腎・高血圧 平成16年度卒業試験

2004年度 卒業試験(復元)
【病理】
次の文章の空欄を埋めなさい。
基底膜の肥厚は内皮や上皮細胞下の沈着物や基底膜の増生により生じるが、前者は(1)染色、後者は(2)により区別される。

<解答>(1) PAS染色 or PAM染色 (2) 蛍光抗体法
<解説>「毛細血管壁の肥厚は種々の病変により生じ得るが内皮下や上皮下の沈着物による場合と内皮下にメサンギウム細胞が基質を伴って延長してきたために生じた全周性メサンギウム間入による場合が代表的である。後者はPAS染色やPAM染色を行うと細胞質に相当する部が染色されないために、毛細血管壁の基底膜が二重にみえることが特徴である。沈着物の多くは、蛍光抗体法により観察すると免疫グロブリンや補体、フィブリノゲンなどを含んでいる。(病理学 第6版 p673〜p674より)」


4.糸球体基底膜内に沈着した免疫複合体を認めることが多い腎疾患は?
A.急性糸球体腎炎   B.膜性腎症   C.I型膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)
D.II型MPGN        E.IgA腎症

<解答>D
<解説>  A 基底膜上皮側にhumpと呼ばれる瘤状ないしつり鐘状の沈着物
B 上皮細胞と基底膜の間に多数の顆粒状沈着物
C 内皮細胞下に基底膜様物質が新生されるためにPASorPAM染色を行うと基底膜が二重に見える
D 基底膜の緻密層に相当する部に沿って帯状沈着物を認める
E メサンギウム領域のIgAを主体とする顆粒状沈着物

5.急速進行性糸球体腎炎の光顕での病理所見で正しいのは?
A.細動脈のフィブリノイド壊死   B.半月体形成  C.腎動脈の線維筋性過形成
D.間質性腎炎        E.メザンジウム細胞嵌入

<解答>B
<解説> A 結節性動脈周囲炎の所見 B その他IgA腎症、膜性増殖性糸球体腎炎でも見られる
C 腎血管性高血圧 D 腎盂腎炎など E 膜性増殖性糸球体腎炎の所見

6.基底膜に沿って線状にIgGが沈着するもの
1)ループス腎炎  2)糖尿病性腎症  3)Goodpasture症候群
4)リポイド腎炎   5)腎静脈血栓

答え 3)
<解説> 急性進行性糸球体腎炎の一種でびまん性に半月体形成を示す管外性糸球体腎炎の像を示す。蛍光抗体法ではIgGやC3の定型的な線上パターンが特徴的である。

7.近位ならびに遠位尿細管上皮の好酸性化、核の消失、上皮基底膜の断列や間質の浮腫を特徴とする病理所見が得られた。病理診断?
 A) 皮質壊死   B) 急性糸球体腎炎   C) 慢性糸球体腎炎
 D) 急性尿細管壊死   E) 慢性腎盂腎炎

<解答> D?

10.35歳女性、HBV罹患中に血尿、蛋白尿が出現した。予想される腎生検所見はどれか
A)間質性腎炎 
B)糸球体基底膜に沿う線状のIgGの沈着 C)糸球体基底膜に沿う顆粒状の抗体沈着
D)糸球体の上皮下免疫複合体沈着による肥厚 E)結節性糸球体硬化

<解答>D
<解説> HBVによりメサンギウム増殖、糸球体基底膜の障害を伴い、血尿・蛋白尿を呈することがある。ときにネフローゼ症候群を示す。(膜性腎症など)
B)急性進行性糸球体腎炎 C)膜性増殖性糸球体腎炎 D)膜性腎症

11.糖尿病に関連するのはどれか。
1)結節性病変    2)メルケベルク型動脈硬化   3)フィブリンキャップ  4)ネフローゼ症候群
A1,3,4 B1,2 C2,3 D4 E1,2,3,4

