生じ、一時的な視力低下が起こった。この疾患に起こる病態はどれか。
1.閃輝暗点  2.項部硬直  3.前頭部水泡形成  4.瞳孔異常  5.側頭動脈肥厚

【10】問診について正しいものを二つ選びなさい。
1.患者の知能・精神状態により問診が困難な場合は家族・友人から聞いても良い。
2.カルテには患者の言った事を正確に書く必要があるので、医師が補足的な質問をする必要はない。
3.外国から帰国して7日以上経過しているときは、腹痛・下痢があっても旅行先や食べたものを聞く必要はない。
4.家族歴で血縁者に類似した疾患が多くみられる場合は遺伝性疾患を考える。
5.老人のうつ状態には身体的な訴えが多く、朝方に具合の悪いことが多い。

【11】誤っているものはどれか。
1.亜急性甲状腺炎では、体重減少が見られる。
2.異所性ACTH症候群では、体重減少が見られる。
3.インスリノーマでは、体重減少が見られる。
4.慢性ヒ素中毒では、やせが見られる。
5.褐色細胞腫では、やせが見られる。

【12】40歳男性、3日前から感冒気味で咽頭痛を認めた。昨夜から発熱と嚥下痛が出現し増悪し、嚥下困難となり、呼吸困難を自覚するようになり来院した。BT 39度、PR 102/min、胸部の聴診では異常は認めない。含み声だが、扁桃は軽度発赤を認めるのみだった。行なうべき検査はどれか。
1.心電図 2.呼吸機能検査 3.喉頭ファイバースコープ 4.胃カメラ 5.胸部レントゲン

【13】

【14】

【15】消化管吻合に通常用いないのはどれか。
1.Albert吻合  2.Lembert吻合  3.Gambee吻合  4.外翻吻合  5.内翻吻合
【解答】4.
外翻縫合は血管縫合の時に用いる縫合法で、消化管吻合には用いない。その他下図参照。

【16】

【17】

【18】

【19】21歳女性。歯科治療後に発熱と突発性の右腹痛を訴えて入院となった。意識は清明で神経学的異常を認めないが、心尖部に全収縮期雑音を聴取し、左手第3指に有痛性の小結節を認める。検査では白血球増多、CRP陽性、尿潜血を認めるが便のヒトヘモグロビンは陰性である。確定診断のために必要性の低い検査はどれか。
1血液培養  2経食道心臓超音波検査  3腹部CT撮影  4腎盂造影  5腹部超音波検査

【20】

【21】75歳、男性。1週間前、心筋梗塞のため入院。膀胱バルーンを入れたが痛がって自分で抜いてしまった。4時間後、悪寒戦慄を伴う39.5度の発熱があった。意識は、大きな声での呼びかけに開眼する程度。四肢は温かい。呼吸数30/min、血圧60/40mmHg。投与する薬剤は?
1.ノルアドレナリン  2.ドパミン  3.プロプラノロール
4.ジギタリス  5.フロセミド
【解答】2. 第82回国試D-37に酷似。以下解説はクエスチョンバンクより流用。
尿道損傷から感染、敗血症を起こした疑い。(血圧低下+四肢が温かいことから)対処としては、感染源の除去、抗生物質投与、カテコラミン投与。
1.×:末梢血管を収縮させ血圧を上げるが腎血流を低下させ好ましくない。
2.○:心収縮力、心拍数の増加と血圧上昇をもたらす。
3.×:βブロッカー。心収縮力を低下させ血圧を下げるので禁忌。
4.×:強心配糖体。  5.×:ループ利尿剤。  4.5.とも昇圧作用なし。

【22】医の倫理に関して正しいのはどれか。
1.家族の希望があれば、安楽死を行っても良い。
2.臓器提供のドナーカードがあれば、家族の許可なしで臓器を摘出できる。
3.モルヒネは依存性があるので、末期患者の疼痛緩和には用いない。
4.健康保険を持たない患者の診療は、受付で断ってもよい。
5.裁判で執行猶予がついても医道審議会で医師免許を取り消されることがある。

【23】周期性四肢麻痺の原因と考えにくいものはどれか。
1.甲状腺機能亢進症  2.副甲状腺機能亢進症
3.原発性アルドステロン症  4.利尿薬の服用  5.尿細管性アシドーシス

