泌尿・生殖器 平成14年度概説試験

1 正しい組み合わせを選べ。
(1) 機能性尿失禁とは排尿反射に対する上位中枢からの抑制路が何らかの原因で遮断されて生じる失禁で、トイレまで我慢できずに尻が漏出してしまうものである。
(2) 血尿は初期血尿、終末時血尿、全血尿に大別されるが、膀胱腫瘍では排尿痛を伴う終末時血尿が特徴的である。
(3) 腎後性無尿は骨盤内臓器腫瘍による浸潤や圧迫、後腹膜リンパ節転移による圧迫など が原因となっていることが多く、治療として経尿道的尿管ステントの留置や経皮的腎ろう造設術が行われる。
(4) 尿量が1日100mI以下の場合を無尿と呼ぶが、尿閉との鑑別には膀胱部の超音波検査が有用である。
(5)腎の大きな結石ではしばしば仙痛発作をきたすことがある。

A(1)(2) B(1)(3) C(1)(4) D(2)(3) E(2)(4) F(2)(5) G(3)(4) H(3)(5)

【解答】G
【解説】H14卒試の7と同じ
(1) ×「排尿反射に対する上位中枢からの抑制路が何らかの原因で遮断されて生じる失禁」は反射性尿失禁で意志とは関係なく反射性膀胱収縮により排尿を認める。「トイレまで我慢できずに尻が漏出してしまうもの」は切迫性尿失禁と言う。
(2) ×膀胱腫瘍は排尿痛を伴わない肉眼的血尿
(3) ○
(4) ○
(5) ×ちいさな腎結石が何かの拍子に尿路に詰まって疼痛発作を起こす。

2 左右の腎機能を区別して検査できるのはどれか。
(1)静脈性腎孟造影
(2)レノグラム
(3)PSP排泄試験
(4)尿濃縮試験
(5)インジゴカルミン排泄試験

A(1)(2)(3) B(1)(2)(5) C(1)(4)(5) D(2)(3)(4) E(3)(4)(5)

【解答】B
【解説】H14卒試の11と同じ
 尿中にどれだけ濃縮されたかをみる検査では片側腎だけを見ることは出来ない
(1) ○ 泌尿器科において基本となる検査
(2) ○ 選択性の高いRIを静注し、経時的変化を左右腎別に体外測定できる。
(3) × PSPを静注し尿中のPSP濃度を経時的に見る。
(4) × 尿の濃縮力を見る。Henleループの機能及び集合管でのADHの作用を評価する。
(5) ○ インジゴカルミンを静注し、両側尿管より排泄されるまでの時間を計測する。

3 以下の文章で適切なものはどれか。
(1) 尿流量検査は膀胱の蓄尿機能をみる検査である。
(2) 前立腺に対する経直腸的超音波検査は疼痛を伴い-般的でない。
(3) KUBは-般的には立位で撮影する。
(4) 画像診断のうち前立腺の内部構造の描出が最もすぐれているのはMRIである。
(5) 腎癌は血管造影でhypervascular massとして描出されることが多い。
(6) 逆行性尿道造影で前立腺部尿道の延長が認められた場合、前立腺肥大症と診断してよい。

A(1)(2) B(3)(4) C(5)(6) D(1)(4) E(2)(5) F(3)(6)
Gすべて間違い H 以上のいずれの組み合わせでもない

【解答】CかH
【解説】2000年卒試10、1999年卒試32
(1) × 排尿機能を見る検査である。
(2) × 非常に一般的である。
(3) × 腹部仰臥位撮影 横隔膜より下を撮影。
(4) ○? 内腺と外腺の構造の区別がよくつくのはUSと、特にMRI。
(5) ○ 85%はHypervascular mass、10%はHypovascular mass、5%はAvascular mass
(6) ×? 手術適応の決定のために行うらしいです。
・ 直腸内指診(DRE)?左右対称、表面平滑、硬度均一(だいたい癌の逆)
・ 尿道造影?膀胱底の挙上、前立腺部の尿道の延長、扁平化の3つの所見
・ PSA?肥大症でもたまに高値のことがあるが生検して癌を鑑別する。


4 以下の項目の中で正しいものを選べ。
(1) 尿管異所開口の所属腎は低形成腎であることが多い。
(2) 交叉性変位腎(crossed renaI ectopia)では所属尿管も対側へ変位している。
(3) 完全重複尿管では上極背の所属尿管は下極腎所属尿管より上方で膀胱に開口する。
(4) 膀胱尿管逆流(vesicoureteraI refIux)は腎への上行性感染の最大の原因である。
(5) 下大静脈後尿管は通常右尿管に発現する。

A(1)(2) B(1)(4) C(2)(3) D(2)(5) E(3)(4) F(3)(5) G(4)(5)
H(1)(2)(3) I(1).(3)(4) J(1)(4)(5) K(2)(3)(4) L(2)(3)(5) M(2)(4)(5)
N(3)(4)(5) O(1)(2)(3)(4) P(1)(2)(4)(5) Q(1)(3)(4)(5) R(2)(3)(4)(5)
S(1)(2)(3)(4)(5)

【解答】J
【解説】2001年卒試の4
(1) ○ 尿管の異常は、腎の異常に合併しやすい(step p80)。
(2) × 交叉腎の尿管は正中線をこえて交差し,正常の膀胱の本来の位置に開口する。
(3) × 完全重複尿管とは,上腎盂と下腎盂に連なる尿管がそのまま独立して膀胱に開口する腎奇形である。2本の尿管は途中で交叉し,上腎盂からのものは遠位に下腎盂からのものは近位に開口する。この現象をWeigert-Meyerの法則という。
(4) ○
(5) ○ 下大静脈が右、腹部大動脈が左を走行