<解答> A? <解答>1○ 2? 3○ 4○

13.膜性腎症について正しいのはどれか(2002卒・病理13に類似)
1)メサンジウム細胞と基質の増生が目立つ
2)基底膜様物質の新生に由来するスパイクを認める
3)ネフローゼを招来しやすい
4)蛍光抗体法でIgGや補体の線状沈着を認める
A(1,3,4) B(1,2) C(2,3) D(4のみ) E(1〜4のすべて)

<解答>C   1×メサンギウム領域の増殖は認められない 2○ 3○ 4×顆粒状に沈着する


15.悪性腎硬化症について正しいのはどれか。
 1)腎動脈の狭窄が証明される
 2)小・細動脈の玉ねぎの皮様肥厚を認める
 3)細動脈や係蹄血管のフィブリノイド壊死を認める
 4)硬化性萎縮は必発である
 A.(1,3,4) B.(1,2) C.(2,3) D.(4のみ) E.(1〜4のすべて)
 
解答 C   解説 2002年度卒試15と同じ
  1)狭窄するのは腎動脈ではなく小葉間動脈や細動脈
  4)はじめから急激に発症した場合には腎は正常大のことが多い

【腎臓】
1.2002卒試12番と同じ
選択肢変更あり。選択肢に膜性増殖性糸球体腎炎はありませんでした
2002-12.蛋白尿・血尿を主訴とした患者で腎生検を施行した。糸球体に以下の所見を認めた。@PAS染色で、メサンギウム領域の拡大、管内性・管外性の細胞増殖と分葉傾向、A蛍光抗体法で、IgG、IgA、IgM、C3、C1qが陽性、B電子顕微鏡で、メサンギウム領域、基底膜内皮下に高度のdense depositを認めた。この所見で最も考えられる臨床診断は次のうちどれか。
1)IgA腎症    2)Systemic Lupus Erythematosus   3)原発性膜性増殖性糸球体腎炎
4)糖尿病性腎症  5)アミロイド腎

〈解答〉3)
1)× dense depositは認めない。(問題文中@については×?、Aは×?、Bについて×)
IgA腎症…蛍光抗体法によりメサンギウム領域のIgAを主体とする原発性糸球体腎炎で、高率に補体C3の沈着を伴う。原因は不明。
2)× SLEは腎にループス腎炎を引き起こす。(@については×?、Aは〇?、Bについて×)
ループス腎炎…抗核抗体(特に抗DNA抗体)や免疫複合体の存在、血清補体価の低値などを特徴とする。
3)○ 問題文中@、A、Bのとおりの所見を認める。
4)× 問題文中A、Bの様な所見は認めない。(@については×?)
糖尿病性腎症…糖尿病における全身性の炭水化物代謝障害の反映である微小血管障害の一環として発生する。
5)× @については○?、ABは×
アミロイド腎…多くは中年に発祥し、蛋白尿が高度で、しばしばネフローゼ症候群を示す。アミロイドの沈着は糸球体ではメサンギウム領域、上皮下および内皮下係蹄壁にあり、メサンギウムの結節状拡大や毛細血管壁の肥厚が生じる。

2.サイアザイド系利尿薬の副作用について正しいものを選べ。
1.高尿酸血症 2.耐糖能異常 3.高カリウム血症 4.低カルシウム血症  5.低蛋白血症

<解答>1
<解説>遠位尿細管におけるNa+,Cl-の再吸収抑制。副作用は低K血症、耐糖能低下、高尿酸血症、高Ca血症

3.ネフローゼ症候群について記述した文章を示す。最も可能性がある組織学的診断を下の選択肢から選択せよ。
1.慢性関節リウマチの患者で、上皮下に無構造の沈着物を認める。
2.悪性腫瘍の合併が多く、IgG、C3が基底膜に顆粒状に沈着する。 1)
3.持続的な低補体血症を認め、糸球体病変は分葉状に増殖する。
4.低選択性の蛋白尿を呈し、ステロイドに抵抗性である。
5.多彩な尿所見を呈し、全ての免疫グロブリンや補体の糸球体への沈着を認める。 2)

※選択肢は2003卒試腎7.とほぼ一緒だったと思います。
選択肢:1)膜性腎症 2)ループス腎炎
<解答>1? 2膜性腎症 3膜性増殖性糸球体腎炎 4巣状糸球体硬化症 5ループス腎炎