【24】五十代(?)男性。1ヵ月前に心筋梗塞で入院し、1週間前に退院した。トラックの運転中に左の電信柱に衝突。救急車で搬送されてきた。脈拍120/min、血圧80/40mmHg、呼吸数35/min。胸部・腹部に痛みを訴え、腹部膨留を認める。次に行なうべき処置は?
1.腹部超音波検査  2.12誘導心電図  3.昇圧剤投与
4.乳酸加リンゲル液投与  5.ニトログリセリン投与

【25】白内障を合併しやすいものはどれか。2つ選べ。
1.糖尿病  2.アトピー性皮膚炎  3.高血圧  4.高脂血症  5.悪性貧血

【26】高用量シトシンアラビノシドの治療後、12日目の、25歳、急性骨髄性白血病の男性。
右下腹部痛と39度の発熱が出現した。白血球数 100(多角球を認めず100%リンパ球)、血小板 1.2万、Ht 28%、脈 110/分、血圧 110/60、理学所見としては、右下腹部に圧痛あり。肝機能、尿路系機能に異常なし。CT上、治療前にはなかった、盲腸周囲の塊状の壁の肥厚を認めた。
適切な処置はどれか?
1.試験開腹  2.広域の抗生剤投与  3.広域の抗生剤投与+絶食
4.??  5.CT下に腹腔内膿瘍ドレナージ

【27】3歳の女児。呼吸困難を主訴に母親に連れられ来院した。歩行時にしゃがみこむことがある。意識清明。身長90cm、体重13kg。口唇にチアノーゼがある。第3肋間胸骨左縁に3/6度の収縮期雑音を聴取し、II音は単一である。
検査所見:赤血球550×10^4/μl、ヘモグロビン17.2g/dl、ヘマトクリット52%、白血球7000/μl
この児に見られるのはどれか。
1.嗄声  2.胸水  3.喘息  4.陥没呼吸  5.ばち指

【28】68歳の男性。腰痛のため近医(整形外科)を受診した。全身X線写真で頭蓋骨、腰椎、腸骨などに多くの骨融解像が認められ、精査加療のために入院した。血液検査で血中M蛋白が陽性であった。可能性の低い病態はどれか。
1.貧血  2.高カルシウム血症  3.神経障害  4.腎障害  5.高尿酸血症
【解答】3.  2005年度89と一緒
多くの骨融解像、M蛋白陽性から多発性骨髄腫と診断されます。3.以外は生じます。
(→2006 year note G-66)

【29】

【30】

【31】

【32】次の文を読み、問80、81に答えよ。
28歳の男性。3歳時、39度台の発熱が5日以上続き、眼球結膜の充血、頚部リンパ節腫脹などの症状があり、入院したことがある。階段を駆け上がっている時に、急に胸痛が出現。冷汗や顔面蒼白も見られ、救急車で搬送された。病院到着後も胸痛は持続していた。意識混濁、脈拍数90/分、脈不整あり、奔馬調律。血圧78/60mmHg、呼吸音清明。心尖部に収縮期雑音を認める。3歳時に罹患したと考えられる疾患はどれか。
1.リウマチ熱  2.川崎病  3.若年性関節リウマチ  4.アレルギー性紫斑病  5.猫ひっかき病
【解答】2.  2005年度80と一緒
39度台の発熱が5日間以上、眼球結膜の充血、頚部リンパ節腫脹から川崎病が疑われます。冠動脈病変が残り、心筋梗塞になったと考えられます。(→2006 year note F-73)

【33】原発性肺癌の腫瘍マーカーとして利用されているのはどれか?
1.AFP  2.CA125  3.NSE  4.CA19-9  5.PSA
【解答】3.

