皮膚 平成18年度概説試験

(獲得)
○ 実施日: 2006.6.16 10:00〜12:00
○ 試験時間: 120分
○ 問題用紙: 問題用紙は10ページの冊子・解答用紙は1枚。
○ 不合格: 0人

問題1.以下を漢字で記せ
1)りんせつ:鱗屑
2)きょくめん:局面
3)しはん:紫斑
4)こうはん:紅斑
5)すいほう:水疱
6)のうほう:膿疱

次の設問に対し、解答を一つ選び記号a〜eを解答欄に記入せよ

問題2.誤りはどれか
a)ランゲルハンス細胞は皮膚樹状細胞である。
b)ランゲルハンス細胞は骨髄由来である。
c)表皮の厚さは1mm程度である。
d)表皮には血管はない。
<解答>c
>Langerhans細胞:有棘層に存在する骨髄由来の樹状細胞。MHCクラスUを発現。
表皮は0.06〜0.2mm(部位により異なる)
問題3.誤りはどれか
a)色素細胞はメラニンを産生する。
b)メラニンは皮膚のみに分布する。
c)色素細胞は神経堤由来である。
d)汗腺細胞は表皮細胞である。
<解答>b
メラノサイトはneural crest由来のメラニン産生細胞で、皮膚以外にも消化管粘膜、卵巣、副腎にも分布。
問題4.誤りはどれか
a)蕁麻疹は膨疹を伴う
b)蕁麻疹は痒みを伴う。
c)蕁麻疹は数時間で消退することが多い。
d)蕁麻疹の治療のファーストチョイスはステロイド内服である。
<解答>d
治療は抗原や誘因を除去し、抗ヒスタミン薬を内服する。重症例にはステロイド内服・点滴。
問題5.誤りはどれか。
a)スィート病は発熱を伴う。
b)スィート病は骨髄異形成症候群や白血病を伴うことが多い。
c)壊疽性膿皮症は高安病を伴うことが多い。
d)結節性紅斑は上肢に好発しやすい。
<解答>d
下腿の伸側が好発部位。壊疽性膿皮症はUC、Crohn、高安病の合併が有名。
問題6.誤りはどれか
a)多形滲出性紅斑の重症型はStevens-Johnson症候群である
b)多形滲出性紅斑はヘルペス感染症やマイコプラズマ感染症に伴いやすい。
c)結節性紅斑は上気道感染後に発症しやすい。
d)バザン結節性紅斑はサルコイドーシスの時に出現しやすい。
<解答>d
結核アレルギー説が有力な原因とされている。サルコイドーシスも結節性紅斑をきたすが、出現しやすいのは結核。
問題7.誤りはどれか
a)サルコイドーシスでは両側肺門リンパ節腫脹を伴うことが多い。
b)サルコイドーシスでは血中angiotensin-converting enzimeが上昇しやすい。
c)サルコイドーシスではツベルクリン反応は陰転化しやすい。
d)環状肉芽腫はサルコイドーシスで起こりやすい。
<解答>d
a-cは有名な症状。他に高Ca血症など。環状肉芽腫は末梢循環障害、DM、虫刺され、UV、外傷などが原因となる。
問題8
問題7と同じです。どうやら作り間違いのようです。

問題9.誤りはどれか
a)皮膚筋炎-間質性肺炎
b)アトピー性皮膚炎-気管支喘息
c)太鼓ばち指-気管支拡張症、肺気腫
d)オスラー病-血管炎

<解答>d
オスラー病-:毛細血管において弾性繊維や平滑筋が欠落するために動静脈吻合部で血管拡張をきたす常染色体優性の疾患。
a.特に、皮膚症状がメインの皮膚筋炎は危ないです
c.それに限らず、慢性的な低酸素なら起きるのだそうです。


問題10.誤りはどれか
a)腸性肢端皮膚炎-下痢、低蛋白血症
b)強皮症-嚥下障害、逆流性食道炎
c)アナフィラクトイド紫斑-仙痛発作、嘔吐、血便
d)ペラグラ-過行動
<解答>d
皮膚炎、下痢、認知症がtrias。
問題11.誤りはどれか
a)クモ状血管腫―肝硬変
b)手掌紅斑―肝硬変
c)紙幣状皮膚―肝硬変
d)女性化乳房―Paget病

