リハビリテーション 平成16年度本試験

平成17年1月13日実施(110分)
問題冊子がA4で3枚、解答用紙は1枚。いずれも提出。以下は余分にとった冊子をデータ化。
101人受験、全員合格。

【1】次の記載で、正しいものには○を、誤っているものには×をつけよ。
1.リハビリテーション治療は後治療(after treatmen)でなく、外傷や疾病の起きたときから始めることが大切である。
2.障害の三相で社会的不利は参加と表現するようになった。
3.整形外科における術後の腓骨神経麻癖は廃用症候群である。
4.深部静脈血栓症はエコノミークラス症候群ともいわれる。
5.自動運動は他動運動に比べ静脈のpumping作用が強く浮腫が少なくなるため、深部静脈血栓症に有効である。
6.リハにおける医師の役割の大切なことは予後予測とリスク管理である。
7.頚髄損傷C−7というのはC−8以下の麻痺を指す(C−7は麻痺なし)。
8.本邦では中心型頚髄不全損傷は欧米に比べて明らかに少ない。
9,頚髄中心型損傷の麻痺は上肢から回復する。
10.急性期でも慢性期でも褥瘡はもっとも頻発する脊損の合併症である。
11.脊損のリハでは最近は起立・歩行訓練が少ないが、起立訓練は大いに意義がある。
12.T−5以上の損傷において、自律神経過反射をみることがある。
13.脊損では座骨部の褥瘡は好発部位であり、ときに致命的となる。
14.切断原因は現在は血管原性(糖尿病足や閉塞性動脈硬化症)が多くなりつつあり、外傷性切断は大きく減っている。
15.切断部位は膝関節温存の下腿切断が最も多く下腿義足の処方が多くなっている。
16.切断の術後管理は原則として、我が国ではsoft dressingよりrigid dressing法のほうが多いが、前者の方が切断痛や腫れが少ない。
17.最近は大腿義足において吸着式インテリジェント継ぎ手がよく使用される。しかし、高齢血管原性切断者には適応が少ない。
18.大腿義足装着者では健常人の75%増のエネルギー消耗度となる。
19.義肢装着後最も問題となることに断端の神経腫や骨突出がある。
20.義足・装具の処方は医師以外にはできない。

【解答】
1. ○
2. ○ 12月8日プリント一枚目 国際生活機能分類ICF参照
3. × 誤用症候群
4. ○
5. ○? 深部静脈血栓症の予防には自動運動が有効(標準整形外科)。自動運動が他動運動に比べ静脈のPumping作用が強いのかについてはわかりませんでした。
6. ○
7. ○ リハビリテーションの立場からは、残像機能高位表示が適切。C7頚髄損傷とは、第7頚髄の機能は残り第8頚髄以下の機能が消失していることを示す。
8. ? 本邦では中心型頸椎不全型損傷は脊損の10〜15%。
9. × 下肢から回復
10. ○? 慢性期の合併症では褥創が一番(50〜80%)ですが、急性期はどうなのかわかりません。
11. ○ 「最近少ない」が正しいかどうかはわかりませんが、起立訓練は大事だ、という話があったので○と判断しました。
12. ○
13. ○
14. ○
15. ? 膝温存のほうがQOLは良くなりますが…。すみません。
16. ×? 授業での説明はなかったと思います。Soft dressingとは、古くから行われてきた方法で、断端を弾性包帯でまくものです。簡単に行えるのがメリットです。Rigid dressingとは、断端を弾性のないギプスなどを用いて固定する方法です。(『理学療法ハンドブック』)Rigid dressingの方が一般的に行われているものの、より痛みを伴うのはsoft dressingのようです。Rigid dressing は病巣をきちんとチェックしないと感染を起こしやすい、というデメリットがあります。外傷、悪性腫瘍による切断に適応が多く、糖尿病、血管病変による切断では適応が限られます。http://www.vard.org/jour/01/38/3/choud383.htmも参考にしました。
17. ○? 授業でインテリジェント膝継手の適応範囲の説明はありませんでした。活動性の高い切断者にはインテリジェント膝継手がよいが、高齢者、幼児、重複障害者では固定膝がよい。(『標準整形外科』)
18. ?
19. ○
20. ○