【34】多汗、手の震えなど、バセドウ病を思わせる記述の後、飲酒の翌日、麻痺が起こった。鑑別に必要な検査項目は?2つ選べ。
1.カリウム  2.ナトリウム  3.カルシウム  4.甲状腺ホルモン  5.?
【解答】1.4.
周期性四肢麻痺。カリウム濃度は低値、高値、正常とあるが、甲状腺機能亢進症で過労、過食、飲酒などの後に起こるものの多くは低カリウム性。甲状腺機能亢進症は女性に多いが、周期性四肢麻痺は男性に多い。

【35】34歳、男性。労作時の息切れを主訴に来院した。意識は清明。身長185cm、体重85kg。脈拍92/min整、血圧162/48mmHg、四肢は細長く、口蓋は高い。胸骨左縁第4肋間に3/6度の収縮期、拡張期雑音(to and fro)を聴取。正しい診断はどれか。
1.僧帽弁狭窄症  2.僧帽弁閉鎖不全症  3.大動脈弁狭窄症
4.大動脈弁閉鎖不全症  5.三尖弁閉鎖不全症
【解答】4.
高身長、細長い四肢などからMarfan症候群と思われます。Marfan症候群に合併しやすいのはARで、これなら114mmHgという非常に大きな脈圧の説明もつきます。

【36】

【37】

【38】誤っているものを選べ。
1.術後の高度脱水で腎性腎不全になる  2.異型輸血で腎性腎不全になる
3.術中の尿管損傷で腎後性腎不全になる  4.術後の敗血症で腎性腎不全になる
5.術後の腎毒性薬剤で腎性腎不全になる

【39】術後IVH挿入されていた患者が発熱と飛蚊症を訴えた。次に行うこととして誤ったものを2つえらべ。
1.眼内炎を調べる目的で眼底検査をおこなう  2.IVHを抜去する
3.抗真菌薬を投与する  4.血液培養で肺炎球菌陽性が考えられる
5.白血球はかならず上昇している

【40】

【41】原発性無月経の原因で不適切なものはどれか?
1.Turner症候群  2.Klinefelter症候群  3.多嚢胞性卵巣症候群
4.17α-hydroxylase欠損症  5.Cushing症候群

【42】57歳、女性。易疲労感、動悸、のぼせがあり、体重が8Kg減少した。HR 98/min、BP 178/60mmHg 皮膚色素沈着軽度増強、心雑音(-)
TP 8.2  Ca 10.1  T-col 138 ALP 18 T-Bil 0.9
1ヶ月後、37.5℃の発熱があり、翌日39.5℃の発熱と著明な発汗があり、HR 168/min、せん妄をきたしたため救急車で搬入された。考えられる疾患はどれか?
1.Basedow病  2.副甲状腺腫瘍  3.Addison病  4.髄膜腫  5.褐色細胞腫

【43】

【44】胸水について適当なものを選べ
1.結核性胸膜炎では糖は高値である。  2.自然気胸ではアミラーゼは高値である。
3.癌性胸膜炎ではADAは高値である。  4.胸膜中皮腫ではヒアルロン酸は高値である。
5.関節リウマチでは糖は高値である。
【解答】 4.
結核性胸膜炎では糖↓、ADA↑。癌性胸膜炎ではADA↓
悪性胸膜中皮腫ではヒアルロン酸が高値となることがあり診断に有用。
関節リウマチでは糖は低値をとることが多い。
アミラーゼの高い胸水は急性膵炎,慢性膵胸膜瘻孔および食道破裂に関連した疾患など。

【45】次のうち体重減少をきたさないのはどれか?
1.甲状腺機能亢進症 2.心因性食欲不振症 3.うっ血性心不全 4.食道癌 5.糖尿病
【解答】 3.

【46】

【47】65歳女性。突然の眼痛、頭痛、悪心および嘔吐を認めたため来院。結膜充血を認
め、角膜は浮腫状である。診断のために有力な検査はどれか?
1.視力検査  2.視野検査  3.眼圧検査  4.眼底検査  5.頭部CT

【48】

【49】ターミナル・ケアについて誤っているものを選べ。
1.末期状態とは、あらゆる医療技術を駆使しても治癒の見込みがなく、死期が近い(およそ6ヶ月)と考えられる状態のことをいう。
2.ターミナル・ケアの柱は症状コントロール、患者への全人格的援助、そして家族への全人格的援助である。
3.癌などの末期患者に対する身体的、精神的苦痛を緩和し、精神面を中心としたケアを行い、残された生活の質を重視する医療を行う医療機関をホスピスと呼ぶ。
4.尊厳死とは一般に患者の明確な意志に基づいて、身体的苦痛の除去を目的として、本人以外の手により故意に死を迎えさせることをいう。
5.リビングウィルとは、治る見込みがなく死期が近い時は、延命治療についての意志をあらかじめ書面に残しておき、本人の意志を直接確かめられない時はその書面に従って治療方針を決定してもらうことである。
【解答】4
これは安楽死でしょう。尊厳死は無意味な延命治療をしない、などです。