5 腎細胞癌について誤っているのはどれか。
(1) 静脈への浸潤が下大静脈内まで及んだ場合、手術による根治性は望めない。
(2) 約30%にエリスロポエチン上昇による多血症をみる。
(3) 静脈への浸潤により起こる精索静脈瘤は右側に多い。
(4) 腎嚢胞との鑑別には、特に超音波検査が有用である。
(5) レニン、エリスロポエチン、ACTHなどを分泌するものがある。

A(1)(2)(3) B(1)(2)(5) C(1)(4)(5) D(2)(3)(4) E(3)(4)(5)

【解答】A
【解説】
(1) × 手術だけでは根治しないと思います。術後にIFNなどの投与がよい。Gerota膜を超えていなければ(T1〜3)根治的腎摘出術をおこなう
(2) × 貧血が30%に見られる。多血症は「見られることがある」程度。
(3) × 精索静脈瘤は左側。
(4) ○ 有用である。
(5) ○ 

6 精巣腫瘍について、正しい組み合わせはどれか。
(1) 有痛性陰衰腫大を主訴とすることが多く、精巣上体炎、精巣炎との鑑別が重要である。
(2) 通常、充実性であり、陰嚢水腫との鑑別は透光性の有無で比較的容易であるが、はっきりしない場合には経度的超音波ガイド下の針生検が有用である。
(3) 胚細胞性精巣腫瘍は組織学的にセミノーマと非セミノーマに大別され、進行した症例では前者は放射線療法、後者はシスプラチンを中心とした化学療法が有効である。
(4) 非セミノーマには胎児性症、絨毛癌、卵黄嚢腫瘍、奇形腫などがあり、このなかでは奇形腫の予後が極めて不良である。
(5) 基本術式は高位除睾術であり、経陰嚢的に患側精巣を摘出する。

A(1)(2) B(2)(3) C(2)のみ D(3)(4) E(3)(5) F(3)のみ

【解答】
【解説】H14卒試8、
(1) × 精巣腫瘍は無痛性陰嚢腫大。
(2) × 精巣腫瘍は非常に転移しやすい為、生検は禁忌。
(3) ○ それが第一選択かどうかは別として(セミノーマの放射線量法)、効くので○と判断。
(4) × 奇形腫の予後はよい。悪いのは、胎児性癌、絨毛癌。
(5) × 高位除睾術は、経精索的に行う。

7 腎不全,腎移植について正しいものの組み合わせはどれか。
(1) 我が国の慢性透析患者は医療の進歩で年々減少しており,1996年では約16万人であった。
(2) 我が国の腎移植成績は種々の免疫抑制剤の登場で年々向上しており,近年の生体腎移植におけるI年生着率は約90%前後である。
(3) 腹膜透析は,腹膜を使う透析療法で,我が国においては,最も用いられている。
(4) 我が国の腎移植件数は年々増加しており,死体腎移植の増加が顕著である。
(5) 腎移植における急性拒絶反応は種々の免疫抑制剤の登場にもかかわらず,臨床上認められることが比較的多い。
(6) 腎移植後のウイルス感染症として代表的なものはニュウモモチスチスカリーニ肺炎でST合剤の内服やPentamidineの吸入療法が治療に用いられる。

A(1)(2) B(3)(4) C(2)(5) D(1)(6) E(3)(6)
Fすべて正しい Gすべて間違い H上記のいずれの組み合わせでもない

【解答】C
【解説】2002年卒試9、2001年卒試9、2000年卒試9、1999卒試29
(1) × 年々増加の一途を辿っている。1996年で16.7万、1999年で19.7万人。
(2) ○
(3) × よりよく透析できる血液透析が95%を占める。腹膜透析は小児向け。
(4) × 腎移植件数は減少している。
(5) ○ たぶん。
(6) × 薬は合ってるのだが、カリニ肺炎がウイルス感染症って…おい!移植後問題となるウイルス感染症はcytomegalovirusによる間質性肺炎であり,ganciclovirが治療に用いられる.

8 次の文章の中で、正しいものの組み合わせはどれか。
(1) 急性単純性膀胱炎の3大主徴は頻尿、排尿痛、尿混濁である。
(2) 急性単純性尿路感染症の起炎菌は緑膿菌のことが多い。
(3) 急性単純性腎孟腎炎で最も重要な症状は発熱で腎部痛、CVA叩打痛などがみられる。
(4) 急性単純性腎孟腎炎は男性に多い。
(5) 複雑性尿路感染症では、尿培養検査の必要がない。
(6)急性細菌性前立腺炎では、-般に前立腺圧出液やVB3の採取を行わない。

A(1)(2)(3) B(4)(5)(6) C(1)(3)(5) D(2)(4)(6) E(1)(2)(4)
F(1)(2)(5) G(1)(2)(6)  H(1)(3)(4) I(1)(3)(6) J(2)(3)(4)
K(2)(3)(5) L(2)(3)(6) M(2)(4)(5) N(2)(5)(6) 0(3)(4)(5)
P(3)(5)(6)

【解答】
【解説】I
(1) ○ その通り
(2) × E.coliが多い。緑膿菌は慢性(複雑性)のほうで見られる
(3) ○ 39度以上の高熱をきたす。
(4) × 性的活動期女性に多い。(20〜30代女性)
(5) × 必要である。
(6) ○ 前立腺のマッサージをすると菌が血中に移行する恐れ。(菌血症)するなら抗生剤投与後に。しかし、尿培養にて菌は同定できるので普通はしない。