4 以下の糸球体腎炎または腎症の中で低補体血症を特徴とするのはどれか?
A.膜性腎症   B.巣状糸球体硬化症   C.IgA腎症   D.急性糸球体腎炎   E.糖尿病性腎症

答 D  ※2003卒試腎8とほぼ一緒

5.急性腎不全について正しい組み合わせは?
1.腎後性急性腎不全では、腎生検が有力な診断方法である。
2.腎性急性腎不全では、尿浸透圧は等張となる。
3.腎前性急性腎不全では、尿浸透圧が低下する。
4.腎性急性腎不全では、病理学的に巣状糸球体硬化症が特徴的である。
5.腎前性急性腎不全では、FENaは1未満である。
 a(12) b(13) c(14) d(23) e(25)

<解答>e  卒試2002の6と同じ

7.近位ならびに遠位尿細管上皮の好酸性化、核消失、上皮下基底膜の断裂と間質の浮腫を示す腎組織の病理診断は?
A)皮質壊死          B)急性糸球体腎炎   C)慢性糸球体腎炎   
D)急性尿細管壊死    E)慢性腎盂腎炎

<解答> D?
<解説> 病理の問題にも同じのあったぞ・・・ 復元ミスですかね。←多分そう(編集者より)

9.2002年度卒業試験【腎臓】の18番と全く同じ問題でした。
2002-18.次のような病歴、現症、入院時検査所見を示した例で腎生検を行った。予測される組織像としてどれが最も考えられるか。
【症例】38歳、女性。主訴:嘔気、食欲不振。既往歴、家族歴、生活歴に特記事項なし。
【現病歴】  6月中旬、上気道炎(発熱39℃)罹患。近医で抗生物質と解熱薬を投与され軽快。7月3日、尿蛋白(±)、血清クレアチニン値1.6mg/dl。7月5日、血清クレアチニン値3.6mg/dlと上昇し、腎機能の精査を目的に入院。
入院時現症:血圧144/86mmHg、脈拍72/分、皮疹・浮腫・リンパ節腫脹なし
入院時検査所見:
検尿;蛋白(±)、血尿(±)、糖(+)、尿沈渣(好酸球+)。検血;赤血球415万/μl、Hb12.0g/dl、白血球;9300/μl、血小板23.2万/μl血液生化学的検査;TP6.8g/dl(Alb3.5g/dl)、BUN54mg/dl、Creat4.5mg/dl、Na139mEq/L、K4.6mEq/L、Cl111mEq/L
血清学的検査;CRP1.2mg/dl、CH50 31、ANF(-),ANCA(-)
腎径(腎エコー)右13cm、左13.5cm、水腎症なし、
Gaシンチグラフィー:両腎に有意のRIの取り込み像を認める。
【選択肢】    @半月体形成性腎炎 A急性間質性腎炎 B膜性増殖性糸球体腎炎、
C糖尿病性腎症、   D微小変化群

解答)A
解説)@やBになるほど重篤ではない。(腎機能もそれほど悪くなく、電解質も正常範囲)Cは病歴にDMの既往などなく、Dはネフローゼの時に多い。薬剤投与歴を考えて、間質性腎炎になる。


10.人工腎臓(血液透析、腹膜還流)によって速やかな改善が期待できる病態として正しい組み合わせはどれか。
1)肺水腫 2)代謝性アシドーシス 3)高カリウム血症
4)腎性貧血 5)尿毒症性末梢神経障害
A.(1,2,3)B.(1,2,5)C.(1,4,5)D.(2,3,4)E.(3,4,5)

<解答>A

11.肝不全の患者で低Na血症(118mEq/L)を有し、輸液療法で、低Na血症の是正を試みた。2日後、血清Na濃度は165mEq/Lと上昇し、意識障害が発現した。適切な臨床診断は次のうちどれか。
A)橋中心髄鞘崩壊症 B)脳出血 C)多発性硬化症 D)急性硬膜下血腫 E)クモ膜下出血

