ターミナルケアの過去問は入手できませんでした。誰か過去問を知っている人がいたら教えてください。去年は高橋教授の痛みに対する五箇条の心得ともう一問記述問題の合わせて二問だったそうです。とりあえずまとめを載せておきます。プリント無い人は入手しておいてください。
10月7日
ターミナルケア;死とは(高橋教授)
休講
死亡に関する法医学的諸問題(池田教授)
・在宅死亡取り扱い時判断すべき問題点
死亡に異状がないか確認
原死因を明らかにする
死亡時刻を明らかにする
死体検案書を適切に記載する
・最終診断後24時間以内の死亡で診断されている疾病により死亡した時は死亡診断書
10月19日
神経難病疾患のターミナルケア(吉良潤一)
・運動機能が障害される進行性神経、筋疾患
1運動ニューロン;運動ニューロン病(呼吸筋の障害)
例;筋萎縮性側索硬化症(ALS)
筋肉;進行性筋ジストロフィー症(呼吸筋、心筋の障害)
2小脳;(脊髄)小脳変性症(コミュニケーションがとれなくなる)
3大脳基底核;パーキンソン病(パーキンソン症候群)
・ALSについて
2−5年で人工呼吸管理が必要となる。1/3が人工呼吸管理を選択する。
進行するとコミュニケーションがとれなくなる。(タッチセンサーを使用する)
吸引器の使用(家族の介護疲労が問題)
介護がエンドレスに続く
・ALSの問題点
在宅医療の場合
介護保険は要介護5でも2日で使い切る
ヘルパーは吸引できず役に立たない
レスパイトケア(家庭での介護者に休息を与えるための一時的な介護)の入院先が無
い
家族のQOLが下がる
長期入院の場合
長期入院受け入れ先が無い
・遺伝性神経難病における問題;継続的な遺伝カウンセリングが必要
原因遺伝子がわかっても治療法なし
発症前診断
知らない権利
結婚
女性の出産、挙児希望
・在宅療養が可能な条件;在宅支援ネットワークを確立しなければならない
1介護者の確保
2住居
3緊急時の対応
4福祉サービスの利用
医療人類学の立場から(波平恵美子)
プリント参照
10月28日
緩和ケア:医師の立場から(牧野毅彦)
緩和ケアを経験して:患者家族の立場から(真崎緑)
11月4日
ターミナルケアにおける信仰の役割(五十嵐雄道)
いずれもプリント参照
緩和ケア:臨床心理士の立場からはサイコオンコロジ−の立場から(大島彰)に変更
・癌情報開示の二大副作用
うつ病(発症頻度4−9%)
自殺(一般人口の自殺率のおよそ2倍)
・癌告知後の心の動き
E.キュブラー.ロスによる
「否認」「怒り」「取り引き」「抑うつ」「受容」の5反応と「希望」
この5反応は順に起こるのではなく同時にも起こりえる。
11月24日
ターミナルケアにおける痛みの諸問題(痛み総論)
痛みの治療:神経ブロック(児玉謙次)
!!重要!!
薬物療法(WHO方式がん疼痛治療)
By the Mouth(QOLをあげるため)
By the Clock(有効濃度を下回る前に規則正しく時間を決めて)
By the ladder
For Individual
Attention to Detail
・モルヒネ以外天井効果がある(量をふやしてもある一線を越えると効かなくなる)
しかしモルヒネも120mgが限度?(根拠はないようです)
11月25日
死を家で看取る:在宅によるターミナルケア(楳木康弘)
・在宅ターミナルケアの問題点
家側の問題
介護は主に配偶者、親子など複数のマンパワーによってなされているが核家族化が進
みマンパワーの確保が困難
介護の質を維持できない
医療者の問題
医療者と患者、家族との緊密な関係を維持しなければならない
患者の問題
健康なうちに「死への準備教育」が必要
ターミナルの患者さんが、残りの人生でやりとげたいことを医療者に伝えていただく
ならば、医療者は可能な限りそのお手伝いができるのではないか。
痛みの治療:WHO方式癌疼痛治療法(佐藤英俊)
!!重要!!