9 副腎皮質疾患について正しいものを1つ選べ。
(A) 原発性アルドステロン症では低K血症が必発の症状である。
(B) クッシング症候群のうち、下垂体性のものが約30%を占める。
(C) 副腎腫瘍によるクッシング症候群は、デキサメサゾン抑制試験によく反応する。
(D) 副腎性器症候群においては腺腫が原因であることは少ない。

【解答】 A
【解説】
(A) ○ アルドステロンはK排泄を促すので。
(B) × 副腎によるのが15%、副腎と下垂体以外からなるのが15%とか。下垂体性は7割か?
(C) × デキサメサゾンテスト:ACTH分泌抑制試験(抗炎症性糖質コルチコイド型の抗炎症性副腎皮質ステロイド剤であるデキサメサゾンを投与後、指標としてコルチゾールや17-OHCSを測定し、ネガティブ・フィード・バック機構によるACTH産生抑制の有無を推測する。17-OHCSは、副腎皮質からのコルチゾールとコルチゾンに由来する尿中代謝物)。すなわち、下垂体性の物によく反応する。
(D) × 副腎性器症候群=副腎皮質過形成。コルチゾールを作る為の酵素が欠損している為、コルチゾールが不足し、下垂体からACTHが分泌され、皮質過形成をきたす=腺腫。

10 正しい文章の組み合わせを選べ。
(1) 原発性膀胱癌症例の50%以上は浸潤癌であり、膀胱全摘術の適応となる。
(2) 失禁型尿路変更術として回腸導管造設術がある。
(3) 膀胱上皮内癌に対してBCGの膀胱内注入療法は有効な治療法の1つである。
(4) 原発性陰茎癌において骨盤内リンパ節郭清術は全例には施行しない。
(5) 原発性腎盂癌の手術療法としては根治的腎摘除術が原則である。

A(1)(2)(3) B(2)(3)(4) C(3)(4)(5) D(1)(3)(5) E全て
【解答】B
【解説】2001卒試の13
(1) × 浸潤癌は50%もない。
(2) ○ 尿路変更術=a失禁型(尿管皮膚瘻、回腸導管、空腸導管)、b禁制型(Kock pouch、Mainz pouch、Indiana pouch)
(3) ○ 何でかよく分かってないけど、これがfirst choiceになっている。
(4) ○ 全例にはしないと思われる。
(5) × 原則として腎尿管全摘除術を行う。High riskな患者には腎摘除術。


11 腎盂及び尿管腫瘍について正しいのはどれか。
(1) 尿細胞診が診断上役立つことがある。
(2) -般に腎尿管全摘除術を行う。
(3) 扁平上皮癌は予後良好である。
(4) 血尿が早期症状であることは稀である。
(5) 膀胱鏡検査は診断的価値がない。

A(1)(2) B(1)(5) C(2)(3) D(3)(4) E(4)(5)

【解答】A
【解説】
(1) ○ 自排尿では陽性率は低い。分腎尿細胞診や、擦過細胞診を利用。ていうか、全く役に立たないことはないだろ。
(2) ○
(3) ? 選択肢上×と思われます。
(4) × 肉眼的血尿
(5) × 膀胱癌の合併を必ず確かめなければならない。20-40%は膀胱癌を合併。

12 尿路結石について正しい答えの組み合わせはどれか?
(1) Ca結石は下部尿路に多く、また性別では男性に多い。
(2) 結石成分で最も頻度が高いのは尿酸結石である。
(3) 感染結石は尿のPHがアルカリ性、Ca結石はアルカリ性、尿酸結石は酸性でできやすい。
(4) レントゲン陰性結石で最も頻度が高いものは尿酸結石である。
(5) 緑内症治療薬のAcetazolamideはCa結石の原因となる。

A(1)(5) B(2)(3)(5) C(1)(3)(5) D(3)(4)(5) E(1)(2)(5) Fすべて正しい

【解答】D
【解説】2002卒試の2
(1) × 上部尿路に多い。男性に多いのは合っている(2.5:1)
(2) × Caが最も多い。80%に含まれる。
(3) ○ その通り
(4) ○ その通り
(5) ○ その通り 薬剤性の尿路結石の原因=アセタゾラミド(緑内障)、ステロイド、プロベネシド(尿酸排泄促進)、制酸剤(ケイ酸マグネシウム)

13 正しい答えの組み合わせはどれか?
(1) 経口勃起障害治療薬Sildenafilはphoshodiesterase typeIIIの阻害剤である。
(2) 糖尿病患者のEDの原因はほとんどが心因性のものである。
(3) EDのriskは年齢と共に増加するが、日本とアメリカでは日本の方が発生率が高い。
(4) Sildenafilは性的興奮が起こってはじめて効果を発揮する。
(5) 日本で最も用いられているEDの治療はProstaglandin E1の海綿体自己注射である。
(6) Sildenafilは硝酸剤やエリスロマイシン、シメチジンを投与されている患者には禁忌である。

A(1)(2) B(3)(4) C(5)(6) D(6)(1) E(6)(3 ) Fすべて正しい
Gすべて間違い H上記のいずれの組み合わせでもない

【解答】B
【解説】
(1) × cGMPの分解はホスホジエステラーゼタイプ5で起こる。
(2) × 内皮障害による。
(3) ○?  分かりません
(4) ○ だそうです。
(5) × 日本では市販されていないとか言ってたと思います。
(6) × エリスロマイシン・シメチジンは飲みあわせに注意するだけで、禁忌ではない。