【2】慶長17年、巌流島で武蔵、小次郎が、死闘を演じた年である。
(1)巌流島に向かう舟の中で、武蔵は立ってバランスの訓練をしていた。後方から来た波で舟は加速し、武蔵の身体は後ろへ傾こうとする。この際、身体の平衡を保つ(転倒しない)ために武蔵はどのような下肢の戦略を取るのか。誤っているものをa〜cから一つ選べ。
a.片方の足を後ろへ踏み出し、バランスを取る。
b.腓腹筋が働いて足関節を底屈させて、バランスを取る。
c.前脛骨筋が働いて足関節を背屈させて、バランスを取る。

【解答】b

(2)武蔵が刀を振りかざそうとする。武蔵はどのような順序で、下肢の筋の活動を行わせているのか。正しいものをa〜cから一つ選べ。
a.上肢の筋が下肢の筋よりも早く活動する。
b.下肢の筋が上肢の筋よりも早く活動する。
c.上肢の筋と下肢の筋は全く同時に活動する。

【解答】b
講義であったのは、支える筋肉が先に動く、という話でした。

(3)小次郎が刀を横に切り込んだ瞬問、武蔵は飛び上がり、小次郎の頭上めがけて、刀を振り降ろした。砂の上に着地する際、武蔵の下肢はどのように活動しているのか。誤っているものをa〜bから一つ選べ。
a.着地前に、あらかじめヒラメ筋が活動する。
b.着地後に、はじめてヒラメ筋が活動する。

【解答】b

【3】身体障害者の実態について、誤っているものを一つ選べ。
a.身体障害者数は、全人口の約3%を占める。
b.年齢層では、「高齢者」が過半数を占める。
c.等級は、「1級〜4級」に区分される。
d.分類では、「肢体不自由」の人数が最も多い。
e.肢体不自由の原因では、「脳血管障害」が最も多い。

【解答】c
c.1〜7級に分かれる。

【4】社会福祉制度について、誤っているものを一つ選べ。
a.「身体障害者の等級」は、「1級」が最重度である。
b.「介護保険制度」では、「要介護1」が最重度である。
c.「精神薄弱」という用語は、全て「知的障害」に置き換えられた。
d.「法定雇用率」とは、労働者中に占めるべき身体障害者の割合を示す。
e.「国際生活機能分類(ICF)」は、WHOが定めている。

【解答】b12月1日4,5枚目
b.要介護5が最重度。

【5】国家資格として定められていない職種を一つ選べ。
a.理学療法士
b.作業療法士
c.言語聴覚士
d.義肢装具士
e.音楽療法士
【解答】e
a〜dは全て国家資格。12月1日1,2枚目。

【6】福祉の理念について、誤っているものを一つ選べ。
a.「段差の解消」は、バリアフリーの一つである。
b.「シャンプー容器の側面のギザギザ」は、ユニバーサルデザインの一種である。
c.「テレホンカードの縁の切れ込み」は、ユニバーサルデザインの一種である。
d.「障害者を、健常者と切り離して特別扱いをする」事は、ノーマライゼーションの理念である。
e.「障害の受容」の過程は、ショック期に始まり、混乱や努力をしながら適応期に至る。

【解答】d.
ノーマライゼーション=「障害者を特別視せず…」 12月8日5ページ

【7】「国際生活機能分類(ICF)」の3つの要素について記載せよ。(a〜dにそれぞれ2文字を記入)
ICFでは、人間の生活機能と障害について第1に(a)機能・(b)構造、第2に(c)、第3に(d)と、分類している。

【解答】a.心身  b.身体?  c.活動 d.参加

【8】重度障害者が「自立して生きる」ためには何が必要か?貴君の考えを述べなさい。
(記述式、3行〜6行程度にまとめる)

【解答】
…思いのたけをぶつけてください。

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