解答d
解説
a,bは有名で正しいです。Paget病は女性化乳房になると言うより、乳癌の種類の一つのはずです。

問題12.誤りはどれか
a)天疱瘡ではデスモゾームに対する自己抗体が出現する。
b)天疱瘡では抗デスモグレイン抗体が陽性である
c)天疱瘡は表皮内水疱を形成する。
d)天疱瘡は高齢者に多い。
<解答>a
デスモグレインに対する自己抗体。デスモソームとは表皮細胞同士の結合の様式であり、その構成成分の一つがDsgである。
問題13.誤りはどれか
a)類天疱瘡ではヘミデスモゾームに対する自己抗体が出現する。
b)類天疱瘡の治療の第一選択は免疫抑制剤である。
c)類天疱瘡は表皮下水疱を形成する。
d)類天疱瘡は高齢者に多い。
<解答>c
尋常性天疱瘡が弛緩性の表皮内水疱であるのに対して、類天疱瘡では破れにくい緊満性の水疱を呈する。
問題14.以下のうち皮膚リンパ腫関連疾患は。正しい組み合わせを選べ。
1.Bazax症候群
2.Sezary症候群
3.ウェーバー・クリスチャン症候群
4.色素失調症
5.菌状息肉症
a)1,2 b)1,3 c)3,4 d)2,5 e)4,5
<解答>d
問題15.菌状息肉症について正しい組み合わせを選べ。
1.浸潤・増殖する細胞はCD8陽性T細胞
2.紅斑期:紅斑から始まり、出没を繰り返す
3.直接死因は免疫能低下による感染症が多い。
4.表皮内には腫瘍リンパ球は浸潤しない。
a)1,3,4のみ b)1,2のみ c)2,3のみ d)4のみ e)1〜4のすべて
<解答>c
CD4ヘルパー・インデューサーT細胞由来。紅斑期→扁平浸潤期→腫瘍期を経る。異型性のあるリンパ球は真皮内で増殖する。
問題16.内蔵悪性腫瘍を伴うことの多い皮膚疾患はどれか
1.黒色表皮腫
2.Muir-Torre症候群
3.皮膚筋炎
4.壊死性遊走性紅斑
a)1,3,4のみ b)1,2のみ c)2,3のみ d)4のみ e)1〜4のすべて
<解答>e
Muir-Torre症候群:胃癌や大腸癌といった消化管悪性腫瘍にくわえて脂腺腫や脂腺癌が多発する遺伝性疾患。ケラトアカントーマが生じることも。
壊死性遊走性紅斑:グルカゴノーマに合併する。
問題17.正しい組み合わせを選べ
1.アミロイド苔癬では表皮直下にのみアミロイド沈着を示す
2.甲状腺機能低下症では全身性粘液水腫を呈する。
3.眼瞼黄色腫では高リポ蛋白血症が背景にあることが多い。
4.ファブリー病では単純性血管腫を認める。
5.ヘモクロマトーシスの色素沈着は表皮の鉄の沈着による
a)1,2 b)1,3 c)3,4 d)2,5 e)4,5
<解答>c
眼瞼黄色腫患者の大部分では血清脂質は正常。
Fabry:被角血管腫(毛細血管拡張を伴うφ2-3mmの小丘疹)
甲状腺機能低下症は限局性粘液水腫。
ヘモクロマトーシスの色素沈着は表皮の鉄の沈着ではなく、表皮内メラニンの増加と真皮メラノファージによるものである。
アミロイド苔癬では真皮乳頭部にアミロイドの集塊が見られる。
問題18.正しい組み合わせを選べ
1.眼皮膚白皮症、1a型:チロシナーゼ陰性型では生涯色素は産生されない。
2.Chediak-Higashi症候群では出血傾向を示す。
3.肝斑にはトラネキサム酸の内服が有効
4.セフェム系抗生物質では薬剤による色素沈着に注意が必要
5.抗悪性腫瘍剤では体幹部に色素沈着を生じやすい
a)1,2 b)1,3 c)3,4 d)2,5 e)4,5
<解答>1,5?
眼皮膚白皮症:1aではまったく失われている。1bでは部分的に残っている。
Chediak-Higashi:微小管の機能障害(常劣)→メラノサイト輸送障害→部分的白皮症+光線過敏症。好中球↓による易感染性。
肝斑:いわゆるシミ。(これに対して雀卵班ephelidesがいわゆるそばかす)30歳以降の女性に好発。性ホルモンや副腎皮質ホルモンの異常がメラノサイトを活性化させるためといわれている。性ホルモンに作用する薬剤などの誘発因子を除去することが大切。
5-FUなどでは色素沈着が副作用として有名。
問題19.誤っている組み合わせを選べ
1.神経線維腫症1型では虹彩に結節を生じる。
2.結節性硬化症では知能低下、てんかん発作、顔面の血管線維腫を生じる。
3.ポイツ・イェーガス症候群では体幹の色素沈着と腸管ポリポーシスを生じる。
4.スタージー・ウェーバー病では三叉神経第三枝領域に単純性血管腫を生じる。
5.神経皮膚黒色症では脳軟膜、中枢神経、皮膚に母斑細胞が増殖する。
a)1,2 b)1,3 c)3,4 d)2,5 e)4,5
<解答>c
神経線維腫症1型:虹彩に小結節。
スタージー・ウェーバー病:V1,2領域。
ポイツ・イェーガス症候群:口唇、口腔粘膜、手掌足底に単純黒子が多発。
問題20.妊娠により増悪する疾患は。
1.悪性黒色腫
2.強皮症
3.皮膚筋炎
4.全身性エリテマトーデス
a)1,3,4のみ b)1,2のみ c)2,3のみ d)4のみ e)1〜4のすべて
<解答>e?