14 以下の記述で正しいものの組み合わせを選べ
(1) 高齢者ほど前立腺癌の潜在癌の頻度は高い。
(2) 前立腺内に限局する前立腺癌では経尿道的前立腺切除術が根治的治療となる。
(3) 前立腺癌の約50%は内分泌療法が無効である。
(4) 低分化の前立腺癌は高分化のものに比べ内分泌療法に良く反応する。
(5) 内分泌療法に抵抗性となった前立腺癌ではcisplatinを中心とする抗癌化学療法が有効であることが多い。

A(1)のみ B(2)のみ C(3)のみ D(4)のみ E(5)のみ
F(1)(2) G(2)(3) H(3)(4) I(4)(5) J(1)(5)

【解答】A
【解説】
(1) ○
(2) × ホルモン療法がよいし、手術のアプローチは、恥骨後式。
(3) × 有効。
(4) ×? やっぱ高分化の方がよく反応するのではないかな、と思います。
(5) × 抗癌剤は基本的には効かないが、内分泌療法に抵抗性の物には、シスプラチン、5FU、アドリアマイシン、サイクロフォスファマイドを中心とした化学療法が多少は有効である。10%で効く程度。

15 以下の記述のうち正しいものの組み合わせを選べ。
(1) 尿路性器外傷のうち頻度が高いのは腎外傷、膀胱外傷である。
(2) 腎外傷において血尿は必発であり、血尿を認めない場合管外傷は否定できる。
(3) 非開放性腎外傷のほとんどは腎摘除術の適応である。
(4) 後部尿道の損傷は骨盤骨折に伴うことが多い。
(5) 精索捻転症は発症後48時間以内であれば患側精巣機能の廃絶の可能性は低い。

A(1)のみ B(2)のみ C(3)のみ D(4)のみ E(5)のみ
F(1)(2) G(2)(3) H(3)(4) I(4)(5) J(1)(5)

【解答】D
【解説】2002卒試 1
(1) × 膀胱外傷は少ない。骨盤に守られているので。ちなみに腎外傷も少ないです
(2) × 必発ではない。90%
(3) × 10%くらいが腎摘除術の適応。85%は自然治癒
(4) ○
(5) × 4?6時間。4時間以内がgolden hour。24時間で精巣壊死

16 次のうちから正しいものを5っ選べ。(5つ以上を記載したら減点する)
A) 子宮癌、直腸癌浸潤による腎後性腎不全には尿管にDoubIe J stent留置を行う。
B) 腎動脈狭窄にPTAが困難な時は、ex-situ surgery + autotransplantationを行うことが多い。
C) 腎のA-V maIformattonは、血管造影上拡張した血管が房状に描出されることが多ぃ。
D) 小児の水腎症の原因は尿路結石によることが多い。
E) 下部尿路閉塞の原因としては、尿道狭窄が最も高頻度である。
F) 膀胱の肉柱形成は、加齢による変化と考えてよい。
G) IVPで造影剤の尿路外溢流がある時は、腎孟の破裂を疑う。
H) IVU 上、尿管の屈曲があればそれより上位の拡張がなくても病的と考えるべきである。
I) 腎梗塞は、直ちに手術的に治療する必要がある。
J) 尿路閉塞に細菌感染を合併した場合は、早急に閉塞を解除する必要がある。
K) 青壮年における上部尿路閉塞の原因として最も多いのは、尿路結石である。
L) 慢性尿閉に起因する水腎症の治療としては腎ろう造設を行うのが-般的である。

【解答】A、E、G、J、K
【解説】
A) ○ 癌の高度浸潤とかに適応。
B) ?  in situもやる。どちらが多いかははたして…?
C) × 蛇行屈曲した血管が房状に描出される。
D) × 先天性、VUR、二分脊椎が多い。
E) ○ 典型例は前立腺肥大症
F) × 前立腺肥大等の尿路閉塞によって起こる。
G) ×?腎盂破裂でなく腎杯円蓋部と授業中説明がありました。
H) × 屈曲は病的ではない。
I) × 心疾患に続発する塞栓症とかは、まず心疾患の治療を優先する。
J) ○ 敗血症になるので、早急に除去してあげる。
K) ○
L) × カテーテル留置。

17 尿失禁の特徴と病態名と病名をつないで適切な5つの組合せを書け
(回答例 2-C-い)

1 咳やくしゃみの時だけ漏れる
2 トイレが間に合わずに漏らす
3 昼間は頻尿で夜中に漏らす
4 尿意がなく突然下着を漏らす
5 絶え間なく漏れる

a.反射性 b.溢流性 c.腹圧性 d.真性 e.切迫性

い.糖尿病 ろ.膀胱膣ろう は.脳卒中 に.高齢女性 ほ.脊髄麻痺

【解答】
1-c-に
2-e-は
3-b-い
4-a-ほ
5-d-ろ

【解説】
・ 真性尿失禁:尿の禁制が全くなく、常時尿が漏出するもの。
・ 腹圧性尿失禁:咳・くしゃみ・跳躍等で急に腹圧が加わった時に生じる尿失禁。経産婦に多い。
・ 切迫性尿失禁:尿意が極めて高度の為、トイレまで我慢できずに尿が漏出してしまうもの。
・ 反射性尿失禁:排尿反射に対する上位中枢からの抑制路が何らかの原因で遮断されて起こるもの。意志とは関係なく反射性の膀胱収縮により排尿を認める。


平成14年度 泌尿・生殖器 (3年) 産婦人科試験問題
1.女性生殖器の発生・解剖に関して正しいものをひとつ選ぺ。
a. ダグラス窩は膀胱子宮窩のことである。
b. 卵管は子宮側より間質、膨大部.峡部、釆部からなり腹腔に開く。
c. 子宮動脈は総腸骨動脈より分枝する中腸骨動脈から分かれている。
d. 外陰は恥丘、陰核、太陰唇、小陰唇、膣前庭などからなる。
e. 月経時に子宮頚管粘液の量が増加する。

