ウイルス学実習レポート 第3回
(ウイルスによるcytopathic effect(CPE)とplaqueの観察)

実施日 平成15年4月22日(火)

考察
 培養細胞にウイルスを感染させたときに細胞に認められる変化をCPEとよぶ。ウイルスを感染させて1〜数日後の細胞を倒立顕微鏡で観察した。
 ファージの場合と同じように、(細菌ではなく培養細胞を用いれば)動物ウイルスもplaque titrationによりウイルスの感染価を定量することができる。ウイルスにより、形成されるplaqueの形や大きさが異なる。

課題
(1) ウイルス原液を 倍に希釈した液を培養細胞に100μl加えて実験したところ、 倍に希釈した液ではフラスコに66個のplaqueが認められた。このデータから、このウイルス原液の感染価を計算せよ。
 倍希釈で 66pfu/100μl=660pfu/ml
 原液では、  660× pfu/ml=6.6× pfu/ml である。(pfu=plaque forming unit)

(2) 上の実験に用いたウイルス液を電子顕微鏡で観察し、顕微鏡下に認められたウイルス粒子の数を体積あたりで計算すると、plaque titrationで得られた値に比べて20倍であった。これは何を意味するのか。
 plaqueを作るのは、感染性を持つウイルスのみである。つまりこの差はウイルスの総数と、実際に感染性を持ち、指示菌に感染したウイルスの数との差であると考えられる。

参考文献
戸田新細菌学 改訂32版  南山堂(2002)

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