問題21.以下の文について正しいものには○を、誤ったものには×をつけよ。
1)縫合層のギャップは通常4〜5日で閉鎖する。
2)抗生剤の局所投与は感染の予防に有効である。
3)創傷治癒には創面の感染のコントロールと適切な湿潤環境を保つ事が重要である。
4)創傷管理の際には感染を予防する為に、一般的に毎日消毒が必要である。
5)水道水による洗浄で創傷管理は可能である。
<解答>
1?すいませんわかりません
2○
3○
4傷によるのでは?化膿のない創傷では洗浄のみをおこなうこともあります。×
5○生食でおこなう施設も多いですが、水道水でも可能だといわれています。なお、このトピックは最近話題のもので、僕は皮膚科での実習でも耳にしました。次のサイトを参考にしてください。
http://www.wound-treatment.jp/next/wound295.htm 
問題22.熱傷について正しいもには○を、誤ったものには×をつけよ。
1.原因としては加熱性個体が最も多い。
2.手掌法による熱傷面積の計測は、患者の一側の手掌面積を約5%とする。
3.受傷時年齢を10歳ごとに集計すると10歳以下の患者が最も多い。
4.酸、アルカリによる化学熱傷の治癒でまず行われるのは洗浄である。
5.真皮深層熱傷(DDB)では激しい疼痛を伴う。
<解答>
1○
2×小児は5の法則。成人は9の法則。
3?
4○ 中和は禁忌。
5×SDBに比べて知覚鈍麻が強い。
問題23.以下の文について正しいものには○を、誤ったものには×をつけよ。
1.Q-switchedルビーレーザーは太田母斑の治療に有用である。
2.刺青の治療にレーザーが適応となる場合がある。
3.ボトックス注射はざ瘡(にきび)に対して有効である。
4.ケミカルピーリングは脂漏性角化症にたいして有効である。
5.植物性蛋白のコラーゲンが副作用も無く安全に使用できる。
<解答>形成外科領域は新しい治療法などがよく登場するので、各治療法の定義や適応をまとめる必要があります。
1○
2○色調によってはレーザーが有効な例があります。
3×ボツリヌス菌毒素から抽出した成分を、シワが気になる部分に注射する治療です。効果には個人差がありますが、一般的に施術後数時間から2週間程で効果が現れてきます。
4○http://www.dermatol.or.jp/QandA/chemical/contents.html (日本皮膚科学会HPより引用↓)

5 ○
次の設問に対し、解答を一つ選び記号a〜eを解答欄に記入せよ。

問題24.遊離植皮に関して正しい組み合わせはどれか。
1.血行が良好な部位への植皮片は生着しやすい。
2.足蹠部には薄めの分層植皮が望ましい。
3.関節部への植皮は収縮しにくい。
4.有茎皮弁と比べると術後の色素沈着を起こしにくい。
5.不良肉芽腫には生着しにくい。
a)1,2,3 b)1,2,5 c)1,4,5 d)2,3,4 e)3,4,5
<解答>c?
1○
2×全層は体重負荷部には不適応。
3 ○
4?全層では色素沈着が起こりやすく、分層では起こりにくいとされています。
5○
<全層植皮と分層植皮>
皮下脂肪 を取り除いて皮膚全層を移植する方法を全層植皮、皮膚の厚さの半分をそぎとって移植する方法を分層植皮(毛根や皮脂腺を含まない)といいます。全層植皮をとられたところは縫い合わせるか、だめなら分層植皮。分層植皮をとった所は2週間位で皮膚が再生。全層植皮の場合はソケイ部(太もものつけねあたり)、耳のうしろなど。分層植皮の場合は太ももの前面や後面、殿部など。