【解答】d
【解説】2000年卒試の1
a. × ダグラス窩=直腸子宮窩
b. × 間質、峡部、膨大部、采部の順
c. × 内腸骨動脈から栄養、ていうより中腸骨動脈なんて存在しない時点で却下
d. ○ 
e. × 排卵時に増加することにより、精子が内部へ入りやすくなる。排卵が終わると分泌は減る。

2.29歳の主婦。月経不順と3ヵ月間の無月経を訴えて婦人科を受診した。内診と超音波断層法にて子宮および付属器に異常はなく、基礎体温測定を指示された。その後1ヵ月間の基礎体温は低温-相性である。
この症例について正しいものをひとつ選ぺ。
a. 妊娠の可能性があるのでホルモン治療は行わない。
b. 機能性子宮出血の予防にプロゲステロン製剤を投与する。
c. 早発閉経の予防に結合型エストロゲン製剤を投与する。
d. 破綻出血の予防にGnRHアナログ製剤を投与する。
e. 無排卵周期症の治療に排卵誘発剤を投与する。

【解答】c
【解説】毎年でてるような気がします。
早期閉経と思われる。プロゲステロンが出ていれば(妊娠の場合)、基礎体温は上昇するはずなので、プロゲステロン自体が出ていないということになります。ということは、卵巣が機能していない。もちろんエストロゲンも低値です。

3.正しいものをひとつ選べ。
a. 思春期にはエストロゲンによる破綻出血が起こる。
b. プロゲステロンの分泌は初経の発来に必要である。
c. インヒピンはLHの分泌を特異的に抑制する。
d. エストロゲンのポジテイプフイードパックで排卵する。
e. GnRHの分泌は常に律動性に行われている。

【解答】b,(d)
【解説】
a. × 破綻性出血は、ピルの連続投与や、更年期障害でエストロゲンの補充療法を受けた場合に多い。
b. ○
c. × インヒビン=FSHの分泌を特異的に抑制、LHの分泌があればLHもある程度抑制する薬。
d. ○? エストロゲン→LHへのポジティブフィードバック→LHサージ→排卵 なので正しいような
e. × 90分に2度だけ、パルス分泌。

4.婦人科検査法について『誤っているもの』をひとつ選ぺ
a. 子宮頚部を酢酸加工して膣拡大鏡診(コルポスコピー)を行った。
b. モザイクを認め、子宮頚部異形成と診断した。
c. 上皮内癌の細胞診はパパ二コロウ(Papanicoloau)分類のIVであった。
d. 閉経後の出血症例に子宮内膜細胞診(エンドサイト)を行った。
e. 子宮鏡(ヒステロスコピー)で子宮内膜症と診断した。

【解答】e
【解説】
a. ○ らしい。酢酸加工すると角化した部分が白く見える。
b. ○
c. ○ パパニコロウの分類:I=正常、II=偽異形成、III=a軽度異形成 b重度異形成、IV上皮内癌、V:浸潤癌
d. ○
e. × 子宮内膜症の診断では子宮鏡は使わない。子宮と違う所に内膜がある病気だから。

5.正しいものをひとつ選べ。
a. 妊娠の診断には、尿中のヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の定量検査が必要である。
b. 血中プロラクチン(PRL)値の高値(>15)は月経異常の原因となる。
c. 黄体刺激ホルモン(LH)や卵胞刺激ホルモン(FSH)の測定は任意の時期に行える。
d. 性交後試験(フーナーテスト)の結果が不良であれば、不妊原因は男性側にある。
e. 多嚢胞牲卵巣症候群(PCO)では、-般に、LHよりFSHが高値である。

【解答】b
【解説】
a. ×? 流産の予見や、絨毛癌との鑑別に定量を行うとある。妊娠したかどうかは定性だけでもOKぽ?
b. ○? 高プロラクチン血症は月経異常の原因。数値までは確実じゃないけど…。
c. × 時期を見て行いましょう。
d. × 子宮頚管粘液の異常も考えられる。
e. × LHの方が高い。

6.正しいものをひとつ選ぺ。
a. 膣はミューラー管の-部が分化して形成される。
b. 外性器の分化には、それぞれエストロゲン、テストステロンが必要である。
c. 双頚双角子宮の手術法には、ストラスマン手術、ジョーンズ手術などがある。
d. クライネフェルター症候群でほ男性不妊がしばしばみられる。
e. ターナー症候群では、ほとんどが-度無月経でめる。

【解答】d
【解説】2001卒試の8
a. × 膣は上部1/3がミューラー管由来、下2/3は外胚葉由来。
b. × エストロゲンは不必要。
c. × ストラスマン手術は○。ジョーンズ手術は中隔子宮への手術。
d. ○ Xが2個以上、Yが1個以上。(47XXYが多い)。表現型は男性。造精障害。
e. × 2度無月経。 1度=プロゲステロンだけがたらない。 2度=PもEも足らない。

7.子宮内膜症について正しいものをひとつ選ぺ。
a. 保存的治療としてGnRHパルス療法が行われる。
b. エストロゲン依存性であるためタモキシフェン療法が有効である。
c. 重症例では過多月経を認め貧血を合併することが多い。
d. GnRH アナログ使用例では骨量減少に注意する必要がある。
e. 子宮内膜炎や子宮内膜過形成を合併することが多い。

