聴・嗅・味覚器 平成18年度概説試験

(復元)(便宜上大問番号をふっています)
○ 実施日: 2006.4.17 13:00〜15:00
○ 試験時間: 120分
○ 問題用紙: 問題用紙・解答用紙セットで9ページの冊子。
○ 不合格: 2人
○ コメント: 小宗教授担当分が過去問とまっっったく違っていた。


【1-1】 次の図は、左の鼓膜を外側から見た図である。(1)〜(7)を、図示せよ。
(↓こんな図が用紙の真ん中に。)

(1)ツチ骨
(2)キヌタ骨
(3)アブミ骨
(4)蝸牛窓(正円窓)
(5)前庭窓(卵円窓)
(6)顔面神経の走行
(7)耳管の鼓室開口部
<解答>絵がヘタですみません(汗
詳しくは周りの図(すべて右耳)を参考にしてください。


【1-2】正しい組み合わせを選べ。
(1)
(2)内リンパはNaの濃度が高い。
(3)
(4)
(5)外リンパはNaの濃度が高い。
<解答> ?(2)×低Na高K(5)○髄液と同じ
a.b.c.d.e.


【1-3】メニエール病について誤っているものはどれか。
(1)聴力型は高温低下型と水平型が多い。
(2)補充現象は陰性である。
(3)瘻孔現象を生じることがある。
(4)めまい発作時に耳鳴・難聴を伴う。
(5)組織形態学的に蝸牛と前庭の内リンパ水腫である。
a.(1)(2)(3)  b.(1)(2)(5)  c.(1)(4)(5)  d.(2)(3)(4)  e.(3)(4)(5)
<解答> c(1)○めまい発作を繰り返し高音低下型→水平型(2)×補充現象陽性(3)×真珠腫性中耳炎など(4)○蝸牛症状や自律神経症状(5)○グリセロール試験かフロセミド試験で検査


【1-4】


【1-5】


【1-6】次の語句と関連の深い疾患を下から選べ。
(1)C5-dip  (2)ジャンブリング現象  (3)グリセロールテスト  (4)    (5)Mondini
<語群>内耳奇形、メニエール病、外リンパ瘻、騒音性難聴、
<解答>
(1)騒音性難聴:C5-dip(4000Hz付近の低下)、感音難聴(内耳性難聴)、治療不可、耳栓などで予防
(2)薬物による内耳障害?:アミノグリコシド系(ストレプトマイシン)、ループ利尿薬、アスピリンなど
(3)Meniere病:内リンパ水腫、グリセロール試験、フロセミド試験
(4)外リンパ瘻?:
(5)内耳奇形:Mondini型(最多)、Sheibe型、Bing-Siebmann型など


【2-1】次の各文の空欄に当てはまる語句を、下の語群から選べ。
・鼻涙管は(1)鼻道に交通する。
・前篩骨洞、上顎洞、前頭洞の開口数と鼻腔の交通路によって形成される部位を(2)という。
・鼻出血の好発部位は(3)と呼ばれる。
・慢性副鼻腔炎では、薬物療法は(4)の少量長期投与が有効で、手術療法は(5)手術が主に行われる。
・副鼻腔嚢胞では術後性(6)嚢胞が最多で、後篩骨洞嚢胞と(7)洞嚢胞では視力障害で発見されることがある。
・アレルギー性鼻炎は(8)型アレルギーで、3主徴はくしゃみ、水性鼻汁、(9)である。
・嗅覚障害の臨床分類は、(10)嗅覚障害、末梢性嗅覚障害、中枢性嗅覚障害に分けられる。
<語群>
a.上  b.中  c.下  d.ベロック  e.キーセルバッハ  f.Ostiomeatal complex  g.ペニシリン  h.マクロライド  i.セフェム  j.内視鏡下鼻副鼻腔  k.副鼻腔根本  l.上顎  m.前頭  n.蝶形骨  o.T  p.U  q.V  r.鼻閉  s.流涙  t.嗅覚低下  u.鼻閉性  v.呼吸性  w.嗅上皮性
<解答>(1)c.下鼻道(2)f.Ostiomeatal complex(3)e.Kiesselbach部位(4)h.マクロライド系抗生物質(5)j.内視鏡的副鼻腔手術(6)l.上顎洞(7)m.前頭洞(8)o.T型(9)r.鼻詰まり(鼻閉)(10)v.呼吸性