問題25.皮弁について正しい組み合わせはどれか
1.乱軸型皮弁(random pattern flap)であれば、任意の部位に任意の長さの皮弁を作成可能である。
2.荷重部の再建には植皮よりも皮弁の方が適応となる。
3.胸壁の全層欠損の再建には皮弁手術が適応となる。
a)1,3,4のみ b)1,2のみ c)2,3のみ d)4のみ e)1〜4のすべて

<解答>c
1.×乱軸皮弁では無理です。
2○
3○
問題26.次の疾患と治療の組み合わせのうち正しいものを選べ。
(ア)丹毒―ペニシリン系抗生剤
(イ)ツツガムシ病―マクロライド系抗生剤
(ウ)ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群―免疫グロブリン製剤
(エ)トキシックショック様症候群―クリンダマイシン
(オ)壊死性筋膜炎―デブリドマン
a.(ア)(イ)(ウ) b.(ア)(イ)(エ) c.(ア)(エ)(オ) d.(イ)(ウ)(エ) e.(ウ)(エ)(オ)
<解答>アオ?
丹毒→ペニシリン
ツツガムシ病→第1選択薬はテトラサイクリン系抗菌薬である(ミノサイクリン、200mg/日)。通常1〜2日で速やかに解熱し、自・他覚所見も軽快する。ただし、薬剤の投与は7〜10日継続する。テトラサイクリン系薬剤が使用できない場合は、第2選択薬であるクロラムフェニコールを用いる。
SSSS→強力な抗生物質の全身投与、皮膚の保護、全身管理。予後良好。
トキシックショック様症候群→Aレンサ球菌検出、BP↓、ARDS/壊死性筋膜炎/びまん性紅斑、肝腎障害/DICなどの診断基準による。ペニシリンのみで効果なくγグロブリン投与も必要になる。TSSとは別疾患です。
問題27.次の文章の中で正しいものを選べ。
(ア)Bazin結節性紅斑は結核疹であり、通常病変部から結核菌が分離され難い。
(イ)丘疹性壊疽性結核疹の患者はツベルクリン反応は陰性である。
(ウ)サリドマイドの癩菌に対する抗菌作用が最近注目されている
(エ)ハンセン病患者において病原菌に対する細胞性免疫が弱い場合、癩腫型を呈する
(オ)皮膚の非定型抗酸菌感染症で最も頻度が多いのはM.marinamである。
a.(ア)(イ)(ウ) b.(ア)(イ)(エ) c.(ア)(エ)(オ) d.(イ)(ウ)(エ) e.(ウ)(エ)(オ)
<解答>e
(ア)×本症の皮膚生検組織をPCRで厳密に調べると結核菌が80%の確率で検出されるとの報告がある。
(イ)×結核疹。
(ウ)○ENL(Erythema Nodosum Leprosum, ライ性結節性紅斑)の沈静化に有効。
(エ)○細胞性免疫が強い→らい腫型、弱い→類結核型。
(オ)○その通り。ちなみにこの菌の感染症は別名プール肉芽腫とよばれ、水族館職員や熱帯魚飼育者に好発。