【解答】A

12.2002年卒試の腎臓17の問題と完全一致。以下抜粋。
17.次の症例の第一選択薬はどれか。
【症例】60歳、男性。血痰、全身倦怠感、微熱、蛋白尿(3+)、顕微鏡的血尿、血圧160/96mmHg、血清カルシウム8.6 mg/dl、血清リン5.4 mg/dl、血清カリウム5.4 mEq/L、血清クレアチニン5.2 mg/dl、BUN72 mg/dl、C-ANCA(抗好中球細胞質抗体)100EU、血液ガス(pH7.358、pO256 mmHg、pCO235 mmHg)
胸部X線撮影で多発性の境界不明瞭な浸潤影。
@活性型ビタミンD      A経口活性炭吸着薬   B副腎皮質ステロイド
Cカリウム保持性利尿薬  Dループ利尿薬

解答:B
解説:C-ANCAが陽性であり、又肺、腎症状が見られることからWegener肉芽腫と考えられます。(ただWegener肉芽腫の肺は結節状陰影と書いてあるのが気になりますが、、)
@:慢性腎不全の時の腎性骨異栄養症などで用いられます。
A:薬物服用による中毒など?
B:正解。ステロイド、免疫抑制剤、抗凝固療法の3剤併用が第一選択らしいです。
C:Kが高いので禁忌でしょう。
D:使えるとは思いますが第一選択では無いと思います。


13.次のような患者が救急車で搬入された。病歴と主な緊急検査所見を提示する。以下の設問に答えよ。
【患者】56歳、男性
【家族歴】父が尿毒症で死亡。兄弟3人が慢性透析療法を施行中。
【現病歴】
5年前に腎臓が悪いといわれた。この3年間で腹部の腫瘤が増大し、最近、食後の腹部膨満感が高度になってきた。10日前より風邪をひき食欲が低下し、水も飲まず家で寝ていた。この2・3日は尿量も減ってきた。ある日、姉が尋ねていった時、呼びかけにも応じなかったので、すぐに救急車を呼び搬送されてきた。
外来受信時の緊急検査所見:
末梢血:Hb11g/dL、Ht 34%、WBC10,800/μl、血小板12万/μl
動脈血ガス;pH 7.14、HCO3 6mEq/L、PO2 98mmHg、PCO2 17mmHg.
電解質;Na 156mEq/L、K 5.0mEq/L、Cl 118mEq/L.
血液生化学;BUN 140mg/dL、クレアチニン3.2mg/dL、HbA1c 4.5%

【問1】 慢性腎不全の原因疾患としては、どれが最も考えられるか。
 (1)本態性高血圧症  (2)IgA腎症  (3)腎アミロイドーシス  
(4)多発性嚢胞腎 (5)ループス腎炎

【問2】アニオンギャップ (mEq/L) を計算せよ。一番近いものは?
A18 B 28 C38 D48

【問3】本症例の酸塩基平衡の主体は次のうちどれか?
1代謝性アシドーシス 2呼吸性アシドーシス 3代謝性アルカローシス
4呼吸性アルカローシス 5尿細管アシドーシス

【解答】
問1: 4
高K血症、尿毒症によるアニオンギャップ上昇、常染色体優性遺伝する、腫瘤に触れる。高血圧。
問2: B アニオンギャップ=Na?(Cl+HCO3)=156?(116+6) =32 問3 : 1

14.次の症候群の特徴を表す適切な事項を選択肢の中から選択せよ
1)Barter症候群 2)Gitelman症候群 3)Fanconi症候群
4)Liddle症候群 5)Gordon症候群

[選択肢] (1)低K血症、若年性高血圧、代謝性アルカローシス
(2)低Ca尿症、低Mg血症、正常血圧
(3)低K血症、高Ca尿症、正常血圧
(4)糖尿、アミノ酸尿、発育不全
(5)高Cl性アシド?シス、高K血症、高血圧

答:1)(3) 2)(2) 3)(4) 4)(1) 5)(5) でしょう

15.次のうち高K血症をきたすものはどれか
A)下痢 B)嘔吐 C)インスリノーマ D)原発性アルドステロン症 E)代謝性アシドーシス

【解答】E

17.以下の病態でanion gapが正常のアシドーシスを選べ
1.乳酸アシドーシス 2.糖尿病性ケトアシドーシス 3.尿毒症性アシドーシス
4.急性アセチルサリチル酸中毒 5.尿細管性アシドーシス