【2-2】次の空欄を適切な選択肢で埋めなさい。
(1)右眼球に野球のボールがあたって、鈍的骨折をした。もっとも骨折した可能性が高い部位は、眼窩の( )である。
  a.上部 b.下部 c.内側 d. 外側
<解答> b.下部:眼窩吹き抜け骨折(眼窩内圧が上昇し壁の薄い眼窩底が骨折)が多い


(2)毎年3月ごろになると、鼻汁、鼻閉、くしゃみがひどい。原因として最も可能性が高いのは、( )である。
  a.イエダニ b.ブタクサ c.スギ d.?
<解答> c.スギ:スギは春、ブタクサは秋、イエダニ/ハウスダストは通年性


【3-1】眼振を調べるための検査法を2つあげよ。
<解答>
1:カロリックテスト(温度眼振検査)
2:頭位変換眼振検査(Frenzel眼鏡を用いる)


【3-2】良性発作性頭位めまい症(BPPV)の所見を3つあげよ。
<解答>
1:特定の頭位をとると回転性のめまいを生じ、数十秒〜数分で消失する。
2:特定の頭位をとると、短い潜時の後に回転性眼振をおこす。
3:耳鳴り、難聴などの蝸牛神経症状は伴わない。

【3-3】BPPVの治療法について述べよ。
<解答>
めまいを誘発する頭位を積極的にとることで、回復が早くなる。(レビューブックマイナー S-30参照)
※予後は良好なので、多くの場合は経過観察で軽快する。


【3-4】メニエール病の所見を3つあげよ。
<解答>
1:突然の回転性めまい
2:耳鳴り
3:低音域の感音性難聴(後に高音域も難聴になる)
これらが発作性に反復する。


【3-5】次の分類表の空欄を埋めよ。
 感音障害――――(1)難聴
         >>>(2)難聴
 伝音難聴――――(3)難聴―――(4)難聴、後迷路難聴
<解答>(1)?(2)?(3)?(4)内耳性
表が上手く理解できませんでした。疾患名ではないので以下のどれかです。
伝音難聴 & 混合性難聴 & 感音難聴(=内耳性難聴+後迷路性難聴)


【3-6】次の純音聴力検査の図を見て、左右どちらに障害があるか、また鑑別疾患を二つ答えよ。(図は左の伝音難聴)


【3-7】・・・・・・・・・・・・・・・・・・といった現象のことを何というか。また、それを判断するテストを一つあげよ。
<解答>
現象名: リクルートメント現象(聴覚補充現象)>SISIテスト、自記オージオグラム


【4-1】外耳の自浄効果について述べよ。
<解答>外耳の上皮にはツチ骨臍から鼓膜縁へ、外耳道骨部から外耳道軟骨部へ向かう遊走能がある。これにより異物や老廃物を耳垢として排出し、外耳を清潔に保っている。


【4-2】鼓室形成術の目的を二つ述べよ。
<解答>・伝音の再建:耳小骨の連鎖を再建することで伝音が再建される
    ・穿孔の閉鎖:含気化鼓室を形成することで遮蔽効果が高められる


【5-1】


【5-2】次の中から正しいものを選択せよ。
(1)誤嚥とは、嚥下物が声門を越えて下気道に侵入することである。
(2)下気道に吸引された嚥下物や唾液によって生じる肺炎を嚥下性肺炎という。
(3)wallenberg症候群における嚥下障害の多くは呼吸困難を伴う。
(4)偽性球麻痺タイプの嚥下性障害では一般に喉頭下降期型誤嚥を呈する。
(5)気道防御反射や咽頭期嚥下を引き起こすのに重要な感覚神経は上咽頭神経である。
a15  b34  c234  d125  eすべて
<解答> d
(1)○:2005年卒試【2】(1)と同じ
(2)○:2005年卒試【2】(1)と同じ
(3)×:反対側半身の解離性障害を伴う延髄背外側の病変より、一側声帯麻痺を来たす。よって呼吸困難は伴わない。
(4)×:偽性球麻痺タイプは喉頭挙上期型誤嚥を呈する。
(5)○:2005年卒試【2】(5)と同じ


【5-3】次の中から正しいものを選択せよ。
(1)ポリープ様声帯(ラインケ浮腫)の原因として喫煙との関連が大きい。
(2)声帯結節は通常一側性である。
(3)声帯ポリープの原因はパピローマウイルスである。
(4)声帯白斑症は女性に多い。
<解答> 
(1)○:声帯ポリープと同じく酷使と喫煙が病因
(2)×:最も振動の激しい前中1/3境界部に両側性に生じる
(3)×:(1)参照
(4)?:男女差はあるのか?(喫煙は男性が多く、声帯振動数は女性が高い)

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