【50】次のうち間接ビリルビン上昇を示すものはどれか。
1.新生児生理的黄疸  2.先天性胆道閉鎖症  3.新生児肝炎  4.先天性胆道拡張症  5.ガラクトース血症
【解答】1

【51】小脳障害の特徴的所見はどれか?
1.協調運動障害 2.深部感覚障害 3.筋力低下 4.表在感覚低下 5.深部腱反射亢進
【解答】1
簡単なアドリブ解説。神経内科での知識が確かなら以下のような理解をしてる。
1.小脳半球の障害。ちなみに小脳虫部では体幹失調など。  2.後索障害。
3.錐体路障害。  4.後索障害。  5.上位運動ニューロン障害。

【52】58歳、女性。158cm、71kg。前縦隔腫瘍摘出2日後、ベッドから歩行した際、呼吸困難・チアノーゼを来たし、意識消失したので人工呼吸器を装着した。聴診上左右差はなし。喘鳴なし。呼吸数32/min、脈拍128/min、血圧118/71mmHg、血ガス(FiO2:0.5):PaO2 62mmHg、PaCO2 36。何が疑われるか。
1.気胸  2.肺塞栓症  3.術後胸腔出血  4.喘息  5.急性心筋梗塞

【53】

【54】5歳女児。急性骨髄性白血病に対して化学療法を行い、完全寛解導入した。その後、兄から骨髄移植された。移植後2週間して、発熱、播種状紅斑、下痢、下血が出現した。もっとも考えられるのはどれか?
1.GVHD  2.急性骨髄性白血病の増悪  3.溶連菌感染症
4.ウイルス感染  5.アレルギー性紫斑病

【55】34歳女性。咽頭痛、頭痛、咳を主訴に来院した。体温38.8度。細菌感染を疑い抗生物質の投与を開始すると、数分後に突然呼吸困難と悪心を訴えた。脈拍98、微弱、血圧60/40mmHg、吸気時に喘鳴、全身に蕁麻疹様皮疹を認める。最初に投与すべき薬剤はどれか。
1.副腎皮質ステロイド  2.アドレナリン  3.インドメサシン
4.抗ヒスタミン剤  5.炭酸水素ナトリウム

【56】

【57】腹水をきたさない疾患は?
1.肝硬変  2.癌性腹膜炎  3.胃潰瘍  4.ネフローゼ症候群  5.うっ血性心不全

【58】

【59】32歳女性。皮膚の出血斑を主訴に来院した。5ヶ月前から誘因なく肩や膝に径2-3cmの皮下出血斑が出現するのに気づいた。2週間前から歯磨きで血のにじむことが多くなった。常用薬はない。貧血、黄疸、リンパ節腫大及び肝脾腫は認めない。血液所見:Hb10.5、白血球4500、血小板2万、網赤血球15‰。PT、APTT正常。フィブリノーゲン正常、FDP正常。血液生化学所見に異常なし。免疫学所見:CRP
陰性、抗核抗体陰性、直接Coombs試験陰性。骨髄穿刺所見:有核細胞数正常、巨核球増加、異型細胞なし。最も考えられるのはどれか。
1.再生不良性貧血  2.特発性血小板減少性紫斑病
3.悪性貧血  4.骨髄異形成症候群  5.慢性骨髄性白血病

【60】

【61】創傷治癒について誤っているもの
1.肝硬変では創傷治癒は遅れる  2.健常肉芽とは鮮紅色で顆粒状である。
3.不良肉芽とは浮腫状で蒼白である。  4.消毒は創傷部位のみでよい。
5.コラーゲンの過剰増殖により、ケロイドとなる。