問題28.10歳 男児。露光部に水疱を形成するようになった。抗核抗体陰性。血清・血液学的に炎症所見なし。水泡内容にウィルス性巨細胞を認めず。この症例に関して正しいと思われるものと次から選べ。
(ア)HHV-6ウィルスの再活性化である
(イ)症状は自然軽快する可能性が高い。
(ウ)蚊刺過敏症と発症のメカニズムが共通する点がある。
(エ)将来、死の転帰をとる可能性がある。
(オ)致死的となる原因は主にB細胞リンパ腫である。
a.(ア)(イ) b.(ア)(オ) c.(イ)(ウ) d.(ウ)(エ) e.(エ)(オ)
<解答>c
日光皮膚炎(sunburn)として解答しました。先天性ポルフィリン症も考えましたが、選択肢に該当するものがないので無難な日焼けということで。
問題29.30歳、男性。2ヶ月前に行った風俗店での梅毒の感染を心配して受診。皮膚症状はない。STS 32倍、TPHA陰性。次のうち正しいものを選べ。
(ア)梅毒の可能性は少ない。
(イ)もし皮膚症状が症状が出現するとすれば1年後である。
(ウ)この時点でペニシリンを投与するのは効果がない。
(エ)過去に梅毒の既往はない。
(オ)生物学的偽陽性の可能性を否定できない。
a.(ア)(イ) b.(ア)(オ) c.(イ)(ウ) d.(ウ)(エ) e.(エ)(オ)
<解答>e
生物学的偽陽性反応(BFP:biological false positive reaction): 肝疾患、ウイルス感染症、自己免疫疾患などで非特異的に抗体が産生される結果、抗カルジオリピン抗体保有者となり、梅毒に感染していないにもかかわらず陽性反応を示すことがある。これをBFPと呼び、確定診断にはTPHAやFTA-ABS法を併用する。
いったん抗体を獲得すると、TPHAやFTA-ABSではほぼ生涯にわたり長期間陽性となるため、梅毒の既往を知るには有用である。その反面、治癒後も陽性を保つため治療効果の判定には、STSの方が適しており、治療が奏効すると低下する。現在、梅毒の血清診断にはSTSとTPHAを併用する施設が多い。通常は、まず感染10日後頃にIgM抗体が産生され、第1期の終わり頃にはSTSやFTA-ABSが陽性となる。次いで、TPHAが陽転し、治療後はSTSが陰性化してもTPHA、FTA-ABSは陽性が続く。これを血清学的瘢根という。しかし、最近の感染報告では、一度に侵入する菌量が多いため、STSとTPHAが同時に陽性となる例も多いという。
問題30.次の各主要に共通した特徴はどれか。
[グロームス腫瘍、血管平滑筋腫、血管脂肪腫、エクリン螺旋腫、神経鞘腫]
a.圧痛があることが多い。
b.悪性化しやすい。
c.潰瘍化しやすい。
d.多発しやすい。
e.血管系腫瘍である。
<解答>a
問題31.間葉系腫瘍とその特徴の組み合わせのうち、間違いはどれか。
a.神経鞘腫:圧痛、自発痛を伴うことが多い。
b.ケロイド:自然に治る事が多い。
c.Kaposi肉腫:AIDSの末期患者に多く見られる。
d.皮膚血管肉腫:老人の頭部に多く見られる。
e.隆起性皮膚線維肉腫:組織像でstoriform patternが特徴である。
<解答>b 切除しても再発し、難治性。

問題32.52歳日本人女性。左胸部の直径6mm大の黒色皮疹を主訴に来院した。最も考え難い疾患はどれか。
a.基底細胞癌
b.悪性黒色腫
c.脂漏性角化症
d.神経線維腫
e.色素性母斑
<解答>d
問題33.魚鱗癬について正しいものを選べ。
1.水泡型先天性魚鱗様紅皮症は生下時より発症するが、生命予後はいいことが多い。
2.尋常性魚鱗癬ではしばしば角膜混濁が認められる。
3.非水泡型先天性魚鱗癬様紅皮症の原因はkeratin 1あるいはkeratin 10の遺伝子変異と同定されている。
4.コロジオン児(collodion baby)は出生時に膜様の角化物質に覆われている病体を指し、非水泡型先天性魚鱗癬様紅皮症と葉状魚鱗癬に特徴的である。
5.伴性遺伝性魚鱗癬では四肢屈側も侵される。
a)1,2 b)3,4 c)1,5 d)2,5 e)4,5
<解答>c
1○10歳ごろまで進行性で、以後停止。

3×それは水泡型先天性魚鱗癬様紅皮症。
4×伴性遺伝性魚鱗癬もコロジオン児で出生。
5○
問題34.疾患と病理組織像の組み合わせで正しいものを選べ
1.Thost-Unna型掌蹠角化症・・・顆粒変性
2.尋常性乾癬・・・Pautrier微小膿瘍
3.非水泡型先天性魚鱗癬様紅皮症・・・顆粒変性
4.尋常性魚鱗癬・・・顆粒層の菲薄化または消失
5.扁平苔癬・・・液状変性
a)1,2 b)3,4 c)1,5 d)2,5 e)4,5
<解答>c
1×
2×菌状息肉症で。
3?
4○
5×皮膚筋炎など。
問題35.炎症性角化症について正しいものを選べ
1.口腔内の扁平苔癬ではしばしばB型肝炎の合併が見られる。
2.Kobner現象は乾癬でも扁平苔癬でも見られる現象である。
3.乾癬は人種別では白人>黒人>東洋人の順に多い。
4.Auspitz現象は一見健常な皮膚を摩擦すると表皮剥離を生じる現象である。
5.尋常性乾癬は乾癬全体の約90%を占める。
a)1,2 b)3,4 c)1,5 d)2,5 e)4,5
<解答>d
1×C型です。
2○
3×白人 >黄色人種 >黒人 の順。
4×これはKobner。
5割合はわかりません・・・・選択肢的に○。

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