4月5日 眼科学の手引き・解剖
解剖は本を読むのが早いと思います(図があるので)。
授業では@眼球の解剖、A眼の動脈系の分布、B眼瞼・涙道の構造、C外眼筋、D眼の発生、を扱っていました。そんなに細かいことはやってなかったはずです。

4月6日 視力・屈折・調節・光覚・色覚
・ 視力とは
形態覚の鋭敏さ、すなわち分解能のこと。
Landolt環:視力検査でおなじみの「c」のこと。
視力1.0は最小視角1分
最小視角の逆数を視力という。

・ 視力に影響を与える因子
屈折異常と調節異常
瞳孔径
物体の明るさ
加齢
気質的異常

・ 眼屈折
光が眼球内へ入り、角膜・水晶体などの透明な組織によって屈折し、網膜面へ達する。
角膜の屈折力:43.05D
水晶体の屈折力:19.11D
D(diopter)は焦点距離の逆数…50cm(0.5m)まで焦点が合うなら2D
1mまで焦点が合うなら1D
屈折検査:他覚的検査…レフラクトメーターなど
自覚的検査…レンズ交換法など
正視:遠点が無限遠にある。
近視:遠点が網膜面より前方、有限の距離にある。
遠視:遠点が網膜面より後方、調節しなければどこにもピントが合わない。

・ 近視
症状:視力低下、眼底変化(網脈絡膜萎縮・黄斑出血・格子状変化)、合併症(網膜剥離・緑内障)
矯正に凹レンズを用いる。

・ 遠視
全遠視…完全に調節を除いた遠視度。
顕性遠視…通常の屈折検査で検出される遠視度。
潜伏遠視…上両者の間。
症状:調節性内斜視、弱視、眼精疲労など。
凸レンズで矯正。

・ 不同視
左右の屈折率の異常度が異なる(2D異常)。
疲労しやすい。
治療:眼鏡、コンタクトレンズ、手術(LASIKなど)

・ 調節
眼のピント調節機構
眼の焦点調節 輻輳…縮瞳と調節。主体は水晶体曲率(特に前面)の変化。
Helmholtzの弛緩説

・ 偽調節
白内障手術後、人工的無水晶体眼での調節
小瞳孔によるピンホール効果
眼内レンズの前後方向への移動

・ 調節力と調節域
遠点
近点
調節域…遠点〜近点
調節力…調節力をDで表したもの。

・ 調節異常
老視…年齢とともに調節力が減退(水晶体核の硬化による)
読書は25〜30cmなので、4Dをきってくると老視。

4月7日 検査
検査における問題…病気の原因となりやすい硝子体が透明で検査しにくい。
硝子体の老化
14〜18歳で約20%がすでに液化
80〜90歳で約50%が液化
後部硝子体膜…硝子体の網膜に接する部分。U型コラーゲン密度が高い。薄い膜状。
網膜・硝子体観察では細隙灯顕微鏡が優れている。前置きレンズを用いて(接触型・非接触型)後極から最周辺部までを見ることが出来る。(前置きレンズなしでは硝子体の前1/3位まで)
走査レーザー顕微鏡…造影検査

4月9日 治療総論
薬物療法
(1) 局所投与
・ 点眼療法
結膜嚢内に直接適用される薬剤である。
眼球表面(結膜・角膜)、眼内へ薬物を移行させる。
角膜を通り眼球内(前房)へ移行し、シュレム管より眼外へ。
全房内は1時間±30分でピーク濃度(点眼液の0.01%)となる。
水溶液…多くの点眼薬
混濁液…ステロイド系
油剤…抗生剤、抗ウイルス剤
留意すべき点は以下の通り。
浸透圧:0.5〜2.0%がよい(涙液は0.9%NaCl)
pHおよび緩衝能(涙液pH7.4前後)
化学的安定性
粘度および角膜表面への親和性(粘度↑→角膜との接触時間↑→眼内移行↑)
無異物および無菌性

・ 眼局所注射法
結膜下注射…頻回点眼より有効だが、房水内移行は投与量の1/100以下。
テノン嚢下注射…後眼部への効果もあり、結膜下に比し眼組織内の滞留が長い。
球後注射…硝子体内移行は結膜下、テノン嚢下に比べ高い。
全房内注射…感染症に対する抗生物質投与に用いる。
硝子体内注射

(2) 全身投与
眼瞼、眼窩、結膜、虹彩毛様体、網脈絡膜、視神経は血管に富み、薬剤は容易に到達できる。
硝子体へはBlood-Ocular-Barrierにより到達しない。
・ Blood-Aqueous-Barrier(血液房水関門)
・ Blood-Retinal-Barrier(血液網膜関門)

レーザー療法
・ レーザー光凝固…熱作用により組織(網膜)を凝固
炎症による組織液循環↑
瘢痕形成による組織の接着力↑
光凝固の種類
キセノンフラッシュ
アルゴンレーザー…青色光、緑色光、網膜内への影響
クリプトンレーザー…赤色光
ダイレーザー
半導体レーザー
照射条件(波長、spot size、時間、出力…)
・ レーザー虹彩切除術
・ その他のレーザー
YAGレーザー
LASIK…屈折矯正術

手術療法

4月21日 眼瞼・眼窩・涙器疾患
講義の最後に出たまとめを載せておきます。
・ 眼瞼:脂腺癌(マイボーム腺癌)
・ 結膜:網膜芽細胞腫(1人/2万出生) 0〜3歳 石灰化
脈絡膜悪性黒色腫(1人/3万出生) 肝転移
・ 眼窩:血管腫など
涙腺には…良性:多形線腫
悪性:腺様嚢胞癌
・ 悪性リンパ腫(MALT型):結膜、眼瞼、眼窩
超低悪性度 放射線治療

4月21日 ぶどう膜炎(4月14日休講分)
日本の3大ぶどう膜炎(サルコイドーシス・ベーチェット病・原田病)について簡潔に述べられれば良いようです。過去問に詳しくありましたのでそちらを参照して下さい。

各論はここ数年概説試験には出題されてないようです。今年がどうなるかはわかりませんが、授業でも特に難しいことは話されてなかったので、教科書を読めば大丈夫かと思います。

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