【解答】d
【解説】2002年卒試の6
a. × パルス療法ではなく、GnRHアナログ療法によるDown Regurationを図る。
b. × タモキシフェンは、乳腺に対して使う。子宮に対してエストロゲン作用がある為、子宮内膜が増殖してしまうので有効ではない。
c. × 不妊・月経痛の主訴が多い。
d. ○
e. × らしい。

8.膣縦中隔に関する次の記述のうち、正しい組み台わせをひとつ選べ。
(1) 重複子宮を合併することが多い。
(2) 膣留血腫を合併することが多い。
(3) 原発性無月経を主訴とすることが多い。
(4) 分娩の際に通過障害をきたすことが多い。
(5) 治療として中隔切除術を行うことが多い。
a.(1),(2),(3) b.(1),(2),(5) c.(1),(4,(5) d.(2),(3),(4) e.(3),(4),(5)

【解答】
【解説】

9.未経妊未経産の30歳女性。結婚後3年の不妊のため受診した。夫は結婚歴があり、二児をもうけている。月経は不順で基礎体温は記録していない。
1)正しいものをひとつ選べ。
a. 診断は原発性不妊症である。
b. 性交後試験(フーナーテスト)は分泌期に行う。
c. 月経第5日日にエストラジオール、プロゲステロンを測定するぺきである。
d. 血中クラミジア抗体価を測定する必要はない。
e. 子宮卵管造影は月経周期の3-5日日に行う。

【解答】a
【解説】
a. ○ 過去に一度も妊娠をしていない婦人の不妊症を原発性不妊症、一度でも妊娠がある婦人なら続発性不妊症と言う。
b. × 排卵直前あたりに行う。
c. × FSH、LH、PRLを調べる。
d. × クラミジアは子宮や卵管の癒着を起こす。ちなみに抗体は一生陽性。
e. × 8日目あたり。

2)その後に行ったこの患者の子宮卵管造影図1(別紙)をみて正しいものをえらべ。

a. 不妊症の原因として染色体異常の存在が強く疑われる。
b. 不妊症の原因として子宮因子の存在が強く疑われる。
c. 不妊症の原因として頚管因子の存在が強く疑われる。
d. 不妊症の原因として卵管因子の存在が強く疑われる。
e. 造影剤の注入がまだ不足しているのでさらに注入してから判断すべきである。

【解答】b
【解説】
卵管が造影されていないから。

3)この患者への説明として適切なものを選べ。
 a.頚管無カ症が疑われるので、妊娠した場合、頚管縫縮術が必要である。
 b.治療法として卵管鏡下卵管形成術が考えられる。
 c.まず人工授精を行い、妊娠しない場合体外受精胚移植を行う。
 d.子宮筋腫を認めるので子宮筋腫核出術を勧める。
 e.夫の精液検査は行う必要がない。

【解答】b
【解説】
a. × 頚管は正常
b. ○
c. × first choiceとは行かないと思います。
d. ×
e. × 一応しておく。

10.婦人科良性腫瘍について誤っているものをひとつ選べ。
a.漿膜下筋腫の患者に過多月経を認めなかった。
b.子宮筋腫の治療にエストロゲンを投与した。
c.子宮内膜症が妊娠して軽快した。
d.機能性卵巣嚢腫の診断にピルを投与した。
e卵巣線維腫に胸水が合併した。

【解答】b
【解説】
a. ○ 漿膜下筋腫は無症状も多い。症状としては、下腹部腫瘤感、頻尿、便秘。
b. × エストロゲンを下げる治療を行う。(閉経後縮小)
c. ○ エストロゲンが抑えられるので。
d. ○
e. ○

11.症例は20歳、帯下の増量を訴えて受診した。図2(別紙)は子宮膣部より採取した擦過細胞診像である。

1)次のうち、正しくないものをひとつ選べ。
a.核分裂像を認める。
b.核の大小不同を認める。
c.核異常細胞を認める。
d.コイロサイトーシスを認める。
e.二核化を認める。

【解答】a?
【解説】
aとe・2つ核がある細胞、核分裂像にしてはクロマチンが増えていないような気が
するので二核化かと…。
bとc・見られます。
d・コイロサイトーシス=細胞質が明るく、核が多角形。

2)推定する病理診断ほどれか
 a.トリコモナス膣炎 b.カンジダ膣炎 c.異形成 d.扁平上皮癌e.腺癌

【解答】c?
【解説】コイロサイトーシスはHPV感染の指標。となるとcかd。
扁平上皮癌と判断するような細胞異型はみられないのでcでは?

12.外陰・膣の疾患について『誤っているもの』をひとつ選べ。
a.膣癌には腺癌が多い。
b.パルトリン腺嚢胞の治療に開窓術や造袋術が行われる。
c.大陰唇に毛包を認める。
d.外陰癌は高齢者に多い。
e.外陰癌に有効な抗癌剤としてブレオマイシンが使用される。

【解答】a
【解説】
a. × 扁平上皮癌が多い。
b. ○
c. ○
d. ○
e. ○

13.次の症例を読んで[1]と[2]の間に答えよ
[症例]60才の既婚婦人。下腹部の膨満感を主訴として来院した。内診で骨盤内に新生児頭大の腫瘤を触知した。腹式超音波検査の結果を図3(別紙)に示す。
検査所見:CA125:80U/ml(正常35以下)、CA19-9:400U/ml(正常32以下)。開腹手術を行ったところ、腹水を500mI認めた。卵巣腫瘍に加え、大綱に転移性腫瘍を認めた(図4(別紙))。摘出腫瘤のH-E染色組織像(図5(別紙))では高円柱の癌細胞を認めた。術後の病理検索で骨盤リンパ節に転移を認めた。
図3 卵巣腫瘍経腹超音波検査