【62】

【63】

【64】

【65】10.誤っているのはどれか。
1.医療ミスをしたと気付いたらすぐに患者と家族に説明する。
2.経腸栄養チューブと静脈ルートは色などで区別する。
3.輸血をする時は複数人で血液型や番号を確認しあう。
4.点滴や処方指示は口頭指示でもかまわない。  5.抗癌剤やインスリンの投与には特に気をつける。
2004年10番と同じ問題でした。

【66】グルココルチコイド(ステロイド)治療について、誤っているのはどれか。2つ選べ。
1.末梢血中の白血球、好酸球が増加する。  2.感染症を起こしやすい。
3.インスリン抵抗性糖尿病を起こしやすい。 4.椎体骨折を起こしやすい。 5.全身性肥満を来す。

【67】正しいものを選びなさい。
1.A型肝炎では一過性にIgMHA抗体が出現する。
2.B型肝炎ではHBc抗体に先だってHBs抗体が出現する。
3.C型肝炎ではHCV-DNAが検出される。
4.B型肝炎の方がC型肝炎より慢性化しやすい。
5.A型肝炎の方がB型肝炎より劇症化しやすい。
【解答】1.
1.○:文章通り。(→2006 year note B-22)
2.×:HBs抗体が出現するのは一番最後(→2006 year note B-24)
3.×:HCV-DNA→HCV-RNA(→2006 year note B-27)  4.×:C型肝炎は高率に慢性化する。一方でB型肝炎は成人発症では多く一過性に経過、キャリア化は稀である。(→2006 year note B-23,27)
5.×:B型肝炎はウイルス由来の劇症肝炎の中で最多。(→2006 year note B-36)

【68】膵疾患と画像所見の組み合わせで正しいものはどれか。3つ選びなさい。
1.膵仮性嚢胞  ・・・・・・・・ 腹部エックス線単純CTで高吸収域
2.膵島腫瘍  ・・・・・・・・・ 腹部超音波検査で低エコー像
3.漿液性嚢胞腺腫  ・・・・・・ 腹腔動脈造影で血管増生像
4.膵癌  ・・・・・・・・・・・ 逆行性膵管造影で主膵管の数珠状拡張
5.膵島腫瘍  ・・・・・・・・・ 腹腔動脈造影で血管増生像 

【69】謝っている組み合わせを選べ。
1.胃癌−播種性腹膜転移  2.肝細胞癌−肝内再発  3.結腸癌−肝転移
4.直腸癌−局所再発  5.胃癌−大結節性肺転移

【70】患者に対して治療を行う場合、インフォームドコンセントを得るのに適切な人物はどれか。2つ選べ。
1.告知をされていない54歳の胃癌患者  2.23歳の胃潰瘍患者の母親
3.46歳の意識障害患者の家族  4.80歳の認知症患者の長男  5.自立している84歳の患者の長男
【解答】3,4  総合試験2005年度1番、2004年度1番と同じ。

【71】

【72】54歳の男性。8ヶ月前からの後頭部を中心とした頭重感のため来院した。市販の頭痛薬を内服しても症状はさほど改善せず、出勤がおっくうな日もある。食欲なく、熟眠感がないと訴える。意識清明。身体所見異常なし。正しい診断はどれか。
1.くも膜下出血  2.無菌性髄膜炎  3.脳膿瘍  4.甲状腺機能亢進症  5.うつ状態

【73】びまん性間質性肺炎にみられるものを3つ選べ。
1.一秒率低下  2.捻髪音聴取  3.残気量増加  4.拡散能低下  5.IgE増加

【74】

【75】

【76】

【77】

【78】くも膜下出血について正しいものを選びなさい。
1.動脈瘤破裂によるものは小児に多い。  2.共同偏視を伴う  3.再破裂は数日後に多い。
4.破裂動脈瘤の大きさは予後に関係する。  5.両側内頸動脈と椎骨動脈の血管造影を行う。

【79】腹部の診察で間違っているものを選べ。
1.痛いところを一番最初に診察する。 5者択一

【80】高度の頭蓋内圧亢進が疑われる患者にまず行う検査はどれか
1.頭部単純CT  2.腰椎穿刺  3.動脈血ガス分析  4.脳波  5.頭部単純X線

もどる

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送