WHO方式癌疼痛治療法の3段階(詳しくはプリントの図を見てください)
12月3日
痛みの治療:放射線治療(中村和正)
・骨転移の治療は非麻薬性、麻薬性鎮痛剤の投与が非常に有効
・検査の進め方
骨シンチ
1陽性の場合
多発であれば骨転移といってほぼ間違いない。
骨シンチ陽性かつ単純X線写真陰性であればMRIなどを行う。
2陰性の場合
疼痛がなければこれ以上の検索不要
疼痛があれば局所単純X線
単純X線(!!重要!!)
溶骨性転移:肺癌、乳癌、腎癌、甲状腺癌に多い
造骨性転移:前立腺癌、乳癌、カルチノイド、消化器癌
混合性転移:乳癌、胃癌
溶骨性転移の場合骨塩量が30−50%減少しないと異常像にならない。
MRI
正常骨髄が腫瘍に置換される病変そのものを捉える。全身を捉えることはできない。
正常骨髄では脂肪が多くT1強調で高信号。
・骨シンチ
99mTc−リン酸化合物は骨代謝の亢進している部位に集積。純粋な溶骨性転移の場合
にはRI欠損像となることがある。しかし普通はhot spot
・骨転移と鑑別すべき疾患
良性圧迫骨折と脊椎炎
・骨転移放射線治療の主な目的(!!重要!!)
1疼痛の軽減
2麻痺の改善、予防
3病的骨折の治療
・骨転移による痛みの原因
腫瘍の発育に伴う機械的な圧の高まりによる刺激
腫瘍浸潤により周囲に発痛物質が遊離されておこる化学的刺激
→放射線はこのどちらにも作用
・放射線治療を行う時に考慮すること
1感受性
しかし放射線抵抗性である腺癌や肉腫でも疼痛軽減のために放射線治療を行う。
2場所
3原発巣がコントロールされているか
十分コントロールされている孤在性の骨転移は放射線治療で長期予後が見込める。
4患者の状態、予想される予後
余命幾ばくもない人→高線量を短期間
長期延命が期待できる人→低線量を長期間(晩期障害予防のため)
・放射線治療の疼痛改善率(!!重要!!)
83% 2割は効かない
完全除痛率は54%
痛みがとれるまでだいたい2週間かかる
・Malignant spinal cord compression(MSCC)
脊髄圧迫の症状がでている人はただちに放射線治療を
・放射線治療の利点
あくまで局所療法であり全身的副作用なし
手技簡便、非侵襲的
効果持続
再化骨化が期待できる
全身状態が悪くても可能
外来も可能
コストが麻薬製剤と比べて安い
・放射線治療の欠点
効果があらわれるまでに時間がかかる
食欲不振、食道炎などの消化器症状や一時的骨髄抑制が起こることがある。
・特殊な放射線治療
びまん性骨転移に対して1回6−8Gyの半身照射
骨親和性のある密封小線源治療→89Sr(ストロンチウム)を飲んでもらう
緩和ケア看護師の立場から(前田勝子)
プリント参照
12月6日
ターミナルケア:ホスピスについて(佐藤英俊)
・ホスピスケアの6つのプログラム(!!重要!!)
1ターミナルケア
2症状コントロール
3レスパイトケア(看病に疲れた人のケア。短期入院をする)
4リハビリテーション(緩和治療後の心身の癒しおよび日々のQOL維持)
5デイケア(ホスピスの中に社会の風をもたらしている)
6在宅ケア(ホスピスと同じような治療およびケアを提供)
12月9日
まとめ(高橋教授)
!!!最重要!!!
痛みに対する五箇条の心得→試験に必ず出ます。試験問題は「経験談や考察をまじえてこの五箇条を書け」というものだそうです。
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