図4手術開腹所見

図5 卵巣腫瘍組織所見

[1]この卵巣窟患者の進行期はどれか
a.Ic b.IIa c.IIc  d.IIIa  e.IIIc

【解答】e
【解説】
大網に転移している時点でIII期は確定。
IIIaは、顕微鏡的腹腔内播種。なので、IIIcである。

[2]この腫瘍の組織診断はどれか
a.漿液性嚢胞腺癌 b.粘液性嚢胞腺癌 c.明細胞癌(類中腎癌)
d.類内膜腺癌 e.卵黄嚢腫瘍

【解答】aかb
【解説】
USにて嚢胞っぽいので。c明細胞癌のような、淡明な細胞は見られません。


14.35歳の経産婦で,8週前に胞状奇胎にて子宮内容除去術を受けた病歴があるが、少量の性器出血が持続するとの訴えで来院した。尿妊娠反応(検出感度1,000IU/l以上)は陽性であった。必要な検査の組み合わせをひとつ選べ。

(1)血中hCG定量 (2)経膣超音波断層法 (3)胸部エックス線撮影
(4)腹腔鏡 (5)子宮内掻爬物の病理組織診

a.(1),(2),(3) b.(1),(2),(5) c.(1),(4),(5) d.(2),(3),(4)
e.(3),(4),(5)

【解答】a
【解説】2001年概説の8
(1) ○ まずはhCGを確認
(2) ○ 子宮筋層に侵入した侵入奇胎はよく再発する。
(3) ○ 侵入奇胎は肺、膣、脳への転移が多い。

15.症例は29歳、G0P0、既婚婦人で、不妊症の治療歴がある。しばしば不正性器出血があり3日前よりの少量の性器出血を訴えて来院された。経膣超音波検査で内膜の肥厚を指摘され.内膜細胞診で異常内膜細胞(疑陽性)と診断された。
最も疑われる疾患をひとつ選べ。
a.子宮体癌 b.子宮筋腫 c.子宮肉腫 d.子宮内膜増殖症
e.子宮腺筋症

【解答】b
【解説】2001年 概説の6
G0P0なので、癌ではない。不正出血なら子宮筋腫を疑う。

16.婦人科炎症性疾患について誤っているものをひとつ選べ。
a.カンジダ膣炎で白色ヨーグルト状の帯下を認めた。
b.外陰へルぺスの細胞診で核内封入体を認めた。
c.トリコモナス膣炎の治療にメトロ二ダゾールを用いた。
d.骨盤肉炎症性疾患(PID)の起炎菌としてクラミジアが増えてきた。
e.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)はDNAウイルスである。

【解答】e
【解説】
eが間違いなので終わり。

2002年 3年生 泌尿生殖器<病理学>

1.乳腺に関する以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)乳頭の表面は角化した重層扁平上皮で覆われる。
2)妊娠に伴い乳線小葉は過形成性に増大し.脂質に富む分泌物を蓄える。
3)乳腺小葉の上皮はホルモン感受性であり妊娠時に増殖する。
4)閉経後には構造的、機能的な退縮を起こす。

a)1,2 b)1,3 c)1,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て

【解答】K?
【解説】
1) ○ 表皮ですから。
2) ○ 
3) ○ 妊娠期には小葉内の上皮の増生が著しい。
4) ? 小さくなりはします。

2.乳腺に関する以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)乳腺症では圧痛、腫脹を認め、乳頭腫、嚢胞性変化、アポクリン化生を呈する。
2)乳管内乱頭腫でほ乳管上皮細胞と筋上皮細胞の2層構造は認められないことが多い。
3)線維腺腫は結合組織成分と上皮性成分が共に増殖する。
4)線維腺腫では乳管上皮細胞と筋上皮細胞の2層構造は保たれている。

a)1,2 b)1,3 c)1,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て

【解答】
【解説】
1) ○ 乳腺症=良性の増殖、化生、退行性変化が混在する病変。乳癌の発生母地となる。腺症、硬化性腺症、閉塞性腺症、乳頭腫症、嚢胞、アポクリン化生、小葉増生症が見られる。
2) × 乳管内乳頭腫=乳管上皮発生の良性腫瘍。嚢胞状に拡張した乳管内の乳頭状の上皮増殖で、2層構造は保持される。血管を含む結合組織性の新を持つ。
3) ○ 線維腺腫、葉状腫瘍、癌肉腫の3種は、いずれも乳腺に発生する結合組織・上皮性混合腫瘍。線維腺腫は、20?30代に多く、悪性化は極めて稀。葉状腫瘍は間質性分が若干多く、上皮成分の悪性化はない。血行性に肺、骨転移をきたしやすい。
4) ? わかりません。


3.乳癌に関する以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)硬癌はリンパ節転移陽性率が高いため予後不良である。
2)Paget病は浸潤傾向が強いため.他の浸潤性乳管癌に比べ予後不良である。
3)Paget細胞は大型の明るい細胞質と大きく目立つ核を特徴とする。
4)小葉癌は非浸潤性乳癌てある。

a)1,2 b)1,3 c)1,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て

【解答】i
【解説】
乳癌の分類
  ・非浸潤癌=乳管癌、小葉癌
  ・浸潤癌 =乳管癌(硬癌、乳頭線管癌、充実腺管癌)・特殊型(粘液癌、髄様癌、など11亜種)
  ・Paget病