<解答>5

19.糸球体濾過量が150ml/分と異常高値であった。どのような病態が考えられるか。
A.正常妊娠 B.ネフローゼを伴った糖尿病性腎症 C.高血圧合併したIgA腎症
D.Na喪失性腎症 E.移植腎生着

答 B? わかりません


泌尿器科
1.膀胱尿管逆流現象(VUR)について正しい組み合わせを選べ。
 1.gradeの低い小児のVURは自然に消失(治癒)することがある。
 2.末期腎不全にいたるものはほとんどいない。
 3.高齢女性に多い。
 4.腎機能温存には尿路感染症予防が重要である。
  A.1,2 B.2,3 C.3,4 D.1,3 E.1,4

<解答>  E
<解説> 1)○ 2)放置されれば腎不全に陥る
3)大半は原発性VURで先天性のものが多い=小児に多い 4)○

高血圧
※(1)〜(12)は2002年卒試の選択問題と同じです。
8.高血圧の薬物療法に関して正しくないものを選べ。
1)高度の腎不全患者では抗アルドステロン薬のスピロノラクトンが適している。
2)原発性アルドステロン症患者の降圧にはACE阻害薬が有効である。
3)ACE阻害薬は蛋白尿抑制効果がある。
4)安静時狭心症を有する患者にはCa拮抗薬が第一選択となる。
5)?度房室ブロックがある場合にはCa拮抗薬のジルチアゼムは適していない。
A.(1,2) B.(1,5) C.(2,3) D(3,4) E.(3,5) F(2,4)

<解答>A

9.30才、女性で160/110mmHgの高血圧を指摘される。左腎は縮小、右腎は正常大。血清レニン値は上昇、しかし左腎静脈レニン値が上昇し右腎静脈レニン値は減少していた。本例の高血圧の原因病変は?
A)左腎動脈の粥状動脈硬化 B)右腎動脈の粥状動脈硬化
C)左腎動脈の線維筋性過形成 D)右腎動脈の線維筋性過形成
E)硝子用細動脈硬化

<解答>A
<解説>左腎動脈の狭窄により左腎がレニンを分泌。右腎はアルドステロンのネガティブフィードバックにより抑制される。AでもCでもなりうるが若い女性では大動脈炎症候群、小児では線維筋性異形成を疑う。

14.次のうち誤っているものの組み合わせを選べ。
(1) α-blocker・・・血清脂質上昇 (2) Β-blocker・・・ASOの増悪
(3) Ca拮抗薬・・・浮腫 (4) 利尿薬・・・高尿酸血症 (5) ACE inhibitor・・・対糖能異常
A.(1)(2) B.(2)(3) C.(3)(4) D.(4)(5) E.(1)(5)

<解答>E

18.糖尿病を合併する高血圧患者の治療で誤っているものはどれか?
1)糖尿病のない患者に比べて臓器合併症が生じやすいため、血圧を高めにコントロールする必要がある。
2)β遮断薬は耐糖能の改善に効果がある。
3)ACE阻害薬は、腎症の進展を予防するので有用である。
4)糖尿病性神経症のある人では起立性低血圧があるため、α遮断薬は使用しにくい。
5)第1選択薬として、Ca拮抗薬も用いられている。
A.1)2),B.2)3),C.3)4),D.4)5),E.1)5)

<解答>C

19.高齢者高血圧に関して誤っているものはどれか?
1)β?遮断薬の有効性が高い
2)高齢者では若年者に比し、収縮期高血圧を呈する割合が高い
3)高齢者では臓器障害を有することが多いので短時間に速やかに降圧目標を達成する
4)アンジオテンシン?受容体拮抗薬は第一選択薬とはならない
5)食後低血糖を呈することがある
A(1,2,3) B(1,3,4) C(1,4,5) D(2,3,4) E(2,4,5) F(3,4,5)