1) ○ 硬癌は乳癌の1/2を占め、浸潤癌でリンパ節転移率が高く、予後不良。
2) × Paget病は、乳頭付近の太い乳管上皮に発生する癌で、乳頭、乳輪の表皮内に進展し、真皮内浸潤や乳管末梢部への進展はほとんどない。
3) ○ 表皮内に孤立性或いは数個の蜂巣を作りながら浸潤する Paget細胞=PAS染色陽性の大型の明るい細胞 を認める。
4) ○

4.前立腺に関する以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)前立腺に配列する上皮は移行上皮細胞と基底細胞からなる。
2)外側部分に分布する前立腺は長い導管部分を伴い膀胱に開口する。
3)尿道は前立腺を貫通する。
4)老人では濃縮した糖蛋白である前立腺結石を認めることが多い。

a)1,2 b)1,3 c)1,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て

【解答】
【解説】
1) ?
2) ?
3) ○
4) × 慢性前立腺炎に伴い流出した、前立腺流出液が固まったものとか。。

5.前立腺に関する以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)前立腺肥大症では線上皮と結合組織がそれぞれ過形成性に増加する。
2)前立腺肥大症は前立腺癌に比べ-般に尿道狭窄症状をきたし易い。
3)高分化型の前立腺癌では線上皮細胞と基底細胞の配列が保たれていることが多い。
4)前立腺癌では生検は禁忌である。

a)1,2 b)1,3 c)エ,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て

【解答】b
【解説】
1) ○
2) × 初期症状は大体一緒
3) たぶん○?
4) × 生検は確定診断のために行います。

6.以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)腎細胞癌は尿細管上皮由来で組織像が多彩であり、腫瘍血管に富む。
2)淡明細胞型の腎細胞癌の細胞質には豊宮な粘液を蓄えている。
3)腎血管筋脂肪腫は血管、筋肉、脂肪成分から成り、悪性化は極めてまれである。
4)腎異形成は前癌病変である。

a)1,2 b)1,3 c)1,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て

【解答】b
【解説】
1) ○? 組織像が多彩かどうかは怪しいけど、これしかない。
2) ×  グリコーゲンを貯えている。
3) ○
4) ×  腎異形成は後腎組織の分化異常に伴う腎奇形のことを言う。

7.以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)膀胱の悪性上皮性腫瘍のなかでは最も移行上皮癌が発生しやすい。
2)精巣のセミノーマの腫瘍細胞は、その淡明な胞体内にグリコーゲンを含む。
3)尖圭コンジロ-マはその発生にhuman papilloma virusが関連している。
4)腎芽腫は小児に好発し、抗癌剤が無効であるため予後不良である。

a)1,2 b)1,3 c)1,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て

【解答】g
【解説】
1) ○
2) ○
3) ○ HPV 6,11,42,44型が関与。
4) × 腎芽腫=Wilms腫瘍 0?1歳に好発。最も予後のよい腫瘍の1つ。

8.以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)子宮頚管ポリープは錯走配列を示す平滑筋細胞で構成される。
2)子宮頚部異形成は自然治癒することがある。
3)膣の細胞診はエストロゲンなどの性ホルモンの状態を知るのに役立つ。
4)子宮頚部の上皮内癌では間質内への癌の浸潤は認めない。

a)1,2 b)1,3 c)1,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て

【解答】j
【解説】
1) × 平滑筋細胞は関係ない。
2) ○ 軽?中度の異形成では自然治癒することが多い。
3) ○ エストロゲンで膣の扁平上皮の分化・成熟が起こる。高齢者はエストロゲンが少ない→膣上皮が少ない→デーデルライン桿菌が繁殖できない→種々の病気 となる。
4) ○

9.以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)卵巣空胞性腫瘍には卵管上皮に類似した漿液性腫瘍がある。
2)-般に卵巣嚢胞性腫瘍は卵巣の充実性腫瘍より予後不良である。
3)顆粒膜細胞腫はアンドロゲン産主腫瘍である。
4)子宮頚癌は閉経前後に好発し、その組織型として扁平上皮癌が最も多い。

a)1,2 b)1,3 c)1,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て

【解答】
【解説】
卵巣腫瘍の分類
・ 表層上皮細胞から発生→漿液性腫瘍、粘液性腫瘍、類内膜腫瘍、明細胞腫瘍、Brenner腫瘍
・ 卵胞上皮から発生=精索・間質腫瘍→顆粒膜細胞腫、莢膜細胞腫、セルトリ細胞腫、セルトリ・ライディッヒ細胞腫、ライディッヒ細胞腫、間質性黄体腫
・ 原子胚細胞から発生=胚細胞腫瘍→未分化胚細胞腫瘍、卵黄脳腫瘍、絨毛癌、多胎芽腫、胎芽性腫、奇形腫

1) ○?
2) ?
3) × エストロゲン。顆粒膜細胞がEやPを産生することを思い出す。
4) ○

10.以下の記述の中で、正しいものの組み合わせを選べ。
1)子宮の平滑筋肉腫は平滑筋腫に比べて境界が不明瞭で出血・壊死傾向が強い。
2)絨毛癌は合胞型栄養細胞(syncytiotrophobIast)のみで構成される腫瘍である。
3)成熟奇形腫では3胚葉由来の組織が混在する。
4)癌肉腫は上皮性の癌腫部分と非上皮性の肉腫成分が混在する。

a)1,2 b)1,3 c)1,4 d)2,3 e)2,4 f)3,4 g)1,2,3
h)1,2,4 i)1,3,4 j)2,3,4 k)全て

【解答】i
【解説】
1) ○っぽ。
2) × 細胞性栄養膜斉藤、合胞体栄養細胞の療法を認める。
3) ○
4) ○

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