<解答>B
<解説>1× Ca拮抗薬、ACE阻害薬、AU受容体阻害薬、利尿薬が有効 3× 緩徐な降圧をする

20.低K血症を呈する高血圧症をきたすものはどれか。
1.原発性アルドステロン症 2.腎血管性高血圧 3.Bartter症候群 4.? 5.甘草の過剰摂取
a) 123 b) 125 c) 124 d) 235 e) 345 f) 135

<解答> b
<解説>1)○ 2)続発性アルドステロン症になり○ 3)血圧は正常 5)偽アルドステロン症になり○

21.原発性アルドステロン症に関して正しいのはどれか。
1)内分泌性高血圧の中で最も頻度が高い。
2)低カリウム血症、代謝性アルカローシスが見られる。
3)血漿レニン活性や血漿コルチゾール濃度はともに低い。
4)特発性アルドステロン症の治療では、まず副腎摘出術を考える。
5)腺腫によるものは、ACTH依存性である。
A(1,2,3) B(1,2,5) C(1,4,5) D(2,3,4) E(3,4,5)

【解答】B ※2002年卒試14番と同じ。(選択肢のみ入れ替わっていた。)

22. 褐色細胞腫の問題。過去に頻出のものと同一です。


23.褐色細胞腫について次のうち正しい組み合わせをえらべ
1.副腎髄質および交感神経節由来のクロム親和性細胞が腫瘍性に増殖したものである。
2.腫瘍の好発部位としては後腹膜腔が最も多く、半数以上は悪性である。
3.主症状として頭痛、発汗、動悸がある。
4.甲状腺髄様癌を合併するSipple症候群では、両側性、家族制発症であることが多い。
5.合併する高血圧の治療としてはβ遮断薬を第一選択とする。

<解答>1○  2× 悪性は10%  3○ 4○ 5第一選択はα遮断薬

小児科
1.腎機能の発達について正しいものを1つ選ぶ
A)糸球体は出生後も新生する B)GFRは2歳までに成人レベルに達する
C)新生児の尿希釈力は成人よりも低い D)尿濃縮力は生後1ヶ月で最大となる
E)新生児の蛋白尿は正常である

A)× 出生後にネフロンは増えない    B)○     C)×  新生児の尿希釈力は成人と同等
D)× 尿濃縮力は生後3ヶ月で成人レベルになる。おそらく、1ヶ月で極値ということはないだろう
E)×? 思春期には起立性蛋白尿があるが…


2.紫斑病性腎炎について正しいものを選べ。
A血清IgAが著明に上昇する。
B急速進行性腎炎の経過はとらない。
C腎組織蛍光抗体検査所見でIgA腎症との鑑別ができる。
Dネフローゼ症候群を呈するものは予後が良い。
E予後は病理組織学的所見との相関が高い。

<解答>A


3.小児の慢性腎不全について正しいものを選べ。
A原因として、原発性糸球体腎炎がもっとも多い
B維持透析には腹膜透析が用いられる
C合併症として腹膜炎があるが、近年急増している
D慢性腎不全は、成長ホルモン低下による成長障害がある
E成人に比べ、腎移植の割合が低い

答B


4.下記の文章より正しいものを選べ。
A. Lowe症候群(眼脳腎症候群)では、眼症候群、神経症状と共に、近位尿細管性アシドーシスを呈する
B. 先天性腎性尿崩症?型では集合尿細管の管腔側の水チャネル(aquaporin2:AQP2)の異常が指摘されており、バゾプレッシンを投与しても尿中cAMPは上昇しない。
C. Bartter症候群は高カリウム血症、代謝性アシドーシスを特徴とする。
D. Gitleman症候群はBartter症候群類似の病態を呈し、乳幼児発症であることが多い。
E. 遠位尿細管アシドーシスはHCO3‐の再吸収障害による。

<解答>A
<解説>B× T型は上昇しないがU型は上昇する。   C× 低K血症、代謝性アルカローシス
D× 学童〜成人期に発症
      E× 遠位尿細管アシドーシス→水素イオン排泄障害、近位尿細管アシドーシス→重炭酸イオン再吸収障害

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